JPH09504436A - トリオールポリケチドシンターゼをコードするdna - Google Patents

トリオールポリケチドシンターゼをコードするdna

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JPH09504436A JP7513317A JP51331795A JPH09504436A JP H09504436 A JPH09504436 A JP H09504436A JP 7513317 A JP7513317 A JP 7513317A JP 51331795 A JP51331795 A JP 51331795A JP H09504436 A JPH09504436 A JP H09504436A
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Abstract

(57)【要約】 トリオールポリケチドシンターゼ(TPKS)をコードするDNAを単離し、精製し、シークエンシングした。TPKSを含む発現ベクターと、この発現ベクターで形質転換した細胞と、この形質転換細胞を使用するプロセスとを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 トリオールポリケチドシンターゼをコードするDNA 発明の背景 高コレステロール血症が、動脈硬化症のような虚血性心臓血管疾病の主な要因 の1つであることが公知である。コレステロールや他の脂質は、異なった密度の リポタンパク質によって体液中を運搬される。血液中のコレステロールの大部分 を運搬する2種類のリポタンパク質は、低密度リポタンパク質(LDL)と高密 度リポタンパク質(HDL)である。LDLの役割は、コレステロールを肝臓外 の末梢細胞に運搬することである。細胞原形質膜上のLDLレセプターはLDL と結合し、コレステロールが上記細胞内に入ることを可能にする。HDLは、上 記末梢組織中のコレステロールを捕捉して、肝臓へと運搬し、これを最終的に異 化することが可能である。LDLのレベルは冠状動脈疾患のリスクと正の相関を 有し、一方、HDLのレベルは冠状動脈疾患のリスクと負の相関を有し、HDL コレステロールに対するLDLコレステロールの比率が、冠状動脈疾患の最も適 切な指標であるとされている。従って、LDLコレステロールを低下させるメカ ニズムを生じさせる物質は、抗高コレ ステロール血症薬として有効な可能性がある。 製品として現在入手可能なMevacor(登録商標)(ロバスタチン;メビ ノリン)とZOCOR(登録商標)(シンバスタチン)は、HMG−CoAレダ クターゼ酵素を阻害することによって作用する、非常に活性が高い一群の抗高コ レステロール血症薬に属する2種である。ロバスタチンとその関連化合物は、細 胞コレステロール生合成における律速段階を阻害することによって、即ち、HM G−CoAレダクターゼ[3.7−9.12]によるヒドロキシメチルグルタリ ル補酵素A(HMG−CoA)のメバロネートへの変換を阻害することによって 、コレステロール合成を抑制する。HMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、細胞 ホメオスタシス機構を通してLDLレセプターを増加させ、結果としてLDLコ レステロールを低減させ、高コレステロール血症治療作用を及ぼす。本発明の範 囲内に含まれるHMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、非限定的に、コンパクチ ン(ML−236B)、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フル バスタチン、メバスタチンを含む。 数多くのHMG−CoAレダクターゼ阻害剤が、微生物を使って合成される。 本発明のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤 の生合成経路全般は、Aspergillus terreus ATCC 2 0542によるメビノリン(ロバスタチン)の生合成がアセテートからポリケチ ド経路で進行することを示したMooreらによって概略的に説明されている( R.N.Mooreら,Biosynthesis of the hypoc holesterolemic agent mevinolin by As pergillus terreus.Determination of t he origin of carbon,hydrogen,and oxy gen atoms by 13C NMR and mass spectro metry.J.Amer.Chem.Soc.,1985,107:3694 −3701)。遠藤らは、類似の生合成経路がPenicillium cit rinum NRRL 8082とMonascus ruber M−468 1でもあることを実証した(A.Endoら,Biosynthesis of ML−236B(compactin)and monacolin K., 1985,J.Antibiot.38:444−448)。 HMG−CoAレダクターゼ阻害剤が最近市場に導入され、 このために、該HMG−CoAレダクターゼ阻害剤を高い収率で製造するための プロセスが求められるようになった。プロセスの収率を改善するための方法は、 非限定的に、プロセスの規模拡大、培地の改善、又は、単離プロセスの単純化を 含む。本発明は、増大したレベルのHMG−CoAレダクターゼ阻害剤を生産す る微生物の使用に基づいて生産性の改善をもたらし、プロセス収率を増大させる 方法に係わる。 HMG−CoAレダクターゼ阻害剤の生合成を遺伝子の発現レベルで増加させ ることが望ましい。こうした増加は、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤の生合 成経路において、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤生産微生物中における1つ 以上の酵素の濃度を増大させるか、その酵素活性を増大させることによって、実 現することが可能であろう。特に、律速生合成活性の濃度を増大させることが望 ましいだろう。 トリオールポリケチドシンターゼ(TPKS)は、その酵素活性の産物によっ て明らかに示されるように少なくとも4種の活性を有する多機能タンパク質であ る(Moore,上記)。TKPSは、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤化合 物の生合成において、律速酵素活性を有すると考えられている。 本発明は、Aspergillus terreusからのトリオールポリケ チドシンターゼ(TPKS)をコードするDNAを同定する。本発明ではTPK SをコードするDNAを、単離し、精製し、配列決定した。TPKSに対応する 相補DNA(cDNA)配列とゲノムDNA配列を作製した。HMG−CoAレ ダクターゼ阻害剤生産微生物によるHMG−CoAレダクターゼ阻害剤の生産を 増大させるために、本発明のTPKS cDNAを使用することが可能である。 本発明のTPKS cDNAを、精製TPKSを生産するために使用することも 可能である。発明の要約 トリオールポリケチドシンターゼ(TPKS)の全長形態をコードするDNA を同定する。このDNAの配列を決定し、発現ベクターの中にクローニングする 。発現ベクターで形質転換した細胞は、増加したレベルのTPKSと、増加した レベルのHMG−CoAレダクターゼ阻害剤とを生産する。このDNAを組換え 全長TPKSの生産に使用することが可能である。更に、ポリケチドを生産する ことが可能な生物(特に、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤を生産することが 可能な微生物)の 中に存在するTPKSの相同体を単離し同定するために、上記DNAを使用する ことも可能である。図面の簡単な説明 図1は、トリオールポリケチドシンターゼのヌクレオチド配列である。 図2は、トリオールポリケチドシンターゼのアミノ酸配列(推定)である。 図3は、pTPKS100を示す。 図4は、Intelligenetics GeneWorksプログラムで 探査した、TPKSタンパク質の開放読み枠と、TPKSペプチドの全体的配置 と、PKS活性とを示す説明図である。 図5は、TPKSの領域上に存在するケトアシルシンターゼとアセチル/マロ ニルトランスフェラーゼとデヒドラターゼと、ラット脂肪酸シンターゼ(FAS )と、P.patulum 6MSASとの整合状況を示す。 図6は、TPKSの領域上に存在するエノイルレダクターゼとケトレダクター ゼとアシル担体タンパク質の整合状況を示す。 図7は、TPKSとその関連タンパク質のピリジンヌクレオ チド結合領域のChou−Fasman2次構造予測図である。 図8は、様々な原核及び真核生物メチルトランスフェラーゼのS−アデノシル メチオニン結合領域を示す。 図9は、ruber及びcitrinumに対する、terre us のTPKSのケトアシルシンターゼの相同性を示すサザンブロットである。発明の詳細な説明 本発明は、TPKS生産細胞から単離したトリオールポリケチドシンターゼ( TPKS)をコードするDNA分子に係わる。TPKS生産性の細胞は、非限定 的に、Aspergillus terreusMonascus rube Penicillum citrinumPenicillum bre vicompactumHypomyces chrysospermusPaecilomyces sp M2016、Eupenicillium sp .MM603、Trichoderma longibrachiatum M6735、及び、Trichoderma pseudokoningii M6828菌株を含む。 本明細書で使用する「TPKS」は、アセテート前駆体とS −アデノシルメチオニンとをトリオール生合成経路における中間体に変換する酵 素活性を意味する。トリオールノナケチドを生産するために、この中間体を更に 修飾する。細菌や菌類からのポリケチドシンターゼは、2個の炭素ユニットから ポリケチドを合成するために共通の酵素機能を使用する(例えば、D.A.Ho pwood及びD.H.Sherman,1990,“Comparison to fatty acid biosynthesis”,Ann.Rev. Genet.24:37−66の総説参照)。 ポリケチドは、その構造的多様性のために、及び、抗生作用活性又は他の薬学 的活性を有するものが多いために、重要な自然生産物である。商業的に重要なポ リケチドの殆どは真菌類又は放線菌によって生産される。 ポリケチド生合成は、カルボキシレートユニットの段階的縮合を含む点で、脂 肪酸の生合成に類似している。アセテートユニットから構成される脂肪酸とは違 って、ポリケチドは、アセテートユニット、プロピオネートユニット、又は、ブ チレートユニットから構成されることが可能である。これに加えて、ポリケチド 生合成中の各縮合サイクルで付加されるβ−ケト基の 一部又は全部が、未還元のまま残されるか、又は、ヒドロキシル官能基又はエノ イル官能基まで還元されるにすぎない。構成ユニットのこうした相違と、β−ケ ト基の修飾状況の相違とが、極めて多様な生産物をもたらすと共に、異なった経 路からの生合成遺伝子の間の比較を困難なものにする。 Aspergillus terreusは、糸状の土壌菌類である。様々な 菌株のterreusが様々なポリケチドを生産する(Springer, J.ら,1979,Terretonin,a toxic compound from Aspergillus terreusJ.Org.Chem .,Vol.44,No.26,4852−4854)。ロバスタチンは、特定 の菌株のterreusによって生産されるポリケチドである(Moore 、上記)。ロバスタチンとその関連代謝物(例えば、トリオール、又は、モナコ リンJ)に加えて、terreus中に発見された他のポリケチドは、エモ ジン(emodin)から得られたスロチリン(sulochrin)とその関 連構造(Curtis,R.G.ら,1964,“The biosynthe sis of phenols”,J.Biochem.90:43− 51)(Fujii,I.ら,1982,“Partial purifica tion and some properties of emodin−O −methyltransferase from (+)−geodin p roducing strain of Aspergillus terre us ”,Chem.Pharm.Bull.,30(6):2283−2286 )と、テレイン酸(terreic acid)(Sheehan,J.C.ら ,1958,J.Am.Chem.Soc.80:5536)と、パツリン( patulin)(D.M.Wilson,1976,“Adv.Chem.S er.No.149”)と、シトリニン(citrinin)(Sankawa ,U.ら,1983,“Biosynthesis of citrinin in Aspergillus terreus”,Tetrahedron39 (21):3583−3591)を含む。こうした各産物は、恐らくは特定 の特異的なPKS遺伝子によってコードされた特定のPKSによって生産され、 従って、トリオールPKSのクローニングをより一層困難にしている。 