JPH09504454A - 包 帯 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 粘着性連続気泡ポリマーフォーム材からなり、気泡表面が、包帯が非圧縮のとき全表面積の少なくとも１５％からなることを特徴とする包帯が記載されている。また、その包帯の使用およびその製造方法が記載されている。

Description

【発明の詳細な説明】 包帯 この発明は、新しい形の包帯およびその製法に関する。 英国でイージフィックス コーヘッシブ（EASIFIX Cohesive）の名前でスミス アンド ネフュー メディカル社から売られているもののような粘着保留性包 帯が知られている。このような包帯は比較的適用しやすいが、裂くことが難しく そのためハサミで適当な長さにカットする必要がある。引き裂き可能な包帯が知 られているが、一般にこれらは粘着保留性包帯として作用するに十分な粘着性で はない。 粘着性包帯はまた英国特許第１３２０６２８号で知られており、そこにはウエ ブが圧縮状態のとき、１インチ当たり１０〜１２０セルの気泡密度を有する多孔 性で弾性の連続気泡ウエブとウエブの面積の１５％以下を占める気泡表面とから なる粘着性シートが記載されている。この特許ＧＢ’６２８は、ウエブの全面積 の１５％以上を占める気泡表面を持つウエブは、巻出特性を満足しないと示唆し ている。 我々はここに意外にもある種の連続気泡ポリマーフォームに粘着性コーティン グを被覆することによってこの問題が解消できるかまたは減少しうることを見出 した。 この発明によれば、粘着性コーティング（cohesive coating）を備える連続気 泡ポリマーフォーム材からなり、包帯の気 泡表面積が包帯を非圧縮のとき、全表面積の少なくとも１５％からなることを特 徴とする包帯を提供するものである。 ポリマーのフォーム材は材料のシートまたはストリップからなることができる 。または、フォームはネットの形で、そのネットが開口またはスリットを備えた フォームの層からなることができる。粘着性コーティングはフォーム材の一方側 のみに備えることができ、または粘着性コーティングがフォーム材の両側にあれ ばより大きな粘着が得られる。 粘着性コーティングは連続層であることができるが、非連続層の粘着性コーテ ィングが好ましい。 合成粘着材を含めて通常公知の粘着性コーティングの何れも使用できる。好ま しい粘着材はラテックスコーティングとして塗布できるゴムである。粘着材は通 常材料の一方側に５〜２０ｇｍ^-2の密度で、好ましくは５〜１５ｇｍ^-2および特 に８〜１５ｇｍ^-2の密度で材料に被覆される。 通常の連続気泡ポリマーフォーム材が使用できるが、弾性を有するフォームが 好ましい。ラテックスコーティングは親水性フォームでも疎水性にする傾向を有 するが、一般に疎水性フォームが好ましい。この発明の範囲には輪郭を有するか または網状のフォームを含むものである。 包帯の連続気泡の表面積は、包帯が非圧縮のとき全表面積の１５〜７０％であ ることができ、好ましくは３０〜７０％、より好ましくは４０〜７０％、特に包 帯が非圧縮のとき全表面の５０〜７０％である。 連続気泡の大きさは０．３〜１．０ｍｍ、好ましくは０．４〜０．９ｍｍ、よ り好ましくは０．４〜０．８ｍｍである。 気泡表面積と連続気泡サイズは電子走査型マイクロスコピー（ＳＥＭ）によっ て測定することができる。 好ましいフォームはポリエステルフォームで、特にポリエステル／ポリウレタ ンフォームある。前記したような高い気泡面積を有するフォームも好ましい。こ のようなフォームは英国、アクリングトン（Accrington）のカリゲン（Caligen ）から市販されている。 ポリエステルフォームとポリエステル／ポリウレタンフォームが知られている が、このようなフォームは包帯として使用されていない。したがってこの発明の 更なる特徴によれば、ポリエステルフォームまたはポリエステル／ポリウレタン フォームを包帯の製造への使用を提供するものである。特に我々は粘着剤コート 、例えばゴムコートのポリエステルまたはポリエステル／ポリウレタンフォーム 包帯の製造への使用を提供するものである。 ポリエステルとポリエステル／ポリウレタンフォームは材料を包帯として特に 適するものにする性質を有するので有利である。この発明の包帯および特にポリ エステルまたはポリエステル／ポリウレタンフォーム包帯は“横裂き可能（cros s-tearable）”である。