JPH09502701A - トコフェロール類の回収 - Google Patents

トコフェロール類の回収

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JPH09502701A JP7506442A JP50644295A JPH09502701A JP H09502701 A JPH09502701 A JP H09502701A JP 7506442 A JP7506442 A JP 7506442A JP 50644295 A JP50644295 A JP 50644295A JP H09502701 A JPH09502701 A JP H09502701A
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ヘンケル コーポレーション
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Abstract

(57)【要約】 トコフェロールを含む混合物から始め、脂肪および/または脂肪誘導体、特に脂肪酸、任意でステロールおよび/またはステロール誘導体を含む混合物を出発物質とし、この混合物中に存在する遊離脂肪酸をアルコールでエステル化する。次に、塩基性触媒の存在下で、混合物をアルコールでエステル交換する。エステル交換反応後、反応混合物から過剰の低級アルコールを留去する。エステル交換反応用触媒および生成したグリセロールがあれば、これらを除去し、脂肪酸アルキルエステルを混合物から留去する。脂肪酸アルキルエステルの留去は、拭擦膜式蒸発装置が連結された充填塔を用いて行うことができる。トコフェロールとステロールとを同時に回収することも可能である。ステロールを結晶化することにより、トコフェロールとステロールとを有機溶媒の混合物から分離することも可能である。

Description

【発明の詳細な説明】 トコフェロール類の回収 本発明は、トコフェロール、脂肪または脂肪誘導体、より詳細には脂肪酸、及 び任意選択でステロールまたはステロール誘導体あるいはそれらの組合せを含む 混合物から、トコフェロール、ならびに任意選択でステロールを回収する方法に 関する。 トコフェロール化合物は、多くの植物油及び動物油中に存在し、ビタミンEと も呼ばれている。ビタミンEは、食物成分の生理作用に関係している。 天然に存在し、ビタミンE活性をもつ物質は8種ある。それらの物質は6−ク ロマノールの誘導体であり、2つの化合物群に属する。第一群はトコールから誘 導されたもので、16個の炭素原子を含む飽和イソプレノイド側鎖を有する。こ の群には、α−、β−、γ−、δ−トコフェロールが含まれる。これらの化合物 は、トコールのベンゼン環におけるメチル化の度合がそれぞれ異なる。α−トコ フェロールは、生物学的ビタミンE作用が最も強く、技術的経済的重要性が最も 高い物質である。これは人間及び動物の組織中で優勢なトコフェロールである。 ビタミンE活性をもつ第二の物質群は、トコトリエノールの誘導体である。こ れらの物質は、16個の炭素原子を含む不飽和のイソプレノイド側鎖を有する点 でもう一方のトコフェロール同族体と異なる。天然に存在するトコエノール類も 同じビタミンE活性を示し、通常はビタミンE回収の際に飽和トコフェロール同 族体と共にその天然供給源から分離される。本発明においては、「トコフェロー ル」の名称は、こうしたトコフェロール同族体をも包含するものとする。すなわ ち、トコフェロールは、小麦麦芽油、トウモロコシ油、大豆油、パーム核油など の植物油中にある。しかし、他の植物油、例えばベニバナ油、落花生油、綿実油 、ひまわり油、菜種油、パーム油その他の植物油中にもトコフェロールは含まれ る。 天然の植物油にはトコフェロールは少量しか含まれない。商業用途には高濃度 は望ましくない。その上、耐酸化作用とビタミンE活性を高めるため、不純物は 除去されていると想定される。従って、トコフェロールの最も重要な天然供給源 は、植物油自体ではなく、植物油及び動物油の脱臭の際に得られる水蒸気蒸留物 である。トコフェロール類は濃縮状態で得られるが、ステロール、ステロールエ ステル類、遊離の脂肪酸及びトリグリセリドと混合している。大豆油脱臭蒸留物 は特に興味深いものである。大豆油がトコフェロールの供給源として特に適して いると、例えばFat Sci.Techol.,vol.91,1989,pp.39 and 41に、大豆油と菜 種油の脱臭蒸留物を比較して述べられている。大豆油水蒸気蒸留物は、約10重 量%(最大)の混合トコフェロールと、同量のステロールを含み、後者は主にエ ステルの形で存在する。 トコフェロールの濃縮方法としては、エステル化、ケン化、分別抽出など様々 な方法が周知である。ドイツ特許DE3126110A1号によれば、トコフェ ロール濃縮物は、油脂脱臭の副成物から、アルコールの付加によるその中の遊離 脂肪酸のエステル化によって、あるいは蒸留による蒸留物からの遊離脂肪酸の除 去によって得られ、その後これらの生成物を水素添加し、続いて溶媒分別抽出に かけてトコフェロール類を抽出する。トコフェロールを濃縮するもう一つの方法 が同じ文献から知られる。この方法では、脱臭蒸留物をメタノールでトランスエ ステル化し、脂肪酸とメチルエステルを留去する。残渣を分子蒸留で濃縮する。 欧州特許第171009A2号から知られるもう一つの方法では、トコフェロ ールを含有する材料を、トコフェロールは溶かすが不純物は溶かさない十分な量 の極性有機溶媒と接触させる。トコフェロールを多く含んだ極性の相を分離し、 そこからトコフェロールを回収する。 また、塩基性陰イオン交換体への吸着によってトコフェロール類を分離できる ことも公知である。この変形形態は、混合物にわずかな脂肪酸しか含まれない場 合に可能である。ステロール、グリセリド、その他の中性または塩基性物質は吸 着されない。(Ulmanns Enzyklopaedie der Technischen Chemie,第4版, vol.23,1984,p.645) また、濃縮後の分別結晶によってステロール類をトコフェロール類から分離で きることも公知である。この方法では、トコフェロールは溶液中に移り、ステロ ールは晶出する。トコフェロールとステロールは蒸留によっても分離できるが、 この場合はステロールの少なくとも一部分が破壊される。従って、トコフェロー ルとステロールの分離後に2種の有用な生成物が得られる。 トコフェロール、ならびに任意選択でステロールを回収する既知の諸方法は、 様々な欠点を伴っている。 抽出工程では、出発混合物中に存在する不純物が抽出に対してかなりの影響を 及ぼし、かつ所望の有用生成物、トコフェロールとステロールが、同じ抽出工程 でも出発混合物が異なれば必ずしも所望の相中に移らないため、工程を出発混合 物に適合させなければならないことがしばしばある。その上、既知の抽出工程で は生理的に安全でない溶媒を使用する。 イオン交換体は、出発材料に対して特異的作用を有し、混合物の徹底的な予備 精製を必要とし、トコフェロールとステロールを同時に濃縮することができない 。 ドイツ特許第3126110A1号に記載の変形形態では、トコフェロール含 有量の高い蒸留物を得るため、遊離酸を多価アルコールでエステル化した後に、 トコフェロールを分子蒸留または水蒸気蒸留にかける。しかし、分子蒸留の工程 段階は工業規模では非経済的であり、一方水蒸気蒸留では比較的高い温度にさら さなければならず、ステロールの少なくとも一部分が破壊されてしまう。従って 、後者の場合は、熱的により安定なトコフェロールのみが高収率で得られる。 従って、本発明で扱う問題は、多数の異なる出発混合物に適用でき、毒物学的 または生態学的に安全でない溶媒を使用せず、高温にさらす必要がなく、高収率 を与え、工業規模で経済的に実施できる、トコフェロール、ならびに任意選択で ステロールを回収する方法を提供することであった。さらに、トコフェロールと ステロールの同時回収も可能である。 発明の概要 本発明は、通常はさらに脂肪化合物(例えば脂肪酸および/また は脂肪グリセリド類)及びステロール類(遊離ステロールおよび/または脂肪酸 ステリルエステル類)をも含む混合物中にトコフェロールが存在する供給源から 、トコフェロールを回収する種々の工程に関する。本発明の諸方法の種々の工程 は次のように概括することができる。やがて理解できようが、以下の概略は、予 備エステル化とトランスエステル化の2つの代替工程と、その後に続く(混合物 から例えば脂肪酸低級アルキルエステルなどの脂肪化合物を除去するための)蒸 留工程、及び(ステロールをトコフェロールから分離するための)結晶工程に関 する。 