ロバスタチンの構造と活性については、A.Alberts (Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,1980,77:3 957−3961)によって報告されている。ロバスタチンは、共役デセン環系 を有するノナケチドにエステル結合によって結合されたメチルブチリル基から成 る還元分子である。 Mooreら(上記)は、ロバスタチン生合成を説明している。インビボ標識 ロバスタチンのプロトン及び13C NMR解析により、6位と2′位に位置する メチル基(これらのメチル基はメチオニンから得られる)を除いて、その炭素の 全てがアセテートから得られたものであることが明らかになった。トリオール分 子は9個のアセテート構成ユニットから構成されている。その側鎖は2個のアセ テートユニットから構成されている。トリオールとブチレート側鎖のエステル化 は酵素的に生じる(Kimura、上記)。メチルブチレート側鎖は恐らく別の PKSによって合成される。ロバスタチンは、最初に、9個のアセテートユニッ トより長い、高度に還元された前駆体として合成され、炭素−炭素結合の酸化的 切断を含む再酸化を受ける。 コンパクチン生合成に関しては、限られた情報しか入手できない。最も可能性 が高い経路は、メチル化がジエン環系上の6 位では生じないということを除いて、M.ruber及びA.terreusに おけるロバスタチン生合成の経路と概ね同一だろう。 ポリケチドシンターゼ(PKS)と脂肪酸シンターゼ(FAS)は作用の種類 によって分類される。細菌と植物とに典型的であるII型酵素は、各々の酵素活性 毎に別々のポリペプチドを有する。動物、細菌、真菌類に見い出されるI型酵素 は、複数種の活性を有するか、又はいくつかの作用ドメインを有する大きなポリ ペプチドから成る。こうした遺伝子では、各領域、即ち、ケトアシルシンターゼ のためのドメイン、アセチル/マロニルトランスフェラーゼのためのドメイン、 β−ケトレダクターゼのためのドメイン、エノイルレダクターゼのためのドメイ ン、デヒドラターゼのためのドメイン、及び、アシル担体タンパク質のためのド メインのアミノ酸配列が似かよっている。インビトロで作用I型PKSを得るこ とが難しいので、こうしたドメインの同定が可能ならば、その結果生じる酵素活 性の立証になるであろう(Sherman、上記)。 TPKSゲノムDNA又は相補DNA(cDNA)を分子的にクローニングす るためには、様々な方法を使用することが可 能である。これらの方法は、非限定的に、適切な発現ベクター系においてTPK Sを含むゲノムDNA又はcDNAライブラリーを構築した後、適切な宿主中に おいてTPKS遺伝子を直接機能発現させることを含む。この好ましい方法は、 精製TPKSタンパク質に対する抗体を使用して、バクテリオファージ又はベク ター中に構築した、TPKSを含むcDNA発現ライブラリーをスクリーニング することから成る。上記抗体は、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤生産細胞か ら精製TPKSタンパク質を単離し、この精製タンパク質を適切な宿主(例えば ウサギ)に接種し、数回の追加免疫の後に、免疫血清を回収する標準的方法(D eutscher,M.編,1990,Methods in Enzymol ogy ,Vol.182)によって得る。上記動物から回収した抗体を、cDN A発現ライブラリーをスクリーニングするために使用し、抗血清によって認識さ れたTPKSエピトープ発現cDNAクローンを選択する。陽性クローンを更に 精製し、標識し、これをプローブとしてTPKSを含むゲノムライブラリー又は cDNAライブラリーからTPKSを含む関連DNAを同定する。関連クローン の標準的な制限解析により、上記領域の制限地図を作成し、一 方、ゲノムクローン及びcDNAクローンの配列解析から上記遺伝子の構造地図 と開放読み枠とを定義する。 TPKSをクローニングするための別の方法は、TPKSのアミノ酸配列から 標識オリゴヌクレオチドプローブを設計し、バクテリオファージ又はプラスミド 往復ベクター内に構築したTPKSを含むcDNAライブラリーをスクリーニン グすることを含む。この方法は、TPKSサブユニットをコードする部分cDN Aによって、バクテリオファージ又はプラスミド往復ベクター内に構築したTP KSを含むcDNAライブラリーをスクリーニングすることを含むことが可能で ある。この部分cDNAは、精製TPKSサブユニットのアミノ酸配列からの縮 重オリゴヌクレオチドプライマーの設計による、TPKS DNAフラグメント の特異的PCR増幅によって得る。 他のタイプのライブラリーや、他の細胞又は細胞タイプから作製したライブラ リーを、TPKSをコードするDNAを単離するために使用できることは、当業 者には容易に明らかだろう。他のタイプのライブラリーには、非限定的に、他の 細胞又は細胞系から得られるcDNAライブラリーとゲノムDNAライブラリー とを含む。 TPKS活性を有する細胞又は細胞系から適切なcDNAライブラリーを作製 できることは、当業者には容易に明らかだろう。TPKS cDNAを単離する ためのcDNAライブラリーを作製するために使用する細胞又は細胞系の選択は 、最初に、放射能標識アセテートの取り込みと、高性能液体クロマトグラフィー (HPLC)による産物の分離とを使用して、細胞関連TPKS活性を定量する ことによって行う。 cDNAライブラリーの作製は、当業界で公知の標準的な方法で行う。公知の cDNAライブラリー作製方法については、例えば、Maniatis,T., Fritsch,E.F.,Sambrook,J.,Molecular C loning:A Laboratory Manual (Cold Spri ng Harbor Laboratory,Cold Spring Har bor,New York,1982)を参照されたい。 TPKSをコードするDNAを適切なゲノムDNAライブラリーから単離でき ることも、当業者には容易に明らかだろう。ゲノムDNAライブラリーの構築は 当業界で公知の標準的方法で行う。公知のゲノムDNAライブラリー作製方法に ついては、 Maniatisら(上記)を参照されたい。 TPKS遺伝子のクローニングを行うためには、TPKSのアミノ酸配列を知 ることが必要だろう。これを実現するためには、TPKSタンパク質を精製し、 部分アミノ酸配列を常法で決定する。完全なアミノ酸配列の確定は必要ではない 。適切なアミノ酸配列が決まったら、そのアミノ酸配列をコードするDNA配列 を合成する。 遺伝コードの縮重性の故に、特定のアミノ酸をコードする2つ以上のコドンが あり得、従って、一組の類似したDNAオリゴヌクレオチドの中のいずれかのD NAオリゴヌクレオチドがアミノ酸配列をコードする。こうした一組のDNAオ リゴヌクレオチドの中のDNAオリゴヌクレオチドの1つだけが上記TPKS配 列と同一であるにすぎないが、不整合を有するDNAオリゴヌクレオチドがあっ ても、TPKS DNAとのハイブリッド形成は可能だろう。不整合DNAオリ ゴヌクレオチドでもTPKS DNAとハイブリッド形成し、TPKS DNA の同定と単離とを可能にする可能性がある。 特定の生物からのTPKSをコードするDNAを、他の生物からのTPKS相 同体を単離精製するために使用できることは、 当業者には容易に明らかであろう。このためには、適切なハイブリッド形成条件 下で、第1のTPKS DNAを、TPKSの相同体をコードするDNAを含む サンプルと混和する。ハイブリッド形成DNA複合体を単離し、更に、この複合 体から、相同DNAをコードするDNAを精製することが可能である。 TPKSをコードするcDNAクローンを、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR) に基づく方法とcDNAライブラリーのスクリーニングとを使用する2段階手順 を使用して、単離することが可能である。 非変性タンパク質と、特異的タンパク質加水分解によって作製したペプチドフ ラグメントは、両方とエドマン分解を使用する、自動アミノ酸配列解析機で、ア ミノ酸配列情報を得る。所定時間培養した後に、消化を終わらせ、得られたペプ チドフラグメントを分別し、検出する。 本明細書で説明する精製プロセスによって天然起源から得られる実質的に純粋 な形態のTPKSが単一のmRNAによってコードされていることが発見された 。 上記の方法で得たクローン化TPKS cDNAを、適切なプロモーターと他 の適切な転写調節エレメントとを含む発現ベ クターの中にクローニングすることによって発現させ、原核生物宿主又は真核生 物宿主の細胞中に移入して、組換えTPKSを作製することが可能である。こう した操作のための技術は当業界で公知である。 下記の実施例と詳細な説明とを簡明にするために、幾つかの術語を以下に定義 する。 「発現ベクター」は、本明細書において、遺伝子のクローン化コピーの転写と 適切な宿主内でのそのmRNAの翻訳とのために必要なDNA配列と定義される 。こうしたベクターを、細菌、緑藻類、植物細胞、昆虫細胞、動物細胞のような 様々な宿主における真核生物遺伝子を発現させるために使用することが可能であ る。発現ベクターは、非限定的に、クローニングベクター、修飾クローニングベ クター、及び、特に設計したプラスミド又はウイルスを含む。特に設計したベク ターとは、宿主間(例えば、細菌−酵母菌、細菌−動物細胞)のDNAの往復を 可能にするものである。適切に作製した発現ベクターは、宿主細胞中における自 律的複製のための複製起源、選択可能なマーカー、限定された数の使用可能な制 限酵素部位、高い複製数をもたらす可能性、及び、活性なプロモーターを含まな ければな らない。 発現ベクターは複製可能なDNA構築物であり、TPKSをコードするDNA 配列が、適切な宿主内においてTPKSの発現を生じさせることが可能な適切な 制御配列に操作可能な形で結合される。制御配列は、転写プロモーターと、転写 を制御するオペレーター配列(任意)と、転写と翻訳との終止を制御する配列と を含む。 増幅ベクターのような特定のベクターでは、発現制御ドメインは必要ではない が、(通常は複製起源によって与えられる)宿主内で複製する能力と、形質転換 体の認識を容易にするための選択遺伝子とが必要である。 「プロモーター」は、RNAポリメラーゼがDNAに結合することを促してR NA合成を開始させるDNA配列として定義される。強力なプロモーターとは、 mRNAの開始反応を高い頻度で引き起こすプロモーターのことである。 TPKSをコードするDNAを、宿主細胞における発現のための発現ベクター の中にクローニングすることも可能である。宿主細胞は原核生物又は真核生物で あり、非限定的に、細菌、酵母菌、哺乳動物細胞、昆虫細胞、及び、細胞系を含 む。 形質転換、トランスフェクション、原形質体融合、及び、電気穿孔法を非限定 的に含む幾つかの方法のいずれかによって、発現ベクターを宿主細胞内に導入す ることが可能である。発現ベクターを含む細胞を単一クローンとし、こうした細 胞の各々を、それがTPKS遺伝子を含むかどうか又はTPKSタンパク質を生 産するかどうか、個々に分析することが可能である。抗TPKS抗体との免疫活 性、及び、宿主細胞関連TPKS活性の存在を非限定的に含む幾つかの手段によ って、TPKS発現宿主細胞クローンの同定を行うことが可能である。 TPKS DNAの発現を、インビトロで作製した合成mRNAを使用して行 うことも可能である。合成mRNAを、様々な無細胞系(小麦胚芽抽出物と網状 赤血球抽出物を非限定的に含む)内と細胞由来の系(カエル卵母細胞内へのマイ クロインジェクションを非限定的に含む)内とにおいて効率良く翻訳することが 可能であり、カエル卵母細胞内へのマイクロインジェクションが好ましい。 「PCR」は、ポリメラーゼ連鎖反応であり、必要量が得られるまで一連のサ イクルを繰り返し、同時に標的DNA分子の相補鎖を複製するための方法である 。 「プラスミド」は、大文字及び/又は数字がその前後に付された小文字「p」 によって示されることが一般的である。本発明で使用する開始プラスミドは、市 販されているか、自由に入手可能であるか、又は、このような入手可能なプラス ミドから常法で作製できる。更に、他の同等のプラスミド又は作製物の入手方法 も、当業者には容易に明らかだろう。 「形質転換宿主細胞」は、組換えDNA技術を用いて作製したTPKSベクタ ーを用いて形質転換又はトランスフェクションした細胞である。発現したTPK Sは、宿主細胞の細胞膜内に蓄積されるか、細胞内に存在するか、又は、分泌さ れるだろう。 特定のアミノ酸をコードする様々なコドンに相当の重複性があり得ることも公 知である。従って、本発明は、同一のアミノ酸に翻訳されることになる他のコド ンを含むDNA配列にも係わる。本明細書では、1個以上の置換コドンを含む配 列を「縮重変異(degenerate variation)」と定義する。 更に、発現タンパク質の最終的な物理的属性に大きな変化をもたらさない程度の 、DNA配列又は翻訳タンパク質における変異も、本発明の範囲内に含まれる。 例えば、バリンが ロイシンに、アルギニンがリジンに、又は、アスパラギンがグルタミンに置き換 わることは、上記ポリペプチドの機能性の変化を生じさせないことがある。 