JP3391095B2 - 電力変換装置の制御方法 - Google Patents

電力変換装置の制御方法

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JP3391095B2
JP3391095B2 JP12677094A JP12677094A JP3391095B2 JP 3391095 B2 JP3391095 B2 JP 3391095B2 JP 12677094 A JP12677094 A JP 12677094A JP 12677094 A JP12677094 A JP 12677094A JP 3391095 B2 JP3391095 B2 JP 3391095B2
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春樹 吉川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直流電源の両極間に直
列接続されて各々にスナバ回路を設けた4個のスイッチ
ング素子を各相に有し、かつ、出力端子に接続されるス
イッチング素子の非出力端子側が、スナバ回路を有する
ダイオードを介して直流電源の中性点に接続されるイン
バータ等の電力変換装置及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図17は、第1の従来技術として、この
種のインバータの主回路1相分を示したものである。同
図において1は直流電源であり、電圧Eの電源1A,1
Bから構成されている。S1〜S4は直流電源1の正極
と負極との間に挿入されたスイッチング素子(この例で
はIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ))で
あり、OUTは出力端子を示している。また、2,3,
4,5は、それぞれスイッチング素子S1,S2,S
3,S4に並列に挿入されたスナバ回路であり、何れも
コンデンサC1、ダイオードD1及び抵抗R1から構成
されている。更に、6,7,8,9はそれぞれスイッチ
ング素子S1,S2,S3,S4に並列に挿入されたダ
イオードを示す。
【0003】10,11は互いに直列に接続されたダイ
オードであり、スイッチング素子S2,S3の直列回路
に対して並列に挿入され、ダイオード10,11の接続
点は直流電源1の中性点0に接続されている。12はダ
イオード10に並列に挿入されたスナバ回路であり、コ
ンデンサC2、ダイオードD2及び抵抗R2から構成さ
れている。同様に13は、ダイオード11に並列に挿入
されたスナバ回路であり、コンデンサC2、ダイオード
D2及び抵抗R2から構成されている。一方、14はゲ
ートパルス発生回路であり、スイッチング素子S1,S
2,S3及びS4に対するゲートパルスS1G,S2
G,S3G,S4Gを出力する。
【0004】このように構成されたインバータは、表1
に示すように、スイッチング状態A,B,Cに応じて出
力相電圧が3種類の値(+E,0,−E)をとるため、
いわゆる3レベルインバータと呼ばれている。このイン
バータが状態変化B→A→Bをとるか、状態変化B→C
→Bをとるかは、図18に示すように、スイッチング状
態の変化する素子がスイッチング素子S1,S3か、ま
たはスイッチング素子S2,S4かの違いによる。以下
では、スイッチング素子S2,S4が状態変化する場合
につき説明する。
【0005】なお、図18において、Vはインバータ1
相の出力相電圧、VS1,VS2,VS3,VS4はそれぞれス
イッチング素子S1,S2,S3,S4の印加電圧を示
している。図19は各部の動作波形を示したもので、同
図において、V10はダイオード10の電圧、I10はダイ
オード10の電流、IS2はスイッチング素子S2の電
流、IC2はスナバ回路12のコンデンサC2の電流、I
C1はスナバ回路3のコンデンサC1の電流、I8,I9
ダイオード8,9の電流、ID2はダイオードD2の電流
である。更に、期間t1はスイッチング素子S2に流れ
ていた電流がスナバコンデンサC1に移る期間、期間t
2はスナバコンデンサC1を電源電圧Eまで充電する期
間、期間t3はスナバコンデンサC1に流れている電流
がダイオード8,9に移る期間を示している。
【0006】図19において、状態Bはスイッチング素
子S1,S4がオフ、S2,S3がオンとなっている。
このとき、VS2=VS3=0であり、VS1=Eにクランプ
される。すなわち、VS1が電源1Aの電圧より高くなる
と電源1A→ダイオード10→スナバ回路2のコンデン
サC1→抵抗R1→電源1Aの経路で電流が流れ、VS1
=Eにクランプされる。同様に、VS4が電源1Bの電圧
より高くなると電源1B→ダイオード11→スナバ回路
5のコンデンサC1→抵抗R1→電源1Bの経路で電流
が流れ、VS4=Eにクランプされる。
【0007】この状態Bから状態Cに変化するときは、
表1に示すようにスイッチング素子S1,S3は状態変
化せず、スイッチング素子S2がオンからオフへ、スイ
ッチング素子S4がオフからオンへ各々変化する。この
とき、負荷が誘導性負荷であるとすると、負荷電流I
OUTはほぼ一定(=IL)のままで、中性点0→ダイオー
ド10→スイッチング素子S2→出力端子OUTへと流
れていた電流が、中性点0→ダイオード9→ダイオード
8→出力端子OUTの経路で流れる。また、スナバ回路
3のIC1は、直流電源1からダイオード10、スイッチ
ング素子S2までの配線インダクタンス(図示せず)に
より流れ続け、更に、ダイオード8,9の経路の配線イ
ンダクタンス(図示せず)により転流が遅れ、スナバコ
ンデンサC1を電源電圧Eに対してΔEだけ過充電す
る。
【0008】図20は、各状態変化時におけるスナバ回
路2〜5のコンデンサC1の電圧波形VS1C,VS2C,V
S3C,VS4Cを示している。この図から明らかなように、
スナバ回路2〜5のコンデンサC1は0〜E+ΔEの間
で充放電動作を繰り返すことになるため、スナバ回路2
〜5の抵抗R1の損失は大きなものとなる。
【0009】次に、第2の従来技術を説明する。図21
は、特開平5−276760号公報に記載されている電
力変換器であり、図17と同様に主回路1相分を表して
ある。図21において、スイッチング素子S1〜S4及
びダイオード10,11のスナバ回路以外の構成は実質
的に図17と同様であるため説明を省略し、以下ではス
ナバ回路の構成を中心に説明する。
【0010】スイッチング素子(図21の例ではGTO
サイリスタ)S1のスナバ回路2は、スイッチング素子
S1の両端に接続されたコンデンサC1及びダイオード
D1の直列回路と、この直列回路の中点に一端が接続さ
れた抵抗R11とから構成され、抵抗R11の他端は直
流電源1の中性点0に接続されている。スイッチング素
子S2のスナバ回路3も、コンデンサC1、ダイオード
D1及び抵抗R12から構成され、抵抗R12の他端は
直流電源1の負極に接続されている。
【0011】また、スイッチング素子S3のスナバ回路
4もコンデンサC1、ダイオードD1及び抵抗R13か
らなり、抵抗R13の他端は直流電源1の正極に接続さ
れている。スイッチング素子S4のスナバ回路5もコン
デンサC1、ダイオードD1及び抵抗R14からなり、
抵抗R14の他端は直流電源1の中性点0に接続されて
いる。
【0012】次いで、この回路の動作を図22を参照し
つつ説明する。まず、状態Aから状態Bへの切り換え時
を考えると、スイッチング素子S1,S2がオン、S
3,S4がオフの状態から、スイッチング素子S1がオ
フ、S3がオンの状態へ移行する。いま、負荷が誘導性
負荷であるとすると、VS1が電源1Aの電圧を越えると
ダイオード10がオンして転流重なり状態となり、スナ
バ回路2のコンデンサC1をE+ΔEまで過充電する。
【0013】負荷電流ILがすべて電源1A→ダイオー
ド10→スイッチング素子S2→出力端子OUTに転流
すると、その後、スナバ回路2のコンデンサC1の過充
電電圧分ΔEによりスナバ回路2のコンデンサC1→電
源1A→抵抗R11の経路で放電電流が流れ、電源1A
へエネルギーを回生すると共に抵抗R11で損失が発生
する。以後、VS1Cは同条件のタイミングが到来するま
で電圧Eにクランプされるので、抵抗R11の発生損失
は第1の従来技術よりは減少することになる。