I.予備変換及び脂肪化合物の除去 A.予備エステル化/エステル交換反応 1.メタノールの回収を伴う予備エステル化/エステル交換反応 本発明は、一態様では、脂肪酸とトコフェロールの混合物からトコフェロール を回収する方法に関する。この方法は、 前記混合物中に存在する遊離脂肪酸を低級アルコール(好ましくは炭素原子が 5個未満の一級及び二級モノアルカノールからなる群から選択したもの)で予備 エステル化する工程と、 前記混合物中に存在する脂肪酸エステルを塩基性触媒の存在下で低級アルコー ルでエステル交換反応する工程と、 前記エステル交換反応の生成物から過剰の低級アルコールを留出させ、(好ま しくは前記留出メタノールの少なくとも一部を前記エステル交換反応工程に再循 環する)工程と、 前記エステル交換反応生成物を(好ましくは基本的に純水で)洗浄して、前記 塩基性触媒と、前記エステル交換反応で生成したグリセロールを除去する工程と 、 前記塩基性触媒を失活(例えば中和または除去)させた後に、前記混合物から 脂肪酸アルキルエステルを留去する工程とを含む。 好ましい実施形態では、この方法はさらに、前記予備エステル化で高分子で担 持された酸触媒を使用する工程と、1またはそれ以上のトコフェロール化合物と (好ましくは予備エステル化工程および/または前記エステル交換反応工程でエ ステル交換反応された1またはそれ以上のステロールエステルを含む)1または それ以上のステロール化合物を含む混合物を使用する工程と、脂肪酸アルキルエ ステルの前記留去の後に前記混合物から、1またはそれ以上のステロール化合物 から分離した、1またはそれ以上のトコフェロール化合物を回収する工程のうち の1またはそれ以上の工程を含む。 本発明は、関連する一態様では、 混合物中に存在する遊離脂肪酸を低級アルコール、好ましくはメタノールでエ ステル化し、 次に混合物を塩基性触媒の存在下で低級アルコールでエステル交換反応し、 エステル交換反応の後に反応混合物から過剰の低級アルコールを留出させ、 エステル交換反応触媒と任意選択で存在するグリセロールを、具体的には洗浄 によって除去し、 脂肪酸アルキルエステルを、具体的にはエステル交換反応触媒の除去後に、混 合物から留去し、 希望するならば、トコフェロールとステロールをそれ自体既知の方法によって 分離することを含む方法に関する。 2.高級アルコールによる予備エステル化(及び低級アルコールによるエス テル交換反応) 本発明は、別の態様では、脂肪酸化合物とトコフェロール類を含む混合物から トコフェロール類を回収する方法に関する。この方法は、 前記混合物中に存在する遊離脂肪酸を高級アルコール(好ましくは、少なくと も5個の炭素原子を有する一級及び二級モノアルカノールからなる群から選択し たもの)で予備エステル化し、副成物の水を蒸発させて除去する工程と、 前記混合物中に存在する脂肪酸エステルを塩基性触媒の存在下でアルコール、 好ましくは低級アルカノールでエステル交換反応する工程と、 前記塩基性触媒の失活(例えば、中和または除去)後に前記混合物から脂肪酸 アルキルエステルを留去する工程を含む。 好ましい実施例では、この方法はさらに、 揮発性が高くなく(かつ好ましくは、基本的に水と混合せず)、その一部分が 前記副成物の水と一緒に留出する(かつ好ましくはその凝縮後に前記副成物の水 から重力によって分離する)ような高級アルコールを使用し、この高級アルコー ルをその留出後に(かつ好ましくは副成物の水から分離後に)再循環させる工程 と、 前記エステル交換反応の生成物から過剰の低級アルコールを留出させる工程と 、 前記エステル交換反応の生成物を洗浄して、前記塩基性触媒と前記エステル交 換反応によって生成したグリセロールを除去する工程と、 高級アルコールを前記脂肪酸アルキルエステルとは別の画分(フラクション、 fraction)として前記エステル交換反応の生成物から留出させる工程と、 1またはそれ以上のトコフェロール化合物と1またはそれ以上のステロール化 合物(好ましくは、予備エステル化工程および/または前記エステル交換反応工 程でエステル交換反応された、1またはそれ以上のステロールエステルからなり 、好ましくはステロールエステルの少なくとも50重量%、さらに好ましくは少 なくとも約80%、通常は約85〜95%が遊離ステロールに変換されたもの) を含む混合物を使用し、脂肪酸アルキルエステルの前記留去後に前記混合物から 1またはそれ以上のトコフェロール化合物を1またはそれ以上のステロール化合 物とは分離して回収する工程 のうちの1またはそれ以上の工程を、好ましくは上記の順序で含む。 B.脂肪酸アルキルエステルの蒸留 1.充填塔による蒸留 本発明は、別の態様では、脂肪酸の低級アルキルエステルを、その他にさらに トコフェロールとステロールを含む混合物から分離する蒸発方法に関する。この 方法は、 多数の充填要素を基本的に連続な層として含み、前記連続層内に前記混合物に 比べて脂肪酸アルキルエステルを多く含んだ第一の蒸気相と、前記混合物に比べ てトコフェロール及びステロールを多く含んだ第一の液相とを形成させる効果の ある、高温度及び減圧にした、中程度に加熱したゾーンに前記混合物を導入する 工程と、 前記混合物を前記加熱ゾーンに導入する地点よりも重力的に低い地点で、前記 連続層からトコフェロール及びステロールを多く含んだ液相を除去する工程と、 前記混合物を前記加熱ゾーンに導入する地点よりも重力的に高い地点で、前記 連続層から脂肪酸アルキルエステルを多く含んだ蒸気相を除去する工程と、 トコフェロール及びステロールを多く含んだ前記液相を高温に加熱した表面の 蒸気圧の下がったゾーンの近傍に被膜として塗布して、前記液相に比べて脂肪酸 アルキルエステルを多く含んだ第二の蒸気相と、前記第一の液相に比べてトコフ ェロール及びステロールを多く含んだ、前記加熱表面に接触する被膜としての 第二の液相を形成する工程と、 脂肪酸アルキルエステルを多く含んだ前記蒸気を前記ゾーンから除去し、前記 第二の液相の前記被膜を機械的攪拌によって除去する工程と、 前記第二の液相を蒸気圧の下がった前記ゾーンの近傍から基本的に周囲温度の 環境へ排出する工程を含む。 いくつかの実施例では、混合物を予熱し、比較的低い(すなわち充填塔の高く ない温度よりも低い)温度で連続加熱表面から被膜として予備留出させ、液相被 膜を例えば流下膜型蒸発装置中などで前記加熱表面を重力で流下させることによ り除去する。 2.蒸発装置による部分ストリッピング 本発明は、別の態様では、その他にさらにトコフェロールとステロールを含む 混合物から脂肪酸アルキルエステルの一部分を分離する方法に関する。この方法 は、 加熱表面の蒸気圧の低いゾーンの近傍に前記混合物を被膜として塗布して、前 記液相に比べて脂肪酸アルキルエステルを多く含み、基本的にトコフェロールと ステロールを含まない蒸気相と、前記第一の液相に比べてトコフェロール及びス テロールを多く含む、前記加熱表面と接触する被膜としての液相を形成する工程 と、 脂肪酸アルキルエステルを多く含んだ前記蒸気を前記ゾーンから除去し、前記 液相の前記被膜を(好ましくは機械的攪拌によって)前記加熱表面から除去する 工程と、 前記液相を蒸気圧の低い前記ゾーンの近傍から基本的に周囲温度の環境へ排出 する(好ましくは、前記液相は前記混合物に対して約30〜60重量%の量で収 集する)工程を含む。 II.極性の異なる混合溶媒によるステロールの結晶化 本発明は、別の態様では、1またはそれ以上のトコフェロール化合物を1また はそれ以上のステロール化合物から分離する方法に関する。この方法は、 基本的に高級脂肪酸化合物を含まない、1またはそれ以上のトコフェロール化 合物と1またはそれ以上のステロール化合物の混合物を、有機炭化水素溶媒と酸 素化有機炭化水素溶媒からなる群から選択した過半量の低極性有機溶媒と、少量 の高極性有機溶媒(及び好ましくは少量の水)を含む溶媒混合物中に分散させる 工程と、 得られた分散液を好ましくは低い温度に保って、トコフェロール化合物を多く 含んだ液相とステロール化合物を多く含んだ固相を生成する工程と、 トコフェロール化合物を多く含んだ液相をステロール化合物を多く含んだ固相 から分離する工程を含む。 好ましい実施例では、この方法はさらに、前記分散工程の前に、脂肪酸、脂肪 グリセリド、トコフェロール及びステロールを含む混合物中の脂肪化合物をアル コールでエステル化し、前記エステル化で生成した脂肪酸アルキルエステルの少 なくとも過半部分を留去して、1またはそれ以上のトコフェロール化合物と1ま たはそれ以上のステロール化合物を含む前記混合物を生成する工程を含む。 