天然発生ペプチドの属性とは異なる属性を有するペプチドをコードするように 、ペプチドをコードするDNA配列を変異させ得ることも公知である。DNA配 列を変異させる方法は、非限定的に、部位特異的変異誘発を含む。変化した属性 の例は、非限定的に、基質に対する酵素の親和性の変化を含む。アミノ酸配列の 変化は属性の変化をもたらす可能性があり、それにより修飾された構造の生産に 帰結する。例えば、レダクターゼ活性部位の1つを排除することは、還元度がよ り低い化合物をもたらす可能性がある。 プラスミドpLOA中の全長TPKSコーディングDNAを、pTPKS10 0と表した。coli菌株であるJM109中のpTPKS100のサンプ ルを、ブダペスト条約の条項に基づき、American Type Cult ure Collection(12301 Parklawn Drive, Rockville,MD.,20852)の永久培地コレクションに寄託し( 1993年9月15日)、受託番号 ATCC 69416が割り当てられた。 以下の実施例は、本発明を、限定することなしに例示する。実施例1 培養条件 Aspergillus terreusの3つの菌株を使用した。うち2つ のロバスタチン生産菌株にはterreus ATCC 20542が含ま れていた。ロバスタチン非生産菌株も使用した。terreusのロバスタ チン非生産菌株又はロバスタチン過剰生産菌株は、公共的に入手可能なte rreus のロバスタチン生産菌株から作製することが可能である。公共的に入 手可能な菌株の例はterreus MF−4833であり、受託番号20 542としてAmerican Type Culture Collecti onに寄託されている。紫外線照射、エチルメタンスルホナート(EMS)処置 、亜硝酸処理、ニトロソグアニジン、及び、プソラレン架橋を非限定的に含む突 然変異誘発法のような様々な方法を、ロバスタチン非生産菌株又はロバスタチン 過剰生産菌株を作製するために使用することが可能なことを、当業者は理解する だろう。栄養素要求性(即ち、親株の正常な代謝と繁 殖のために必要な最小量を上回る、特定の成長物質に対する突然変異株の要求) と、個々の培養に際してのロバスタチン生産の定量とを含む様々な方法で、突然 変異誘発の度合いを定量することが可能である。別の尺度には、アクリフラビン のような挿入色素の使用を含み、こうした挿入色素は、プレート1枚当たり10 ,000個の胞子を平板培養する時には、親(ロバスタチン生産)菌株の成長を 防止するが、突然変異誘発後は、プレート1枚当たり約3個から5個の集落の成 長を可能にする。或いは、突然変異誘発の度合いを、突然変異誘発をしていない 、親株とは異なる形態と色を有する集落の視覚的観察によることも可能である。 突然変異株を再び単離してプールし、更に別の突然変異誘発を行い、こうした手 順を反復することによって、ロバスタチンを生産しないか又は過剰生産するterreus の突然変異株を得ることが可能である。 Monascus ruber ATCC 20657と、Penicill ium citrinum ATCC 20606を、ハイブリッド形成の調査 のために使用した。 菌株をYME+TE培地上に保持した。YME+TE培地の処方は次の通りで ある。 水1リットル中に、 酵母抽出物 0.4%(w/v) 麦芽抽出物 1.0%(w/v) グルコース 0.4%(w/v) 微量元素(TE) 0.5%(v/v) 寒天 2.0%(w/v) (pH 7.2)。 微量元素(TE)の処方は次の通りである。 水1リットル中に、 FeSO4・7H2O 0.1%(w/v) MnSO4・H2O 0.1%(w/v) CuCl2・2H2O 0.0025%(w/v) CaCl2・2H2O 0.0132%(w/v) H3BO3 0.0056%(w/v) (NH46Mo724・4H2O 0.0019%(w/v) ZnSO4・7H2O 0.02%(w/v)実施例2 発酵条件 胞子ストックの作製のために、相対湿度65%、28℃において8日間、YM E+TEプレート上で成長させることによって、単集落を形成させた。単集落を 取り除き、YME+TE斜面培地上に塗布した。この斜面培地を、湿度65%、 28℃において8日間、インキュベートした。2mlのSpore Suspe nsion Solution(SSS)を加えて胞子を回収した。SSSは、 水中にグリセロール10%(v/v)とラクトース5%(w/v)とを含む。無 菌接種ループを用いて胞子を擦り取ってSSS中にいれ、カウントした。この懸 濁液を−20℃で保存した。 ロバスタチンの生産には、胞子懸濁液からの2段階発酵を使用した。1×108 個の胞子を2ml/15ml培養チューブのHLC培地中に接種することによ って、種培養を開始した。 HLC培地の処方は次の通りである。 水1リットル中に KH2PO4 1.5%(w/v) セレロース 2.0%(w/v) Ardamine pH(Champlain Industries) 0.1%(w/v) Pharmamedia(Traders Protein) 1.5%(w/v) 乳酸 0.2%(v/v) クエン酸アンモニウム 0.4%(w/v) 滅菌の前にHLC培地のpHをpH 7.2に調整した。 220rpmで回転する振幅直径70mmの回転振とう機上で、28℃で約 28時間、30度の角度で培養を振とうした。250mlフラスコ内のGP−9 培地25mlに接種するために、2mlの種培養を使用した。 GP−9培地の処方は次の通りである。 水1リットル(pH 7.2)中に、 クエン酸アンモニウム 0.9%(w/v) Ardamine pH 0.12%(w/v) セレロース 1.2%(w/v) Pharmamedia 4.0%(w/v) ラクトース 24.5%(w/v) P 2000 0.2%(v/v) 30度の角度を使用しないこと以外は、種培養のインキュベーションと同様に した。12日間の発酵の後に、ロバスタチン生産状況を観察した。 形質転換又はDNA調製のための栄養菌糸体を形成するためには、CM培地中 でのterreusの1段階発酵を使用した。1×108個の分生胞子を2 50mlフラスコ内のCM培地50ml中に接種することによって、発酵を開始 させた。 完全培地(CM)の処方は次の通りである。 水1リットル中に、 Clutterbuck塩 50ml Vogel微量元素 2.0ml トリプトン 0.5%(w/v) 酵母抽出物 0.5%(w/v) グルコース 1.0%(w/v) Clutterbuck塩の処方は次の通りである。 Na2NO3 12.0%(w/v) KCl 1.02%(w/v) MgSO4・7H2O 1.04%(w/v) KH2PO4 3.04%(w/v) Vogel微量元素の処方は次の通りである。 ZnCl2 0.004%(w/v) FeCl3 0.02%(w/v) CuCl2 0.001%(w/v) MnCl2・4H2O 0.001%(w/v) NaB47・10H2O 0.001%(w/v) (NH46Mo724・7H2O 0.001%(w/v)実施例3 ベクターpLO9の作製 pLO9は、コスミドライブラリーの構築と真菌類の形質転換の両方に適する ように作製した5.6kbベクターである。Aspergillus terr eus における優性選択に関しては、pLO9は、niger β−チュー ブリンプロモーターによって推進され、且つSaccharomyces ce revisiae ターミネーター配列によって終止される、Streptoal loteichus hindustanusフレオマイシン耐性遺伝子を含む 。Escherichia coliにおける選択に関しては、 上記ベクターは、アンピシリン耐性遺伝子を含み、λパッケージングに関しては 、上記ベクターは、λcos部位を含む。pLO9の構築は下記で説明する。 プレオマイシン耐性マーカーはhindustanusから得られ、終止 配列は、cerevisiae中のCYC1遺伝子から得られた。制限酵素 BamHIとBglIIでpUT713(CAYLA,Toulouse Ced ex,France)を消化して、pUT713由来の1つのDNAフラグメン ト上にある両配列を単離した。この単離したフラグメントをBamHIで消化し たpUC18の中にクローニングし、ベクターpLO1を作製した。nig er ATCC 1015からのβ−チューブリン遺伝子のゲノムコピーを、p UC8内の4.3kb EcoRIフラグメントとしてクローニングし、p35 −C−14を作製した。幾つかの修飾をゲノム配列に対して行った。即ち、Ec oRI部位を、インビトロ突然変異誘発によって開始ATGに導入した。エキソ ヌクレアーゼによる消化と、Klenow酵素による修飾と、再連結反応とによ って、上記プロモーター内のHindIII部位を取り除いた。最後に、EcoR Iによる消化と、Klenow酵素 による修飾と、リガーゼを用いた再連結反応によるPstIリンカーの付加とに よって、上流のEcoRI部位をPstI部位に変換した。その後、pC15− 1を作製するために、β−チューブリンプロモーターを、pUC8のPstI− EcoRIフラグメントにサブクローニングした。EcoRIによる消化と、K lenow酵素による修飾と、XbaIリンカーの添加と、再連結反応とによっ て、XbaI部位を導入した。得られたベクターをpTL113と名付けた。P stIとXbaIとによってpTL113を切断し、単離したプロモーターセグ メントをpLO1のPstI部位とXbaI部位との中にクローニングすること によって、β−チューブリンプロモーターをフレオマイシン遺伝子の上流にクロ ーニングし、pLO3を作製した。修飾反応とブラントエンド連結反応とによっ て、BglII部位を取り除き、pCS12ベクターを作製した。β−チューブリ ンプロモーターとフレオマイシン耐性遺伝子とターミネーター配列とを含むPs tI−HindIIIフラグメントを、pUC8ベクターの中にクローニングし、 pLO6を作製した。ATGにおけるXbaI部位を、修飾及び連結反応とによ って取り除き、pLO7を得た。PstI−HindIIIを、1つ のフラグメントとして、XmaI部位が修飾されてBglIIリンカーで置き換え られているpUC18骨格の中に移した。その結果得たベクターをpLO8と名 付けた。pJL21からのλcos部位を含むPstIフラグメントを上記ベク ター内に挿入し、pLO9を作製した。実施例4 ゲノムDNAの単離 栄養菌糸体を28℃において220rpmで48時間、CM培地中で発生させ た。菌糸体を寒冷紗で濾過することによって回収し、一晩液体窒素中で冷凍し、 凍結乾燥させた。凍結乾燥した菌糸体を、乳鉢と乳棒とを使用して砂で粉砕し、 5mlのBreaking緩衝液(100mM NaCl、50mM EDTA 、10mM Tris(pH8)、1% SDS、50μg/ml 膵臓RNa se、50μg/ml プロテイナーゼK)中に懸濁した。この混合物を、12 5mlフラスコに移し、等容のTris−飽和フェノール/クロロホルム(50 :50)を加えた。このフラスコを、37℃において200rpmで1時間、振 とうした。10,000rpmで10分間遠心した後、水性層を取り除いた。そ の水性層をフェノール/クロ ロホルムでさらに2回抽出し、最後に、クロロホルムで1回抽出した。0.1容 の3M NaClと2.5容のエタノールとを加えて、DNAを水性層から沈殿 させ、−70℃で10分間冷凍した。10,000rpmで15分間遠心し、沈 殿DNAを収集した。ペレット化したDNAを乾燥し、10mM Tris−H Clと1mM EDTAとを含む溶液(pH 7.5)中に再懸濁した。波長2 60nmにおける吸光度の測定により、DNA濃度を定量した。実施例5 A.terreusライブラリーの構築 ゲノムフラグメントの調製 terreusゲノムDNAを上記のように単離した。上記ベクター内に 挿入するための大型ランダムDNAフラグメントを、制限酵素Sau3Aで10 μgのDNAを部分消化することによって単離した。その消化DNAを1.0% アガロースゲル上で電気泳動した。ゲノムライブラリー用に、9−23kbサイ ズのフラグメントを含む領域をゲルから切断した。コスミドライブラリー用には 、30−60kbサイズのフラグメントを含む別のゲルセグメントを切断した。 上記ゲルスライス 中に含まれた大型染色体DNAフラグメントを電気溶出した。そのDNAを、0 .1容の3M 酢酸ナトリウムと2.5容のエタノールとを加えて濃縮し、−7 0℃で15分間冷凍し、10分間10,000rpmで遠心し、DNAを沈殿さ せた。A.terreusコスミドライブラリーの作製 λパッケージングに必要な2本のアームとcos部位とを供給するために、p LO9コスミドDNAを使用した。パッケージング反応のために2個のフラグメ ントをpLO9から単離した。 XbaIでpLO9を消化し、HKホスファターゼ(Epicenter T echnologies)で加水分解し、BglIIで消化し、1%アガロースゲ ル上で電気溶出し、0.1容の3M酢酸ナトリウムと2.5容のエタノールとを 加えて濃縮し、−70℃で15分間冷凍し、10,000rpmで10分間遠心 してDNAを沈殿させることによって、フラグメント1を単離した。 SmaIでpLO9を消化し、HKホスファターゼで加水分解し、BglIIで 消化することによって、フラグメント2を単離した。フラグメント2を、フラグ メント1に関して説明した 手順を用いて単離した。