JPH0948611A - 研磨性を有する微粉末沈澱ケイ酸の製造方法 - Google Patents
研磨性を有する微粉末沈澱ケイ酸の製造方法Info
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Abstract
となく、アルミニウム板の摩耗減量値が2mg以上の優
れた研磨性を有する沈澱ケイ酸を製造できる沈殿ケイ酸
の新規な製造方法を提供すること。 【解決手段】 ケイ酸アルカリ水溶液と鉱酸または鉱酸
水溶液とを反応容器に並行して実質上連続的に添加する
ことにより沈殿ケイ酸を製造する方法であって、反応溶
液のpHを9〜11の範囲に維持し、反応溶液のSiO
2 濃度の平均上昇率を40〜80g/リットル・時間の
範囲となるようにケイ酸アルカリ水溶液の添加速度を調
整し、反応終了時の反応溶液のSiO2 濃度を90〜1
30g/リットルの範囲とすることを特徴とする沈澱ケ
イ酸の製造方法。
Description
方法、特に研磨性を有する白色微粉末沈澱ケイ酸の製造
方法に関する。本発明の製造方法により得られる沈澱ケ
イ酸は、歯磨き用基剤や研磨剤等に適した適度な研磨力
(研磨値)を有するものである。
すると沈澱法シリカとゲル法シリカとがあり、いずれも
ケイ酸アルカリと鉱酸を原料として製造される。沈澱法
ケイ酸は、通称ホワイトカーボンと呼ばれ、ゴム用充填
剤をはじめ農薬、塗料、樹脂、インク、歯磨き、情報紙
等に広く使用されている。また、それらの製造方法に関
しても種々の方法が提案されている。これらの沈澱ケイ
酸はいずれも分散性良好な微細粒子から成り、一般的
に、嵩比重が低く、粒子は柔らかく研磨性も有していな
い。
子が強固に凝集し一般的に硬く、乾燥剤、分離剤、塗料
の艶消し剤等として使用されているが、粒子の凝集は強
固でも粉砕すると沈澱ケイ酸と同様に研磨性を有してい
ないものとなる。一般的なケイ酸の研磨性能は、後述す
る研磨値の測定法によれば、アルミニウム板の摩耗減量
値が2mgに満たない。大部分は1mg以下であり、研
磨性は概ね有さない。尚、粒子硬度と研磨力は無関係で
ある。
粋で化学的に安定且つ無毒であり、高い白色度を示し価
格的にも安価であることから、その研磨性を改良し歯磨
き用基剤として使用する試みが種々なされている。例え
ば、特公昭54−4919号に、沈澱ケイ酸の研磨力の
調整方法について開示されている。この方法は、反応時
に塩化ナトリウム等の電解質物質を添加し、その添加
量、反応温度、攪拌速度、あるいは反応終了時のpHを
調整することで研磨力を変化させるものである。
的多量の塩化ナトリウム等を使用することから、コスト
上の問題や作業の煩雑さ等を生じ、装置の腐食の問題も
ある。装置の腐食の問題がなく、より安価に、より簡便
に研磨力を自由に調整できる沈澱ケイ酸の製造方法が求
められていた。
の電解質物質を添加することなく、アルミニウム板の摩
耗減量値が2mg以上の優れた研磨性を有する沈澱ケイ
酸を製造できる沈殿ケイ酸の新規な製造方法を提供する
ことにある。また、本発明の目的は、塩化ナトリウム等
の電解質物質を添加することなく、アルミニウム板の摩
耗減量値が2mg以上の優れた研磨性を有する沈澱ケイ
酸を製造できる方法であって、研磨性を簡単かつ自由に
コントロールできる、沈殿ケイ酸の新規な製造方法を提
供することにある。
リ水溶液と鉱酸または鉱酸水溶液とを反応容器に並行し
て実質上連続的に添加することにより沈殿ケイ酸を製造
する方法であって、反応溶液のpHを9〜11の範囲に
維持し、反応溶液のSiO2 濃度の平均上昇率を40〜
80g/リットル・時間の範囲となるようにケイ酸アル
