JPH0948812A - プロピレン−エチレン−ブテン−1三元共重合体及びその製造方法 - Google Patents
プロピレン−エチレン−ブテン−1三元共重合体及びその製造方法Info
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- JPH0948812A JPH0948812A JP20240895A JP20240895A JPH0948812A JP H0948812 A JPH0948812 A JP H0948812A JP 20240895 A JP20240895 A JP 20240895A JP 20240895 A JP20240895 A JP 20240895A JP H0948812 A JPH0948812 A JP H0948812A
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Abstract
広く、且つ共重合体に含まれる触媒残査が極めて少ない
プロピレンエチレンブテン−1三元共重合体を提供す
る。 【解決手段】メルトフローレイトが0.1〜30g/1
0分、エチレンに基づく単量体単位が1〜10モル%、
プロピレンに基づく単量体単位が84〜98モル%、ブ
テン−1に基づく単量体単位が1〜6モル%であるプロ
ピレン−エチレン−ブテン−1よりなる低温トルエン可
溶分が少なく、分子量分布が広く、且つ、共重合体中に
含有されるチタン原子、塩素原子等の量が低減されたプ
ロピレン−エチレン−ブテン−1三元共重合体である。
Description
の量が少なく、分子量分布が広く、且つ共重合体中に含
まれる触媒残渣が極めて少ないプロピレンエチレンブテ
ン−1三元共重合体に関するものである。
ム共重合することにより得られる共重合体は、プロピレ
ンの単独重合体に比べ、耐衝撃性、透明性に優れ、更
に、比較的低融点となるためにヒートシール性が優れる
などの特徴を有しており、各種フィルムよりなる包装材
料の分野で幅広く利用されている。
エチレンランダム共重合体は、上記用途分野でその品質
面で十分満足すべきものとは言えず、未だ用途によって
はその使用が制限される課題があった。例えば、耐衝撃
性、ヒートシール性をより向上させる手段と一般にラン
ダム共重合体中のエチレン含有量を高くする方法が知ら
れているが、エチレン含有量を高くすることにより、低
分子量非晶性成分の副生量が著しく増加し、フィルムの
べたつき性が増加し、ブロッキング現象を引き起こすた
め商品価値を損ねるという課題があった。一方、該ラン
ダム共重合体の製造に於いても、プロピレンを媒体とし
たスラリー重合により製造する際には、共重合体粒子の
互着、重合系の粘度の増加により生産性が低下するばか
りか、生産上の重大なトラブルとなる課題があった。
これまでに種々提案されている。特開昭59ー4721
0号公報には、プロピレンとエチレン及びブテン−1を
ランダム共重合することにより、ヒートシール性に優
れ、且つ溶剤可溶性重合体の副生を抑える方法が開示さ
れている。
重合体では低分子量非晶性成分の量は比較的低減されて
いるもののフィルムに成形された際の耐ブロッキング性
は未だ満足のいくものではなく、更に共重合体の分子量
分布が狭く、溶融張力が低下することで、成形性、フィ
ルムのヤング率において改良の余地があった。
系共重合体は、一般に、ハロゲン化チタン化合物、有機
アルミニウム化合物よりなる触媒を用いて製造されるこ
とは周知のことである。これら触媒残渣が重合体中に多
量に残存した場合には、成形品の色調が黄色となる外観
不良の問題が生じ、特に、重合体中に塩素原子が多量に
残存している場合には、重合体に加工助剤、塩素捕捉剤
として一般に用いられるステアリン酸カルシウム等の金
属石鹸が配合された際、塩素原子と反応してステアリン
酸などの脂肪酸を遊離し、フィルムに成形する場合のロ
ール汚れや目やに現象を生じフィルムの等の品質を損な
うという問題を生じていた。
ルムに成形する際の成形性、及び得られたフィルムのヒ
ートシール性、耐ブロッキング性に優れ、更にヤング
率、透明性、外観等の品質バランスを十分に満足するプ
ロピレン系の共重合体が望まれていた。
を解決すべく鋭意研究を行った結果、低分子量非晶成分
の量が少なく、分子量分布が広く、且つ触媒残渣の少な
い共重合体を得ることに成功し、上記の課題を解決でき