フラグメント1と、フラグメント2と、単離ter reus インサートDNAとを、各DNA濃度0.5μgで1:1:2の比率で 連結した。λファージ内へのパッケージングと平板培養 連結混合物をcoli菌株BHB2688(Amersham)抽出物A 10μlとcoli菌株BHB2690(Amersham)抽出物B 15μlと共に混合することによって、λファージ内へのパッケージングを行っ た。パッケージング混合物を22℃で120分間インキュベートした。その後、 500μlのSM(0.58%(w/v)NaCl、0.20%(w/v)Mg SO4、0.05M Tris(pH 7.5)、0.01%(w/v)ゼラチ ン)と、10μlのクロロホルムを、パッケージング混合物に加えた。 LB+マルトース培地中において波長600nmで1.0の光学密度に細胞を 成長させ、coli菌株DH5をトランスフェクション用に調製した。LB +マルトース培地は、1.0%(w/v)バクトトリプシン、0.5%(w/v )バクト酵母抽出物、1.0%(w/v)NaCl(pH 7.5)から構成さ れ、高圧滅菌後に0.2%(v/v)マルトースを 加えた。 細胞を4,000rpmで10分間遠心し、10mM MgSO4中に再懸濁 した。50μlの上記パッケージング混合物を200μlの再懸濁DH5細胞に 加え、37℃で30分間インキュベートした。500μlのLB培地アリコート を加え、混合物を37℃で30分間インキュベートした。細胞混合物を、100 μg/mlのアンピシリン(Sigma)を含むLB寒天プレート上に塗布し、 37℃でインキュベートした。合計10,000個の集落を、このライブラリー によって作製した。A.terreusゲノムライブラリーの構築 λ置換ベクターであるEMBL3(Promega)を、ゲノムライブラリー の作製のために使用した。このベクターを、ゲノムインサートによる連結反応に 直ちに使用できるよう予備消化したアームとして購入した。2本のアームを1: 1:2の比率で9−23kb ゲノムインサートに連結反応させ、λファージ内 にパッケージングし、上記の通りに、選択したプローブとのハイブリッド形成の ために平板培養した。実施例6 E.coliからのコスミドDNAの単離 coli内のterreusコスミドライブラリーを、100μg/ mlのアンピシリンを補足したLB寒天200mlを収容した25cm×25c mプレート上で成長させた。ほぼ全面に分布した集落を上記プレートから擦り取 り、10mlの冷TS溶液(50mM Tris(pH 8.0)、10%(w /v)スクロース)中に入れた。0.25M Tris(pH 8.0)中に1 0mg/mlのリゾチームを含む2.0mlアリコートを加え、更に、0.25 M エチレンジアミン四酢酸(EDTA)8mlを加えた。混合物を数回に亙っ て反転させ、氷上で10分間インキュベートした。10% SDS溶液の4ml アリコートを、ガラス棒で静かに攪拌しながら、ゆっくりと加えた。次に、6. 0mlの5M NaClを、ガラス棒で攪拌しながら、ゆっくりと加えた。細胞 リゼイトを氷上で1時間インキュベートした後、遠心した。上清を保存し、等容 のTris−飽和フェノール/クロロホルム(50:50)で2回抽出した。2 容のエタノールを加え、−70℃で15分間冷凍し、3,000 rpmで15分間遠心することによって、DNAを沈殿させた。沈殿したコスミ ドDNAを乾燥し、9mlのTris−EDTA中に再懸濁させた。 10gmのCsCl2をDNA懸濁液中に溶解し、10mg/ml 臭化エチ ジウム250μlを加えることによって、コスミドDNAを塩化セシウム密度勾 配精製用に調製した。コスミドDNAを、Ti865.1 Sorvallro tor内で55,000rpmで20時間遠心し、帯遠心分離した。コスミドD NAを示すDNAバンドを勾配から回収し、臭化エチジウムを水−飽和ブタノー ルで抽出することによって除去した。3容の水と10容のエタノールとを加え、 30分間氷上でインキュベートし、遠心することによって、コスミドDNAを沈 殿させた。DNAをTris−EDTA中に再懸濁させ、0.1容の3M酢酸ナ トリウムと2.5容のエタノールを加えてDNAを再沈殿させた。DNAを−7 0℃で10分間凍結させ、遠心し、Tris−EDTA中に再懸濁させた。 そのDNA懸濁液を、pLO9 DNAによる汚染を除去するために0.5% 低温溶融アガロース(BioRad)ゲルを 通して電気泳動した。インサートの入ったコスミドDNAを含むバンドを、上記 ゲルから切断し、2容のTris−EDTAと共に65℃に加熱した。溶融アガ ロースをTris飽和フェノールで3回抽出し、クロロホルムで1回抽出した。 0.1容の3M酢酸ナトリウムと2.5容のエタノールを加え、15分間−70 ℃で冷凍し、15分間10,000rpmで遠心することによって、コスミドラ イブラリーDNAを沈殿させた。そのDNAを乾燥し、Tris−EDTA中に 再懸濁させた。260nmにおける光学密度を定量することによってDNAの濃 度を確認した。実施例7 A.terreusの形質転換 250ml 三角フラスコ内のCM培地50mlの中に1×108個の分生子 柄を接種することによって、培養を成長させた。28℃において200rpmで 24時間から30時間、培養を成長させた。Miraclothを通して重力濾 過することによって菌糸体を収集した。菌糸体(4g)を、KMP 100ml を含む500ml三角フラスコに移した。KMPは、 700mM KCl、800mM マンニトール、及び、20mM KH2PO4 から成り、pHは6.3だった。Trichoderma harzianum からの溶菌酵素(100mg、Sigma)を加えた。28℃において18時間 100rpmでフラスコを振とうした。 Miraclothを通して重力濾過することによってスフェロプラストを収 集した。濾液を50ml円錐遠心チューブ中に集め、遠心によって濃縮し、スフ ェロプラスト化細胞をKCM溶液15ml中に再懸濁させることによって洗浄し た。KCMは、700mM KClと10mM MOPSから成り、pHを5. 8に調整されている。洗浄を2回繰り返した。洗浄したスフェロプラストを5× 107個/mlの濃度でKCMC中に再懸濁させた。KCMCは、5% 1M CaCl2と、95% KCMとで構成されている。 各々の形質転換のために、5μgのDNAのサンプルをTris−EDTA中 で20μlの体積にし、KCMC 6.5μl中の5単位のヘパリンを加えた。 次に、スフェロプラスト懸濁液の200μlアリコートを、DNAを含む溶液に 加えた。 最後に、1M CaCl2 5%とPCMC(40% PEG 8000、10 mM MOPS、pH 5.8、0.05M CaCl2)95%とを含む溶液 のアリコート50μlを加えた。その混合物を氷上で30分間インキュベートし た。 KCMC溶液のアリコート(600μl)を45℃の平衡MA溶液に加えた。 MAは、5%(v/v)Clutterbuck塩、0.5%(w/v)トリプ トン、0.5%(w/v)酵母抽出物、1.0%(w/v)グルコース、23. 4%(w/v)マンニトール、及び、3%寒天で構成されている。この懸濁液を 、予め重量を計量した5枚のペトリ皿の上に分配し、28℃で4時間インキュベ ートした。各ペトリ皿の中の寒天の重量を計量し、等量のオーバーレイ(OL) を各ペトリ皿に加ペた。このOLは、1%(w/v)ペプトン、1%(w/v) 寒天、及び、100μg/mlから150μg/mlのフレオマイシン(菌株A TCC 20542)から構成されていた。ペトリ皿を7日間から10日間温度 28℃且つ湿度65%でインキュベートし、その後、形質転換した集落を回収し た。実施例8 A.terreusからのコスミドDNAのレスキュー 染色体DNAを単離し、λファージ粒子内にパッケージングすることによって 、形質転換コスミドDNAをterreus形質転換細胞からレスキュー( rescue)した。ゲノムDNAの単離とλファージ内へのパッケージングを 、上記の通りに行った。実施例9 ロバスタチンの検出 2容の試薬アルコールを発酵フラスコに加え、そのフラスコを温度28℃にお いて220rpmで15分間振とうすることによって、発酵抽出物を調製した。 15分間内容物が沈殿するままにし、液体1mlを取り除いた。サンプルをメタ ノール中に1/20に希釈し、濾過し、HPLCで分析した。8mm×10cm のC18 4μm Waters Novapakカラムを使用したWater s HPLCで、ロバスタチンを検出した。移動相は、A(トリフルオロ酢酸0 .02%を含むアセトニトリル)と、B(トリフルオロ酢酸0.02%を含む蒸 留水)であった。勾配を1.5ml/分の速度で流した。 初期条件はAが35%でBが65%であり、サンプル注入後1分間、この条件を 維持した。3分間かけて勾配をAが65%でBが35%となるように形成し、3 .6分間維持した。ロバスタチンアンモニウム塩を239nmで検出した。実施例10 DNAのサザン分析 TAE緩衝液(0.04M Tris及び0.002M EDTA)中の1. 0%アガロースゲル上で、5μgの消化DNAを電気泳動することによって、サ ザン分析を行った。上記ゲルを30分間溶液A(1.5M NaCl及び0.5 M NaOH)中に漬けることによって、上記ゲル中のDNAを変性した。その 後ゲルを30分間溶液B(1.0M Tris及び1.5M NaCl)中で中 和した。10×SCC溶液で一晩ブロッティングすることによって、DNAをニ トロセルロース膜又はナイロン膜に移した。このSCCは、8.75%(w/v )NaClと、4.4%(w/v)クエン酸ナトリウムから構成され、pH7. 0だった。30分間真空下で80℃においてDNAをニトロセルロース上に焼き 付けた。 標準的なハイブリッド形成条件は、Sambrook.J. ら(Molecular Cloning,1989(Chris Nolan 編)Cold Spring Harbor Press)の説明の通りとした 。ハイブリッド形成のための膜を、ハイブリッド形成緩衝液(6×SSC、5× Denhardt試薬、0、5% SDS、100μg/mlの変性したフラグ メント化サケ精子DNA、40%ホルムアミドから構成)中で42℃でインキュ ベートすることによって調製した。2時間インキュベートした後に、変性標識プ ローブを加え、更に一晩42℃でインキュベートした。特に言及しない限り、フ ィルターは、室温で6×SSC及び0.1% SDS中において2回15分間ず つ洗浄し、その後、0.1×SSC及び0.5% SDS中において42℃で2 回30分間ずつ洗浄した。シグナルを視覚化するためにフィルターをX線フィル ムに露出した。実施例11 A.terreusからのトリオールポリケチドシンターゼの単離 terreusの菌糸体をGP−9培地中で成長させた。48時間後に、 菌糸体を真空濾過によって収集し、冷水で洗浄 し、液体窒素中で冷凍して、凍結乾燥した。特に言及しない限り、その後に続く 精製ステップの全ては、氷上又は3℃で行った。 凍結乾燥した菌糸体(6g)を、均質化緩衝液135ml中において、乳鉢と 乳棒とを使用して20gのガラスビーズ(0.2mm)で粉砕することによって 均質化した。この均質化緩衝液は、20mM Tris(pH 8)、10% グリセロール、5mM EDTA、50mM NaCl、5mM アスコルビン 酸、3.8μg/ml ロイペプチン、17.7μg/ml キモスタチン、2 .0μg/ml ペプスタチン、42μg/ml シチメンチョウトリプシン阻 害剤、0.2mM PMSF、及び、2.2%(乾燥wt/v)水和ポリビニル ポリピロリドンによって構成されていた。ホモジネートを10分間7,650× gで遠心し、上清を、緩衝液A中で平衡化したSH−アフィニティーカラム(A ffi−gel 501有機水銀アガロース、Bio−Rad、1.5×8.0 cm)に30ml/時間の割合で注入した。緩衝液Aは、20mM Tris( pH 8)、50mM NaCl、5mM EDTA、及び、5mM アスコル ビン酸によって構成されていた。 そのカラムを25mlの緩衝液A、及び0.5M NaClを含む75mlの緩 衝液Aで洗浄した。50mlの緩衝液Aで上記カラムを再び平衡化した後に、1 00mM ジチオトレイトール(DTT)を加えた40mlの緩衝液Aで結合タ ンパク質を溶出させた。溶出したタンパク質フラクションを、4.2μg/ml ロイペプチン、2μg/ml ペプスタチン、18μg/ml キモスタチン 、及び、0.2mM PMSFに入れ、16時間180,000×gで超遠心分 離することによってペレット化した。上清を捨て、ペレットを緩衝液(20mM Tris(pH 8)、5mM アスコルビン酸、1mM DTT、及び、1 mM EDTAで構成)で洗浄した。洗浄したペレットを、2mlの緩衝液(4 0mM Tris(pH 6.8)、20mM DTT、及び、2% SDSで 構成)中に再懸濁させ、10分間90℃に加熱し、氷上に置いた。 再懸濁させたペレットの250μlアリコートを、等容のサンプル緩衝液(1 25mM Tris(pH 6.8)、20% グリセロール、0.005%( w/v)ブロモフェノールブルー、4%(w/v)SDS、及び1.5M βメ ルカプトエタノールで構成)と組み合わせ、10分間95℃に加熱 した。Laemmeli電極緩衝液系(25mM Tris、192mM グリ シン、及び、0.1% SDS)を使用して、調製用1.5mm、4%アクリル アミドSDSプレキャストゲル(Novex)上で、サンプルを2時間145V で電気泳動した。