JPH09501857A - 電気外科手術用先端部 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 単極型又は双極型回路の何れかにて動物又は人間（１３）の組織及び体液を通じて電磁エネルギを付与する電気外科手術用先端部（１０）は、基端方向にて電気外科手術用発電機に接続され、また、電磁電気外科手術用エネルギ（１２）を動物又は人間（１３）の組織及び体液に伝達する金属製の導電性且つ熱伝導性電極を末端に備えている。熱シュリンク性のふっ化重合系材料から成るシース（１８）は、電磁熱エネルギが金属製の導電性且つ熱伝導性電極から組織及び体液まで流れるのを防止し得るよう、電極の周りに保持された電気的且つ熱的絶縁体（１４）である。該シース（１８）の平滑な面は、組織及び体液に接触し、また、その表面の自由エネルギが少ない。シース（１８）に形成された開口部（１６）は、電極から表面（１５）まで伸長して、エネルギの通過を許容する。シース（１８）の壁（１７）の厚さは、電極を組織と略接触しないよう離間させ且つアークに起因する熱を隔離するのに十分な厚さである。セラミック系材料（１９）は、エネルギの流れを防止するよう導電性電極の周りに配置された電気的且つ熱的絶縁体（１４）である。この先端部を製造する方法は、電極を絶縁体で覆うことと、エネルギの通過により発生された熱を物理的に隔離することとを含む。この先端部を使用する方法は、表面（１５）を組織及び体液に近接する位置に配置することと、電磁エネルギを開口部（１６）を通じて伝達することと、表面（１５）から組織及び体液を除去して清浄にすることを許容することとを含む。この使用方法は、最初に、電気的且つ熱的絶縁性の壁（１７）の開口部（１６）を通じてエネルギを通すことと、単極型又は双極型回路の何れかにより電磁エネルギを動物又は人間（１３）の組織及び体液に関して付与することとを含む。

Description

【発明の詳細な説明】 電気外科手術用先端部１．発明の分野 本発明は、動物又は人間の組織に電磁エネルギを付与する電気外科手術用先端 部、より具体的には、かかる先端部の清浄性に関する。２．開示の背景 電気外科手術用先端部は、例えば、高周波療法を行う場合、少なくとも電気外 科手術用アークが放出される部分にて高温度に露呈される。このように付与され た熱のため、体液中の蛋白が凝固し、先端部に付着する。 電気外科手術用先端部の清浄化の容易さを増すためにコーティングが使用され ている。米国特許第4,785,807号は、腐食し、又は減摩したステンレス鋼製先端 部上にプライマー、及びテフロン（Teflon）重合体による上部コーティングを施 している。このコーティングは、薄く、また、電磁エネルギを付与する間、治療 中の組織に電気が流れるのを許容すべく容量結合が為されるといわれる。このよ うに、テフロン重合体の表面は、略完全な状態に保たれ、このため先端部の清浄 性は良好である。 米国特許第4,492,231号には、双極型鉗子における温度、先端部の導電性、及 び乾燥状態の血液の付着について記述されている。 コーニング・グラス・ワークス（Corning Glass Works）に譲渡された米国特 許第4,232,676号及び同第4,314,559号には、電気外科手術用の領域と、高周波数 の電気を伝導しないその他の領域とを備える、先端部が開示されている。この米 国特許第4,232,676号は、その間を流れる電気が出血を焼灼し得るように同一の 先端部に設けられた双極型電極を備えている。米国特許第4,314,559号は、非突 刺型であるように、テフロン重合体を充填した粗い仕上げ面を有する導電性先端 部である。このように、先端部の一部分は、被覆されず、外科手術用先端部と組 織との間の電気的接続部を形成する。テフロン重合体は、間隙、表面における介 在物等のみを充填し、このため、切断器具、又は凝血器具に非突剌領域を提供す る。