カリ水溶液の添加速度を調整し、反応終了時の反応溶液
のSiO2 濃度を90〜130g/リットルの範囲とす
ることを特徴とする沈澱ケイ酸の製造方法に関する。
る。本発明の製造方法は、ケイ酸アルカリ水溶液と鉱酸
または鉱酸水溶液とを反応容器に並行して実質上連続的
に添加することにより沈殿ケイ酸を製造する方法であ
る。上記原料を並行して実質上連続的に反応容器に添加
する方法は公知の方法である。ケイ酸アルカリ水溶液の
種類や濃度、および鉱酸の種類や鉱酸水溶液の濃度は、
公知の方法と同様にして行うことができる。ケイ酸アル
カリ水溶液としては、例えば、ケイ酸ナトリウム水溶
液、ケイ酸カリウム水溶液、ケイ酸リチウム水溶液等を
挙げることができるが、一般的にはケイ酸ナトリウム水
溶液が好ましく使用される。鉱酸としては、例えば、硫
酸、塩酸、硝酸等を挙げることができるが、一般的には
硫酸が好ましく使用される。
水溶液の粘度により作業性が変化することを考慮して、
例えば、Na2 O濃度は3〜7%、SiO2 濃度は10
〜25%の範囲とすることが適当である。また鉱酸水溶
液の濃度は、ケイ酸アルカリとの中和反応時に局部反応
が起こらないように、例えば、強攪拌を行うなどの考慮
がなされていれば特に制限はなく、濃硫酸も使用でき
る。一般には、30〜70%の範囲の濃度とすることが
適当である。
して実質上連続的に前記原料を添加するが、反応液のp
Hを所定範囲に調整するという観点から、原料添加前に
少量のアルカリ水溶液を反応容器に予め充填しておくこ
とが適当である。アルカリ水溶液としては、水酸化ナト
リウム等のアルカリ金属の水酸化物や一方の原料である
ケイ酸アルカリ水溶液を用いることもできる。
器に充填しておく溶液はSiO2 を含むことが好まし
く、反応容器に予め充填しておく溶液は、ケイ酸アルカ
リ水溶液であることが好ましい。その際のケイ酸アルカ
リ水溶液の濃度は、5〜15g/リットルの範囲である
ことが適当である。SiO2 濃度が5g/リットルより
低いと粒子成長に影響を与えるのか研磨値が低くなり易
く、15g/リットルより高い場合は研磨値のコントロ
ールが困難となる傾向がある。再現性良く研磨値の優れ
た沈殿ケイ酸を得るには、SiO2 濃度を上記範囲と
し、より好ましくは9〜11g/リットルの範囲とする
ことが適当である。
pHを9〜11の範囲に維持しながらケイ酸の沈殿反応
を行う。pHを9〜11の範囲に維持することで、安定
してケイ酸の沈殿反応を行うことができる。反応溶液の
pHが9未満では、安定した溶液pHにコントロールす
ることが困難であり、特に、酸性側領域になると急激な
ゲル化現象を引き起こすこととなり安定した研磨性を有
する沈澱ケイ酸を得ることができない。一方、反応溶液
のpHが11を越えると析出した沈澱ケイ酸の溶解が起
こり安定した物性を得ることが困難となる。
溶液のSiO2 濃度の平均上昇率が40〜80g/リッ
トル・時間の範囲となるように調整する。反応溶液のS
iO2 濃度の平均上昇率とは、反応終了時の反応溶液の
SiO2 濃度から反応開始時の反応溶液のSiO2 濃度
を差し引いた値を反応時間で割った値である。通常の沈
澱ケイ酸の製造方法においては、ケイ酸アルカリ水溶液
の添加速度は、SiO2 濃度の平均上昇率が40g/リ
ットル・時間に満たない条件で行われる。しかし、研磨
性に優れた沈澱ケイ酸を製造するという観点から、上記
平均上昇率は40g/リットル・時間以上とする。前記
平均上昇率が40g/リットル・時間未満では、研磨値
2mg以上の沈澱ケイ酸が得られない。また、前記平均
上昇率が80g/リットル・時間を越えると反応操作が
