JP4177569B2 - 新規多孔性粒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、廃棄物とされていた、ボイラー等燃焼設備から排出される焼却灰(以下焼却灰と略記)を、ケイ酸、ケイ酸塩及びそれらの混合物からなる群から選択される物質(以下、ケイ酸等という。)の粒子で包み込むことで、白色度、吸油度、比表面積、ワイヤー摩耗度等を改善させ、焼却灰単体では得られなかった、製紙用填料、顔料またはその他用途の充填剤としての適性を向上させる技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境保全の観点から生産に伴う活動からの、産業廃棄物削減を余儀なくされている。これは製紙業界に限らず、発電もしくはごみ焼却等を行っている全ての企業、自治体に対してであり、いずれも焼却灰の取り扱いについては、大きな社会問題となっている。現在、焼却灰は一部セメント原料や製鉄の酸化防止剤、混和剤として国内発生量の約半分が有効利用されているが、残りのほとんどは産業廃棄物となり、埋め立てられることが多い。このように再利用があまり進んでいない理由として、構成元素が一定しないため、再利用品の製品品質が一定しないことが最も大きな原因であり、さらに焼却灰が未燃カーボンや硫黄酸化金属等を含むため、色の白さの指標である白色度が低いこともこの要因の一つとして考えられる。さらに、発生量が膨大であることも一つの要因であろう。しかし、一部では社会的背景を理由とした再利用方法も開発されつつある。その方法とは大きく2通りに分けられる。それは、焼却灰をそのままなんらかの原料とし、再利用する方法と、焼却灰になんらかの処理を行い、特定の性質を改善した後に原料として用いる方法である。前者はセメント原料や製鉄製造時の酸化防止剤、融雪剤、また有機汚泥等と混合することで人工土壌として再利用する方法(特開平9-121674)などが検討され、これらはいずれも製品化されている。後者は処理を行うことによりより複雑である。一例を挙げると、製紙工程から発生するスラッジの焼却灰を、軽質炭酸カルシウム(以下軽カル)と反応させ、白色度や摩耗度を改善した後、再び填料または充填剤とする方法(特開2000-178024、特開平8-49186、特開平9-111681)がある。これは、製紙工程からのスラッジ焼却灰にある処理を行った後に、軽カル製造工程に用い、表面上に新規結晶を付着させることにより、白色度の改善を行っているものである。いずれも、焼却灰を廃棄物とせず、何らかの付加価値を付け、再度原料として用いている点では共通しており、現在の社会背景を反映していると考えられる。一方でこれら焼却灰を用いた製品を再利用するためには、多くのコストとエネルギーを必要とする場合があり、さらにユーザー側が求める品質に達しないことも多い。例えば、軽カルで焼却灰の改質を行い、白色度を確保するためには、前処理として未燃カーボン除去、粒度調節のための微細化処理、さらに軽カルとの反応工程が必要となる。そのため、これら焼却灰再利用のための各種前処理を行うためには、多くの費用と手間が必要となり、企業側に利益をもたらすことはほとんどなく、これらの技術を応用して製品をつくることは、企業の環境活動促進としての観点以外に、あまりメリットはない。これも石炭灰再利用が積極的に進められない一つの理由となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで今後、石炭およびスラッジ焼却灰再利用をさらに進展させていくためには、焼却灰になんらかの処理を行い、付加価値を付け、新規使用先を増やし拡大する必要がある。これは処理を行われていない焼却灰は未燃物や、金属の酸化物または硫黄酸化物を多量に含むため、色が黒く、品質安定が難しく、さらに硬度が高いため、抄紙工程で使用するとプラスティックワイヤー摩耗が激しくなるという弊害があるためである。
【0004】
