JPH0949808A - X線検査装置 - Google Patents

X線検査装置

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JPH0949808A
JPH0949808A JP7238772A JP23877295A JPH0949808A JP H0949808 A JPH0949808 A JP H0949808A JP 7238772 A JP7238772 A JP 7238772A JP 23877295 A JP23877295 A JP 23877295A JP H0949808 A JPH0949808 A JP H0949808A
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豊 平間
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義博 大平
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仲慶 楊
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被検体のX線像をリアルタイムで得ることが
でき、かつ、搬送や取付けが容易なX線検査装置を提供
すること。 【構成】 X線発生部24はX線電源装置21の電圧の
印加により軟X線が放射される。この軟X線は支持具2
6に支持されたケーブル5、支持具26の窓26aを通
ってX線受像部27に達する。X線受像部27は板ガラ
ス27a、その上に塗布されたX線表示膜27b、鉛ガ
ラス27cで構成され、当該X線表示膜27bは、Cs
IとZnSとPt(CN)4 、又は、CsIとZnSと
CaWO4で構成されている。軟X線を使用するのでX
線電源装置21およびX線発生部24を小さく構成で
き、搬送、取付けが容易である。又、鉛ガラス27cを
設けたのでX線を遮蔽でき、X線像を直視でき、リアル
タイムの検査が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種々の被検体内部の損
傷等の有無を、当該被検体の存在個所まで携行して検査
するX線検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】種々の機械、装置、器具等にあっては、
それらを構成する部品に欠陥が生じると、当該機械、装
置、器具等に所期の動作を行わせることができなくなる
場合があるばかりでなく、重大な事故を生じるおそれも
ある。したがって、主要な部品に対しては、定期的に又
は不定期に欠陥の有無の検査がなされることが多い。こ
のような検査の一例を図により説明する。
【0003】図8はエレベータの乗りかご部分の概略構
成を示す図である。この図で、1は乗りかご、2は乗り
かご1を吊り下げているワイヤロープ、3は乗りかご1
の下部に固定された接続箱、4は乗りかご1の駆動や制
御を行う機械室又はエレベータ昇降路の所定個所に固定
された接続箱、5は接続箱3と接続箱4との間に連結さ
れたケーブル、6は乗りかご1に固定されケーブル5を
案内するガイドである。ケーブル5は、乗りかご1の駆
動、制御に必要な信号等の伝送に使用する多数の電線
(素線)を合成ゴム等の柔軟な被覆内に収納し、乗りか
ご1の移動とともに一部を曲げながら上下動する。
【0004】上記ケーブル5は乗りかご1の上下動に従
って隣接する部分が順次曲げられてゆくので、外部の被
覆や内部の素線に破損や断線が生じ易く、素線に断線が
生じた場合には乗りかご1の適正な駆動ができなくな
り、断線個所によっては乗客を乗せたまま乗りかご1が
階床の中途で停止したままの状態になるという重大な事
故につながる場合がある。このため、エレベータを管理
する管理責任者は、定期的に検査員(図8に符号7で示
されている)を派遣してケーブル5の検査を行わせる。
一般に、この検査は検査員7がケーブル5をその全長に
わたって目視することにより行われ、この場合には専ら
検査員7の経験や勘に頼ることとなる。しかし、上記目
視による検査では、内部の素線の断線を確実に発見する