発明の詳細な説明 以下の説明では、本発明の様々な態様を前記概要で提示し た順序で扱うことにする。 本発明の方法の出発材料は、トコフェロールの他に脂肪化合物とステロール化 合物を含む混合物である。本発明による方法の主な利点は、トコフェロールと、 任意でステロールを含む様々な混合物に適用できることである。しかし詳細には 、脱臭工程の第一段としての粗大豆油の水蒸気蒸留によって得られる大豆油水蒸 気蒸留物から出発すると有利である。油の脱臭はBaileyのIndustrial Oil an d Fat Products,vol.3,pp.127-165(John Wiley & Sons,Inc.N.Y.,N. Y.,1985)に論じられており、その開示を参照により本明細書に組み込む。この 蒸留物は、約20%のステロール、8%のトコフェロール、20%の遊離脂肪酸 を含み、その主成分はトリグリセリド類である。(Ulmanns前掲書)。 しかし、他の油の水蒸気蒸留物、例えば菜種油蒸留物も本発明の方法によって 処理することができる。 本発明の方法は、植物油脂の水蒸気蒸留物への応用のみに限定されるものでは なく、トールオイルにも有利に適用できる。トールオイルは、経済的に、製紙で 使用される硫酸セルロース工程の最も重要な二次生成物の一つであり、この工程 で形成されるナトリウム塩混合物または樹脂酸と脂肪酸の酸性化によって得られ る。トールオイルはアビエチン酸型の樹脂酸、飽和及び不飽和脂肪酸、脂肪酸エ ステル、及び非ケン化画分の天然の混合物である。非ケン化画分には、高級アル コールと炭化水素の他にステロールも含まれる。 トコフェロールを含有する他の混合物も本発明による方法で処理できる。例え ば、菜種油メチルエステル製造の際に得られる残渣も、ステロール及びステロー ルエステルを含有している。予備エステル化/エステル交換反応 低級アルカノールの使用と回収 第一工程で、次の工程で使用するエステル交換反応触媒とのケン化反応を排除 するために、出発材料中に存在する遊離脂肪酸を低級アルコールと反応させて、 脂肪酸アルキルエステル、より詳細には脂肪酸メチルエステルを形成する。遊離 脂肪酸を含まない混合物の場合はこの第一工程を省略してもよい。次の工程段階 であるエステル交換反応工程で、ステロールの脂肪酸エステルを反応させてステ ロールと脂肪酸メチルエステルとする。部分グリセリド及びトリグリセリド類は 反応するとグリセロールと脂肪酸メチルエステルを形成する。混合物中に存在す るトコフェロールは反応しない。多くの場合、トコフェロール類だけでなく、ト コフェロールエステルも出発材料中に存在する。例えば大豆油水蒸気蒸留物中に は0.5重量%(最高)存在する。この工程で、エステルはトコフェロールに変 換される。次の工程段階である蒸留により過剰の低級アルコールを除去する工程 では、これまでの工程で短鎖アルコール、より詳細にはメタノールを使用してい ると特に有利である。こうすると、高温にさらすのを最小限に抑えることができ る。蒸留によって脂肪酸アルキルエステルを除去する前に、エステル交換反応工 程で生成したグリセロールを存在するトリグリセリド類から分離するだけでなく 、エステル交換反応触媒も除去しておくのが賢明である。この触媒は主としてア ルカリ金属石ケンの形で存在し、蒸留の際に問題を生じ、例えば、沸点を高める ことがあり得る。脂肪酸アルキルエステルの除去後に、高濃度に濃縮されたトコ フェロールとステロールの混合物が得られる。この混合物中のトコフェロールと ステロールは、それ自体周知の方法で、例えば結晶化によって相互に分離するこ とができる。 本発明による方法の好ましい一実施例では、強酸性イオン交換体、より詳細に は固定床反応器中に存在するかかる交換体の存在下で60〜100℃の範囲の温 度で、より詳細には65〜70℃の範囲の温度で脂肪酸をエステル化する。メタ ノールに可溶なことによるトコフェロールの損失が蒸留によって脂肪酸を除去す る場合より著しく少なかったことは、好都合でありかつ驚くべきことであった。 脂肪酸をエステル化する際、水蒸気蒸留物と低級アルコールの体積流量比は1. 1〜1.7、好ましくは1.4である。固定床反応器内での滞留時間は1〜2時 間、好ましくは1.6時間である。これらの数字は実際の自由体積に適用される 。エステル化の際に、混合物中に存在する脂肪酸は強酸性イ才ン交換体の活性中 心で反応して、脂肪酸アルキルエステルとなる。高分子担持触媒の使用について は、Encyclopedia of Polymer Science and Technology,vol.2,pp.708-729 (John Wiley & Sons,Inc.,1985)に論じられており、その開示を参照によ り本明細書に組み込む。 反応後、過剰の低級アルコール、すなわち通常はメタノールを相分離器で除去 する。このアルコールはさらに、エステル化の際に形成された水の大部分も含ん でいる。 次に生成物を、塩基性触媒、例えば低級アルコキシド(好ましくは同じ低級ア ルカノールの溶液として、例えばナトリウムメトキシドのメタノール溶液として )の存在下でエステル交換反応する。エステル交換反応反応については、 Kirk-Othmer編Encyclopedia of Chemical Technology,vdl.9,pp.306-308( John Wiley & Sons,Inc.,1980)に論じられており、この開示を参照により 本明細書に組み込む。エステル交換反応し、反応混合物から過剰のアルコールを 除去した後、触媒と存在するグリセロールを混合物から除去する。触媒は予め無 機酸(例えば塩酸または硫酸)による酸性化によって中和しておくことが好まし い。 高級アルコールによる予備エステル化 本発明は、代替態様では、脂肪酸とトコフェロールを含む混合物からトコフェ ロールを回収する方法であって、前記混合物中に存在する遊離脂肪酸を高級アル コール(好ましくは少なくとも5個の炭素原子を有する一級及び二級モノアルカ ノールからなる群から選択したもの)で予備エステル化し、水、例えば予備エス テル化によって生成した水をその蒸発によって除去するという方法に関する。こ の方法はまた、前記混合物中に存在する脂肪酸エステルを塩基性触媒の存在下で 低級アルコールでエステル交換反応する工程と、前記塩基性触媒の失活(例えば 中和または除去)後に前記混合物から脂肪酸アルキルエステルを留去する工程を 含むことが好ましい。 この方法は、揮発性が高くなく(かつ好ましくは、基本的に水と混合せず)、 その一部分が前記副成物の水と一緒に留出する(かつ好ましくはその凝縮後に前 記副成物の水から重力によって分離する)ような高級アルコールを使用し、この 高級アルコールをその留出後に(かつ好ましくは副成物の水から分離後に)再循 環させることが好ましい。例えば、約5〜14個(好ましくは6〜10個)の炭 素原子を有する一価アルカノール(好ましくは一級アルカノールまたは二級アル カノール)が好ましい。その例としては、アミルアルコール、n−ヘキサノール 、2−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサ ノール、n−ノナノール、n−デカノール、2−デカノール、n−ドデカノール (例えばラウリルアルコール)、n−トリデシルアルコール、n−テトラデシル アルコール(例えばミリスチルアルコール)が含まれる。 好ましい実施例では、この方法はさらに、 前記エステル交換反応の生成物から過剰の低級アルコールを留出させる工程と 、 前記エステル交換反応の生成物を洗浄して、前記塩基性触媒と前記エステル交 換反応によって生成したグリセロールを除去する工程と、 前記エステル交換反応の生成物から高級アルコールを、前記脂肪酸アルキルエ ステルと分離した画分として留出させる工程を含む。これによって、低級アルカ ノールと高級アルカノールの効率的回収、ならびに任意でその再循環が可能とな る。 さらに、この方法は、1またはそれ以上のトコフェロール化合物と1またはそ れ以上のステロール化合物(好ましくは、予備エステル化工程および/または前 記エステル交換反応工程でエステル交換反応された、1またはそれ以上のステロ ールエステルを含むもの)を含む混合物を出発材料として使用し、脂肪酸アルキ ルエステルの前記留去後に前記混合物から1またはそれ以上のトコフェロール化 合物を1またはそれ以上のステロール化合物とは分離して回収する。 