米国特許第4,314,559号は、テフロン重合体及び素金属に対する領域を提供 する表面を有し、先端部が導電性の性質であることを認識し、コーティングの電 気的絶縁性を上廻ることなく、エネルギが流れることを許容する。具体的には、 金属製先端部の表面に沿った間隙は、プライマー、及びテフロン重合体の上部被 覆により充填される。このように、この表面は、部分的に導電性の金属であり、 また、部分的に清浄化可能なテフロン重合体である。 オーストラリア国特許第637755号は、導電性シャフトであって、その両端間に て該シャフトに沿って、電気的且つ熱的絶縁性と耐減摩性との双方を提供し、ま た、例えば、シュリンク嵌めによるプラスチック管が付与された導電性シャフト を有している。この目的は、ブレードによる凝血防止性を認識せずに、完全に電 気絶縁体に関するものである。 その内部の金属導電体を露出させ得るように開放し、有効な熱的且つ電気的バ リヤーを提供する領域を有する比較的厚いふっ化重合体のシースが公知である電 気外科手術用先端は、従来の特許には存在しない。この電気外科手術用先端部の 清浄性は、表面温度、及び表面の自由エネルギの関数であることが判明している 。組織への熱の伝達を最小にし、また、先端部への接着を著しく少なくしつつ、 電気外科手術用のエネルギを提供することは、現在のところ、従来の特許では対 象とされていない。 発明の概要 単極型、又は双極型回路の何れかにおいて、動物、又は人間の組織、及び体液 を通じて電磁エネルギを付与するための電気外科手術用先端部は、電磁的な電気 外科手術用エネルギに接続し且つそのエネルギを伝達する導電性電極を備えてい る。電気的且つ熱的絶縁体が導電性電極の周りで保持されて、電磁且つ熱的エネ ルギが導電性電極から組織に、及び体液に流れるのを防止することが好ましい。 組織及び体液に接触するための電気的且つ熱的絶縁体の表面は、表面の自由エネ ルギが少ないことが最も好ましい。この表面は、ふっ化重合体である。 エネルギが電極から組織及び体液に流れるようにするため、導電性の電極から 表面まで伸長するように、電気的且つ熱的絶縁体に開口部を形成することができ る。電気的且つ熱的絶縁体の表面と導電性電極との間における電気的且つ熱的絶 縁体の壁の厚さは、電極が組織と略全く接触しないように離間させ、また、開口 部を通ってエネルギが流れることに起因して、導電性の電極内で生じた熱を物理 的に隔離するのに十分な厚さであることが最も好ましい。 好適な実施の形態において、電気的且つ熱的絶縁体は、熱シュリンク可能な重 合系シースである。これと代替的に、該電気的且つ熱的絶縁体は、シースを設け た表面、又は、その表面の自由エネルギを少なくし得るように処理した表面を有 するセラミック系材料としてもよい。絶縁体の壁は、導電性電極と表面との間に 熱勾配が生じるように、電磁エネルギが電極から組織及び体液に流れるのを許容 し且つ熱エネルギが流れるのを阻止する、連続気泡形態の多孔質材料とすること ができる。この導電性電極は、導電性及び熱伝導性を有する少なくとも部分的に 金属であり、また、銅、金、銀、アルミニウム、鉄系合金及びその合金からなる 群から選択することが可能である。 一つの代替的な実施の形態において、この表面は、シースの材料と異なる材料 から成っている。該表面は、壁よりも表面の自由エネルギが少ない。この表面は 、表面の自由エネルギが少ないコーティングを施してもよい。このコーティング は、潤滑性のものとすることが可能である。セラミック系材料は、電磁的且つ熱 的エネルギが導電性電極から組織に、及び体液に流れるのを防止するため、導電 性電極の周りで電気的且つ熱的絶縁体として機能するようにしてもよい。