JPH0950064A - フォーカルプレーンシャッタ - Google Patents

フォーカルプレーンシャッタ

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JPH0950064A
JPH0950064A JP8027274A JP2727496A JPH0950064A JP H0950064 A JPH0950064 A JP H0950064A JP 8027274 A JP8027274 A JP 8027274A JP 2727496 A JP2727496 A JP 2727496A JP H0950064 A JPH0950064 A JP H0950064A
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plane shutter
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雅徳 蓮田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非常に高い耐久性能を持ちながら幕速変化が
小さく、1/8000秒及び1/8000秒を越える超
高速シャッタを提供する。 【解決手段】 複数枚の分割羽根で構成された先幕(1
0)および後幕(20)と、先幕を支持する先幕支持ア
ーム(15〜16)と、後幕を支持する後幕支持アーム
(25〜26)とを具備し、先幕支持アームおよび後幕
支持アームには、純TiまたはTi合金を使用して軽量
化を図った上で、アーム最外層は塗装を施さずに、窒化
層、メッキ層、または酸化層に成させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラに使用され
る縦走りフォーカルプレーンシャッタ(以下、縦走りを
省略して単にフォーカルプレーンシャッタ、と言う)に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のフォーカルプレーンシャッタは、
シャッタ基板及び複数枚の分割羽根に連結ピンにより回
転自在に連結されて平行リンク機構を構成する主アーム
と従アームとを有する。主アームに形成された駆動ピン
穴に係合する駆動ピンにより、シャッタ基板の露光窓の
外部で折り畳まれた状態から、その露光窓を覆うように
展開された状態に、または展開された状態から折り畳ま
れた状態に、各分割羽根を移動させる構成である。この
とき、主アーム及び從アームには一般的に走行性・摺動
性・外観等の理由から黒色塗料が塗布されている。
【0003】一方、近年のフィルム感度の向上や新しい
映像表現の欲求などの理由から、カメラのシャッタスピ
ードやストロボ同調速度の高速化の要望があり、1/8
000秒までの高速シャッタスピードや同調速度1/2
50秒を実現したカメラが提供されている。
【0004】このようなフォーカルプレーンシャッタに
おいて、ストロボ同調速度を超える高速シャッタスピー
ドは、先幕と後幕をタイミングをずらして動かし始め、
先幕の一番羽根と後幕の一番羽根との隙間(スリット)
の量をある間隔に固定あるいは速度に合わせて変更させ
たスリット露光を行なうことにより実現している。
【0005】シャッターは、4枚又は5枚の分割羽根
(遮光羽根)と、分割羽根に連結ピンにより回転自在に
連結されて平行リンク機構を構成する主アームおよび従
アームと、これらを駆動する駆動機構から成る。遮光羽
根は、繊維強化プラスチック板(以下FRPと言う)で
構成したものと、アルミニウム板で構成したものと、4
枚の羽根のうち移動量の多い2枚をFRPで構成し、移
動量の少ない2枚をアルミニウム板で構成したものなど
がある。
【0006】FRPは、特開昭59−61827号公報
にも開示されているように、強化繊維として一方向に配
列した炭素繊維を使用し、マトリックス樹脂としてエポ
キシ樹脂を使用したものである。FRPは、前駆体であ
るプリプレグ・シート(prepreg sheet)
を複数枚積層(その繊維方向は互いに直交またはほぼ直
交するように積層する)し、この積層物全体をプレスし
たまま加熱して硬化させることにより製造される。この
ようにして製造されたFRP素材は、目的とする遮光羽
根の形状に切断される。切断は一般にプレスによる打ち
抜きである。
【0007】FRPで構成された羽根は軽量で曲げ剛性
も高く、1/8000秒という高速度のシャッタースピ
ードでも、走行中及び停止直後の羽根の波打ちが非常に
