JPH0947013A - スナバ回路及びそれを用いた電力変換装置 - Google Patents
スナバ回路及びそれを用いた電力変換装置Info
- Publication number
- JPH0947013A JPH0947013A JP19753795A JP19753795A JPH0947013A JP H0947013 A JPH0947013 A JP H0947013A JP 19753795 A JP19753795 A JP 19753795A JP 19753795 A JP19753795 A JP 19753795A JP H0947013 A JPH0947013 A JP H0947013A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- capacitor
- switching element
- snubber circuit
- charging
- voltage
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Power Conversion In General (AREA)
- Electronic Switches (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 過電圧抑制効果の向上と低損失化とを両立さ
せることが可能で、かつ、負荷電流の制御性能を改善す
ることができるスイッチング素子のスナバ回路。 【構成】 IGBTQ1の入出力端子間に第1のスナバ
ダイオードDs1と第1のキャパシタC1との直列回路
が接続され、Ds1に並列に第2のキャパシタC2、第
2のスナバダイオードDs2、抵抗R1からなる充放電
回路手段が接続される。IGBTQ1のオン動作に伴っ
て、C1からIGBTQ1と充放電回路手段とを経てC
1に戻る閉回路を形成して充放電回路手段のC2に電圧
を充電させ、この充電電圧でDs1を逆バイアスさせる
と共に、IGBTQ1のオフ動作に伴って、C1に充電
した電圧を放電させる。 【効果】 従来技術によるスナバ回路に比べて、同じ電
流を遮断した場合にIGBTQ1に印加される電圧を低
減させ、スナバ回路のキャパシタが放電する際の損失を
も低減させることができる。
せることが可能で、かつ、負荷電流の制御性能を改善す
ることができるスイッチング素子のスナバ回路。 【構成】 IGBTQ1の入出力端子間に第1のスナバ
ダイオードDs1と第1のキャパシタC1との直列回路
が接続され、Ds1に並列に第2のキャパシタC2、第
2のスナバダイオードDs2、抵抗R1からなる充放電
回路手段が接続される。IGBTQ1のオン動作に伴っ
て、C1からIGBTQ1と充放電回路手段とを経てC
1に戻る閉回路を形成して充放電回路手段のC2に電圧
を充電させ、この充電電圧でDs1を逆バイアスさせる
と共に、IGBTQ1のオフ動作に伴って、C1に充電
した電圧を放電させる。 【効果】 従来技術によるスナバ回路に比べて、同じ電
流を遮断した場合にIGBTQ1に印加される電圧を低
減させ、スナバ回路のキャパシタが放電する際の損失を
も低減させることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スナバ回路及びそれを
用いた電力変換装置に係り、特に、過電圧抑制効果の向
上と低損失化とを両立させることができ、負荷電流の制
御性能をも改善することのできるスナバ回路及びそれを
用いた電力変換装置に関する。
用いた電力変換装置に係り、特に、過電圧抑制効果の向
上と低損失化とを両立させることができ、負荷電流の制
御性能をも改善することのできるスナバ回路及びそれを
用いた電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、パワー半導体素子等のスイッチ
ング素子により負荷に供給する電流を遮断すると、素子
に電源電圧と共に配線インダクタンスに蓄積したエネル
ギーがサージ電圧として印加されることが知られてい
る。このような素子に印加される電圧を素子の許容値以
内に抑制する回路手段がスナバ回路である。スナバ回路
は、基本要素としてエネルギー吸収手段としてのキャパ
シタ、その放電用抵抗、及び、キャパシタへの充電時に
放電抵抗をバイパスするダイオードを備えて構成される
のが一般的であり、多数の回路方式のものが提案されて
いる。
ング素子により負荷に供給する電流を遮断すると、素子
に電源電圧と共に配線インダクタンスに蓄積したエネル
ギーがサージ電圧として印加されることが知られてい
る。このような素子に印加される電圧を素子の許容値以
内に抑制する回路手段がスナバ回路である。スナバ回路
は、基本要素としてエネルギー吸収手段としてのキャパ
シタ、その放電用抵抗、及び、キャパシタへの充電時に
放電抵抗をバイパスするダイオードを備えて構成される
のが一般的であり、多数の回路方式のものが提案されて
いる。
【0003】この種のスナバ回路に関する従来技術とし
て、例えば、特開昭57−106230号公報等に記載
された技術が知られている。この従来技術によるスナバ
回路は、スイッチング素子と並列にダイオードと第1の
キャパシタとの直列回路を接続し、前記ダイオードと並
列に抵抗を接続すると共に第2のキャパシタを並列に接
続して構成されている。
て、例えば、特開昭57−106230号公報等に記載
された技術が知られている。この従来技術によるスナバ
回路は、スイッチング素子と並列にダイオードと第1の
キャパシタとの直列回路を接続し、前記ダイオードと並
列に抵抗を接続すると共に第2のキャパシタを並列に接
続して構成されている。
【0004】スナバ回路内のキャパシタの容量は、一般
に、固定値であるが、理想的には遮断電流の増加に応じ
てキャパシタ容量を増大することが望ましい。このよう
な可変容量スナバ回路に関する従来技術として、例え
ば、特開昭62−272862号公報等に記載された技
術が知られている。この従来技術によるスナバ回路は、
スイッチング素子と並列に第1のダイオードと第1のキ
ャパシタとの直列回路を接続し、前記第1のダイオード
と並列に抵抗を接続すると共に、前記第1のキャパシタ
と並列に第2のキャパシタとスイッチ素子とからなる直
列回路を接続し、このスイッチ素子に並列にダイオード
を接続して構成されている。
に、固定値であるが、理想的には遮断電流の増加に応じ
てキャパシタ容量を増大することが望ましい。このよう
な可変容量スナバ回路に関する従来技術として、例え
ば、特開昭62−272862号公報等に記載された技
術が知られている。この従来技術によるスナバ回路は、
スイッチング素子と並列に第1のダイオードと第1のキ
ャパシタとの直列回路を接続し、前記第1のダイオード
と並列に抵抗を接続すると共に、前記第1のキャパシタ
と並列に第2のキャパシタとスイッチ素子とからなる直
列回路を接続し、このスイッチ素子に並列にダイオード
を接続して構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、スナバ回路
は、過電圧抑制効果を高めるために、回路を構成するキ
ャパシタの容量を大きくすることが望ましいが、キャパ
シタの容量を大きくすると、回路の損失が増加し、ま
た、負荷電流が小さい場合に制御回路の指令通りに負荷
電流を制御することができないという問題点を生じさせ
る。
は、過電圧抑制効果を高めるために、回路を構成するキ
ャパシタの容量を大きくすることが望ましいが、キャパ
シタの容量を大きくすると、回路の損失が増加し、ま
た、負荷電流が小さい場合に制御回路の指令通りに負荷
電流を制御することができないという問題点を生じさせ
る。
【0006】すなわち、スナバ回路の損失は、キャパシ
タ容量をC、放電時の電圧変化をVとすると、CV2/
2 で表され、キャパシタの容量が大きくなるほど回路
損失が増加することになる。また、負荷電流が小さい場
合、スイッチング素子を遮断しても、スナバ回路のキャ
パシタを充電する電流が負荷を通して流れ続けることに
なり、この結果、負荷電流を指令通りに制御できないこ
とになる。これらの問題を解決するためのスナバ回路
は、電流が小さい場合にスナバ回路のキャパシタ容量を
小さく、電流が大きい場合にキャパシタ容量を大きくす
るという構成としてキャパシタ容量を可変化することが
望ましい。
タ容量をC、放電時の電圧変化をVとすると、CV2/
2 で表され、キャパシタの容量が大きくなるほど回路
損失が増加することになる。また、負荷電流が小さい場
合、スイッチング素子を遮断しても、スナバ回路のキャ
パシタを充電する電流が負荷を通して流れ続けることに
なり、この結果、負荷電流を指令通りに制御できないこ
とになる。これらの問題を解決するためのスナバ回路
は、電流が小さい場合にスナバ回路のキャパシタ容量を
小さく、電流が大きい場合にキャパシタ容量を大きくす
るという構成としてキャパシタ容量を可変化することが
望ましい。
【0007】前述した2つの従来技術のうち、特開昭5
7−106230号公報に記載されたスナバ回路は、第
1、第2のキャパシタを備えるが、スイッチング素子を
ターンオフした際にスナバ回路に転流する電流はダイオ
ードを通り、第1のキャパシタにのみ流入する。第1の
キャパシタの充電は、主回路の配線インダクタンスに蓄
積された電磁エネルギーを全て吸収するまで継続するた
め、その充電電圧は電源電圧以上に達する。配線のエネ
ルギーを全て吸収すると、第1のキャパシタの充電電圧
と電源電圧との差電圧がダイオードに逆電圧として印加
され、ダイオードは逆回復する。第2のキャパシタは、
ダイオードに印加される逆電圧によって充電され、この