このセ ラミック系材料の厚さは、組織と実質的に接触しないように導電性電極を離間さ せ、また、導電性電極を電磁エネルギが流れることにより、導電性電極内で発生 した熱を物理的に隔離するのに十分な厚さであることが好ましい。 単極型、又は双極型回路の何れかにおいて、動物、又は人間の組織、又は体液 を通じて電磁エネルギを付与するための電気外科手術用先端部を製造する方法は 、次のステップを含む。即ち、導電性電極を電磁電気外科手術用エネルギの供給 源に接続するステップと、電気的且つ熱的絶縁体により導電性電極を覆うステッ プと、電気的且つ熱的絶縁体に開口部を形成し、この開口部が、導電性電極を貫 通して伸長し、電磁エネルギが導電性電極から組織、及び体液まで進むのを許容 するようにするステップと、表面エネルギの少ない表面を提供するステップと、 表面に貫通穴を伸長させるステップと、表面と導電性電極との間で電気的且つ熱 的絶縁体に壁を提供するステップと、動物又は人間の組織と実質的に接触しない ように導電性電極を離間させるのに十分な厚さの壁を形成するステップと、導電 性 の電極から開口部を通って動物、又は人間の組織、又は体液までエネルギが流れ ることに起因して発生した熱を物理的に隔離するステップとである。 この製造方法は、導電性電極の上方に亙って配置された重合系管を熱シュリン クすることにより被覆を行うステップを含むことができる。また、この製造方法 は、管を熱シュリンクする前に、又はその後に開口部を形成するステップを含む ようにしてもよい。電気的且つ熱的に絶縁された電気外科手術用先端部であって 、単極型又は双極型回路の何れかにて、動物又は人間の組織及び体液を通じて電 磁エネルギを流し且つ付与するための開口部を有する該先端部を使用する方法は 、次のステップを含む。即ち、動物、又は人間の組織及び体液に近接する位置に 電気的且つ熱的絶縁体を配置するステップと、電磁エネルギを開口部を通じて動 物又は人間の組織及び体液に伝達するステップと、表面から組織及び体液を除去 して清浄にするステップとを含む。電磁エネルギを伝達するステップは、最初に 、電気的及び熱的絶縁体の壁の開口部を通じてその電磁エネルギを通すステップ を含むことができる。単極型又は双極型回路の何れかにより動物又は人間の組織 及び体液に関して電磁エネルギを付与するステップが含まれる。 図面の簡単な説明 図１は、概略図的に斜視図で図示した単極型又は双極型回路の何れかにて電磁 エネルギを付与する電気外科手術用先端部の図、 図２は、電気外科手術用先端部の好適な実施の形態を示す、図１の線２−２に 沿った側面断面図、 図３は、電気外科手術用先端部の一つの代替的な実施の形態を示す、図１の線 ３−３に沿った側面断面図、 図４は、表面エネルギが少なく、また、導電性エネルギの通過を許容する多孔 質材料から成るコーティング又は層を概略図的に示す、電気外科手術用先端部の 側面断面図である。 発明の詳細な説明 図１には、単極型又は双極型の回路の何れかにて電磁エネルギを付与する電気 外科手術用先端部１０が図示されている。好適な実施の形態を示す、図１の線２ −２に沿った側面断面図である図２には、電気外科手術用先端部が開示されてい る。図４は、表面エネルギが少なく、導電性エネルギの通過を許容する多孔質材 料から成るコーティング又は層を概略図で示す電気外科手術用先端部のもう一つ の側面断面図である。導電性電極１１は、電磁電気外科手術用エネルギ１２の供 給源に接続し、電磁電気外科手術用エネルギを動物又は人間１３の組織及び体液 に伝達する。電気的且つ熱的絶縁体１４が導電性電極１１の周りに保持されてお り、電磁且つ熱的エネルギが導電性電極１１から組織及び体液に流れるのを防止 する。電気的且つ熱的絶縁体１４の表面１５は、動物又は人間１３の組織及び体 液に接触する。この表面の表面自由エネルギは少ない。電気的且つ熱的絶縁体１ ４に形成された開口部１６は、導電性電極１１から表面１５まで伸長し、電磁電 気外科手術用エネルギが導電性電極１１から組織及び体液に流れるようにする。 