予め染色した200kD基準標準が上記ゲルの底から1.4c mに達した時に、電気泳動を終止した。 タンパク質を次のように視覚化した。ゲルを蒸留H2O中で5秒間洗浄し、振 とうしながら0.2M イミダゾール中で10分間すすぎ、5分間振とうしなが ら0.3M 酢酸亜鉛溶液中に移した。その後ゲルを水中ですすいだ。見掛け分 子量235kDで移動したTPKSは、0.53の(ゲル底部に対しての)相対 移動度位置に局在した。そのTPKSタンパク質は、ゲル上で大部分を占めるタ ンパク質であり、より低いRfを有する有意なタンパク質バンドは存在しなかっ た。見掛け分子量が235kDのタンパク質バンドをゲルから切除し、約5分間 、0.25M Tris及び0.25M EDTA(pH 9.5)中で脱色し た。 脱色ゲルスライスを2枚のガラス板の間で押しつぶし、20mM Tris、 5mM EDTA、0.1% SDS、pH 8.0を5ml含む50mlチューブの中に入れた。このチューブを37℃で 48時間回転振とう機上で振とうした。ゲルフラグメントを遠心して取り除き、 溶出タンパク質を含む上清を、Centricon 30 小型濃縮器(Ami con)で100μlに濃縮した。分子量の測定 ゲル精製タンパク質をLaemmliロード緩衝液中に再懸濁させ、5分間9 5℃に加熱し、Laemmli電極緩衝系中の4→15%勾配SDSポリアクリ ルアミドゲル(BioRad Ready−Gel)上で電気泳動した。染色後 に、分子量標準タンパク質と比較することによって、タンパク質の分子量を測定 した。抗体の作製 タンパク質をアクリルアミドゲルマトリックスから電気溶出させなかったこと を除いて、上記説明の通りに、TPKSタンパク質を、調製用SDS−PAGE によって調製した。脱色の後に、ゲルスライスを2枚のガラス板の間で押しつぶ し、最初に、18ゲージ注射針の中を通し、その後25ゲージ注射針の中を通し た。25ゲージ針を通した溶出液の0.5mlアリコ ートを、等容のフロインド完全アジュバントと混合し、1匹の雄ニュージーラン ド白ウサギの体の5つの部位に皮内注射した。21日目と42日目に、上記の通 りに調製したタンパク質を使用して追加免疫した。最後の免疫から10日後に、 ウサギを瀉血し、抗血清を集めた。抗体のアフィニティー精製 アフィニティー精製した抗体を、調製用SDSポリアクリルアミドゲルからの トランスファーによってTPKSタンパク質をPVDF膜に固定化した。そのT PKSを視覚化し、上記膜のTPKS区域を切り出した。1時間TTBS中の5 %(w/v)乾燥脱脂乳の中でブロッキングした後に、上記膜をTTBS中で5 分間ずつ3回洗浄した。抗血清の2mlアリコートを、1%(w/v)乾燥脱脂 乳を加えたTTBSで1:1に希釈し、5時間固定化した抗原と共にインキュベ ートした。上記膜をTTBSで4回洗浄し(1回の洗浄につき10分間)、結合 抗体を0.1M グリセリン2mlで溶出させた(pH 2.8)。溶出した抗 体を、50μlの1.0M Tris(pH 9.5)で中和し、20倍に濃縮 した。ウエスタンブロット分析 精製TPKSタンパク質と、有機水銀溶出液の部分精製タンパク質試料とを、 4%アクリルアミドSDS−PAGE(NOVEX、プレキャスト1.0mm厚 ガラス)によって分割し、2時間240mAで、Towbinトランスファー緩 衝液(25mM Tris、192mM グリシン(pH 8.3)、20% メタノール、及び、0.05% SDS)中のニトロセルロースにトランスファ ーした。以後のステップ全ては、振とうしながら室温で行った。 TBS(50mM Tris(pH 7.5)、0.5M NaCl)中で1 分間ニトロセルロースブロットをすすぎ、0.05% Tween 20(TT BS)と5%(w/v)乾燥脱脂乳とを加えたTBS中で2時間ブロッキングし た。そのブロットを、1次抗体(1%(w/v)乾燥脱脂乳を含むTTBS中の ウサギ抗血清の1:1000希釈液)を使用して16時間インキュベートした。 そのブロットを5分間ずつ3回TTBS中で洗浄した。そのブロットを、1%( w/v)乾燥脱脂乳を含むTTBS中で2時間2次抗体(ヤギ抗ウサギアルカリ 性ホスファターゼ接合体の1:1000希釈液)とインキ ュベートした。TTBS中で4回洗浄した後に(洗浄1回につき10分間)、6 6mM Tris(pH 9.5)、0.1M NaCl、及び、5mM Mg Cl2中の5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルホスフェート(115μg /ml)とニトロブルーテトラゾリウム(330μg/ml)を使用して発色さ せた。実施例12 Aspergillus RNAの単離 全RNAの単離 220rpmで動作する回転振とう機を用いてterreusを48時間 28℃において25mlのGP−9発酵培地中で成長させた。菌糸体をMira clothと寒冷紗を通して真空濾過することによって回収し、約100mlの 蒸留水で洗浄した。菌糸体をフィルターから擦り取り、プラスチックビーカー内 に入れ、液体窒素で凍結させた。使用の必要が生じるまで、凍結菌糸体を−80 ℃で保存した。 凍結菌糸体の重量を測り、液体窒素で冷やした乳鉢内に入れた。約2gの2m mガラスビーズを加え、混合物を乳棒で微粉末に粉砕した。菌糸体を常に凍結状 態に保つために、液体 窒素を必要に応じて加えた。約2.5ml/gのブレーキング緩衝液(50mM Tris(pH 7.4)、150mM NaCl、5mM EDTA、及び 、5%(w/v)SDSで構成)と、等容のTris−飽和フェノール:クロロ ホルム:イソアミルアルコール(50:50:1)と、バナジルリボヌクレオシ ド複合体(BRL)とを収容したフラスコに、粉砕した菌糸体を約2mMの最終 濃度になるように加えた。混合物を37℃で20分間回転振とう機上でインキュ ベートし、4℃で10分間12000×gで遠心した。水性層を取り除き、等容 のTris−飽和フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(50:5 0:1)で抽出した。第2の抽出を1M Tris−飽和フェノール:クロロホ ルム(50:50)で、第3の抽出をクロロホルムで行った。最終の水性層を等 容の6M LiClと混合し、−20℃で4時間以上静置した。4℃において2 0分間12,000×gで沈殿物をペレット化し、0.1%ピロ炭酸ジエチル( DEPC)で処理した水0.6ml中に再懸濁させた。全RNAを、0.1容の 酢酸ナトリウムと2.5容のエタノールとで再沈殿させた。最終的に得たペレッ トを、0.1% DEPCで処理した水0.3mlの中に 溶解した。ポリアデニル化RNAの単離 0.2mlから0.1mlの水の中で約500μgの全RNAを5分間65℃ に加熱し、氷上で冷却し、10×サンプル緩衝液(0.1%DEPC処理水中の 10mM Tris(pH 7.5)、1mM EDTA、及び、5M NaC lで構成)1×の最終濃度になるように加えた。処理したサンプルを、製造者( Poly(A)QuikTM mRNA精製キット、Stratagene)の指 示に従って調製したオリゴ(dT)セルロースのカラムに注入した。そのカラム を高塩濃度緩衝液(10mM Tris(pH 7.5)、1mM EDTA、 及び、0.5M NaCl)で2回洗浄し、低塩濃度緩衝液(10mM Tri s(pH 7.5)、1mM EDTA、及び、0.1M NaCl)で3回洗 浄した。65℃に加熱しておいた溶出緩衝液(10mM Tris(pH 7. 5)、及び、1mM EDTA)の4×200μlアリコートで、ポリA mR NAをカラムから溶出させた。260nmにおける吸光度を使用して分光光度法 でRNA濃度を測定した。実施例13 λgt−11 cDNAライブラリーの構築 オリゴ(dT)カラム上で2回精製してある4〜5μgのポリアデニル化RN Aを使用して、cDNAライブラリーを作製した。cDNAの作製と、アダプタ ーの付加と、[32P]dCTP以外のλgt−11アームの連結反応とのための 試薬を、SuperscriptTM Choice System(BRL)に よって得、これらの試薬を製造者の指示に従って使用した。 0.05μgのランダム6量体及び0.5μgのオリゴ(dT)12-18、又は 、1μgのオリゴ(dT)12-18単独のどちらかを使用して、第1の鎖の合成を 開始させた。この反応を20μlの最終体積(最終組成:50mM Tris( pH 8.3)、75mM KCl、3mM MgCl2、10mM DTT、 500μM dATP、500μM dCTP、500μM dGTP、500 μM dTTP、プライマー、mRNA、10μCi[32P]dCTP、及び、 200U SuperscriptTM逆転写酵素/μg mRNA)で行った。 反応混合物を37℃で1時間インキュベートし、その後氷上 に置いた。 第2の鎖の合成を、第1の鎖の反応混合物18μlを使用して150μlの最 終体積中で行った。反応混合物の最終組成は、25mM Tris(pH 7. 5)、100mM KCl、5mM MgCl2、10mM(NH42SO4、0 .15mM B−NAD+、250μM dATP、250μMdCTP、25 0μM dGTP、250μM dTTP、1.2mM DTT、65U/ml DNAリガーゼ、250U/ml DNAポリメラーゼI、及び、13U/m l RNase Hであった。この反応混合物を2時間16℃でインキュベート し、10UのT4 DNAポリメラーゼを加え、更に5分間インキュベーション を16℃で続けた。反応混合物を氷上に置き、10μlの0.5M EDTAを 加えることによって反応を停止させた。その混合物を150μlのTris−飽 和フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(25:24:1)で抽出 した。水性層を取り除き、0.5容の7.5M 酢酸アンモニウムと3.5容の エタノールとでcDNAを沈殿させた。そのcDNAペレットを70%エタノー ルで洗浄した。66mM Tris(pH7.6)、10mM MgCl2、 1mM ATP、14mM DTT、200μg/ml EcoRI(NotI )アダプター、及び、100U/ml T4 DNAリガーゼから構成された反 応混合物中で、EcoRI(NotI)アダプターを上記cDNAと連結反応さ せた。反応混合物を16時間16℃でインキュベートし、70℃に加熱し、氷上 に置いた。30UのT4 ポリヌクレオチドキナーゼを反応混合物に加え、37 ℃で30分間インキュベートすることによって、受容(adapted)cDN Aをリン酸化した。10分間70℃に加熱してキナーゼを不活化した。反応が完 了した反応物を97μlのTEN緩衝液(10mM Tris(pH 7.5) 、0.1mM EDTA、及び、25mM NaCl)で希釈し、製造者(BR L)の指示に従って調製したSephacryl(登録商標)DNAサイジング カラム上に加えた。そのDNAをTEN緩衝液で溶出し、フラクションを収集し た。各フラクション毎にCerenkovカウントを得、cDNA/フラクショ ンの量を計算した。50ng cDNAのが集まるまで、溶出の順にカラムフラ クションをプールした。このプールしたフラクションを、5μlの酵母tRNA と0.5容の7.5M 酢酸アンモニウムと2容のエタ ノール(−20℃)とによって沈殿させた。その結果得たペレットを70%エタ ノールで洗浄し、乾燥し、λgt−11アームと連結した。連結反応物の最終組 成は、50mM Tris(pH 7.6)、10mM MgCl2、1mM ATP、5%(w/v)PEG8000、1mM DTT、100μg/ml λベクターEcoRIアーム、10μg/ml cDNA、及び、200U/m l T4 DNAリガーゼであった。混合物を室温で3時間インキュベートした 。cDNA/λgt−11連結反応物を、上記のように感染性λファージ粒子内 にパッケージングした。実施例14 λgt−11ライブラリーの抗体スクリーニング E.coli菌株Y1090を、λファージ感染用の宿主として使用し、1% (w/v)トリプトン、0.5%(w/v)酵母抽出物、0.5%(w/v)N aCl、及び、1.5%寒天から成るLB/アンピシリンプレート上に保持し、 高圧滅菌前にpHを7.5に調節し、高圧滅菌後に100μg/mlのアンピシ リンを加えた。1%(w/v)トリプトン、0.5%(w/v)酵母抽出物、0 .5%(w/v)NaCl、及び、 0.2%(w/v)マルトースから成るLB/マルトースブイヨン3ml中で3 7℃で回転振とう機上で一晩単集落をインキュベートすることによって、ファー ジ感染のために培養を成長させた。抗血清の前処理 E.coliタンパク質に対する交差反応を低減させるように、スクリーニン グ前にE.coliリゼイトで抗血清を処理した。E.coliリゼイトを、2 20rpmの回転振とう機上で37℃でLBブイヨン中で一晩成長させたY10 90細胞から調製した。4℃で10,000×gで遠心することによって細胞を ペレット化し、3mlのリゼイト緩衝液(50mM Tris(pH 8.0) 、及び、10mM EDTA)中に再懸濁させた。細胞をドライアイス/エタノ ール浴中で凍結させ、室温で解凍した。凍結/解凍プロセスを反復した。懸濁液 を、Branson Sonifier 450を使用し、定動作周期、出力コ ントロール4で、10秒間ずつ5回超音波処理した。