困難になるとともに、ケイ酸アルカリと鉱酸の反応が急
激過ぎて、反応温度の一定保持が困難となり、物性も不
安定となる傾向がある。
応溶液のSiO2 濃度が90〜130g/リットルの範
囲となったところで、原料の添加を終了して反応を終結
させる。上記SiO2 濃度が90g/リットル未満で
は、沈澱ケイ酸の研磨値は依然として低く、又研磨値の
コントロールも困難である。一方、SiO2 濃度が13
0g/リットルを越える高い条件とすることは、原料と
して一般的に使用される3号ケイ曹のSiO2 濃度が1
40〜160g/リットルの範囲であることから、鉱酸
または鉱酸水溶液を並行して添加する本発明の方法で
は、現実的に困難である。反応終了時のSiO2 濃度
は、好ましくは100〜120g/リットルの範囲であ
る。
〜90℃の範囲とすることが適当である。上記反応は、
ケイ酸アルカリ水溶液の添加を停止し、鉱酸または鉱酸
水溶液をさらに添加し続けて、反応溶液のpHが2〜4
になるように酸性化することで終結させることができ
る。
澱ケイ酸ケーク得る。濾過・水洗はフィルタープレスや
ベルトフィルター等の使用により工業的に大量に処理で
きる。該沈澱ケイ酸ケークを乾燥機で水分が6%以下に
なるように乾燥を行う。乾燥機は静置乾燥機、噴霧乾燥
機、流動乾燥機のいずれでも良い。該乾燥粉をジェット
ミル粉砕機で粉砕し更に分級を行うことで研磨性沈澱ケ
イ酸を得ることができる。
SiO2 濃度の平均上昇率および反応終了時の反応溶液
のSiO2 濃度を調整することで、得られる沈澱ケイ酸
の研磨性をコントロールすることができる。反応溶液の
SiO2 濃度の平均上昇率が低いと研磨値は低く、高い
と研磨値も高くなる。また、反応終了時の反応溶液のS
iO2 濃度が低いと研磨値は低く、高いと研磨値も高く
なる。
磨性をコントロールすることができる。未粉砕品は粒子
径が大きく研磨値が大きいが、粉砕が進と研磨値が小さ
くなる。例えば、後述の実施例1と実施例2とを比較す
ると、粉砕品である実施例1の研磨減量は5.1mgで
あるのに対し、未粉砕品である実施例2の研磨減量は
6.8mgである。
磨き基剤に使用される。その場合、、不純物が少なく、
分散濃度が高く、低粘度で、白色度が高いことが望まれ
る。そこで、使用する原料や水洗に用いる水等は、着色
等に悪影響を与える鉄分やその他カルシウム等の不純物
の少ないものを用いることが好ましい。さらに、白色度
の高い製品を得るために、反応槽や粉砕機などは耐磨耗
性の優れた装置を使用することが望ましい。特に粉砕機
はセラミック加工等耐磨耗性に優れた材質の機種を使用
することが望ましい。
は、本発明者の測定方法によると、アルミニウム摩耗量
は2mg未満であり、これでは研磨性沈澱ケイ酸として
の効果がなく目的とする研磨力を持たない。それに対し
て、本発明の製造方法により得られる沈澱ケイ酸の研磨
力は、アルミニウム摩耗量が2mg以上である。沈澱ケ
イ酸に要求される研磨力は、用途により異なる。例え
ば、歯磨き用基剤に使用される場合、アルミニウム摩耗
量が2〜7mg、好ましくは3〜5mgの範囲である。
途により異なる。例えば、歯磨き用基剤とする場合、例
えば、5〜20μmの範囲であることが適当である。さ
らに歯磨き用基剤とする場合の沈澱ケイ酸は、上記範囲
の粒子径を有し、適度な高い研磨力を持ち、分散濃度が
高く、透明性が良く、経時安定性が良く、不純物が少な
い等が好適であることは周知のことである。本発明の製
造方法によれば、所望の研磨力と粒子径を有するだけで
はなく、嵩比重は高く、吸油量の低い沈澱ケイ酸を得る
こともできる。
解質物質を添加することなく、アルミニウム板の摩耗減