逆電圧の時間的変化dV/dtとその最大値とを抑制す
る。第2のキャパシタは、前述の逆電圧を充電し終わっ
た直後から並列に接続された抵抗を介して電圧を放電し
ており、スイッチング素子の次のターンオフ時には、第
2のキャパシタの充電電圧は零になっている。
7−106230号公報に記載されたスナバ回路は、第
1、第2のキャパシタを備えるが、スイッチング素子を
ターンオフした際にスナバ回路に転流する電流はダイオ
ードを通り、第1のキャパシタにのみ流入する。第1の
キャパシタの充電は、主回路の配線インダクタンスに蓄
積された電磁エネルギーを全て吸収するまで継続するた
め、その充電電圧は電源電圧以上に達する。配線のエネ
ルギーを全て吸収すると、第1のキャパシタの充電電圧
と電源電圧との差電圧がダイオードに逆電圧として印加
され、ダイオードは逆回復する。第2のキャパシタは、
ダイオードに印加される逆電圧によって充電され、この
逆電圧の時間的変化dV/dtとその最大値とを抑制す
る。第2のキャパシタは、前述の逆電圧を充電し終わっ
た直後から並列に接続された抵抗を介して電圧を放電し
ており、スイッチング素子の次のターンオフ時には、第
2のキャパシタの充電電圧は零になっている。
【0008】前述したように、この従来技術によるスナ
バ回路は、2つのキャパシタを備えるものの、ダイオー
ドの逆回復以前に第1のキャパシタのみがスイッチング
素子に対する過電圧抑制のために働くものであり、可変
容量という働きを備えておらず、前述した問題点の解決
を図ることのできないものである。
バ回路は、2つのキャパシタを備えるものの、ダイオー
ドの逆回復以前に第1のキャパシタのみがスイッチング
素子に対する過電圧抑制のために働くものであり、可変
容量という働きを備えておらず、前述した問題点の解決
を図ることのできないものである。
【0009】また、特開昭62−272862号公報に
記載のスナバ回路は、遮断電流が大きい場合に前記スイ
ッチ素子をオンとし、第1のキャパシタに並列に第2の
キャパシタを接続して合成容量を両方のキャパシタ容量
の和の値まで増加させるものであり容量の可変化が行わ
れている。このスナバ回路によれば、電流の大小に応じ
てスイッチ素子をオン、オフさせ、キャパシタ容量を大
小に選択することができ、スナバ回路の損失の低減と負
荷電流の制御性の改善とを図ることができるものであ
る。
記載のスナバ回路は、遮断電流が大きい場合に前記スイ
ッチ素子をオンとし、第1のキャパシタに並列に第2の
キャパシタを接続して合成容量を両方のキャパシタ容量
の和の値まで増加させるものであり容量の可変化が行わ
れている。このスナバ回路によれば、電流の大小に応じ
てスイッチ素子をオン、オフさせ、キャパシタ容量を大
小に選択することができ、スナバ回路の損失の低減と負
荷電流の制御性の改善とを図ることができるものであ
る。
【0010】しかし、この従来技術によるスナバ回路
は、スイッチ素子として能動素子を使用しなければなら
ず、その駆動手段、制御手段、及び、電流検出手段が必
要になり、コストの上昇を招くという問題点を有し、ま
た、主回路のスイッチング素子のスイッチングと、スナ
バ回路のスイッチ素子とのスイッチング動作のタイミン
グをとることが重要となり、このための制御が複雑にな
ってしまうという問題点を有している。
は、スイッチ素子として能動素子を使用しなければなら
ず、その駆動手段、制御手段、及び、電流検出手段が必
要になり、コストの上昇を招くという問題点を有し、ま
た、主回路のスイッチング素子のスイッチングと、スナ
バ回路のスイッチ素子とのスイッチング動作のタイミン
グをとることが重要となり、このための制御が複雑にな
ってしまうという問題点を有している。
【0011】本発明の目的は、前述した従来技術の問題
点を解決し、低コストで簡単な回路手段により、スナバ
回路のキャパシタ容量を可変化可能とし、損失を低減す
ることができ、かつ、負荷電流の制御性を妨げることの
ないスナバ回路を提供すると共に、このスナバ回路を使
用した電力変換装置を提供することにある。
点を解決し、低コストで簡単な回路手段により、スナバ
回路のキャパシタ容量を可変化可能とし、損失を低減す
ることができ、かつ、負荷電流の制御性を妨げることの
ないスナバ回路を提供すると共に、このスナバ回路を使
用した電力変換装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば前記目的
は、電源から負荷に供給する負荷電流の通流と遮断とを
制御するスイッチング素子のスナバ回路において、前記
スイッチング素子の入出力端子間に並列に接続した第1
のダイオードと第1のキャパシタとを直列に接続した回
路手段と、前記第1のダイオードに並列に接続した充放
電回路手段とを備え、前記スイッチング素子のオン動作
に伴って、前記第1のキャパシタから前記スイッチング
素子と前記充放電回路手段とを経て前記第1のキャパシ
タに戻る閉回路を形成して、前記充放電回路手段に電圧
を充電させ、前記充放電回路手段の充電電圧により前記
第1のダイオードを逆バイアスさせると共に、前記スイ
ッチング素子のオフ動作に伴って、前記充放電回路手段
に充電した電圧を放電するようにすることにより達成さ
れる。
は、電源から負荷に供給する負荷電流の通流と遮断とを
制御するスイッチング素子のスナバ回路において、前記
スイッチング素子の入出力端子間に並列に接続した第1
のダイオードと第1のキャパシタとを直列に接続した回
路手段と、前記第1のダイオードに並列に接続した充放
電回路手段とを備え、前記スイッチング素子のオン動作
に伴って、前記第1のキャパシタから前記スイッチング
素子と前記充放電回路手段とを経て前記第1のキャパシ
タに戻る閉回路を形成して、前記充放電回路手段に電圧
を充電させ、前記充放電回路手段の充電電圧により前記
第1のダイオードを逆バイアスさせると共に、前記スイ
ッチング素子のオフ動作に伴って、前記充放電回路手段
に充電した電圧を放電するようにすることにより達成さ
れる。
【0013】また、前記充放電回路手段を、抵抗と第2
のキャパシタとを直列に接続し、前記第1のダイオード
と同一方向に電流を通流する第2のダイオードを前記抵
抗に並列に設けることにより、さらに、第2のキャパシ
タの容量値を第1のキャパシタの容量値に比べて小さく
設定することにより達成される。
のキャパシタとを直列に接続し、前記第1のダイオード
と同一方向に電流を通流する第2のダイオードを前記抵
抗に並列に設けることにより、さらに、第2のキャパシ
タの容量値を第1のキャパシタの容量値に比べて小さく
設定することにより達成される。
【0014】また、電力変換装置は、電力変換装置を構
成するスイッチング素子に対して、前述した構成を備え
るスナバ回路を使用して構成される。
成するスイッチング素子に対して、前述した構成を備え
るスナバ回路を使用して構成される。
【0015】
【作用】本発明によるスナバ回路において、第1のキャ
パシタの容量をC1、充放電回路手段が具備する第2の
キャパシタの容量をC2とする。そして、本発明のスナ
バ回路は、スイッチング素子のオン動作に伴って、第1
のキャパシタからスイッチング素子と充放電回路手段と
を経て第1のキャパシタに戻る閉回路を形成し、これに
より、第1のキャパシタに充電された電荷が第2のキャ
パシタに移動し、第2のキャパシタを充電する。この結
果、第1のキャパシタの充電電圧は減少し、逆に第2の
キャパシタの充電電圧は増加し、最終的に、第1、第2
のキャパシタの電圧が等しくなる。但し、第1、第2キ
ャパシタの充電電圧は大きさが等しく、逆極性であるた
めスイッチング素子の入出力端子間では相殺され、スイ
ッチング素子の入出力端子間の電圧は零になる。
パシタの容量をC1、充放電回路手段が具備する第2の
キャパシタの容量をC2とする。そして、本発明のスナ
バ回路は、スイッチング素子のオン動作に伴って、第1
のキャパシタからスイッチング素子と充放電回路手段と
を経て第1のキャパシタに戻る閉回路を形成し、これに
より、第1のキャパシタに充電された電荷が第2のキャ
パシタに移動し、第2のキャパシタを充電する。この結
果、第1のキャパシタの充電電圧は減少し、逆に第2の
キャパシタの充電電圧は増加し、最終的に、第1、第2
のキャパシタの電圧が等しくなる。但し、第1、第2キ
ャパシタの充電電圧は大きさが等しく、逆極性であるた
めスイッチング素子の入出力端子間では相殺され、スイ
ッチング素子の入出力端子間の電圧は零になる。
【0016】前述の電荷の移動は、第1のキャパシタか
ら第2のキャパシタに静電エネルギーが移動することを
意味しており、移動経路上に存在する抵抗(スイッチン
グ素子の内部抵抗を含む)で生じる損失はCoV2/2
(但し、CoはC1とC2との容量を直列に接続した場
合の合成容量)となる。この結果、本発明のによるスナ
バ回路の損失は、例えば、C1、C2の容量が等しくC
であれば、従来技術のスナバ回路の損失CV2/2に比
べて半分になる。また、第2のキャパシタに充電された
電圧は、第1のキャパシタに直列に接続された第1のダ
イオードを逆バイアスし第1のダイオードをスイッチと
して動作させる役割を果たす。
ら第2のキャパシタに静電エネルギーが移動することを
意味しており、移動経路上に存在する抵抗(スイッチン
グ素子の内部抵抗を含む)で生じる損失はCoV2/2
(但し、CoはC1とC2との容量を直列に接続した場
合の合成容量)となる。この結果、本発明のによるスナ
バ回路の損失は、例えば、C1、C2の容量が等しくC
であれば、従来技術のスナバ回路の損失CV2/2に比
べて半分になる。また、第2のキャパシタに充電された