高級アルキルアルコールと酸性触媒、例えばp−トルエンスルホン酸 (PTS)、メタンスルホン酸、塩酸(HCl)または硫酸との混合物を容器に 導入する。反応物を加熱して、遊離脂肪酸のエステル化によって生成する水を混 合物から留去するのに十分な温度、好ましくは100〜130℃の温度でエステ ル化反応を行う。遊離脂肪酸の脂肪酸高級アルキルエステルへの変換が容易にな るように、エステル化の間、反応混合物中に高級アルキルアルコールが化学量論 的に過剰量(遊離脂肪酸に対してモル比で、例えば約1.5:1〜4:1、より 典型的には約2:1〜2.5:1)存在することが好ましい。酸触媒は、予備エ ステル化した供給物に対して少量、例えば0.005〜約1.0重量%、典型的 には0.01〜約0.2重量%、より典型的には0.05〜0.1重量%存在す る。 高級アルキルアルコールは揮発性が高くない(例えば、低級アルカノールより 揮発性が高いが、トコフェロールよりは低く、好ましくは脂肪酸アルキルエステ ルよりも低い)ことが好ましいので、その一部分は水と一緒に留出する。従って 、高級アルキルアルコールを連続的に反応容器中に導入し、蒸発した高級アルキ ルアルコールを凝縮によって回収することが好ましい。反応副成物の水と高級ア ルキルアルコールは、例えばデカンテーションによる水と高級アルキルアルコー ルの重力分離が可能なように、非混和性であることが好ましい。 エステル化反応は、出発材料中の遊離脂肪酸濃度が所望の度合まで下がるのに 十分な時間行う。遊離脂肪酸と、後続のエステル交換反応工程で使用する塩基性 触媒との反応が最小限になる所まで反応を行うことが好ましい。通常は、生成物 の酸価が1未満に低下するのに十分な時間、反応を行う。この値に達すると(高 級アルキルアルコールを単純蒸留で回収し、低級アルコールによる後続のエステ ル交換反応反応が阻害される可能性を減らすため、)過剰の高級アルキルアルコ ールの少なくとも一部分(好ましくは基本的に全部)が、通常は減圧下で留出 する。この反応とそれに続く蒸留が完了すると、反応混合物を冷却する。 予備エステル化反応の生成物を次に、好ましくは低級アルコールで、好ましく はC1〜C4一価アルカノール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノー ル、イソプロパノール、n−ブタノールまたはt−ブタノールでエステル交換反 応させる。一般に、アルコールと水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウ ムメトキシドなどの触媒を反応容器に加える。エステル化の間、反応混合物中に アルコールは、生成物中の脂肪エステルに対して化学量論的に過剰量存在するこ とが好ましい。通常、元のトコフェロールを含有する出発材料の重量に対して約 20〜80重量%、より典型的には約50〜60重量%の量のアルコールを使用 すると、脂肪エステル(例えば高級アルコールの脂肪酸エステル、グリセリド、 ステロールの脂肪酸エステル)の脂肪酸アルキルエステルへの変換が容易になる 。石ケンの形成を避けるため、エステル交換反応の間、反応媒体中に基本的に水 が存在しない(例えば0.1重量%未満)ようにすべきである。従って、例えば 空気ストリッピングにより、あるいは存在する水をメタノール及び水酸化物に変 換するのに十分な過剰量のアルコキシド触媒を使用して、予備エステル化生成物 を乾燥すべきである。 エステル交換反応は、50〜100℃の温度で、10分以上、例えば1〜3時 間の反応時間行うことが好ましい。通常は、容器を中程度に加圧して(例えば液 体反応相を維持するために、約90℃の反応温度が十分なメタノールと共に使用 できるようにする)。所望のエステル交換反応の度合に達するまで、好ましくは ステロールの脂肪酸エステルの大部分(例えば50重量%超、典型的には少なく とも約90%)がエステル交換反応されて遊離のステロールを生成するまで、反 応を行う。次いで、基本的に化学量論的に等しい量の酸で、好ましくは無水硫酸 (好ましくは水が2重量%未満)で触媒を中和する。次に、混合物から過剰のア ルコール(及び遊離した高級アルコール)を(例えば低級アルコールの一連の単 純蒸留とそれに続いて高級アルコールの単純蒸留によって)留出させ、その後に 任意でキレート化剤(アスコルビン酸(ビタミンC)、リン酸、マレイン酸、ク エン酸、酒石酸など)で処理し、続いて水洗して(グリセロールと塩類を除去し )、任意で窒素スパージし乾燥する。脂肪酸アルキルエステルの蒸留 前記の予備エステル化工程とエステル交換反応工程で、トコフェロール、ステ ロール及び脂肪酸アルキルエステルを含む混合物が得られる。脂肪酸アルキルエ ステルは、蒸留物として混合物から分離することができる。蒸留は、トコフェロ ールおよび/またはステロールが許容できない劣化が起こらないような形で実施 すべきである。蒸留についてはE.Hafslundの「Distillation」,Encyclopedi a of Chemical Technology,vol.7,pp.849-891(Kirk-Othmer編、John Wil ey & Sons,第3版、1979)で論じられており、蒸発についてはF.Standiford の「Evaporation」,Encyclopedia of Chemical Technology,vol.9,pp.472-4 93(Kirk-Othmer編、John Wiley & Sons,N.Y.第3版、1980)で論じら れている。これらの開示を参照により本明細書に組み込む。 脂肪酸アルキルエステルの蒸留は、米国特許第5,190,618号(Top 他)に記載のようにして実施することができる。この開示を参照により本明細書 に組み込む。この特許では、蒸留装置は、高伝熱蒸留塔、すなわち高伝熱流下膜 式蒸留塔と、蒸留物回収システムを含む。蒸留工程は連続式である。アルキルエ ステルを10mmHg(1333N/m3)より低い高真空で100〜200℃ の温度で蒸留する。留出したアルキルエステルを凝縮によって回収し、副成物と して排出する。トコフェロール及びステロールの蒸留塔内での滞留時間は短く、 従って劣化も最小限である。複数の蒸留サイクルを実施することもできるが、ボ トムス、特にステロール(特に熱による劣化を生じやすい)が劣化するので、明 らかに望ましくない。 しかし、脂肪酸アルキルエステルの蒸留は、余り高くない温度(すなわち、再 沸器蒸発装置より低い温度)の充填蒸留塔と、拭擦膜式蒸発装置など、液相の滞 留時間が最小となるより高い温度(すなわち、充填塔の加熱温度より高い温度) の蒸発装置を用いて行うことが好ましい。この蒸留は、予熱した液体を充填塔の ほぼ中間点に導入し、充填塔のボトムスを拭擦膜式蒸発装置に排出し、拭擦膜式 蒸発装置のボトムスを周囲温度のゾーンに排出することによって実施することが 好ましい。拭擦膜式蒸発装置からの蒸気相は充填塔の塔底から充填塔に再度入る 。 充填塔は、通常、導入点より上に5〜12理論的な段階すなわち理論段、導入点 より下に5〜12理論段が生じるように構成し、通常は、塔頂で120〜150 ℃、0.1〜3mbar、塔底で180〜220℃、3〜9mbarの温度及び 圧力で還流比0.4〜0.6、供給物に対する蒸留物の比が60〜80重量%で 操作される。従ってこの塔は、拭擦膜式蒸発装置再沸器よりも低い温度で操作さ れる。 拭擦膜式蒸発装置は、通常、充填塔用の再沸器として、200〜300℃、通 常は260℃の温度、50〜90mbarの圧力で操作される。拭擦膜式蒸発装 置内での膜の機械的攪拌により、トコフェロールとステロールの混合物は、使用 する高温度で滞留時間が短くなる。このため、トコフェロール及びステロールの 劣化が最小限に抑えられ、従って全体収率が高くなる。この膜の機械的攪拌によ り、トコフェロールとステロールの混合物が特定部分の熱交換器表面との接触が ほぼ瞬間的で、(例えば、蒸発装置内で減圧雰囲気を維持しながらその特定部分 を膜表面に接触させて、蒸発冷却によって混合物のその部分の温度を下げること により)その接触から離されるようにすることが好ましい。もちろん、膜のこの 部分は再度熱交換器表面と接触するが、機械的攪拌により再びその接触から離れ る。さらに、この機械的攪拌は、混合物の特定部分の蒸発装置内での全滞留時間 を短縮する働きをする。 上記の蒸留シーケンスは通常、トコフェロールとステロールを含む混合物から の脂肪酸アルキルエステルのほぼ完全な分離をもたらす。例えば、最終的に得ら れるボトムスは脂肪酸アルキルエステルを1%未満、通常は0.5%未満しか含 まない。