【0014】また、このときのスナバ回路4の動作に着
目すると、状態Bから状態Aへ切り換わった際にエネル
ギーが蓄積されたスナバ回路4のコンデンサC1は過充
電されたままであり、その電圧分ΔEにより上記コンデ
ンサC1→抵抗R13→電源1A→ダイオード10→ス
イッチング素子S2→スイッチング素子S3の経路で放
電電流が流れ、電源1Aへエネルギーを回生すると共
に、抵抗R13で損失が発生する。
【0015】スナバ回路3の動作に着目すると、状態B
から状態Aへ切り換わった際に、スナバ回路3のコンデ
ンサC1は電源1B→電源1A→スイッチング素子S1
→スナバ回路3のコンデンサC1→抵抗R12の経路で
Eから2Eに充電される。その後、状態Aから状態Bへ
切り換わると、スナバ回路3のコンデンサC1→スイッ
チング素子S2→スイッチング素子S3→ダイオード1
1→電源1B→抵抗R12の経路で放電電流が流れ、電
源1Bへエネルギーを回生すると共に抵抗R12で損失
が発生し、スナバ回路3のスナバコンデンサC1は、電
源電圧Eに達するまで放電する。
【0016】すなわち、スナバ回路3のスナバコンデン
サC1は、状態B→状態A→状態Bに移り変わる際に、
スナバ回路の役割(素子のスイッチング時に発生する過
電圧やdVCE/dtを抑制する)と無関係な充放電動作
を行なうので、抵抗R12の損失は増加することにな
る。
【0017】次に、状態Bから状態Cへの切り換え時の
動作について説明する。この場合には、スイッチング素
子S2,S3が共にオンしている状態からスイッチング
素子S2がオフ、S4がオンの状態へ移行する。それま
で電源1B→ダイオード10→スイッチング素子S2→
出力端子OUTの経路に流れていた負荷電流ILは、ス
イッチング素子S2がオフすることにより、スイッチン
グ素子S2の電圧が電源Bの電圧より高くなると、ダイ
オード9→ダイオード8→出力端子OUTの経路で電流
が流れ、転流重なり状態となってスナバ回路3のコンデ
ンサC1はE+ΔEまで過充電される。
【0018】負荷電流ILがすべて電源1B→ダイオー
ド9→ダイオード8→出力端子OUTの経路で転流する
と、その後、スナバ回路3のスナバコンデンサC1は過
充電されたままで電圧E+ΔEを維持する。この過充電
電圧分ΔEにより、状態Cから状態Bへ切り換わった際
に、スナバ回路3のコンデンサC1→スイッチング素子
S2→スイッチング素子S3→ダイオードD11→電源
1B→抵抗R12の経路で放電電流が流れ、電源1Bへ
エネルギーを回生すると共に抵抗R12で損失が発生す
る。
【0019】なお、スイッチング素子S4は上記転流重
なりによってその重圧VS4が低下し、オンと同一状態に
なる(オンゲート信号S4Gも与えられている)。しか
し、スナバ回路5のコンデンサC1の電圧VS4Cはダイ
オードD1、ダイオードD11に阻止されているため、
Eに保たれている。
【0020】更に、このときのスナバ回路4の動作に着
目すると、状態Bから状態Cへ切り換わった際に、スナ
バ回路4のコンデンサC1は電源B→電源A→抵抗R1
3→スナバ回路4のコンデンサC1→ダイオード8の経
路でEから2Eに充電される。このとき、抵抗R13に
は充電電流が流れるので、損失が発生する。その後、状
態Cから状態Bへ切り換わると、スナバ回路4のコンデ
ンサC1→抵抗R13→電源1A→ダイオード10→ス
イッチング素子S2→スイッチング素子S3の経路で放
電電流が流れ、電源1Aへエネルギーを回生すると共に
抵抗R13で損失となり、スナバ回路4のコンデンサC
1は電源電圧Eになるまで放電する。すなわち、スナバ
回路4のスナバコンデンサC1は、状態B→状態C→状
態Bに移り変わる際にもスナバ回路の役割とは無関係な
充放電動作を行なうので、抵抗R13の損失は増加する
ことになる。
【0021】以上、スイッチング素子S1,S2のオフ
時の動作を説明したが、スイッチング素子S3,S4に
ついても同様であり、スナバ回路2,5のコンデンサC
1はE+ΔEまで過充電され、その後ΔE分のみを電源
に回生する分と抵抗R11,R14による損失とで分担
して放電する。また、スナバ回路3,4のスナバコンデ
ンサC1は、スイッチング素子S1,S4がオフ状態→
オン状態→オフ状態に移り変わるときに、電圧E→電圧
2E→電圧Eの充放電動作を行なう。そして、スイッチ
ング素子S2,S3のオフ時には、スナバ回路3,4の
コンデンサC1はE+ΔEまで過充電され、その後ΔE
分のみを電源に回生する分と抵抗R12,R13による
損失とで分担して放電する。
【0022】これにより、スイッチング素子S1,S4
がオンしてもそのスナバ回路2,5のコンデンサC1は
零レベルまで放電されることはなく、常時、電源電圧E
にクランプされ、また、スナバ回路3,4のスナバコン
デンサC1は、電圧Eから2Eの間で充放電動作を行な
うことになる。従って、第2の従来技術では、第1の従
来技術の抵抗R11よりも抵抗R11,R14の発生損
失は小さくなるが、前述の如く抵抗R12,R13の発
生損失は増加する。このため、スナバ抵抗R11,R1
2,R13,R14全体の発生損失は第1の従来技術と
ほとんど変わらなくなる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように従来
の電力変換装置では、スイッチング素子がオフするたび
にスナバ回路のコンデンサが充電され、その充電エネル
ギーをスナバ抵抗が吸収する形で放電するので、スナバ
抵抗に発生する損失が全体として大きく、装置としての
効率が悪化するほか、抵抗の外形が大きくなることによ
って装置の大形化、高コスト化を招くという問題があっ
た。本発明は上記問題点を解消するためになされたもの
で、その目的とするところは、スナバ抵抗による損失を
低減し、しかも、装置の小形軽量化、低コスト化を可能
にした電力変換装置において、スナバコンデンサ及びス
イッチング素子の保護及び責務の軽減を可能にした制御
方法を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の制御方法は、直流電源の正極と負極
との間に直列接続された第1ないし第4のスイッチング
素子と、これら第1ないし第4のスイッチング素子にそ
れぞれ逆並列接続された第1ないし第4のダイオード
と、第1及び第2のスイッチング素子の接続点にカソー
ドが接続され、アノードが直流電源の中性点に接続され
た第5のダイオードと、第3及び第4のスイッチング素
子の接続点にアノードが接続され、カソードが直流電源
の中性点に接続された第6のダイオードとを備え、第2
及び第3のスイッチング素子の接続点を負荷が接続され
る出力端子として構成された1相分の主回路を直流電源
の正極と負極との間に2相分以上接続すると共に、第1
及び第4のスイッチング素子のスナバ回路が、第1及び
第4のスイッチング素子に対しそれぞれ並列接続された
コンデンサ及びダイオードの直列回路と、これらの直列
回路の中点に一端が接続されかつ他端が前記中性点にそ
れぞれ接続された抵抗とから構成され、第2及び第3の
スイッチング素子のスナバ回路が、第2及び第3のスイ
ッチング素子に対しそれぞれ並列接続されたコンデンサ
及びダイオードの直列回路を有し、かつ、第2のスイッ
チング素子のスナバ回路を構成するコンデンサ及びダイ
オードの直列回路の中点を、抵抗を介してダイオードの
カソードに接続し、このダイオードのアノードを直流電
源の負極に接続すると共に、第3のスイッチング素子の
スナバ回路を構成するコンデンサ及びダイオードの直列
回路の中点をダイオードのアノードに接続し、このダイ
オードのカソードを、抵抗を介して直流電源の正極に接
してなる電力変換装置において、 第1及び第4のスイ
ッチング素子を直流電源の起動前から何れもオン状態に
し、その後、直流電源を起動して電圧を立ち上げ、第1
及び第4のスイッチング素子を何れもオフ状態にしてか
ら装置の運転を開始するものである。
【0025】 また、請求項2記載の制御方法は、請求
項1記載の電力変換装置であって、第5のダイオードの
スナバ回路が、第5のダイオードに並列接続されたコン
デンサ及びダイオードの直列回路と、この直列回路の中
点と直流電源の正極との間に接続された抵抗とから構成
され、第6のダイオードのスナバ回路が、第6のダイオ
ードに並列接続されたコンデンサ及びダイオードの直列