量値が2mg以上の優れた研磨性を有する沈澱ケイ酸を
製造できる沈殿ケイ酸の製造方法を提供することができ
る。さらに、本発明によれば、塩化ナトリウム等の電解
質物質を添加することなく、アルミニウム板の摩耗減量
値が2mg以上の優れた研磨性を有する沈澱ケイ酸を製
造できる方法であって、研磨性を簡単かつ自由にコント
ロールできる、沈殿ケイ酸の製造方法を提供することが
できる。
らに説明する。尚、実施例及び比較例における製品のB
ET比表面積、嵩比重、粒子径、pH、電気伝導度、吸
油量、白色特性、屈折率、研磨値の測定は次の方法で行
った。
カサ試験法に順次測定した。 (3)粒子径 コールター・マルチサイザーII(70μmアパーチャ
ー)を用いて測定して、50%平均粒子径を示す。 (4)pH pH7.0の調整水50mlに試料2gを加え、5分間
混合後ガラス電極pHメーターで測定した。
て、放冷後濾過(No.5A濾紙)する。濾過液を電気
伝導度計を用いて測定した。 (6)吸油量 JIS K−5101(顔料試験法)による吸油量測定
法に順次測定した。 (7)白色度 Kett(C−100−3)白色度計を用いて測定し
た。 (8)屈折率 グリセリン法により、日立U−1000を用いて測定し
た。 (9)研磨値 60%グリセリン溶液にシリカ試料を25%濃度に調整
し、アルミニウム板を歯ブラシの付いた研磨試験機を用
いて、2万回研磨後アルミニウム板1枚当たりの摩耗減
量(mg)を研磨値とした。アルミニウム板8枚で研磨
試験を行いその平均値を示した。
ットルと、3号ケイ酸ナトリウム溶液(Na2 O4%、
SiO2 14%)1.7リットルを加えて攪拌する。こ
の時のSiO2 濃度は10g/リットルである。次いで
反応液を80℃に保ちながら3号ケイ酸ナトリウム溶液
(前記と同じ濃度)を1130ml/minと48%硫
酸120ml/minの流量で反応液のpHが9〜11
を保つように100分間で同時滴下を行った。同時滴下
の途中に反応液の粘度が急上昇するゲル化現象が同時滴
下を開始して8分目に起こった。同時滴下終了後更に4
8%硫酸を注加して反応液の酸性化を行った。酸性化終
了時の溶液pHは3.0とした。この時のSiO2 濃度
は116g/リットルであった。反応溶液のSiO2 濃
度の上昇率は63g/リットル・時間であった。
で濾別し、温水で充分洗浄を行ない湿潤ケーケを得た。
該湿潤ケーキを水に分散させスラリー液として、ディス
ク式噴霧乾燥機を用いて水分が約6%になるように乾燥
を行って沈澱ケイ酸の乾燥粉を得た。得られた乾燥粉
を、超音速ジェット粉砕機(日本ニューマチック工業社
製)を用いて粉砕を行ない、次いでスペディック250
型風力分級機(セイシン企業社製)を用いて分級を行っ
て微粉末の研磨性沈澱ケイ酸を得た。この製品の測定結
果を表1に示した。
ずに製品とした。この製品の測定結果を表1に示した。
ットルと、3号ケイ酸ナトリウム溶液(Na2 O4%、
SiO2 14%)2.2リットルを加えて攪拌する、こ
の時のSiO2 濃度は10g/リットルである。次いで
反応液を80℃に保ちながら3号ケイ酸ナトリウム溶液
(前記と同じ濃度)を1070ml/minと48%硫
酸110ml/minの流量で反応液のpHが9〜11
を保つように100分間で同時滴下を行った。尚、同時
滴下開始して11分目にゲル化現象が起こった。反応終
了時のSiO2 濃度は108g/リットルであり、反応
溶液のSiO2濃度の上昇率は59g/リットル・時間
であった。反応終了後、実施例1と同様な方法で研磨性
沈澱ケイ酸を得た。この製品の測定結果を表1に示し
た。
ットルと、3号ケイ酸ナトリウム溶液(Na2 O4%、