電圧は、第1のキャパシタに直列に接続された第1のダ
イオードを逆バイアスし第1のダイオードをスイッチと
して動作させる役割を果たす。
【0017】スイッチング素子がオフする際、前記第1
のダイオードが逆バイアスされているため、該素子を流
れていた電流は第1のキャパシタから充放電回路手段内
の第2のキャパシタを通って流れる。このとき、スイッ
チング素子の入出力端子間から見た合成キャパシタ容量
は、上記Coで表わされる。スナバ回路を流れる電流に
よって、第1のキャパシタは充電され、逆に第2のキャ
パシタに充電されていた電荷は放電される。そして、第
1のキャパシタの電圧増分と、第2のキャパシタに充電
されていた電圧の減少分の和がスイッチング素子の入出
力端子間に印加される。第2のキャパシタの充電電圧が
零に達した時点以降、前記第1のダイオードが順バイア
ス状態に変わり、電流は第1のキャパシタから第1のダ
イオードを通って流れる。この時刻以降、スイッチング
素子の入出力端子間から見た合成キャパシタ容量はC1
となる。すなわち、第1のダイオードの逆バイアス、順
バイアスによって合成キャパシタ容量の可変化が達成さ
れる。
のダイオードが逆バイアスされているため、該素子を流
れていた電流は第1のキャパシタから充放電回路手段内
の第2のキャパシタを通って流れる。このとき、スイッ
チング素子の入出力端子間から見た合成キャパシタ容量
は、上記Coで表わされる。スナバ回路を流れる電流に
よって、第1のキャパシタは充電され、逆に第2のキャ
パシタに充電されていた電荷は放電される。そして、第
1のキャパシタの電圧増分と、第2のキャパシタに充電
されていた電圧の減少分の和がスイッチング素子の入出
力端子間に印加される。第2のキャパシタの充電電圧が
零に達した時点以降、前記第1のダイオードが順バイア
ス状態に変わり、電流は第1のキャパシタから第1のダ
イオードを通って流れる。この時刻以降、スイッチング
素子の入出力端子間から見た合成キャパシタ容量はC1
となる。すなわち、第1のダイオードの逆バイアス、順
バイアスによって合成キャパシタ容量の可変化が達成さ
れる。
【0018】スイッチング素子のオフ時にスイッチング
素子に印加される電圧で電源電圧以上に充電されるスナ
バ回路の電圧値をΔVとすると、通常、スナバ回路のキ
ャパシタ容量が大きいほどΔVは小さくなる反面、スイ
ッチング素子がオンした際の放電でスナバ回路の損失が
増加する。本発明の場合、電圧ΔVは第1のキャパシタ
の容量C1で抑制され、スナバ回路の損失は、第1のキ
ャパシタC1のエネルギーの一部を第2のキャパシタC
2に吸収させることにより、全体としての損失が軽減さ
れる。
素子に印加される電圧で電源電圧以上に充電されるスナ
バ回路の電圧値をΔVとすると、通常、スナバ回路のキ
ャパシタ容量が大きいほどΔVは小さくなる反面、スイ
ッチング素子がオンした際の放電でスナバ回路の損失が
増加する。本発明の場合、電圧ΔVは第1のキャパシタ
の容量C1で抑制され、スナバ回路の損失は、第1のキ
ャパシタC1のエネルギーの一部を第2のキャパシタC
2に吸収させることにより、全体としての損失が軽減さ
れる。
【0019】また、前述したようなスナバ回路を電力変
換装置に適用した場合、スナバ回路の損失が低減すると
共に、負荷電流の制御性を改善することができる。すな
わち、第2のキャパシタの容量C2が第1のキャパシタ
の容量C1より小さく設定されているので、合成容量C
oをC1に比べて小さくすることができ、負荷電流が微
小な場合にスナバ回路のキャパシタを充電するために流
れ続ける電流を、従来技術の場合に比べて短期間とする
ことができ、この結果として負荷電流の制御性を改善す
ることができる。
換装置に適用した場合、スナバ回路の損失が低減すると
共に、負荷電流の制御性を改善することができる。すな
わち、第2のキャパシタの容量C2が第1のキャパシタ
の容量C1より小さく設定されているので、合成容量C
oをC1に比べて小さくすることができ、負荷電流が微
小な場合にスナバ回路のキャパシタを充電するために流
れ続ける電流を、従来技術の場合に比べて短期間とする
ことができ、この結果として負荷電流の制御性を改善す
ることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明によるスナバ回路の一実施例を
図面により詳細に説明する。
図面により詳細に説明する。
【0021】図1は本発明の第1の実施例によるスナバ
回路の構成を示す図、図2は本発明の第1の実施例の動
作を説明する波形図、図3は本発明の第1の実施例にお
ける電流経路を説明する図、図4は本発明の第1の実施
例によるスナバ回路の損失と最大電圧とを従来技術と比
較して説明する図である。図1、図3において、1は電
源、2は負荷、Q1は絶縁ゲート型バイポーラトランジ
スタ(以下、IGBTという)、D7はダイオード、D
s1、Ds2は第1、第2のスナバダイオード、C1、
C2は第1、第2のスナバキャパシタ、R1はスナバ抵
抗、L1、L2は寄生インダクタンスである。
回路の構成を示す図、図2は本発明の第1の実施例の動
作を説明する波形図、図3は本発明の第1の実施例にお
ける電流経路を説明する図、図4は本発明の第1の実施
例によるスナバ回路の損失と最大電圧とを従来技術と比
較して説明する図である。図1、図3において、1は電
源、2は負荷、Q1は絶縁ゲート型バイポーラトランジ
スタ(以下、IGBTという)、D7はダイオード、D
s1、Ds2は第1、第2のスナバダイオード、C1、
C2は第1、第2のスナバキャパシタ、R1はスナバ抵
抗、L1、L2は寄生インダクタンスである。
【0022】図1において、スイッチング素子としての
パワー半導体素子であるIGBTQ1は、電流を入力す
るコレクタ端子、電流を出力するエミッタ端子、及び、
制御電圧を印加するゲート端子を備え、ゲート端子に印
加され、または、除去される制御電圧によりコレクタ、
エミッタ間に流れる電流を通流、遮断する。そして、I
GBTQ1は、そのエミッタが負荷2の一端に接続さ
れ、負荷2の他端が寄生インダクタンスL1を有する配
線を介して電源1の正極に接続され、また、コレクタが
寄生インダクタンスL2を有する配線を介して電源1の
負極に接続されて、負荷2に対する電流を制御してい
る。前述の寄生インダクタンスL1、L2は、配線の形
状に応じて決まり、配線の距離が短いほど小さくなる。
また、負荷2の両端にはダイオードD7が並列に接続さ
れており、負荷2が誘導性の場合に、IGBTQ1がオ
フした後の負荷電流を還流させる。
パワー半導体素子であるIGBTQ1は、電流を入力す
るコレクタ端子、電流を出力するエミッタ端子、及び、
制御電圧を印加するゲート端子を備え、ゲート端子に印
加され、または、除去される制御電圧によりコレクタ、
エミッタ間に流れる電流を通流、遮断する。そして、I
GBTQ1は、そのエミッタが負荷2の一端に接続さ
れ、負荷2の他端が寄生インダクタンスL1を有する配
線を介して電源1の正極に接続され、また、コレクタが
寄生インダクタンスL2を有する配線を介して電源1の
負極に接続されて、負荷2に対する電流を制御してい
る。前述の寄生インダクタンスL1、L2は、配線の形
状に応じて決まり、配線の距離が短いほど小さくなる。
また、負荷2の両端にはダイオードD7が並列に接続さ
れており、負荷2が誘導性の場合に、IGBTQ1がオ
フした後の負荷電流を還流させる。
【0023】前述した回路は、電力変換装置の主回路の
1つのアームとして使用され、通常、IGBTQ1の入
出力端子間、すなわち、コレクタ、エミッタ間にスナバ
回路が設けられる。
1つのアームとして使用され、通常、IGBTQ1の入
出力端子間、すなわち、コレクタ、エミッタ間にスナバ
回路が設けられる。
【0024】本発明の第1実施例によるスナバ回路は、
IGBTQ1のコレクタ、エミッタ端子間に、容量C1
を有する第1のスナバキャパシタC1と第1のスナバダ
イオードDs1との直列回路を接続し、第1のスナバダ
イオードDs1に並列に、容量C2を有する第2のスナ
バキャパシタC2と第2のスナバダイオードDs2との
直列回路からなる充放電回路手段を接続して構成され
る。そして、第2のスナバダイオードDs2は、第1の
スナバダイオードDs1と同じ極性に電流を流すように
接続され、また、第2のスナバダイオードDs2のアノ
ード、カソード間に並列に抵抗R1が接続される。
IGBTQ1のコレクタ、エミッタ端子間に、容量C1
を有する第1のスナバキャパシタC1と第1のスナバダ
イオードDs1との直列回路を接続し、第1のスナバダ
イオードDs1に並列に、容量C2を有する第2のスナ
バキャパシタC2と第2のスナバダイオードDs2との
直列回路からなる充放電回路手段を接続して構成され
る。そして、第2のスナバダイオードDs2は、第1の
スナバダイオードDs1と同じ極性に電流を流すように
接続され、また、第2のスナバダイオードDs2のアノ
ード、カソード間に並列に抵抗R1が接続される。
【0025】次に、前述のように構成されるスナバ回路
を有する図1の回路において、IGBTQ1をスイッチ
ングした場合の動作を図2を参照して説明する。
を有する図1の回路において、IGBTQ1をスイッチ
ングした場合の動作を図2を参照して説明する。
【0026】図2には、IGBTQ1のコレクタ、エミ
ッタ間に印加される電圧Vceと、コレクタ、エミッタ間
を流れる電流Iceと、キャパシタC1及びC2の電圧V
c1、Vc2との動作波形が示されている。なお、T(Of
f)、T(On) はそれぞれ、IGBTQ1がターンオフ、
ターンオンする時刻を示す。この図2に示す動作波形に