前述の軽カルでの改質は多数検討されている。特開2000-178024で示されているスラッジ焼却灰を水酸化カルシウム含有の懸濁液中に添加し、二酸化炭素ガスを吹き込むことにより、嵩高い軽カルが製造される方法が記載されている。このように軽カル中に焼却灰を含ませる方法は多数検討されているが、他の物質を用いた改質方法は意外に少ない。また、焼却灰を軽カル中に含む方法で作られたものは、当然のように軽カルに似た性質を示し、用途によっては、つまり軽カル以外の性能を求める場合には、不適当な場合もある。そこで、本発明者らは、軽カル以外の物質、特にケイ酸等の粒子中に焼却灰を包括させる方法を鋭意検討した結果、ついに焼却灰を含む新規多孔性粒体の開発に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明により、燃焼設備から排出される焼却灰を、ケイ酸、ケイ酸塩及びそれらの混合物からなる群から選択される物質で浸漬処理した新規多孔性粒体を提供される。また、燃焼設備から排出される焼却灰を、ケイ酸、ケイ酸塩及びそれらの混合物からなる群から選択される物質の粒子中に包含させた新規多孔性粒体が提供される。さらにまた、燃焼設備から排出される焼却灰を、ケイ酸を含むアルカリ溶液中に浸漬し、これを酸により中和することで、焼却灰をケイ酸、ケイ酸塩及びそれらの混合物からなる群から選択される物質中に包含させることからなる新規多孔性粒体の製造方法が提供される。
【0006】
ここで、浸漬処理とは、焼却灰とアルカリ性条件下でケイ酸を溶解させた溶液とを混合し、これを酸によって中和させることによりケイ酸等を析出させる処理をいい、包含とは、焼却灰等表面の一部がケイ酸等(即ち、ケイ酸塩、又はケイ酸とケイ酸塩の混合物の粒子)で覆われている状態をいう。
【0007】
本発明における、新規多孔性粒体は、ケイ酸等の粒子と焼成灰粒子の集合したもの、ケイ酸粒子の集合したもの、及び極く少量の焼却灰粒子(ケイ酸、ケイ酸塩及びそれらの混合物に包含されなかったもの)からなる。即ち、本発明の多孔性粒体は、焼却灰粒子の少なくとも大部分がケイ酸等の粒子に包含されたものである。本発明でいう多孔性粒体は、粉体又は造粒物の形態をも含む概念である。
【0008】
一般にケイ酸等の粒子は、結晶として自然界に多数存在しているが、その製造方法によってはゴム充填剤や製紙用填料として用いられている非晶質の形でも存在し、ホワイトカーボンと呼ばれている。このホワイトカーボンは、他の填料と比較しても、吸油性、比表面積、白色度が高く、ワイヤー摩耗性が低いためハンドリングが良いことが知られており、これはホワイトカーボン内部にたくさんの細孔を持つためといわれている。一般にホワイトカーボンはアルカリ性であるケイ酸ソーダに硫酸のような酸を用い、中和することで形成されるが、この細孔の容積、径は中和方法を微妙に変化させることで大きく変化することが知られている。本発明は、ケイ酸ソーダ中に焼却灰を混合し、酸を用いて中和することで、ホワイトカーボン細孔内部に焼却灰を閉じ込めることが可能であり、さらに、焼却灰表面が直接表面上に現れないようにすることで、石炭灰再利用時の各種問題を解決できることを発明した。
【0009】
この方法によって、製造される新規多孔性粒体はホワイトカーボンに似た性質を示し、吸油性、比表面積、白色度、ワイヤー摩耗度が焼却灰よりも改善される。さらに、焼却灰をケイ酸等の粒子中に包含することにより、単純に焼却灰とケイ酸等の粒子を混合したものより、これら諸性能向上幅は大きい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるケイ酸等の粒子中に包含させた新規多孔性粒体の製造方法の詳細を記載する。
【0011】
本発明における各特性値は、下記の測定方法により得られた値を用いるものとする。(1) 吸油量:JIS K5101の方法による。(2)白色度は、測定光が裏側に透けない程度の厚みをもつよう、サンプルをリング状の測定機具の中に入れ、約20kg/cm2の圧力をかけ、ペレット状にし、村上色彩技術研究所 CMS-35SPXでD65光源、10度視野、紫外光を含む条件で測定した。(3)粒度分布測定(レーザー法):水和珪酸の試料スラリーを分散剤ヘキサメタリン酸ソーダ0.2重量%を添加した純水中で滴下混合して均一分散体とし、レーザー法粒度測定機(使用機器:マルバーン社製マスターサイザーS型)を使用して粒度測定する。