JPH09500384A - アセチレン性不飽和化合物のカルボニル化方法 - Google Patents
アセチレン性不飽和化合物のカルボニル化方法Info
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Abstract
(57)【要約】
共反応体として1個以上の移動水素原子を有する求核性化合物と、(a)パラジウムカチオン源;(b)一般式:R1R2P−R−PR3R4(式中、R1、R2、R3及びR4の各々は独立して置換又は非置換脂肪族又は脂環式基を表すか、あるいはR1とR2及び/又はR3とR4は一緒になって少なくとも5個の環原子を有する置換又は非置換2価環状基を表し、従って、該環状基の2つの自由原子価は1個のリン原子と結合し、Rは橋中に1〜4個の原子を含む2価有機架橋基を表す)の二座ジホスフィン;及び(c)4以下のpKaを有する強酸類から誘導可能な非配位もしくは弱配位アニオン源、又は立体障害カルボン酸から誘導可能なアニオン源をベースとする触媒系との存在下でアセチレン性不飽和化合物を一酸化炭素でカルボニル化するための方法。
Description
【発明の詳細な説明】
アセチレン性不飽和化合物のカルボニル化方法
本発明は、共反応体及びパラジウム含有触媒の存在下でアセチレン性不飽和化
合物を一酸化炭素と反応させることによりカルボニル化生成物を製造するための
方法に関する。
この種の方法はEP−186228に開示されている。この文献によると、2
価パラジウムの化合物、有機ホスフィン及びハロゲン化水素酸以外のプロトン酸
を化合させることにより形成される触媒系を使用してアルコール及び/又は水と
液相との存在下でアセチレン性不飽和化合物を一酸化炭素でカルボニル化する。
リン化合物の定義は広義には有機ホスフィンの全種に及ぶが、公知方法はモノホ
スフィンの存在下で実施する実験により具体的に説明されている。2つの実験で
モノホスフィンと4個のアリール基を含む副次量のジホスフィンとの混合物から
なる触媒系が使用されているが、これらの例で得られる反応速度は低い。
EP−186228は、一般式PQ1Q2Q3(式中、Q1、Q2及びQ3は各々フ
ェニル基、好ましくは電子求引置換基を有するフェニル基を表す)のホスフィン
を含む触媒系を使用することにより特に高い反応速度が得られることを強調して
いる。更に、パラジウム1モル当たりの有機ホスフィンのモル数が5モル、特に
20モルを越える場合に高い反応速度と選択性が得られると述べている。通常は
115℃の反応温度が使用される。
予想外にも、リン化合物として特定の二座ジホスフィンを用いる触媒系を使用
することにより、ホスフィンの量を減少できるのみならず、著しく低い温度で高
い反応速度と高い選択性とを達成できることがここに知見された。更に、触媒系
で用いる酸成分に依存して、線状又は非線状カルボニル化生成物に対する選択性
を増加することができる。
本発明は、共反応体として1個以上の移動水素原子を有する求核性化合物と、
(a)パラジウムカチオン源、
(b)一般式:
R1R2P−R−PR3R4 (I)
(式中、R1、R2、R3及びR4の各々は独立して置換又は非置換脂肪族又
は脂環式基を表すか、あるいはR1とR2及び/又はR3とR4は一緒になって少な
くとも5個の環原子を有する置換又は非置換2価環状基を表し、従って、該環状
基の2つの自由原子価は1個のリン原子と結合し、Rは橋中に1〜4個の原子を
含む2価有機架橋基を表す)の二座ジホスフィン、及び
(c)4以下のpKaを有する強酸類から誘導可能な非配位もしくは弱配位アニ
オン源、又は立体障害カルボン酸から誘導可能なアニオン源
をベースとする触媒系との存在下でアセチレン性不飽和化合物を一酸化炭素でカ
ルボニル化するための方法に関するものとして定義することができる。
本発明による反応は、二座ジホスフィンの2個のリン原子と配位したパラジウ
ムカチオンとアセチレン性不飽和化合物との間の中間錯体の形成を含むと予想さ
れる。