しかし、状況によっては、この混合物から脂肪酸アルキルエステルの部 分的除去のみを行うことが望ましいこともある。この部分的除去は、上記の工程 によって、ただし、充填塔の使用を省略して、すなわち流下膜式蒸発装置または 拭擦膜式蒸発装置を使用して行うと有利である。ただし、滞留時間を長くするた め、熱交換器表面を例えば流下膜式蒸発装置では100〜200℃、拭擦膜式蒸 発装置では150〜250℃と低めの温度に加熱する。 部分ストリッピングは、脂肪酸アルキルエステルの重量とトコフェロールとス テロールの合計重量の比が約1.5:1〜5:1である混合物から脂肪酸アルキ ルエステルの一部を除去するのに使用する場合、特に有利である。このストリッ ピングは通常、前記混合物(すなわちエステル化した供給物)の約30〜60% を脂肪酸アルキルエステルとして除去し、トコフェロールとステロールは名目量 しか除去しない効果があり、例えば脂肪酸アルキルエステルはトコフェロールと ステロールの合計重量の5%未満、通常は3%未満しか含まれないことになる。 III.極性の異なる混合溶媒によるステロールの結晶化 蒸留工程で得られた生成物は、トコフェロールとステロールを多く含んでいる 。このトコフェロール及びステロールは、様々な手段によって、例えば溶解度差 および/または吸着あるいは固相との他の相互作用に基づくクロマトグラフィ分 離法によって混合物から分離することができる。しかし、混合物に比べてトコフ ェロール化合物を多く含んだ液相と、混合物に比べてステロール化合物を多く含 んだ固相を形成させやすく、次いで液相と固相の物理的分離が容易な、特定の溶 媒系に混合物を分散させる方法が好ましい。これは結晶化工程と見なすことがで きる。結晶化法は、Encyclopedia of Chemical Technology,vol.7,pp.243-28 5(Kirk-Othmer編,John Wiley & Sons,第3版、1979)で論じられており 、その開示を参照により本明細書に組み込む。 もちろん、最も広義には、トコフェロールとステロールの混合物は、天然の生 成物中に通常それらと一緒に見られる脂肪化合物の他の分離方法、例えば脂肪化 合物の水性ケン化とそれに続いてトコフェロール及びステロールの有機溶媒によ る抽出の生成物でもよい。しかし、結晶化のための供給物が脂肪酸アルキルエス テルの蒸留の生成物であることが好ましい。特定の理論に拘わるつもりはないが 、明示的に別段の記載がない限り、脂肪酸アルキルエステルの蒸留の生成物は、 ケン化及び抽出の生成物と、性質及び不純物の量および/またはトコフェロール 及びステロールの同定及び量の点で異なる組成を有すると思われる。例えば蒸留 生成物の方が水溶性の高い不純物をより多く含み、そのため、そうした不純物が ケン化生成物の抽出時に脂肪酸石ケンと共に水相中に残ることがある。従って、 この組成の違いにより、この2種の異なる生成物が所与の結晶化過程で異なる性 質を示すことがあり得る。 混合物中の1またはそれ以上のトコフェロール化合物を一種また複数のステロ ール化合物から分離する好ましい方法は、通常、高級脂肪酸化合物をほとんど含 まない、1またはそれ以上のトコフェロール化合物と1またはそれ以上のステロ ール化合物の混合物を、過半量の低極性有機溶媒と少量の高極性有機溶媒と少量 の水を含む溶媒混合物中に分離させることから始まる。 最も広義には、高極性溶媒は、(例えば、室温などの周囲条件下での溶媒の純 液相の誘電率で測定して)極性有機溶媒よりも高い極性を有する有機溶媒であり 、逆も同様である。低極性有機溶媒は約25未満の誘電率を有することが好まし く、約10未満がより好ましく、高極性溶媒は約25より大きな誘電率を有する ことが好ましく約30より大きいことがより好ましい。様々な有機溶媒の誘電率 は、Handbook of Chemistry and Physics,pp.E-56〜E-58(CRC Press, Inc.,オハイオ州クリーブランド、第55版、1974)に記載されており、この開 示を参照により本明細書に組み込む。通常、低極性有機溶媒は炭化水素溶媒、す なわち炭素原子と水素原子のみを含むものか、あるいは酸素化炭化水素溶媒、例 えば炭素と水素と酸素のみからなり、炭素原子1個当たりの酸素原子数が1個未 満のものである。 好ましい低極性有機溶媒は、高級アルカン類(実際に扱いやすい液相を形成す るのに十分な分子量のもの、好ましくは炭素原子6〜12個を有する直鎖または 分岐アルカン)、例えばヘキサン、ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、2 ,2,4−トリメチルペンタン、ノナンまたはデカン;モノケトン類、例えばア セトン、2−ブタノンまたは2−オクタノン;モノアルデヒド類、例えばアセト アルデヒドまたはプロプオンアルデヒド;モノエステル類、例えばギ酸エチルま たは酢酸エチル;高級一価アルコール類、例えばn−プロパノール、イソプロパ ノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、n−ヘキサノールまたは2−エ チルヘキサノールである。好ましい高極性有機溶媒は、低分子量の酸素化炭化水 素、好ましくはメタノールやエタノールなどの低級アルカノールである。溶媒混 合物は少量の水をも含むことが好ましい。 溶媒混合物は、過半量、すなわち溶媒混合物の50重量%を超え、典型的には 少なくとも80%、好ましくは約90〜99.5%、例えば92.0〜99. 0%の低極性有機溶媒を含む。高極性有機溶媒は少量、すなわち溶媒混合物の5 0重量%未満、典型的には20%未満、好ましくは約0.5〜約10%、例えば 1.0〜8.0%存在する。水は高極性有機溶媒と大体等しい量、例えば高極性 有機溶媒と水の比が約5:1〜1:5、より典型的には約3:1〜1:3となる 量だけ存在することが好ましい。従って、好ましい溶媒混合物は、高級アルカン 類からなる群から選択されたもの約80〜約99重量%、メタノールまたはエタ ノール約0.5〜約20重量%、水約0.5〜約5重量%から構成される。 この溶媒混合物と、トコフェロールとステロールの混合物を混合すると、最初 は実質上均質な液相が形成される。この混合物を例えば溶媒混合物の大気圧での 沸点まで加熱して、均質な液体混合物を得ることができる。溶媒混合物と供給混 合物の比は様々に変わり得るが、典型的には約10:1〜約1:1、好ましくは 約5:1〜約3:1である。得られた混合物を諸条件下で、典型的にはより低い 温度に保つと、トコフェロール化合物を多く含んだ液相とステロール化合物を多 く含んだ固相が生じる。混合物の温度は周囲温度以下、例えば25℃未満、典型 的には約−40〜20℃、より典型的には約−25〜約0℃に保つ。混合物はそ の分散液の温度からより低い温度へ、様々な冷却速度で、例えば毎時約80〜約 120℃の比較的速い速度、または毎時約2.5〜約10℃の比較的遅い速度で 冷却することができる。 ステロール類は結晶化しまたはその他の形で沈殿して固相を形成し、これを例 えば濾過、遠心分離またはデカントによって液相から物理的に分離することがで きる。回収した固相は、少なくとも90重量%(典型的には少なくとも92%) がステロールで、5%未満(典型的には2%未満)がトコフェロールであること が好ましく、液相(母液)中のトコフェロールとステロールの比は5:1より大 きい(典型的には10:1より大きい)ことが好ましい。母液は(結晶化のため の供給物に比べて)トコフェロールを多く含んでおり、蒸留によってさらに精製 して、より純度の高いトコフェロールを蒸留物として回収することができる。 下記の実施例は、本発明をいかなる形でも限定せずに例示するためのものであ る。 実施例 実施例1:脂肪酸のエステル化 パートA 酸価70の大豆油の水蒸気蒸留物を容量流量0.0941/hで容量流量0. 0671/hのメタノールとともに、0.3m長のガラス製カラムに入れた。カ ラムには、触媒すなわち強酸性でマクロ細孔を有するイオン交換樹脂(Lewatit K2631)を充填した。カラムの直径は0.07mであった。1.6時間滞留さ せた後、この混合物をガラス容器に集め、デカンテーションを行った。次に、蒸 発させることによって凝縮し、メタノール/水混合物を油層から分離する操作を 真空(減圧下)で行った。その結果、酸価は1.3であり、これは転化率が98 %で、トコフェロールのロスはほとんどないことを意味する。この操作により、 この物質は以下に述べるエステル交換を行うために脱酸化された。 