通常の繊維製包帯は、例えばハサミを用いてカットしな ければならずこれは繁雑である。この発明の包帯は適当な長さの包帯にするため 手で裂くことができる。 かくしてこの発明によれば、ポリマーフォーム材、例えば上記したごとき連続 気泡ポリマーフォーム材からなる横裂き可能な包帯を提供するものである。ポリ エステルまたはポリエステル／ポリウレンタフォームが好ましく、かつ特に上記 したごとき粘着材コートフォームが好ましい。 この発明による包帯の引き裂き強度は１００〜７００ｇｆ、好ましくは１００ 〜５００ｇｆ、より好ましくは２００〜３００ｇｆ、例えば２４０ｇｆであるこ とができる。 フォームを包帯材料として用いたとき、１．０〜６．０ｍｍ、例えば約３．０ ｍｍの厚みを有する。 この発明によるフォームはまた、２８〜３２Ｋｇｍ^-3の密度を有することがで きる。 フォームはまた、少なくとも１６０ＫＰａの引き裂き強度と少なくとも２５０ ％の破断伸びを持つことができる。 粗い、中程度または細かいフォームが使用できる。細かいフォームは一般にｃ ｍ³当たり１７以上の気泡計測値を有するフォームで、中等度のフォームはｃｍ³ 当たり１３ないし１９の気泡計測値を、かつ粗いフォームは一般にｃｍ³当たり １３以下の気泡計測値を有する。 フォームは１４０〜２００Ｎの硬度と１０％以下の圧縮永久歪を有することが できる。 この発明の包帯は保留性包帯として特に有用である。かくしてこの発明によれ ばドレッシングを身体部分に適用し、この発明による包帯を身体部分の周りとか つドレッシング上に巻き、 包帯の末端を巻いた包帯に固定することからなるドレッシングと身体部分を保持 する方法を提供するものである。 用語、“包帯”とは保持または圧迫包帯のような通常知られた包帯を意味する 。しかしながら、用語“包帯”は整形外科用ギブスの下に用いられるようなパッ ト材をも意図するものである。高い気泡表面積を有する材料は、前記したような 横裂き可能である利点を有するが、またゴムをコートしたときこのような材料は 疎水性であろう。 整形外科用ギブスの下に置くパット材は天然または合成不織布材のような柔ら かい適合性材料、例えば英国のスミス アンド ネフュー メディカルからソッ フバン（SOFFBAN）の名前で売られたものから通常構成される。 しかしながら、このような材料は水硬化性樹脂整形外科ギブスと使用するのに 一般に適しないという欠点がある。しかしながら、このような樹脂ギブスがセッ トされると崩壊を起こすことなく水と接触でき、患者がより自由に普通の生活を 行うことを可能とする。しかしながらアンダーパットは水と接着した際、水を吸 収し一般にその構造を損傷させるので患者の自由を制限する。 かくしてこの発明によれば、粘着コーティングを備える連続気泡ポリマーフォ ーム材からなり、包帯の気泡表面積が包帯が非圧縮のとき全面積の少なくとも１ ５％からなることを特徴とするアンダーキャストパット材を提供するものである 。 整形外科用アンダーキャストパッティング材として使用され るときフォームは４．０〜６．０ｍｍ、例えば５．０ｍｍの厚みを有することが できる。 この発明によれば、この発明のフォーム層を形成し次いで硬化性ギブス材を塗 布することからなる身体部分の骨折の治療方法を提供する。 この方法はギブス材が水硬化性材料、例えば樹脂の場合にアンダーパット硬化 性ギブス材で手当てをした身体部分を水に浸すことができるという点で特に有利 である。かくして身体部分が水につけられる上記したごとき処置方法を提供する ものである。 この発明の更なる特徴によれば、前記したごときアンダーキャストパット材と 整形外科用ギブステープ例えば水硬化性樹脂コートのキャスティングテープのよ うな樹脂被覆キャスティングテープからなるキットを提供するものである。 この発明による包帯はそれ自体公知の通常の方法で作ることができるが、粘着 性コーティングはポリマーフォーム材に噴霧されるのが好ましい。次いで得られ る被覆材料は乾燥される。 この発明によれば、ポリマーフォームを粘着製材料の層で塗布し、次いで製品 を例えば赤外線乾燥タワー中で乾燥することからなる上記した包帯の製造法を提 供するものである。 この発明は添付図面を参照して記載されるが、これによって限定されるもので はない。図１はこの発明による横裂き可能な包帯の断面であり、図２は引き裂き テスト下にあるこの発明の包帯の略図である。 図１を参照して、包帯（１）はフォーム層（２）をフォーム層の反対面（５， ６）にラテックス層（３，４）を有する。ラテックス層（３，４）は非連続であ ることができる（図示せず）。 