JPH0948673A - 窒化珪素粉末 - Google Patents

窒化珪素粉末

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JPH0948673A
JPH0948673A JP7279548A JP27954895A JPH0948673A JP H0948673 A JPH0948673 A JP H0948673A JP 7279548 A JP7279548 A JP 7279548A JP 27954895 A JP27954895 A JP 27954895A JP H0948673 A JPH0948673 A JP H0948673A
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JP
Japan
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silicon nitride
acid amide
nitride powder
powder
water
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JP7279548A
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English (en)
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Tomoyuki Ogura
知之 小倉
Takeshi Tsuzumi
毅 津々見
Michio Matsuno
路雄 松野
Hiroshi Shimizu
浩 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chichibu Onoda Cement Corp
Original Assignee
Chichibu Onoda Cement Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 窒化珪素粉末は大気中での保存性が悪く、表
面が容易に酸化され、また該粉末を水と混合した際には
凝集状態になり易く、良好な分散性を示すのものが得難
かった。 【構成】 表面が酸アミドで覆われたものであって耐酸
化性があり、水と分散系を形成することを特徴とする窒
化珪素粉末、及び前記酸アミドがポリアクリル酸アミド
であることを特徴とする窒化珪素粉末。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保存性及び水と混
合した際の分散性に優れた窒化珪素粉末に関する。
【0002】
【従来の技術】窒化珪素焼結体は、優れた熱的機械的特
性を兼ね備え、従来の材料では使用不可能であった高温
で高強度を要求される自動車用エンジン部品、熱機関
等、あるいは、その特性を活かした耐食、耐摩耗部材等
への利用に関しての開発、実用化が活発に進められてい
る。
【0003】このような用途への適用においては、窒化
珪素焼結体には厳しい特性が求められ、更にそのような
焼結体を作製するには、原料となる窒化珪素粉末〜焼結
体の製造工程に於いて種々の厳しい条件が要求される。
このうち原料粉末に要求される条件としては、1.平均
粒径1μm以下の微粒子からなること、2.粒子形状が
球状に近いこと、3.中心粒径近傍に集約した粒度分布
であること、4.焼結体特性を損なう不純物がなく、高
純度であること、5.保存性に優れること、6.取り扱
いが容易であることなどである。この内、特に、保存性
に優れることと焼結体の製造工程での取り扱いが容易で
あることは、良好な焼結体を安定して製造する上で極め
て有利である。
【0004】窒化珪素粉末は、大気中の水分と接触する
と、容易に酸化が進行し表面に酸化物が生成する。この
傾向はより微粒になるほど顕著に、かつ活発になる。原
料中の酸化物量が増大すると、緻密な焼結体の製造が困
難になったり、焼結体特性、特に高温における機械的特
性を著しく損ねる場合が多々ある。そのため、窒化珪素
粉末の変質を防止する保存処置として、窒化珪素粉末を
乾燥剤とともに密封容器中に保存したり、真空中や不活
性ガス中で保存する必要があった。このような手間と費
用がかかる保存処置を講じたとしても、実作業に於いて
は大気との接触を完全に妨げることは極めて困難であっ
た。
【0005】また、窒化珪素焼結体を製造する場合、原
料粉末の粉砕工程、焼結助剤、成形助剤等との混合工程
等に於いて流動性のある固液混合物であるスラリーとし
て扱う工程がある。その際、表面が変質した粉末を使用