ことは困難であり、信頼性のある検査を行うことはでき
ない。このような問題は上記ケーブル5に限らず、他の
多くの被検査物(被検体)についても生じる。当該被検
体の他の例として、エスカレータのハンドレールがあ
る。
【0005】図9はエスカレータの概略構成を示す図で
ある。この図で、8はエスカレータ、81はガイドレー
ル、82はガイドレール81に案内されてその上を摺動
する無端帯のハンドレール、83はハンドレール82を
駆動する駆動プーリ、84は上段と下段のゲイトロー
ラ、85はガイドローラを示す。ハンドレール82は合
成ゴム等の弾性材料で構成され、図示されていないエス
カレータ8のステップとともに循環移動する。このよう
な循環移動の際、ハンドレール82にはその全長にわた
って頻繁に曲げ応力が作用し破損のおそれがあるので、
ハンドレール82の内部には複数本の補強ワイヤが埋め
込まれている。この補強ワイヤが切断すると、その部分
のハンドレール82も破損切断されるおそれがあり、そ
うなると、ステップのみ進行して乗客がつかんでいるハ
ンドレール82は停止した状態となり、乗客に危険を生
じるので、定期的に検査員によるハンドレール82の検
査が行われる。この検査においても、検査員の目視によ
る検査となるので、内部の補強ワイヤの断線を確実に発
見することは困難であり、信頼性のある検査を行うこと
はできない。
【0006】このような各種被検体の検査における問題
を解決するため、X線探傷装置が使用される。図10は
従来のX線探傷装置の斜視図である。この図で、10は
計器類10aや各種調整つまみ10bを備えたX線制御
装置、11はX線発生装置、12はX線感光フィルムを
示す。w1 はX線制御装置10と電源とを接続するワイ
ヤ、w2 はX線制御装置10とX線発生装置11とを接
続するワイヤである。検査員はこのようなX線探傷装置
を適宜の場所(例えば乗りかご1の床等)に設置し、X
線発生装置11とX線感光フィルム12との間にケーブ
ル5を介在させ、X線発生装置からのX線11Xをケー
ブル5に照射させることにより、X線感光フィルム12
上にケーブル5の内部の潜像を得る。検査終了後、検査
員はX線感光フィルム12を持ち帰り、これを現像処理
することによりケーブル5のX線像を得、これに基づい
てケーブル5の内部補強ワイヤの断線の有無を調査す
る。このようなX線探傷装置を用いる検査は、上記ケー
ブル5やハンドレール82の検査の外、種々の機械の構
成部品の検査に用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のX線探傷装
置では、被検体の潜像が写されたX線感光フィルムを、
現像処理装置が設置されている個所へ持参し、そこで現
像処理を行うことによりはじめて可視像を得ることがで
き、この可視像を観察して被検体内部の欠陥の有無を判
断することになるので、検査から可否の判断までに長時
間を要するという問題があった。特に、エレベータやエ
スカレータのように多数の乗客により利用される装置に
あっては、欠陥なしの判断が得られるまで乗りかご1や
エスカレータ8の運行を停止しなければならない場合が
あり、この場合には多くの乗客に不便を強いることとな
り好ましくないし、又、これを避けるため可否の判断が
得られる前に乗りかご1やエスカレータ8を運行する
と、大きな事故を発生するおそれがある。
【0008】さらに、上記従来のX線探傷装置は、X線
の発生に高電圧を用いるので、電源装置やX線発生装置
が大きくなり、X線探傷装置全体の重量および容積とも
大きくなって搬送が困難になるばかりでなく、被検体検
査のためのX線探傷装置の設置位置も大幅に限定され、
このため、対象となる被検体も限定されるという問題も
あった。又、必要な高電圧電源がない個所では探傷はで
きなかった。
【0009】本発明の目的は、上記従来技術における課
題を解決し、被検体のX線像をリアルタイムで得ること
ができ、搬送や取付けが容易で、かつ、高電圧電源がな
くてもX線検査を行うことができるX線検査装置を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、X線電源装置と、このX
線電源装置からの出力電圧により駆動されてX線を発生