図２に関して包帯（１）はスリット（５）からなり、あご（６，７）に取付け られている。あご（７）は固定され、一方あご（６）はＤ方向に動き包帯をスリ ットに沿って引き裂かせる。 この発明を更に説明するが、以下の実施例により限定されるものではない。 実施例１ カリーゲン フォーム リミテッドで製造された着色ポリステル／ポリウレタ ンフォームから包帯を製造した。材料を必要な幅（１０ｃｍ）および厚さでリー ル型に供給した。フォームに天然ゴムラテックスエマルジョンを７〜２５ｇｍ^-2 の被覆重量で両側にスプレーコートした。適用した重量を、“有用性”試料を得 るために異ならせた。ゴムラッテクスは、チボテックス（Tivotex）2057/5で参 照されるエボデ（EVODE）により供給され、かつ水性で約６０％の固体含量の天 然ゴムラッテクスエマルジョンである。包帯を、乾燥させた後、厚紙コーン上に 自動的にスプールに巻いた。これら包帯を； トーマス（Thomas）試験タイプ１（保留率） 巻出し張力 引き裂き強さ 凝集強さ で試験した。 実施例２ 実施例１と同じポリステル／ポリウレタンおよび同じ方法を使用して包帯を製 造した。 厚さ１．０ｍｍのフォームを使用し、ゴムラテックスを１０ｇｍ^-2の被覆重量 で塗布した。 実施例３ 未被覆とラテックス被覆ポリステル／ポリウレタンフォームをそれ自体知られ ている一般的方法を使用して物理試験を行った。試験結果を表ＩおよびIIに示す 。 実施例４ 引き裂き強さ 引き裂き強さ試験を、厚さを異ならせたラテックス被覆材料上で、下記方法を 使用して実施した。 試料の先端におよそ２ｃｍにカットしたスリットを有するおよそ２０ｃｍ×５ ｃｍ寸法の包帯試料（図２参照）をインストロン（Instron）引き裂き強さ装置 のあご（Ｄ）内に置いた。インストロンのあごを３００ｍｍ／分の速度で別々に 移動し、必要な負荷を測定する。結果は３つの個々の試験の平均として付与され ている。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 ９３２２７１７．１ (32)優先日 1993年11月４日 (33)優先権主張国 イギリス（ＧＢ） (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ)，ＡＭ， ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，Ｃ Ｎ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ， ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，Ｎ Ｌ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．粘着コーティングを備えている連続気泡ポリマーフォーム材からなり、気泡 表面が、包帯が非圧縮のとき全表面積の少なくとも１５％からなることを特徴と する包帯。 ２．気泡表面が包帯が非圧縮のとき全表面積の少なくとも１５〜７０％からなる ことを特徴とする請求項１による包帯。 ３．粘着コーティングがゴムであることを特徴とする請求項１による包帯。 ４．粘着コーティングが５〜２０ｇｍ^-2の塗布量で塗布されることを特徴とする 請求項１による包帯。 ５．フォームがポリエステルであることを特徴とする連続気泡フォーム材からな る包帯。 ６．ポリエステルフォームが、粘着性コーティングを備えていることを特徴とす る請求項５による包帯。 ７．保留性包帯である前記請求項いずれか１つによる包帯。 ８．整形外科用アンダーキャストパット材である請求項１〜６の何れか１つによ る包帯。 ９．患者の身体部分にドレッシングを適用し、前記請求項の何れか１つによる包 帯を身体部分の周りでかつドレッシング上に巻き、包帯の末端を巻回した包帯に 固定することからなるドレッシングの保持方法。 １０．請求項８によるフォームの層を適用し、次いで硬化性キャスト材を塗布す ることからなる身体部分の骨折の処置方法。 １１．請求項８による包帯と整形外科用キャスティングテープとからなるキット 。 １２．ポリマーフォームに粘着材の層を塗布し次いで製品を乾燥することからな る請求項１〜８による包帯の製造法。 １３．ポリエステルフォームの包帯の製造への使用。 １４．ポリマーフォームからなる横裂き可能な包帯。 １５．１００〜７００ｇｆの引き裂き強度を有する請求項１４による横裂き可能 な包帯。