し、さらに、溶媒として水を用いた場合には、窒化珪素
の分解が起こり易い。また、このことから水系溶媒のも
とでは窒化珪素粒子が凝集を起こしやすく、高濃度での
スラリーの作製が不可能であったり、スラリーになる場
合でもその粘度が高すぎて、粉砕が殆ど進行せず、混合
も十分行うことが出来ないことがあった。この様な分散
化が不十分で凝集粒が残存したスラリーを用いて作製し
た焼結体は、その特性が著しく劣ったものとなる。その
ため、従来は、水でスラリーを作製する際には、窒化珪
素の分解をある程度許容し、かつスラリー濃度をかなり
低くせざるを得なかった。或いは、窒化珪素の水による
分解を避ける為に、一般には、スラリー溶媒として有機
溶剤を用いる場合が殆どであったが、この場合はコスト
面或いは、保存や使用、取扱上の制約から最適とは云い
難かった。
【0006】
【発明の解決しようとする課題】このように、従来の窒
化珪素粉末は、保存性が良好ではなく、保存中に酸化し
易かった。また、有機溶媒を用いてスラリーにした場合
は凝集状態になり易く、水を溶媒とした場合には高濃度
のスラリー作製が極めて困難であり、たとえ作製できて
も、その粘度が高くなりすぎて、流動性が乏しくなり、
湿式での混合を十分行うことができなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
に応えるべく、鋭意検討を行った結果、酸アミドで表面
を覆った窒化珪素粉末が、耐酸化性を始めとする優れた
化学的安定性を有し、かつ水と混合させた混合系におい
ても該粉末は凝集挙動を示さず、比較的高い窒化珪素濃
度でも水に容易に分散することを見出し本発明を完成す
るに至った。
【0008】即ち、本発明は、表面が酸アミドに覆われ
たものであって、耐酸化性があり、水と分散系を形成で
きることを特徴とする窒化珪素粉末である。
【0009】また、本発明は、前記酸アミドがポリアク
リル酸アミドであることを特徴とする窒化珪素粉末であ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に於ける窒化珪素粉末は、
α型、β型のいずれの結晶でもよく、また粉末の形状や
粒度についても特に限定されないが、好ましくは、比表
面積が2〜14m/gのものがより分散性に優れたも
のとなるので良い。
【0011】本発明の耐酸化註がある窒化珪素粉末と
は、少なくとも常温、大気中で1週間以上放置しても窒
化珪素本体が酸化されて酸化物が生成されないものであ
り、また、水と分散系を形成できる窒化珪素粉末とは、
水と混合した際に、窒化珪素濃度が、例えば約80重量
%のような高濃度の場合でも、凝集状態が見られず、流
動性のある混合系を形成し得る窒化珪素粉末のことであ
る。
【0012】本発明で、窒化珪素粉末表面を覆う酸アミ
ドは何れのものでも良いが、水を溶媒としてスラリーに
した際、分散剤としての作用を有するものが望ましい。
そのようなものとしてポリアクリル酸アミドが特に好ま
しい。ここで、窒化珪素粉末を酸アミドで覆う方法とし
ては、例えば、ポリアクリル酸アミドを水で溶解させ、
高速攪拌型の混合装置を用いて窒化珪素粉末とポリアク
リル酸アミド水溶液を十分混合させることで容易に斑無
く被覆することができる。ここで窒化珪素粉末との混合
に用いる酸アミドの適量は、窒化珪素粉末の比表面積、
酸アミドの種類等にも依存するが、窒化珪素粉末に対
し、重量換算で0.001〜5%程度で良い。より望ま
しくは、0.03〜1%が良い。尚、酸アミドが0.0
01%未満では、分散性は発揮され難く、5%を越える
量を加えても分散性や耐酸化性がそれ以上顕著に上昇す
ることは無い。
【0013】
【作用及び効果】本発明に於ける酸アミドは以下のよう
な作用効果を持つと考えられる。即ち、表面が酸アミド
で被覆されていない窒化珪素粉末では、大気中の水分と
反応し、粉末表面が酸化物へと変化し、凝集が促進する
のに対し、酸アミドで覆われた窒化珪素粉末は、窒化珪
素本体が水分と直接反応することはないので、水中にお
いても凝集は進行せず、分散した状態で存在できる。ま
た、酸アミドで覆われた窒化珪素粉末は、水以外の他の
多くの溶媒に於いても分散できる可能性を十分有する。
更に、このような酸アミドの中でも特にポリアクリル酸
アミドは、表面張力低下能が大きいという理由の為、そ
れ自体強力な水に対する分散能力を有する。この為、低
濃度の場合は勿論、高濃度の窒化珪素スラリーを十分流
動性を示す比較的低い粘度で作製することが可能であ
り、その結果製造効率の向上や製造コスト低減をはかる
ことが出来る。また、この様な酸アミドは600℃以上
で完全に熱分解し気化する為、窒化珪素焼結体製造用原
