JPH0949160A - 不織布の製造方法 - Google Patents

不織布の製造方法

Info

Publication number
JPH0949160A
JPH0949160A JP7203016A JP20301695A JPH0949160A JP H0949160 A JPH0949160 A JP H0949160A JP 7203016 A JP7203016 A JP 7203016A JP 20301695 A JP20301695 A JP 20301695A JP H0949160 A JPH0949160 A JP H0949160A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
treatment
melting point
fiber
woven fabric
web
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7203016A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeki Hayashi
茂樹 林
Seiji Tanaka
晴士 田中
Yoshio Iida
祥夫 飯田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Exsymo Co Ltd
Original Assignee
Ube Nitto Kasei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Nitto Kasei Co Ltd filed Critical Ube Nitto Kasei Co Ltd
Priority to JP7203016A priority Critical patent/JPH0949160A/ja
Publication of JPH0949160A publication Critical patent/JPH0949160A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウォータージェット法で得られる不織布と同
等のソフトな風合いを有しつつ、高強度の極細繊維製不
織布を、一般的な不織布製造設備を用いてタイプの熱処
理方法により製造することができる方法を提供する。 【解決手段】 高融点ポリマーセグメントと低融点ポリ
マーセグメントが相互に接合した断面形状を有する熱分
割性複合繊維をカード処理してウェッブを形成し、次い
で該ウェッブに、低融点ポリマーセグメントの軟化点ま
での温度範囲の加熱空気によりエアスルー処理を施し、
さらに機械的絡合処理を施すことにより不織布を得るこ
とを特徴とする不織布の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱処理により分割
して極細繊維を形成する熱分割性複合繊維を用いて、ソ
フトな風合いと高強度を有する不織布を製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】極細
繊維製不織布は通常の不織布よりも肌触りが柔らかいた
め、紙おむつや生理用品、手術着、実験着、塗装作業用
ガウン、あるいは使い捨て用シーツ等、人体に直接触れ
る用途の使い捨て用品の表面材としての用途が期待され
ている。この極細繊維を得る方法には、大きく分けて海
島方式、直紡方式、分割方式の3つがある。
【0003】たとえば海島方式としては、特公昭45−
6297号公報、特公昭45−9907号公報に開示さ
れているように多芯シースコア糸を用いて不織布を形成
した後、鞘成分を溶剤で溶解し、不織布構成繊維を極細
繊維化する方法である。しかしこの方式は、溶剤を必要
とし、溶解した鞘成分の重合体を回収しない限り、これ
がロスすること、また溶解工程や溶剤回収工程等の設備
を設置しなければならないという欠点を有する。
【0004】また、直紡方式としては、特開昭63−6
107号公報に開示されているようにノズルのオリフィ
スから加熱ガスを噴射させて極細繊維群を形成させるメ
ルトブロー法がある。しかしこの方式は、長時間安定的
に操業するのが難しく、均一目付の不織布を得るための
製造設備は大がかりでコストが高くつく。また紡出した
繊維は細径で未配向であるため不織布強度を上げにくい
という欠点を有している。
【0005】これに対して第3番目の分割方式は、分割
性複合繊維を分割、不織布化するものであり、用いられ
る分割性複合繊維は、それ自体相溶性に欠ける2種また
はそれ以上の成分が成分毎にセグメントを形成し、複数