回路と、この直列回路の中点と直流電源の負極との間に
接続された抵抗とから構成された電力変換装置におい
て、第1及び第4のスイッチング素子を直流電源の起動
前から何れもオン状態にし、その後、直流電源を起動し
て電圧を立ち上げ、第1及び第4のスイッチング素子を
何れもオフ状態にしてから装置の運転を開始するもので
ある。
【0026】 更に、請求項3記載の制御方法は、請求
項2の全体に記載された電力変換装置であって、第5の
ダイオードのスナバ回路の抵抗と第3のスイッチング素
子のスナバ回路の抵抗とを共通にし、かつ、第6のダイ
オードの抵抗と第2のスイッチング素子のスナバ回路の
抵抗とを共通にした電力変換装置において、第1及び第
4のスイッチング素子を直流電源の起動前から何れもオ
ン状態にし、その後、直流電源を起動して電圧を立ち上
げ、第1及び第4のスイッチング素子を何れもオフ状態
にしてから装置の運転を開始するものである。
【0027】 請求項4記載の制御方法は、請求項1記
載の電力変換装置であって、第2のスイッチング素子の
スナバ回路を構成するコンデンサ及びダイオードの直列
回路の中点と直流電源の負極との間に抵抗を介して接続
されたダイオードの両端にスイッチを接続し、かつ、第
3のスイッチング素子のスナバ回路を構成するコンデン
サ及びダイオードの直列回路の中点と直流電源の正極と
の間に抵抗を介して接続されたダイオードの両端にスイ
ッチを接続してなる電力変換装置において、直流電源を
起動し電圧を確立した後に、それ以前にオンされていた
各スイッチをオフし、その後、装置の運転を開始するも
のである。
【0028】 請求項5記載の制御方法は、請求項2の
全体に記載された電力変換装置であって、第2のスイッ
チング素子のスナバ回路を構成するコンデンサ及びダイ
オードの直列回路の中点と直流電源の負極との間に抵抗
を介して接続されたダイオードの両端にスイッチを接続
し、かつ、第3のスイッチング素子のスナバ回路を構成
するコンデンサ及びダイオードの直列回路の中点と直流
電源の正極との間に抵抗を介して接続されたダイオード
の両端にスイッチを接続してなる電力変換装置におい
て、直流電源を起動し電圧を確立した後に、それ以前に
オンされていた各スイッチをオフし、その後、装置の運
転を開始するものである。
【0029】 請求項6記載の制御方法は、請求項3の
全体に記載された電力変換装置であって、第2のスイッ
チング素子のスナバ回路を構成するコンデンサ及びダイ
オードの直列回路の中点と直流電源の負極との間に抵抗
を介して接続されたダイオードの両端にスイッチを接続
し、かつ、第3のスイッチング素子のスナバ回路を構成
するコンデンサ及びダイオードの直列回路の中点と直流
電源の正極との間に抵抗を介して接続されたダイオード
の両端にスイッチを接続してなる電力変換装置におい
て、直流電源を起動し電圧を確立した後に、それ以前に
オンされていた各スイッチをオフし、その後、装置の運
転を開始するものである。
【0030】 請求項7記載の制御方法は、請求項1記
載の電力変換装置であって、第2のスイッチング素子の
スナバ回路を構成するコンデンサ及びダイオードの直列
回路の中点と直流電源の負極との間に抵抗を介して接続
されたダイオードの両端にスイッチを接続し、かつ、第
3のスイッチング素子のスナバ回路を構成するコンデン
サ及びダイオードの直列回路の中点と直流電源の正極と
の間に抵抗を介して接続されたダイオードの両端にスイ
ッチを接続してなる電力変換装置において、 直流電源を
起動し電圧を確立した後に、電力変換装置の出力相電圧
が0となるようなスイッチング状態で装置の運転を開始
し、第2のスイッチング素子のスナバ回路に接続された
スイッチを第3のスイッチング素子の制御信号と同期し
て動作させ、かつ、第3のスイッチング素子のスナバ回
路に接続されたスイッチを第2のスイッチング素子の制
御信号と同期して動作させるものである。
【0031】 請求項8記載の制御方法は、請求項2の
全体に記載された電力変換装置であって、第2のスイッ
チング素子のスナバ回路を構成するコンデンサ及びダイ
オードの直列回路の中点と直流電源の負極との間に抵抗
を介して接続されたダイオードの両端にスイッチを接続
し、かつ、第3のスイッチング素子のスナバ回路を構成
するコンデンサ及びダイオードの直列回路の中点と直流
電源の正極との間に抵抗を介して接続されたダイオード
の両端にスイッチを接続してなる電力変換装置におい
て、直流電源を起動し電圧を確立した後に、電力変換装
置の出力相電圧が0となるようなスイッチング状態で装
置の運転を開始し、第2のスイッチング素子のスナバ回
路に接続されたスイッチを第3のスイッチング素子の制
御信号と同期して動作させ、かつ、第3のスイッチング
素子のスナバ回路に接続されたスイッチを第2のスイッ
チング素子の制御信号と同期して動作させるものであ
る。
【0032】 請求項9記載の制御方法は、請求項3の
全体に記載された電力変換装置であって、第2のスイッ
チング素子のスナバ回路を構成するコンデンサ及びダイ
オードの直列回路の中点と直流電源の負極との間に抵抗
を介して接続されたダイオードの両端にスイッチを接続
し、かつ、第3のスイッチング素子のスナバ回路を構成
するコンデンサ及びダイオードの直列回路の中点と直流
電源の正極との間に抵抗を介して接続されたダイオード
の両端にスイッチを接続してなる電力変換装置におい
て、直流電源を起動し電圧を確立した後に、電力変換装
置の出力相電圧が0となるようなスイッチング状態で装
置の運転を開始し、第2のスイッチング素子のスナバ回
路に接続されたスイッチを第3のスイッチング素子の制
御信号と同期して動作させ、かつ、第3のスイッチング
素子のスナバ回路に接続されたスイッチを第2のスイッ
チング素子の制御信号と同期して動作させるものであ
る。
【0033】 請求項10記載の制御方法は、請求項1
記載の電力変換装置であって、第2のスイッチング素子
のスナバ回路を構成するコンデンサ及びダイオードの直
列回路の中点と直流電源の負極との間に抵抗を介して接
続されたダイオードの両端にスイッチを接続し、かつ、
第3のスイッチング素子のスナバ回路を構成するコンデ
ンサ及びダイオードの直列回路の中点と直流電源の正極
との間に抵抗を介して接続されたダイオードの両端にス
イッチを接続してなる電力変換装置において、直流電源
を起動し電圧を確立した後に、電力変換装置の出力相電
圧が0となるようなスイッチング状態で装置の運転を開
始し、各スイッチを、第2及び第3のスイッチング素子
の制御信号のAND信号で動作させるものである。請求
項11記載の制御方法は、請求項2の全体に記載された
電力変換装置であって、第2のスイッチング素子のスナ
バ回路を構成するコンデンサ及びダイオードの直列回路
の中点と直流電源の負極との間に抵抗を介して接続され
たダイオードの両端にスイッチを接続し、かつ、第3の
スイッチング素子のスナバ回路を構成するコンデンサ及
びダイオードの直列回路の中点と直流電源の正極との間
に抵抗を介して接続されたダイオードの両端にスイッチ
を接続してなる電力変換装置において、直流電源を起動
し電圧を確立した後に、電力変換装置の出力相電圧が0
となるようなスイッチング状態で装置の運転を開始し、
各スイッチを、第2及び第3のスイッチング素子の制御
信号のAND信号で動作させるものである。請求項12
記載の制御方法は、請求項3の全体に記載された電力変
換装置であって、第2のスイッチング素子のスナバ回路
を構成するコンデンサ及びダイオードの直列回路の中点
と直流電源の負極との間に抵抗を介して接続されたダイ
オードの両端にスイッチを接続し、かつ、第3のスイッ
チング素子のスナバ回路を構成するコンデンサ及びダイ
オードの直列回路の中点と直流電源の正極との間に抵抗
を介して接続されたダイオードの両端にスイッチを接続
してなる電力変換装置にお いて、直流電源を起動し電圧
を確立した後に、電力変換装置の出力相電圧が0となる
ようなスイッチング状態で装置の運転を開始し、各スイ
ッチを、第2及び第3のスイッチング素子の制御信号の
AND信号で動作させるものである。
【0034】
【作用】本発明の電力変換装置は、特に第2の従来技術
である特開平5−276760号公報記載の電力変換器
と比較した場合、第2及び第3のスイッチング素子のス