(4)ワイヤー摩耗度は、リン青銅線円盤(以下ワイヤー)を用いるアインレーナーAT1000摩耗試験機を用いた。ワイヤーは、超音波浴中で5分間洗浄した後、イオン交換水で洗浄し、さらにアセトンにより洗浄を行った。これを105℃で1時間以上乾燥し、デシケータ中で放冷した後、0.1mgの精度で重量を測定した。このワイヤーを試験円筒器の底に固定し、攪拌器を降ろしてワイヤーに接しさせた。測定サンプルはイオン交換水で10%濃度とし、試験円筒器に注入した。この状態で、攪拌器を174,000回転させた後のワイヤーを、再び超音波浴中で5分間洗浄した後、イオン交換水で洗浄し、さらにアセトンにより洗浄を行った。これを105℃で1時間以上乾燥し、デシケータ中で放冷した後、0.1mgの精度で重量を測定して、測定前の重量から測定後の重量を差し引き、ワイヤー摩耗度とした。
【0012】
原料となる焼却灰は、石炭焼却灰、製紙工程からのスラッジ焼却灰であり、前者はボイラー等で発生する石炭の燃えかすを指す。組成は非常に複雑で、各種金属およびそれらの酸化物、硫化物、塩化物等で構成されているが、産地によっても種々異なり、一般的な表現はできない。さらに、未燃カーボンのような石炭中のまたはスラッジ中の有機物の他、ハロゲンや重金属すら含む。また、後者は製紙工程から発生するスラッジをキルンや熱回収ボイラーなどの、焼却残査が原料であり、組成は古紙リサイクル工程や製紙白水から排出された炭酸カルシウム、二酸化チタン、タルク、カオリンのような無機顔料、無機凝集剤であるバンド、さらにインク成分や繊維の一部をも含む。いずれの焼却灰も場所、時間などで逐次変化しており、画一的な組成の表現は不可能である。しかし、驚くべき事に、本発明はどのような工程から発生した焼却灰についても、ケイ酸等の粒子で包含することが可能であり、いずれも白色度の改善が見られている。そのため、焼却温度や時間、ボイラーの形状等の燃焼条件に関係なく、多孔性粒体を形成することができる。しかし、完成造粒物の白色度は、この焼却灰の白色度に大きく左右されるため、極力着色成分を取り除いたほうが良い。また、石炭灰の粒径はフライアッシュはほぼ30μm以下、ボトムアッシュではこれ以上の大きさのものが多いといわれるが、本発明ではいずれの大きさ、形状にでも対応できるという柔軟さがある。これは、ホワイトカーボンは一次粒子と呼ばれる、微細なケイ酸等の粒子の塊で構成されており、この一次粒子が焼却灰を核として凝集するためと考えている。さらに、今回製紙用スラッジ灰を用いた場合、全ての粒子に対しホワイトカーボンが付着していた点から、焼却灰以外に炭酸カルシウムやタルク、カオリン、クレー等の無機顔料、填料を用いた場合でも、ケイ酸等の粒子に包含させた多孔性粒体を作成できることは、自明である。
【0013】
次にケイ酸は、ナトリウム、カリウムのようなアルカリ溶液中に溶解した形で存在しているものを、出発原料として使うことが好ましい。ケイ酸ソーダは酸による中和でケイ酸分を析出させ、非晶質ケイ酸であるホワイトカーボンを形成するためである。さらに、ケイ酸ソーダの二酸化ケイ素と酸化ナトリウムの比率はいずれでも良い、一般に入手しやすいケイ酸ソーダは3号ケイ素といわれる二酸化ケイ素と酸化ナトリウムのモル比が約3:1のものでも、本発明に相当する新規多孔性粒体を十分に作成できる。仕込み時のケイ酸ソーダ濃度は、SiO2分として0.5〜25%の範囲が良いが、あまり薄すぎると工業的に有利ではない。また、中和に使用される酸は、ホワイトカーボン製造時の定法としては、無機酸である鉱酸が良く用いられる。この鉱酸とは硫酸、塩酸、硝酸、燐酸、バンド等の無機酸の総称である。しかし、本発明はいずれも、焼却灰を包含し、その周囲にケイ酸等により非晶質の物質を形成できれば、問題はないため、鉱酸に限らず有機酸でも良い。
【0014】