まず最初にこの錯体中でパラジウムがアセチレン性不飽和化合物の不飽和部分
と結合し、次いで一酸化炭素が錯体と反応すると考えられる。
パラジウムカチオン源としてはパラジウム塩が有利である。適切な塩は例えば
、硝酸、硫酸又はスルホン酸(例えばp−トルエンスルホン酸、メタンスルホン
酸又はトリフルオロメタンスルホン酸)から誘導される塩である。
好ましくは、カルボン酸、特に炭素原子数12以下のカルボン酸のパラジウム
塩を使用する。適切なカルボン酸の例は酢酸、クロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、
プロピオン酸及びヘキサン酸である。酢酸パラジウムが特に好適なパラジウムカ
チオン源である。
所望により、金属パラジウムや、例えばパラジウムアセチルアセテートテトラ
キス(トリフェニルホスフィン)パラジウム又はビス(トリフェニルホスフィン
)パラジウムスルフェート等のパラジウム錯体も使用し得る。不均質パラジウム
カチオン源、例えばスルホン化イオン交換樹脂に結合したパラジウムも使用し得
る。
上記式(I)の二座ジホスフィンにおいて、R1、R2、R3及びR4は独立して
置換又は非置換脂肪族又は脂環式基を表し得る。
適切な脂肪族基としては、炭素原子数1〜10、特に炭素原子数1〜6のアル
キル基が挙げられる。炭素原子数2〜5のアルキル基が最適である。アルキル基
は直鎖でも分枝鎖でもよい。R1、R2、R3及び/又はR4が置換アルキル基を表
すとき、このような置換アルキル基は好ましくは1個以下の置換基を含む。
適切なアルキル基の例としてはメチル、エチル、プロピル、ブチル及びペンチ
ル基を挙げることができる。好適アルキル基の例はイソプロピル、第2ブチル及
び第3ブチル基である。特に好適な二座ジホスフィンとしては、1,3−ビス(
ジ第2ブチルホスフィノ)プロパンを挙げることができる。
適切な脂環式基としては、12個までの環原子を有する環状構造、好ましくは
5〜8個の環原子を有するシクロアルキル基、例えばシクロヘキシル及びシクロ
オクチル基を挙げることができる。
R1とR2及び/又はR3とR4が一緒になって表し得る2価環状基は、少なくと
も5個、好ましくは6〜10個、特に7〜9個の環原子を含む。一般に、このよ
うな環状基は環原子として炭素原子のみを含むが、1又は2個のヘテロ原子、例
えば酸素原子を環内に含む環状基も除外しない。
1個のリン原子と結合する2つの自由原子価は、隣接する炭素環原子又は遠位
の2個の炭素環原子に存在し得る。適切な2価環状基の例は1,2−シクロオク
チレン、1,3−シクロオクチレン、1,4−シクロオクチレン、1,5−シク
ロオクチレン、1,4−シクロヘキシレン及び1,4−シクロヘプチレンである
。
主に製造し易いという点で、2個の同一の2価環状基を含む式(I)の二座ジ
ホスフィンが好適である。特に好適な二座ジホスフィンは1,2−ビス(9−ホ
スファビシクロノニル)エタン、1,2−ビス(9−ホスファビシクロノニル)
プロパン及び1,3−ビス(9−ホスファビシクロノニル)プロパンの[3.3
.1]及び/又は[4.2.1]異性体又はその混合物である。これらの化合物
等を製造するには公知方法、例えばUK−1,127,965に開示されている
方法を使用することができる。
式(I)の二座ジホスフィンにおいて架橋基Rは好ましくは、Rと結合する2
個のリン原子がパラジウムカチオンと容易に配位できるように選択される。好ま
しくは、Rは橋中に1〜4個の炭素原子を含む架橋基を表す。橋中の非末端炭素
原子は所望により嵩高でない置換基を有していてもよいが、一般には非置換架橋
基が好適である。Rがエチレン又はトリメチレン基を表す二座ジホスフィンが特
に好適である。
R1、R2、R3、R4及びRにより表される基の1個以上に置換基が存在する場
合、このような置換基は好ましくはハロゲン原子、シアノ、アルコキシ、アシル
、アルキルアミノ及びジアルキルアミノ基から構成される群から選択される。ア