の異種成分セグメントが相互に接合した形態の繊維断面
を有するものである。この分割性複合繊維は、未延伸糸
の段階では1本の繊維であるが、繊維製造工程、あるい
は不織布化工程で一部または全部のセグメントが互いに
分離して、複数の極細繊維に分割されるものである。
【0006】分割性複合繊維から不織布を得る方法とし
ては、(1)主として物理的処理によって分割・不織布
化する方法と、(2)主として熱的処理により分割・不
織布化する方法がある。
【0007】(1)のタイプの方法として、たとえばウ
ォータージェットにより分割・不織布化して極細繊維製
不織布を得る方法があり、この方法は、風合いに優れた
不織布を得るために有効である。しかし高価な装置を設
備しなくてはならず、流体に高圧を発生させるのにエネ
ルギーコストがかかり、また低目付の不織布は作れない
という欠点を有する。
【0008】また(1)のタイプの方法として、一般的
な製造設備であるニードルパンチにより分割・不織布化
する方法もあるが、この方法は、2〜4deの細径分割繊
維であるとか、50g/m2以下の低目付品の場合、繊
維の剛性・集合(集積)不足によりニードルパンチの針
が繊維に当たり難くなって、分割率を上げ難くなるとと
もに不織布としての絡合性が同様な理由で上げ難くなる
ため、十分な不織布強度が得られないという欠点があ
る。
【0009】そこで一般的な不織布製造設備を用いて、
(2)のタイプの熱処理方法により、ウォータージェッ
ト法で得られる不織布と同等のソフトな風合いを有しつ
つ、高強度を有する極細繊維製不織布を製造することが
できる方法が望まれている。
【0010】従って本発明の目的は、ウォータージェッ
ト法で得られる不織布と同等のソフトな風合いを有しつ
つ、高強度を有する極細繊維製不織布を、一般的な不織
布製造設備を用いて(2)のタイプの熱処理方法により
製造することができる方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、高融点ポリマーセグメントと低融点ポリマーセ
グメントが相互に接合した断面形状を有する熱分割性複
合繊維をカード処理してウェッブを形成した後、該ウェ
ッブに、低融点ポリマーセグメントの融点から高融点ポ
リマーセグメントの軟化点までの温度範囲の加熱空気に
よりエアースルー処理を施し、さらに機械的絡合手段を
施すことにより、ウォータージェット法で得られる不織
布と同等の風合いを有しつつ、高強度を有する極細繊維
製不織布が得られることを見出した。
【0012】従って本発明は、高融点ポリマーセグメン
トと低融点ポリマーセグメントが相互に接合した断面形
状を有する熱分割性複合繊維をカード処理してウェッブ
を形成し、次いで該ウェッブに、低融点ポリマーセグメ
ントの軟化点までの温度範囲の加熱空気によりエアスル
ー処理を施し、さらに機械的絡合処理を施すことにより
不織布を得ることを特徴とする不織布の製造方法を要旨
とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の不織布の製造方法におい
て出発材料として用いる熱分割性複合繊維は、高融点ポ
リマーセグメントと低融点ポリマーセグメントが相互に
接合した断面形状を有する。このような断面形状として
は、図1(a)〜(g)に示すように高融点ポリマーセ
グメントAと低融点ポリマーセグメントBとが相互に接
合しており、高融点ポリマーセグメントAの少なくとも
1部および低融点ポリマーセグメントBの少なくとも1
部が露出しているものが好ましい。また高融点ポリマー
セグメントと低融点ポリマーセグメントはこれらの合計
で4つ以上接合しているのが好ましい。高融点ポリマー
セグメントを構成するポリマーとしては、ポリエチレン
テレフタレート(以下PETという)、ポリアミド(以
下PAという)などが用いられ、一方低融点ポリマーセ
グメントを構成するポリマーとしては、エチレン・プロ
ピレンランダムコポリマー(以下EPランダムコポリマ
ーという)、エチレン・プロピレン・ブテン−1ランダ
ムターポリマー(以下EPBランダムターポリマーとい
う)などが用いられる。
【0014】本発明の分割性複合繊維において、高融点
ポリマーセグメントと低融点ポリマーセグメントをそれ
ぞれ形成する高融点ポリマーと低融点ポリマーとが、低
融点ポリマーの融点より10℃低い温度における高融点
ポリマーと低融点ポリマーの熱収縮率の差が50〜70
%である関係を有することが好ましい。
【0015】両ポリマーの熱収縮率の差を低融点ポリマ
ーの融点より10℃低い温度で評価する理由は、この温