製造方法は、アルカリ性であるケイ酸ソーダに、焼却灰を浸漬し、懸濁液とする。この場合、石炭焼却灰とスラッジ焼却灰は単独でも、混合していても問題はない。また、焼却灰投入率(焼却灰重量/ホワイトカーボン重量)を低くすると、ホワイトカーボンとしての特徴が顕著になり、白色度と吸油度が高くなる。逆に少なくすると白色度と吸油度は低下するが、それでも焼却灰のみの場合より、白色、吸油度は改善される。このように、焼却灰を包含した新規多孔性粒体は、焼却灰投入率が多くても少なくても構成することができ、またそれぞれに特徴が有るため、焼却灰投入率はケイ酸又はケイ酸塩との重量比で、0.5〜99.5%と幅広い範囲内でケイ酸等の粒子による包含が可能である。さらに、好ましい焼却灰投入率は、0.5〜90.0%である。焼却灰投入率が上昇するとケイ酸等の粒子による包含は完全には行われていないが、焼却灰単体より吸油度やワイヤー摩耗度改善は改善される。また、焼却灰を投入するタイミングは、酸による中和が行われる前のケイ酸ソーダに投入することが好ましい。しかし、本発明物を構成するためには、この酸による中和を行う前である必要はなく、アルカリ条件下で焼却灰を投入すれば問題ない。これは、好ましくはpH7〜14以上であればよく、さらに好のましくにはpH10〜14である。一方、あまり中和が進んだ状態で焼却灰を投入すると、焼却灰を中心とした本発明であるケイ酸等の粒子での包含は難しくなる。
【0015】
このようにして作成された懸濁液を適温にし、攪拌を行いながら酸を滴下し、十分に混合する。酸は硫酸、塩酸、硝酸、燐酸のような鉱酸の他に、有機酸である酢酸、シュウ酸、クエン酸、炭酸のようなものでもよい。さらに、アルカリ金属やアルカリ土類金属を含む金属含有の酸でも構わず、バンドや塩化鉄、硫酸亜鉛等でも問題ない。また濃度は、ケイ酸等がゲル状にならないよう混合することができれば関係ないが、しかし、0.1N以下の薄い酸を用いた場合、中和により懸濁液全容積が極端に増えることとなるため、0.1N以上の適度な酸濃度が必要であり、できれば濃硫酸のように1N以上の酸濃度をもつ酸が好適である。ここで注意を要することは、前述の濃硫酸のように1N以上の高濃度の酸を用いる場合には、十分な攪拌を行う必要が有るということである。これを怠ると懸濁液がゲル状となり、粒子の形態をとりにくくなるため、注意が必要である。また、この中和時にバンドのような金属を含有した酸を用いてケイ酸塩化することにより、出来上がり製品の白色度や吸油性に変化がみられた。ここで、ケイ酸とは、二酸化ケイ素(一定組成を持たない水和物を含めて)をいい、ケイ酸塩とは、一般式xM2O・ySiO2、xMO・ySiO2、xM23・ySiO2で表される化合物で、Mはその酸化数によって変わる。Mは、Al、Fe2、Ca、Mg、Na及びK等の金属である。また、この金属は複数含まれていても良く、またその比率は任意に設定できる。この理由は定かでないが、ケイ酸塩化することで光の反射率が高くなること、微細孔の分布が変化することが原因と考えられる。今回製造した多孔性粒体は、金属を含有させたケイ酸塩で包含したものは、ケイ酸で包含したものと比較して、白色度は高くなるが、吸油度は減少する傾向があった。しかし、ワイヤー摩耗度改善効果については、大きな変化はなかった。このように、酸の種類により物性が変化するため、ケイ酸とケイ酸塩の比率はいずれでも問題はなく、さらに、この比率を変化させることによって白色度、吸油度が変化し、各々に特徴のある粒体が得られる。
【0016】
酸の添加は、1回にまとめて行っても良いが、酸濃度が濃い場合、添加速度を速めた場合、攪拌が十分に行われない場合など、アルカリ分が十分に中和されにくい場合は、数回に分けて酸添加を行ったほうが良い。また、数回に分けて酸添加を行う場合には、その合間に熟成という時間を取り、ケイ酸ソーダと酸の反応を十分に行わせたほうが良い。この熟成とは、中和を行わず、スラリーが沈降しないようアジテータまたはポンプによる攪拌を行い、スラリーの沈降を制御し、かつ適切な温度を維持し、ケイ酸等の粒子の析出を促す工程をいう。この数回に分けて酸を添加し、さらに熟成工程を設けることで、ケイ酸等の粒子で焼却灰を包含した多孔性粒体を析出させることができる。さらに、特開平8-91820のように、この熟成中に粉砕工程を設け、粒径をコントロールしても問題はなく、さらにこの粉砕時期はいずれの熟成時でも問題はない。
【0017】