ることを見い出し本発明を完成した。
トが0.1〜30g/10分、エチレンに基づく単量体
単位が1〜10モル%、プロピレンに基づく単量体単位
が84〜98モル%、ブテン−1に基づく単量体単位が
1〜6モル%であるプロピレン−エチレン−ブテン−1
三元ランダム共重合体であって、該エチレンに基づく単
量体単位E(モル%)と低温トルエン可溶分S(wt
%)との関係が、式 S≦0.37×E+1.5 を満足し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで
測定される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)の比(Mw/Mn)が6以上であり、且つ、共重合
体中に含有されるチタン原子が3ppm以下、塩素原子
が30ppm以下であることを特徴とするプロピレン−
エチレン−ブテン−1三元共重合体が提供される。
トは、0.1〜30g/10分である。即ち、0.1g
/10分以下では溶融流動性に劣り、また30g/10
分以上では、溶融張力に劣り、いずれも成形性が低下す
るために好ましくない。成形性を勘案すると、好ましい
範囲は、0.3〜25g/10分、更に好ましくは、
0.5〜20g/10分である。
レン、エチレン及びブテン−1に基づく単量体単位から
構成されるランダム共重合体であり、共重合体中に含有
されるエチレンに基づく単量体単位(以下、単に「エチ
レン単位」ともいう)は、1〜10モル%、ブテン−1
に基づく単量体単位(以下、単に「ブテン−1単位」と
もいう)は、1〜6モル%である。即ち、上記組成の範
囲外では、フィルムに成形した場合のヒートシール性と
耐ブロッキング性を勘案したバランスが十分に発揮され
ないために好ましくない。例えば、エチレン単位又はブ
テン−1単位がそれぞれ1モル%未満では、これを使用
して得られるフィルムにおけるヒートシール性、透明性
に劣り、一方、エチレン単位が10モル%を越える場
合、又はブテン−1単位が6モル%を越える場合には、
耐ブロッキング性、ヤング率が低下するために好ましく
ない。上記の品質バランスを勘案し、より好ましい組成
範囲は、エチレン単位が、1.2〜8モル%、更に好ま
しくは、1.5〜6モル%であり、ブテン−1単位は、
1.5〜5.5モル%、更に好ましくは、2〜5モル%
の範囲である。
について厳密な意味を有するものではなく、シートをも
包含するものである。
合工程に於いて重合されるプロピレンまたは、他のαー
オレフィンの単独重合体成分を微量含むことができる。
この場合、該単独重合体成分の含有量は、予備重合倍率
により異なるが、通常、0.5重量%以下である。上記
プロピレン以外のαーオレフィンとしては、エチレン、
ブテン−1、ヘキセン−1等の直鎖状αーオレフィン、
3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1、ビニ
ルシクロアルカン等の分岐状αーオレフィンを挙げるこ
とができる。
成分の量が少ない点が特徴である。本発明の三元共重合
体の低温トルエン可溶分S(wt%)の値は、エチレン
に基づく単量体単位E(モル%)との関係において、式 S≦0.37×E+1.5 を満足することが重要である。即ち、低温トルエン可溶
分が上記の関係式の範囲外では、成形品のべたつき性、
特にフィルムの耐ブロッキング性が低下するために好ま
しくない。
い範囲は、 S≦0.37×E+1.0 であり、更に好ましくは、 S≦0.35×E+1.0 である。
トルエン可溶分の値は、三元共重合体をトルエンに10
0℃で完全に溶かした後、−18℃に冷却後、静置して
析出した成分は濾別し、トルエン溶液を完全に濃縮する
ことにより得られた可溶分の量より下記式により求めた
値である。
合体の量(g))×100 また、本発明の三元共重合体は、ゲルパエーションクロ
マトグラフィー(GPC)で測定される重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)で
表される分子量分布が6以上である。Mw/Mnが6未
満では、溶融張力が低下し、加工性が低下するばかり
か、フィルム、シートとなった場合のヤング率が低下し
好ましくない。Mw/Mnの好ましい値は、6.5以上
である。
する触媒残渣が少ないことも特徴とする。即ち、重合体
中に残存する触媒残渣が少ないことにより塩素捕捉剤と