電気的且つ熱的絶縁体１４の壁１７は、電気的且つ熱的絶縁体１４の表面１５ と導電性電極１１との間にある。この壁１７の厚さは、動物又は人間１３の組織 と実質的に接触しないように導電性電極１１を離間させるのに十分であり、また 、エネルギが導電性電極１１から開口部１６を通って動物又は人間１３の組織及 び体液まで進むことに起因して導電性電極内で発生された熱を物理的に隔離する のに十分な厚さにする。ふっ素樹脂重合体の厚さは、0.0762ｍｍ（0.003インチ ）乃至0.254ｍｍ（0.01インチ）の範囲であることが好ましい。 図１の線３−３に沿った側面断面図である図３には、電気外科手術用先端部１ ０の代替的な実施の形態が図示されている。具体的には、電気的且つ熱的絶縁体 １４は、重合系材料（図２）又はセラミック系１９（図３）から成るシース１８ とすることができる。該シース１８の表面１５は、その表面の自由エネルギを少 なくするように、処理することができる。シース１８の壁１７は、一つの実施の 形態において、図４に図示するように連続気泡形態とした多孔質材料で形成し、 電磁エネルギが導電性電極１１から組織及び体液まで流れるのを許容する一方、 熱エネルギ及び／又は電磁エネルギが流れるのを阻止して、導電性電極１１と表 面１５との間に温度勾配が生じるようにすることが可能である。 この導電性電極１１は、少なくとも一部分が金属製であり、導電性且つ熱伝導 性を有する医療等級ステンレス鋼で形成することが好ましく、又は、銅、金、銀 、アルミニウム、鉄系合金、及びその合金から成る群から選択してもよい。この 表 面１５は、例えば、デュポン（DuPont）によるテフロン（Teflon）のようなふっ 化重合体であることが好ましい。この表面１５は、その表面の自由エネルギを最 小限にするため、シース１８と異なる材料で形成することができる。表面１５は 、表面の自由エネルギの少ない、即ち、表面１５の表面自由エネルギを少なくす るため、追加的なコーティング（図示せず）を施してもよい。このコーティング は、ラノリン、シリコン等のような潤滑性のものとすることができる。シース１ ８の表面１５は、セラミック、多孔質であるか、又はその表面の自由エネルギが 大きい場合、例えば、ふっ素樹脂、又はシリコンのようなその表面の自由エネル ギが少ない材料で被覆することが好ましく、この場合、シース１８が熱的バリヤ ーであるから、このコーティングの厚さは、0.0127ｍｍ（0.0005インチ）乃至0. 0762ｍｍ（0.003インチ）の範囲に薄くすることができる。 シース１８は、電気的且つ熱的絶縁体のような熱シュリンク可能な重合系材料 で形成し、導電性電極の上を摺動させ、その電極の周りに保持されて、電磁且つ 熱エネルギが導電性電極から組織及び体液に流れるのが防止されるようにするこ とが好ましい。熱シュリンク可能な重合体で出来たこのシース１８は、図３に示 すように、セラミック系材料１９の上方に亙って付与し、動物又は人間１３の組 織又は体液を囲繞し且つ接触するようにすることができる。この代替的な実施の 形態における開口部１６は、シース１８及びセラミック系材料１９を貫通するよ うにすることができる。 双極型、又は単極型回路の何れかにおいて、動物又は人間１３の組織又は体液 を通じて、電磁エネルギを付与するための電気外科手術用先端部１０を製造する 方法は、次のステップを含む。即ち、電気外科手術用先端部１０を製造するステ ップとして、導電性電極１１を電磁電気外科手術用エネルギ１２の供給源に接続 するステップと、電気外科手術用先端部１０を製造するときのもう一つのステッ プとして、導電性電極１１を電気的且つ熱的絶縁体１４で覆うステップと、この 製造方法における更なるステップとして、電気的且つ熱的絶縁体１４に開口部１ ６を形成し、この開口部１６が導電性電極１１を貫通して伸長し、電磁電気外科 手術用エネルギが導電性電極１１から、組織又は体液まで流れるのを許容するス テップとである。 