おいて、Eは電源1の電圧であり、Vm は主回路配線の
エネルギーをスナバ回路で吸収した結果、電源電圧E以
上に過充電された電圧の最大値を示す。また、以下の説
明では、キャパシタC1とC2との容量は、C1>C2
の関係に設定されているものとする。
ッタ間に印加される電圧Vceと、コレクタ、エミッタ間
を流れる電流Iceと、キャパシタC1及びC2の電圧V
c1、Vc2との動作波形が示されている。なお、T(Of
f)、T(On) はそれぞれ、IGBTQ1がターンオフ、
ターンオンする時刻を示す。この図2に示す動作波形に
おいて、Eは電源1の電圧であり、Vm は主回路配線の
エネルギーをスナバ回路で吸収した結果、電源電圧E以
上に過充電された電圧の最大値を示す。また、以下の説
明では、キャパシタC1とC2との容量は、C1>C2
の関係に設定されているものとする。
【0027】後述するように、第1、第2のスナバキャ
パシタC1、C2には、IGBTQ1のオン期間中に、
それぞれ、図1に示した極性に電圧が充電され、両者の
電圧は等しくこの値をVoとする。但し、IGBTQ1
のコレクタ、エミッタ端子間の電圧は、キャパシタC1
とC2との電圧が相殺されて零となっている。
パシタC1、C2には、IGBTQ1のオン期間中に、
それぞれ、図1に示した極性に電圧が充電され、両者の
電圧は等しくこの値をVoとする。但し、IGBTQ1
のコレクタ、エミッタ端子間の電圧は、キャパシタC1
とC2との電圧が相殺されて零となっている。
【0028】いま、時刻T(Off) 以前のIGBTQ1の
オン期間において、負荷2を流れていた電流をILとす
ると、この電流ILによって、主回路配線のインダクタ
ンスに蓄積された電磁エネルギーWLは、数1式のよう
に表わすことができる。
オン期間において、負荷2を流れていた電流をILとす
ると、この電流ILによって、主回路配線のインダクタ
ンスに蓄積された電磁エネルギーWLは、数1式のよう
に表わすことができる。
【0029】
【数1】
【0030】時刻T(Off) 以降のオフ期間において、前
記配線のインダクタンスに蓄積された電磁エネルギーW
Lは、スナバ回路により吸収されることになり、その電
流がスナバ回路に転流する。図1に示す点線はこの電流
の経路を示している。すなわち、IGBTQ1オン期間
中に充電されたC2の電圧は、第2のスナバダイオード
Ds2に対して順バイアスであるが、第1のスナバダイ
オードDs1に対して逆バイアスとして働く。このた
め、第1のスナバダイオードDs1は、前記スナバ回路
に転流する電流を流すことができない。よって、スナバ
回路に流れ込む電流は、キャパシタC1からC2を経て
ダイオードDs2を流れて主回路に戻り、電源1の負極
に到ることになる。
記配線のインダクタンスに蓄積された電磁エネルギーW
Lは、スナバ回路により吸収されることになり、その電
流がスナバ回路に転流する。図1に示す点線はこの電流
の経路を示している。すなわち、IGBTQ1オン期間
中に充電されたC2の電圧は、第2のスナバダイオード
Ds2に対して順バイアスであるが、第1のスナバダイ
オードDs1に対して逆バイアスとして働く。このた
め、第1のスナバダイオードDs1は、前記スナバ回路
に転流する電流を流すことができない。よって、スナバ
回路に流れ込む電流は、キャパシタC1からC2を経て
ダイオードDs2を流れて主回路に戻り、電源1の負極
に到ることになる。
【0031】このとき、IGBTQ1のコレクタ、エミ
ッタ端子間からみたスナバ回路の合成容量Coは、キャ
パシタC1とC2とが直列に接続された容量になり、数
2式で記述することができる。
ッタ端子間からみたスナバ回路の合成容量Coは、キャ
パシタC1とC2とが直列に接続された容量になり、数
2式で記述することができる。
【0032】
【数2】
【0033】例えば、キャパシタC1とC2との容量比
を4:1とし、C1=4C2とすると、その合成容量は
0.8C2となり、キャパシタC1を単独に備える場合
に比較して、1/5の容量になる。キャパシタC1とC
2とを流れる電流は、キャパシタC1に対して、充電電
圧をT(Off)以前に充電していた値Voから増加させ、
逆に、C2に対して、充電電圧を減少させる。キャパシ
タ容量がC1>C2であるので、同じ電流が流れた際の
キャパシタC1の電圧増加分とキャパシタC2の電圧減
少分とは、その値が異なるが、IGBTQ1のコレク
タ、エミッタ間には双方の電圧変化分の和の電圧が印加
されることになる。
を4:1とし、C1=4C2とすると、その合成容量は
0.8C2となり、キャパシタC1を単独に備える場合
に比較して、1/5の容量になる。キャパシタC1とC
2とを流れる電流は、キャパシタC1に対して、充電電
圧をT(Off)以前に充電していた値Voから増加させ、
逆に、C2に対して、充電電圧を減少させる。キャパシ
タ容量がC1>C2であるので、同じ電流が流れた際の
キャパシタC1の電圧増加分とキャパシタC2の電圧減
少分とは、その値が異なるが、IGBTQ1のコレク
タ、エミッタ間には双方の電圧変化分の和の電圧が印加
されることになる。
【0034】図2において、いま、キャパシタC2の充
電電圧Vc2が零になる時刻をT1とすると、時刻T1以
降、キャパシタC2の充電電圧によってダイオードDs
1に印加されていた逆バイアス電圧が無くなるため、ス
ナバ回路を流れる電流は、図1のキャパシタC1とダイ
オードDs1とを通る電流となり、キャパシタC1だけ
を充電してゆくことになる。
電電圧Vc2が零になる時刻をT1とすると、時刻T1以
降、キャパシタC2の充電電圧によってダイオードDs
1に印加されていた逆バイアス電圧が無くなるため、ス
ナバ回路を流れる電流は、図1のキャパシタC1とダイ
オードDs1とを通る電流となり、キャパシタC1だけ
を充電してゆくことになる。
【0035】前述したように、本発明のスナバ回路は、
ダイオードDs1を、キャパシタC2の充電電圧に応じ
て、電流を遮断、あるいは、通流させるスイッチの機能
として用いている。そして、前述の場合と同様に、キャ
パシタC1とC2との容量比が4:1である場合を例と
すれば、時刻T1以降のスナバ容量は、それ以前の5倍
に増加することになり、IGBTQ1のコレクタ、エミ
ッタ間電圧Vceの電圧上昇が抑制される。数1式に示し
たエネルギーが完全にスナバ回路に吸収された時点の時
刻をT2とすると、このとき、IGBTQ1のコレク
タ、エミッタ間には最大の電圧Vmが印加される。Vm
は、数3式で表わされ、スナバ回路のインダクタンスを
無視すると、主回路配線のインダクタンスとキャパシタ
C1、及び、時刻T(Off) 以前の負荷電流に依存する。
ダイオードDs1を、キャパシタC2の充電電圧に応じ
て、電流を遮断、あるいは、通流させるスイッチの機能
として用いている。そして、前述の場合と同様に、キャ
パシタC1とC2との容量比が4:1である場合を例と
すれば、時刻T1以降のスナバ容量は、それ以前の5倍
に増加することになり、IGBTQ1のコレクタ、エミ
ッタ間電圧Vceの電圧上昇が抑制される。数1式に示し
たエネルギーが完全にスナバ回路に吸収された時点の時
刻をT2とすると、このとき、IGBTQ1のコレク
タ、エミッタ間には最大の電圧Vmが印加される。Vm
は、数3式で表わされ、スナバ回路のインダクタンスを
無視すると、主回路配線のインダクタンスとキャパシタ
C1、及び、時刻T(Off) 以前の負荷電流に依存する。
【0036】
【数3】
【0037】また、キャパシタC1の充電電圧はVmに
等しいため、キャパシタC1には数4式により表わされ
るエネルギーW2が蓄積されたことになる。
等しいため、キャパシタC1には数4式により表わされ
るエネルギーW2が蓄積されたことになる。
【0038】
【数4】
【0039】電源電圧E以上に充電されたキャパシタC
1の電圧Vmは、キャパシタC1からダイオードD7を
経て電源1の正極に到り、電源1の負極から抵抗R1、
キャパシタC2を介してキャパシタC1に戻る経路で放
電される。この放電動作の開始時点で、ダイオードDs
1に逆電圧が印加されダイオードDs1を逆回復させる
現象が起こり、ダイオードDs1には、前述した差電圧
に配線の逆起電圧を加えた過大な逆電圧が加わることに
なるが、キャパシタC2は、この逆電圧を抑制する効果
も合わせ持つ。なお、ダイオードDs1の逆電圧に対す
る抑制効果を高めるためには、抵抗R1の代わりにダイ
オードDs2とは逆極性のダイオードを接続するとよ
い。
1の電圧Vmは、キャパシタC1からダイオードD7を
経て電源1の正極に到り、電源1の負極から抵抗R1、
キャパシタC2を介してキャパシタC1に戻る経路で放
電される。この放電動作の開始時点で、ダイオードDs
1に逆電圧が印加されダイオードDs1を逆回復させる
現象が起こり、ダイオードDs1には、前述した差電圧
に配線の逆起電圧を加えた過大な逆電圧が加わることに
なるが、キャパシタC2は、この逆電圧を抑制する効果
も合わせ持つ。なお、ダイオードDs1の逆電圧に対す
る抑制効果を高めるためには、抵抗R1の代わりにダイ
オードDs2とは逆極性のダイオードを接続するとよ
い。
【0040】前述したキャパシタC1の放電によって、
キャパシタC1の充電電圧は、Vmから数5式で表わさ
れる電圧V1にまで減少する。また、キャパシタC2に
は、図1に示した極性に電圧が充電され、その値は数6
式で表わされるV2となる。
キャパシタC1の充電電圧は、Vmから数5式で表わさ
れる電圧V1にまで減少する。また、キャパシタC2に
は、図1に示した極性に電圧が充電され、その値は数6
式で表わされるV2となる。
【0041】
【数5】
【0042】