度が低融点ポリマー繊維の形態を残して安定に操業でき
る上限の温度であるからである。
【0016】低融点ポリマーの融点より10℃低い温度
での高融点ポリマーと低融点ポリマーの熱収縮率の差Δ
Sは下式によって求められる。
【0017】ΔS(%)=Slmp (%)−Shmp (%)
【0018】ここにSlmp およびShmp は、それぞれ低
融点ポリマー(lmp)および高融点ポリマー(hm
p)の、低融点ポリマーの融点より10℃低い温度での
熱収縮率であり、未収縮時の繊維長(Llmp1,Lhmp1)
と低融点ポリマーの融点より10℃低い温度で15分間
熱処理したときの熱収縮後の繊維長(Llmp2、Lhmp2)
から下式によって求められる。
【0019】 Slmp (%)=[(Llmp1−Llmp2)/Llmp1 ]×100 Shmp (%)=[(Lhmp1−Lhmp2)/Lhmp1 ]×100
【0020】そしてΔSとして50〜75%を好ましい
とした理由は、ΔSが50%未満では、熱分割性複合繊
維の分割率が低く、加熱によって極細繊維が得られにく
く、ひいては風合いや触感の良い不織布が得られない。
一方融点より10℃低い温度では繊維がその形態を保持
できる上限の温度に近いので、75%以上の熱収縮率差
を生じる低融点ポリマーは実在しないからである。
【0021】なお、熱分割性複合繊維は、例えば以下の
ようにして製造することができる。まず複合溶融紡糸装
置に高融点ポリマー成分と低融点ポリマーとを供給し、
放射状分割用の複合繊維紡糸口金を用いて紡糸して、未
延伸糸を得る。このときの高融点ポリマーおよび低融点
ポリマーの供給量は、得られる熱分割性複合繊維におけ
る両者の体積比が高融点ポリマー/低融点ポリマー=3
/7〜7/3となる量が好ましい。体積比は4/6〜6
/4がより好ましく、5/5またはその近傍が特に好ま
しい。
【0022】上述のようにして未延伸糸を得た後、この
未延伸糸を常法により2〜4倍に延伸して、2〜5dの
延伸糸を得、この延伸糸に常法により機械捲縮を付与し
た後に当該延伸糸を30〜80mmに切断してステープル
ファイバーとすることにより、熱分割性複合繊維を得る
ことが出来る。捲縮数は10〜16であるのが好まし
い。
【0023】次に本発明の不織布の製造方法における処
理手段について述べると、本発明の方法においては、上
記熱分割性複合繊維を先ずカード処理してウェッブを形
成する。
【0024】熱分割性複合繊維のカード処理によるウェ
ッブの形成はカード機を用いて常法により行なわれる。
本発明の熱分割性複合繊維は、カード処理時に剥離する
ことが少ないので、極細繊維がカード機の針の間に入り
込むようなトラブルはない。
【0025】本発明の不織布の製造方法においては、上
記のようにして得られたウェッブに対して、次に、低融
点ポリマーセグメントの融点から高融点ポリマーセグメ
ントの軟化点までの温度範囲の加熱空気によりエアース
ルー処理を施す。このエアースルー処理は、例えばウェ
ッブをエンドレスのネット上に載せ、上部より均一な加
熱空気を吹き付け、下部からサクションすることにより
行われる。
【0026】加熱空気を低融点ポリマーセグメントの融
点から高融点ポリマーセグメントの軟化点までの温度範
囲に限定する理由は以下のとおりである。
【0027】低融点ポリマーセグメントの融点未満であ
ると、分割細繊化は認められるが、低融点セグメントの
融着不良となるため、該ウェッブの機械的強度が不足し
てしまい、さらにこれにより後工程での機械的絡合処理
が不十分となり、この結果得られる不織布の風合いが低
下し、かつ機械的強度も上げ難くなる。
【0028】一方、高融点ポリマーセグメントの軟化点
を超えると、低融点ポリマーセグメントが剥離分割せず
に高融点ポリマーを覆ってしまうため、細繊化できずに
風合いを上げることが全くできない。
【0029】これに対し、上記温度範囲内であると、分
割細繊化が進行して風合いが良好になるとともに、低融
点ポリマーセグメントの融着、固着が進行して後工程で
の機械的絡合処理が完全なものとなるため、不織布強度
が向上する。
【0030】上記温度範囲の加熱空気を用いるエアース
ルー処理により得られた一次不織布は、(i)高融点ポ
リマーセグメントと低融点ポリマーセグメントの熱収縮
率の差により分割細繊化されているので、良好な風合い
を有し、また(ii)低融点ポリマーセグメントの融着、
固着により良好な機械的強度を有する。しかしウォータ
ージェット法で得られた不織布と比べて風合いは不十分
であり、また機械的強度も満足すべきものではない。
【0031】そこで本発明の不織布の製造方法において
は、エアースルー処理後の一次不織布に機械的絡合処理