して金属石鹸を用いた場合の脂肪酸の遊離によるロール
汚れがなく、且つ色調、外観にも優れるという効果を有
する。本発明の三元共重合体では、残存するチタン原子
が3ppm以下、好ましくは、2ppm以下である。一
方、塩素原子の濃度は30ppm以下であり、好ましく
は、20ppm以下である。
場合には、成形品となった場合の色調が黄色くなり好ま
しくない。また、塩素原子の濃度が、30ppmを越え
た場合は、添加した金属石鹸から脂肪酸が遊離しロール
汚れを生じ、フィルム、シートの外観不良の原因となる
ために好ましくない。
原子吸光法によって測定することができる。
限定されるものではないが、例えば以下の方法で製造す
ることができる。
触媒の存在下にプロピレンとエチレンとブテン−1をラ
ンダム共重合する方法である。
ンを必須成分として含有する固体チタン化合物 〔B〕有機アルミニウム化合物 〔C〕ジシクロペンチルジメトキシシラン 本発明で用いられるチタン化合物〔A〕は、オレフィン
の重合に使用されることが公知の化合物が何ら制限なく
採用される。特に、チタン、マグネシウム及びハロゲン
を成分とする触媒活性の高いチタン化合物が好適であ
る。このような触媒活性の高いチタン化合物は、ハロゲ
ン化チタン、特に四塩化チタンを種々のマグネシウム化
合物に担持させたものとなっている。この触媒の製法は
公知の方法が何ら制限なく採用される。例えば、四塩化
チタンを塩化マグネシウムなどのマグネシウム化合物と
共粉砕する方法、アルコール、エーテル、エステル、ケ
トン又はアルデヒド等の電子供与体の存在下にハロゲン
化チタンとマグネシウム化合物とを共粉砕する方法、ま
たは、溶媒中でハロゲン化チタン、マグネシウム化合物
及び電子供与体を接触させる方法等が挙げられる。その
ようなチタン化合物の製法は、例えば、特開昭56−1
55206号公報、同56−136806、同57−3
4103、同58−8706、同58−83006、同
58−138708、同58−183709、同59−
206408、同59−219311、同60−812
08、同60−81209、同60−186508、同
60−192708、同61−211309、同61−
271304、同62−15209、同62−1170
6、同62−72702、同62−104810等に示
されている方法が採用される。
レフィンの重合に用いられることが公知の化合物を何等
制限なく使用できる。例えば、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリ−nプロピルアルミ
ニウム、トリ−nブチルアルミニウム、トリ−iブチル
アルミニウム、トリ−nヘキシルアルミニウム、トリ−
nオクチルアルミニウム、トリ−nデシルアルミニウム
等のトリアルキルアルミニウム類、エチルアルミニウム
ジクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、
ジエチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウ
ムブロマイド、ジエチルアルミニウムアイオダイド、ジ
イソブチルアルミニウムクロライド、ジn−プロピルア
ルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジブロマイ
ド、エチルアルミニウムジアイオダイド、イソブチルア
ルミニウムジクロライド、イソブチルアルミニウムジブ
ロマイド、イソブチルアルミニウムジアイオダイド等の
ハロゲン原子含有のアルキルアルミニウム類を用いるこ
とが出来る。また、モノエトキシジエチルアルミニウ
ム、ジエトキシモノエチルアルミニウム等のアルコキシ
アルミニウム類を用いることもできる。
ンチルジメトキシシランが用いられる。ジシクロペンチ
ルジメトキシシラン以外の化合物では、得られる三元共
重合体の分子量分布が十分に広くならないために好まし
くない。
成分の存在下にプロピレンとエチレンとブテン−1の三
元ランダム共重合を施すことにより得られるが、三元共
重合体の低温トルエン可溶分をより低減させ、且つ重合
により得られる重合体粒子の粒子性状を向上させるため
には三元ランダム共重合を施すに先立ってチタン化合物
〔A〕をプロピレンまたは他のαーオレフィンにより予
備重合を施すことが有効である。
はないが、下記の条件で行われることがより好ましい。