各パルスの後で細胞を氷上 に10秒間置いた。リゼイト中のタンパク質濃度を、製造者の指示に従ってBr adford Assay(Bio−Rad)を使用して評価した。使 用が必要となるまで、超音波処理したリゼイトを−20℃で保存した。抗血清を 、1%(w/v)乾燥乳を加えたTBSTで10倍に希釈し、1/20容のE. coliリゼイトと混合した。この溶液を回転振とう機上で2時間室温でインキ ュベートした。λgt−11ファージプラークのスクリーニング 100μlのSM中で6×103pfuに希釈した組換えファージを、一晩培 養したE.coli Y1090培養600μlに加え、30分間37℃で吸収 させた。細胞をLB Topアガロース/MgSO4(0.1%(w/v)トリ プトン、0.5%(w/v)酵母抽出物、0.5%(w/v)NaCl、及び、 10mM MgSO4)の47℃溶液7.5mlに加え、140mmLB寒天プ レートに載せた。小さいプラークが目に見えるまで、そのプレートを42℃で約 5時間インキュベートした。IPTG(イソプロピル−β−D−チオガラクトピ ラノシド)の10mM 溶液で飽和させた137mmのニトロセルロースフィル ターをプレート上に重ね、空気乾燥した。プレートのインキュベーションを一晩 37℃で続けた。フィルターを取り除き、15分間ずつ3回洗浄した。洗浄は全 て室温で回転 振とう機上で行った。室温において回転振とう機上で30分間、5%(w/v) 乾燥乳(Carnation instant non−fat dried milk)を加えたTBST中で、フィルターをブロッキングした。フィルター を15分間ずつ3回洗浄し、2時間、1%(w/v)乾燥乳を加えたTBST中 のヤギ抗ウサギIgGアルカリ性ホスファターゼ接合体(Bio−Rad)の1 :1000希釈液で培養した。フィルターを15分間ずつ3回洗浄し、NBT( ニトロブルーテトラゾリウム)を最終濃度0.33mg/mlに加え且つBCI P(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドイルホスフェート)を最終濃度0.1 65mg/mlに加えたAP緩衝液(100mM Tris(pH 9.5)、 100mM NaCl、及び、5mM MgCl2)中で2−5分間発色させた 。フィルターを水で洗浄することによって色反応を停止させた。陽性プラークを 採取し、10μlのクロロホルムを加えた1mlのSMに加え、使用が必要とな るまで4℃で保存した。 フィルター上の全てのプラークが陽性になるまで陽性プラークを更に精製した 。精製は、約100pfu/プレートに調整したファージで、100mm LB /寒天プレート上で行った。 1:100に希釈したアフィニティー精製抗体でスクリーニングすることによっ て、陽性プラークを確認した。実施例15 λDNAの調製 ファージを、一晩培養したE.coli Y1090培養1.5mlに、37 ℃において30分間0.01の感染多重度で吸収させ、300mlのLB培地に 加えた。37℃で回転振とう機上で6時間細胞を(細胞が破壊されるまで)イン キュベートした。溶菌を完了させるために、1mlのクロロホルムを加えた。細 胞破片を4℃で10分間に10,000×gで遠心することによってペレット化 した。使用が必要になるまで、リゼイトを4℃で保存した。 リゼイトを、37℃で1時間DNaseI(最終濃度1μg/ml)とRNa se H(最終濃度5μg/ml)とで処理した。Sorvall AH−62 9ローター中で27,000rpmで90分間遠心することによってファージを ペレット化し、チューブを反転させて排出させた。ファージペレットを0.05 M Tris(pH 8)200pl中に再懸濁させ、20分間激しく振とうす ることによってTris−飽和フェノ ール200μlで抽出した。混合物をミクロ遠心分離機で遠心し、水性層を保存 した。その水性層をフェノールで抽出し、クロロホルム200μlで2回抽出し た。DNAを、室温で、0.1容の3M酢酸ナトリウムと6容のエタノールとで 沈殿させた。DNAをミクロ遠心分離機でペレット化し、70%エタノールで洗 浄し、乾燥し、TE pH 8.0(10mM Tris、1mM EDTA) 100μl中に再懸濁させた。実施例16 EMBL3ゲノムライブラリーのスクリーニング 32P標識DNAプローブによるスクリーニングのためにEMBL3ゲノムライ ブラリーを平板培養した。約10,000個のプラークを平板培養し、ハイブリ ッド形成のためにニトロセルロースにトランスファーした。2時間フィルターを 予備ハイブリッド形成させ、32P−dCTP(Oligolabeling K it,Pharmacia)で標識したDNAプローブの存在下でハイブリッド 形成緩衝液中で一晩ハイブリッド形成させた。EMBL−1の選択のために、D NAプローブは、235kDタンパク質に対する抗体を使用して同定したλgt −11 2−9のEcoRI cDNAインサートから構成さ れていた。サザンハイブリッド形成に使用するプロトコルを使用してフィルター を洗浄し、一晩フィルムに露出した後に、陽性プラークを同定した。陽性EMB L−3ファージからのDNAを上記の通りに調製した。実施例17 シークエンシング方法と分析 トリオールPKS遺伝子を含む、ゲノムEMBL−1クローンからの一連の重 複クローンを、M13mp18とM13mp19との中で作製した。これらのク ローンの中の幾つかのクローンの入れ子式削除(nested deletio n)を、Cyclone I Biosystem(Internationa l Biotechnologies,Inc.,New Haven,CT) を使用して行った。一本鎖DNAを、20%ポリエチレングリコール−2.5M NaClを用いた沈殿によって精製し、フェノールで抽出し、エタノールで沈 殿させた。上記DNAの両方の鎖のヌクレオチド配列を、USB Sequen ase Version 2.0 DNA Sequencing Kit(U nited States Biochemicals,Cleveland, OH)を使 用して決定した。上記キットからの−40シークエンシングプライマー、又は、 特別に合成したオリゴヌクレオチドを、反応開始のために使用した。GC圧縮を 含む領域を、dGTPの代わりにdITPを使用して再シークエンシングした。 シークエンシング反応物を、6%ポリアクリルアミド変性ゲル上で分離させた。 検証のために、373A DNA Sequencer(Applied Bi osystems,Inc.)を使用して、ゲノムM13クローンを再シークエ ンシングした。cDNAの配列分析によってイントロン部分を同定した。GP9 培地中で16時間成長させた培養からRNAを調製し、AMV逆転写酵素を使用 してcDNAを合成した。特別に合成したオリゴヌクレオチドを、PCRによる cDNAの短い重複ストレレッチの増幅のために使用した。PCR条件、試薬、 及び、産物精製は、PCR/Sequencing Kit PCR Ampl ification Module manual(Applied Bios ystems,Inc.,Foster City,CA)におけるゲノムDN AによるPCRに関する説明の通りに行った。PCRを、Perkin Elm er GeneAmp PCR System 9600を 使用して行った。PCR産物をTaq DyeDeoxy Terminato r Cycle Sequencing Kit manual(Applie d Biosystems,Inc.)における説明の通りにシークエンシング し、シークエンシング反応物を373A DNA Sequencerを使用し て分析した。全ての配列分析と演算を、Macintosh コンピュータ(A pple Computer,Inc.,Cupertino,CA)上でGe neWorks(IntelliGenetics,Inc.,Mt.View ,CA)を使用して行った。実施例18 pTPKS100の構築 形質転換ベクターpTPKS100は、トリオール構造のノナケチド骨格の合 成を生じさせるポリケチドシンターゼ遺伝子と、terreusにおける選 択のためのフレオマイシン耐性遺伝子と、coliにおける選択のためのア ンピシリン耐性遺伝子とを含んでいた。 このベクターは、pUT715ベクター(Cayla,Toulouse C edex,France)から構築し、この pUT715ベクターは、hindustanusからのフレオマイシン耐 性マーカーと、cerevisiaeのCyc1遺伝子からの終止配列とを 含んでいた。pUT715ベクターをBamHIとEcoRVとで消化した。β −チューブリン遺伝子プロモーターを、次のようにフレオマイシンマーカー遺伝 子の前部に挿入した。EcoRIによる消化と、Klenowフラグメントによ る修飾と、BglII消化による上記ベクターからの上記フラグメントの放出とに よって、β−チューブリンプロモーターをpTL113から取り除いた。β−プ ロモーターをpUT715ベクター内に連結し、pCLS7を形成した。Nde IとBglIIによる消化と、部位修飾と、Bluescriptベクター(St rategene)のSmaI部位内への連結反応とによって、β−チューブリ ンプロモーターと、フレオマイシンマーカーと、Cyc1ターミネーターをPC LS7から取り除いた。このベクターをpL0Aと名付けた。 ポリケチドシンターゼ遺伝子を2段階のプロセスでpL0A内に挿入した。プ ロモーターとPKS遺伝子の5′末端を、KpnI−EcoRIフラグメントと してEMBL−1から得、 KpnIとEcoRIで消化しておいたpL0A内に連結させた。このベクター をTPKS Aと名付けた。EcoRIでTPKSを消化し、EMBL−1から 単離した3′EcoRI遺伝子フラグメント内で連結反応させることによって、 PKS遺伝子の3′末端を上記構造に加えた。その結果得たベクターをpTPK S100と名付けた。 pTPKS100でロバスタチン非生産菌株を形質転換すると、ロバスタチン 生産能が生じた。ATCC 20542(ロバスタチン生産菌株)の形質転換は 、非形質転換細胞に比較してロバスタチン生産を増大させた。実施例19 A.terreus ATCC 20542の形質転換 ロバスタチン生産菌株におけるPKS遺伝子の複製数の増加がロバスタチンの 生産量の増加に反映したかどうかを確認するために、一連の実験をterr eus ATCC 20542を使用して行った。ATCC 20542を、p TPKS−100を用いて形質転換した。形質転換体がフレオマイシンマーカー を含むことを確認するために、形質転換体をPCRで検査したが、真の形質転換 体だった。単一の胞子を単離した後に、形質転換体を発酵させ、HPLCによっ てロバスタチン生 産を定量した。最高の結果を示す単離した単一胞子の場合(菌株3−17−7♯ 7)、形質転換体の方がその親の場合よりも32%大きかった。実施例20 TPKSタンパク質配列のキャラクタリゼーション 上記DNA配列からのイントロンのスプライシングと、9114ヌクレオチド 開放読み枠の翻訳とによって、269,090ダルトンの分子量を有する303 8アミノ酸残基のタンパク質を得た。TPKSタンパク質の最終的なアミノ酸配 列を図2に示す。以下に論ずる特徴を、次の表に示すアミノ酸位置によって表す 。 ポリケチドシンターゼ活性と脂肪酸シンターゼ(FAS)活性とに関連してい ることが知られている活性部位の残基とパターンに関して、TPKSアミノ酸配 列を調べることによって、推定される作用部位の同定を行った。これらの部位を 、IntelliGenetics社のGeneWorksプログラムを使用し てアミノ酸配列とアミノ酸相同性の検索を行うことによって同定した。上記タン パク質の開放読み枠と、アラインメントによって示されたTPKSペプチドとP KS活性とを部分配列分析することによって得られるTPKSペプチド配列の全 体的配置との説明図を、第4図に示している。FASには存在しないメチルトラ ンスフェラーゼが存在することを除いて、TPKSタンパク質上の一連の活性部 位は、ラットFASタンパク質に観察されるものと同一であった。各々の活性部 位として最適の候補を識別するために、TPKSと、ラットFASと、Peni cillium patulinの6−メチルサリチル酸シンターゼ(6−MS AS)との領域上で行ったアラインメントも、第5、6図に示してある。実施例21 ケトアシルシンターゼ領域の同定 大部分の5′部位は、縮合酵素としても知られるβ−ケトアシルシンターゼ( KAS)であった。この活性部位の中心には活性部位システインがあり、入来( incoming)アシルユニットの侵入と縮合との前にアシル鎖がこの活性部 位システインに付着させられる。ケトアシルシンターゼアラインメント図に示す 領域は、ラットFAS配列と6−MSAS配列の両方と比較した場合に30%の 相同性を有した。しかし、TPKS KAS領域は、ラットFAS配列に最も類 似しており、この領域全体に亙って、6−MSASの場合の41%に比較して、 49%の相同性を示した。実施例22 アセチルマロニルトランスフェラーゼの同定 COOH末端に向かって進む場合に、同定したその次の作用部位はアセチル/ マロニルトランスフェラーゼであり、このトランスフェラーゼは、β−ケトシン ターゼの活性チオール(プライミングアセチルユニットの場合)又はACP−パ ンテテイン−SHの活性部位チオール(マロニルビルディングブロック の場合)のどちらかへのトランスファーのための入来基質を受容する役割を果た す。