を施す。この機械的絡合処理としては、ニードルパンチ
により行なうのが好ましい。ニードルパンチとは、針の
通る孔のあいたストリッパプレートとベットプレートと
の間にウェッブを通し、フェルト針、フォーク針などを
植えたニードルプレートを昇降運動させることによりウ
ェッブ中の繊維を絡み合わせる処理をいう。
【0032】本発明によれば、ニードルパンチなどの機
械的絡合処理を施すことにより、繊維間の絡合性が高ま
り、不織布強度がさらに向上するのはもとより、繊維の
分割率もさらに向上して、不織布の風合いも優れたもの
となる。
【0033】すなわち、本発明の不織布の製造方法は、
エアースルー処理と機械的絡合処理とを有機的に組み合
わせ、前段のエアースルー処理によって、熱収縮による
熱分割性複合繊維の分割と低融点ポリマーセグメントの
融着固定を行ない、後段の機械的絡合処理によって繊維
相互の絡合と繊維の分割率の更なる向上を行なうことに
より、最終的にウォータージェット法で得られる不織布
と同等の風合いを有しつつ、高強度を有する不織布を得
たものである。
【0034】本発明の不織布の製造方法においては、不
織布強度をさらに向上させたり、表面のケバ立ちを防止
するため、機械的絡合処理後に、低融点ポリマーセグメ
ントの軟化点以上の温度で加熱エンボスロールなどによ
るポイントシール処理を行なってもよい。
【0035】
【実施例】
[実施例1] (1)分割性複合繊維の製造 高融点ポリマーとして相対粘度0.6[フェノールと四
塩化エタンとの等重量混合物を溶媒とし、溶液濃度0.
5g/100ml、温度20℃にて測定]のPET(鐘紡
(株)製;K101)を使用した。また低融点ポリマー
としてエチレンコンテントが4.0wt%、MFRが2
4、融点135℃のEPランダムコポリマー(出光石油
化学(株)製;出光ポリプロ Y2035G)を使用し
た。高融点ポリマーと低融点ポリマーとを体積比率を
1:1の割合にして複合溶融紡糸装置に供給し、紡糸温
度280℃、巻き取り速度1200m/min で巻き取っ
た。得られた未延伸糸を、90℃で2.9倍に延伸し、
押し込み式クリンパーで14個/インチの捲縮を付与
し、51mmにカットして単糸が3.6deの図1(a)に
示す断面形状(8分割)の分割性複合繊維からなるステ
ープルファイバーを得た。
【0036】(2)極細繊維製不織布の製造 (1)で得られたステープル・ファイバーをカード機に
かけ、目付50g/m2のウェッブを得たが、カード通
過性は良好で、均一なウェッブが得られた。またこのウ
ェッブの分割率は、50%であった。
【0037】このウェッブを速度2.7m/min、雰囲気
温度145℃で5秒間、エアースルー加工機に通して、
エアースルー処理することにより、熱風融着を行なっ
た。引き続いてニードルパンチ機(パンチ密度100本
/cm2)に通して、ニードル針により繊維の分割及び
絡合を促進させて目的とする不織布を得た。
【0038】得られた不織布の強力、分割率および触感
を下記の方法で測定した。
【0039】(1) 強力の測定方法 得られた不織布から幅25mm、長さ150mmの試料
を各々5枚切り出し、この試料について、チャック間隔
100mm、引張速度50mm/分の条件で測定した。
なおMD方向の強力は、その測定試料用の長さ方向を不
織布の長さ方向(MD方向)と一致させて切り出して測
定したものであり、またCD方向の強力は、その測定試
料の長さ方向を不織布の幅方向(CD方向)と一致させ
て切り出して測定したものである。
【0040】(2) 分割率の測定方法 不織布をポリウレタン製チューブ中に密に挿入充填して
これをチューブ長手方向と垂直に切断し、この断面を電
子顕微鏡(SEM)で観察して撮影面積が未分割繊維5
0本分程度の断面積を撮影して、この写真から次式によ
り算出した。
【0041】 分割率(%)=[(Sd+B)/(Sd+Su)]×100 Sd:完全に分割したセグメントの数(熱分割により生
じた単一セグメントからなる繊維の数) B :熱分割により生じたブロックの数(熱分割により
生じた複数セグメントからなる繊維の数) Su:未分割セグメントの数(上記ブロックを構成する
セグメントの総数)
【0042】なお、主セグメントを構成する複数の枝分
かれ部は、分割率の算出にあたっては各々1つのセグメ
ントとみなす。したがって、主セグメントは複数のセグ
メントの集合体とみなす。
【0043】(3) 触感 手で触ったときの感じを5段階評価で表した。評価5が
触感最良であり、以下評価4,3,2になるに従って触
感が劣っていき、評価1が触感最悪である。