即ち、 〔A〕チタン化合物 〔B〕有機アルミニウム化合物 〔D〕一般式〔I〕 R1R2Si(OR3)2 〔I〕 (ここで、R1、R2およびR3は、同一または異なる炭
素数1〜20の炭化水素基である。)で示される有機ケ
イ素化合物および、必要に応じ、 〔E〕一般式〔II〕 R4I 〔II〕 (ここで、R4は、ヨウ素原子であるかあるいは炭素数
1〜20の炭化水素基である。)で示されるヨウ素化合
物の存在下にプロピレンまたは他のα−オレフィンを
〔A〕チタン化合物の1g当たり0.1〜50gを予備
重合せしめる方法が好適である。
ウム化合物は、上記に示した化合物をそのまま採用する
ことができる。
物〔B〕の使用量は特に制限されるものではないが、一
般にチタン化合物中のTi原子に対しAl/Ti(モル
比)で1〜100であることが好ましく、さらに3〜1
0であることが好ましい。
一般式〔I〕で示される化合物を何ら制限なく採用され
るが、ランダム共重合に用いられるジシクロペンチルジ
メトキシシラン以外の化合物を用いることが得られる三
元共重合体粒子の互着を防止でき、粒子性状をより向上
させることができるためにより好ましい態様となる。
れる炭素数1〜20の炭化水素基としては、メチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イ
ソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、イソペン
チル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オ
クチル基、ノニル基、デシル基、および後述するような
シクロペンチル基、アルキル基置換シクロペンチル基、
シクロヘキシル基、アルキル基置換シクロヘキシル基、
t−ブチル基、t−アミル基、フェニル基、アルキル置
換フェニル基等が挙げられる。
素化合物を例示すると次の通りである。例えば、ジt−
ブチルジメトキシシラン、ジt−アミルジメトキシシラ
ン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、ジ(2−メチ
ルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(3−メチル
シクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(2−エチルシ
クロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(2,3−ジメチ
ルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(2,4−ジ
メチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(2,5
−ジメチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ
(2,3−ジエチルシクロペンチル)ジメトキシシラ
ン、ジ(2,3,4−トリメチルシクロペンチル)ジメ
トキシシラン、ジ(2,3,5−トリメチルシクロペン
チル)ジメトキシシラン、ジ(2,3,4−トリエチル
シクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(テトラメチル
シクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(テトラエチル
シクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(2−メチルシ
クロヘキシル)ジメトキシシラン、ジ(3−メチルシク
ロヘキシル)ジメトキシシラン、ジ(4−メチルシクロ
ヘキシル)ジメトキシシラン、ジ(2−エチルシクロヘ
キシル)ジメトキシシラン、ジ(2,3−ジメチルシク
ロヘキシル)ジメトキシシラン、ジ(2,4−ジメチル
シクロヘキシル)ジメトキシシラン、ジ(2,5−ジメ
チルシクロヘキシル)ジメトキシシラン、ジ(2,6−
ジメチルシクロヘキシル)ジメトキシシラン、ジ(2,
3−ジエチルシクロヘキシル)ジメトキシシラン、ジ
(2,3,4−トリメチルシクロヘキシル)ジメトキシ
シラン、ジ(2,3,5−トリメチルシクロヘキシル)
ジメトキシシラン、ジ(2,3,6−トリメチルシクロ