ルコキシ、アシル、アルキルアミノ又はジアルキルアミノ中のアルキル基は好ま
しくは1〜4個の炭素原子を含む。
触媒系で用いるアニオン源(成分c)は、酸及び金属塩(例えばバナジウム、
クロム、ニッケル、銅又は銀の塩)のようにアニオンを生成することが可能な任
意の化合物であり得る。アニオン源とパラジウムカチオン源との機能を兼備する
パラジウム塩を使用すると有利である。
触媒系が非配位又は弱配位アニオン源、即ちパラジウムカチオンとの共有相互
作用が皆無又は低度であるアニオン源を使用する場合に、線状カルボニル化生成
物の形成は著しく強化されることが判明した。
非配位又は弱配位アニオンは好ましくは(18℃で水溶液中で測定した場合に
)4以下のpKaを有する強酸類又はこのような酸の塩類から誘導される。好ま
しくは2以下のpKaを有する酸を選択する。非配位又は弱配位アニオン源の典
型的な例は硝酸、硫酸、スルホン酸(例えばクロロスルホン酸、フルオロスルホ
ン酸及びトリフルオロメタンスルホン酸)、ヒドロカルビルスルホン酸(例えば
ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸及び第3ブチルスルホン酸)及びホスホ
ン酸である。
好適な非配位又は弱配位アニオン源はメタンスルホン酸である。
更に、特に非線状カルボニル化生成物を形成しようとする場合には、立体障害
カルボン酸から誘導されるアニオン源を使用することができる。このようなカル
ボン酸はカルボキシル基の近傍に1個以上の嵩高な基を含む。
適切な立体障害カルボン酸の例はフェニルリン酸、ベンゼンホスホン酸、2,
5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、1−ナフチルカル
ボン酸及び9−アントラセニルカルボン酸である。立体障害9−アントラセニル
カルボン酸が特に好適である。
パラジウム1モル当たりの式(I)の二座ジホスフィンのモル数は固定せず、
通常は0.5〜5の範囲である。
上記範囲以上の量のジホスフィンを供給してもさほど高い反応速度又は選択性
は得られず、経済的理由からも有利ではないことが判明した。
好ましくは、ジホスフィンの量はパラジウム1モル当たりジホスフィン0.5
〜3モルの範囲で選択する。
アセチレン性不飽和化合物1モル当たりパラジウム10-7〜10-1モル、好ま
しくは同一換算でパラジウム10-6〜10-1モルが存在するような量の触媒を使
用すると好適である。
本発明の方法で使用するのに適切なアセチレン性不飽和化合物としては、任意
に1個以上の不活性置換基を含む炭素原子数2〜20のアセチレン性不飽和化合
物が挙げられる。好ましくは、末端結合であるか内部結合であるかを問わず単一
のアセチレン性不飽和結合を含む不飽和炭化水素を使用する。
炭素原子数2〜9の化合物が非常に適切である。推奨される出発材料の典型的
な例はエチン、プロピン、1−ブチン、2−ブチン、2−ペンチン、フェニルエ
チン及びパラトルエンエチンである。
エチン、プロピン及びフェニルエチンから得られるカルボニル化生成物は確立
された工業用途を有しており、従って、本発明の方法はこれらの出発材料を変換
するのに特に有利である。
共反応体としては、1個以上の移動水素原子を有する任意の求核性化合物を使
用することができる。適切な求核性化合物としてはアルコール類、フェノール類
、チオール類、水及びアミン類が挙げられる。好ましくは、共反応体はアルコー
ル類、フェノール類及びチオール類から構成される群から選択される。
適切な共反応体の例は1価アルコール類(例えばメタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、第3ブタノール、n−ヘキ
サノール、n−オクタノール及びn−デカノール)、多価アルコール類(例えば
エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール及び
ペンタエリトリトール)、フェノール類(例えばフェノール、ナフトール、カテ