するX線発生部と、被検体を介在させる空間を介して前
記X線発生部に対向する位置に設置され、X線表示膜お
よびこのX線表示膜の前記X線発生部と反対側に配置さ
れた鉛ガラスより成るX線受像部とで構成するととも
に、前記X線表示膜を、ヨウ化セシウム、硫化亜鉛およ
びシアン化白金バリウムより成る第1の群、又は、ヨウ
化セシウム、硫化亜鉛および四酸化タングステンカルシ
ウムより成る第2の群のうちの一方の群で構成してX線
検査装置を構成したことを特徴とする。
【0011】又、請求項2記載の発明は、上記構成に加
えて、前記鉛ガラスの前記X線発生部と反対側に、前記
鉛ガラスの面にほぼ垂直方向に位置するCCDカメラ
と、前記鉛ガラスの面に対する垂直方向からずれた方向
に位置する直視窓と、前記鉛ガラス上の像を前記CCD
カメラの方へ透過させるとともに前記直視窓の方へ偏向
させる偏向板と、前記CCDカメラに接続された記録装
置とを設けたことを特徴とする。
【0012】又、請求項3記載の発明は、請求項2記載
の構成に加えて、前記記録装置に記録された前記像を印
刷するプリンタを設けたことを特徴とする。
【0013】
【作用】X線発生部からは軟X線が放射され、この軟X
線は被検体に照射され、そのX線像がX線表示膜に表示
される。この表示されたX線像は、鉛ガラスを通して外
部から直視することができ、被検体の欠陥の有無をリア
ルタイムで判断することができる。又、軟X線であるた
め、電源装置およびX線発生部を小形に構成することが
でき、全体の重量、容量を大幅に減少させ、搬送や取付
けを容易にすることができる。又、偏向板を用いて鉛ガ
ラスからの可視像をCCDカメラと、直視窓に導く構成
とすることにより、被検体の直視と撮影、記録とを同時
に行うことができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。図1は本発明の第1の実施例に係るX線検査装置
の斜視図である。この図で、20は本実施例のX線検査
装置を示す。21はX線電源装置、22はX線電源装置
21を交流電源に接続するコード、23はX線強度調整
装置、23aは強度調整釦、23bは強度インジケー
タ、24はX線管等で構成されるX線発生部、25はX
線発生部24を支持する支持体、26は支持体25に支
持されて被検体を支持する支持具、26aは支持具26
にあけられた窓である。27は支持体25に固定された
X線受像部であり、X線発生部24側に位置する板ガラ
ス27a、その上に塗布されたX線表示膜27b、およ
びその上(X線発生部24と反対側)に位置する鉛ガラ
ス27cを備えている。これら板ガラス27a、X線表
示膜27bおよび鉛ガラス27cについては後述する。
なお、25aは支持体25に形成されたスライド溝、2
5bはX線発生部24に固定された固定ネジ、25cは
支持具26に固定された固定ネジであり、スライド溝2
5aおよび各固定ネジ25b、25cにより、X線発生
部24および支持具26の位置の調整ができる。この図
に示す例では、被検体として、素線5sを収納した図
6、8に示すものと同じケーブル5が支持具26にスラ
イド可能に支持されている。
【0015】図2は図1に示すX線受像部の構成要素の
断面図である。この図で、27a、27b、27cはそ
れぞれ図1に示す板ガラス、X線表示膜および鉛ガラス
を示す。X線表示膜27bは次の材料で構成されてい
る。ヨウ化セシウム(CsI)、硫化亜鉛(ZnS)、
およびシアン化白金バリウム(Ba[Pt(CN)
4 ])又は、ヨウ化セシウム(CsI)、硫化亜鉛(Z
nS)、および四酸化タングステンカルシウム(CaW
4 ) これらの材料は、板ガラス27aの上側(X線発生部2
4の反対側)に、各材料を順に薄い層状として塗布さ
れ、又は各材料の混合物として塗布されている。このX
線表示膜27bと鉛ガラス27cとの間には、僅かな空
間gが介在しているが、この空間は必ずしも必要ではな
く、X線表示膜27bと鉛ガラス27cとが密接するよ
うに構成してもよい。
【0016】次に、本実施例の動作を説明する。最初
に、ケーブル5が支持具26に挿入される。一方、コー
ド22によりX線電源装置21が電源に接続され、X線