アセチル/マロニルトランスフェラーゼ部位を、活性部位セリンを有する数 多くのタンパク質に発見される「GXSXG」パターンを検索することによって 同定した(Wakil,S.J.,1989,Biochemistry28 :4523−4530)。図に示すように、TPKSタンパク質におけるこのパ ターンの保存を、アミノ酸654に始めに観察した。実施例23 デヒドラターゼの同定 FASタンパク質と共通なその次の部位は、デヒドラーゼである。ラットFA Sだけでなく6−MSASとエリトロマイシンSU4にも一貫して発見されるデ ヒドラターゼパターンは、「HXXXGXXXXP」配列を有した(Donad io,S.及びKatz,L.,1992,Gene111,51−60.) 。このシグネチュア配列(signature sequence)の外側の相 同性は著しく低かった。実施例24 エノイルレダクターゼ及びケトレダクターゼの同定 ラットFASタンパク質上で同定したその次の2つの活性部位は、エノイルレ ダクターゼ(ER)とケトレダクターゼ(KR)だった。一般的には、数多くの タンパク質におけるピリジンヌクレオチド結合部位を表現するものとして提示さ れている「GXGXXG/A」パターンを検索することによって、ERとKRを 同定する(Wierenga,R.K.及びHol,W.G.J.,1983,Nature302,842−844)。KRとERの両方に関して、このパ ターンに対する一致がラットFASで確認されている(Witkowski,V .ら,1991,Eur.J.Biochem.198,571−579)。 TPKSタンパク質を調べ、上記パターンに対する3つの一致を確認した。第1 の一致は、β−ケトシンターゼ作用部位とアセチル/マロニルトランスフェラー ゼ作用部位との間の位置321で始まった。しかし、この部位は、タンパク質内 で5′位置を占めると同時に高い相同性を有する領域内に位置するので、上記レ ダクターゼ活性部位のどちらの候補としても適切ではないと考えられた。しかし 、「GXGXXG」 パターンは位置1446−1451に再び現れ、これはメチルトランスフェラー ゼドメインの一部分と考えられた。上記パターンが3番目に現れたのは位置24 38であり、ACP活性部位セリンの60アミノ酸5′側に位置した。同様の「 GXGXXG」パターンが、ラットFASにおいては、ACPの125アミノ酸 前に現れ、及び、6−MSASにおいては、129アミノ酸5′側に現れた。K RとERのNAD(P)結合部位としての候補部位がTPKSタンパク質内に発 見できなかったので、相同性の検索を、これらの部位を含むラットFASの領域 とTPKSタンパク質の同様の領域との間で行った。 エノイルレダクターゼのアラインメントに示されているように、デヒドラター ゼとケトレダクターゼとの間に位置し且つラットFASエノイルレダクターゼに 対する最良のアラインメントを示すTPKSタンパク質の領域は、GXGXXG パターンに対する又は上記領域一般に対する高い相同性を示さなかった。より著 しく高い相同性がエリトロマイシンAIIのSU4のERドメインとラットFAS 配列との間で明らかだった。ラットFAS及び6−MSASケトレダクターゼ領 域のTPKSとケト レダクターゼとのアラインメントは、全遺伝子間におけるグリシンに富む保存領 域を取り囲む30アミノ酸のうちの6アミノ酸と、FAS又は6−MSASとT PKSとの間に保存された30アミノ酸のうちの13アミノ酸とに関して、上記 領域よりも僅かに高い相同性を示した。 上記グリシンに富むセグメントは、数多くのタンパク質のピリジン−ヌクレオ チド結合ドメインのための構造パターン全体の一部分である(Wierenga ,前出;Scrutton,N.S.ら,1990,Nature343,3 8−43;Ma,Q.ら,1992,267,22298−22304;Han ukoglu,I.及びGutfinger,T.,1989,Eur.J.B iochem.180,479−484)。この構造パターンは、グリシンに 富む領域が中間部における強い回転シグナルをコードするβシート−ターン−α ヘリックスから成っていた。これに加えて、下流の酸性又は塩基性アミノ酸が、 2′リボース位置上のリン酸塩(NADP)又はヒドロキシル基(NAD)に結 合する位置にあった。このことは、モデルNADP結合タンパク質としてのウマ アルコールデヒドロゲナーゼの二次構造のChou Fasman分析で 明らかになった。Chou Fasmanアルゴリズムを使用した構造特徴の分 析によって、この構造パターンがラットFAS ER及びKRドメインに保存さ れていることが判明した(Witkowski,A.,1991,Eur.J. Biochem.198,571−579)。TPKS ER及びKRと、6 −MSAS KRとのアミノ酸配列の構造の推定は、上記モデルの変形を示して いた。推定した構造の全てが、アミノ酸の相同性が高くない時にさえβシートが 回転領域に入ることを示した。構造モデルからの逸脱が基質特異性の相違を反映 する可能性があることが示唆されている(Ma,Q.,上記)。こうした構造的 変化がPKSのプログラミングに重要であり、トリオール前駆体の生合成の連続 サイクル中にβ−ケト基の様々なレベルの還元に結果すると考えられる。アライ ンメント全体に一貫しているのは、相同性の検索によって同定される「グリシン に富む」領域から20−23アミノ酸の位置における塩基性アミノ酸の存在であ った。構造的類似性と、こうした塩基性アミノ酸の存在とが、こうした領域が実 際にTPKSタンパク質のケトレダクターゼとエノイルレダクターゼに相当する ということを示唆した。実施例25 アシル担体タンパク質の同定 ラットFASとTPKSとのアラインメントによって同定した最後の活性部位 は、4′−ホスホパンテテイン補欠分子族に結合するアシル担体タンパク質(A CP)活性部位セリンであった。活性部位セリンをまたぐ30アミノ酸の中の6 アミノ酸だけが、TPKS、ラットFAS、及び、6−MSASに保存されてい たが、ラットFAS又は6−MSASと、TPKSとの間に、高度の相同性(3 0アミノ酸の中の13アミノ酸)を確認した。実施例26 メチルトランスフェラーゼの同定 ラットFAS内に存在しないTPKSタンパク質の開放読み枠内に同定した1 つの活性部位は、メチル基をS−アデノシルメチオニン(SAM)から6位のポ リケチド鎖にトランスファーさせる役割をするメチルトランスフェラーゼだった 。RNA、DNA、及び、タンパク質基質をメチル化させる役割をする真核生物 メチルトランスフェラーゼと原核生物メチルトランスフェラーゼの両方を比較す ることによって、SAM結合ドメイン の一部であると考えられる配列パターンを確認した(Ingrosso,D.ら ,1989,J.Biol.Chem.264,20131−20139;W u,G.ら,1992,J.Gen.Micro138,2101−2112 )。この結合パターンと、推定したTPKSのメチルトランスフェラーゼとのそ のアラインメントとを、添付図面に示す。 コンパクチンにメチル基が存在しないことは、上記メチルトランスフェラーゼ ドメインがコンパクチンPKSでは存在しないか変化している可能性があること を示唆した。実施例27 M.ruberの形質転換 上記手順に概ね従って、ruber菌株M4681及びM82121の培 養を成長させ、スフェロプラスト化し、形質転換させた。ペトリ皿を、湿度65 %且つ温度28℃で7日間から10日間インキュベートし、形質転換集落を採取 した。Monascusの発酵 形質転換した培養を、10日間、25℃で、培地(7% グリセロール、3% グルコース、3% 肉抽出物、0.8% ペプトン、0.2% NaNO3、及び、0.1% MgSO4・7H2Oを含む )中で好気的に成長させた(Kimuraら,1990,“Biosyn.of Monacolins,Conversion of Monacolin J.To Monacolin K(Mevinolin)”,J.of An tibiotics ,Vol.XLIII No.12,1621−1622)。ruber M82121を、25℃で11日間、培地(11% グリセロ ール、1% グルコース、5% 大豆粉末、0.8% ペプトン、0.1% N aNO3、0.05% Zn(NO32、及び、0.5% オリーブ油を含み、 pH 6.5)中で好気的に成長させた(Endoら,“Dihydromon acolin L and Monacolin X,New Metabol ites Those Inhibit Cholesterol Biosy nthesis”,J.Antibiot.,Vol.XXXVIII No.3, 321−327)。培養ブイヨンを溶媒(メタノール又はジクロロメタン)で抽 出し、濃縮し、HPLCのような方法で分析した。非形質転換宿主、又は、TP KS 遺伝子なしのpL09を含むruber培養との比較によって、宿主又はそ の誘導体を含むTPKS100は、増加したレベルのロバスタチン、トリオール 、モナコリン、ジヒドロモナコリンL、又は、モナコリンXを生産した。実施例28 Paecilomyces viridisの形質転換 上記手順に概ね従って、viridis菌株L−63を成長させ、スフェ ロプラスト化し、形質転換させた。pTPKS100又はその誘導体を使用して 細胞を形質転換させた。こうした誘導体の例は、TPKSタンパク質のメチルト ランスフェラーゼ活性をコードするDNAが、活性メチルトランスフェラーゼを 生産しないように変更されている誘導体である。ペトリ皿を、湿度65%且つ温 度28℃で7日間から10日間インキュベートし、形質転換集落を採取した。Paecilomycesの発酵 viridis L−63を、4日間、25℃で、培地(7% グリセロ ール、3% グルコース、3% 肉抽出物、0.8% ペプトン、0.2% N aNO3、及び、0.1% MgSO4・7H2O含む)中で好気的に成長させた(Kimuraら、上記) 。培養ブイヨンを溶媒(メタノール又はジクロロメタン)で抽出し、必要に応じ て蒸発によって濃縮した。非形質転換宿主、又は、TPKS遺伝子なしのpL0 Aを含むviridis培養との比較によって、形質転換宿主が、増加した レベルのML−236Aとコンパクチンとを生産したと推定できた。実施例29 A.Penicillium citrinumの形質転換 citrinumの適切な培養(例えば、Naraら,1993,“De velopment of a transformation system for the filamentous,ML−236B(compact in)−producing fungus Penicillium cit rinum”.Curr.Genet.23,28−32)を、pTPKS1 00又は適切なその誘導体を用いて従来の方法で形質転換させた。P.citrinumの発酵 形質転換した培養を酵母−麦芽抽出物寒天傾斜培地(4g/l デキストロー ス、10g/l 麦芽抽出物、4g/l 酵母抽出物、及び、20g/l 寒天 を含み、滅菌前にpH 7とする)上に保持した。その傾斜培養を洗浄し、KF 種培地(10g/l CaCl2、5g/l コーンスティープ液、40g/l トマトペースト、10g/l オートミール、10g/l セレロース、及び 、1リットルあたり10mlの微量元素を含み、pH 6.8であり、この微量 元素は、dH2O 1リットル中の、FeSO4・7H2O 1g、MnSO4・4 H2O 1g、CuCl2・2H2O 25mg、CaCl2 100mg、H3B O3 56mg、(NH46Mo724・H2O 19mg、及び、ZnSO4・7 H2O 200mgから成る)を収容したフラスコに接種するために使用した。 KF種培地を収容したフラスコを、約28℃の温度で220rpmで約3日間イ ンキュベートした。約1.5mlを、250mlフラスコ1個当たり40mlの LM生産培地に接種するために使用した。LM培地は、20g/l デキストロ ース、20ml/l グリセロール、10g/l アルダ ミンpH、20g/l 麦芽抽出物、8mg/l CoCl2・6H2O、及び、 0.25% ポリグリコール P2000を含み、pH 7.0だった。5日間 から10日間、振とう機上で25℃で振とうした後に、ブイヨンを集め、抽出し 、濃縮した。形質転換した培養は、形質転換していない親培養の場合よりも多い コンパクチンとジヒドロコンパクチンとを生産した。実施例30 哺乳動物発現ベクター内へのTPKS cDNAのクローニング TPKS cDNA発現カセットを、適切な制限エンドヌクレアーゼ部位にお いて、強力な普遍哺乳動物プロモーターを含む次のベクターに連結させた。 上記プロモーターに対して正の方向にTPKS cDNAを含むカセットを、 上記プロモーターの適切な制限部位3′内に連結し、制限部位マッピング及び/ 又はシークエンシングで同定した。これらのcDNA発現ベクターを、標準的な 方法(エレクトロポレーション、又は、化学的方法(カチオンリポソーム、DE AEデキストラン、リン酸カルシウム)を非限定的に含む)によって様々な宿主 細胞の中に導入した。移入細胞と細 胞培養上清とを採取し、下記の通りにTPKS発現に関して分析した。 哺乳動物移行発現のために使用したベクターを、TPKSを発現する安定細胞 系統を確認するために使用することも可能である。