次に、表面の自由エネルギが少ない表面１５を提供するステップが実施される 。開口部１６が表面１５を貫通して伸長するようにすることにより、電磁エネル ギが流れることが可能となる。表面１５と導電性電極１１との間で電気的且つ熱 的絶縁体に壁１７を提供するステップと、熱エネルギを伝達するステップとして 、導電性電極１１が動物又は人間１３の組織と略接触しないように離間させるの に十分な厚さの壁１７を形成するステップと、もう一つのステップとして、導電 性電極１１からエネルギが開口部１６を通じて動物又は人間１３の組織又は体液 を通じて流れることに起因して、導電性電極で発生された熱を物理的に隔離する ステップとを含む。被覆ステップは、導電性電極１１の上方に亙って配置された 重合系管を熱シュリンクさせることにより行われることが好ましい。開口部１６ を提供するステップは、管を熱シュリンクさせる前に行うことができる。これと 代替的に、開口部１６を形成するステップは、管を熱シュリンクした後に行うよ うにしてもよい。 単極型、又は双極型回路の何れかにて、動物又は人間１３の組織及び体液を通 じて電極エネルギを通過し且つ付与するための開口部１６を有する、電気的に且 つ熱的に絶縁された、電気外科手術用先端部１０を使用する方法は、次のステッ プを含む。即ち、動物又は人間１３の組織、又は体液に近接して、電気的且つ熱 的絶縁体１４の表面１５を配置するステップと、電磁エネルギを開口部１６を通 じて、動物又は人間１３の組織又は体液に伝達するステップと、表面１５から組 織及び体液を除去して清浄にするステップとを含む。電磁エネルギを伝達するス テップは、そのエネルギを最初に電気的且つ熱的絶縁体１４の壁１７の開口部１ ６に通すことを含む。電磁エネルギを付与するステップは、動物又は人間１３の 組織、又は体液に関して単極型、又は双極型回路の何れかにより行われる。以下 の請求の範囲は、表面の自由エネルギの少ない導電性先端部により表面温度を最 小限にすることにより、凝固した組織の蛋白質の付着を著しく少なくする電気外 科手術用の先端部を提供するための技術及び装置に対する保護を求めるものであ る。

───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】 ４）である。この先端部を製造する方法は、電極を絶縁 体で覆うことと、エネルギの通過により発生された熱を 物理的に隔離することとを含む。この先端部を使用する 方法は、表面（１５）を組織及び体液に近接する位置に 配置することと、電磁エネルギを開口部（１６）を通じ て伝達することと、表面（１５）から組織及び体液を除 去して清浄にすることを許容することとを含む。この使 用方法は、最初に、電気的且つ熱的絶縁性の壁（１７） の開口部（１６）を通じてエネルギを通すことと、単極 型又は双極型回路の何れかにより電磁エネルギを動物又 は人間（１３）の組織及び体液に関して付与することと を含む。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．単極型又は双極型回路の何れかにて電磁エネルギを動物又は人間１３の組 織及び体液に付与する電気外科手術用先端部１０にして、 電磁外科手術用エネルギ１２の供給源に接続され且つ電磁外科手術用エネルギ １２を動物又は人間１３の組織及び体液に伝達する導電性電極１１と、 電磁且つ熱的エネルギが導電性電極１１から組織及び体液に流れるのを防止す べく導電性電極の周りに保持された電気的且つ熱的絶縁体１４と、 動物又は人間１３の組織及び体液に接触する電気的且つ熱的絶縁体１４の表面 １５であって、その表面の自由エネルギが少ない前記表面１５と、 