パートB 酸価が75である脱臭(Deodorizer)蒸留物を、(蒸留物に対する重量比で )0.13%のメタンスルホン酸および(蒸留物に対する重量比で)30%の2 −エチルヘキサノール(蒸留物中のすべての遊離脂肪酸をエステル化するのに必 要なアルコール量の約2倍量)とともにバッチ式反応装置に入れた。反応物を1 20℃に加熱し、反応によって生じた水を、その大部分が除去される(約3時間 後)まで、環流手段(reflux line)を通じて、常圧で除去した。この時点で、 反応物の温度を135℃に上げ、酸価が1.2になるまでこの状態を維持した。 その後、減圧を行い、反応物を150℃に加熱して過剰の2−エチルヘキサノー ルを除去した。同様のバッチ方式の予備エステル化反応(pre-esterification) を行うと、反応初期では反応速度が2倍になったが、実質的に反応時間は同じで あった。なお、予備エステル化反応ではメタンスルホン酸触媒の濃度を2倍(す なわち、蒸留物に対する重量比で0.26%)にした。別の同様のバッチ方式の 予備エステル化反応では、(蒸留物に対する重量比で)0.13%のメタンスル ホン酸触媒 と(蒸留物に対する重量比で)37.5%の2−エチルヘキサノールとを使用し 、反応時間は100分であり、酸価は実質的に同じであった。 実施例2 グリセリドとステロールエステルとのエステル交換反応 パートA 第1段階で脱酸化された大豆水蒸気蒸留物(酸価は約1)を、管型反応装置内 でメタノールと塩基性触媒とに接触させた。反応温度は60℃と90℃との間で あり、好ましくは65℃であった。用いる大豆水蒸気蒸留物によって、40〜8 0%(好ましくは50〜60%)メタノールと0.8〜1.5%(好ましくは1 %)触媒を用いた。ナトリウムメチラートを塩基性触媒として使用することが好 ましいが、その他の塩基性触媒、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、 水酸化リチウム等を用いてもよい。反応時間は65℃で約2時間であった。エス テル交換反応の後、ステロールエステルの少なくとも90%とグリセリドの少な くとも95%が反応していた。 パートB 予備エステル化(2−エチルヘキサノールで予備エステル化)された脱臭蒸留 物を、(予備エステル化された蒸留物に対する重量比で)1.5%のナトリウム メトキシドおよび(予備エステル化された蒸留物に対する重量比で)50%のメ タノールとともに反応容器に入れた。反応容器をわずかに加圧して、反応温度を 90℃に維持した。反応を開始してから2時間後、供給した蒸留物中に存在する ステロールエステルのうち90%が遊離のステロールに転化していた。触媒を中 和し、硫酸(純度98%)を加えることによってセッケンを分解した。次に、メ タノールおよび2−エチルヘキサノールを蒸留した。回収されたメタノールの純 度は98%で1.5%の2−エチルヘキサノールを含んでおり、回収された2− エチルヘキサノールは2.6%のメタノールを含んでおり純度が01.5%であ った。さらに、ボトムス(bottoms)を、pHが約6になるまで水で洗浄した。 実施例3グリセリドとステロールエステルとのエステル交換反応 酸価1.9の脱酸化大豆水蒸気蒸留物2.8Kgを、管型反応装置内1.4K gのメタノールと接触させた。このメタノールには192gの30%メタノール 性ナトリウムメチラートが溶存していた。この混合物を連続撹拌しながら65℃ に加熱し、この温度で2時間保持した。トコフェロールのロスを避けるために窒 素雰囲気下で行った。 反応初期の混合物には約6%の遊離ステロールが含まれており、エステル交換 反応後、次のようにしてメタノール成分を除去して測定した結果、16%であっ た。反応初期は25%であったグリセリドの含有量は1.2%に減少していた。 グリセリドの90%はモノグリセリドであった。トリグリセリドは確認されなか った。 実施例4過剰メタノールの除去および触媒とグリセロールとの分離 エステル交換反応後、90℃/100mbarの温度下で、過剰のメタノールを反 応混合物から留去した。 メタノールを除去した後の反応混合物は、主にアルカリ金属セッケンの形で使 用した触媒を含んでいた。この水蒸気蒸留物から触媒を除去するために、メタノ ール除去後の大豆水蒸気蒸留物2.2Kgを3%の塩酸148gで酸性化し、1 .1Kgの水で洗浄した。デカンター(decanter)内では2層に分離していた。 実施例5メチルエステルの分離 生成したメチルエステルを実施例4で得られた生成物から蒸留した結果、50 Ma%の遊離ステロールと30Ma%トコフェロールとを含む混合物が得られた 。 実施例6 パートA 充填塔と拭擦膜式蒸発装置を用いた蒸留 充填塔および拭擦膜式蒸発装置を備えた蒸留装置を用いて、トコフェロールお よびステロールを含むメチル脂肪酸エステルの混合物(混合物に対して、それぞ れ60.3重量%,8.2重量%,9.5重量%)から、メチル脂肪酸エステルを蒸留した。 カラムは、3.6mのワイヤー・メッシュ充填剤(wire mesh packing、Montz BSH 400)で充填されており(中間点の上下でそれぞれ理論的に8段階となるよ うに)、直径は316mmであった。カラムの底部は、拭擦膜式蒸発装置の供給 口(feed port)につながっており、蒸発装置の表面積は1平方mであった。カ ラムの上部は冷却器につながっていた。供給物混合物を、138℃で1時間あた り30Kgの速度でカラムの中間点へ供給した。カラムの上部では温度136℃ 、圧力1.6mbarで操作し、カラムの底部では温度200℃、圧力6.6mbarで 操作し、環流比は0.5で、供給物に対する蒸留物の比は70.7%であった。 拭擦膜式蒸発装置はカラムに対して再沸器として機能し、再沸器の温度は260 ℃、圧力は約1mbarだった。 蒸留物は、メチル脂肪酸エステルが97.0%であり、トコフェロールおよび ステロールは測定不可能な程度しか含まれていなかった。拭擦膜式蒸発装置から 採取したボトムスは、トコフェロールが28.1%、ステロールが31.5%、 メチル脂肪酸エステルが0.2%含まれており、このことは、トコフェロールの 収率が100%、エステロールの収率が97.1%であることを示していた。こ の蒸留装置に流下膜式蒸発装置をさらに取り付けて、充填塔より低温で、例えば 150℃、1.5mbarで操作し、約半量のメチル脂肪酸エステルを予備蒸留し、 そのボトムスを充填塔に供給することもできる。 パートB 拭擦膜式蒸発装置による部分ストリッピング 予備エステル化し、エステル交換反応した脱臭蒸留物を以下のようにして3回 蒸留した。表面を170℃に加熱した熱交換器を備えた拭擦膜式蒸発装置に供給 物を導入し、圧力を約1mbarで操作した。供給物に対して13重量%の蒸留物が 得られるように、滞留時間を減圧量と関連させて調整した。ボトムスを再度拭擦 膜式蒸発装置に供給し、熱交換器の表面を190℃に加熱し、供給物に対して 19重量%の蒸留物が得られるように減圧量と関連させて滞留時間を調整した。 3度目に拭擦膜式蒸発装置へボトムスを供給した時には、熱交換器の表面を21 0℃に加熱し、供給物に対して12重量%の蒸留物が得られるように減圧量と関 連させて滞留時間を調整した。全体で、供給物の約45重量%が蒸留物として除 去された。実施例7 ステロールの結晶化 ステロールの結晶化を研究する試験工程は以下の通りである。我々は、2部の トコフェロール(T-130、ヘンケル・コーポレーション社(カンカキー、イリノ イ州)製)および1部のステロール(Generol 130、ヘンケル・コーポレーショ ン社(カンカキー、イリノイ州)製)(the two)を大容器に入れて、軟化する まで加熱し、これらの混合物を得た。この混合物を液状に維持するために炉内で 約70℃に保持した。3つの600mL容のビーカーに、使用する溶媒を300 g入れた。この溶媒に75gの混合物を入れて撹拌した。1つのビーカーは室温 (約21℃)に保持し、1つは冷蔵庫に保持(−2℃)し、3つ目は冷凍室(− 23℃)に保持した。これらを1晩中、約15〜20時間置いた。その後、減圧 吸引(aspirator vacuum)装置に1000mL容のフィルターフラスコを取り付 けて減圧(vacuum)濾過装置を組み立てた。フラスコの上部に♯1上質ワットマ ンフィルター紙(♯1 Qualitative Whatman filter paper)を置いたブフナー 漏斗を配置し、フィルター紙を溶媒で湿らせた。前記混合物を含む溶媒を、液体 がすべて濾紙でこされるまで、この装置に通過させた。