強度調整装置23の強度調整釦23aでX線電源装置2
1の電圧が調整される。この場合の電圧は、X線発生部
24から軟X線を発生させる電圧に調整されるので、極
めて低い電圧(例えば6kV)である。X線電源装置2
1の電圧はX線発生部24に印加され、X線発生部24
からは軟X線が放射される。この軟X線はケーブル5に
照射され、これを透過して窓26aからX線受像部27
のX線表示膜27bに達する。この軟X線の到達により
X線表示膜27bの上記の材料が励起されて蛍光を発
し、ケーブル5のX線像を形成する。このX線像は鉛ガ
ラス27cを介して図1に矢印Aに示すように直視する
ことができる。この場合、X線表示膜27bの上記材料
は到達したX線を効率的に蛍光発光エネルギーおよび熱
エネルギーに変換する。
【0017】この状態で、図8に示す乗りかご1を徐行
運転すると、これに従ってケーブル5は支持具26を移
動してゆき、素線5sの断線の有無を順次、直視しなが
ら検査することができる。なお、X線像の調整は、固定
ネジ25bをゆるめ、X線発生部24をスライダ溝25
aに沿って移動させ、又は、同様に支持具26を移動さ
せることにより行う。なお又、X線受像部27をスライ
ダ溝25aに沿って移動可能であるように構成してもよ
い。
【0018】このように、本実施例では、軟X線で発光
するX線表示膜を設けて、軟X線を使用するようにした
ので、X線電源装置およびX線発生部の所要電圧を図1
0に示す従来の装置に比較して大幅に低減し、これによ
り当該X線電源装置およびX線発生部の重量および形状
を小さくすることができ、ひいては、X線検査装置全体
の重量および形状を大幅に小さくすることができる。
又、全体の重量と形状が小さいので、携行が可能とな
り、かつ、検査個所への取付けが容易となる。さらに、
鉛ガラスを用いたので、人体に影響を及ぼすX線の漏れ
はほとんどなく、検査員はX線像を直視しながら検査を
することができるので、検査をリアルタイムに行うこと
ができる。
【0019】上記実施例の説明では、X線像を直視する
例について説明したが、鉛ガラスの上にCCDカメラを
設置し、撮影された像をVTRに記録し、又は表示装置
に表示し、或はプリンタで印刷することもできる。これ
を図3により説明する。図3は本発明の第2の実施例に
係るX線検査装置の斜視図である。この図で、図1に示
す部分と同一又は等価な部分には同一符号が付してあ
る。なお、X線電源装置は図示されていない。図1に示
す実施例の被検体がエレベータの乗りかごのケーブルで
あるのに対して、本実施例の被検体は、エスカレータ、
移動歩道等のマンコンベアのハンドレールである。この
場合、X線検査装置はマンコンベアの適宜の位置、例え
ば図9で示す位置Pに支持される。28は図示されてい
ないX線電源装置のスイッチ、28aはスイッチ28の
操作レバーを示す。29は図1に示す支持具26に相当
する支持具であり、例えば上記の位置P部分の適宜部材
30に固定されている。32はX線受像部27上に取り
付けられた台であり、偏向板32aおよび直視窓32b
を備えている。33はCCDカメラ、34はCCDカメ
ラ33により撮影されたX線像を記録するビデオ・テー
プ・レコーダ(VTR)、35は当該X線像を印刷する
プリンタ、35aは記録紙である。なお、82はハンド
レール、82sはハンドレール82に埋設された補強ワ
イヤを示す。
【0020】本実施例では、さきの実施例と同じくX線
発生部24からの軟X線によりハンドレール82のX線
像がX線受像部27に得られる。このX線像をなす可視
光線の一部は偏向板32aで直角方向に偏向され、直視
窓32bから検査員により直視される。又、X線受像部
27のX線像の可視光線の他の部分は偏向板32aを通
過してCCDカメラ33に導かれ、直視中に補強ワイヤ
に損傷を発見し、その損傷画像が必要な場合には、CC
Dカメラ33で当該画像を撮像し、この画像をVTR3
4に記録してもよい。又、当該画像は必要に応じてプリ
ンタ35で記録紙35aに印刷することもできる。本実
施例の効果もさきの実施例の効果と同じである。
【0021】なお、さきの実施例においても、本実施例
