JPH09502626A - 衣類乾燥機用リント収集装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 回転ドラム衣服乾燥機（1）は環状リントフィルタ（28，30）を備え、この環状リントフィルタはドラム（4）と共に回転するようにされ、かつ乾燥機ドア（18）を包囲している。加熱空気はドラム（4）の一端の入口（8）より流入され、環状リントフィルタ（28，30）を介してドラム（4）中の衣類を通過され（衣類からリントを取り出し）、乾燥機（1）から出てくる。作動中に、リントは回転するフィルタ（28，30）の内面に集まり、フェルト層を形成するにいたる。掻取ブレード（42）は乾燥機（2）に固定されかつフィルタ（28，30）の表面に整列するように（しかし或る距離で）設けられ、リントフェルトの厚みが掻取ブレード（42）がこれと接触するものになると、フィルタ（28，30）からリントフェルト層の掻取を行う。かくして、表面（30）から除去されたリントフエルト層はドア（18）内のキャビティ（19）内に採集され、ここに蓄積され後の段階で廃棄される。

Description

【発明の詳細な説明】 衣類乾燥機用リント収集装置 発明の属する技術分野 本発明は衣類乾燥機に関し、更に詳しくは乾燥過程で発生するリント（綿屑、 糸屑類）を収集、除去する装置に関する。 従来の技術 回転ドラムを備え、このドラムを介して衣類を乾燥するための加熱空気又は非 加熱空気を吹込む型の衣類乾燥機に於いて、リント除去装置は通常、回転ドラム の空気出口又はそれに隣接する位置に設けたフィルタを備えている。ニュージー ランド特許番号第218,568 号に開示のものでは、リントフィルタはダクトに設け られ、このダクトを通して回転ドラムからの空気が衣類乾燥室を出るように構成 されている。このリントフィルタは、使用者が取り出したり、必要に応じて交換 することが出来るように除設自在になっている。 このニュージーランド特許番号第218568号に開示の構造の不利な点は、フィル タが大きいリント収集容量を持っていないため、フィルタは定期的なリントの除 去、清掃を必要とする点である。空気流の減少は、衣類や、加熱素子に損傷を与 える熱の発生につながるかも知れない。 自浄式リントフィルタを備えたクリーニング店用の乾燥機は、ＭＥＡ出願の欧 州特許出願公開明細書第0045288A1 号に開示されている。このクリーニング店用 乾燥機は、回転ドラムから出る空気の出口に隣接して設けた主フィルタを有し、 その空気出口は乾燥機の戸口周囲に位置している。使用時、この主フィルタは乾 燥機で乾燥さ れる衣類の作用によってリントの清掃される。この衣類の作用によって除去され るリントは、クリーニング店の手に届かない位置に設けた補助フィルタ中で処理 される。この欧州特許出願公開明細書第0045288A1 号に開示の乾燥機は、リント で目詰まりしたフィルタに由来する空気流の減少問題を抱えている様には見えな いが、乾燥機中の衣類にある程度のリントが付着すことは有り得そうだし、特に 補助フィルタの容量が小さい時には尚更である。また、補助フィルタは乾燥機を 通る空気流の少なくともある部分の流路中のリントを蓄えるだろう。 発明の開示 従って、本発明の目的は上述の不利な点を克服する衣類乾燥機、又は少なくと も公衆に有用な選択を与える衣類乾燥機を提供することにある。 従って、概して言えば、本発明はその一形態に於いて、空気吹込み口と空気吹 出し口を有すると共に、乾燥される衣類を受け入れる回転ドラムと、前記空気吹 込み口から前記回転ドラムを通って前記空気吹出し口に向かう空気の流れを作る 空気移動手段と、前記空気の流れに含まれている前記衣類から出るリントを受け るリント受容面を備え、前記空気吹出し口に隣接するリントフィルタと、前記リ ント受容面から除去されたリントを収容する容器と、前記リント受容面の一部に 隣接又は接触する前記容器に通ずる通路内に設けたリント除去部材とを具備し、 前記リント除去部材と前記リント受容面は、掻き落とし又は剥がし作用によって 前記リント受容面からリントを除去するための前記回転ドラムの回転によって相 対的に移動可能であり、除去されたリントは手動で処理が可能な前記容器に収集 される衣類乾燥機に在ると言えよう。 