濾過中、大気中の酸素が 濾過ケータと反応しないようにするために、漏斗上に窒素ブランケット(nitrog enblanket)を置いた。濾過が終了した後、濾過ケークを焼成用皿にのせ、減圧 (真空)炉内で一晩中加熱し、残留している溶剤を除去した。母液を1000m L容の丸底フラスコに移し、ロータリー蒸発装置でストリッピングした。実施例7A−ヘキサン 上述の方法において溶媒としてヘキサンを用いた。すべての温度の場合におい て明白色の結晶が形成されており、濾過時間は極めて短いことを確認した。この 操作を2度繰り返し、それぞれの場合において、メタノール/水(比率1:1) 混合物の濃度が1%、4%のヘキサン溶液を用いた。さらにこの操作を純ヘキサ ンを用いて2回繰り返したが、供給物に対する溶媒の比をそれぞれ3:1、2: 1とした。実施例7B−ヘプタン 上述の方法において溶媒としてヘプタンを用いた。すべての温度の場合におい てふわふわした(fluffy)オフホワイト色の結晶が形成されていることを確認し た。低温の場合の濾過時間(cold filter time)の方がかなり遅かった。実施例7C−オクタン 上述の方法において溶媒としてオクタンを用いた。すべての温度の場合におい てふわふわした(fluffy)オフホワイト色の結晶が形成されていることを確認し た。低温の場合の濾過時間の方がかなり遅かった。実施例7D−トリメチルペンタン 上述の方法において溶媒としてトリメチルペンタンを用いた。底に沈殿を確認 し、沈殿物は、最初は黄褐色だったが、すべての温度の場合において明白色にな った。実施例7E−シタロヘキサン 上述の方法において溶媒としてシクロヘキサンを用いた。すべての温度の場合 において少量のオフホワイト色のケーキが形成されており、濾過時間はかなり短 かった。実施例7F−メチルシクロヘキサン 上述の方法において溶媒としてメチルシクロヘキサンを用いた。室温の場合で は沈殿は確認されず、低温の場合では少量の沈殿を確認した。濾過時間はかなり 短かった。実施例7G−メタノール 上述の方法において溶媒としてメタノールを用いた。すべての温度の場合にお いて大きな褐色の沈殿物を含む黄褐色の溶液の厚いスラリーが形成されいること を確認した。濾過時間はかなり短かった。実施例7H−イソプロパノール 上述の方法において溶媒としてイソプロパノールを用いた。溶液はかなり黒ず んでおり、温度が低いほど沈殿がかなり増加していることを確認した。濾過時間 は15分から25分であった。この操作を2度繰り返し、それぞれの場合におい て、メタノール/水(比率1:1)混合物の濃度が4%、8%のイソプロパノー ル溶液を用いた。実施例7I−ベンジルアルコール 上述の方法において溶媒としてベンジルアルコールを用いた。すべての温度の 場合において溶液中に沈降物が浮遊していることを確認した。沸点は高く、濾過 時間は15分より長かった。実施例7J−アセトン 上述の方法において溶媒としてアセトンを用いた。すべての温度の場合におい て底に大きな結晶が形成されいることを確認した。濾過時間はかなり短かった。 この操作を2度繰り返し、それぞれの場合において、メタノール/水(比率1: 1)混合物の濃度が4%、8%のアセトン溶液を用いた。さらにこの操作を純ア セトンを用いて2回繰り返したが、供給物に対する溶媒の比をそれぞれ3:1、 2:1とした。実施例7K−メチルエチルケトン 上述の方法において溶媒としてメチルエチルケトンを用いた。すべての温温度 の場合において不透明で白色のきめの細かい結晶が形成されていることを確認し た。濾過時間はかなり短かった。実施例7L−ギ酸 上述の方法において溶媒としてギ酸を用いた。すべての温度の場合において溶 液の濃度はかなり濃いことを確認した。トコフェロール/ステロール混合物は溶 解しなかった。実施例7M−酢酸 上述の方法において溶媒として酢酸を用いた。室温の場合ではアイボリー色の 沈殿が確認され、低温の場合では溶液は凍っていることを確認した。実施例7N−ギ酸エチル 上述の方法において溶媒としてギ酸エチルを用いた。すべての温度の場合にお いてきめの細かいオフホワイト色の結晶が形成されていることを確認した。濾過 時間はかなり短かった。実施例7O−酢酸エチル 上述の方法において溶媒として酢酸エチルを用いた。すべての温度の場合にお いてきめの細かいオフホワイト色の結晶が形成されていることを確認した。濾過 時間はかなり短かった。実施例7P−ジクロロエタン 上述の方法において溶媒としてジクロロエタンを用いた。フレーク状の黄褐色 の結晶を確認され、濾過時間は15分から25分であった。この操作を2度繰り 返し、それぞれの場合において、メタノール/水(比率1:1)混合物の濃度が 1%、4%のジクロロエタン溶液を用いた。実施例7Q−テトラヒドロフラン 上述の方法において溶媒としてテトラヒドロフランを用いた。3種類の温度の どの場合においても沈殿は確認されなかった。実施例7R−メチルテトラヒドロフラン 上述の方法において溶媒としてメチルテトラヒドロフランを用いた。−23℃ の場合においては沈殿は確認されなかったので、他の試験は行わなかった。実施例7S−アセトニトリル 上述の方法において溶媒としてアセトニトリルを用いた。すべての温度の場合 においてトコフェロール/ステロール混合物は溶媒中に溶解しないことを確認し た。実施例7T−トルエン 上述の方法において溶媒としてトルエンを用いた。すべての温度の場合におい て黒ずんだ溶液中に少量の沈殿が確認された。濾過時間はかなり短かった。実施例7U−シクロヘキサン 上述の方法において溶媒としてシクロヘキサンを用いた。低温の場合ほど沈殿 の量が多くなっていることを確認した。実施例7V−石油エーテル 上述の方法において溶媒として石油エーテルを用いた。室温の場合では沈殿は 確認されず、低温の場合では少量の沈殿が確認された。濾過時間はかなり短かっ た。実施例8 トコフェロールとの混合物中のステロールを結晶化するために、3種類の結晶 化操作を適宜、用いることができる。タイプ1は最も単な操作である。この操作 では、生成物を逆洗(back flow)させる必要ない。洗浄液は結晶化工程の母液 と組み合わされている。母液の純度をより高くするために、タイプ2の操作のよ うに、洗浄液を溶解工程に戻すのがよい。この操作では、タイプ1の場合と比べ ると、原料の大部分が冷却されて結晶化される。以下のタイプ3の操作は2段階 工程である。最初の結晶化工程で得られた洗浄済みの濾過ケークはステロールを 豊富に含む(sterol rich)物質である。第2の結晶化工程では、トコフェロー ルの濃度を上げてステロールの含有量を最小限に抑えるために、母液を低温に冷 却する。第2の結晶化工程後に残留している母液はトコフェロールを豊富に含む 留分(tocopherol rich fraction)である。第1工程および第2工程で得られた 結晶の洗浄液は溶解工程で再循環される。この2段階工程は、2つの結晶化装置 (crystallizer)、2つの固体液体分離器(solid-liquid separator)および再 循環される生成物が理由になって、かなり複雑になる。 上述の操作により、3つのタイプの実験が可能である。 タイプ1:供給材料を溶解し(環流下で沸騰させる)、一定の冷却速度または可 能な限り最大の冷却速度で、この混合物を終温度(final temperature)まで冷 却する。母液を濾過し(必要にならば、母液を容器に移し替えて洗浄し、さらに 濾過する)、濾過ケークを溶媒で洗浄し、洗浄液と母液とを混合する。 タイプ2:洗浄液と母液とを分けていること以外は、タイプ1と同様の工程であ る。 タイプ3:母液を低温に冷却する工程をさらに有し、母液中のステロールの量を 最小限に抑えるための第2濾過工程を有する(2段階工程である)こと以外は、 タイプ2と同様の工程である。 冷却器を備えた撹拌器付きの0.5リットル容の容器2つ(溶解工程用)と、 容器を加熱・冷却するためのユニットと、濾過フラスコ付きの加温吸引ろうと( 濾過工程用)とからなる特定の装置を使用することもできる。溶液は、2.5と 10℃/hとの間の一定の速度で冷却することができ、高速で冷却されてもよい 。高速とは80から120℃/hの間の範囲を含むが、冷却速度の平均値は所望 の終温度によるところが大きい。高速とされる速度の下限値は20℃/hである 。 供給物は、タイプ1および2の実験では60g、タイプ3の実験では90gを 使用され得る。濾過ケークを洗浄するためには100gの溶媒を使用することが できる。 母液はおよび洗浄液はすべてロータリーエバポレータ内で、それぞれの質量が 一定になるまでストリッピング可能である。