における台を付加することにより、本実施例と同様、直
視と同時にCCDカメラ、VTR、プリンタを使用する
ことができるのは明らかである。又、本実施例におい
て、台を取り除き、直視を行わずにCCDカメラに撮影
した像を記録、表示、印刷することもできる。
【0022】図4は本発明の第3の実施例に係るX線検
査装置の斜視図である。この図で、5は図1に示すもの
と同じ検査対象のケーブル、5sはその素線である。5
0はX線電源部、51はX線電源部50のケースに取り
付けられたバッテリー、52は自動復帰型の押釦スイッ
チである。53はX線電源部50のケースに伸縮自在に
装着されたアーム、54はアーム53の先端に固定され
たエルボー、55はエルボー54に伸縮自在に装着され
たアーム、56はアーム55の先端に取り付けられたX
線発生部である。57は図2に示す構成を備えたX線受
像部であり、その前面窓57aからX線像を直視するこ
とができる。58はX線電源部50のケースに伸縮自在
に装着されたアームであり、先端にX線受像部57が固
定され、アーム53に対してほぼ垂直方向に、かつ、ア
ーム55とほぼ平行な方向に伸縮可能である。59はX
線遮断までの残り時間を表示する残時間表示部である。
60はX線受像部57の前面窓57aに表示されたケー
ブル5の素線5sのX線像を示す。
【0023】図5は図4に示すX線電源部50の回路構
成を示す図である。この図で、図4に示す部分と同一部
分には同一符号が付してある。501はリレーのコイ
ル、502はコイル501が励磁されたとき閉じるリレ
ー接点であり、これらはバッテリー51に直列に接続さ
れている。図4に示す押釦スイッチ52はリレー接点5
02と並列に接続されている。503は減算カウンタよ
り成るタイマ、504はタイマ503に時間を設定する
ための設定器である。503sはタイマ503に内蔵さ
れた常閉接点であり、タイマ503のカウント終了時に
瞬間的に開放される。タイマ503のカウント値は残時
間表示部59に順次表示されてゆく。505はインバー
タスイッチング回路等より成る励振回路、506はフラ
イバックトランス等より成る準高圧回路、507はコン
デンサを用いた倍電圧整流回路等より成る高圧発生回路
である。508はX線発生部56のX線管の陰極側とバ
ッテリー51との間に接続された可変抵抗器である。な
お、破線で示す56xはX線発生部56から放射される
X線を示し、その立体角は約40度である。70は商用
電源からバッテリー51を充電するための充電器を示
す。
【0024】次に、本実施例の動作を説明する。検査員
は検査現場に本実施例のX線検査装置を携行し、図1に
示す実施例の場合と同様、検査対象のケーブル5をX線
発生部56とX線受像部57との間に挿入する。この場
合、検査員は、ケーブル5のX線像がX線受像部57に
明瞭に表示されるように、アーム53、55、58を伸
縮させて調整する。この調整終了後、検査員は押釦スイ
ッチ52を押して検査を開始する。押釦スイッチ52の
押圧によりコイル501が励磁されリレー接点502が
閉じ、以後自己保持される。同時にタイマ503が作動
し、設定された時間(例えば120〜180秒)を残時
間表示器59に表示し、カウントダウンに従って残時間
を表示してゆく。
【0025】この状態で、バッテリー51の電圧は、リ
レー接点502、コイル501、タイマ503の接点5
03sを経て励振回路505に印加され、交流に変換さ
れ、準高圧回路506で昇圧され、高圧発生回路507
で直流の高圧に変換され、この高圧がX線発生部56の
電極(陽極)に印加され、X線56xが発生する。この
状態で乗りかご1を徐行運転すると、これに従ってケー
ブル5が移動して素線5sのX線像が順次X線受像部5
7に表示される。検査員は前面窓57aから当該X線像
を直視しながら断線の有無を検査する。検査中にタイマ
503の残時間が0になると、接点503sが瞬間的に
開放され、再び閉じる。接点503sの瞬間的開放によ
り、コイル501が非励磁となり、自己保持状態が解け
てリレー接点502は開放され、X線発生部56への電
圧印加が遮断され、X線56xの放射は停止される。さ
らに検査を続行する場合には、単に押釦スイッチ52を