【数6】
【0043】前述の放電による電流が抵抗R1を流れる
ため、抵抗R1でジュール損失が発生するが、この損失
WRoは、数7式で表わされるように抵抗R1の値には
依存しない。また、キャパシタC1とC2とが有するエ
ネルギーの合計Woは、数8式で表わすことができる。
ため、抵抗R1でジュール損失が発生するが、この損失
WRoは、数7式で表わされるように抵抗R1の値には
依存しない。また、キャパシタC1とC2とが有するエ
ネルギーの合計Woは、数8式で表わすことができる。
【0044】
【数7】
【0045】
【数8】
【0046】次に、時刻T(On)となって、IGBTQ1
がターンオンすると、このとき、キャパシタC1に蓄積
された電荷が放電される。その放電経路は、図3に点線
で示すように、キャパシタC1からIGBTQ1を通
り、抵抗R1とキャパシタC2を経てC1に戻る閉回路
である。この放電により、キャパシタC1に充電されて
いた電圧V1は減少し、逆に、キャパシタC2は、キャ
パシタC1から電荷を供給され、その充電電圧はV2か
ら増加してゆく。そして、最終的に、キャパシタC1と
C2との電圧は等しくなり、数9式により表わされる電
圧Voになる。
がターンオンすると、このとき、キャパシタC1に蓄積
された電荷が放電される。その放電経路は、図3に点線
で示すように、キャパシタC1からIGBTQ1を通
り、抵抗R1とキャパシタC2を経てC1に戻る閉回路
である。この放電により、キャパシタC1に充電されて
いた電圧V1は減少し、逆に、キャパシタC2は、キャ
パシタC1から電荷を供給され、その充電電圧はV2か
ら増加してゆく。そして、最終的に、キャパシタC1と
C2との電圧は等しくなり、数9式により表わされる電
圧Voになる。
【0047】電圧Voに充電されたキャパシタC1とC
2とのエネルギーの合計をW1とおくと、W1は数10
式で表わすことができる。また、時刻T(On)以前のエネ
ルギー、すなわち、数8式のWoから前述のW1を引い
た値は数11式に示すようになるが、この差は、図3に
示したC1の放電電流が抵抗R1を流れたため発生した
ジュール損失である。
2とのエネルギーの合計をW1とおくと、W1は数10
式で表わすことができる。また、時刻T(On)以前のエネ
ルギー、すなわち、数8式のWoから前述のW1を引い
た値は数11式に示すようになるが、この差は、図3に
示したC1の放電電流が抵抗R1を流れたため発生した
ジュール損失である。
【0048】
【数9】
【0049】
【数10】
【0050】
【数11】
【0051】以上、本発明の第1の実施例について説明
したが、数1式〜数11式を用いてその要点を整理する
と、次のようになる。
したが、数1式〜数11式を用いてその要点を整理する
と、次のようになる。
【0052】すなわち、本発明の第1の実施例におい
て、IGBTQ1のターンオフ時にスナバ回路で吸収す
るエネルギーは、数4式で表わされるエネルギーW2と
数10式で表わされるエネルギーW1との差に等しく、
この差は数1式の配線のエネルギーに等しい。また、前
記配線のエネルギーを吸収した結果の最大電圧は数3式
により表わされる。さらに、IGBTQ1のオフとオン
との動作中に起きるキャパシタC1の放電で生じる損失
は、数7式と数11式とにより表わされるエネルギーの
和で表わすことができる。
て、IGBTQ1のターンオフ時にスナバ回路で吸収す
るエネルギーは、数4式で表わされるエネルギーW2と
数10式で表わされるエネルギーW1との差に等しく、
この差は数1式の配線のエネルギーに等しい。また、前
記配線のエネルギーを吸収した結果の最大電圧は数3式
により表わされる。さらに、IGBTQ1のオフとオン
との動作中に起きるキャパシタC1の放電で生じる損失
は、数7式と数11式とにより表わされるエネルギーの
和で表わすことができる。
【0053】前述した本発明の第1の実施例によるスナ
バ回路の損失と最大電圧とを従来技術と比較して示した
結果が図4(a)、図4(b)に示されている。この図
において比較した従来技術によるスナバ回路は、ダイオ
ードとキャパシタとが直列に接続され、ダイオードに並
列に抵抗を設けた一般的なものとした。また、従来技術
のスナバ回路のキャパシタの容量は、本発明の第1の実
施例で説明したキャパシタC1とC2とが直列に接続さ
れた場合の合成容量Coと等しい値に設定した。
バ回路の損失と最大電圧とを従来技術と比較して示した
結果が図4(a)、図4(b)に示されている。この図
において比較した従来技術によるスナバ回路は、ダイオ
ードとキャパシタとが直列に接続され、ダイオードに並
列に抵抗を設けた一般的なものとした。また、従来技術
のスナバ回路のキャパシタの容量は、本発明の第1の実
施例で説明したキャパシタC1とC2とが直列に接続さ
れた場合の合成容量Coと等しい値に設定した。
【0054】図4(a)から判るように、最大電圧Vm
に関して見ると、従来技術のスナバ回路は、本発明の実
施例における数3式のC1をCoで置き換えた形にな
り、C1>Coである前提から、従来技術によるスナバ
回路の方が本発明の実施例の場合より大きくなり、両者
の差は電流ILに比例する。
に関して見ると、従来技術のスナバ回路は、本発明の実
施例における数3式のC1をCoで置き換えた形にな
り、C1>Coである前提から、従来技術によるスナバ
回路の方が本発明の実施例の場合より大きくなり、両者
の差は電流ILに比例する。
【0055】また、図4(b)から判るように、損失に
ついて見ると、本発明は、ターンオン時の損失が数11
式により表わされているが、従来技術によるスナバ回路
の場合も同じ値になる。図4(b)で負荷電流ILに依
存しない損失、すなわち、IL=0のときの損失がこの
損失に相当する。一方、IGBTQ1オフ期間中の本発
明によるスナバ回路の損失、すなわち、キャパシタC1
の放電で発生する損失は、数7式により表わされるが、
従来技術の場合と本発明でとでは、数7式におけるVm
の値が異なる。図4(a)で説明したように、従来技術
によるスナバ回路のVmは、本発明のVmより大きくな
る。このため、損失WRoに関しても、従来技術による
スナバ回路の方が大きくなり、両者の差は負荷電流IL
の2乗に比例するものとなる。
ついて見ると、本発明は、ターンオン時の損失が数11
式により表わされているが、従来技術によるスナバ回路
の場合も同じ値になる。図4(b)で負荷電流ILに依
存しない損失、すなわち、IL=0のときの損失がこの
損失に相当する。一方、IGBTQ1オフ期間中の本発
明によるスナバ回路の損失、すなわち、キャパシタC1
の放電で発生する損失は、数7式により表わされるが、
従来技術の場合と本発明でとでは、数7式におけるVm
の値が異なる。図4(a)で説明したように、従来技術
によるスナバ回路のVmは、本発明のVmより大きくな
る。このため、損失WRoに関しても、従来技術による
スナバ回路の方が大きくなり、両者の差は負荷電流IL
の2乗に比例するものとなる。
【0056】前述したように本発明の第1の実施例によ
るスナバ回路は、図4により説明したように、従来技術
によるスナバ回路に比較して、低損失でかつ過電圧抑制
効果も向上させることができる。
るスナバ回路は、図4により説明したように、従来技術
によるスナバ回路に比較して、低損失でかつ過電圧抑制
効果も向上させることができる。
【0057】前述した本発明の第1の実施例によるスナ
バ回路は、スナバキャパシタの容量を変化させるため
に、第2のスナバキャパシタC2の充電電圧に応じて第
1のスナバダイオードDs1をオフあるいはオンするよ
うに、すなわち、第1のスナバダイオードDs1をスイ
ッチとして機能させるようにしている。
バ回路は、スナバキャパシタの容量を変化させるため
に、第2のスナバキャパシタC2の充電電圧に応じて第
1のスナバダイオードDs1をオフあるいはオンするよ
うに、すなわち、第1のスナバダイオードDs1をスイ
ッチとして機能させるようにしている。
【0058】従って、図1に示す本発明の第1の実施例
と同一の特性を得るためには、スナバダイオードDs1
の代わりに入出力端子と制御端子とを具備するスイッチ
素子を用い、このスイッチ素子をスナバキャパシタC2
の充電電圧に応じてオフあるいはオンさせるように制御
してもよい。
と同一の特性を得るためには、スナバダイオードDs1
の代わりに入出力端子と制御端子とを具備するスイッチ
素子を用い、このスイッチ素子をスナバキャパシタC2
の充電電圧に応じてオフあるいはオンさせるように制御
してもよい。
【0059】図5はこのような本発明の第2の実施例に
よるスナバ回路の構成を示す図である。図5において、
10は制御手段、S1はスイッチ素子であり、他の符号
は図1の場合と同一である。この本発明の第2の実施例
によるスナバ回路は、図1に示すスナバ回路のスナバダ
イオードDs1の代わりにスイッチ素子S1を用い、こ
のスイッチ素子S1を、制御手段10によりキャパシタ
C2の充電電圧に応じて制御するようにしたものであ
る。
よるスナバ回路の構成を示す図である。図5において、
10は制御手段、S1はスイッチ素子であり、他の符号
は図1の場合と同一である。この本発明の第2の実施例
によるスナバ回路は、図1に示すスナバ回路のスナバダ
イオードDs1の代わりにスイッチ素子S1を用い、こ
のスイッチ素子S1を、制御手段10によりキャパシタ
C2の充電電圧に応じて制御するようにしたものであ
る。
【0060】すなわち、図5に示す本発明の第2の実施
例によるスナバ回路は、図1により説明した本発明の第
1の実施例におけるダイオードDs1の位置にスイッチ
素子S1の入力、出力端子を接続すると共に、キャパシ