【0044】本実施例で得られた不織布の強力、分割率
および触感を表1に示す。表1より、本実施例で得られ
た不織布は、強力が4300g/インチ(MD)、81
5g/インチ(CD)、分割率82%、触感5であり、
機械的強度および風合いにおいて優れていた。
【0045】[実施例2]実施例1を繰り返して得た不
織布に、さらにシール面積20%、シール接圧30kg
/cm、シール速度6m/minのエンボスロールにて、表
面温度を120〜125℃としてポイントシール処理し
て、融着不織布を作製した。
【0046】得られた不織布の強力、分割率、触感を表
1に示す。表1より、実施例2で得られた不織布は、エ
アースルー処理、ニードルパンチ処理後にポイントシー
ル処理を行って得られたものであるため、強力が625
0g/インチ(MD)、1125g/インチ(CD)、
分割率が90%、触感が5であり、実施例1の不織布よ
りも機械的強度および風合いがさらに向上していた。
【0047】[比較例1]実施例1の(1)で得た分割
性複合繊維を実施例1の(2)と同様にしてカード処理
してウェッブを得た。得られたウェッブをエアースルー
処理(処理条件は実施例1の(2)と同一)して不織布
を得た。ニードルパンチ処理は行なわなかった。
【0048】得られた不織布の強力、分割率および触感
を表1に示す。表1より、本比較例においてエアースル
ー処理のみを行って得られた不織布は、強力が2000
g/インチ(MD)、250g/インチ(CD)、分割
率が62%、触感が3であり、機械的強度および風合い
が、エアースルー処理とニードルパンチ処理を行った実
施例1よりもはるかに劣っていた。
【0049】[比較例2]実施例1の(1)で得た分割
性複合繊維を実施例1の(2)と同様にしてカード処理
してウェッブを得た。得られたウェッブをニードルパン
チ処理(処理条件は実施例1の(2)と同一)して不織
布を得た。エアースルー処理は行なわなかった。
【0050】得られた不織布の強力、分割率および触感
を表1に示す。表1より、本比較例においてニードルパ
ンチ処理のみを行って得られた不織布は、強力が50g
/インチ(MD)、20g/インチ(CD)、分割率が
55%、触感は未融着のため評価不能であり、不織布性
能が著しく劣っていた。
【0051】[比較例3]実施例1の(1)で得た分割
性複合繊維を実施例1の(2)と同様にしてカード処理
してウェッブを得た。得られたウェッブをポイントシー
ル処理(処理条件は実施例2と同一)して不織布を得
た。エアースルー処理およびニードルパンチ処理は行な
わなかった。
【0052】得られた不織布の強力、分割率および触感
を表1に示す。表1より、本比較例においてポイントシ
ール処理のみを行って得られた不織布は、強力が117
5g/インチ(MD)、305g/インチ(CD)、分
割率が65%、触感が3であり、不織布性能が著しく劣
っていた。
【0053】[比較例4]実施例1の(1)で得た分割
性複合繊維を実施例1の(2)と同様にしてカード処理
してウェッブを得た。得られたウェッブをニードルパン
チ処理(処理条件は実施例1の(2)と同一)した後、
ポイントシール処理(処理条件は実施例2と同一)して
不織布を得た。エアースルー処理は行なわなかった。
【0054】得られた不織布の強力、分割率および触感
を表1に示す。表1より、本比較例においてニードルパ
ンチ処理およびポイントシール処理を行なって得られた
不織布は、強力が3600g/インチ(MD)、590
g/インチ(CD)、分割率が67%、触感が3であ
り、機械的強度、風合いがエアースルー処理、ニードル
パンチ処理およびポイントシール処理を行った実施例2
に比べ、著しく劣っていた。
【0055】[比較例5]実施例1の(1)で得た分割
性複合繊維を実施例1の(2)と同様にしてカード処理
してウェッブを得た。得られたウェッブをニードルパン
チ処理(処理条件は実施例1の(2)と同一)した後、
エアースルー処理(処理条件は実施例1の(2)と同
一)し、さらにポイントシール処理(処理条件は実施例
2と同一)して不織布を得た。
【0056】本比較例においてはエアースルー処理とニ
ードルパンチ処理を行なったが、その処理順序が実施例
1および2と異なる。
【0057】得られた不織布の強力、分割率および触感
を表1に示す。表1より、本比較例で得られた不織布
は、強力が2450g/インチ(MD)、1130g/
インチ(CD)、分割率が69%、触感が3であり、機
械的強度、風合いが著しく劣っていた。比較例5の結果
と実施例2の結果から、本発明において、エアースルー
処理を行った後、ニードルパンチ(機械的絡合)処理を
