JP2900322B2 - 電力変換装置における自己消弧素子のスナバ回路 - Google Patents

電力変換装置における自己消弧素子のスナバ回路

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JP2900322B2 JP1121588A JP12158889A JP2900322B2 JP 2900322 B2 JP2900322 B2 JP 2900322B2 JP 1121588 A JP1121588 A JP 1121588A JP 12158889 A JP12158889 A JP 12158889A JP 2900322 B2 JP2900322 B2 JP 2900322B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電力変換装置における自己消弧素子のスナ
バ回路に係り、特に、チヨツパ、インバータ等の電力変
換装置を構成する自己消弧素子のスナバ回路における抵
抗損失を低減するために用いて好適な電力変換装置にお
ける自己消弧素子のスナバ回路に関する。
[従来の技術] 一般に、スナバ回路は、スイツチング素子がターンオ
フしたときに生ずるスパイク電圧により、スイツチング
素子が破壊されることを防止するために、スイツチング
素子に並列に設けられるもので、通常、抵抗とコンデン
サとにより構成されている。そして、このスナバ回路の
コンデンサは、スイツチング素子がオフ状態のとき、電
源電圧まで充電され、その後スイツチング素子がターン
オンしたときに、その電荷を抵抗を介して放電するもの
である。このため、スナバ回路の抵抗は、かなりの電力
損失を生じさせている。
このようなスナバ回路、特に、自己消弧素子のスナバ
回路における抵抗損失を低減する従来技術として、例え
ば、特開昭59-222073号公報等に記載された技術が知ら
れている。
この従来技術は、それまで放電抵抗に消費させていた
スナバコンデンサの充電電荷を、自己消弧素子のターン
オン時に、別途設けた補助コンデンサに、第1のダイオ
ードとインダクタンスとを介して一旦移動させ、自己消
弧素子のターンオフ時に、この補助コンデンサの充電電
荷を第2のダイオードを介して負荷に供給することによ
り、スナバ回路における前述の抵抗損失を低減できるよ
うにしたものである。
[発明が解決しようとする課題] しかし、前記従来技術は、補助コンデンサを別途設け
る必要があるので、装置が大型、高価なものになるとい
う問題点を有し、また、スナバコンデンサの充電電荷を
補助コンデンサに移すために、スナバコンデンサと補助
コンデンサの容量比を適切な値に設定する必要がある
が、この設定が困難であるという問題点を有している。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決し、補
助コンデンサを必要とせず、抵抗損失の少ない電力変換
装置における自己消弧素子のスナバ回路を提供すること
にある。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば前記目的は、前述した補助コンデンサ
の役割を、チヨツパ制御装置におけるフリーホイールダ
イオードと該ダイオードに並列接続されるスナバ回路の
スナバコンデンサに行わせ、あるいは、インバータ装置
における対アームの自己消弧素子に並列接続されるフリ
ーホイールダイオードとスナバ回路のスナバコンデンサ
に行わせ、これにより、自スナバコンデンサの充電電荷
を、放電用のダイオードとリアクトルとの直列回路を介
して、前記フリーホイールダイオードあるいは対アーム
の自己消弧素子を介して放電させることにより達成され
る。
[作用] 自アームのスナバコンデンサの充電電荷は、自己消弧
素子のターンオン時、放電用のダイオードとリアクトル
の直列回路を介して、フリーホイールモードにある対ア
ームのダイオード回路を介して放電される。この放電電
流は、フリーホイールモードにある対アームのダイオー
ドの電流を打ち消して該ダイオードをリカバリさせると
共に、自アームのスナバコンデンサの充電電荷を前記リ
アクトルにエネルギーとして蓄積させる作用を行う。こ
のため、前記対アームのダイオード回路のスナバコンデ
ンサと自アームのスナバコンデンサの容量比を限定する
必要をなくすことができる。
また、対アームのダイオード回路がフリーホイールモ
ードでなくなると、前記リアクトルの蓄積エネルギー
は、対アームのダイオード回路のスナバコンデンサに充
電される。そして、この充電電荷は、前記自己消弧素子
のターンオフ時に、対アームのダイオード回路のダイオ
ード等を介して負荷に供給されることになる。本発明
は、これにより、補助コンデンサを別途設ける必要を無
くすことができる。
[実施例] 以下、本発明による電力変換装置における自己消弧素
子のスナバ回路方式の実施例を図面により詳細に説明す
る。
第1図は本発明をチヨツパ回路に適用した本発明の第
1の実施例を示す回路図、第2図はその動作を説明する
電流波形を示す図である。第1図において、1はフイル
タコンデンサ、2、3は配線インダクタンス、4、5は
直流電動機の電機子及び界磁コイル、6は自己消弧素
子、7はスナバダイオード、8、11はスナバコンデン
サ、9はフリーホイールダイオード、10はスナバ抵抗、
12は放電用ダイオード、13は放電用リアクトルである。
第1図に示す本発明の一実施例において、フイルタコ
ンデンサ1は、図示しない直流電源の正極端子と負極端
子との間に接続され、直流電源に含まれるリツプル分を
除去する。配線インダクタンス2、3は、アノードリア
クトルを兼用するもので、なるべく、図示のごとく直流
電源の正極の側に集中して設けることが望ましい。ま
た、スナバダイオード7とスナバコンデンサ8の直列回
路は自己消弧素子6に並列に接続され、自己消弧素子6
のスナバ回路として機能し、スナバ抵抗10とスナバコン
デンサ11の直列回路は、フリーホイールダイオード9に
並列に接続され、フリーホイールダイオード9のスナバ
回路として機能する。
このように構成される本発明の第1の実施例における
チヨツパ制御動作について以下簡単に説明する。
第1図において、自己消弧素子6をターンオンさせる
と、直流電源から電機子4と界磁コイル5よりなる電動
機回路に電流が流れ、また、自己消弧素子6をターンオ
フさせると、電動機回路に流れていた電流は、フリーホ
イールダイオード9を介して還流する。電動機回路は、
このような自己消弧素子6のオン、オフ動作を繰返し、
自己消弧素子6の通流時間比を変更することにより、そ
の電流値が制御される。
前述の動作において、自己消弧素子6がターンオフす
ると、アノードリアクトルを兼用している配線インダク
タンス2は、スパイク電圧を発生させる。このスパイク
電圧により自己消弧素子6が破壊されるのを防止するた
め、図示本発明の第1の実施例は、このスパイク電圧を
抑制するスナバダイオード7及びスナバコンデンサ8の
直列回路によるスナバ回路が、自己消弧素子6に並列接
続されている。前記スナバコンデンサ8は、自己消弧素
子6がオフとなつている期間中に電源電圧にまで充電さ
れ、この充電電荷は、従来、自己消弧素子6がターンオ
フしたときに、スナバ抵抗(図示しないが、第1図の実
施例においては、スナバダイオード7に並列に接続され
ていた)を介して放電されていた。
このため、従来技術においては、スナバコンデンサ8
の充電エネルギは、全てこの抵抗で消費され、その冷却
等の熱処理を行わなければならず、電力効率も低下する
という問題点があつた。この問題点を解決し、抵抗によ
る電力損失を低減可能とした従来技術が、前述した特開
昭59-222073号公報に記載された技術であるが、この従
来技術にも、まだ問題点があることは、すでに述ベた通
りである。
第1図に示す本発明の第1の実施例は、この問題点を
解決するために、自己消弧素子6のスナバ回路における
スナバダイオード7とスナバコンデンサ8の接続点と、
フリーホイールダイオード9のスナバ回路との間を、放
電用ダイオード12と放電用リアクトル11の直列回路で接
続したものである。
以下、本発明の第1の実施例の動作を、第2図に示す
動作波形により説明する。
いま、第2図に示す時刻t1で自己消弧素子6がターン
オンするものとする。この場合、前記時刻t1より以前の
自己消弧素子6がオフ状態となつていた期間中に、スナ
バコンデンサ8に充電されていた電荷は、このスナバコ
ンデンサ8に接続された放電用リアクトル13、放電用ダ
イオード12及びフリーホイールモードにあるフリーホイ
ールダイオード9を介して放電される。この放電の間、
直流電源の電圧VSは、アノードリアクトルを兼用する配
線インダクタンス2、3にその殆どが印加される。そし
て、第1図に点線で示す経路を流れる前記放電電流I
Cは、放電用リアクトル13のインダクタンスLCとスナバ
コンデンサの容量CSとの共振電流となり、従つて、この
電流が最大値となつた時点で、スナバコンデンサ8の充
電電荷が持つ全エネルギが、全て放電用リアクトル13の
インダクタンスLCの蓄積エネルギに変換され、放電用リ
アクトル13に蓄積されたことになる。
このとき、フリーホイールダイオード9と、電機子4
及び界磁コイル5による電動機回路とに循環している第
1図に一点鎖線で示す負荷電流ILを打ち消し、フリーホ
イールダイオード9をリカバリさせる電流は、前記放電
電流ICと、自己消弧素子6のターンオンによつて直流電
源の電圧VSからアノードリアクトルを兼用する配線イン
ダクタンス2、3を介して流入する第1図に実線で示す
電流ICHとの合成電流として与えられる。
この合成電流IC十ICHは、自己実施例素子6に電流I
GTOとして流れ、フリーホイールダイオード9に流れて
いた負荷電流ILを時刻t2で打ち消した後、フリーホイー
ルダイオード9に所要のリカバリ電流Irを流し、時刻t1
でフリーホイールダイオード9をリカバリさせる。この
フリーホイールダイオード9のリカバリにより、負荷電
流ILは、負荷である電動機回路に流れ、一方、フリーホ
イールダイオード9に流れていたリカバリ電流Irは、ス
ナバ抵抗10とスナバコンデンサ11とによるフリーホイー
ルダイオード9のスナバ回路に流れて、スナバコンデン
サ11を直流電源の電圧まで充電する。
前述のように動作する本発明の第1の実施例は、フリ
ーホイールダイオード9に対するリカバリ電流の殆ど
を、スナバコンデンサ8からの放電電流で供給し、か
つ、フリーホイールダイオード9のリカバリ後は、放電
用リアクトル13に蓄積されたエネルギ(すなわち、スナ
バコンデンサ8からの放電エネルギ)の放出で、スナバ
コンデンサ11の充電を行つている。このため、本発明の
第1の実施例は、スナバコンデンサ8の蓄積エネルギの
殆ど全てを、フリーホイールダイオード9のリカバリエ
ネルギ及び該フリーホイールダイオード9のスナバコン
デンサ11に対する充電エネルギとして利用できることに
なり、従来技術において抵抗で消費していた損失を無く
すことができる。
第3図は本発明の第2の実施例を示す回路図である。
第3図において、14はスナバダイオードであり、他の符
号は第1図の場合と同一である。
この本発明の第2の実施例は、本発明を第1図の場合
と同様なチヨツパ回路に適用したものである。第1図に
示す本発明の実施例においては、放電用リアクトル13の
蓄積エネルギのスナバコンデンサ11への充電、及び、自
己消弧素子6のターンオフによるスナバコンデンサ11の
エネルギの負荷への放電は、スナバ抵抗10を介して行わ
れるので、該スナバ抵抗10による抵抗損失が生じる。
第3図に示す本発明の第2の実施例は、このスナバ抵
抗10による損失を低減するために、スナバ抵抗10にスナ
バダイオード14を並列に接続したものである。すなわ
ち、この実施例において、スナバダイオード14を、実線
で示すように接続すれば、スナバコンデンサ11への充電
時の損失を低減でき、また、かつこ内に点線で示すよう
に接続すれば、スナバコンデンサ11の放電時の損失を低
減することができる。
第4図は本発明の第3の実施例を示す回路図である。
第4図において、15はスナバ抵抗であり、他の符号は第
1図の場合と同一である。
この実施例も本発明をチヨツパ回路に適用したもので
ある。第1図、第3図により説明した本発明の実施例
は、負荷である電機子4と界磁コイル5とによる電動機
回路の負荷電流が、極端に小さい場合、すなわち、フリ
ーホイールダイオード9に流れる電流が小さい場合、こ
のフリーホイールダイオード9をリカバリするためのス
ナバコンデンサ8からの放電電流が小さく、スナバコン
デンサ8の充電電荷を充分に放電しきれない場合が生じ
る。
第4図に示す本発明の第3の実施例は、前述の問題点
を解決するもので、第1図により説明した実施例におけ
る、スナバダイオード7に並列にスナバ抵抗15を接続し
て構成される。この場合、スナバ抵抗15の抵抗値とスナ
バコンデンサ8の容量値とによる放電時定数が、スナバ
コンデンサ8の容量値と放電用リアクトル13のインダク
タンス値とによる振動周期より大きくなるように、スナ
バ抵抗15の抵抗値を選定する。これにより、負荷電流が
大きい場合には、スナバコンデンサ8の充電電荷の殆ど
を、放電用リアクトル13を介して放電させることがで
き、負荷電流が小さい場合には、放電用リアクトル13の
回路で放電しきれないスナバコンデンサ8の電荷を、ス
ナバ抵抗15を介して放電させることができる。
前述した本発明の第3の実施例によれば、スナバコン
デンサ8の充電電荷の放電を、より確実におこなうこと
ができると共に、スナバ抵抗15による損失を小さくする
ことができる。
なお、この本発明の第3の実施例に、第3図で説明し
た本発明の第2の実施例の方法を併用することも可能で
あり、この場合、両者の効果を合わせて発揮させること
ができる。
第5図は本発明の第4の実施例を示す回路図である。
第5図において、16はアノードリアクトル、17はダイオ
ード、18は抵抗であり、他の符号は第1図の場合と同一
である。
第5図に示す第4の実施例も、前述した他の実施例と
同様に、本発明をチヨツパ回路に適用したものである。
この実施例は、第1図〜第4図で説明した本発明の実施
例において、配線インダクタンス2、3がアノードリア
クトルを兼用できない場合の実施例であり、アノードリ
アクトル16を別途備えて構成されている。このアノード
リアクトル16に並列接続されている、ダイオード17と抵
抗18の直列回路は、自己消弧素子6のターンオフ時にア
ノードリアクトル16の蓄積エネルギを還流させるもので
あり、これにより、自己消弧素子6のターンオフ時に、
自己消弧素子6に印加されるスパイク電圧を低減させる
作用を行う。
このような第5図に示す本発明の第4の実施例は、ア
ノードリアクトル16を別途設けて配線リアクトルで兼用
していないので、該アノードリアクトル16と放電用リア
クトル13とのインダクタンス比をある範囲内で選択する
ことが可能となり、直流電源からの入力電流ICHを抑制
して、スナバコンデンサ8の充電電荷を、より有効にフ
リーホイールダイオード9のリカバリエネルギとして利
用することが可能になる。
なお、この本発明の第4の実施例に、第3図、第4図
で説明した本発明の第2、第3の実施例の方法を併用す
ることも可能であり、この場合、これらの実施例の効果
を合わせて発揮させることができる。
第6図は本発明の第5の実施例を示す回路図である。
第6図において、19は自己消弧素子、20、23はスナバダ
イオード、21、24はスナバ抵抗、22、25はスナバコンデ
ンサであり、他の符号は第5図の場合と同様である。
この第6図に示す本発明の第5の実施例は、すでに説
明した他の実施例と同様に、本発明をチヨツパ回路に適
用し、高電圧を制御するために、自己消弧素子を複数個
直列接続した場合の例であり、第6図には2個の自己消
弧素子を直列接続したものが示されている。
この本発明の第5の実施例において、直列接続された
自己消弧素子6及び19には、それぞれ、ダイオード22、
23と、抵抗21、24と、コンデンサ22、25とよりなるスナ
バ回路が接続され、さらに、直列接続された自己消弧素
子6と19に対して、ダイオード7とコンデンサ8とによ
るスナバ回路が並列に接続されている。そして、このダ
イオード7とコンデンサ8との接続点から、第1図〜第
5図で説明した実施例と同様に、放電用ダイオード12と
放電用リアクトル13との直列回路による放電回路が、フ
リーホイールダイオード9の回路に接続されている。
この第6図に示す本発明の第5の実施例は、自己消弧
素子6と19のそれぞれに並列接続されているスナバ回路
のスナバコンデンサ22、25の容量を小容量として、前記
自己消弧素子6、19を直列接続することにより生じる配
線インダクタンス等によるスパイク電圧を抑制し、直列
接続された自己消弧素子6と19に対して並列接続された
スナバコンデンサ8の容量を、前記自己消弧素子の電圧
分担を所定値に抑制すると共に、配線インダクタンス
2、3等により、自己消弧素子のターンオフ時に自己消
弧素子に印加されるスパイク電圧を所定値に抑制するた
め、比較的大きく設定して構成される。
例えば、自己消弧素子として、4.5KV、2KAのGTO素子
を直列接続する場合、スナバコンデンサ22、25の容量
は、0.5μF、スナバコンデンサ8の容量は、8μFに
設定するのが最適であつた。
この実施例の回路では、容量の小さなスナバコンデン
サ22、25の充電電荷は、それぞれ、スナバ抵抗21、24を
介して放電され、容量の大きなスナバコンデンサ8の充
電電荷は、すでに説明した第1図〜第5図の実施例の場
合と同様に、放電用ダイオード12、放電用リアクトル13
による放電回路を介して放電され、フリーホイールダイ
オード9のリカバリエネルギとして利用されることにな
る。
前述のような本発明の第5の実施例によれば、自己消
弧素子を複数個接続した場合にも、スナバコンデンサの
充電電荷の殆どを、フリーホイールダイオードのリカバ
リエネルギとして利用することができ、スナバ回路にお
ける抵抗損失を低減することができる。
以上、第1図〜第6図により、本発明をチヨツパ回路
に適用した実施例を説明したが、本発明は、インバータ
回路にも適用することができる。以下、本発明をインバ
ータ回路に適用した実施例を図面により説明する。
第7図は本発明の第6の実施例を示す回路図である。
第7図において、26、30は自己消弧素子、27、31はフリ
ーホイールダイオード、28、32はスナバコンデンサ、2
9、33はスナバダイオード、34はスナバコンデンサ28、3
2の放電用抵抗、35、37は放電用ダイオード、36、38は
放電用リアクトルであり、他の符号は第6図の場合と同
一である。
この本発明の第6の実施例は、本発明をインバータ回
路に適用したもので、インバータ回路の1相分のみが図
示されている。
図示実施例は、上アームの自己消弧素子26にフリーホ
イールダイオード27と、スナバコンデンサ28及びスナバ
ダイオード29によるスナバ回路とが並列接続され、下ア
ームの自己消弧素子30にフリーホイールダイオード31
と、スナバコンデンサ33及びスナバダイオード33による
スナバ回路とが並列接続され、上アームのフリーホイー
ルダイオード27と、下アームのスナバ回路のスナバコン
デンサ32とスナバダイオード33との接続点との間に、放
電用ダイオード35及び放電用リアクトル36によるスナバ
コンデンサ32の放電回路が接続され、かつ、下アームの
フリーホイールダイオード31と、上アームのスナバ回路
のスナバコンデンサ28とスナバダイオード29との接続点
との間に、放電用ダイオード37及び放電用リアクトル38
によるスナバコンデンサ28の放電回路が接続されて構成
されている。
そして、前記両スナバ回路のスナバコンデンサとスナ
バダイオードとの接続点相互間に接続されている抵抗34
は、スナバコンデンサ28、32に対する放電抵抗であり、
第4図により説明した実施例の場合と同様に、負荷電流
が小さいときに有効になる。
このように構成される本発明の第6の実施例におい
て、いま、上アームの自己消弧素子26がオフのモードに
あるものとして、その動作を説明する。
この場合、スナバコンデンサ28は、ほぼ電源電圧と同
一の電圧にまで充電されており、負荷電流は、下アーム
のフリーホイールダイオード31を介して還流している。
この状態で、上アームの自己消弧素子26をターンオンさ
せると、スナバコンデンサ28の電荷は、自己消弧素子26
⇒フリーホイールダイオード31⇒放電用リアクトル38⇒
放電用ダイオード37⇒スナバコンデンサ28の閉回路を介
して放電される。このとき、下アームのフリーホイール
ダイオード31には、この放電電流に、電源側からの電流
が加算された合成電流が流れ、フリーホイールダイオー
ド31は、この合成電流によりリカバリされる。この状態
で、上アームのスナバコンデンサ28の電荷は、ほぼその
全てが、放電用リアクトル38に移つており、次いで、こ
の放電用リアクトル38に蓄積されたエネルギが、放電用
ダイオード37⇒スナバダイオード29、33⇒スナバコンデ
ンサ32⇒放電用リアクトル38の閉回路で流れ、下アーム
のスナバコンデンサ32を充電することになる。
前述では、上アームの自己消弧素子26がオフのモード
にあるものとして、その動作を説明したが、下アームの
自己消弧素子30がオフモードにある場合にも同様に動作
可能であることはいうまでもない。
このような動作を行う第7図に示す本発明の第6の実
施例によれば、すでに説明した本発明をチヨツパ回路に
適用した実施例の場合と同様に、上アームのスナバコン
デンサ28の電荷を、下アームのフリーホイールダイオー
ド31のリカバリエネルギと下アームのスナバコンデンサ
32の充電エネルギとして利用することができ、従来技術
の場合の放電抵抗による損失を大幅に低減することがで
きる。
第8図は本発明の第7の実施例を示す回路図であり、
図の符号は第7図の場合と同一である。
この実施例は、負荷電流が小さいときに必要となるス
ナバコンデンサの放電抵抗34を、上アームのスナバコン
デンサ28の電荷を放電させる放電用ダイオード37と放電
用リアクトル38の接続点と、下アームのスナバコンデン
サ32の電荷を放電させる放電用ダイオード35と放電用リ
アクトル36の接続点との間に接続して構成したものであ
る。
この第8図に示す本発明の第7の実施例によれば、ス
ナバコンデンサ28(あるいは32)の電荷の放電が、フリ
ーホイールダイオード31(あるいは27)をリカバリして
いる時点では、放電用リアクトル(あるいは36)の電圧
降下により、放電抵抗34に放電電流が分流しないので、
第7図により説明した実施例の場合よりも、放電抵抗34
による損失を小さくすることができる。
第9図は本発明の第8の実施例を示す回路図である。
第9図において、39、44、47、52はスナバコンデンサ、
40、45、48、53はスナバダイオード、41、46、49、54は
スナバ抵抗、42、50は自己消弧素子、43、51はフリーホ
イールダイオードであり、他の符号は第8図の場合と同
一である。
第9図に示す本発明の実施例は、第7図に示した実施
例における、上下各アームの自己消弧素子を複数個直列
に接続したものであり、図示例では、上アームに自己消
弧素子26、42が、また、下アームに自己消弧素子30、50
が直列接続されて構成されている。そして、それぞれの
自己消弧素子には、その詳細な説明を省略するが、フリ
ーホイールダイオードと、スナバ回路とが並列接続され
ている。さらに、第6図により説明した実施例の場合と
同様に、直列接続された上アームの自己消弧素子26と42
とに対して、ダイオード29とコンデンサ28とを直列接続
したスナバ回路が並列接続され、下アームの自己消弧素
子30と50に対して、ダイオード33とコンデンサ32とを直
列接続したスナバ回路が並列接続されている。また、そ
れぞれのダイオード29(33)とコンデンサ28(32)の接
続点からは、ダイオード37(35)とリアクトル38(36)
との直列回路による放電回路が、対アームのフリーホイ
ールダイオード回路に接続されている。
このような、第9図に示す本発明の第8の実施例は、
前述した第6図、第7図の実施例の場合と同様な動作を
行い、インバータ回路においても、直列接続された自己
消弧素子に対して並列接続されたスナバ回路のスナバコ
ンデンサの電荷の殆どを、対アームのフリーホイールダ
イオードのリカバリエネルギとして利用することがで
き、スナバ回路の抵抗損失を低減することができる。な
お、この実施例においても、第6図で説明した実施例の
場合と同様に、それぞれの自己消弧素子に並列接続され
ているスナバ回路のスナバコンデンサの容量は、直列接
続された自己消弧素子に対して並列接続されたスナバ回
路のスナバコンデンサの容量より小さく、それぞれの自
己消弧素子に接続されているスナバ回路における抵抗損
失は、極めて小さいものであり問題とならない。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、電力変換装置の
自己消弧素子に並列接続されるスナバ回路のコンデンサ
に蓄積される電荷を、フリーホイールダイオードのリカ
バリエネルギ等に利用することができるので、スナバ回
路の抵抗損失の大幅な低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明をチヨツパ回路に適用した本発明の第1
の実施例を示す回路図、第2図はその動作を説明する電
流波形を示す図、第3図、第4図、第5図、第6図、第
7図、第8図及び第9図は本発明の第2〜第8の実施例
を示す回路図である。 1……フイルタコンデンサ、2、3……配線インダクタ
ンス、4、5……直流電動機の電機子及び界磁コイル、
6、19、26、30……自己消弧素子、7、14……スナバダ
イオード、8、11……スナバコンデンサ、9、27、31…
…フリーホイールダイオード、10、15……スナバ抵抗、
12、35、37……放電用ダイオード、13、36、38……放電
用リアクトル、16……アノードリアクトル、34……放電
用抵抗。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02M 7/48 H03K 17/73 H03K 17/16

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アノードリアクトルと、誘導性負荷と、該
    誘導性負荷に並列接続されたフリーホイールダイオード
    回路と、第一のスナバ回路が並列接続された自己消弧素
    子とにより構成される電力変換装置において、前記フリ
    ーホイールダイオード回路は、少なくとも、フリーホイ
    ールダイオードと、該ダイオードに並列接続された第2
    のスナバ回路とにより成り、前記第1のスナバ回路は、
    スナバダイオードとスナバコンデンサとの直列回路から
    成り、前記自己消弧素子のターンオフ時に前記スナバコ
    ンデンサに蓄積された充電電荷を、前記自己消弧素子の
    ターンオン時に、放電用ダイオードと放電用リアクトル
    の直列回路を介して、前記フリーホイールダイオード回
    路に放電させることを特徴とする電力変換装置における
    自己消弧素子のスナバ回路。
  2. 【請求項2】アノードリアクトルと、誘導性負荷と、イ
    ンバータを構成する上アーム及び下アームの自己消弧素
    子と、該自己消弧素子に並列接続されたフリーホイール
    ダイオード回路と、該自己消弧素子に並列接続されたス
    ナバ回路とにより構成される電力変換装置において、前
    記スナバ回路は、スナバダイオードとスナバコンデンサ
    との直列回路から成り、前記自己消弧素子のターンオフ
    時に前記スナバコンデンサに蓄積された充電電荷を、前
    記自己消弧素子のターンオン時に、放電用ダイオードと
    放電用リアクトルの直列回路を介して、対アームの自己
    消弧素子に接続されたフリーホイールダイオード回路に
    放電させることを特徴とする電力変換装置における自己
    消弧素子のスナバ回路。
  3. 【請求項3】前記自己消弧素子のターンオン時に、前記
    スナバコンデンサの充電電荷を放電させる抵抗を別途備
    え、該抵抗と前記スナバコンデンサとによる放電時定数
    は、前記スナバコンデンサと前記放電用リアクトルとに
    より決まる振動周期より長く設定されることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項または第2項記載の電力変換装
    置における自己消弧素子のスナバ回路。
  4. 【請求項4】前記自己消弧素子は、複数個直列接続され
    ており、各自己消弧素子のそれぞれには、小容量のコン
    デンサを有するスナバ回路が並列接続され、また、直列
    接続された自己消弧素子全体に対しては、大容量のスナ
    バコンデンサを有するスナバ回路が並列接続され、前記
    大容量のスナバコンデンサの充電電荷が、前記フリーホ
    イールダイオード回路に放電されることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項、第2項または第3項記載の電力変
    換装置における自己消弧素子のスナバ回路。
  5. 【請求項5】前記フリーホイールダイオード回路は、少
    なくとも、フリーホイールダイオードと、該ダイオード
    に並列接続されたスナバ回路とにより成ることを特徴と
    する特許請求の範囲第2項ないし第4項のうち1項記載
    の電力変換装置における自己消弧素子のスナバ回路。
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