濾過ケークは焼成用皿にのせ、乾燥 するまで、炉内で75℃まで加熱され得る。 溶剤、工程のタイプおよび条件の概要は以下の表に示しており、表中、溶剤の 割合(SR)は溶媒の質量の供給物の質量に対する割合であり、工程のタイプは 上述した通りであるが、以下の方法によって変更可能である。 a.濾過ケークを洗浄しない b.撹拌しない c.濾過ケークから液体を除去(trickling)する d.濾過ケークを懸濁液中で洗浄する e.濾過ケークを再結晶化する 以下の表において、略語“Meth”は補助溶剤としてのメタノールを重量%で表 している。また、略語“syn”は商品として入手可能なトコフェロールとステロ ールとを混合して得られるトコフェロール/ステロール供給物を表す。略語“PT D”は。脱臭蒸留物を予備エステル化した後エステル交換し、さらにアルキル脂 肪酸エステルを蒸留することによって得られるトコフェロール/ステロール供給 物を表す。略語“ML”は、供給物が直前の実験(略語MLの隣に実験番号が示され ている)の母液であることを意味する。略語“Ty.”は上述の実験のタイプを表 す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),BR,CA,CN,JP,R U,UA (72)発明者 ヨハニスバウアー,ヴィルヘルム ドイツ連邦共和国,エルクラート デー― 40699,エーリッヒ―ケストナー―シュト ラーセ 26 (72)発明者 グッチェ,ベルナード ドイツ連邦共和国,ヒルデン デー― 40721,レシンクシュトラーセ 45エー (72)発明者 ヨルドン,フォルクマール ドイツ連邦共和国,メットマン デー― 40822,オーベレ タールシュトラーセ 29 (72)発明者 ボガツキー,ヘルバート ドイツ連邦共和国,デュッセルドルフ デ ー―40625,ベルタシュトラーセ 14

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 脂肪酸およびトコフェロールを含む脂肪混合物からトコフェロール類を回 収する方法であって、 前記混合物中に存在する遊離の脂肪酸を高級アルコールで予備エステル化し、 副生成物の水を蒸発させて除去する工程と、 前記混合物中に存在する脂肪酸エステルを、塩基性触媒の下で、アルコールを 用いてエステル交換反応させる工程と、 前記塩基性触媒を失活させた後、前記混合物からアルキル脂肪酸エステルを留 去する工程と、 を含む方法。 2. 前記高級アルコールは、炭素数が少なくとも5である第一級および第二級 の一価アルカノールの群から選択される、請求項1に記載の方法。 3. 前記高級アルコールは、炭素数が6から10である第一級または第二級の 一価アルカノールである、請求項1に記載の方法。 4. 前記高級アルコールは2−エチルヘキサノールである、請求項1に記載の 方法。 5.前記エステル交換で使用される前記アルコールは低級アルカノールである、 請求項1に記載の方法。 6.前記高級アルコールは、揮発性が高くなく、前記アルコールの一部が前記副 生成物の水とともに留出する、請求項1に記載の方法。 7.前記高級アルコールは実質的に水と混和せず、前記高級アルコールの一部が 前記副生成物の水とともに留出し、前記高級アルコールの凝縮後に前記副生成物 の水から重力によって分離される、請求項1に記載の方法。 8. 前記エステル交換で過剰の低級アルカノールを使用し、前記エステル交換 により得られる生成物から過剰の低級アルカノールを留出させる工程と、 前記エステル交換により得られる生成物を洗浄して、前記塩基性触媒と前記エ ステル交換によって生成したグリセロールとを除去する工程と、 前記アルキル脂肪酸エステルから分離した画分として、高級アルコールを前記 エステル交換で生成物から留出させる工程と、 をさらに含む、請求項1に記載の方法。 9. 前記脂肪混合物は、1またはそれ以上のトコフェロール化合物と1または それ以上のステロール化合物との両方を含む、請求項1に記載の方法。 10. 前記脂肪酸アルキルエステルを留出させた後、さらに、1またはそれ以 上のトコフェロール化合物を前記混合物から1またはそれ以上のステロール化合 物とは分離して回収する、請求項9に記載の方法。 11. 前記脂肪混合物は、少なくとも50重量%がエステル交換された1また はそれ以上のステロールエステルを含む、請求項9に記載の方法。 12. 脂肪酸低級アルキルエステルを、その他にさらにトコフェロールとステ ロールとを含む混合物から分離するための蒸発方法であって、 多数の充填要素を基本的に連続な相として含み、前記連続相内に前記混合物よ りもアルキル脂肪酸エステルを多く含む第1蒸気相と、前記混合物よりもトコフ ェロールおよびステロールを多く含む第1液相とを形成させる効果的のある、高 温度及び減圧にした中程度に加熱したゾーンに前記混合物を導入する工程と、 前記混合物を前記加熱ゾーンに導入する地点よりも重力的に低い地点で、トコ フェロールとステロールを多く含む液相を前記連続相から除去する工程と、 前記混合物を前記加熱ゾーンに導入する地点より重力的に高い地点で、アルキ ル脂肪酸エステルを多く含む蒸気相を前記連続相から除去する工程と、 前記トコフェロールとステロールを多く含む前記液相を高温に加熱した表面の 蒸気圧の下がったゾーンの近傍に被膜として塗布し、前記高温に加熱された表面 上に接触して形成される被膜として、前記液層よりもアルキル脂肪酸エステルを 多く含む第2蒸気相と、第1液相よりもトコフェロールとステロールを多く含む 第2液相とを得る工程と、 アルキル脂肪酸エステルを多く含む蒸気相を前記ゾーンから除去し、前記加熱 された表面から前記第2液相からなる前記被膜を除去し、前記被膜を機械的撹拌 によりの除去する工程と、 前記第2液相を、前記蒸気圧の下がったゾーンの近傍から基本的に周囲温度の 環境へ排出する工程と、 を含む方法。 13. 前記充填塔に導入する前に前記混合物を、予備加熱し、連続加熱表面か ら被膜として予備蒸留させ、前記連続加熱表面の温度が前記充填塔よりも低い温 度で、前記連続表面上の前記被膜を重量により前記連続加熱表面から流下させて 除去する、請求項12に記載の方法。 14. 1またはそれ以上のトコフェロール化合物を1またはそれ以上のステロ ール化合物から分離する方法であって、 高級脂肪酸化合物が実質的に存在しない、1またはそれ以上のトコフェロール 化合物と1またはそれ以上のステロール化合物との混合物を、有機炭化水素溶媒 および酸素化有機炭化水素溶媒からなる群から選択される過半量の低極性溶媒と 、少量の高極性溶媒とを含む溶媒混合物に分散する工程と、 トコフェロール化合物を多く含む液相とステロール化合物を多く含む固相とを 得るために、上記工程で得られた分散液を低温で維持する工程と、 前記トコフェロール化合物を多く含む液相を前記ステロール化合物を多く含む 固相から分離する工程と、 を含む方法。 15. 前記低極性溶媒は、高級アルカン、モノ−ケトン、モノ−アルデヒド、 モノ−エステルおよび高級一価アルコールからなる群から選択される、請求項1 4に記載の方法。 16. 前記低極性溶媒は、炭素数が6から12である直鎖または分枝鎖アルカ ンからなる群から選択される、請求項15に記載の方法。 17. 前記低極性溶媒は、n−ヘキサン、イソ−オクタン、アセトン、酢酸エ チル、イソプロパノールおよびn−ブタノールからなる群から選択される、請求 項15に記載の方法。 18. 前記溶媒混合物は、副成分として水をさらに含む、請求項15に記載の 方法。 19. 前記溶媒混合物は、高級アルカン、モノ−ケトン、モノ−アルデヒド、 モノ−エステルおよび高級一価アルコールから選択される物質を約80重量%〜 約99重量%、メタノールまたはエタノールを約0.5重量%〜約20重量%、 水を約0.5重量%〜約5重量%含む、請求項15に記載の方法。 20. 前記分散工程の前に、脂肪酸、脂肪酸のグリセリド、トコフェロールお よびステロールとを含む混合物中で、アルコール脂肪族化合物でエステル化し、 前記エステル化によって得られた前記脂肪酸アルキルエステルの少なくとも大部 分を蒸留して1またはそれ以上のトコフェロール化合物と1またはそれ以上のス テロール化合物との前記混合物を得る工程をさらに含む、請求項14に記載の方 法。 21. 前記低極性炭化水素溶媒は高級アルカンからなる群から選択される、請 求項20に記載の方法。
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