押して上記の動作を繰り返せばよい。
【0026】本実施例は上記第1の実施例の効果と同一
の効果を有するとともに、さらに、伸縮自在のアーム5
3、55、58を設けたので、より一層調整が容易とな
り、又、バッテリー51を電源としたので、検査位置を
自由に選択することができ、これにより、検査をより一
層自由に行うことができる。さらに又、一定時間で電源
を遮断するようにしたので、仮に、検査後に装置を放置
したとしても危険を生じることはなく、かつ、バッテリ
ー51の無用の放電も防止することができる。又、残時
間を表示するようにしたので、透視が必要な個所に素早
く移行して検査を行なわせ、無駄な作業を抑えることが
できる。
【0027】なお、上記押釦スイッチ52とは別にバッ
テリー51をON、OFFするスイッチを設けることも
でき、又、連続的に検査を行うためタイマ503に並列
にスイッチを設けることもできる。さらに、第2の実施
例と同様、CCDカメラ、VTR、プリンタを使用する
こともできるのは明らかである。
【0028】図6は本発明の第4の実施例に係るX線検
査装置の斜視図である。この図で、図1に示す部分と同
一部分には同一符号が付してある。なお、X線電源装置
は図示されていない。図1に示す実施例の被検体がエレ
ベータの乗りかごのケーブルであるのに対して、本実施
例の被検体は人の指である。38は指、38XはX線受
像部27に写った指38のX線像を示す。なお、指ばか
りでなく、人体の他の個所のX線像を得ることができる
のは当然である。
【0029】本実施例の動作はさきの各実施例の動作に
準じ、本実施例の効果はさきの各実施例の効果と同じで
あるが、特に、小形、軽量であるため、例えば、災害地
における現場で、災害に遭った人たちの骨折等の個所や
その程度等を直ちに判断することができ、これを治療に
役立たせることができる。又、救急車に常時搭載してお
くことにより、人身事故等における緊急処置の参考に資
することもできる。そして、これらの効果は、X線検査
装置として図4に示す装置を用いれば、電源不要である
ため、より一層顕著である。
【0030】図7は本発明の第5の実施例に係るX線検
査装置の斜視図である。この図で、図1に示す部分と同
一部分には同一符号が付してある。なお、X線電源装置
は図示されていない。図1に示す実施例の被検体がエレ
ベータの乗りかごのケーブルであるのに対して、本実施
例の被検体は壁の中に配設された配管である。39は
壁、40は壁39の内部の配管を示す。本実施例の動作
はさきの各実施例の動作に準じ、本実施例の効果はさき
の各実施例の効果と同じである。さらに、検査対象物と
して、上記配管以外にも、例えば、郵便物や荷物等も対
象とすることができ、当該郵便物や荷物等に仕掛けられ
た爆発物の有無を、それらの内部の乾電池の有無を検査
することにより判断することができる。そして、上記第
4の実施例の場合と同じく、これらの効果は、X線検査
装置として図4に示す装置を用いれば、電源不要である
ため、より一層顕著である。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように、本発明では、軟X線
で発光するX線表示膜を設けて、軟X線を使用するよう
にしたので、X線電源装置およびX線発生部の所要電圧
を従来の装置に比較して大幅に低減し、これにより当該
X線電源装置およびX線発生部の重量および形状を小さ
くすることができ、ひいては、X線検査装置全体の重量
および形状を大幅に小さくすることができる。又、全体
の重量と形状が小さいので、搬送および検査個所への取
付けが容易となる。さらに、鉛ガラスを用いたので、人
体に影響を及ぼすX線の漏れはほとんどなく、検査員は
X線像を直視しながら検査をすることができるので、検
査をリアルタイムに行うことができる。又、災害地にお
ける現場で、災害に遭った人たちの骨折等の個所やその
程度等を直ちに判断することができ、これを治療に役立
たせることができる。又、救急車に常時搭載しておくこ
とにより、人身事故等における緊急処置の参考に資する
こともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るX線検査装置の斜