タC2の充電電圧を制御手段10により検出し、この電
圧が所定の値以下でスイッチ素子S1をオンさせるため
の信号をスイッチ素子S1の制御端子に印加するように
構成されている。そして、制御手段10は、キャパシタ
C2の充電電圧を検出し、この電圧が図5に示す極性に
おいて0V以下であればスイッチ素子S1をオンさせ、
逆に、キャパシタC2の充電電圧が0V以上であればス
イッチ素子S1をオフさせる。
例によるスナバ回路は、図1により説明した本発明の第
1の実施例におけるダイオードDs1の位置にスイッチ
素子S1の入力、出力端子を接続すると共に、キャパシ
タC2の充電電圧を制御手段10により検出し、この電
圧が所定の値以下でスイッチ素子S1をオンさせるため
の信号をスイッチ素子S1の制御端子に印加するように
構成されている。そして、制御手段10は、キャパシタ
C2の充電電圧を検出し、この電圧が図5に示す極性に
おいて0V以下であればスイッチ素子S1をオンさせ、
逆に、キャパシタC2の充電電圧が0V以上であればス
イッチ素子S1をオフさせる。
【0061】前述した図5に示す本発明の第2の実施例
の特性は、図1に示す本発明の第1の実施例と同一であ
り、キャパシタC2の電圧に応じてスイッチ素子S1を
オフ、オン制御することにより、IGBTQ1に対する
スナバコンデンサの容量を等価的に変化させることがで
き、このような本発明の第2の実施例によっても、前述
した本発明の第1の実施例の場合と全く同様な効果を得
ることができる。
の特性は、図1に示す本発明の第1の実施例と同一であ
り、キャパシタC2の電圧に応じてスイッチ素子S1を
オフ、オン制御することにより、IGBTQ1に対する
スナバコンデンサの容量を等価的に変化させることがで
き、このような本発明の第2の実施例によっても、前述
した本発明の第1の実施例の場合と全く同様な効果を得
ることができる。
【0062】なお、前述した本発明の第2の実施例は、
スイッチ素子S1としてnpnトランジスタを使用して
いるが、スイッチ素子S1としては、次に説明するよう
な条件を満たすことのできるスイッチ素子であれば他の
どのような素子を用いてもよい。すなわち、(1)スイ
ッチ素子S1は、並列に接続されるダイオードDs2と
同一の方向に電流を流すものであり、(2)前記電流の
方向と逆方向には電流を流さないこと。また、(3)ス
イッチ素子S1は、オフ時において、入力端子(図5の
場合、コレクタ)を基準電位として出力端子(図5で
は、エミッタ)に高電圧が印加されるが、これは通常の
半導体素子とは逆であり、この逆電圧に耐えられるこ
と。
スイッチ素子S1としてnpnトランジスタを使用して
いるが、スイッチ素子S1としては、次に説明するよう
な条件を満たすことのできるスイッチ素子であれば他の
どのような素子を用いてもよい。すなわち、(1)スイ
ッチ素子S1は、並列に接続されるダイオードDs2と
同一の方向に電流を流すものであり、(2)前記電流の
方向と逆方向には電流を流さないこと。また、(3)ス
イッチ素子S1は、オフ時において、入力端子(図5の
場合、コレクタ)を基準電位として出力端子(図5で
は、エミッタ)に高電圧が印加されるが、これは通常の
半導体素子とは逆であり、この逆電圧に耐えられるこ
と。
【0063】スイッチ素子S1は、以上の3条件を考慮
すると、MOSFETのように入出力端子間に寄生ダイ
オードが存在する素子を単体で使用することができな
い。また、図5に示したnpnトランジスタによるスイ
ッチ素子S1は、(1)、(2)の条件を満足している
が、(3)の条件を満足させるために、ベース、エミッ
タ間の耐電圧性を大きくした素子が必要である。
すると、MOSFETのように入出力端子間に寄生ダイ
オードが存在する素子を単体で使用することができな
い。また、図5に示したnpnトランジスタによるスイ
ッチ素子S1は、(1)、(2)の条件を満足している
が、(3)の条件を満足させるために、ベース、エミッ
タ間の耐電圧性を大きくした素子が必要である。
【0064】図6は本発明の実施例によるスナバ回路を
用いた電力変換装置の実施例の構成を示すブロック図で
ある。図6において、3はスナバ回路、4は駆動回路、
5は制御回路、6は電流検出器、7は交流電源、9はコ
ンバータ、Q1〜Q6はIGBT、D1〜D6はダイオ
ード、Ds3、Ds4は第3、第4のスナバダイオー
ド、C3、C4は第3、第4のスナバキャパシタ、R2
はスナバ抵抗である。
用いた電力変換装置の実施例の構成を示すブロック図で
ある。図6において、3はスナバ回路、4は駆動回路、
5は制御回路、6は電流検出器、7は交流電源、9はコ
ンバータ、Q1〜Q6はIGBT、D1〜D6はダイオ
ード、Ds3、Ds4は第3、第4のスナバダイオー
ド、C3、C4は第3、第4のスナバキャパシタ、R2
はスナバ抵抗である。
【0065】図6に示す電力変換装置の実施例は、負荷
2をモータとしこのモータに対する制御装置としてのイ
ンバータ装置であり、交流電源7から電力の供給を受け
て交流から直流に整流するコンバータ9からのコンバー
タ9に内蔵するコンデンサによって平滑化された直流電
力が印加される。そして、インバータ装置は、図1に示
した本発明の第1の実施例によるスナバ回路を有する回
路を、上アームと下アームとして直列に接続した回路を
U相〜W相の各1相分とする構成のインバータを3相分
並列に設けて構成されている。
2をモータとしこのモータに対する制御装置としてのイ
ンバータ装置であり、交流電源7から電力の供給を受け
て交流から直流に整流するコンバータ9からのコンバー
タ9に内蔵するコンデンサによって平滑化された直流電
力が印加される。そして、インバータ装置は、図1に示
した本発明の第1の実施例によるスナバ回路を有する回
路を、上アームと下アームとして直列に接続した回路を
U相〜W相の各1相分とする構成のインバータを3相分
並列に設けて構成されている。
【0066】U相の下アームの構成は、図1により説明
した本発明の第1の実施例と同一であり、上アームは、
スイッチング素子としてのIGBTQ2に、ダイオード
D2と、第3、第4のスナバダイオードDs3、Ds
4、第3、第4のスナバキャパシタC3、C4、スナバ
抵抗R2よりなるスナバ回路とが接続されて構成されて
いる。このスナバ回路は、図1により説明したと同様に
動作する。
した本発明の第1の実施例と同一であり、上アームは、
スイッチング素子としてのIGBTQ2に、ダイオード
D2と、第3、第4のスナバダイオードDs3、Ds
4、第3、第4のスナバキャパシタC3、C4、スナバ
抵抗R2よりなるスナバ回路とが接続されて構成されて
いる。このスナバ回路は、図1により説明したと同様に
動作する。
【0067】また、V相、W相のインバータも、上アー
ムのIGBTQ4、Q6、下アームのIGBTQ3、Q
5によるスイッチング素子と、各IGBTに接続される
ダイオードD3〜D6と、スナバ回路3とにより、U相
と同様に構成される。そして、U相〜W相の各相のイン
バータの上アームと下アームとの接続点の出力端子から
は、負荷2であるモータに電力が供給される。
ムのIGBTQ4、Q6、下アームのIGBTQ3、Q
5によるスイッチング素子と、各IGBTに接続される
ダイオードD3〜D6と、スナバ回路3とにより、U相
と同様に構成される。そして、U相〜W相の各相のイン
バータの上アームと下アームとの接続点の出力端子から
は、負荷2であるモータに電力が供給される。
【0068】インバータ装置に対する制御側の構成とし
て、制御回路5及び駆動回路4が備えられており、制御
回路5は、入力された速度指令8と各相の出力電流を検
出する電流検出器6からの信号とに基づいて、各相の上
アーム及び下アームのIGBTを、オンあるいはオフさ
せる信号を生成し、駆動回路4は、この制御回路5から
の信号により各IGBTのゲートを駆動してインバータ
装置を制御し、負荷2としてのモータを制御する。
て、制御回路5及び駆動回路4が備えられており、制御
回路5は、入力された速度指令8と各相の出力電流を検
出する電流検出器6からの信号とに基づいて、各相の上
アーム及び下アームのIGBTを、オンあるいはオフさ
せる信号を生成し、駆動回路4は、この制御回路5から
の信号により各IGBTのゲートを駆動してインバータ
装置を制御し、負荷2としてのモータを制御する。
【0069】前述した本発明の実施例による電力変換装
置は、各相の各アームを構成するスイッチング素子であ
るIGBTに、図1により説明した本発明の第1の実施
例によるスナバ回路を使用しているので、過電圧抑制と
損失の低減とを図ることができ、同時に、負荷電流が小
さい場合の制御性を改善することができるという効果を
奏することができる。
置は、各相の各アームを構成するスイッチング素子であ
るIGBTに、図1により説明した本発明の第1の実施
例によるスナバ回路を使用しているので、過電圧抑制と
損失の低減とを図ることができ、同時に、負荷電流が小
さい場合の制御性を改善することができるという効果を
奏することができる。
【0070】次に、負荷電流が小さい場合の制御性の改
善について説明する。
善について説明する。
【0071】通常、モータ制御用のインバータ装置は、
モータに供給する電流として各相毎に位相が120度ず
れた正弦波の電流を出力する。従って、各相とも零に近
い微小な電流を流す期間が正弦波の一周期に少なくとも
2回生じる。このような場合、数1式で表わした配線の
電磁エネルギーも零に近いが、アームを構成するスイッ
チング素子のIGBTに設けられたスナバ回路は、回路
内のキャパシタの電圧を最低でも電源電圧Eまで充電す
るための電流が必要である。