行うことの技術的意義が実証された。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】本発明の不織布の製造方法によれば、簡
易な熱的手段で不織布化する方法でありながら、ウォー
タージェット法なみの風合いを維持しつつ、高強度を有
する不織布が得られる。得られた不織布は、フィルター
およびワイパーに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱分割性複合繊維の断面構造図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D04H 1/42 D04H 1/48 B 1/48 A41B 13/02 A A61F 13/18 303

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高融点ポリマーセグメントと低融点ポリ
    マーセグメントが相互に接合した断面形状を有する熱分
    割性複合繊維をカード処理してウェッブを形成し、次い
    で該ウェッブに、低融点ポリマーセグメントの融点から
    高融点ポリマーセグメントの軟化点までの温度範囲の加
    熱空気によりエアースルー処理を施し、さらに機械的絡
    合処理を施すことにより不織布を得ることを特徴とする
    不織布の製造方法。
  2. 【請求項2】 機械的絡合処理の後、ポイントシール処
    理を施す、請求項1に記載の方法。
JP7203016A 1995-08-09 1995-08-09 不織布の製造方法 Pending JPH0949160A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7203016A JPH0949160A (ja) 1995-08-09 1995-08-09 不織布の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7203016A JPH0949160A (ja) 1995-08-09 1995-08-09 不織布の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0949160A true JPH0949160A (ja) 1997-02-18

Family

ID=16466956

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7203016A Pending JPH0949160A (ja) 1995-08-09 1995-08-09 不織布の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0949160A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003180748A (ja) * 2001-12-17 2003-07-02 Daio Paper Corp 不織布製ターゲットテープおよびこれを用いた吸収性物品
US7012232B1 (en) 2004-08-31 2006-03-14 Mark Gruenspecht RF welding device
JP2006328628A (ja) * 2000-01-24 2006-12-07 Daiwabo Co Ltd 熱分割型複合繊維およびその繊維集合物
US9974700B2 (en) 2013-03-15 2018-05-22 The Procter & Gamble Company Absorbent articles with nonwoven substrates having fibrils
US11090407B2 (en) 2017-03-09 2021-08-17 The Procter & Gamble Company Thermoplastic polymeric materials with heat activatable compositions
US11110013B2 (en) 2014-09-10 2021-09-07 The Procter & Gamble Company Nonwoven webs with hydrophobic and hydrophilic layers
US11129919B2 (en) 2016-03-09 2021-09-28 The Procter & Gamble Company Absorbent article with activatable material