ナバ回路に、スナバ抵抗を介して直流電源に直列接続さ
れるスナバダイオードをそれぞれ有している。このスナ
バダイオードは、スイッチング素子のスイッチング状態
が変化した際にスイッチング素子のスナバコンデンサが
過充電されるのを防止するように作用する。このため、
スイッチング状態が変化した場合にも上記スナバコンデ
ンサが大きな電圧範囲で充放電動作することがない。従
って、上記スナバ抵抗による発生損失が小さくなり、抵
抗及び装置の小形軽量化、低価格化、高効率化が可能に
なる。
【0035】また、本発明の電力変換装置の制御方法に
おいては、装置の起動時に特定のスイッチング素子のス
ナバコンデンサが過電圧になり、これがスイッチング素
子に印加されることに鑑み、特定のスイッチング素子を
直流電源の起動前からオンさせ、その後直流電源を起動
して電圧を立ち上げ、これらのスイッチング素子をオフ
してから装置の運転を開始するように制御することによ
り、スナバコンデンサの過電圧を抑制する。
【0036】更に、本発明の制御方法においては、第2
及び第3のスイッチング素子のスナバ抵抗側のスナバダ
イオードにスイッチをそれぞれ並列接続した電力変換装
置を対象として、これらのスイッチのオン、オフのタイ
ミングを種々に制御する。これにより、装置運転開始時
にスナバ回路のスナバコンデンサに大きな充電電流が流
れないようにし、スナバコンデンサ及びスイッチング素
子に過電圧が印加されるのを防止する。
【0037】
【実施例】以下、図に沿って各発明の実施例を説明す
る。図1は本発明の第1実施例(以下、実施例の番号に
ついては通算番号を用いる)であり、図21と同様に電
力変換装置の1相分を示している。図1において、スナ
バ回路3,4以外の構成は図21と同様であるため同一
の構成要素には同一符号を付して説明を省略し、以下で
はスナバ回路3,4を中心にその構成を説明する。
【0038】スイッチング素子(この例ではIGBT)
S2のスナバ回路3は、スイッチング素子S2の両極間
に接続されたダイオードD1及びコンデンサC1の直列
回路と、この直列回路の中点に一端が接続された抵抗R
12と、抵抗R12の他端にカソードが接続されかつア
ノードが直流電源1の負極に接続されたダイオードD3
とから構成されている。なお、ダイオードD1のカソー
ドはスイッチング素子S2のエミッタに接続されてい
る。
【0039】同様にスイッチング素子S3のスナバ回路
4は、スイッチング素子S3の両極間に接続されたダイ
オードD1及びコンデンサC1の直列回路と、この直列
回路の中点にアノードが接続されたダイオードD3と、
ダイオードD3のカソードが一端に接続されかつ他端が
直流電源1の正極に接続された抵抗R13とから構成さ
れている。なお、ダイオードD1のアノードはスイッチ
ング素子S3のコレクタに接続されている。
【0040】次に、この実施例の動作を図2を参照しつ
つ説明する。図2において、VS1C〜VS4Cはスナバ回路
2〜5のスナバコンデンサC1の電圧、IS1C〜IS4C
同じく電流、IS1,IS2はスイッチング素子S1,S2の
電流、I8〜I10はダイオード8〜10の電流、V3D3,
4D3はスナバダイオードD3,D4の電流、IR12,I
R13はスナバ抵抗R12,R13の電流である。
【0041】まず、表1に示した状態Aから状態Bへの
切り換え時(スイッチング素子S1がオンからオフ、ス
イッチング素子S3がオフからオン)を考えると、この
ときの動作は、スナバ回路3以外は第2の従来技術と同
様であるため、ここではスナバ回路3の動作のみを説明
する。スイッチング状態は、図2に示す如く状態B→状
態A→状態B→状態C→状態B→状態A→…の順で切り
換わるものとする。
【0042】それ以前に状態Bから状態Aへ切り換わっ
た際に、スナバ回路3のコンデンサC1は、スナバ回路
3のダイオードD3により、電圧Eから2Eへ充電され
ることを阻止されているので、第2の従来技術のように
上記スナバ回路3のコンデンサC1は、状態B→状態A
→状態Bに移り変わっても充放電動作を行なわない。こ
のことは、図2及び図22のVS2Cの波形から明らかで
ある。つまり、スナバ回路3のコンデンサC1は、スイ
ッチング素子S2に電流が流れている状態でオフした後
の状態Cの期間、及び、その後の期間Bにおける若干の
放電期間以外は常に電圧Eにクランプされることになる
ので、スナバ抵抗R12の発生損失は第2の従来技術よ
りも小さくなる。
【0043】次に、状態Bから状態Cへの切り換え時
(スイッチング素子S2がオンからオフ、スイッチング
素子S4がオフからオン)の動作を説明する。この場合
の動作は、スナバ回路4以外は第2の従来技術と同様で
あるため、以下ではスナバ回路4の動作のみ説明する。
【0044】状態Bから状態Cへ切り換わった際に、ス
ナバ回路4のコンデンサC1は、スナバ回路4のダイオ
ードD3により、電圧Eから2Eへ充電されるのを阻止
されているので、第2の従来技術のように上記スナバコ
ンデンサC1は状態B→状態C→状態Bに移り変わって
も充放電動作を行なわない。このことは、図2及び図2
2のVS3Cの波形から明らかである。つまり、スナバ回
路4のコンデンサC1は、スイッチング素子S3に電流
が流れている状態でオフした後の状態Aの期間、及び、
その後の期間Bにおける若干の放電期間以外は常に電圧
Eにクランプされることになるので、スナバ抵抗R13
の発生損失は第2の従来技術よりも小さくなる。
【0045】以上、スイッチング素子S1とS2とのオ
フ時の動作を説明したが、スイッチング素子S3,S4
についても同様であり、何れも各スナバコンデンサC1
はE+ΔEまで過充電され、その後、ΔE分のみを電源
に回生する分と各抵抗R11〜R14による損失とで分
担して放電する。そして、スイッチング素子S2,S3
がオンしてもそのスナバ回路3,4のコンデンサC1は
零レベルまで放電されることはなく、また電圧2Eまで
充電されることもない。従って、各スナバ回路3,4の
スナバ抵抗R12,R13で発生する損失は大幅に減少
することになり、抵抗の小形化による装置全体の小形軽
量化、高効率化、コストの低減が可能になる。
【0046】上記第1実施例では、ダイオード10,1
1のスナバ回路12,13をコンデンサC2のみから構
成してあるが、これらのスナバ回路12,13は最低限
コンデンサを含む回路であればよく、コンデンサと抵
抗、更にはダイオードとを組合わせた有極性スナバ回路
(図17参照)を用いても同様の効果を有する。また、
第1実施例では、直流電源1を直列接続した2個の電源
1A,1Bにより構成したが、図3に示すように、1個
の直流電源1(電圧2E)と、この電源1の両端に直列
接続された同一容量の2個のコンデンサC0とにより構
成してもよい。この場合には、直流電源1及び2個のコ
ンデンサC0を全体として一つの直流電源と見なすこと
ができる。
【0047】 図4は、本発明の第2実施例を示してい
る。この実施例は、ダイオード10,11のスナバ回路
15,16として、図17に示した放電形のスナバ回路
を電源電圧クランプ形スナバとしたものであり、スナバ
回路3,4の動作は第1実施例と同様であるため説明を
省略する。なお、R15,R16はスナバ抵抗を示す。
上記第2実施例も、直流電源1を2個の電源1A,1B
により構成してあるが、図6に示すように、1個の直流
電源1(電圧2E)と、この電源1の両端に直列接続さ
れた同一容量の2個のコンデンサC0とにより構成して
もよい。
【0048】 図5は、本発明の第3実施例を示してい
る。この実施例は、上記第2実施例(図4,図6)のス
ナバ回路15のスナバ抵抗R15とスナバ回路4のスナ
バ抵抗R13を共通にしてスナバ抵抗R13のみとし、
同様に、スナバ回路16のスナバ抵抗R16とスナバ回
路3のスナバ抵抗R12を共通にしてスナバ抵抗R12
のみとしたものである。
【0049】これにより、抵抗の使用総個数を減らすこ
とができ、装置の一層の小形軽量化、低コスト化を図る
ことができる。スナバ回路3,4の動作は第1実施例と
同様であるため説明を省略する。上記第3実施例も、直
流電源1を2個の電源1A,1Bにより構成してある
が、図7に示すように、1個の直流電源1(電圧2E)
と、この電源1の両端に直列接続された同一容量の2個
のコンデンサC0とにより構成してもよい。