視図である。
【図2】図1に示すX線受像部の構成要素の断面図であ
る。
【図3】本発明の第2の実施例に係るX線検査装置の斜
視図である。
【図4】本発明の第3の実施例に係るX線検査装置の斜
視図である。
【図5】図4に示すX線電源部の構成を示す図である。
【図6】本発明の第4の実施例に係るX線検査装置の斜
視図である。
【図7】本発明の第5の実施例に係るX線検査装置の斜
視図である。
【図8】エレベータの乗りかご部分の概略構成を示す図
である。
【図9】エスカレータの概略構成を示す図である。
【図10】従来のX線探傷装置の斜視図である。
【符号の説明】
5 ケーブル 21 X線電源装置 23 X線強度調整装置 24 X線発生部 27 X線受像部 27a 板ガラス 27b X線表示膜 27c 鉛ガラス

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線電源装置と、このX線電源装置の出
    力電圧により駆動されてX線を発生するX線発生部と、
    被検体を介在させる空間を介して前記X線発生部に対向
    する位置に設置され、X線表示膜およびこのX線表示膜
    の前記X線発生部と反対側に配置された鉛ガラスより成
    るX線受像部とで構成するとともに、前記X線表示膜
    を、ヨウ化セシウム、硫化亜鉛およびシアン化白金バリ
    ウムより成る第1の群、又は、ヨウ化セシウム、硫化亜
    鉛および四酸化タングステンカルシウムより成る第2の
    群のうちの一方の群で構成したことを特徴とするX線検
    査装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のX線検査装置において、
    前記鉛ガラスの前記X線発生部と反対側に、前記鉛ガラ
    スの面にほぼ垂直方向に位置するCCDカメラと、前記
    鉛ガラスの面に対する垂直方向からずれた方向に位置す
    る直視窓と、前記鉛ガラス上の像を前記CCDカメラの
    方へ透過させるとともに前記直視窓の方へ偏向させる偏
    向板と、前記CCDカメラに接続された記録装置とを設
    けたことを特徴とするX線検査装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のX線検査装置において、
    前記記録装置に記録された前記像を印刷するプリンタを
    設けたことを特徴とするX線検査装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3において、前記X
    線発生部と前記表示膜との間隔は、可変に構成されてい
    ることを特徴とするX線検査装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項3において、前記X
    線発生部と前記X線受像部とは、それらの配置位置が調
    整可能に構成されていることを特徴とするX線検査装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5において、前記X
    線電源装置は、商用交流電源により駆動されることを特
    徴とするX線検査装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項5において、前記X
    線電源装置は、蓄電池を内蔵し、これにより駆動される
    ことを特徴とするX線検査装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7において、前記X
    線電源装置は、所定時間経過後出力を自動的に遮断する
    出力遮断手段を備えていることを特徴とするX線検査装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項7において、前記X線電源装置
    は、前記所定時間の残時間を表示する残時間表示部を備
    えていることを特徴とするX線検査装置。
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