コール及びヒドロキノン)及びチオール類(例えば1−メルカプトプロパン及び
1−メルカプトブタン)である。
炭素原子数1〜6のアルコール類、特にメタノール及び1−ブタノールが好適
な求核性共反応体である。
所望により、本発明の方法は不活性希釈剤の付加的存在下で実施し得る。希釈
剤を使用する場合には、エーテル類(例えばジエチルエーテル、2,5,8−ト
リオキサノナン(ジグリム)及びテトラヒドロフラン)、炭化水素類(例えばn
−ヘキサン及びトルエン)及びケトン類(例えばアセトン及びメチルイソブチル
ケトン)等の非プロトン性溶媒を使用するのが好ましい。
エーテル類、特に2,5,8−トリオキサノナンが好適溶媒である。
本発明の方法は妥当な反応条件で実施される。比較的低い反応温度、例えば1
00℃未満、多くの場合には90℃未満であっても高い変換速度と所望の反応生
成物に対する高い選択性が得られることが判明した。
一般に、反応温度は50〜140℃、好ましくは60〜100℃である。
好ましくは、全反応圧は2〜80バールであり、この範囲外の圧力であっても
除外しない。
方法はバッチ式で実施してもよいし、連続操作で実施してもよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。実施例I−V
磁気撹拌式250mL容ハステロイ C(登録商標)オートクレーブにアセチ
レン性不飽和化合物、共反応体(メタノール)及び場合により溶媒を各回充填す
ることにより実験を実施した。
オートクレーブを40バールの一酸化炭素で加圧し、触媒溶液を一酸化炭素圧
下で注入した。触媒溶液は、酢酸パラジウム(II)0.1ミリモル、二座ジホ
スフィン及び酸をメタノールに溶解したものである。
次に一酸化炭素圧を所望の値にし、オートクレーブの内容物を設定反応温度ま
で加熱した。
(酢酸パラジウム以外の)触媒成分、アセチレン性不飽和化合物、共反応体、
及び存在する場合には溶媒、並びに圧力及び温度値を表1にまとめる。
反応後に混合物を冷却し、圧力を開放した。主に線状及び非線状不飽和エステ
ル類である生成物を気液クロマトグラフィーにより分析した。
反応速度と、線状及び非線状生成物に対する選択性とについて結果を表1に示
す。
表中の略語は以下の意味を有する。
BPBNE=1,2−ビス(9−ホスファビシクロノニル)エタン
BDTPP=1,3−ビス(ジ第3ブチルホスフィノ)プロパン
BPBNP=1,3−ビス(9−ホスファビシクロノニル)プロパン
BDSPP=1,3=ビス(ジ第2ブチルホスフィノ)プロパン
MS=メタンスルホン酸
TMS=トリフルオロメタンスルホン酸
TA=トリフルオロ酢酸。
上記表から明らかなように、アニオン源として強酸を使用すると、主に線状不
飽和エステル類が形成される。
実施例Iでは2−フェニルアクリル酸メチルエステルが形成され、実施例II
及びIIIでは2−プロピルアクリル酸メチルエステルが形成され、実施例IV
及びVではアクリル酸メチルエステルが形成された。アニオン源として弱酸を使
用した場合にも、アクリル酸メチルエステルが形成されることが理解されよう(
実施例V)。実施例VI−X
アニオン源として弱酸又は立体障害酸を使用した以外は実施例I〜Vについて
記載したと同様に実験を実施した。
触媒成分、反応体、反応条件及び結果を表2にまとめる。
表中で使用した上記以外の略語は以下の意味を有する。
BDEPP=1,3−ビス(ジエチルホスフィノ)プロパン
PPA=フェニルホスホン酸
ACA=9−アントラセニルカルボン酸
BDPPP=1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン。
上記表から明らかなように、弱酸又は立体障害酸を使用すると、主に非線状不
飽和エステルが主に形成される。
実施例VI〜VIIIでは主生成物はメタクリル酸メチルエステルであり、実
施例IX及びXでは1−フェニルアクリル酸メチルエステルであった。実施例A
(本発明に相当しない比較例)