小さく、また仮に波打っても、例えばアルミニウム製の
羽根に比べて、その波打ち(振動)状態は素早く収まる
ため、羽根が波打ったまま次のシャッター動作を行って
羽根同士またはアパーチャ(画角を決定するもの)に衝
突して、羽根が破損したり、シャッターが動作不能にな
ったりすることもなく、非常に高い耐久性能を実現する
事が可能となる。
【0008】主アームおよび従アームは、シャッターの
高速化のために増大するチャージエネルギーを低減する
目的から、少しでも軽量化を図り、なおかつ高速走行お
よび急激な停止に耐える強度および表面硬度を併せ持つ
ように、純チタンに窒化処理を施している。この外観は
金色であり、外観的な問題と、摺動性および走行性の問
題からその表層には黒色化塗料を施していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
シャッタについて先幕・後幕の幕速変化を調べたとこ
ろ、初期性能は良好であるものの、シャッタの耐久回数
が進むに従って、特に数千回で100μsec程度の幕
速変化が生じており、更に、その後も徐々に幕速が変化
し続けていることがわかった。このため、初期に幕速を
設定したのちに数千回シャッターを切りもう一度幕速を
設定し直し、また数千回シャッターを切り、様子を見る
という作業が必要であった。また、変化が依然大きいも
のは不良品となってしまうのが実情であった。また最
近、1/8000秒を越える更に速い超高速シャッター
が要求されつつある。
【0010】このような要求に応えるためには、当然現
状のような幕速変化ではシャッタ秒時の保証は得られ
ず、先幕・後幕の幕速変化を極力抑えたうえで、非常に
高い耐久性能を実現する事が必要となる。
【0011】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
もので、非常に高い耐久性能を持ちながら幕速変化が小
さく、1/8000秒及び1/8000秒を越える超高
速シャッタを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明のフォーカルプレーンシャッタは、複数枚の
分割羽根で構成された先幕(10)および後幕(20)
と、先幕を支持する先幕支持アーム(15〜16)と、
後幕を支持する後幕支持アーム(25〜26)とを具備
し、先幕支持アームおよび後幕支持アームには、純Ti
またはTi合金を使用して軽量化を図った上で、アーム
最外層は塗装を施さずに、窒化層、メッキ層、または酸
化層に成させている。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明者らは、上記の問題点の原
因について鋭意研究した結果、幕速が遅くなるのは主ア
ーム及び從アームに走行性・耐摩耗性・外観等の理由か
ら塗布されている黒色塗料が、耐久回数の増加とともに
削られて、摺動性が変化するためであり、更に、この黒
色塗装を塗布しないことで幕速がかなり安定化すること
を突き止めた。すなわち、1/8000秒以上の高速シ
ャッターにおいて、高速で走行することにより、駆動ピ
ンとアーム及び羽根と連結する連結ピンとアームのこす
れにより、アーム表面に施されている塗装が剥がれ落
ち、他方の表面に再付着したり、完全に脱落したりする
ことにより、摺動性が変化するものと思われる。
【0014】また、従来の塗装にはユーザーが実際に目
にするアームを綺麗にしておくという外観状の問題もあ
り、黒色塗装を施していた。この点については黒色化塗
装の代わりに、ブラックニッケルメッキやブラッククロ
ムメッキをニッケルメッキやクロムケッキの上に施す事
が有用であり、幕速変化を抑えたうえで更に外観を黒色
化或いは黒に近い色にすることが可能であり、また走行
性も問題とならないことが分かった。
【0015】同様に、ニッケルメッキまたはクロムメッ
キを施した後に、大気中で熱処理することにより、極薄
い酸化被膜を得ることができ、干渉色により様々な発色
が可能であり、また走行性も問題とならないことが分か
った。
【0016】以下、本発明の実施の形態を図面に基づい
て説明する。
【0017】(第1実施例)
【0018】図1〜図4は、本発明によるフォーカルプ
レーンシャッタの第1実施例を示し、図1は正面図、図
2はスリット露光時の先幕および後幕の移動状態を示す
正面図、図3はアームの概略正面図、図4は本発明品と
従来品のシャッタの幕速変化を示すグラフ(特性図)で
ある。
【0019】この実施例のフォーカルプレーンシャッタ