SiO2 14%)2.5リットルを加えて攪拌する。こ
の時のSiO2 濃度は10g/リットルである。次いで
反応液を80℃に保ちながら3号ケイ酸ナトリウム溶液
(前記と同じ濃度)を1020ml/minと48%硫
酸110ml/minの流量で反応液のpHが9〜11
を保つように100分間で同時滴下を行った。尚、同時
滴下開始して13分目にゲル化現象が起こった。反応終
了時のSiO2 濃度は104g/リットルであり、反応
溶液のSiO2濃度の上昇率は56g/リットル・時間
であった。反応終了後、実施例1と同様な方法で研磨性
沈澱ケイ酸を得た。この製品の測定結果を表1に示し
た。
ットルと、3号ケイ酸ナトリウム溶液(Na2 O4%、
SiO2 14%)1.7リットルを加えて攪拌する。こ
の時のSiO2 濃度は10g/リットルである。次いで
反応液を80℃に保ちながら3号ケイ酸ナトリウム溶液
(前記と同じ濃度)を1130ml/minと48%硫
酸120ml/minの流量で反応液のpHが9〜11
を保つように80分間で同時滴下を行った。尚、同時滴
下開始して8分目にゲル化現象が起こった。反応終了時
のSiO2 濃度は111g/リットルであり、反応溶液
のSiO2濃度の上昇率は76g/リットル・時間であ
った。反応終了後、実施例1と同様な方法で研磨性沈澱
ケイ酸を得た。この製品の測定結果を表1に示した。
ルと、3号ケイ酸ナトリウム溶液(Na2 O4%、Si
O2 14%)2.4リットルを加えて攪拌する。この時
のSiO2 濃度は10g/リットルである。次いで反応
液を80℃に保ちながら3号ケイ酸ナトリウム溶液(前
記と同じ濃度)を630ml/minと98%硫酸24
ml/minの流量で反応液のpHが9〜11を保つよ
うに120分間で同時滴下を行った。尚、同時滴下開始
して19分目にゲル化現象が起こった。反応終了時のS
iO2 濃度は104g/リットルであり、反応溶液のS
iO2濃度の上昇率は46g/リットル・時間であっ
た。反応終了後、実施例1と同様な方法で研磨性沈澱ケ
イ酸を得た。この製品の測定結果を表1に示した。
ルと、3号ケイ酸ナトリウム溶液(Na2 O4%、Si
O2 14%)5.0リットルを加えて攪拌する。この時
のSiO2 濃度は10g/リットルである。次いで3号
ケイ酸ナトリウム溶液(前記と同じ濃度)680ml/
minと48%硫酸70ml/minの流量で反応液の
pHが9〜11を保つように100分間で同時注加し
た。同時注加開始から40分目に反応液の粘度が急上昇
するゲル化現象が起こった。さらに48%硫酸を同一流
量で約20分間注加して反応液の酸性化を行ない終了時
の溶液pHを約3.0とした。この時のSiO2 濃度は
73g/リットルであり、反応溶液のSiO2 濃度の上
昇率は38g/リットル・時間であった。得られた沈澱
物を濾別し、温水で充分洗浄を行ない湿潤ケーキを得
た。該湿潤ケーキを水に分散させ、ディスク式噴霧乾燥
機を用いて乾燥を行ない沈澱ケイ酸を得た。さらに、粉
砕・分級を行ない、微粉末沈澱ケイ酸を得た。この製品
の測定結果を表1に示した。
ルを入れて、硫酸ナトリウム2500gを加えて攪拌し
ながら、3号ケイ酸ナトリウム溶液(Na2 O4%、S
iO2 14%)580mlを加える、この時のSiO2
濃度は1g/リットルである。反応液の温度を80℃に
保ちながら3号ケイ酸ナトリウム溶液(前記と同じ濃
度)を286ml/minと48%硫酸32ml/mi
nの流量で反応液のpHが9〜11を保つように200
分間で同時滴下した。
て粘度が若干上昇するゲル化現象が起こった。同時滴下
終了後更に48%硫酸を注加して反応液の酸性化を行っ