電気的且つ熱的絶縁体１４に形成された開口部１６であって、電磁電気外科手 術用エネルギ１２が導電性電極１１から組織及び体液に流れ得るように前記導電 性電極１１から前記表面１５まで伸長する前記開口部１６と、 前記電気的且つ熱的絶縁体１４の表面１５と、前記開口部から奥まった前記導 電性電極１１との間を横断する電気的且つ熱的絶縁体１４の壁１７であって、動 物又は人間１３の組織と実質的に接触するのを防止し、また、エネルギが前記導 電性電極１１から前記開口部１６を通って動物又は人間１３の組織及び体液に流 れることに起因して、導電性電極内で発生された熱を物理的に隔離し得るよう前 記導電性電極を離間させるのに十分である、前記開口部に略等しい厚さの前記壁 １７とを備えることを特徴とする電気外科手術用先端部。 ２．動物又は人間１３の組織、又は体液に電磁エネルギを付与する、請求の範 囲第１項に記載の電気外科手術用先端部１０にして、 前記電気的且つ熱的絶縁体１４がシース１８であることを特徴とする電気外科 手術用先端部。 ３．動物又は人間１３の組織、又は体液に電磁エネルギを付与する、請求の範 囲第２項に記載の電気外科手術用先端部１０にして、 前記シース１８が重合系材料から成ることを特徴とする電気外科手術用先端部 。 ４．動物又は人間１３の組織、又は体液に電磁エネルギを付与する、請求の範 囲第２項に記載の電気外科手術用先端部１０にして、 前記シース１８が、セラミック系材料１９から成り、その表面１５がその表面 の自由エネルギを少なくし得るように処理されることを特徴とする電気外科手術 用先端部。 ５．動物又は人間１３の組織、又は体液に電磁エネルギを付与する、請求の範 囲第３項に記載の電気外科手術用先端部１０にして、 前記シース１８の壁１７が、電磁エネルギが導電性電極１１から組織及び体液 に流れるのを許容し、また、熱エネルギの流れを防止し、導電性電極１１と表面 １５との間に熱勾配が生じるようにする、連続気泡形態の多孔質材料から成るこ とを特徴とする電気外科手術用先端部。 ６．動物又は人間１３の組織、又は体液に電磁エネルギを付与する、請求の範 囲第４項に記載の電気外科手術用先端部１０にして、 前記シース１８の壁１７が、電磁エネルギが導電性電極１１から組織及び体液 に流れるのを許容し、また、熱エネルギの流れを防止し、導電性電極１１と表面 １５との間に熱勾配が生じるようにする、連続気泡形態の多孔質の材料から成る ことを特徴とする電気外科手術用先端部。 ７．動物又は人間１３の組織、又は体液に電磁エネルギを付与する、請求の範 囲第１項に記載の電気外科手術用先端部１０にして、 前記導電性電極１１が、導電性及び熱伝導性を有する少なくとも部分的に金属 であり、また、銅、金、銀、アルミニウム、鉄系合金及びその合金からなる群か ら選択されることを特徴とする電気外科手術用先端部。 ８．動物又は人間１３の組織、又は体液に電磁エネルギを付与する、請求の範 囲第１項に記載の電気外科手術用先端部１０にして、 前記表面１５がふっ化重合体から成ることを特徴とする電気外科手術用先端部 。 ９．動物又は人間１３の組織、又は体液に電磁エネルギを付与する、請求の範 囲第１項に記載の電気外科手術用先端部１０にして、 前記表面１５が、シース１８の材料と異なる材料から成り、その表面１５の自 由エネルギが少ない表面１５であることを特徴とする電気外科手術用先端部。 １０．動物又は人間１３の組織、又は体液に電磁エネルギを付与する、請求の範 囲第１項に記載の電気外科手術用先端部１０にして、 前記表面１５が、表面１５の自由エネルギの少ないコーティングを有すること を特徴とする電気外科手術用先端部。 １１．動物又は人間１３の組織、又は体液に電磁エネルギを付与する、請求の範 囲第１項に記載の電気外科手術用先端部１０にして、 前記コーティングが潤滑性であることを特徴とする電気外科手術用先端部。 １２．単極型又は双極型回路の何れかにて電磁エネルギを動物又は人間１３の組 織及び体液に付与する、電気外科手術用先端部１０にして、 電磁外科手術用エネルギ１２の供給源に接続され且つ電磁外科手術用エネルギ １２を動物又は人間１３の組織及び体液に伝達する導電性電極１１と、 電磁且つ熱エネルギが導電性電極１１から組織及び体液に流れるのを防止すべ く導電性電極の周りに保持された電気且つ熱的絶縁体１４としての熱シュリンク 性の重合系材料から成るシース１８と、 動物又は人間１３の組織及び体液に接触するシース１８の表面１５であって、 組織及び体液に接触する表面１５の自由エネルギが少ない前記表面１５と、 前記シース１８に形成された開口部１６であって、電磁電気外科手術用エネル ギ１２が導電性電極１１から組織及び体液に流れ得るように前記導電性電極１１ から表面１５まで伸長する前記開口部１６と、 前記表面１５と導電性電極１１との間におけるシース１８の壁１７であって、 動物又は人間１３の組織と実質的に接触するのを防止し、また、エネルギが前記 導電性電極１１から前記開口部１６を通って動物又は人間１３の組織及び体液に 流れることに起因して、導電性電極内で発生された熱を物理的に隔離し得るよう 前記開口部に嵌入させた前記導電性電極を離間させるのに十分である、前記開口 部に略等しい厚さの前記壁１７とを備えることを特徴とする電気外科手術用先端 部。 １３．単極型又は双極型回路の何れかにて電磁エネルギを動物又は人間１３の組 織及び体液に付与する電気外科手術用先端部１０にして、 電磁外科手術用エネルギ１２の供給源に接続され且つ電磁外科手術用エネルギ １２を動物又は人間１３の組織及び体液に伝達する導電性電極１１と、 電磁且つ熱的エネルギが導電性電極１１から組織及び体液まで流れるのを防止 すべく、導電性電極の周りにおける電気的且つ熱的絶縁体１４としてのセラミッ ク系材料１９であって、動物又は人間１３の組織と実質的に接触するのを防止し 、また、電磁エネルギが導電性電極１１を通って流れることに起因して導電性電 極内に発生された熱を物理的に隔離し得るよう、前記開口部から奥まった導電性 電極１１を離間させるのに十分である、前記開口部に略等しい厚さである前記セ ラミック系材料１９と、 該セラミック系材料１９を囲繞し且つ動物又は人間１３の組織及び体液と接触 する熱収縮性重合体から成るシース１８と、 前記組織及び体液と接触する表面１５の自由エネルギが少ない、前記シース１ ８の表面１５と、 前記シース１８及び前記セラミック系材料１９に形成された開口部１６であっ て、電磁電気外科手術用エネルギ１２が導電性電極１１から組織及び体液に流れ 得るように前記導電性電極１１から表面１５まで伸長する前記開口部１６とを備 えることを特徴とする電気外科手術用先端部。 １４．単極型又は双極型回路の何れかにて動物又は人間１３の組織及び体液を通 じて電磁エネルギを付与する電気外科手術用先端部１０を製造する方法にして、 導電性電極１１を電磁エネルギの供給源１２に接続するステップと、 表面を有する電気的且つ熱的絶縁体１４で前記導電性電極１１を覆うステップ と、 電磁電気外科手術用エネルギ１２が導電性電極１１から組織及び体液に流れる のを許容し得るよう、前記導電性電極１１を貫通して伸長する開口部１６を前記 電気的且つ熱的絶縁体１４に形成するステップと、 表面の自由エネルギが少ない表面１５を提供するステップと、 前記開口部１６を前記表面１５を貫通して伸長させるステップと、 前記表面１５と導電性電極１１との間にて、前記電気的且つ熱的絶縁体１４に 壁１７を提供するステップと、 動物又は人間１３の組織と実質的に接触しないように、前記開口部から奥まっ た導電性電極を離間させるのに十分である、前記開口部と略等しい厚さの壁１７ を形成するステップと、 エネルギが導電性電極１１から前記開口部１６を通って動物又は人間１３の組 織及び体液まで流れることに起因して、前記導電性電極内に発生された熱を物理 的に隔離するステップとを含むことを特徴とする方法。 １５．電磁エネルギを付与する電気外科手術用先端部１０を製造する、請求の範 囲第１４項に記載の方法にして、 前記被覆ステップが、導電性電極１１上で重合系管を熱シュリンクすることに より行われることを特徴とする製造方法。 １６．電磁エネルギを付与する電気外科手術用先端部１０を製造する、請求の範 囲第１５項に記載の方法にして、 前記開口部１６を提供するステップが、管を熱シュリンクする前に行われるこ とを特徴とする製造方法。 １７．電磁エネルギを付与する電気外科手術用先端部１０を製造する、請求の範 囲第１５項に記載の方法にして、 前記開口部１６を提供するステップが、管を熱シュリンクした後にに行われる ことを特徴とする製造方法。 １８．電気的且つ熱的に絶縁された電気外科手術用先端部１０であって、単極型 又は来双極型回路の何れかにて、動物又は人間１３の組織及び体液を通じて電磁 エネルギを流し且つ付与する開口部１６を有する前記外科手術用先端部１０を使 用する方法にして、 動物又は人間１３の組織、又は体液に近接して、電気的且つ熱的絶縁体１４の 表面１５を配置するステップと、 電磁電気的外科手術用エネルギを前記開口部１６を通じて、動物又は人間１３ の組織、又は体液に伝達するステップと、 電気的且つ熱的絶縁体の壁の開口部を通じて、該開口部から奥まった導電性電 極から該壁の表面まで電磁電気外科手術用エネルギを供給するステップと、 熱的に絶縁させるのに十分である、前記開口部に略等しい厚さの壁により、動 物又は人間の組織と直接接触しないように前記開口部に嵌入させた導電性電極を 離間させるステップと、 組織及び体液を表面１５から除去して清浄にするステップとを含むことを特徴 とする電気外科手術用先端部を使用する方法。 １９．電気外科手術用先端部１０を使用する、請求の範囲第１８項に記載の方法 にして、 電磁エネルギを付与する前記ステップが、単極型又は双極型回路の何れかによ り動物又は人間１３の組織、又は体液に関して行われることを特徴とする電気外 科手術用先端部を使用する方法。 ２０．単極型又は双極型回路の何れかにて、動物又は人間１３の組織、又は体液 を通じて電磁エネルギを付与する電気外科手術用先端部１０にして、 基端方向にて電気外科手術用発電機に接続され、末端方向にて動物又は人間１ ３の組織及び体液に電磁電気外科手術用エネルギ１２を伝達する、末端に設けら れた金属製の導電性且つ熱伝導性電極と、 電磁及び熱的エネルギが前記金属製の導電性且つ熱伝導性電極から組織、及び 体液に流れるのを防止すべく、該導電性且つ熱伝導性電極の周りに保持された、 電気的且つ熱的絶縁体１４としての熱シュリンク性のふっ化重合系材料から成る シース１８と、 動物又は人間１３の組織、及び体液に接触するシース１８の平滑な面１８であ って、表面エネルギの少ない前記表面１５と、 該シース１８に形成された開口部１６であって、電磁電気外科手術用エネルギ １２が、アークの形態にて金属製の導電性且つ熱伝導性電極から組織及び体液流 れるのを許容すべく、該金属製の導電性且つ熱的伝導性電極から伸長する前記開 口部１６と、 前記平滑な面と前記金属製の導電性且つ熱伝導性電極との間に配置されたシー ス１８の壁１７であって、該開口部に嵌入させた前記金属製の導電性且つ熱伝導 性電極が動物又は人間１３の組織及び体液と略直接接触するのを防止し、また、 アークの放出に起因して前記導電性電極内で発生された熱を該金属製の導電性且 つ熱伝導性電極から前記開口部１６を通じて、動物又は人間１３の組織及び体液 まで物理的に隔離するのに十分である、前記開口部に等しい厚さの前記壁１７と を備えることを特徴とする電気外科手術用先端部。