は、先幕10と、後幕20と、シャッタ基板30などと
から構成されている。先幕10は、4枚の分割羽根11
〜14から構成されている。アーム15〜16は、それ
ぞれの分割羽根11〜14を支持するためのものであ
り、これらのアーム15〜16は、シャッタ基板30に
植設された軸X1〜X2に回転可能に連結されている。分
割羽根11〜14は、それぞれカシメピン171〜17
4及びカシメピン181〜184によりアーム15〜1
6に回転可能に連結されている。アーム16の孔16a
には、駆動軸31が取り付けられており、この駆動軸3
1は、シャッタ駆動時に周知のシャッタ駆動装置からの
駆動力を受けて先幕10を開閉する。
【0020】後幕20も同様に、4枚の分割羽根21〜
24から構成されている。アーム25〜26は、それぞ
れの分割羽根21〜24を支持するためのものであり、
これらアーム25〜26は、シャッタ基板30に植設さ
れた軸X3〜X4に回転可能に連結されている。そして、
分割羽根21〜24は、それぞれカシメピン27〜27
4及び281〜284により、アーム25〜26に回転
可能に連結されている。アーム26の孔26aには、駆
動軸32が取り付けられており、この駆動軸32は、シ
ャッタ駆動時に周知のシャッタ駆動装置からの駆動力を
受けて後幕20を開閉する。
【0021】これらのアーム15〜16、25〜26、
軸X1〜X4、カシメピン17〜18、カシメピン27〜
28、および駆動軸31〜32は、それぞれ分割羽根1
1〜14および分割羽根21〜24を移動させる駆動機
構19および29を構成している。
【0022】アーム15〜16および25〜26は、板
厚150μmの純チタン(チタンJIS2種)の板材か
らプレス抜きした後に、窒素雰囲気中で約800℃の温
度で2〜4h加熱する事により窒化処理を施す。この
後、黒色塗装を施さずにアームが完成する。なお、分割
羽根については、FRPから所定の羽根形状に打ち抜い
て羽根本体11〜14および21〜24を形成した。次
いで羽根本体11〜14および21〜24の表面に厚さ
3〜6μmの黒色化塗装を行った。このようにして完成
したアームと分割羽根を連結して先幕および後幕が完成
する。最後に、シャッター基盤30に組み上げて、図1
に示すフォーカルプレーンシャッタSが完成した。
【0023】なお、純チタンとして、引張強度が35k
gf/mm2〜55kgf/mm2のJIS2種の材料を
使用する他、引張強度が49〜70kg/mm2のJI
S3種の材料が好適である。しかしながら、それよりも
強度の低いJIS1種では、アーム16の穴16aおよ
びアーム26の穴26aが、シャッタ走行時に生じる軸
32および32との衝撃に耐えられず、シャッタ作動試
験の初期段階で大きな穴拡がりを生じてしまう。この様
な状態になると、幕速はばらつきの大きいものとなり、
秒時精度は非常に悪いものとなってしまう。なお、通常
JIS1種の引張強度は28〜40kg/mm2であ
り、35kg/mm2以上であれば、上述の様な問題は
生じないものの、JIS1種ではロット毎に生じる強度
のばらつきを厳重に管理する必要が生じ、コスト高につ
ながる。
【0024】以上のような構成を有するフォーカルプレ
ーンシャッタSと、アームに従来のような黒色塗装を施
して作製した先幕・後幕を使用して、完成させたフォー
カルプレーンシャッタとを、それぞれ耐久試験をかけて
幕速の変化状況を観察した。
【0025】幕速とは、先幕がアパーチュア1aを開放
し始めてから完全に開放終了するまでの時間、あるいは
後幕がアパーチュア1aを閉鎖し始めてから完全に閉鎖
終了するまでの時間を示すもので、幕速2.9msec
はシャッタ速度1/8000秒を可能にする速度であ
る。
【0026】従来のフォーカルプレーンシャッタは、先
幕および後幕とも数千回で100μsec程度の幕速変
化が生じ、更に、その後も徐々に幕速が変化し続けた。
しかしながら、フォーカルプレーンシャッタSの幕速変
化は、先幕および後幕とも数千回で50μsec程度以
下であり、更に、その後の変化はほとんど確認されなか
った。また走行上の異常も確認されなかった(図4参
照)。
【0027】なお、従来では、塗装工程で、外観不良や
膜厚不良等により、約10%の不良が生じていたものが
いっさい無くなり、更には、塗装工程そのものを省くこ
とが出来たため、かなりのコストダウンに繋がった。ま
た、一枚のアームにつき約10μmの膜厚の減少があ
り、4枚合わせると約40μmの膜厚の減少となるた
め、チャージエネルギーの低減をも果たした。なお、純