た。酸性化終了時の溶液pHは約3.0とした。この時
のSiO2 濃度は58g/リットルであり、反応溶液の
SiO2 濃度の上昇率は17g/リットル・時間であっ
た。得られたケイ酸沈澱物をフィルタープレスで濾別
し、温水で充分洗浄を行ない湿潤ケーキを得た。該湿潤
ケーキを水に分散させスラリー液として、ディスク式噴
霧乾燥機を用いて水分が約7%になるように乾燥を行っ
て乾燥粉を得た。得られた乾燥粉を、粉砕及び分級を行
って微粉末の研磨性沈澱ケイ酸を得た。この製品の測定
結果を表1に示した。
ットルと3号ケイ酸ナトリウム溶液(Na2 O4%、S
iO2 14%)2.7リットルを加え攪拌する。この時
のSiO2 濃度は10g/リットルである。次いで3号
ケイ酸ナトリウム溶液(前記と同じ濃度)を500ml
/minと48%硫酸41ml/minの流量で反応液
のpHが9〜11を保つように210分間で同時注加し
た。同時注加開始から28分目に反応液の粘度が急上昇
するゲル化現象が起こった。さらに48%硫酸を同一流
量で約20分間注加して反応液の酸性化を行ない終了時
の溶液pHは約3.0とした。この時のSiO2 濃度は
105g/リットルであり、反応溶液のSiO2 濃度の
上昇率は17g/リットル・時間であった。得られた沈
澱物を濾別し、温水で充分洗浄を行ない湿潤ケーキを得
た。該湿潤ケーキを水に分散させ、ディスク式噴霧乾燥
機を用いて乾燥を行ない沈澱ケイ酸を得た。さらに、粉
砕・分級を行ない、微粉末沈澱ケイ酸を得た。この製品
の測定結果を表1に示した。
カ工業(株)社商品)を用いて評価し、表1に結果を示
した。
Claims (2)
- 【請求項1】 ケイ酸アルカリ水溶液と鉱酸または鉱酸
水溶液とを反応容器に並行して実質上連続的に添加する
ことにより沈殿ケイ酸を製造する方法であって、 反応溶液のpHを9〜11の範囲に維持し、 反応溶液のSiO2 濃度の平均上昇率を40〜80g/
リットル・時間の範囲となるようにケイ酸アルカリ水溶
液の添加速度を調整し、 反応終了時の反応溶液のSiO2 濃度を90〜130g
/リットルの範囲とすることを特徴とする沈澱ケイ酸の
製造方法。 - 【請求項2】 アルミニウム板の摩耗減量が2mg以上
である請求項1記載の製造方法により製造される研磨性
を有する沈澱ケイ酸。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19647395A JP3719688B2 (ja) | 1995-08-01 | 1995-08-01 | 研磨性を有する微粉末沈澱ケイ酸の製造方法 |
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JP2002180034A (ja) * | 2000-12-12 | 2002-06-26 | Showa Denko Kk | 研磨材スラリー及び研磨微粉 |
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CN105712361A (zh) * | 2016-03-24 | 2016-06-29 | 通化双龙化工股份有限公司 | 一种食品添加剂白炭黑的生产方法 |
-
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- 1995-08-01 JP JP19647395A patent/JP3719688B2/ja not_active Expired - Lifetime
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