【0050】上記第1〜第3実施例の電力変換装置は、
直流電源1を起動して電圧を確立した後に装置の運転を
開始する。この運転開始時における各部波形を図8に示
す。装置の運転前には(t0〜t2の期間)、スイッチ
ング素子S1,S4のスナバ回路2,5のコンデンサC
1は電源電圧Eに充電され、スイッチング素子S2,S
3のスナバ回路3,4のコンデンサC1は電源電圧Eに
充電されず、0Vの状態にある。
【0051】時刻t2に、スイッチング素子S1,S2
はオンし、S3,S4にはオフ信号が入力されてターン
オフすることにより、装置の運転を開始する。このと
き、電源電圧Eとスナバ回路4のコンデンサC1の電圧
差により、電源1A→スイッチング素子S1→スイッチ
ング素子S2→スナバ回路4のコンデンサC1→ダイオ
ード11の経路で、この経路の配線インダクタンス(図
示せず)及び上記コンデンサC1の共振電流が流れ、ス
ナバ回路4のコンデンサC1を充電するため、スナバ回
路4を有するスイッチング素子S3には図8のように過
電圧E1が印加される。
【0052】この過充電E1は、状態Aから状態Bに切
り換わるときにスナバ回路4のコンデンサC1→ダイオ
ードD3→抵抗R13→電源1A→ダイオード10→ス
イッチング素子S2→スイッチング素子S3の経路で放
電し、その後、電源電圧Eにクランプされる。本動作は
電力変換装置の起動時のみに起こり、装置の運転開始以
後は上記モードは発生しない。
【0053】以上、スナバ回路4のコンデンサC1が過
電圧になる場合につき説明したが、これは装置の運転開
始時の状態がAから始まっているためであり、装置の運
転開始時の状態がCの場合には、スナバ回路3のコンデ
ンサC1が過電圧となる。また、装置の運転開始時の状
態がBから始まる場合、この状態Bではスナバ回路3,
4のコンデンサC1は0Vのまま変化なく、次に変化す
る装置の状態により、スナバ回路3またはスナバ回路4
のコンデンサC1が過電圧となる(次に移行する状態が
Aの時はスナバ回路4のコンデンサC1が、状態がCの
時はスナバ回路3のコンデンサC1が過電圧となる)。
【0054】 上述したコンデンサC1の過電圧のレベ
ルが大きい場合、スナバコンデンサ及びスイッチング素
子の責務が厳しくなる。以下の実施例は、この問題を解
決するための第4〜第12実施例である。
【0055】 まず、本発明の第4実施例を図9を参照
しつつ説明する。例えば第1実施例において、時刻t0
の前からスイッチング素子S1,S2をオンさせてお
き、直流電源1が起動すると(時刻t0)、スナバ回路
2のコンデンサC1は、電源1A→スナバ回路2のコン
デンサC1→抵抗R11の経路で電源電圧Eに充電さ
れ、スナバ回路5のコンデンサC1は、電源1B→抵抗
R14→スナバ回路5のコンデンサC1の経路で電源電
圧Eに充電される。
【0056】また、スナバ回路3,4のコンデンサC1
は、電源1A→スイッチング素子S1→スナバ回路3の
コンデンサC1→スナバ回路3のダイオードD1→スナ
バ回路4のダイオードD1→スナバ回路4のコンデンサ
C1→スイッチング素子S4→電源1Bの経路で、それ
ぞれ電源電圧Eに充電される。通常、直流電源1は緩や
かに電圧を確立させるので、スナバ回路3,4のコンデ
ンサC1に大きな電流は流れず、これらが過電圧に充電
されることはない。
【0057】 直流電源が確立した後、図9の時間t1
〜t2の期間でスイッチング素子S1,S4をオフして
(時刻ta)装置の運転を開始することにより、装置運
転開始時(時刻t2)にスイッチング素子S3に印加さ
れる過電圧を抑制することができる。なお、図9では状
態Aから装置の運転が開始される場合につき説明した
が、状態B、状態Cから運転が開始されても動作は同じ
であるので説明は省略する。上起動作説明は、第1実施
例を対象として行ったが、この制御方法は第2または第
3実施例にも勿論適用可能であり、これらが第5、第6
実施例に相当する。
【0058】 次に、本発明の実施例を図10を参
照しつつ説明する。図10は、第1実施例と同様に1相
分の主回路を示している。図10において、スナバ回路
3,4の構成以外は第1実施例と同様であるため同一構
成要素には同一符号を付して詳述を省略し、以下ではス
ナバ回路3,4の構成を中心に説明する。すなわち、図
1との相違点を述べると、スイッチング素子S2のスナ
バ回路3を構成するダイオードD3の両端に抵抗R15
が接続されていると共に、スイッチング素子S3のスナ
バ回路4を構成するダイオードD3の両端にも抵抗R1
6が接続されている。
【0059】この実施例の動作を、図11を参照しつつ
説明する。図11において、時刻t0に直流電源1が起
動すると、スナバ回路2のコンデンサC1は、電源1A
→スナバ回路2のコンデンサC1→抵抗R11の経路で
電源電圧Eに充電され、スナバ回路5のコンデンサC1
は、電源1B→抵抗R14→スナバ回路5のコンデンサ
C1の経路で電源電圧Eに充電される。スナバ回路3の
コンデンサC1は、電源1B→ダイオード10→スナバ
回路3のコンデンサC1→抵抗R12→抵抗R15の経
路で電源電圧Eに充電され、スナバ回路4のコンデンサ
C1は、電源1A→抵抗R13→抵抗R16→スナバ回
路4のコンデンサC1→ダイオード11の経路で電源電
圧Eに充電される。
【0060】直流電源1が確立した後に装置の運転を開
始しても、各スナバ回路2〜5のコンデンサC1の電圧
は図示するようにEにクランプされているので、スナバ
回路3,4のコンデンサC1には大きな充電電流は流れ
ず、抵抗R12,R13の損失が減少すると共に、スイ
ッチング素子S2,S3に過電圧が印加されることもな
い。
【0061】しかし、新たに付加した抵抗R15,R1
6の定数は、下記の点を注意して決定する必要がある。
例えば、上記装置が状態Aで動作している時、電源1A
→スイッチング素子S1→スナバ回路3のコンデンサC
1→抵抗R12→抵抗R15→電源1Bの経路で充電電
流が流れ、スナバ回路3のコンデンサC1が充電され
る。スナバ回路3のコンデンサC1と抵抗R15の時定
数τ(抵抗R15の抵抗値×スナバ回路3のコンデンサ
C1の容量)をスイッチング周期Tより短くすると、仮
りに4τ≦Tの場合、スイッチング素子S1,S2のオ
ン期間にコンデンサC1を電圧2Eまで充電し、スイッ
チング素子S2に過大な電圧が印加されることになる。
従って、上記時定数τをスイッチング周期Tより充分大
きくしておけば、スナバ回路3のコンデンサC1の充電
分は小さくできるので、素子に過電圧が印加される心配
はない。
【0062】 なお、上記第実施例では、第1実施例
に抵抗R15,R16を付加する形で説明したが、第2
実施例及び第3実施例のダイオードD3に抵抗R15,
R16をそれぞれ並列接続する構成にしても同様の効果
を有する。
【0063】 図12は、本発明の実施例である。
図12は第1実施例と同様に1相分の主回路を示してお
り、スイッチング素子S1,S4に対し並列に高インピ
ーダンスの抵抗R15,R16がそれぞれ接続されて構
成されている。その他の部分は第1実施例と同様である
ため、説明を省略する。
【0064】この実施例の動作を、先の図11を参照し
つつ説明する。時刻t0に直流電源1が起動すると、ス
ナバ回路2のコンデンサC1は、電源1A→スナバ回路
2のコンデンサC1→抵抗R11の経路で電源電圧Eに
充電され、スナバ回路5のコンデンサC1は、電源1B
→抵抗R14→スナバ回路5のコンデンサC1の経路で
電源電圧Eに充電される。また、スナバ回路3,4のコ
ンデンサC1は、電源1A→抵抗R15→スナバ回路3
のコンデンサC1→スナバ回路3のダイオードD1→ス
ナバ回路4のダイオードD1→スナバ回路4のコンデン
サC1→抵抗R16→電源1Bの経路で電源電圧Eに充
電される。
【0065】直流電源1が確立した後に装置の運転を開
始すれば、スナバ回路2〜5のコンデンサC1の電圧は
図11に示すごとくEにクランプされているので、スナ
バ回路3,4のコンデンサC1には大きな充電電流が流
れず、抵抗R12,R13の損失が減少すると共に、ス
イッチング素子S2,S3に過電圧が印加されることは
ない。但し、抵抗R15,R16はスイッチング素子S
1,S4と並列に接続されるので、高インピーダンスで
あり、かつスナバ回路3,4のコンデンサC1との時定
数がスイッチング周期Tよりも十分に大きくなる抵抗値