チタンとして引張強度が35kgf/mm2〜70kg
f/mm2のJIS2種あるいはJIS3種の材料が好
適であり、1/8000秒以上の高速走行による衝撃に
も耐える事が可能である。
【0028】(第2実施例)
【0029】この実施例では、アーム15〜16および
25〜26は、板厚150μmの純チタン(チタン2
種)の板材からアーム形状にプレス抜きしたのち、窒化
処理の代りに膜厚3〜15μm、好ましくは5〜10μ
mのニッケルメッキを施した。そのあとの塗装は削除し
て、アームを形成し、先幕・後幕を作製する他は第1実
施例と同様である。なお、ニッケルメッキは、電解作用
によりニッケル陽イオンを負電流により反応させて、陰
極を形成するアームの表面に金属ニッケルを被覆させ
る、いわゆる電解ニッケルメッキ法を使用した。また、
ニッケルメッキの前処理としてアルカリ脱脂やHF系の
水溶液を使用した化学エッチングによる活性化処理を施
した。機能的には第1実施例と同等である。なお、ニッ
ケルメッキは表面が滑らかであり摺動性も良好であるた
め、チャージエネルギーの低減という点で有利である。
【0030】(第3実施例)
【0031】この実施例では、第2実施例のアームのニ
ッケルメッキの上に更に0.1〜2μmの膜厚のブラッ
クニッケルメッキを施して、アーム表面を黒色化した。
外観が黒色となっているため、従来の黒色塗装の外観と
違和感がなく、好ましいものとなっている。また、性能
的にも第2実施例と同等のものとなっている。なお、ブ
ラックニッケルメッキは硫酸ニッケルアンモニウム、硫
酸亜鉛、チオシアン酸ナトリウム等の混合溶液中で処理
することにより容易に形成可能である。
【0032】(第4実施例)
【0033】この実施例では、第2実施例のニッケルメ
ッキされたアームを大気中で加熱することにより、ニッ
ケルの酸化膜を得た。また、熱処理することでニッケル
メッキの密着性を向上することができた。また、性能的
にも第2実施例と同等であった。
【0034】(第5実施例)
【0035】この実施例では、純チタン(チタン2種)
の板材の代わりにア−ムの材質をチタン合金から形成
し、チタン合金としては、チタンにバナジウム約15重
量%、クロム約3重量%、すず約3重量%、アルミニウ
ム約3重量%を添加した組成の板材を使用した。その他
は、第2実施例と同様である。引っ張り強度が純チタン
に比べ2倍以上になったので、幕速を速くした場合の衝
撃にも耐えることが出来るため、1/8000秒を越え
る超高速シャッターの実用化にも貢献できる。
【0036】以上で説明したように、本発明によれば、
アーム一枚につき10μmの塗装膜厚が減らせるため、
軽量化を果たし、チャージエネルギーの低減が可能とな
る。また、塗装工程の削減によりコストの低減に繋が
る。更に、耐久回数が増えても機能を安定維持する事が
可能となるため、1/8000秒の高速シャッターの品
質向上及び1/8000秒をこえる超高速シャッターの
実現に大きく貢献する。
【0037】また、ア−ムの材質としては従来から純チ
タンが使用されており、窒化処理を施して表面硬度を上
げて、耐摩耗性を確保していたがこの外観は金色であ
り、塗装して黒色化したほうが外観上好まれる。この点
については黒色化塗装と窒化処理の代わりに、ブラック
ニッケルメッキ等の表面処理が有用であり、膜厚3〜1
5μm好ましくは5〜10μmのニッケルメッキを施し
たのちに、更に、ブラックニッケルメッキを0.1〜2
μm程度施すことにより、耐摩耗性と摺動性を確保した
まま黒色の外観を得るのが好ましい。
【0038】更に、ア−ムの材質をチタン合金から形成
し、中でもチタン合金としては、チタンにバナジウム約
15重量%、クロム約3重量%、すず約3重量%、アル
ミニウム約3重量%を添加した組成とすれば、ニッケル
メッキの熱処理硬化温度と同等の温度で時効処理が可能
であり、100kg/mm2を越える引っ張り強度と、
高いビッカース硬度(Hv約400〜500)が同時に
得られるため、1/8000秒の高速シャッター及び1
/8000秒をこえる超高速シャッターの耐久性の向上
や品質向上が可能になり好ましい。
【0039】以上で説明した実施例によれば、非常に高
い耐久性能を持ちながら幕速変化の小さい、超高速シャ
ッタを提供することが可能となる。また工程管理とし
て、初期に幕速を設定したのちに数千回シャッターを切
れば、幕速の変化がないことが確認されたため、不良品
の削減や、工程の削減に貢献できた。また、塗装工程そ