また、概して言えば、本発明はその更に他の形態に於いて、電動機によって回 転されると共に、乾燥される衣類を受け入れるドラムを有し、加熱した空気流を 前記ドラムを介して通過させる衣類乾燥機であって、前記ドラムを出た空気流は 、この空気流に含まれるリントを受け止める表面を備えたリントフィルタを通過 し、このリントは前記フィルタ表面から掻き落とされ又は剥がされると共に、前 記フィルタ表面から掻き落とされたリントは次のリント除去のために収集される ことを特徴とする衣類乾燥機に在る。 また、本発明は前述のものに存すると共に、以下に示す実施例の構成を予想す るものである。 図面の簡単な説明 本発明による一好適実施例を添付の図面を参照して以下に述べる。図中、 第１図は本発明による装置の断面正面図である。 第２図は第１図中の「Ａ」で示す領域部分の部分拡大断面正面図である。 第３図は本発明による衣類乾燥機前面の正面図である。 第４図は第３図中の「Ｂ」で示す領域部分の拡大図である。 発明の好適実施例 図に於いて、第１図にその全体を参照番号１で示した衣類乾燥機は、乾燥室２ を有し、この乾燥室にはベアリング６によって回転ドラム４が載置される。例え ば、スチール製のこのドラム４は空気吹込み口８を有している。また、空気が乾 燥室に入り、空気吸込みダクト１０に供給されるように空気吸込み口９が設けら れているので、空気はドラム４に流入することが出来る。空気吸込み口９は、流 入空気が吸込みダクト１０に入る前に、流入空気をダクト３２の外側の周りと、 電動機３８の周りを通過させる。この様にして電動機３８と吹出しダクト３２の 過剰な熱は流入空気の加熱を補助するのに利用される。加熱素子１２は空気吹込 み口８に隣接して設けられる。この加熱素子は、既知の方法で衣類乾燥機内に設 置される電気加熱素子であるのが好ましい。 ドラム４は空気吹出し口１４を備えている。使用時には、この吹出し口１４の 中央部は扉１８によって塞がれている。乾燥室２の壁１６は乾燥室に開口を形成 し、この開口には使用者が回転ドラム４内に手を入れて衣類を出し入れできる様 に扉１８が設けられる。この扉１８はその一辺で乾燥室２に蝶番止めされ、且つ 、その端縁周囲にはシール部材２０を備え、閉めたときに扉１８が乾燥室２を実 質的に気密シールすることが好ましい。回転ドラムの空気吹出し口１４の周囲に は、この吹出し口と同軸に位置したフィルタ部材２２が設けられる。第２図に於 いて、フィルタ部材２２は、例えばプラスチック材料で形成した実質的に環状の リング様部材から成っている。このフィルタ部材２２は実質的に垂直な面内に配 置され、且つ、例えば直径５ｍｍの複数の小孔２６を有している。これらの小孔 ２６はフィルタ２２を通して空気は通すが、ドラム中の衣類がドラムから出るの を防止するのに十分に小さい寸法の小孔である。それ故、小孔２６はリントのよ うな小片材料だけがそこを通り抜ける粗いフィルタとして作用する。更に、実質 的に短い筒状のフィルタ部材２８はが設けられる。このフィルタ２８はドラムか ら同軸に延び、その中に微細なフィルタメッシュ３０を有している。環状ダクト ３２はフィルタ部材２８の周囲に隣接する位置を取って乾燥室２の内部に設けら れる。このダクト３２は電動機３８に回転自在に接続された羽根車３６に通じ、 これと流体的に接続する。ダクト３２の 形は第３図によりより明かに示されている。また、羽根車に流体的に接続するも う一つのダクト４０は乾燥室からの空気の吹出し口を形成している。 リント除去部材４２は乾燥室の内壁１６に取り付けられ、この壁を通り扉１８ に入る通路を形成する隙間４４の実質的上方に位置する。 第３図及び第４図はこのリント除去部材４２を更に詳細に示す。 第４図に於いて、リント除去部材４２は取付部材５２、垂直支持５４、及び掻 き落とし刃５６、５８含んで示されている。このリント除去部材４２はプラスチ ック材料で形成されているのが好ましい。