触媒組成物がアニオン源として(酸)を含有しない以外は実質的に実施例IX
に従って実験を実施した。表2に示す結果から明らかなように、カルボニル化の
速度は実施例IXの実験よりも著しく低かった。実施例B
(本発明に相当しない比較例)
二座ジホスフィンをビス(ジエチルホスフィノ)プロパンでなくビス(ジフェ
ニルホスフィノ)プロパンとし、アニオン源をフェニルホスホン酸でなくトリフ
ルオロ酢酸とした以外は実質的に実施例VIに従って実験を実施した。表2に示
す結果から明らかなように、115℃の反応温度でも反応速度はわずか70mo
l/mol Pd.hrであった。
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C07C 69/618 C07C 69/618
// C07B 61/00 300 C07B 61/00 300
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.共反応体として1個以上の移動水素原子を有する求核性化合物と、 (a)パラジウムカチオン源、 (b)一般式: R1R2P−R−PR3R4 (I) (式中、R1、R2、R3及びR4の各々は独立して置換又は非置換脂肪族又 は脂環式基を表すか、あるいはR1とR2及び/又はR3とR4は一緒になって少な くとも5個の環原子を有する置換又は非置換2価環状基を表し、従って、該環状 基の2つの自由原子価は1個のリン原子と結合し、Rは橋中に1〜4個の原子を 含む2価有機架橋基を表す)の二座ジホスフィン、及び (c)4以下のpKaを有する強酸類から誘導可能な非配位もしくは弱配位アニ オン源、又は立体障害カルボン酸から誘導可能なアニオン源 をベースとする触媒系との存在下でアセチレン性不飽和化合物を一酸化炭素でカ ルボニル化するための方法。 2.(b)に関してR1、R2、R3及びR4の各々が独立して炭素原子数1〜6の 置換又は非置換アルキル基を表す式(I)のジホスフィンをベースとする触媒系 を使用する請求の範囲1に記載の方法。 3.式(I)のジホスフィンにおいてR1、R2、R3及びR4の1個以上が5〜8 個の環原子を有する置換又は非置換脂環式基を表す請求の範囲1に記載の方法。 4.式(I)のジホスフィンにおいてR1とR2及び/又はR3とR4が一緒になっ て6〜10個の環原子を有するシクロアルキレン基を表す請求の範囲1に記載の 方法。 5.Rがエチレン又はトリメチレン基を表す請求の範囲1から4のいずれか一項 に記載の方法。 6.触媒系が(b)に関して1,3−ビス(ジ第2ブチルホスフィノ)プロパン 、1,2−ビス(9−ホスファビシクロノニル)エタン、1,2−ビス(9−ホ スファビシクロノニル)プロパン又は1,3−ビス(9−ホスファビシクロノニ ル)プロパンをベースとする請求の範囲1から5のいずれか一項に記載の方法。 7.(c)に関して4以下のpKaを有する酸又は該酸の塩をベースとする触媒 系を使用する請求の範囲1から6のいずれか一項に記載の方法。 8.(c)に関して立体障害カルボン酸又はその塩をベースとする触媒系を使用 する請求の範囲1から6のいずれか一項に記載の方法。 9.出発材料として炭素原子数2〜9のアセチレン性不飽和化合物を使用する請 求の範囲1から8のいずれか一項に記載の方法。 10.エチン、プロピン又はフェニルエチンを使用する請求の範囲9に記載の方 法。 11.求核性共反応体としてアルコール類、フェノール類及びチオール類から構 成される群から選択される化合物を使用する請求の範囲1から10のいずれか一 項に記載の方法。 12.求核性共反応体として炭素原子数1〜6のアルコール、例えばメタノール 又は1−ブタノールを使用する請求の範囲11に記載の方法。 13.線状カルボニル化生成物の製造における請求の範囲7に記載の触媒系の使 用。 14.分枝鎖カルボニル化生成物の製造における請求の範囲8に記載の触媒系の 使用。
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