のものを省くことが出来たため、かなりのコストダウン
に繋がった。更に、1/8000秒を越える超高速シャ
ッターの実用化にも貢献できる。更にまた、チャージエ
ネルギーの低減を図ることが可能であるため、シャッタ
ー以外に電気容量を費やすことができ、新規機能追加へ
の対応が楽になる。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明のフォーカルプレ
ーンシャッタによれば、先幕支持アームおよび後幕支持
アームには、純TiまたはTi合金を使用して軽量化を
図った上で、アーム最外層は施さずに、窒化層、メッキ
層、または酸化層となるように構成したことで、非常に
高い耐久性能を持ちながら幕速変化が小さく、1/80
00秒及び1/8000秒を越える超高速シャッタを提
供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフォーカルプレーンシャッタの実
施例の先幕が展開して露光窓を覆った状態を示す正面図
である。
【図2】本発明によるフォーカルプレーンシャッタの実
施例のスリット露光時の先幕および後幕の移動状態を示
す正面図である。
【図3】本発明によるフォーカルプレーンシャッタの実
施例の先幕および後幕のアームの概略正面図である。
【図4】本発明によるフォーカルプレーンシャッタと従
来のフォーカルプレーンシャッタの幕速変化を示す特性
図である。
【符号の説明】
10 先幕 20 後幕 11〜14、21〜24 分割羽根 15、16、25、26 アーム 17、18、27、28 カシメピン 19、29 駆動機構 31、32 駆動軸 X1 〜 X4 軸

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数枚の分割羽根で構成された先幕および
    後幕と、 前記先幕を支持する先幕支持アームと、 前記後幕を支持する後幕支持アームとを具備し、 前記先幕支持アームおよび前記後幕支持アームには、純
    チタンまたはチタン合金を使用し、その最外層を窒化
    層、メッキ層、または酸化層としたことを特徴とするフ
    ォーカルプレーンシャッタ。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記メッキ層がニッケルメッキまたはクロムメッキであ
    ることを特徴とするフォーカルプレーンシャッタ。
  3. 【請求項3】請求項2において、 前記メッキ層は、表層が膜厚0.1〜2μmのブラック
    ニッケルメッキまたはブラッククロムメッキであり、下
    層が膜厚3〜15μmのニッケルメッキまたはクロムメ
    ッキである多層のメッキ層から成ることを特徴とするフ
    ォーカルプレーンシャッタ。
  4. 【請求項4】請求項1において、 前記酸化層は、ニッケルまたはクロムの酸化物であり、
    その下地はニッケルメッキまたはクロムメッキであるこ
    とを特徴とするフォーカルプレーンシャッタ。
  5. 【請求項5】請求項2において、 前記先幕支持アームおよび前記後幕支持アームは純Ti
    で形成され、その引張強度は340N/mm2 以上であ
    るJIS2種またはJIS3種であることを特徴とする
    フォーカルプレーンシャッタ。
  6. 【請求項6】請求項2において、 前記先幕支持アームおよび前記後幕支持アームはチタン
    合金で形成され、該チタン合金は、チタンにバナジウム
    約15重量%、クロム約3重量%、すず約3重量%、ア
    ルミニウム約3重量%を添加した組成から成ることを特
    徴とするフォーカルプレーンシャッタ。
  7. 【請求項7】請求項6において、 前記先幕支持アームおよび前記後幕支持アームに使用す
    るチタン合金は、時効処理が成されていることを特徴と
    するフォーカルプレーンシャッタ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005099622A (ja) * 2003-09-26 2005-04-14 Nikon Corp フォーカルプレーンシャッタおよび基板
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CN109073954A (zh) * 2016-05-26 2018-12-21 日本电产科宝株式会社 焦面快门及摄像装置

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