刃５６、５８はフィルタ部材３０に接 するか、好ましくは近接して配設される。第４図では、メッシュ３０と刃５６、 ５８との間を明示するため、拡大した空間４２Ａとして示している。 本発明による装置の使用法及びその動作を図及びこれまでの記載を参照して以 下に述べる。使用者が乾燥機の運転を始めるとき、電動機３８を加熱素子１２と 同時に作動させる。電動機３８の作動によって羽根車３６は回転し、矢印６０で 示すように乾燥室２の外側からドラム４を通して空気を引き込む。空気は乾燥室 の外側開口９から吸込みダクト１０に入り、前述のようにダクト１０内を通って 入ってきた空気を加熱する加熱素子１２上を通過する。空気は空気吹込み口８通 ってドラム４に入り、空気吹出し口１４に向けてこのドラムを横切って進む。加 熱空気は既知の方法でドラム４内に在る衣類を乾燥する。電動機３８はその回転 軸の延長部３９を有し、この延長部がドラム４を回転させるためにドラムの外周 面に掛けたベルト４１を駆動する。ドラム４は既知の仕方で回転し、その中にあ る衣類をそこを通る空気の流れに曝す。装置が作動している間、扉１８は閉じら れているので、ドラム４からの空気吹出し口はフィル タ部材２２の小孔２６によって賄われる。乾燥中の衣類から出たリントの小片を 含む空気は、小孔２６を通り、次いでフィルタ２８のメッシュ３０を含むフィル タ表面を通してダクト３２に入る。メッシュ３０は空気を通過させるが、フィル タの周囲にあるメッシュ３０の内面上に残るリントの小片の移動を実質的に防止 する。ドラム４が回転すると、メッシュ部３０はリント除去部材４２の掻き落と し刃５６又は５８（第２図）の一方の上を回転するから、刃の一つの縁部はフィ ルタ表面からリントを掻き落とす。第４図に於いて、刃５６は回転ドラムが反時 計回り方向に回転しているときにリントを除去し、刃５８は回転ドラムが時計回 り方向に回転しているときにフィルタ表面からリントを除去する。リントは刃５ ６又は５８（回転方向に依る）の何れかによる掻き落とし、又は剥がし作用によ って、フェルト状のリント層が掻き落とし又は剥がされるまで、フィルタメッシ ュ３０の内側表面上に堆積する。この層の厚さはメッシュ３０からの刃の離間距 離及び回転するリント層上の各刃の摩擦効果に依存する。リントはメッシュ３０ の内面から掻き落とし刃５６又は５８によって掻き落とされ、又は剥がされて穴 ４４を通して扉１８の中空な内側空洞部１９に直接落下するか、又は支持壁５４ に衝突してから乾燥室の壁１６と扉１８の穴４４を通して重力によって落下し、 扉の中空な内側空洞部１９に収納される。一旦、メッシュ３０を通ってダクト３ ２に入ったドラムからの空気は羽根車を通過してダクト４４に入り、その後乾燥 室２から出てゆく。 本発明は衣類乾燥機に設けられている現在のリント除去装置或いはリント収集 装置を越える可成りな利点を提供するものである。メッシュ３０は、もしそれを フィルタの環状部分２８周囲の連続部分に設ければ、空気がドラム４から吹き出 す際に非常に大きい面積を提供することになる。従って、リントが堆積すること の出来る大面 積のフィルタが出来、リントは掻き落とし刃の一つ又はその他（乾燥サイクル中 交互する回転ドラムの回転方向に依る）によって効率的に除去される。それ故、 ドラムから出る空気のための大きく、そして清浄な空気通路が得られる。この様 にして、より多くの空気がドラムを通過することが出来るから、より効率的な衣 類の乾燥が可能になる。また、フィルタは目詰まりせず、回転ドラムを介して空 気を循環させるための電動機に入力されるエネルギーは少なくてすむから、電動 機はより効率的になる。更に、大きな量の空気がドラムを循環するので、加熱素 子１２が過熱する危険は少なく、ドラム４内に貯まる熱は少くなるから、回転ド ラム中の衣類を傷める危険は減少する。 少なくとも本発明の好適実施例によって得られる更に重要な利点は、扉１８の 中空な内部の容量が大きいため、そこを空にすることが必要になるまでに、大量 のリントを蓄積することが出来ると言う点である。扉は、収集されたリントの量 を使用者が目で確かめられるように、例えば透明なプラスチック材料で構成する のが好ましい。