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006328628A (ja) * 2000-01-24 2006-12-07 Daiwabo Co Ltd 熱分割型複合繊維およびその繊維集合物
JP2003180748A (ja) * 2001-12-17 2003-07-02 Daio Paper Corp 不織布製ターゲットテープおよびこれを用いた吸収性物品
US7012232B1 (en) 2004-08-31 2006-03-14 Mark Gruenspecht RF welding device
US9974700B2 (en) 2013-03-15 2018-05-22 The Procter & Gamble Company Absorbent articles with nonwoven substrates having fibrils
US10016319B2 (en) 2013-03-15 2018-07-10 The Procter & Gamble Company Absorbent articles with nonwoven substrates having fibrils
US10993855B2 (en) 2013-03-15 2021-05-04 The Procter & Gamble Company Absorbent articles with nonwoven substrates having fibrils
US11110013B2 (en) 2014-09-10 2021-09-07 The Procter & Gamble Company Nonwoven webs with hydrophobic and hydrophilic layers
US11129919B2 (en) 2016-03-09 2021-09-28 The Procter & Gamble Company Absorbent article with activatable material
US11090407B2 (en) 2017-03-09 2021-08-17 The Procter & Gamble Company Thermoplastic polymeric materials with heat activatable compositions

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2783602B2 (ja) 熱接着用極細複合繊維およびその織布または不織布
JP2703971B2 (ja) 極細複合繊維およびその織布または不織布
JP3658884B2 (ja) 複合長繊維不織布の製造方法
JP3109629B2 (ja) ポリオレフィン系芯鞘型複合繊維及びこれを用いた不織布
JPH0949160A (ja) 不織布の製造方法
JP2904966B2 (ja) 熱分割性複合繊維
JPH10331063A (ja) 複合不織布およびその製造方法
JPH08158229A (ja) 不織布の製造方法
JP3124017B2 (ja) 熱接着性繊維および不織布
JP3247177B2 (ja) 生分解性潜在捲縮性複合短繊維及びその不織布
WO2001039652A1 (fr) Chiffon d'essuyage a base de textile non-tisse et son procede de fabrication
JP2971919B2 (ja) 熱接着性繊維
JP2948948B2 (ja) 熱接着性繊維
JP4026279B2 (ja) 分割型複合繊維及びこれを用いた繊維成形体
JP2801055B2 (ja) 複合シート
JP4453179B2 (ja) 分割繊維及びこれを用いた繊維成形体
JP2980294B2 (ja) ステープル、不織布およびその製造方法
JPH1037055A (ja) 複合不織布
JPH06146113A (ja) 熱融着性複合繊維及びその製造方法ならびにその繊維を用いた不織布
JP3857056B2 (ja) 熱分割型複合繊維およびその繊維集合物
JP4785659B2 (ja) 熱分割型複合繊維およびその繊維集合物
JP3318833B2 (ja) 分割型複合繊維及びこれを用いた繊維成形品
JPH10140471A (ja) 不織布製拭き布及びその製造方法
JPH08109567A (ja) 積層不織構造体及びその製造方法
JPH0841762A (ja) 積層不織布及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20031215