ヘキシル)ジメトキシシラン、ジ(2,4,5−トリメ
チルシクロヘキシル)ジメトキシシラン、ジ(2,4,
6−トリメチルシクロヘキシル)ジメトキシシラン、ジ
(2,3,4−トリエチルシクロヘキシル)ジメトキシ
シラン、ジ(2,3,4,5−テトラメチルシクロヘキ
シル)ジメトキシシラン、ジ(2,3,4,6−テトラ
メチルシクロヘキシル)ジメトキシシラン、ジ(2,
3,5,6−テトラメチルシクロヘキシル)ジメトキシ
シラン、ジ(2,3,4,5−テトラエチルシクロヘキ
シル)ジメトキシシラン、ジ(ペンタメチルシクロヘキ
シル)ジメトキシシラン、ジ(ペンタエチルシクロヘキ
シル)ジメトキシシラン、t−ブチルメチルジメトキシ
シラン、t−ブチルエチルジメトキシシラン、t−アミ
ルメチルジメトキシシラン、シクロペンチルメチルジメ
トキシシラン、シクロペンチルエチルジメトキシシラ
ン、シクロペンチルイソブチルジメトキシシラン、シク
ロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルエ
チルジメトキシシラン、シクロヘキシルイソブチルジメ
トキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニル
メチルジメトキシシランなどを挙げることができる。
量は特に制限されるものではないが、一般にはチタン化
合物中のTi原子に対しSi/Ti(モル比)で0.1
〜100であることが好ましく、0.5〜10であるこ
とが好ましい。
重合体の低温トルエン可溶分量をより低下させるために
ヨウ素化合物〔E〕を用いることが好ましい。
で示される化合物が何等制限なく採用される。前記一般
式〔II〕中のR4は、ヨウ素原子であるかあるいは炭素
数1〜20の炭化水素基であり、炭化水素基の場合はア
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基またはアリール
基等の炭化水素基である。本発明において好適に使用で
きるヨウ素化合物を具体的に例示すれば、例えば、ヨウ
素、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、ヨウ化プロピル、ヨ
ウ化ブチル、ヨウドベンゼン、p−ヨウドトルエン等で
ある。中でもヨウ素、ヨウ化メチル、ヨウ化エチルなど
が好ましい。
特に制限されないが、一般にはチタン化合物中のTi原
子に対し、I/Ti(モル比)で0.1〜100である
ことが好ましく、さらに0.5〜50であることが好ま
しい。
されてもよく、一括混合されたものを用いても良い。逐
次添加の場合の添加順序は特に限定されない。
ィンの重合量は、チタン化合物1g当り0.1〜50
g、好ましくは1〜20gの範囲であり、工業的には1
〜10gの範囲が好適である。予備重合で用いられるプ
ロピレン以外のα−オレフィンとしては、エチレン、ブ
テン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1等の直鎖状α−
オレフィンの他に3−メチルブテン−1、4−メチルペ
ンテン−1、ビニルシクロアルカン等の分岐αーオレフ
ィンが挙げられる。また、上記のプロピレンまたはα−
オレフィンを2種類以上同時に使用することも可能であ
る。また、予備重合で水素を共存させることも可能であ
る。
のが好ましく、溶媒として、ヘキサン、ヘプタン、シク
ロヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの飽和脂肪族炭化
水素もしくは芳香族炭化水素を単独で、又はこれらの混
合溶媒を用いることができる。予備重合温度は、一般に
−20〜100℃、特に0〜60℃の温度が好ましく、
予備重合を多段階に行う場合には各段で異なる温度の条
件下で行ってもよい。予備重合時間は、予備重合温度及
び予備重合での重合量に応じ適宜決定すればよく、予備
重合における圧力は限定されるものではないが、スラリ
ー重合の場合は、一般に大気圧〜5kg/cm2程度で
ある。予備重合は、回分、半回分、連続のいずれの方法
で行ってもよい。予備重合終了時には、ヘキサン、ヘプ
タン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の飽和脂
肪族炭化水素もしくは芳香族炭化水素を単独で、又は混
合溶媒で洗浄することが好ましく、洗浄回数は通常の場
合5〜6回が好ましい。
ブテン−1の三元ランダム共重合は上記予備重合を行っ
た場合、得られる予備重合触媒、〔B〕有機アルミニウ
ム化合物及び〔C〕ジシクロペンチルジメトキシシラン
ジシクロペンチルジメトキシシランを使用することによ
り、得られる三元共重合体は、重合後、溶剤による抽
出、分別、洗浄等の後処理をしない場合においても、低
温トルエン可溶分が前記範囲の低い値を示す。また、か
かる方法により得られる三元共重合体は、重合後、溶剤
による抽出、分別、洗浄等の後処理をしない場合でも、
原子の濃度が前記した低い値を示す。
は、本発明の効果が認められる限り特に制限されず、公
知の方法を採用することができるが、一般には次の条件
が好ましい。
特に制限されないが、一般には、予備重合で得られたチ
タン化合物中のTi原子に対しAl/Ti(モル比)で
10〜1000であることが好ましく、さらには20〜
500であることが好適である。
の使用量は特に制限されるものではないが、一般にはチ
タン化合物のTi原子に対しSi/Ti(モル比)で
0.1〜1000であることが好ましく、さらに1〜1
00であることが好ましい。これら本重合に用いられる
成分の添加順序はとくに制限されず。有機アルミニウム
化合物と有機ケイ素化合物を混合して用いても差し支え
ない。
0〜150℃であり、分子量調節剤として水素を共存さ
せることもできる。また、重合は、スラリー重合、無溶
媒重合、及び気相重合にも適用でき、回分式、半回分
式、連続式のいずれの方法でもよく、更に重合を上記の
範囲内で条件の異なる2段以上に分けて行うこともでき
る。
可溶分が少なく、分子量分布が広く、且つ重合体中に残
存する触媒残渣が少ないために、これをフィルムに成形
する場合の成形性が良好で、また、耐ブロッキング性に
優れた特性を有するフィルムが得られるために、各種延
伸フィルム、無延伸フィルム、シート材料として好適に
用いることができる。
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。以下の実施例において用いた測定方法について
説明する。
と略す) ASTM D−790に準拠した。
00℃まで昇温した後、更に30分攪拌を続け、ポリマ
ーを完全に溶かした後、トルエン溶液を−18℃、24
時間放置した。析出物は濾別し、トルエン溶液を完全に
蒸発することで可溶分を得た。
エン可溶分(g)/ホ゜リマー1g)×100 で表される。
より測定した。即ち、ウォーターズ社製GPC−150
Cにより、o−ジクロロベンゼンを溶媒として135℃
で測定を行った。用いたカラムは、東ソ−社製TSK−
gel GMH6−HT、ゲルサイズ10〜15μmで
ある。較正曲線は、標準試料として、重量平均分子量
が、950、2900、一万、5万、270万、490
万のポリスチレンを用いた。
度の測定 ポリマー約10gを230℃でプレス成形を行い、円盤
状のシートを作成した後、理学電機社製全自動蛍光X線
分析装置システム3080を用い測定を行った。
率を測定した。
重ね合わせ、10kgの荷重をかけて温度40℃、湿度
90%RHの雰囲気に24時間放置後、4cm×4cm
にサンプルを切り出し、引張り試験機(速度:100m
m/分)で剥離強度を測定した。 (9)ロールの汚れ 8時間連続製膜後、目視により判定した。
58−83006号公報の実施例1の方法に準じて行っ
た。即ち、無水塩化マグネシウム0.95g(10mm
ol)、デカン10ml、及び2−エチルヘキシルアル
コール4.7ml(30mmol)を125℃で2時間
加熱攪拌した。この溶液中に無水フタル酸0.55g
(6.75mmol)を添加し、125℃にて更に1時
間攪拌混合を行い均一溶液とした。室温まで冷却した
後、120℃に保持された四塩化チタン40ml(0.
36mol)中に1時間にわたって全量滴下装入した。
その後、この混合溶液の温度を2時間かけて110℃に
昇温し、110℃に達したところでジイソブチルフタレ
ート0.54mlを添加し、これより2時間110℃に
て攪拌下に保持した。
し、この固体部を200mlのTiCl4にて再懸濁さ
せた後、再び110℃で2時間の加熱反応を行った。反
応終了後、再び熱濾過にて固体部を採取し、デカン及び
ヘキサンにて、洗液中に遊離のチタン化合物が検出され
なくなるまで十分洗浄した。固体Ti触媒の組成はチタ
ン2.1重量%、塩素57重量%、マグネシウム18.
0%、及びジイソブチルフタレート21.9重量%であ
った。
のオートクレーブに、精製n−ヘキサン200ml、ト
リエチルアルミニウム50mmol、ジフェニルジメト
キシシラン10mmol、ヨウ化エチル50mmol、
及び固体Ti触媒成分をTi原子換算で5mmol装入
した後、プロピレンを固体触媒成分1gに対し3gとな
るように30分間連続的にオートクレーブに導入した。
なお、この間の温度は15℃に保持した。30分後に反
応を停止し、オートクレーブ内をN2で充分に置換し
た。得られたスラリーの固体部分を精製n−ヘキサンで
4回洗浄し、チタン含有ポリプロピレンを得た。分析の
結果、固体Ti触媒成分1gに対し2.1gのプロピレ
ンが重合されていた。
レンを545kg及びブテン−1を55kg装入し、ト
リエチルアルミニウム612mmol、ジシクロペンチ
ルジメトキシシラン306mmol、更に水素ガスを導
入した後、重合槽の内温を55℃に昇温した。ついでエ
チレンを導入し、チタン含有ポリプロピレンをTi原子
として1.5mmol装入した。続いてオートクレーブ
の内温を70℃まで昇温しエチレンガス濃度を一定に保
つようにエチレンを供給しながら2時間重合を行った。
重合終了後、未反応のプロピレンをパージし、白色顆粒
状の重合体を得た。得られた重合体は70℃で1時間の
乾燥を行った。結果を表1に示した。
ン−1ランダム共重合体100重量部に、酸化防止剤と
して2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.1重
量部、塩素補足剤としてステアリン酸カルシウム0.0
5重量部、ブロッキング防止剤としてサイロイド55
(平均粒径2.73μm)0.15重量部、滑剤として
エルカ酸アミド0.06重量部を添加し、ヘンシェルミ
キサーで5分間混合した後、スクリュ−径65mmφの
押出造粒機を用いて230℃で押し出し、ペレットを造
粒し原料ペレットを得た。
チレンブテン−1共重合体ペレットを用いて以下の方法
で無延伸フィルムを作成した。原料ペレットをスクリュ
ー径40mmφのTダイ製膜機でダイ温度230℃で溶
融押出しを行い、表面温度37℃の冷却ロールで冷却し
厚み30μmの無延伸フィルムを得た。得られたフィル
ムは成形後、24時間後に物性測定を行った。結果を表
2に示した。
レンブテン−1共重合体ペレットを用いて以下の方法で
無延伸シートを作成した。原料ペレットをスクリュー径
40mmφのTダイ製膜機でダイ温度230℃で溶融押
出しを行い、表面温度20℃の冷却ロールで冷却し厚み
1.0mmの無延伸シートを得た。得られたシートは成
形後、24時間後に物性測定を行った。結果を表3に示
した。
素を50mmol用いた以外は、実施例1と同様の方法
で行った。結果を表1、2、3に示した。
たほかは、実施例1と同様の方法で行った。結果を表
1、2、3に示した。
リマー中のエチレン含量を1.5モル%(実施例4)、
3.5モル%(実施例5)、6.0モル%(実施例6)
とした以外は、実施例1と同様の方法で行った。結果を
表1、2、3に示した。
リマー中のブテン−1含量を1.5モル%(実施例
7)、5.0モル%(実施例8)とした以外は実施例1
と同様の方法で行った。結果を表1、2、3に示した。
g/分(実施例9)、20g/分(実施例10)とした
以外は実施例1と同様の方法で行った。結果を表1、
2、3に示した。
ーブに、精製n−ヘキサン200ml、ジエチルアルミ
ニウムクロライド50mmol、及び丸紅ソルベー社製
三塩化チタンを3.5g挿入した後、プロピレンを固体
触媒成分1gに対し3gとなるように30分間連続的に
オートクレーブに導入した。なお、この間の温度は15
℃に保持した。30分後に反応を停止し、オートクレー
ブ内をN2で充分に置換した。得られたスラリーの固体
部分を精製n−ヘキサンで4回洗浄し、チタン含有ポリ
プロピレンを得た。分析の結果、三塩化チタン触媒成分
1gに対し2.1gのプロピレンが重合されていた。
レンを545kg、及びブテン−1を55kg装入し、
ジエチルアルミニウムクロライド612mmol、更に
水素ガスを導入した後、重合槽の内温を60℃に昇温し
た。ついでエチレンを導入し、チタン含有ポリプロピレ
ンを三塩化チタン換算で20g装入した。続いてオート
クレーブの内温を70℃まで昇温しエチレンガス濃度を
一定に保つようにエチレンを供給しながら2時間重合を
行った。重合終了後、未反応のプロピレンをパージし、
白色顆粒状の重合体を得た。得られた重合体は70℃で
1時間の乾燥を行った。結果を表1、2、3に示した。
ンの代わりにシクロヘキシルメチルジメトキシシラン
(実施例11)、ジシクロヘキシルジメトキシシラン
(実施例12)、フェニルメチルジメトキシシラン(実
施例13)、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン
(実施例14)、ジシクロペンチルジメトキシシラン
(実施例15)を用いたほかは、実施例1と同様に行っ
た。結果を表1、2、3に示した。
シランの代わりに、表2に示したシラン化合物を用いた
以外は実施例1と同様に行った。結果を表1、2、3に
示した。
ポリマー中のエチレン含量を0.8モル%とした以外
は、実施例1と同様の操作を行った。結果を表1に示す
が、得られたポリマーを実施例1と同様に造粒を行った
後に、フィルム及びシートの成形を行ったが、ヒートシ
ール性及び耐衝撃性に劣り実用的で無かった。
ポリマー中のエチレン含量を12モル%とした以外は、
実施例1と同様の操作を行った。結果を表1、2、3に
示した。
ポリマー中のブテン−1含量を7モル%とした以外は、
実施例1と同様の操作を行った。結果を表1、2、3に
示した。
0.05g/分(比較例10)、60g/分(比較例1
1)とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。結
果を表1に示すが、得られたポリマーを実施例1と同様
に造粒を行った後に、フィルム、及びシートの成形を行
ったが安定した製膜が困難であった。
ーチャートである。
Claims (3)
- 【請求項1】 メルトフローレイトが0.1〜30g/
10分、エチレンに基づく単量体単位が1〜10モル
%、プロピレンに基づく単量体単位が84〜98モル
%、ブテン−1に基づく単量体単位が1〜6モル%であ
るプロピレン−エチレン−ブテン−1三元ランダム共重
合体であって、該エチレンに基づく単量体単位E(モル
%)と低温トルエン可溶分S(wt%)との関係が、式 S≦0.37×E+1.5 を満足し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで
測定される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)の比(Mw/Mn)が6以上であり、且つ、共重合
体中に含有されるチタン原子が3ppm以下、塩素原子
が30ppm以下であることを特徴とするプロピレン−
エチレン−ブテン−1三元共重合体。 - 【請求項2】 下記成分〔A〕、〔B〕、〔C〕の触媒
の存在下にプロピレン、エチレン、ブテン−1をランダ
ム共重合することを特徴とする請求項1に記載のプロピ
レン−エチレン−ブテン−1三元共重合体の製造方法。 〔A〕マグネシウム、チタン、及びハロゲンを必須成分
として含有する固体チタン化合物 〔B〕有機アルミニウム化合物 〔C〕ジシクロペンチルジメトキシシラン - 【請求項3】 請求項1に記載のプロピレン−エチレン
−ブテン−1三元共重合体よりなるフィルム。
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JP2000219787A (ja) * | 1998-11-26 | 2000-08-08 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | プロピレン系樹脂組成物及びそのフィルム |
JP2000351879A (ja) * | 1999-06-09 | 2000-12-19 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | プロピレン系ランダム共重合体組成物及びそれからなるフィルム |
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-
1995
- 1995-08-08 JP JP20240895A patent/JP3777203B2/ja not_active Expired - Lifetime
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