実施例31 昆虫細胞における発現のためのバキュロウイルス発現ベクターの中へのTPKS cDNAのクローニング AcNPVウイルスのゲノムから得られるバキュロウイルスベクターを、Sf 9系統の昆虫細胞においてcDNAの高レベルの発現を生じさせるように設計し た。TPKS cDNAを発現させる組換えバキュロウイルスを、主として標準 的な方法によって作製した(InVitrogen Maxbac Manua l) 。TPKS cDNA産物を、様々なバキュロウイルストランスファーベク ター(pAC360、及び、BlueBacベクター(InVitrogen) を非限定的に含む)内のポリヘドリン遺伝子の中に連結した。組換えバキュロウ イルスを、相同組換えと、その後の、Sf9細胞中へのバキュロウイルストラン スファーベクターと直線化AcNPVゲノムD NA[Kitts,P.A.,Nuc.Acid.Res.,18,5667( 1990)]との同時トランスフェクションとによって作製した。プラーク精製 の後に、TPKS発現を上記アッセイによって定量した。 真正の酵素活性TPKSを、感染細胞の細胞質中に発見した。低張性溶菌又は 洗剤溶菌によって、活性TPKSを自然条件の下で感染細胞から抽出した。実施例32 酵母菌発現ベクター内へのTPKS cDNAのクローニング 外来性タンパク質の細胞内又は細胞外発現を引き起こすように設計された発現 ベクターの中に最適TPKS cDNAシストロンを挿入した後に、組換えTP KSを酵母cerevisiae中で作製した。細胞内発現の場合には、E mBLyex4又はその類似物のようなベクターを、TPKSシストロンと連結 した[Rinas,U.ら,Biotechnology,543−545 (1990);Horowitz B.ら,J.Biol.Chem.265 ,4189−4192(1989)]。細胞外発現の場合には、分泌シグナル( 酵母又は哺乳動物ペプチド)をTPKSタンパク質のNH2 末端に融合させる酵母発現ベクターの中に、TPKSシストロンを結合させた[ Jacobson,M.A.,Gene85,511−516(1989); Riett L.及びBellon N.,Biochem.,28,2941 −2949(1989)]。実施例33 HMG−CoA阻害剤のインビトロ生産のためのTPKSの使用 複合体タンパク質を含む組換えタンパク質を、異型細胞内で過剰発現させるこ とが可能である(例えば、Robertsら,1993,“Heterolog ous expression in E.coli of an intac t multienzyme component of the eryth romycin−producing polyketide synthas e”,Eur.J.Biochem214,305−311)。組換えタンパ ク質を細胞封入体内で生産する場合には、所期タンパク質の復元を酵素アッセイ の前に行う(Roberts,1993)。 適切な宿主細胞を、TPKS遺伝子をコードするベクターで 形質転換した。TPKSの発現を可能にする条件の下で形質転換宿主細胞を成長 させた。発現TPKSを単離し、部分的に精製した。アセチル−CoA又は他の 挿入アシル化合物、適切なコファクター、及び、緩衝液を含む反応混合物に、回 復させた活性TPKS酵素を加えることが可能である。この系をインキュベート することによって、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤を作製することが可能で ある。実施例34 TPKS遺伝子を使用した他のPKS遺伝子のクローニング TPKSの一部に相当するDNAを、他の生物(例えば、ruber又はcitrinum)から単離したゲノムDNAと交差ハイブリッド形成させ ることによって、親生物からの相同遺伝子をクローニングすることが可能である 。これを行うために、ruber又はcitrinumのゲノムライブ ラリーを、従来の方法でゲノムDNAから作製した。例えばEMBLベクターを 使用して、EMBLゲノムライブラリーを作製し、平板培養し、TPKS遺伝子 からのPstIフラグメントから成る32P標識DNAプローブとのハイブリッド 形成によってスクリーニングした。PstIフラグメントは、上 記遺伝子のケトシンターゼ配列を含んでいた。陽性プラークを選択し、精製した 交差反応プラークを選択するまで、追加のスクリーニングを行った。陽性クロー ンに含まれたDNAを、制限マッピング、サザンハイブリッド形成、及び、DN Aシークエンシングのような物理的方法で更に解析した。定義した遺伝子の作用 を、適切な形質転換ベクター内での上記遺伝子のクローニングと、このベクター によるロバスタチン非生産菌株の形質転換とによって解析した。ruber の場合には、交差反応するPKSが、Monacolin K(ロバスタチン) の生産を回復させ、一方、機能性citrinum PKSの導入がコンパ クチンの生産をもたらすと推定された。実施例35 他の菌株に対するA.terreus TPKSの相同性 ケトシンターゼ領域を含むterreusTPKS遺伝子の5′末端の大 型セグメントを、rubercitrinum、及び、brev icompactum を含む他の菌株に対する上記領域の交差ハイブリッド形成 を検索するために使用した。2つのプローブを使用してサザン分析によって相同 性を調べた。サザン分析によって、3つの菌株全てに 交差ハイブリッド形成が確認された。 第1のプローブは、KAS活性部位全体に及ぶPstIフラグメント800b pプローブだった。このプローブは、KAS領域全体に加えて活性部位システイ ンのイントロン15′を含んでいた。このプローブを、上記3つの菌株全てにお ける相同性を検出するために使用した。terreusは、制限地図から予 測された交差反応バンドのプロフィルを示した。別のロバスタチン生産生物であ るruberと、コンパクチン生産生物であるcitrinumは、互 いに異なってはいるが強いハイブリッド形成をプローブに対して示した。 第2のプローブは、次の配列を有する合成オリゴヌクレオチドプローブであっ た。 5′GATACGGCATGCAGCTCGTCGTTGGTTGCCGTTC ATCTGGCTGCA3’(配列番号:3) このプローブに対するハイブリッド形成シグナルは、第1のプローブに対する ハイブリッド形成よりも弱かったが、その結果は、PstIフラグメントを用い て行った観察を裏付けた。 3′末端cDNAプローブを使用した時には、上記3つの菌株全てに対する交 差反応が観察された。消化物の多くにおける 単一の交差反応バンドは、各菌株のゲノムDNAに1つの遺伝子だけが検出され たことを示していた。これらのデータは、rubercitrinu とが、terreusのTPKS遺伝子に対する著しく高い相同性を有 する遺伝子を含むことを示唆していた。実施例36 突然変異TPKSの使用 変化したTPKS遺伝子を作製するために、TPKSをコードするDNAを標 準的方法で突然変異させた。治療に使用するための変化させたトリオールポリケ チド又は変化させたポリケチドを生産するために、変化させたTPKSで宿主細 胞を形質転換させた。こうした変化させたTPKSタンパク質を単離精製するこ とが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI (C12N 9/10 C12R 1:66) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AU,BB,BG,BR,BY,CA,CN,CZ,E E,FI,GE,HU,JP,KG,KR,KZ,LK ,LR,LT,LV,MD,MG,MN,NO,NZ, PL,RO,RU,SI,SK,TJ,TT,UA,U S,UZ (72)発明者 コンダー,マイクル・ジエイ アメリカ合衆国、バージニア・22801、ハ リソンバーグ、ノースフイールド・コー ト・767 (72)発明者 マカダ,フイリス・シー アメリカ合衆国、ワシントン・98072、ウ ツデンビル、エヌ・イー、ワンハンドレツ ド・セブンテイ・サード・アベニユー・ 15611 (72)発明者 リーブス,クリストフアー・デイー アメリカ合衆国、ワシントン・98072、ウ ツデンビル、エヌ・イー・ツーハンドレツ ズ・サード・プレイス・19403 (72)発明者 ランボーセツク,ジヨン アメリカ合衆国、ワシントン・98115、シ アトル、エヌ・イー、セブンテイーンス・ アベニユー・7701 (72)発明者 デイビス,チヤールズ・レイ アメリカ合衆国、ワシントン・98037、リ ンウツド,ダブリユー、シクステイ・シク スス・プレイス・17727 (72)発明者 ヘンドリツクソン,リー・イー アメリカ合衆国、ワシントン・98014、カ ーネイシヨン、エヌ・イー・ワンハンドレ ッド・トウエレブス・ストリート・35915

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. トリオールポリケチドシンターゼをコードする精製DNA分子。 2. 前記DNAが微生物由来のトリオールポリケチドシンターゼをコードし、 その微生物が、Aspergillus terreusMonascus ruberPenicillum citrinumPenicillum brevicompactumHypomyces chrysosper musPaecilomyces sp M2016、Eupenicill ium sp.MM603、Trichoderma longibrachi atum M6735、及び、Trichoderma pseudokoni ngii M6828から成る群から選択される請求項1に記載の精製DNA分 子。 3. 前記DNAが、Aspergillus terreusからのトリオー ルポリケチドシンターゼをコードする請求項2に記載の精製DNA分子。 4. 次の配列を有する請求項1に記載の精製DNA分子。 5. 図1に示される配列を有する請求項1に記載の精製DNA分子。 6. 請求項1に記載のDNA分子を含む、宿主細胞内のクローン化遺伝子の発 現のための発現ベクター。 7. 前記宿主細胞が真菌類細胞である請求項6に記載の発現ベクター。 8. pTPKS100(ATCC 69416)と称される請求項6に記載の 発現ベクター。 9. 前記DNA分子が図1の配列を有する請求項6に記載の発現ベクター。 10. 請求項1に記載の精製DNA分子を含む宿主細胞。 11. 請求項1に記載のDNAによってコードされる精製トリオールポリケチ ドシンターゼ。 12. 次のアミノ酸配列を有する請求項11に記載のトリオールポリケチドシ ンターゼ。 13. 図2のアミノ酸配列を有する請求項11に記載のトリオールポリケチド シンターゼ。 14. 請求項10に記載のトリオールポリケチドシンターゼに対して免疫反応 性である抗体。 15. HMG−CoAレダクターゼ阻害剤を生産するためのプロセスであって 、 (a)請求項1に記載のDNA分子によって細胞を形質転換することと、 (b)前記DNA分子の発現を可能にする条件の下で、形質転換した前記細 胞を培養することと、 (c)前記HMG−CoAレダクターゼ阻害剤を回収すること を含む前記プロセス。 16. 前記HMG−CoAレダクターゼ阻害剤を、ロバスタチン、シンバスタ チン、プラバスタチン、トリオール、及び、コンパクチンから成る群から選択す る請求項15に記載のプロセス。 17. 前記培養を、Aspergillus terreusMonasc us ruberPenicillum citrinumPenicillum brevicompactum ypomyces chrysospermusPaecilomyces sp M2016、Eupenicillium sp.MM603、Tric hoderma longibrachiatum M6735、及び、Tri choderma pseudokoningii M6828から成る群から 選択する請求項15に記載のプロセス。 18. ポリケチドシンターゼをコードするDNAを単離するための方法であっ て、 (a)ポリケチドシンターゼをコードするDNAを含むサンプルと請求項1 に記載のDNAをハイブリッド形成させて、複合体を形成することと、 (b)前記複合体を精製すること を含む前記方法。 19. 前記サンプルを微生物から得、その微生物を、Aspergillus terreusMonascus ruberPenicillum itrinumPenicillum brevicompactumHy pomyces chrysospermusPaecilomyc es sp M2016、Eupenicillium sp.MM603、 richoderma longibrachiatum M6735、及び、Trichoderma pseudokoningii M6828から成る 群から選択する請求項18に記載の方法。 20. インキュベートすること、又は、約25℃から55℃で約0.15Mの 塩化ナトリウムと約0.015Mのクエン酸ナトリウムもしくはその同等物を使 用して洗浄することを含む低厳密度条件下で、トリオールポリケチドシンターゼ をコードする核酸とハイブリッド形成することが可能な、機能性トリオールポリ ケチドシンターゼをコードする精製核酸。
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