モータに供給する電流として各相毎に位相が120度ず
れた正弦波の電流を出力する。従って、各相とも零に近
い微小な電流を流す期間が正弦波の一周期に少なくとも
2回生じる。このような場合、数1式で表わした配線の
電磁エネルギーも零に近いが、アームを構成するスイッ
チング素子のIGBTに設けられたスナバ回路は、回路
内のキャパシタの電圧を最低でも電源電圧Eまで充電す
るための電流が必要である。
【0072】このため、負荷電流が微小の場合、スイッ
チング素子であるIGBTをオフ状態にしても、この素
子に並列に設けられたスナバ回路のキャパシタを充電す
るための電流が負荷を通って流れ続けることになり、こ
のことは、負荷電流が制御回路の指令通りに制御されて
いないことになる。この電流が流れ続ける期間は、スナ
バ回路に含まれるキャパシタの容量が大きいほど長くな
る。一方、スナバ回路のキャパシタの容量は、大きいほ
どスイッチング素子に対する過電圧を抑制する効果が大
きいため、一般には、最大電流の遮断時に応じた十分な
容量を持つキャパシタをスナバ回路内に設ける必要があ
った。
チング素子であるIGBTをオフ状態にしても、この素
子に並列に設けられたスナバ回路のキャパシタを充電す
るための電流が負荷を通って流れ続けることになり、こ
のことは、負荷電流が制御回路の指令通りに制御されて
いないことになる。この電流が流れ続ける期間は、スナ
バ回路に含まれるキャパシタの容量が大きいほど長くな
る。一方、スナバ回路のキャパシタの容量は、大きいほ
どスイッチング素子に対する過電圧を抑制する効果が大
きいため、一般には、最大電流の遮断時に応じた十分な
容量を持つキャパシタをスナバ回路内に設ける必要があ
った。
【0073】本発明の第1の実施例によるスナバ回路
は、すでに説明したように、過電圧をキャパシタC1の
単独容量により抑制し、損失をキャパシタC1とC2と
の直列合成容量Coにより低減することができるもので
ある。そして、このようなスナバ回路を使用する図6に
示す電力変換装置は、負荷電流が微小な場合にも、合成
容量Coを充電する電流で済むため、制御回路の指令以
上に負荷電流が流れ続ける期間を短縮化することができ
る。
は、すでに説明したように、過電圧をキャパシタC1の
単独容量により抑制し、損失をキャパシタC1とC2と
の直列合成容量Coにより低減することができるもので
ある。そして、このようなスナバ回路を使用する図6に
示す電力変換装置は、負荷電流が微小な場合にも、合成
容量Coを充電する電流で済むため、制御回路の指令以
上に負荷電流が流れ続ける期間を短縮化することができ
る。
【0074】負荷電流が小さい場合の制御性特性を重視
する用途に使用される電力変換装置は、図6に示す実施
例におけるキャパシタC2の容量をキャパシタC1の容
量に比較して十分に小さく設定しておけばよい。同様
に、キャパシタC4についてもキャパシタC3に対して
十分小さな容量値となるように設定する。このように構
成した電力変換装置は、スイッチング素子である各IG
BTのコレクタ、エミッタ端子間からみたスナバ回路の
合成容量CoをC2とほぼ等しい値とすることができ、
微小電流時にスナバの容量を充電する電流を小さくする
ことができ、また、過電流時において、キャパシタC1
の働きで過電圧抑制効果を十分に行うことができる。
する用途に使用される電力変換装置は、図6に示す実施
例におけるキャパシタC2の容量をキャパシタC1の容
量に比較して十分に小さく設定しておけばよい。同様
に、キャパシタC4についてもキャパシタC3に対して
十分小さな容量値となるように設定する。このように構
成した電力変換装置は、スイッチング素子である各IG
BTのコレクタ、エミッタ端子間からみたスナバ回路の
合成容量CoをC2とほぼ等しい値とすることができ、
微小電流時にスナバの容量を充電する電流を小さくする
ことができ、また、過電流時において、キャパシタC1
の働きで過電圧抑制効果を十分に行うことができる。
【0075】前述した本発明の実施例による電力変換装
置は、図1に示したスナバ回路を使用したものとして説
明したが、もちろん、図5に示したスナバ回路を使用し
て構成することができる。
置は、図1に示したスナバ回路を使用したものとして説
明したが、もちろん、図5に示したスナバ回路を使用し
て構成することができる。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように本発明によるスナバ
回路によれば、従来技術によるスナバ回路に比較して、
同一の電流を遮断した場合にスイッチング素子に印加さ
れる電圧を低減させることができ、スナバ回路のキャパ
シタが放電する際の損失をも低減させることができる。
また、本発明によるスナバ回路を使用した本発明による
電力変換装置によれば、負荷電流が小さい場合にスナバ
の容量を充電するための電流が制御回路の指令以上に流
れ続けることを防止し、この期間を短縮化して制御性の
改善をはかることができる。
回路によれば、従来技術によるスナバ回路に比較して、
同一の電流を遮断した場合にスイッチング素子に印加さ
れる電圧を低減させることができ、スナバ回路のキャパ
シタが放電する際の損失をも低減させることができる。
また、本発明によるスナバ回路を使用した本発明による
電力変換装置によれば、負荷電流が小さい場合にスナバ
の容量を充電するための電流が制御回路の指令以上に流
れ続けることを防止し、この期間を短縮化して制御性の
改善をはかることができる。
【図1】本発明の第1の実施例によるスナバ回路の構成
を示す図である。
を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例の動作を説明する波形図
である。
である。
【図3】本発明の第1の実施例における電流経路を説明
する図である。
する図である。
【図4】本発明の第1の実施例によるスナバ回路の損失
と最大電圧とを従来技術と比較して説明する図である。
と最大電圧とを従来技術と比較して説明する図である。
【図5】本発明の第2の実施例によるスナバ回路の構成
を示す図である。
を示す図である。
【図6】本発明の実施例によるスナバ回路を用いた電力
変換装置の実施例の構成を示すブロック図である。
変換装置の実施例の構成を示すブロック図である。
1 電源 2 負荷 3 1相分のスナバ回路 4 駆動回路 5 制御回路 6 電流検出手段 7 交流電源 9 コンバータ 10 制御手段 Q1〜Q6 IGBT D1〜D7 ダイオード Ds1〜Ds4 スナバダイオード C1〜C4 スナバキャパシタ R1、R2 抵抗 L1、L2 配線の寄生インダクタンス S1 スイッチ素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 椙山 繁 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内
Claims (8)
- 【請求項1】 電源から負荷に供給する負荷電流の通流
と遮断とを制御するスイッチング素子のスナバ回路にお
いて、前記スイッチング素子の入出力端子間に接続され
た第1、第2の2つのキャパシタを有し、前記スイッチ
ング素子のオン時、前記第1のキャパシタから第2のキ
ャパシタにエネルギーを供給し、前記スイッチング素子
に印加される両キャパシタの充電電圧を相殺させると共
に、前記スイッチング素子のオフ時に、前記素子の電圧
が所定値以下では、2つのキャパシタの直列合成容量に
より、また、前記素子の電圧が所定値以上では、第1の
キャパシタの単独容量で、スイッチング素子に印加され
る電圧を抑制することを特徴とするスナバ回路。 - 【請求項2】 電源から負荷に供給する負荷電流の通流
と遮断とを制御するスイッチング素子のスナバ回路にお
いて、前記スイッチング素子の入出力端子間に並列に接
続した第1のダイオードと第1のキャパシタとを直列に
接続した回路手段と、前記第1のダイオードに並列に接
続した充放電回路手段とを備え、前記スイッチング素子
のオン動作に伴って、前記第1のキャパシタから前記ス
イッチング素子と前記充放電回路手段とを経て前記第1
のキャパシタに戻る閉回路を形成して、前記充放電回路
手段に電圧を充電させ、前記充放電回路手段の充電電圧
により前記第1のダイオードを逆バイアスさせると共
に、前記スイッチング素子のオフ動作に伴って、前記充
放電回路手段に充電した電圧を放電することを特徴とす
るスナバ回路。 - 【請求項3】 電源から負荷に供給する負荷電流の通流
と遮断とを制御するスイッチング素子のスナバ回路にお
いて、前記スイッチング素子の入出力端子間に並列に接
続したスイッチ手段と第1のキャパシタとを直列に接続
した回路手段と、前記スイッチ手段に並列に接続した充
放電回路手段とを備え、前記スイッチング素子のオン動
作に伴って、前記第1のキャパシタから前記スイッチン
グ素子と前記充放電回路手段とを経て前記第1のキャパ
シタに戻る閉回路を形成して、前記充放電回路手段に電
圧を充電させ、前記充放電回路手段の充電電圧により前
記スイッチ手段をオフさせると共に、前記スイッチング
素子のオフ動作に伴って、前記充放電回路手段に充電し
た電圧を放電減少させ、この電圧に応じて前記スイッチ
手段をオンさせることを特徴とするスナバ回路。 - 【請求項4】 前記充放電回路手段は、少なくとも抵抗
と第2のキャパシタとを直列に接続したものであること
を特徴とする請求項2または3記載のスナバ回路。 - 【請求項5】 前記充放電回路手段は、抵抗と第2のキ
ャパシタとを直列に接続し、前記第1のダイオードと同
一方向に電流を通流する第2のダイオードを前記抵抗に
並列に設けたものであることを特徴とする請求項2記載