とする必要がある。
【0066】 上記第実施例では、第1実施例に抵抗
R15,R16を付加する形で説明したが、第2実施例
及び第3実施例のスイッチング素子S1,S4に抵抗R
15,R16をそれぞれ並列接続する構成にしても同様
の効果を有する。
【0067】 図13は、本発明の実施例である。
図13は第1実施例と同様に1相分の主回路を示してお
り、スナバ回路3,4のダイオードD3とそれぞれ並列
にスイッチSW1,SW2を接続した点以外は第1実施
例と同様であるため、説明を省略する。上記スイッチS
W1,SW2を制御することによる制御方法に関して、
各々第10〜第12実施例の3種類があるので、以下で
はこれらを順に説明する。
【0068】 (1)スナバ回路3,4のスイッチSW
1,SW2を装置の運転開始前までに1回以上オンさ
せ、運転中は常時オフしておく制御方法(第10実施
例)。この実施例の動作波形は図11と同様であるの
で、これを用いて動作を説明する。まず、スイッチSW
1,SW2を、直流電源1が起動する前(時刻t0)か
ら何れもオンさせる。この状態で直流電源1を起動する
と(時刻t0)、スナバ回路2のコンデンサC1は、電
源1A→スナバ回路2のコンデンサC1→抵抗R11の
経路で電源電圧Eに充電され、スナバ回路5のコンデン
サC1は、電源B→抵抗R14→スナバ回路5のコン
デンサC1の経路で電源電圧Eに充電される。
【0069】また、スナバ回路3のコンデンサC1は、
電源1B→ダイオード10→スナバ回路3のコンデンサ
C1→抵抗R12→スイッチSW1の経路で電源電圧E
に充電され、スナバ回路4のコンデンサC1は、電源1
A→抵抗R13→スイッチSW2→スナバ回路4のコン
デンサC1→ダイオード11の経路で電源電圧Eに充電
される。電圧が確立し(時刻t1)、装置が運転を開始
するまでの期間(t1〜t2)にスイッチSW1,SW
2をオフし、その後、装置の運転を開始する。このと
き、スナバ回路3,4のコンデンサC1は電源電圧Eに
充電されているので、装置の運転開始時にはスナバ回路
3,4のコンデンサC1に充電電流が流れず、スイッチ
ング素子S2,S3に過電圧が印加されることはない。
【0070】 上記第10実施例では、第1実施例にス
イッチSW1,SW2を付加した第実施例を対象とし
て説明したが、同様にして第2実施例または第3実施例
のダイオードD3にそれぞれスイッチSW1,SW2を
並列接続した電力変換装置にも同様に適用可能である。
【0071】 また、第10実施例のように、直流電源
1を起動する前からあらかじめスイッチSW1,SW2
をオンさせておく必要はなく、以下で説明するような方
法でスイッチSW1,SW2を制御してもよい。この方
法における動作を図14を参照しつつ説明する。
【0072】すなわち、スイッチSW1,SW2を、直
流電源1が起動する前(時刻t0)は何れもオフしてお
き、この状態で直流電源1を起動すると(時刻t0)、
スナバ回路2のコンデンサC1は、電源1A→スナバ回
路2のコンデンサC1→抵抗R11の経路で電源電圧E
に充電され、スナバ回路5のコンデンサC1は、電源1
B→抵抗R14→スナバ回路5のコンデンサC1の経路
で電源電圧Eに充電される。このとき、スナバ回路3の
コンデンサC1は充電されず0Vのままである。電圧が
確立してから装置の運転を開始するまでの期間(時刻t
1〜t2)に、各スイッチSW1,SW2を、スナバ回
路3,4のコンデンサC1を電源電圧Eまで充電するの
に十分な時間(tSW1,tSW2)のみオンさせる(この場
合、各スイッチSW1,SW2をオンさせるタイミング
は同時でなくともよい)。
【0073】すると、スナバ回路3のコンデンサC1
は、電源1B→ダイオード10→スナバ回路3のコンデ
ンサC1→抵抗R12→スイッチSW1の経路で電源電
圧Eに充電され、スナバ回路4のコンデンサC1は、電
源1A→抵抗R13→スイッチSW2→スナバ回路4の
コンデンサC1→ダイオード11の経路で電源電圧Eに
充電される。電圧が確立すると(時刻t1)、スナバ回
路3,4のコンデンサC1は既に電源電圧Eに充電され
ているので、運転開始(時刻t2)以前にスイッチSW
1,SW2をオフして装置の運転を開始すれば、スナバ
回路3,4のコンデンサC1には充電電流が流れず、ス
イッチング素子S2,S3に過電圧が印加されることは
ない。
【0074】 (2)スナバ回路3のスイッチSW1は
スイッチング素子S3の制御信号S3Gと同期して動作
させ、スナバ回路4のスイッチSW2はスイッチング素
子S2の制御信号S2Gと同期して動作させる制御方法
第11実施例)。本実施例の動作を、図15を参照し
つつ説明する。直流電源1が起動すると(時刻t0)、
スナバ回路2のコンデンサC1は、電源1A→スナバ回
路2のコンデンサC1→抵抗R11の経路で電源電圧E
に充電され、スナバ回路5のコンデンサC1は、電源1
B→抵抗R14→スナバ回路5のコンデンサC1の経路
で電源電圧Eに充電される。このとき、スナバ回路3,
4のコンデンサC1は充電されず、0Vのままである。
【0075】電圧が確立した後に装置の運転を開始する
と(時刻t2)、状態Bの期間中、スイッチング素子S
2,S3はオン状態となり、スイッチSW1,SW2も
同時にオンする。この期間中、スナバ回路3のコンデン
サC1は、電源1B→ダイオード10→スナバ回路3の
コンデンサC1→抵抗R12→スイッチSW1の経路で
電源電圧Eに充電され、スナバ回路4のコンデンサC1
は、電源1A→抵抗R13→スイッチSW2→スナバ回
路4のコンデンサC1→ダイオード11の経路で電源電
圧Eに充電される。以後、スイッチSW1,SW2は、
スイッチング素子S3,S2の制御信号S3G,S2G
に同期して動作する。但し、上記の方法を用いる場合に
は、装置の運転開始時における装置状態は必ず状態Bか
ら始めなければならない。
【0076】上記のようにスイッチSW1,2を制御す
ることにより、スナバ回路2〜5のコンデンサC1は常
に電源Eにクランプされ、装置の運転開始時にスナバ回
路3,4のコンデンサC1に大きな充電電流が流れず、
スイッチング素子S2,S3に過電圧が印加されること
はなくなる。
【0077】 上記第11実施例では、第1実施例にス
イッチSW1,SW2を付加する第実施例を対象とし
て説明したが、同様にして第2実施例または第3実施例
のダイオードD3にそれぞれスイッチSW1,SW2を
並列接続した電力変換装置にも同様に適用することがで
きる。なお、スイッチSW1,SW2が双方向に電流を
流せるスイッチであれば、スナバ回路3,4のダイオー
ドD3は不要となる。
【0078】 (3)スナバ回路3,4のスイッチSW
1,SW2を、スイッチング素子S2,S3の制御信号
S2G,S3GのAND信号で動作させる制御方法(
12実施例)。本実施例の動作を、図16を参照しつつ
説明する。直流電源1が起動すると(時刻t0)、スナ
バ回路2のコンデンサC1は、電源1A→スナバ回路2
のコンデンサC1→抵抗R11の経路で電源電圧Eに充
電され、スナバ回路5のコンデンサC1は、電源1B→
抵抗R14→スナバ回路5のコンデンサC1の経路で電
源電圧Eに充電される。このとき、スナバ回路3,4の
コンデンサC1は充電されず、0Vのままである。
【0079】電圧が確立した後、装置の運転を開始する
と(時刻t2)、状態Bの期間中、スイッチング素子S
2,S3はオン状態となり、スイッチSW1,SW2も
同時にオンする。この期間中、スナバ回路3のコンデン
サC1は、電源1B→ダイオード10→スナバ回路3の
コンデンサC1→抵抗R12→スイッチSW1の経路で
電源電圧Eに充電され、スナバ回路4のコンデンサC1
は、電源1A→抵抗R13→スイッチSW2→スナバ回
路4のコンデンサC1→ダイオード11の経路で電源電
圧Eに充電される。以後、スイッチSW1,SW2は、
スイッチング素子S2,S3の制御信号S2G,S3G
のAND信号で動作する。但し、この制御方法を用いる
場合には、装置の運転開始時に必ず状態Bから始めなけ
ればならない。
【0080】以上のようにスイッチSW1,SW2のオ
ン、オフを制御することにより、スナバ回路2〜5のコ
ンデンサC1は常に電源Eにクランプされ、装置の運転
開始時にスナバ回路3,4のコンデンサC1に大きな充
電電流が流れず、スイッチング素子S2,S3に過電圧