通常の家庭の使用条件では、使用者は月に一度程度、扉内を空に する必要が生ずるものと推測される。以上のことから分かるように、公知のリン ト収集又は除去装置とは違って、リントの蓄積が乾燥機の性能に影響を与えこと はないから、長時間に渡って扉内にリントを収集することが可能になる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ)，ＡＭ，ＡＴ， ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，Ｃ Ｚ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ， ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＬ，Ｎ Ｏ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＩ ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．衣類乾燥機であって、空気吹込み口と空気吹出し口を有すると共に、乾燥 される衣類を受け入れる回転ドラムと、前記空気吹込み口から前記ドラムを通っ て前記空気吹出し口に向かう空気の流れを作る空気移動手段と、前記空気の流れ に含まれている前記衣類から出たリントを受けるリント受容面を備え、前記空気 吹出し口に隣接するリントフィルタと、前記リント受容面から除去されたリント を収容する容器と、前記リント受容面の一部に隣接又は接触する前記容器に通ず る通路内に設けられたリント除去部材とを具備し、前記リント除去部材と前記リ ント受容面は、掻き落とし又は剥がし作用によって前記リントの受容面からリン トを除去するための前記ドラムの回転によって相対的に移動可能であって、除去 されたリントは手動で処理が可能な前記容器に収集される衣類乾燥機。 ２．前記リント除去手段は前記フィルタ表面からリントを掻き落とす掻き落と し具を具備する請求項１に記載の衣類乾燥機。 ３．前記リントフィルタは前記ドラムと共に前記空気吹出し口の周囲に前記ド ラムから同軸に延びるように設けられ、前記リント除去部材は固定されている請 求項１又は２に記載の衣類乾燥機。 ４．前記容器は前記乾燥機の扉内に設けられている請求項１又は２に記載の衣 類乾燥機。 ５．前記空気吹出し口は前記扉の周縁に隣接して設けられ、前記周縁の周囲に 実質的に連続している請求項１又は２に記載の衣類乾燥機。 ６．前記リント掻き落とし具は、リントが前記フィルタ表面から掻き落とされ 又は剥がされて前記容器に落ちるように、前記容器に対する入口に隣接して位置 する請求項２に記載の衣類乾燥機。 ７．前記空気移動手段は電動機を備え、前記空気吹込み口に供給される空気は 前記電動機を通して又はその周りを通過して、前記電動機が発する熱を除去する 請求項１又は２に記載の衣類乾燥機。 ８．電動機によって回転されると共に、乾燥される衣類を受け入れるドラムを 有し、加熱した空気流を前記ドラムを介して通過させる衣類乾燥機であって、前 記ドラムを出た空気流は、この空気流に含まれるリントを受け止める表面を備え たリントフィルタを通過し、このリントは前記フィルタ表面から掻き落とされ又 は剥がされると共に、前記フィルタ表面から掻き落とされたリントは次のリント 除去のために収集されることを特徴とする衣類乾燥機。 ９．前記リントフィルタは、前記乾燥機のドラムと同軸の環状の筒型フィルタ であって、リントはリント除去部材に対して前記リントフィルタを回転すること によって前記フィルタ表面から掻き落とされるか、又は剥がされる請求項８に記 載の衣類乾燥機。 １０．前記衣類乾燥機は、この乾燥機のドラムにアクセスするための扉と、こ の扉に組み合わされた容器を具備し、前記フィルタ表面から掻き落とされたリン トはこの容器に収納される請求項８又は９に記載の衣類乾燥機。 １１．前記空気流は前記電動機を通して、又はその周りを流され、前記電動機 の発する熱を除去する請求項８又は９に記載の衣類乾燥機。