料として用いた場合、焼結体中に残存してその特性に影
響を及ぼすことは無い。
【0014】
【実施例】以下、実施例と比較例により本発明を具体的
に詳しく説明する。 [実施例] 純度99%のポリアクリル酸アミドを、固
形分が45重量%になるように水に溶解させ、ポリアク
リル酸アミド水溶液を作製した。これを、比表面積6m
/g、平均粒径1μm、α化率97%の窒化珪素粉末
に対し、固形分換算で0.001、0.03、1、及び
5重量%になるようにそれぞれ加え、高速攪拌型の混合
装置を用いて窒化珪素粒子表面をポリアクリル酸アミド
で被覆した。この場合、それぞれ粒子表面積1mあた
り約0.0002mg(ポリアクリル酸アミド固形分換
算0.001重量%添加したもの)、約0.005mg
(ポリアクリル酸アミド固形分換算0.03重量%添加
したもの)、約0.17mg(ポリアクリル酸アミド固
形分換算1重量%添加したもの)、約0.83mg(ポ
リアクリル酸アミド固形分換算5重量%添加したもの)
のポリアクリル酸アミドで表面が被覆された窒化珪素粉
末となった。
【0015】これらの酸アミド被覆窒化珪素粉末4種類
について保存性を調べる為、それぞれ温度40℃、湿度
80%の大気中に30日間放置した後、酸素窒素分析計
及び赤外吸収スペクトルで成分を調べたが、4種類の窒
化珪素粉末とも酸化及び成分分解等の何れも生じていな
かった。更に、放置後の該粉末に、それぞれ窒化珪素濃
度が約80重量%となるように水を加え、ボールミルで
混合したものについて温度25℃での窒化珪素粉末の分
散性を調べたが、何れも凝集状態は見られず、その粘度
もB型粘度計による測定で約150mPa・sであり、
優れた流動性を示した。
【0016】[比較例1] 比表面積6m/g、平均
粒径1μm、α化率97%の窒化珪素粉末に対し、表面
被覆処理を行わずに、温度40℃、湿度80%の大気中
に7日間放置した。これを前記実施例と同様の手法で成
分を調べたが、粉末の表面は全体に酸化膜が生成したも
のとなった。更に、温度40℃、湿度80%の大気中に
7日間放置後の該粉末に、窒化珪素濃度が約70重量%
となるように水を加えボールミルで混合を行ったものに
ついて、温度25℃での窒化珪素粉末の分散性を調べた
が、分散化挙動は殆ど示さず全体に凝集したものとなっ
た。また、その粘度もB型粘度計による測定で約200
0mPa・sとなって流動性が乏しいものとなった。
【0017】[比較例2] 比表面積6m/g、平均
粒径1μm、α化率97%の窒化珪素粉末に対し、純度
98%のトリエチルアミン1重量%を添加し、高速攪拌
型の混合装置を用いて窒化珪素粒子表面を被覆し、窒化
珪素粉末1m当たり0.1634mgのトリエチルア
ミンで覆われた窒化珪素粉末を作製した。この被覆粉末
を温度40℃、湿度80%の大気中に30日間放置した
後、実施例と同様の方法でその成分を調べたが、酸化、
及び成分分解等による変質が見られた。更に、温度40
℃、湿度80%の大気中に30日間放置後の該粉末に、
窒化珪素濃度が70重量%となるように水を加え混合し
たものについて、温度25℃での窒化珪素の分散性を調
べたが、凝集化傾向が極めて強く、その粘度もB型粘度
計による測定で約8000mPa・sとなり、流動性は
殆ど見られなかった。
フロントページの続き (72)発明者 清水 浩 山口県小野田市大字小野田6276 秩父小野 田株式会社セラミックス事業本部小野田事 業所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面が酸アミドに覆われたものであっ
    て、耐酸化性があり、水と分散系を形成できることを特
    徴とする窒化珪素粉末。
  2. 【請求項2】 表面の酸アミドがポリアクリル酸アミド
    であることを特徴とする請求項1記載の窒化珪素粉末。
JP7279548A 1995-08-02 1995-08-02 窒化珪素粉末 Pending JPH0948673A (ja)

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JP7279548A JPH0948673A (ja) 1995-08-02 1995-08-02 窒化珪素粉末

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022522804A (ja) * 2019-03-05 2022-04-20 青島瓷興新材料有限公司 窒化ケイ素、セラミックスラリー及び調製方法

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