が印加されることはなくなる。
【0081】 上記第1実施例では、第1実施例にス
イッチSW1,SW2を付加する第実施例を対象とし
て説明したが、同様にして第2実施例または第3実施例
のダイオードD3にそれぞれスイッチSW1,SW2を
並列接続した電力変換装置にも適用可能である。なお、
スイッチSW1,SW2が双方向に電流を流せるスイッ
チであれば、スナバ回路3,4のダイオードD3は不要
となる。
【0082】本発明の電力変換装置におけるスイッチン
グ素子は、IGBTに限られずGTOサイリスタやパワ
トランジスタ等であっても良い。また、電力変換器の相
数としては単相、3相の何れでも良く、インバータのみ
ならずコンバータであっても良い。
【0083】
【発明の効果】以上のように本発明の電力変換装置にお
いては、第2及び第3のスイッチング素子のスナバ回路
に、スナバ抵抗を介して直流電源に直列接続されるスナ
バダイオードをそれぞれ備え、このスナバダイオード
は、スイッチング状態が変化した際にスイッチング素子
のスナバコンデンサが過充電されるのを防止するため、
スイッチング状態が変化した場合にも上記スナバコンデ
ンサが大きな電圧範囲で充放電動作することがない。従
って、上記スナバ抵抗による発生損失が小さくなり、抵
抗及び装置の小形軽量化、低価格化、高効率化が可能に
なる。
【0084】また、本発明の制御方法においては、特定
のスイッチング素子を直流電源の起動前からオンさせ、
その後直流電源を起動して電圧を立ち上げ、これらのス
イッチング素子をオフしてから装置の運転を開始するの
で、特定のスイッチング素子のスナバコンデンサが過電
圧になってスイッチング素子に印加されるのを防止し、
これらを保護すると共に、スナバコンデンサ及びスイッ
チング素子の責務を軽減することができる。
【0085】更に、第2及び第3のスイッチング素子の
スナバダイオードにそれぞれ並列接続したスイッチのオ
ン、オフを種々に制御することにより、装置の運転開始
時にスナバコンデンサに大きな充電電流が流れないよう
にし、スナバコンデンサ及びスイッチング素子への過電
圧印加を防止してこれらの保護並びに責務軽減を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す回路図である。
【図2】第1実施例の動作説明図である。
【図3】第1実施例の変形例を示す回路図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す回路図である。
【図5】本発明の第3実施例を示す回路図である。
【図6】第2実施例の変形例を示す回路図である。
【図7】第3実施例の変形例を示す回路図である。
【図8】第1〜第3実施例の運転開始時の動作説明図で
ある。
【図9】本発明の第4実施例を示す動作説明図である。
【図10】本発明の第実施例を示す回路図である。
【図11】第実施例、第実施例及び第10実施例の
動作説明図である。
【図12】本発明の第実施例を示す回路図である。
【図13】本発明の第実施例を示す回路図である。
【図14】本発明の第10実施例の動作説明図である。
【図15】本発明の第11実施例の動作説明図である。
【図16】本発明の第12実施例の動作説明図である。
【図17】第1の従来技術を示す回路図である。
【図18】第1の従来技術の動作説明図である。
【図19】第1の従来技術の動作説明図である。
【図20】第1の従来技術の動作説明図である。
【図21】第2の従来技術を示す回路図である。
【図22】第2の従来技術の動作説明図である。
【符号の説明】
1,1A,1B 直流電源 2〜5,12,13,15,16 スナバ回路 6〜11 ダイオード S1〜S4 スイッチング素子 C1,C2 スナバコンデンサ R11〜R16 スナバ抵抗 D1,D3 ダイオード SW1,SW2 スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−276760(JP,A) 特開 平1−255477(JP,A) 特開 平4−49862(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/48 H02M 7/5387

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源の正極と負極との間に直列接続
    された第1ないし第4のスイッチング素子と、これら第
    1ないし第4のスイッチング素子にそれぞれ逆並列接続
    された第1ないし第4のダイオードと、第1及び第2の
    スイッチング素子の接続点にカソードが接続され、アノ
    ードが直流電源の中性点に接続された第5のダイオード
    と、第3及び第4のスイッチング素子の接続点にアノー
    ドが接続され、カソードが直流電源の中性点に接続され
    た第6のダイオードとを備え、第2及び第3のスイッチ
    ング素子の接続点を負荷が接続される出力端子として構
    成された1相分の主回路を直流電源の正極と負極との間
    に2相分以上接続すると共に、第1及び第4のスイッチ
    ング素子のスナバ回路が、第1及び第4のスイッチング
    素子に対しそれぞれ並列接続されたコンデンサ及びダイ
    オードの直列回路と、これらの直列回路の中点に一端が
    接続されかつ他端が前記中性点にそれぞれ接続された抵
    抗とから構成され、第2及び第3のスイッチング素子の
    スナバ回路が、第2及び第3のスイッチング素子に対し
    それぞれ並列接続されたコンデンサ及びダイオードの直
    列回路を有し、かつ、 第2のスイッチング素子のスナバ回路を構成するコンデ
    ンサ及びダイオードの直列回路の中点を、抵抗を介して
    ダイオードのカソードに接続し、このダイオードのアノ
    ードを直流電源の負極に接続すると共に、第3のスイッ
    チング素子のスナバ回路を構成するコンデンサ及びダイ
    オードの直列回路の中点をダイオードのアノードに接続
    し、このダイオードのカソードを、抵抗を介して直流電
    源の正極に接続してなる電力変換装置において、 第1及び第4のスイッチング素子を直流電源の起動前か
    ら何れもオン状態にし、その後、直流電源を起動して電
    圧を立ち上げ、第1及び第4のスイッチング素子を何れ
    もオフ状態にしてから装置の運転を開始する ことを特徴
    とする電力変換装置の制御方法
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電力変換装置であって、
    第5のダイオードのスナバ回路が、第5のダイオードに
    並列接続されたコンデンサ及びダイオードの直列回路
    と、この直列回路の中点と直流電源の正極との間に接続
    された抵抗とから構成され、第6のダイオードのスナバ
    回路が、第6のダイオードに並列接続されたコンデンサ
    及びダイオードの直列回路と、この直列回路の中点と直
    流電源の負極との間に接続された抵抗とから構成され
    電力変換装置において、 第1及び第4のスイッチング素子を直流電源の起動前か
    ら何れもオン状態にし、その後、直流電源を起動して電
    圧を立ち上げ、第1及び第4のスイッチング素子を何れ
    もオフ状態にしてから装置の運転を開始する ことを特徴
    とする電力変換装置の制御方法
  3. 【請求項3】 請求項2の全体に記載された電力変換装
    であって、第5のダイオードのスナバ回路の抵抗と第
    3のスイッチング素子のスナバ回路の抵抗とを共通に
    し、かつ、第6のダイオードの抵抗と第2のスイッチン
    グ素子のスナバ回路の抵抗とを共通にした電力変換装置
    において、 第1及び第4のスイッチング素子を直流電源の起動前か
    ら何れもオン状態にし、その後、直流電源を起動して電
    圧を立ち上げ、第1及び第4のスイッチング素子を何れ
    もオフ状態にしてから装置の運転を開始する ことを特徴
    とする電力変換装置の制御方法
  4. 【請求項4】 請求項記載の電力変換装置であって、第2のスイッチング素子のスナバ回路を構成するコンデ
    ンサ及びダイオードの直列回路の中点と直流電源の負極
    との間に抵抗を介して接続されたダイオードの両端にス
    イッチを接続し、かつ、第3のスイッチング素子のスナ
    バ回路を構成するコンデンサ及びダイオードの直列回路
    の中点と直流電源の正極との間に抵抗を介して接続され
    たダイオードの両端にスイッチを接続してなる電力変換
    装置において、 直流電源を起動し電圧を確立した後に、それ以前にオン
    されていた各スイッチをオフし、その後、 装置の運転を
    開始することを特徴とする電力変換装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項2の全体に記載された電力変換装
    であって、第2のスイッチング素子のスナバ回路を構成するコンデ
    ンサ及びダイオードの直列回路の中点と直流電源の負極
    との間に抵抗を介して接続されたダイオードの両端にス
    イッチを接続し、かつ、第3のスイッチング素子のスナ
    バ回路を構成するコンデンサ及びダイオードの直列回路
    の中点と直流電源の正極との間に抵抗を 介して接続され
    たダイオードの両端にスイッチを接続してなる電力変換
    装置において、 直流電源を起動し電圧を確立した後に、それ以前にオン
    されていた各スイッチをオフし、その後、装置の運転を
    開始する ことを特徴とする電力変換装置の制御方法
  6. 【請求項6】 請求項3の全体に記載された電力変換装
    であって、第2のスイッチング素子のスナバ回路を構成するコンデ
    ンサ及びダイオードの直列回路の中点と直流電源の負極
    との間に抵抗を介して接続されたダイオードの両端にス
    イッチを接続し、かつ、第3のスイッチング素子のスナ
    バ回路を構成するコンデンサ及びダイオードの直列回路
    の中点と直流電源の正極との間に抵抗を介して接続され
    たダイオードの両端にスイッチを接続してなる電力変換
    装置において、 直流電源を起動し電圧を確立した後に、それ以前にオン
    されていた各スイッチをオフし、その後、 装置の運転を
    開始することを特徴とする電力変換装置の制御方法
  7. 【請求項7】 請求項記載の電力変換装置であって、 第2のスイッチング素子のスナバ回路を構成するコンデ
    ンサ及びダイオードの直列回路の中点と直流電源の負極
    との間に抵抗を介して接続されたダイオードの両端にス
    イッチを接続し、かつ、第3のスイッチング素子のスナ
    バ回路を構成するコンデンサ及びダイオードの直列回路
    の中点と直流電源の正極との間に抵抗を介して接続され
    たダイオードの両端にスイッチを接続してなる電力変換
    装置において、 直流電源を起動し電圧を確立した後に、電力変換装置の
    出力相電圧が0となるようなスイッチング状態で装置の
    運転を開始し、第2のスイッチング素子のスナバ回路に
    接続されたスイッチを第3のスイッチング素子の制御信
    号と同期して動作させ、かつ、第3のスイッチング素子
    のスナバ回路に接続されたスイッチを第2のスイッチン
    グ素子の制御信号と同期して動作させる ことを特徴とす
    る電力変換装置の制御方法
  8. 【請求項8】 請求項2の全体に記載された電力変換装
    置であって、 第2のスイッチング素子のスナバ回路を構成するコンデ
    ンサ及びダイオードの直列回路の中点と直流電源の負極
    との間に抵抗を介して接続されたダイオードの両端にス
    イッチを接続し、かつ、第3のスイッチング素子のスナ
    バ回路を構成するコンデンサ及びダイオードの直列回路
    の中点と直流電源の正極との間に抵抗を介して接続され
    たダイオードの両端にスイッチを接続してなる 電力変換
    装置において、 直流電源を起動し電圧を確立した後に、電力変換装置の
    出力相電圧が0となるようなスイッチング状態で装置の
    運転を開始し、第2のスイッチング素子のスナバ回路に
    接続されたスイッチを第3のスイッチング素子の制御信
    号と同期して動作させ、かつ、第3のスイッチング素子
    のスナバ回路に接続されたスイッチを第2のスイッチン
    グ素子の制御信号と同期して動作させることを特徴とす
    る電力変換装置の制御方法。
  9. 【請求項9】 請求項3の全体に記載された電力変換装
    置であって、 第2のスイッチング素子のスナバ回路を構成するコンデ
    ンサ及びダイオードの直列回路の中点と直流電源の負極
    との間に抵抗を介して接続されたダイオードの両端にス
    イッチを接続し、かつ、第3のスイッチング素子のスナ
    バ回路を構成するコンデンサ及びダイオードの直列回路
    の中点と直流電源の正極との間に抵抗を介して接続され
    たダイオードの両端にスイッチを接続してなる 電力変換
    装置において、 直流電源を起動し電圧を確立した後に、電力変換装置の
    出力相電圧が0となるようなスイッチング状態で装置の
    運転を開始し、第2のスイッチング素子のスナバ回路に
    接続されたスイッチを第3のスイッチング素子の制御信
    号と同期して動作させ、かつ、第3のスイッチング素子
    のスナバ回路に接続されたスイッチを第2のスイッチン
    グ素子の制御信号と同期して動作させることを特徴とす
    る電力変換装置の制御方法。
  10. 【請求項10】 請求項記載の電力変換装置であっ
    て、第2のスイッチング素子のスナバ回路を構成するコンデ
    ンサ及びダイオードの直列回路の中点と直流電源の負極
    との間に抵抗を介して接続されたダイオードの両端にス
    イッチを接続し、かつ、第3のスイッチング素子のスナ
    バ回路を構成す るコンデンサ及びダイオードの直列回路
    の中点と直流電源の正極との間に抵抗を介して接続され
    たダイオードの両端にスイッチを接続してなる電力変換
    装置 において、 直流電源を起動し電圧を確立した後に、電力変換装置の
    出力相電圧が0となるようなスイッチング状態で装置の
    運転を開始し、各スイッチを、第2及び第3のスイッチ
    ング素子の制御信号のAND信号で動作させることを特
    徴とする電力変換装置の制御方法。
  11. 【請求項11】 請求項2の全体に記載された電力変換
    装置であって、 第2のスイッチング素子のスナバ回路を構成するコンデ
    ンサ及びダイオードの直列回路の中点と直流電源の負極
    との間に抵抗を介して接続されたダイオードの両端にス
    イッチを接続し、かつ、第3のスイッチング素子のスナ
    バ回路を構成するコンデンサ及びダイオードの直列回路
    の中点と直流電源の正極との間に抵抗を介して接続され
    たダイオードの両端にスイッチを接続してなる電力変換
    装置において、 直流電源を起動し電圧を確立した後に、電力変換装置の
    出力相電圧が0となるようなスイッチング状態で装置の
    運転を開始し、各スイッチを、第2及び第3のスイッチ
    ング素子の制御信号のAND信号で動作させることを特
    徴とする電力変換装置の制御方法。
  12. 【請求項12】 請求項3の全体に記載された電力変換
    装置であって、 第2のスイッチング素子のスナバ回路を構成するコンデ
    ンサ及びダイオードの直列回路の中点と直流電源の負極
    との間に抵抗を介して接続されたダイオードの両端にス
    イッチを接続し、かつ、第3のスイッチング素子のスナ
    バ回路を構成するコンデンサ及びダイオードの直列回路
    の中点と直流電源の正極との間に抵抗を介して接続され
    たダイオードの両端にスイッチを接続してなる電力変換
    装置において、 直流電源を起動し電圧を確立した後に、電力変換装置の
    出力相電圧が0となるようなスイッチング状態で装置の
    運転を開始し、各スイッチを、第2及び第3のスイッチ
    ング素子の制御信号のAND信号で動作させることを特
    徴とする電力変換装置の制御方法。
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