これらの反応によって形成された造粒物は、レーザー法による平均粒子径測定結果によると、平均粒子径で1〜1000μmというの広範囲の多孔質の粒子となる。この平均粒子径は、出発原料である焼却灰の大きさにより大きく影響され、フライアッシュのような平均粒径1〜30μm程度の微粒子を多く含む焼却灰を原料とした場合の造粒物は平均粒径1〜50μとなるが、ボトムアッシュのような、大き目の焼却灰を含む場合は大き目となる。紙の填料、顔料とする場合には、出発原料となる焼却灰に粉砕処理や粒度毎の分級を行い、平均粒径100μ以下に微細化することが好ましい。製紙用填料または顔料として用いる場合、好適には原料の平均粒子径0.1〜50μm、ケイ酸等の粒子により包含された状態で、平均粒子径は0.2〜100μmである。粉砕処理は、粉砕機を用いる方法で行う方法が最も良く、その粉砕方法は、湿式、乾式を問わない。粉砕工程に用いる粉砕機としては、ボールミル、ロッドミル等の広義のボールミルや、タワーミル、アトライター、セイトリーミル、サンドグラインダー、アニューラミル等の媒体撹拌式粉砕機、コロイドミル、ホモミキサー、インラインミル等の高速回転粉砕機の他に、ジェットミルのような乾式の粉砕機でも良い。篩による分級は、振動篩、超音波篩、ジェットスクリーン、エアセパレータ、トロンメルスクリーン等が挙げられる。また、この粉砕工程は、ケイ酸ソーダまたはケイ酸ソーダを一部中和させたケイ酸スラリー中で行っても良く、特開平8-91820で示されるような硫酸添加後、1回目の熟成時に粉砕を行い小粒径化する技術は特に好適である。本発明で析出する粒子は微細であり、特に第1工程で析出したシリカにより包含されている焼却灰は、前記の粉砕機のほか分散機や乳化機の類で粉砕することもできるから、これらを粉砕機と組み合わせて使用しても差し支えない。なお、このようにして作られた多孔性粒体中には、副生した硫酸ソーダが含まれており、これ除去するため、濾過、水洗およびリパルプ処理を施すことで、硫酸ソーダを一部取り除くことができる。しかし、使用目的に硫酸ソーダが含まれていても問題ない場合には、そのまま使用しても問題ない。また、輸送等の問題で乾燥が必要な場合、加熱または減圧することで乾燥することができ、これは再度リパルプ処理を行っても、造粒物の物性はほとんど変わらない。
【0018】
このようにして得られた新規多孔性粒体は、平均粒子径が1〜1000μm、吸油量と白色度は出発原料となる焼却灰より高くなる。また、焼却灰表面上にケイ酸等が存在するために、核となる焼却灰の品質変動による性能差が少なくなり、工業的な利用も有利となる。この焼却灰はケイ酸等の粒子中に包含されているが、完全に包含されているものと、一部焼却灰表面がさらされているものが混在する。また、焼却灰が個別にケイ酸等の粒子に包含されている場合と、ケイ酸等の粒子で処理された後の一つの粒子中に数個の焼却灰が含まれている場合もある。これらを分別することが不可能であるが、いずれの場合も、表面上にケイ酸等の粒子が存在するため、性能改善効果、特に吸油度とワイヤー摩耗度については著しく良化する。さらに、現在廃棄物として用いられている焼却灰を再利用しているため環境面への負荷低減も可能である。また、焼却灰に対する前処理が少ないため、軽カルを用いた場合より吸油度は高く、ワイヤー摩耗度も少ないため、このような事項が要求される場合は、特異的に使用されると思われる。このように、ケイ酸等の粒子に焼却灰を包含することで、今までにない優れた性能を持つ多孔性粒体を開発するに至った。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の実施例を比較例と対比して具体的に説明する。なお、新規多孔性粒体の特性評価(白色度、吸油度、平均粒子径、填料の比散乱係数)は上述した方法で実施した。また、製紙用填料として用いた場合の白色度、不透明度についても合わせて測定した。この製紙用填料としての性能評価は以下の方法により実施している。
【0020】
紙の白色度、不透明度の測定;熊谷理機工業(株)製の配向性抄紙機により、抄紙原料としてLBKPのパルプスラリーを用い、各実施例において得られた填料スラリーを填料として、その添加率を対パルプ6、12、18%で坪量60g/m2となるように抄造して、プレスにより脱水後、シリンダードライヤーにて乾燥し、シートサンプルを作製した。このシートサンプルを、ハンター白色度計を用い、白色度はP8123、不透明度はP8138に従って測定した。
【0021】
この測定結果は、紙中填料6%時で比較を行っている。紙中填料は、JIS P8128の方法で温度575℃にて測定した紙中の灰分%から填料を無配合で抄造した試料の灰分%を差し引き、紙中填料%を測定した後、紙中填料と白色度、不透明度測定値をグラフ上にプロットし、紙中填料6%時の白色度と不透明度を計算した。
【0022】
[比較例1]
反応容器(2L)中で市販の3号珪酸ソーダ(SiO:20.0% 、NaO:9.5%)を水で希釈し、SiO として6.9重量%の希釈珪酸ソーダ溶液2Lを調製した。これにケイ酸100重量部に対し、石炭焼却灰(A)を30重量混合し、珪酸ソーダ懸濁液を85℃に加熱したのち、中和当量の40%に相当する量の98%濃硫酸を2g/分の滴下速度で、粗大ゲルが発生しない十分な強撹拌下で添加した。この後、定温のまま、攪拌を続けながら2時間熟成を行った。次いで、スラリー温度を85℃一定のまま、第1工程と同濃度の硫酸を第一工程同様の条件で、中和当量の80%まで添加し、攪拌下で32分間熟成した。引き続き、熟成後のスラリーに同濃度の硫酸を0.8g/分の添加速度で同様に添加し、スラリーpHを6に調節した。第3工程終了後のスラリーを濾過、水洗し、純水にリパルプして水和珪酸スラリーを回収した。得られたスラリーの平均粒子径を測定し、また填料として、上記に示した方法で抄紙し、填料の比散乱係数と紙の白色度、不透明度の評価を行った。また、スラリーを濾過し、エタノール中に固形分10%になるよう溶解し再度濾過し、これを105℃にて乾燥して造粒物の吸油量、白色度を測定した。その結果を適用した変動条件と対比させて表1に示した。
【0023】
[実施例1]
ケイ酸ソーダの中和を硫酸バンドで行った以外は比較例1と同様の方法で作成した。
【0024】
[実施例2]
石炭焼却灰(A)に代えて、スラッジ焼却灰を用いた以外は、実施例1と同様の方法で作成した。
【0026】
[比較例2]
比較例1で使用した石炭焼却灰(A)を、純水で10%に希釈、濾過し、エタノール中に固形分10%になるよう溶解し再度濾過し、これを105℃にて乾燥して造粒物の吸油量、白色度を測定した。
【0027】
[比較例3]
実施例2で使用したスラッジ焼却灰(A)を、純水で10%に希釈、濾過し、エタノール中に固形分10%になるよう溶解し再度濾過し、これを105℃にて乾燥して造粒物の吸油量、白色度を測定した。
【0028】
[比較例4]
比較例1で製造したケイ酸と比較例2の石炭焼却灰(A)を、ケイ酸100重量部に対し、石炭焼却灰(A)30重量混合した後、スラリーを純水で10%に希釈、濾過し、エタノール中に固形分10%になるよう溶解し再度濾過し、これを105℃にて乾燥して造粒物の吸油量、白色度を測定した。
【0029】
[比較例5]
比較例1で製造したケイ酸と比較例3のスラッジ焼却灰(A)を、ケイ酸100重量部に対し、スラッジ焼却灰(A)30重量混合した後、スラリーを純水で10%に希釈、濾過し、エタノール中に固形分10%になるよう溶解し再度濾過し、これを105℃にて乾燥して造粒物の吸油量、白色度を測定した。
【0030】
[比較例6]
反応容器(2L)中に、SiO として6.9重量%の希釈珪酸ソーダ溶液2Lを中和するのに必要な硫酸を加えた。これにケイ酸100重量部に対し、石炭焼却灰(A)を30重量となるよう石炭焼却灰を混合し、硫酸懸濁液を85℃に加熱したのち、中和当量の40%に相当する量の市販の3号珪酸ソーダ(SiO:20.0% 、NaO:9.5%)を、十分な強撹拌下で、硫酸添加時と同じ時間(19g/分)で滴下、中和した。この後、定温のまま、攪拌を続けながら2時間熟成を行った。次いで、スラリー温度を85℃一定のまま、第1工程と同濃度のケイ酸ソーダを第一工程同様の条件で、中和当量の80%まで添加し、攪拌下で32分間熟成した。引き続き、熟成後のスラリーに同濃度の硫酸を7g/分の添加速度で同様に添加した。
【0031】
比較例1、実施例1、2と比較例5のサンプル、および填料無添加品をブランクとして、実施例冒頭に記した方法により手抄き試験を行い、白色度、不透明度を比較した。結果は表2に示す。
【0032】
【表1】
Figure 0004177569
【0033】
【表2】
Figure 0004177569
【0034】
表1および表2の結果を考察すると、まず、比較例1及び実施例1は原料である比較例2の石炭焼却灰より、白色度、吸油度いずれも優れ、ワイヤー摩耗度も極端に低下している。同様に実施例2も、比較例3のスラッジ焼却灰より優れた性能を示している。さらに、比較例2と石炭焼却灰を単純に混合したのみである比較例4より比較例1の方が白色度、吸油度ともに優れており、ケイ酸による包含することで、高性能化が可能であることがわかる。さらに、焼却灰をケイ酸塩化した実施例1は、比較例5と比べて、15ポイントもの大幅な白色度改善、ワイヤー摩耗度も約1/4となり、非常に効果大である。
【0035】
さらにスラッジ焼却灰(A)を用いた比較試験では、スラッジ焼却灰(A)の白色度が高かったため、実施例1のような大きな効果は見られていないが、いずれも白色度、ワイヤー摩耗度は改善されている。しかし、実施例1、2で、吸油度が低下しているのは、ケイ酸に金属を用い、ケイ酸塩化することで、吸油度が低下することが一般に知られており、この影響と考えられる。また、初期の懸濁液を酸性とし、ケイ酸ソーダによる中和を行ったものは、反応途中でゲル化してしまい、粒子状の形態とならなかった。このように、初期の段階でアルカリとすることが、本発明の必要条件となっている。
【0036】
手抄き試験の結果は、比較例1、実施例1は、ほぼ同等の値を示していた。これらは比較例5より白色度は若干低下したが、不透明度は改善されていた。さらに、填料無添加のブランクと比較すると、白色度は若干低下したものの、不透明度は3ポイント以上改善されており、紙面の充填剤としての利用が期待される。また、原料となるスラッジ焼却灰の白色度が高かった実施例2は、ブランクより白色度、不透明度いずれも改善するという、非常に良好な結果を示している。このように、ケイ酸塩の粒子で焼却灰を包含することにより、紙面の不透明度、白色度のいずれか、または両方とも改善することが可能であり、今後の製紙用填料として大きな期待が持たれる。
【0037】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によるケイ酸またはケイ酸塩に包含された新規多孔質造粒物は、その原料となる焼却灰より白色度、吸油度が優れ、ワイヤー摩耗度も低下した。さらにそれぞれを混合したものより高性能であることがわかった。また、製紙填料として使用した場合、原料焼却灰白色度が低いと充填剤として、逆に白色度が高い場合には、品質改良用填料として用いることが出来ることがわかった。加えて、製紙原料として必要不可欠なワイヤー摩耗度が低下したことは非常に好ましい改善点としてあげることができる。このように、本方法を利用して、現在産業廃棄物として廃棄されている石炭やスラッジ等の焼却灰を製紙用填料をはじめとする各種充填剤への幅広い利用が期待される。

Claims (5)

  1. 燃焼設備から排出される焼却灰を、ケイ酸塩、又はケイ酸とケイ酸塩の混合物で浸漬処理し、これを酸により中和することで、焼却灰の表面一部がケイ酸塩、又はケイ酸とケイ酸塩の混合物の粒子で覆われるようにさせることからなる新規多孔性粒体。
  2. 燃焼設備から排出される焼却灰の表面一部が、ケイ酸塩、又はケイ酸とケイ酸塩の混合物の粒子で覆われている、新規多孔性粒体。
  3. 燃焼設備から排出される焼却灰を、ケイ酸を含むアルカリ溶液中に浸漬し、これを酸により中和することで、焼却灰の表面一部がケイ酸塩、又はケイ酸とケイ酸塩の混合物の粒子で覆われるようにさせることからなる新規多孔性粒体の製造方法。
  4. 請求項1又は2いずれか記載の新規多孔性粒体を含む紙。
  5. 填料又は充填剤として使用する請求項1又は2記載の前記多孔性粒体。
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