のスナバ回路。 - 【請求項6】 前記充放電回路手段は、抵抗と第2のキ
ャパシタとを直列に接続し、前記スイッチ手段と同一方
向に電流を通流する第2のダイオードを前記抵抗に並列
に設けたものであることを特徴とする請求項3記載のス
ナバ回路。 - 【請求項7】 前記第2のキャパシタの容量値が前記第
1のキャパシタの容量値に比べて小さく設定されること
特徴とする請求項4、5または6記載のスナバ回路。 - 【請求項8】 制御手段の指令に基づき、電源から負荷
に供給する電流の通流と遮断を制御するスイッチング素
子を備え、該スイッチング素子に並列にスナバ回路手段
を設けて構成される電力変換装置において、前記スナバ
回路として、請求項1ないし7のうち1記載のスナバ回
路を使用することを特徴とする電力変換装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19753795A JP3199610B2 (ja) | 1995-08-02 | 1995-08-02 | スナバ回路及びそれを用いた電力変換装置 |
TW085108699A TW301081B (ja) | 1995-08-02 | 1996-07-17 | |
CN96109274A CN1041673C (zh) | 1995-08-02 | 1996-08-01 | 开关元件的冲击电压保护电路及电力变换装置 |
KR1019960032360A KR970013605A (ko) | 1995-08-02 | 1996-08-02 | 전력변환장치 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19753795A JP3199610B2 (ja) | 1995-08-02 | 1995-08-02 | スナバ回路及びそれを用いた電力変換装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0947013A true JPH0947013A (ja) | 1997-02-14 |
JP3199610B2 JP3199610B2 (ja) | 2001-08-20 |
Family
ID=16376131
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19753795A Expired - Fee Related JP3199610B2 (ja) | 1995-08-02 | 1995-08-02 | スナバ回路及びそれを用いた電力変換装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3199610B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0983326A (ja) * | 1995-09-20 | 1997-03-28 | Hitachi Ltd | 半導体回路およびその駆動方法並びに半導体素子 |
JP2001514540A (ja) * | 1997-03-05 | 2001-09-11 | フィジオ−コントロール・マニュファクチャリング・コーポレーション | 体外除細動器に高エネルギー二相性波形を発生するハイブリッド回路 |
US6414370B1 (en) | 1995-05-22 | 2002-07-02 | Hitachi, Ltd. | Semiconductor circuit preventing electromagnetic noise |
US6633285B1 (en) | 1999-11-09 | 2003-10-14 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Driving circuit and display |
GB2537428A (en) * | 2015-04-15 | 2016-10-19 | Tridonic Gmbh & Co Kg | A switching converter with snubber circuit |
-
1995
- 1995-08-02 JP JP19753795A patent/JP3199610B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6414370B1 (en) | 1995-05-22 | 2002-07-02 | Hitachi, Ltd. | Semiconductor circuit preventing electromagnetic noise |
JPH0983326A (ja) * | 1995-09-20 | 1997-03-28 | Hitachi Ltd | 半導体回路およびその駆動方法並びに半導体素子 |
JP2001514540A (ja) * | 1997-03-05 | 2001-09-11 | フィジオ−コントロール・マニュファクチャリング・コーポレーション | 体外除細動器に高エネルギー二相性波形を発生するハイブリッド回路 |
US6633285B1 (en) | 1999-11-09 | 2003-10-14 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Driving circuit and display |
US7138988B2 (en) | 1999-11-09 | 2006-11-21 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Driving circuit and display device |
US7142202B2 (en) | 1999-11-09 | 2006-11-28 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Driving circuit and display device |
US7375722B2 (en) | 1999-11-09 | 2008-05-20 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Driving circuit and display device |
GB2537428A (en) * | 2015-04-15 | 2016-10-19 | Tridonic Gmbh & Co Kg | A switching converter with snubber circuit |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3199610B2 (ja) | 2001-08-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3339311B2 (ja) | 自己消弧形半導体素子の駆動回路 | |
US5107151A (en) | Switching circuit employing electronic devices in series with an inductor to avoid commutation breakdown and extending the current range of switching circuits by using igbt devices in place of mosfets | |
JP6617571B2 (ja) | 半導体スイッチング素子のゲート駆動回路 | |
JP4432215B2 (ja) | 半導体スイッチング素子のゲート駆動回路 | |
JP2669117B2 (ja) | 電圧駆動形半導体素子の駆動回路 | |
WO2012153836A1 (ja) | スイッチング回路及び半導体モジュール | |
JP3577807B2 (ja) | 自己消弧形半導体素子の駆動回路 | |
JP2003052178A (ja) | 3レベルインバータ装置 | |
JP6582764B2 (ja) | 半導体素子の駆動装置 | |
JP4321491B2 (ja) | 電圧駆動型半導体素子の駆動装置 | |
JP4506276B2 (ja) | 自己消弧形半導体素子の駆動回路 | |
JPS6121015B2 (ja) | ||
JPH0799429A (ja) | Igbtのサージ電圧抑制回路と過電流遮断回路 | |
JP3273461B2 (ja) | 電力変換装置 | |
JP3199610B2 (ja) | スナバ回路及びそれを用いた電力変換装置 | |
JPH0250518A (ja) | 静電誘導形自己消弧素子の駆動回路及び静電誘導形自己消弧素子を有するインバータ装置 | |
JP3356783B2 (ja) | 電力変換装置及びモータ制御装置 | |
JP3568024B2 (ja) | 電圧駆動型半導体素子のゲート駆動回路 | |
JP3391095B2 (ja) | 電力変換装置の制御方法 | |
JP2861169B2 (ja) | 電力変換装置のスナバ回路 | |
JP3569192B2 (ja) | 半導体電力変換装置 | |
JPH10209832A (ja) | 半導体スイッチ回路 | |
JP2021151039A (ja) | ゲート駆動装置およびゲート駆動方法、パワー半導体モジュール、並びに電力変換装置 | |
JP4449190B2 (ja) | 電圧駆動型半導体素子のゲート駆動装置 | |
JP3558324B2 (ja) | 電圧駆動型素子のゲート駆動装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |