JPH08289561A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JPH08289561A
JPH08289561A JP7162572A JP16257295A JPH08289561A JP H08289561 A JPH08289561 A JP H08289561A JP 7162572 A JP7162572 A JP 7162572A JP 16257295 A JP16257295 A JP 16257295A JP H08289561 A JPH08289561 A JP H08289561A
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terminal
semiconductor switch
supply terminal
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Shinji Sato
伸二 佐藤
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    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
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Abstract

(57)【要約】 【目的】デッドタイムの影響を受けず、サージ、過電圧
の発生を防ぐのと同時に、比較的少ないスイッチング周
波数で良質の出力波形を得ることができる電力変換装置
を得る。 【構成】順方向と逆方向の電流を個別に制御できる双方
向半導体スイッチ6Aとリアクトル7Aを直列に接続し
た第1の転流回路を、端子Dと正側第1の逆導通半導体
スイッチ2Aのカソード間に接続し、順方向と逆方向の
電流を個別に制御できる双方向半導体スイッチ6Bとリ
アクトル7Bを直列に接続した第2の転流回路を、端子
Eと負側第1の逆導通半導体スイッチ2Dのアノード間
に接続し、2Aのアノード・カソード間に正側電圧変化
率抑制用コンデンサ8Aを接続し、負側第1の逆導通半
導体スイッチ2Dのアノード・カソード間に負側電圧変
化率抑制用コンデンサ8Bを接続した中性点クランプ式
電力変換装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば交流電動機の可
変速制御で用いられる、多レベル電力変換器の回路に関
する。
【0002】
【従来の技術】電力用半導体デバイスを用いて電力変換
器を構成し、電力変換する装置は、多くの分野で用いら
れている。
【0003】中性点クランプ式の電力変換装置などの多
レベル出力ができる電力変換装置は、変換器を構成する
電力用半導体デバイスの電圧負担を軽減することがで
き、さらに、通常の電力変換器と比較して、少なくとも
スイッチング周波数で目的の出力波形が得られるため、
大容量交流電動機の可変速ドライブ用電力変換器に用い
られている。
【0004】図13は従来の中性点クランプ式電力変換
装置の第1例の構成を示したものである。本方式につい
ては、例えば、A New Neutral−Poin
t−Clamped PWM Inverter(IE
EE TRANSACTIONS ON INDUST
RY APPLICATIONS,VOL, IA−1
7,No.5,SEPTEMBER/OCTOBER
1981;AKIRANABAE 他)に詳しく動作な
どが説明されている。
【0005】図13において、1A,1Bは直流電源、
2A〜2Dは逆導通半導体スイッチ、3A〜3Dはゲー
トターンオフサイリスタ等の半導体スイッチ、4A〜4
Fはダイオードである。
【0006】図13の正側電源端子A、中性点電源端子
B、負側電源端子Cの電位は、それぞれ、+VDC、0、
−VDCとする。出力端子Tの出力電圧VU は、半導体ス
イッチ3A〜3Dの状態によって、図14のようにな
る。
【0007】ただし、実際には半導体スイッチの動作遅
れ時間があるため、図15のように、モード1とモード
3の間、および、モード3とモード5の間に、それぞ
れ、モード2A(またはモード2B)、モード4A(ま
たはモード4B)を数μs程度入れる。この期間をデッ
ドタイムと呼び、この期間の出力電圧は負荷電流の方向
により異なる。このため、変換器によっては、負荷電流
の方向によりスイッチングのタイミングを調整し、デッ
ドタイムで出力波形が歪むことを抑える。
【0008】また、各モードにおける、各半導体スイッ
チ3A〜3Dのアノード・カソード間電圧は図16のよ
うになる。
【0009】図16の様に、中性点クランプ式変換器で
は、各スイッチ2A〜2Dにかかる電圧が直流電圧
(A,C間)の半分で済む特徴がある。
【0010】ただし、図16の電圧は理論的な大きさで
あり、例えば、モード4B(負荷電流がダイオード4
C,4Dを流れている状態)から半導体スイッチ3Bを
ターンオンさせモード3に移るときに、ダイオード4D
が回復(導通状態から素子状態に移る)し、半導体スイ
ッチ3Dの電圧がVDCになるまで過渡期間で、ダイオー
ド4E、逆導通半導体スイッチ2B,2C,2Dの経路
で直流電源1Bが短絡になるため、この閉ループでサー
ジ電流が流れたり、ダイオード4Dが回復後、ダイオー
ド4Dにサージ電圧が発生する。モード2Bからモード
1、モード2Aからモード3、モード4Aからモード5
でも同様のサージが発生する。
【0011】図17は従来の多レベル出力電力変換装置
の第1例として4値出力電力変換装置の構成を示したも
のである。本方式についても、中性点クランプ方式と同
じく、A New Neutral−Point−Cl
amped PWM Inverter(IEEE T
RANSACTIONS ON INDUSTRYAP
PLICATIONS,VOL, IA−17,No.
5,SEPTEMBER/OCTOBER 1981;
AKIRA NABAE 他)に詳しく動作などを示し
ている。
【0012】図17において、1A〜1Cは直流電源、
2A〜2Fは逆導通半導体スイッチ、3A〜3Fは半導
体スイッチ、4A〜4Jはダイオードである。
【0013】図17の電源端子A、B、C、Dの電位
は、それぞれ、+3VDC、+2VDC、+VDC、0とす
る。出力端子Tの出力電圧VU は、半導体スイッチ3A
〜3Fの状態によって、図18のようになる。
【0014】また、各モードにおける、各半導体スイッ
チ3A〜3Fのアノード・カソード間電圧は図19のよ
うになる。
【0015】図19の様に、4値出力電力変換器では、
各スイッチにかかる電圧が直流電圧(A,D間)の3分
の1で済む特徴がある。
【0016】そのほかの動作、および、素子電圧は中性
点クランプ式変換器と同様である。
【0017】図20はソフトスイッチング電力変換器の
構成を示したものである。本方式については、たとえ
ば、The Auxiliary Resonant
Commutated Pole Converter
(IEEE−IAS,p.p1228−1235,Oc
t.1990;R.W.De Doncker and
J.P.Lyons)に詳しく動作などを示している。
【0018】図20において、5A,5Bは逆阻止半導
体スイッチ、6は双方向半導体スイッチ、7はリアクト
ル、8A,8Bは電圧変化率抑制用コンデンサであり、
そのほかの要素は図13の同一番号の要素に対応し、逆
導通半導体スイッチ5A,5Bで双方向半導体スイッチ
6を構成する。
【0019】図20の電源端子A、B、Cの電位は、そ
れぞれ、+VDC、0、−VDCとし、負荷電流はIU とす
る。リアクトル7の容量はL、電圧変化率抑制用コンデ
ンサ8A,8Bの容量はC/2とする。
【0020】以下、図20の動作について図21の動作
波形図を参照して説明する。
【0021】1)逆導通半導体スイッチ2Aのターンオ
フ 逆阻止半導体スイッチ5Bをターンオンする。直流電源
1A、逆導通半導体スイッチ2A、リアクトル7、逆阻
止半導体スイッチ5Bで循環電流が流れる。このときの
逆導通半導体スイッチ2Aの電流i2Aは(1)式のよう
になる。
【0022】 i2A=IU +VDC×t/L …(1) ただし、(1)式におけるtは、逆阻止半導体スイッチ
5Bをターンオンしてからの経過時間とする。i2Aが遮
断電流基準IREF になったところで、半導体スイッチ3
Aをターンオフする。このときの逆導通半導体スイッチ
2Aのアノードカソード間電圧v2Aは(2)式のように
なる。
【0023】 v2A=VDC×{cos(ωt)−1} +IREC ×sin(ωt)/(ω・C) …(2) ただし、(2)式におけるtは、半導体スイッチ3Aを
ターンオフしてからの経過時間とする。また、ωは1/
(LC)1/2 とする。L×IREC >>C×VDCとした場
合、(2)式は(3)式のように近似できる。
【0024】 v2A≒IREC ×t/C …(3) v2Aが2×VDCになると、ダイオード4Bに順方向に電
圧が印加されるため、ダイオード4Bが導通状態とな
る。v2Aが零から2×VDCになるまでの時間Tは(3)
式より、(4)式の様になる。
【0025】 T≒2×C×VDC/IREC …(4) 逆導通半導体スイッチ2Bのアノード・カソード間電圧
2Bは、2×VDC−v2Aなので、スイッチング時に、逆
導通半導体スイッチ2A,2Bのアノード・カソード間
電圧v2A,v2Bは、Tの時間で、ほぼランプ関数状に変
化し、その変化率は、負荷電流IU に依存せず一定であ
る。
【0026】ダイオード4Bが導通している間に、半導
体スイッチ3Bにオン信号を入れることにより、半導体
スイッチ3Bを零電流でターンオンできる。逆導通半導
体スイッチ2Bが導通状態(=ダイオード4Bまたは半
導体スイッチ3Bが導通状態)になることにより、リア
クトル6には直流電源1Bの電圧、つまり、−VDCの電
圧が印加されるため、リアクトル6の電流がVDC/Lの
傾きで減衰する。
【0027】2)逆導通半導体スイッチ2Bのオフ 逆阻止半導体スイッチ5Bの代わりに逆阻止半導体スイ
ッチ5Aが動作する点を除いて、上記と同様である。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】図13、図14のよう
な、従来の中性点クランプ式電力変換器および多レベル
出力電力変換器では、少ないスイッチング周波数で目的
の出力波形が得られ、低い耐圧の半導体スイッチで高い
電圧の変換が行える特徴があるが、前述のようにモード
の切り替わりによっては、サージ電流及びサージ電圧が
発生する。
【0029】図20のようなソフトスイッチング方式
は、サージ電流およびサージ電圧が発生しないが、スイ
ッチングに時間がかかるためスイッチング周波数を上げ
ることが出来ず、波形生成が困難という欠点があった。
また、各半導体スイッチの耐圧までしか変換電圧を上げ
られない。
【0030】本発明は、サージ電圧、サージ電流の発生
を防ぐことができ、スイッチの耐圧よりも高い電圧の電
力変換器が得られ、比較的少ないスイッチング周波数で
目的の出力波形を得ることができる電力変換装置を提供
することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1〜請求項7に対応する発明は以下のように
構成したものである。
【0032】請求項1は、例えば図1に示す実施例に対
応するものであり、2つの直流電源[1A,1B]を直
列に接続し、この直流電源[1A,1B]のうちの一方
を正側直流電源[1A]とし、かつ他方を負側直流電源
[1B]とし、前記正側直流電源[1A]の正側端子を
正側電源端子[A]とし、前記負側直流電源[1B]の
負側端子を負側電源端子[C]とし、前記正側直流電源
[1A]および負側直流電源[1B]の接続点を中性点
電源端子[B]とし、アノードからカソードに向かう方
向を順方向、カソードからアノードに向かう方向を逆方
向としたとき、前記正側電源端子[A]より交流出力端
子[T]に向かって、正側第1の逆導通半導体スイッチ
[2A]および正側第2の逆導通半導体スイッチ[2
B]を順方向に直列に接続し、前記負側電圧端子[C]
より前記交流出力端子[T]に向かって、負側第1の逆
導通半導体スイッチ[2D]および負側第2の逆導通半
導体スイッチ[2C]を逆方向に直列に接続し、前記中
性点電源端子[B]より前記正側第1の逆導通半導体ス
イッチ[2A]のカソードに向かって順方向のダイオー
ド[4E]を接続し、前記中性点電源端子[B]より前
記負側第1の逆導通半導体スイッチ[2D]のアノード
に向かって逆方向のダイオード[4F]を接続してなる
中性点クランプ式の電力交換装置において、前記正側電
源端子[A]の電位と前記中性点電源端子[B]の電位
の間の任意の電位を持つ正側中間電圧端子[D]ならび
に前記負側電源端子[C]の電位と前記中性点電源端子
[B]の電位の間の任意の電位を持つ負側中間電圧端子
[E]を具備し、順方向と逆方向の電流を個別に制御で
きる双方向半導体スイッチ[6A]とリアクトル[7
A]を直列に接続した第1の転流回路を、前記正側中間
電圧端子[D]と前記正側第1の逆導通半導体スイッチ
[2A]のカソード間に接続し、順方向と逆方向の電流
を個別に制御できる双方向半導体スイッチ[6B]とリ
アクトル[7B]を直列に接続した第2の転流回路を、
前記負側中間電圧端子[E]と前記負側第1の逆導通半
導体スイッチ[2D]のアノード間に接続し、前記正側
第1の逆導通半導体スイッチ[2A]のアノード・カソ
ード間に正側電圧変化率抑制用コンデンサ[8A]を接
続し、前記負側第1の逆導通半導体スイッチ[2D]の
アノード・カソード間に負側電圧変化率抑制用コンデン
サ[8B]を接続したことを特徴とした電力変換装置で
ある。
【0033】請求項2は、例えば図4に示す実施例に対
応するものであり、2つの直流電源[1A,1B]を直
列に接続し、この直流電源のうちの一方を正側直流電源
[1A]とし、かつ他方を負側直流電源[1B]とし、
前記正側直流電源[1A]の正側端子を正側電源端子
[A]とし、前記負側直流電源[1B]の負側端子を負
側電源端子[C]とし、前記正側直流電源[1A]およ
び負側直流電源[1B]の接続点を中性点電源端子
[B]とし、アノードからカソードに向かう方向を順方
向、カソードからアノードに向かう方向を逆方向とした
とき、前記正側電源端子[A]より交流出力端子[T]
に向かって、正側第1の逆導通半導体スイッチ[2A]
および正側第2の逆導通半導体スイッチ[2B]を順方
向に直列に接続し、前記負側電源端子[C]より前記交
流出力端子[T]に向かって、負側第1の逆導通半導体
スイッチ[2D]および負側第2の逆導通半導体スイッ
チ[2C]を逆方向に直列に接続し、前記中性点電源端
子[B]より前記正側第1の逆導通半導体スイッチ[2
A]のカソードに向かって順方向のダイオード[4E]
を接続し、前記中性点電源端子[B]より前記負側第1
の逆導通半導体スイッチ[2D]のアノードに向かって
逆方向のダイオード[4F]を接続してなる中性点クラ
ンプ式の電力交換装置において、前記正側電源端子
[A]の電位と前記中性点電源端子[B]の電位の間の
任意の電位を持つ正側中間電圧端子[D]ならびに前記
負側電源端子[C]の電位と前記中性点電源端子[B]
の電位の間の任意の電位を持つ負側中間電圧端子[E]
を具備し、順方向と逆方向の電流を個別に制御できる双
方向半導体スイッチ[6A]とリアクトル[7A]を直
列に接続した第1の転流回路を、前記正側中間電圧端子
[D]と前記正側第1の逆導通半導体スイッチ[2A]
のカソード間に接続し、順方向と逆方向の電流を個別に
制御できる双方向半導体スイッチ[6B]とリアクトル
[7B]を直列に接続した第2の転流回路を、前記負側
中間電圧端子[E]と前記負側第1の逆導通半導体スイ
ッチ[2D]のアノード間に接続し、前記中性点電源端
子[B]と前記交流出力端子[T]の間に電圧変化率抑
制用コンデンサ[8]を接続したことを特徴とする電力
変換装置である。
【0034】請求項3は、例えば図5に示す実施例に対
応するものであり、2つの直流電源[1A,1B]を直
列に接続し、この直流電源のうちの一方を正側直流電源
[1A]とし、かつ他方を負側直流電源[1B]とし、
前記正側直流電源[1A]の正側端子を正側電源端子
[A]とし、前記負側直流電源[1B]の負側端子を負
側電源端子[C]とし、前記正側直流電源[1A]およ
び負側直流電源[1B]の接続点を中性点電源端子
[C]とし、アノードからカソードに向かう方向を順方
向、カソードからアノードに向かう方向を逆方向とした
とき、前記正側電源端子[A]より交流出力端子[T]
に向かって、正側第1の逆導通半導体スイッチ[2A]
および正側第2の逆導通半導体スイッチ[2B]を順方
向に直列に接続し、前記負側電源端子[C]より前記交
流出力端子[T]に向かって、負側第1の逆導通半導体
スイッチ[2D]および負側第2の逆導通半導体スイッ
チ[2C]を逆方向に直列に接続し、前記中性点電源端
子[B]より前記正側第1の逆導通半導体スイッチ[2
A]のカソードに向かって順方向のダイオード[4E]
を接続し、前記中性点電源端子[B]より前記負側第1
の逆導通半導体スイッチ[2D]のアノードに向かって
逆方向のダイオード[4F]を接続してなる中性点クラ
ンプ式の電力交換装置において、前記正側電源端子
[A]の電位と前記中性点電源端子[B]の電位の間の
任意の電位を持つ正側中間電圧端子[D]ならび前記負
側電源端子[C]の電位と前記中性点電源端子[B]の
電位の間の任意の電位を持つ負側中間電圧端子[E]を
具備し、順方向と逆方向の電流を個別に制御できる双方
向半導体スイッチ[6A]とリアクトル[7A]を直列
に接続した第1の転流回路を、前記正側中間電圧端子
[D]と前記正側第1の逆導通半導体スイッチ[2A]
のカソード間に接続し、順方向と逆方向の電流を個別に
制御できる双方向半導体スイッチ[6B]とリアクトル
[7B]を直列に接続した第2の転流回路を、前記負側
中間電圧端子[E]と前記負側第1の逆導通半導体スイ
ッチ[2D]のアノード間に接続し、前記正側第1の逆
導通半導体スイッチ[2A]のアノード・カソード間に
正側電圧変化率抑制用コンデンサ[8A]を接続し、前
記負側第1の逆導通半導体スイッチ[2D]のアノード
・カソード間に負側電圧変化率抑制用コンデンサ[8
B]を接続し、前記中性点電源端子[B]と前記交流出
力端子[T]の間に電圧変化率抑制用コンデンサ[8
C]を接続したことを特徴とした電力変換装置である。
【0035】請求項4は、例えば図6、図8、図9に示
す実施例に対応するものであり、2つの直流電源[1
A,1B]を直列に接続し、この直流電源のうちの一方
を正側直流電源[1A]とし、かつ他方を負側直流電源
[1B]とし、前記正側直流電源[1A]の正側端子を
正側電源端子[A]とし、前記負側直流電源[1B]の
負側端子を負側電源端子[C]とし、前記正側直流電源
[1A]および負側直流電源[1B]の接続点を中性点
電源端子[B]とし、アノードからカソードに向かう方
向を順方向、カソードからアノードに向かう方向を逆方
向としたとき、前記正側電源端子[A]より交流出力端
子[T]に向かって、正側第1の逆導通半導体スイッチ
[2A]および正側第2の逆導通半導体スイッチ[2
B]を順方向に直列に接続し、前記負側電源端子[C]
より前記交流出力端子[T]に向かって、負側第1の逆
導通半導体スイッチ[2D]および負側第2の逆導通半
導体スイッチ[2C]を逆方向に直列に接続し、前記中
性点電源端子[B]より前記正側第1の逆導通半導体ス
イッチ[2A]のカソードに向かって順方向のダイオー
ド[4E]を接続し、前記中性点電源端子[B]より前
記負側第1の逆導通半導体スイッチ[2D]のアノード
に向かって逆方向のダイオード[4F]を接続してなる
中性点クランプ式の電力交換装置において、前記正側電
源端子[A]の電位と前記中性点電源端子[B]の電位
の間の任意の電位を持つ正側中間電圧端子[D]ならび
に前記負側電源端子[C]の電位と前記中性点電源端子
[B]の電位の間の任意の電位を持つ負側中間電圧端子
[E]を具備し、順方向と逆方向の電流を個別に制御で
きる双方向半導体スイッチ[6A]とリアクトル[7
A]を直列に接続した第1の転流回路を、前記正側中間
電圧端子[D]と前記交流出力端子[T]間に接続し、
順方向と逆方向の電流を個別に制御できる双方向半導体
スイッチ[6B]とリアクトル[7B]を直列に接続し
た第2の転流回路を、前記負側中間電圧端子[E]と前
記交流出力端子[T]間に接続し、前記正側電源端子
[A]と前記負側電源端子[C]と前記中性点電源端子
[B]のいずれか一つと、前記逆導通半導体スイッチ
[2A〜2D]相互の接続点間に、前記交流出力端子
[T]の間に電圧変化率抑制用コンデンサ[8,8A,
8B]を接続したことを特徴とする電力変換装置であ
る。
【0036】請求項5は、例えば図10に示す実施例に
対応するものであり、2つの直流電源[1A,1B]を
直列に接続し、この直流電源のうちの一方を正側直流電
源[1A]とし、かつ他方を負側直流電源[1B]と
し、前記正側直流電源[1A]の正側端子を正側電源端
子[A]とし、前記負側直流電源[1B]の負側端子を
負側電源端子[B]とし、前記正側直流電源[1A]お
よび負側直流電源[1B]の接続点を中性点電源端子
[B]とし、アノードからカソードに向かう方向を順方
向、カソードからアノードに向かう方向を逆方向とした
とき、前記正側電源端子[A]より交流出力端子[T]
に向かって、正側第1の逆導通半導体スイッチ[2A]
および正側第2の逆導通半導体スイッチ[2B]を順方
向に直列に接続し、前記負側電源端子[C]より前記交
流出力端子[T]に向かって、負側第1の逆導通半導体
スイッチ[2D]および負側第2の逆導通半導体スイッ
チ[2C]を逆方向に直列に接続し、前記中性点電源端
子[B]より前記正側第1の逆導通半導体スイッチ[2
A]のカソードに向かって順方向のダイオード[4E]
を接続し、前記中性点電源端子[B]より前記負側第1
の逆導通半導体スイッチ[2A]のアノードに向かって
逆方向のダイオード[4F]を接続してなる中性点クラ
ンプ式の電力交換装置において、前記正側電源端子
[A]の電位と前記中性点電源端子[B]の電位の間の
任意の電位を持つ正側中間電圧端子[D]ならびに前記
負側電源端子[C]の電位と前記中性点電源端子[B]
の電位の間の任意の電位を持つ負側中間電圧端子[E]
を具備し、順方向と逆方向の電流を個別に制御できる双
方向半導体スイッチ[6A]とリアクトル[7]を直列
に接続した第1の転流回路を、前記中性点電源端子
[B]と前記交流出力端子[T]間に接続し、順方向と
逆方向の電流を個別に制御できる双方向半導体スイッチ
[6B]からなる第2の転流回路を、前記中性点電源端
子[B]と前記第1の転流回路の双方向半導体スイッチ
[6A]とリアクトル[7]の接続点に接続し、前記正
側電源端子[A]と前記負側電源端子[C]と前記中性
点電源端子[B]のいずれか一つと、前記逆導通半導体
スイッチ[2A〜2D]相互の接続点間に、前記交流出
力端子[T]の間に電圧変化率抑制用コンデンサ[8]
を接続したことを特徴とする電力変換装置である。
【0037】請求項6は、例えば図11に示す実施例に
対応するものであり、2以上n個の直流電源[1A,1
B,1C]を直列に接続し、該直流電源群のうちの最終
端部側の一方を第1の直流電源とし、該直流電源群のう
ちの最終端部側の他方を第nの直流電源とし、前記第1
の直流電源[1A]の正側端子を第1の電源端子[A]
とし、第2の直流電源[1B]の正側端子を第2の電源
端子[B]とし、前記第nの直流電源[1C]の正側端
子を第nの電源端子[C]とし、第nの直流電源の負側
端子を第(n+1)の電源端子[D]とし、逆導通正側
半導体スイッチをn個直列接続した逆導通正側半導体ス
イッチ群[2A〜2C]を、前記第1の電源端子[A]
と出力端子[T]間に接続すると共に、前記第1の電源
端子[A]に接続される逆導通正側半導体スイッチ[2
A]を最初に動作するものとし、逆導通負側半導体スイ
ッチをn個直列接続した逆導通負側半導体スイッチ群
[2D〜2F]を、前記第(n+1)の電源端子[D]
と前記出力端子[T]間に接続すると共に、前記第(n
+1)の電源端子[D]に接続される逆導通負側半導体
スイッチ[2F]を最初に動作するものとし、前記第2
の電源端子[B]から第2の逆導通正側半導体スイッチ
[2B]のアノード[H]に向かって順方向のダイオー
ド[4G]を接続し、前記第3〜第nの電源端子からそ
れぞれ第3〜第nの逆導通正側半導体スイッチのアノー
ドに向かってそれぞれ順方向のダイオード[4H]を接
続し、第2の電源端子[B]から第2の逆導通負側半導
体スイッチ[2E]のアノード[K]に向かって逆方向
のダイオード[4I]を接続し、第3〜第nの電源端子
からそれぞれ第3〜第nの逆導通負側半導体スイッチの
アノードに向かって逆方向のダイオード[4J]をそれ
ぞれ接続してなる多レベル出力電力変換器において、前
記第1の電源端子[A]と前記第2の電源端子[B]の
電位の間の任意の電位を持つ第1の中間電圧端子[E]
を具備し、前記第2の電源端子[B]と第3の電源端子
の電位の間の任意の電位を持つ第2の中間電圧端子
[F]を具備し、第nの電源端子[C]と第(n+1)
の電源端子[D]の間の任意の電位を持つ第nの中間電
圧端子[G]を具備し、各々が順方向と逆方向の電流を
制御できる双方向半導体スイッチ[6A〜6C]を備え
たn個の転流回路を、前記出力端子[T]と前記第2〜
前記第(n+1)の電源端子[B〜D]間にそれぞれ接
続し、前記各転流回路と前記出力端子[T]の間であっ
て、少なくとも各転流回路毎にリアクトル[7B,7
C,7D]あるいは共通のリアクトル[7A]を接続
し、前記各電源端子[A〜D]および前記各中間電圧端
子[E〜G]と前記逆導通スイッチ[2A〜2C,2D
〜2F]の少なくともひとつの間に電圧変化率抑制用コ
ンデンサ[8]を接続したことを特徴とした電力変換装
置である。
【0038】請求項7は、例えば図12に示す実施例に
対応するものであり、2以上n個の直流電源[1A,1
B,1C]を直列に接続し、該直流電源群のうちの最終
端部側の一方を第1の直流電源とし、該直流電源群のう
ちの最終端部側の他方を第nの直流電源とし、前記第1
の直流電源[1A]の正側端子を第1の電源端子[A]
とし、第2の直流電源[1B]の正側端子を第2の電源
端子[B]とし、前記第nの直流電源[1C]の正側端
子を第nの電源端子[C]とし、第nの直流電源の負側
端子を第(n+1)の電源端子[D]とし、逆導通正側
半導体スイッチをn個直列接続した逆導通正側半導体ス
イッチ群[2A〜2C]を、前記第1の電源端子[A]
と出力端子[T]間に接続すると共に、前記第1の電源
端子[A]に接続される逆導通正側半導体スイッチ[2
A]を最初に動作するものとし、逆導通負側半導体スイ
ッチをn個直列接続した逆導通負側半導体スイッチ群
[2D〜2F]を、前記第(n+1)の電源端子[D]
と前記出力端子[T]間に接続すると共に、前記第(n
+1)の電源端子[D]に接続される逆導通負側半導体
スイッチ[2F]を最初に動作するものとし、前記第2
の電源端子[B]から第2の逆導通正側半導体スイッチ
[2B]のアノード[H]に向かって順方向のダイオー
ド[4G]を接続し、前記第3〜第nの電源端子からそ
れぞれ第3〜第nの逆導通正側半導体スイッチのアノー
ドに向かってそれぞれ順方向のダイオード[4H]を接
続し、第2の電源端子[B]から第2の逆導通負側半導
体スイッチ[2E]のアノード[K]に向かって逆方向
のダイオード[4I]を接続し、第3〜第nの電源端子
からそれぞれ第3〜第nの逆導通負側半導体スイッチの
アノードに向かって逆方向のダイオード[4J]をそれ
ぞれ接続してなる多レベル出力電力変換器において、各
々順方向と逆方向の電流を個別に制御できるn個の双方
向半導体スイッチ[6A〜6C]の一端を、前記第2の
電源端子[B]から前記第(n+1)の電源端子[D]
の全てにそれぞれ接続すると共に、前記各双方向半導体
スイッチ[6A〜6C]の他端を共通にして前記出力端
子[T]に接続し、前記出力端子[T]と前記各双方向
半導体スイッチ[6A〜6C]の他端の共通接続点との
間に、直流電源[1D]と双方向スイッチ[6]とリア
クトル[7]の直列回路からなる転流回路を接続し、前
記各電源端子[A〜D]と前記逆導通スイッチの全ての
うちの少なくともひとつの間に電圧変化率抑制用コンデ
ンサを接続したことを特徴とした電力変換装置である。
【0039】
【作用】請求項1に対応する発明によれば、正側の半導
体スイッチ[2A,2B]のターンオフには、以下のよ
うに行う。すなわち、正側の転流回路の双方向半導体ス
イッチ[6A]をターンオンさせて、正側中性点端子
[D]に電流を流すことで該半導体スイッチ[2A,2
B]の電流を特定の値まで上昇させる。
【0040】その後に、該半導体スイッチ[2A,2
B]をターンオフすることで、同半導体スイッチ[2
A,2B]に流れていた電流を電圧変化率抑制用コンデ
ンサ[8A]に流す。ターンオフ時の電流を一定にする
ことで、該電圧変化率抑制用コンデンサ[8A]の変化
率が負荷電流によらず一定になる。
【0041】正側の半導体スイッチ[2A,2B]の電
圧上昇率および負側の半導体スイッチ[2C,2D]の
電圧下降率は、電圧変化率抑制用コンデンサ[8A]の
電圧変化率と等しくなるため、一定になる。
【0042】同様に、正側の半導体スイッチ[2A,2
B]のターンオフには、負側の転流回路の双方向半導体
スイッチ[6B]により、該半導体スイッチ[2A,2
B]の電流を特定に値まで上昇させてからターンオフす
ることで、正側の半導体スイッチ[2A,2B]の電圧
上昇率および負側の半導体スイッチ[2C,2D]の電
圧下降時間は、負側電圧変化率抑制用コンデンサ[8
B]の電圧変化率と等しくなり、負荷電流によらず一定
になる。
【0043】負側の半導体スイッチ[2C,2D]のタ
ーンオフ時も同時に、正側および負側の電圧変化率抑制
用のコンデンサ[8A,8B]により、各半導体スイッ
チ[2A,2B,2C,2D]の電圧変化率が一定にな
る。
【0044】請求項2に対応する発明によれば、全ての
半導体スイッチ[2A,2B,2C,2D]のターンオ
フ時について、遮断電流が電圧変化率抑制用コンデンサ
[8A,8B]に流れる点を除いて、請求項1の作用と
同じになり、各半導体スイッチ[2A,2B,2C,2
D]の電圧変化率は、電圧変化率抑制コンデンサ[2
A,2B,2C,2D]の電圧変化率に抑制される。
【0045】請求項3に対応する発明によれば、正側お
よび負側の電圧変化率抑制用コンデンサ[8A,8B]
の他に、全ての半導体スイッチ[2A,2B,2C,2
D]のターンオフ時について、電圧変化率抑制用コンデ
ンサ[8A,8B]も動作する点を除いて請求項1の作
用と同じである。
【0046】請求項4に対応する発明によれば、正直流
側の半導体スイッチ[2A]のターンオフには、以下の
ように行う。正側の転流回路のターンオン[6A,7
A]させて、正側中間電圧端子[H]に電流を流すこと
で正直流側半導体スイッチ[2A]の電流を特定の値ま
で上昇させる。
【0047】その後に、正直流側半導体スイッチ[2
A]をターンオフすることで、同スイッチに流れていた
電流を電圧変化率抑制用コンデンサ[8]に流す。
【0048】正直流側の半導体スイッチ[2A]の電圧
上昇率および負出力側の半導体スイッチ[2C]の電圧
下降率は、電圧変化率抑制用コンデンサ[8]の電圧変
化率と等しくなるため、一定になる。
【0049】同様に、正出力側の半導体スイッチ[2
B]のターンオフには、負側の転流回路[6B,7B]
により、正出力側半導体スイッチ[3B]の電流を特定
に値まで上昇させる。
【0050】その後に、正出力側半導体スイッチ[2
B]をターンオフすることで、同スイッチに流れていた
電流を電圧変化率抑制用コンデンサ[8]に流す。
【0051】正出力側の半導体スイッチ[2B]の電圧
上昇率および負直流側の半導体スイッチ[2D]の電圧
下降率は、電圧変化率抑制用コンデンサ[8]の電圧変
化率と等しくなり、負荷電流によらず一定になる。
【0052】負出力側[2C]、および、負直流側[2
D]の半導体スイッチのターンオフ時も同様に、電圧変
化率抑制用コンデンサ[8]により、該素子の電圧変化
率が一定になる。
【0053】転流回路[6A,7Aまたは6B,7B]
の電流は、目的のスイッチがターンオフした後に、減衰
する。
【0054】請求項5に対応する発明によれば、正側転
流回路[7A]と負側転流回路[7B]のリアクトルを
まとめている点を除いて、請求項1の作用と同じにな
り、各半導体スイッチ[2A〜2D]の電圧変化率は、
請求項と同じく電圧変化率抑制コンデンサの電圧変化率
[8]に抑制される。
【0055】請求項6に対応する発明によれば、出力電
圧レベルに対応した転流回路[6A,7A〜6C,7
C]を動作させることにより、ターンオフ電流を一定に
し、各スイッチ[2A〜2F]の電圧変化率を抑制する
ことが出来る。また、転流回路[6A,7A〜6C,7
C]の電流は自然に減衰する。
【0056】請求項7に対応する発明によれば、出力電
圧レベルに対応して、中継端子[9]の電位を切り換
え、転流回路[E点]の電圧を切り換える点を除いて、
請求項3の作用と同じになり、各半導体スイッチ[2A
〜2D]の電圧変化率を抑制することができる。また、
転流回路[6,7]の電流は、自然に減衰する。
【0057】
【実施例】以下本発明の実施例について図面を参照して
説明する。
【0058】<第1実施例(請求項1に対応する実施
例)> [構成]図1に示すように、図13の従来の中性点クラ
ンプ式の電力交換装置と異なる点は、直流電源1C,1
D、逆阻止半導体スイッチ5A〜5D、リアクトル7
A,7B、電圧変化率抑制用コンデンサ8A,8Bを新
たに設けたことである。
【0059】図1の中性点クランプ式の電力交換装置
は、2つの直流電源1A,1Bを直列に接続し、この直
流電源1A,1Bのうちの一方を正側直流電源1Aと
し、かつ他方を負側直流電源1Bとし、前記正側直流電
源1Aの正側端子を正側電源端子Aとし、負側直流電源
1Bの負側端子を負側電源端子Cとし、前記正側直流電
源1Aおよび負側直流電源1Bの接続点を中性点電源端
子Bとし、アノードからカソードに向かう方向を順方
向、カソードからアノードに向かう方向を逆方向とした
とき、正側電源端子Aより交流出力端子Tに向かって、
正側第1の逆導通半導体スイッチ2Aおよび正側第2の
逆導通半導体スイッチ2Bを順方向に直列に接続し、前
記負側電圧端子Cより前記交流出力端子Tに向かって、
負側第1の逆導通半導体スイッチ2Dおよび負側第2の
逆導通半導体スイッチ2Cを逆方向に直列に接続し、前
記中性点電源端子Bより前記正側第1の逆導通半導体ス
イッチ2Aのカソードに向かって順方向のダイオード4
Eを接続し、前記中性点電源端子Bより前記負側第1の
逆導通半導体スイッチ2Dのアノードに向かって逆方向
のダイオード4Fを接続してなるものである。
【0060】そして、正側電源端子Aの電位と前記中性
点電源端子Bの電位の間の任意の電位を持つ正側中間電
圧端子Dならびに前記負側電源端子Cの電位と前記中性
点電源端子Bの電位の間の任意の電位を持つ負側中間電
圧端子Eを具備している。
【0061】順方向と逆方向の電流を個別に制御できる
ように逆導通半導体スイッチ5A,5Bを逆並列に接続
したなる双方向半導体スイッチ6Aとリアクトル7Aを
直列に接続した第1の転流回路を、前記正側中間電圧端
子Dと前記正側第1の逆導通半導体スイッチ2Aのカソ
ード間に接続してある。
【0062】順方向と逆方向の電流を個別に制御できる
ように逆導通半導体スイッチ5C,5Dを逆並列に接続
したなる双方向半導体スイッチ6Bとリアクトル7Bを
直列に接続した第2の転流回路を、前記負側中間電圧端
子Eと前記負側第1の逆導通半導体スイッチ2Dのカソ
ード間に接続してある。
【0063】そして、前記正側第1の逆導通半導体スイ
ッチ2Aのアノード・カソード間に正側電圧変化率抑制
用コンデンサ8Aを接続し、前記負側第1の逆導通半導
体スイッチ2Dのアノード・カソード間に負側電圧変化
率抑制用コンデンサ8Bを接続してある。
【0064】[作用]ここで、図1の実施例の作用につ
いて、図2を参照して説明する。始めに、回路の条件に
ついて説明する。すなわち、リアクトル7A,7Bの容
量はL、電圧変化率抑制用コンデンサ8A,8Bの容量
はCとし、直流電源1A,1Bの電圧は2×VDCとし、
端子A、B、Cの電位はそれぞれ+2×VDC,0、−2
×VDCの電位とする。また、直流電源1C,1Dの電圧
はVDCであり、端子D,Eの電位はそれぞれ+VDC、−
DCとし、負荷電流をIU とする。そして、スイッチン
グ時間は、出力電流の変化時間より十分短いものと仮定
し、スイッチングの間の負荷電流IU の変化量は無視す
るものとする。
【0065】出力電圧VU を、+2×VDC(逆導通半導
体スイッチ2A,2Bがオン、逆導通半導体スイッチ2
C,2Dがオフの状態)から、0(逆導通半導体スイッ
チ2B,2Cがオン、逆導通半導体スイッチ2A,2D
がオフの状態)にするときのゲートタイミングと各部の
波形は図2のようになる。図2ではt=0のところで切
り換え指令が出されたものとする。
【0066】切り換え指令に同期して、図2(A)のよ
うに搬送波H(t)が出力される。搬送波H(t)は、
(5)式で表せる。
【0067】 H(t)=−IREF t<0,t>T3 H(t)=−IREF +VDC×t/(2・L) 0≦t<T1 H(t)=IREF 1 ≦t<T2 H(t)=3×IREF ×(3−VDC×t/(2・L)) T2 ≦t<T3 …(5) ただし、(5)式において、IREF は遮断電流基準であ
り、瞬時最大出力電流よりも大きな値とする。(5)式
におけるtは、切り換え指令が出された時間を基準とし
ている。T1 、T2 、T3 を(6)式に示す。
【0068】 T1 =2×IREF ×L/VDC2 =T1 +2×C×VDC/IREF 3 =T2 +T1 …(6) 半導体スイッチ3AにはT1 のタイミングでオフ信号を
いれる[図2(B)]。また、半導体スイッチ3Cには
2 のタイミングでオン信号をいれる[図2(C)]。
【0069】負荷電流IC と、搬送波H(t)を比較
し、搬送波H(t)が負荷電流IC よりも大きくなった
ところで逆阻止半導体スイッチ5Bにオン信号をいれ、
小さくなったところでオフ信号をいれる[図2
(D)]。
【0070】逆阻止半導体スイッチ5Bをオンすること
により、逆導通半導体スイッチ2Aの電流i2Aは(7)
式のようになる。
【0071】 i2A=IREF +VDC×(t−T1 )/L …(7) そして、T1 のタイミングでi2AはIREF になり、この
ときに逆導通半導体スイッチ2Aをオフする。このと
き、電圧変化率抑制用コンデンサ8Aには(8)式に示
す電流i8Aが流れ、電圧変化率抑制用コンデンサ8Aの
電圧v8Aは(9)式のようになる。
【0072】 i8A=IREC ×cos(ω−(t−T1 )) −ω×C×VDC×sin(ω−(t−T1 )) ≒IREC …(8) v8A=VDC×{cos(ω−(t−T1 ))−1} +IREC ×sin(ω−(t−T1 ))/(ω・C) ≒IREC ×(t−T1 )/C …(9) ただし、ω=1/(LC)1/2 とする。なお、近似式は
L×IREC >>C×VDCとした場合である。
【0073】T2 になったところで、電圧変化率抑制用
コンデンサ8Aの電圧v8Aが2×VDCになる。これによ
り、ダイオード4Eが導通状態になり、電圧変化率抑制
用コンデンサ8Aの電圧v8Aが2×VDCでクランプされ
る[図2(E)]。
【0074】その後、リアクトル7Aには、−VDCの電
圧が加わるため、リアクトル7Aの電流i7Aが減衰し、
t=T3 でリアクトル7Aおよび逆阻止半導体スイッチ
5Bの電流が零になる[図2(F)]。
【0075】上記の期間で、逆導通半導体スイッチ2A
および2Cのアノード・カソード間電圧v2A・v2Cは、
(10)式のようになる。
【0076】 v2A=v8A2C=2×VDC−v2A …(10) 上記のように、半導体スイッチ3Aのターンオフにおい
て、逆導通半導体スイッチ2Aの電圧v2Aの増加、およ
び、逆導通半導体スイッチ2Cの電圧v2Cの減少は、v
8Aにより抑制され、ランプ関数状に変化する。また、半
導体スイッチ3Cのターンオンの前に、同スイッチの電
圧v3Cを零にできるので、従来の変換器にあった、ター
ンオン時の電流サージが発生がない。
【0077】出力電圧VU を、0(逆導通半導体スイッ
チ2B,2Cがオン、逆導通半導体スイッチ2A,2D
がオフの状態)から、−VDC(逆導通半導体スイッチ2
C,2Dがオン、逆導通半導体スイッチ2A,2Bがオ
フの状態)にするときは、上記の逆導通半導体スイッチ
2A,2Cと逆阻止半導体スイッチ5Bを、それぞれ、
逆導通半導体スイッチ2B,2D、逆阻止半導体スイッ
チ5Dに置き換えれば同様なので省略する。
【0078】また、出力電圧VU を−VDCから0は、同
様に、逆導通半導体スイッチ2D,2B、逆阻止半導体
スイッチ5D、出力電圧VU を0から+VDCには、逆導
通半導体スイッチ2C,2A、逆阻止半導体スイッチ5
Aに置き換えれば同様になる。
【0079】[第1実施例の効果](9)式、(10)
式により、逆導通半導体スイッチのアノード・カソード
間電圧の変化率およびタイミングは負荷電流の大きさや
向きに依存せず、一定である。このため、従来の変換器
にあったデッドタイム期間が存在しない。
【0080】逆導通半導体スイッチの遮断電流を電圧変
化率抑制用コンデンサに流すことにより、逆導通半導体
スイッチの電圧変化を電圧変化率抑制用コンデンサの充
電で抑えることができる。また、半導体スイッチの電圧
を零にしてからターンオンする。これにより、サージ電
圧およびサージ電流が発生しない。
【0081】また、ソフトスイッチングを中性点クラン
プ式の変換器へ適用することで、中性点クランプ式の変
換器の特徴である、少ないスイッチング周波数で良質な
波形を得ることが実現できる。
【0082】さらに、この電圧変化率抑制用コンデンサ
のエネルギを抵抗などで消費しないため、スイッチング
損失が少ない。
【0083】<第2の実施例(請求項1に対応する実施
例)> [構成]図3に示すように、図1の回路構成を3相の電
力変換器に拡張したものである。同図における構成要素
は、図1の同一番号の要素に対応する。
【0084】[作用]3相であることを除いて図1と同
じため省略する。
【0085】[効果]このように3相の電力変換器であ
っても、直流電流1Cおよび1Dは一組で済む。また、
さらに相が増えても、同様に直流電流1Cおよび1Dは
共用できる。
【0086】<第3実施例(請求項2に対応する実施
例)> [構成]図4に示すように、図1の電圧変化率抑制用コ
ンデンサ8A,8Bを設けない代わりに、電圧変化率抑
制用コンデンサ8を中性点電圧端子(ダイオード4E,
4Fの接続点)と出力端子Tの間に接続したものであ
る。
【0087】この場合、電圧変化率抑制用コンデンサ8
の容量は、第1実施例の電圧変化率抑制用コンデンサ8
A,8Bの容量Cと同じ容量とする。そのほかの要素は
図1の同一番号の要素に対応する。
【0088】[作用]各スイッチの動作、波形は図2と
同じであり、この場合、ひとつの電圧変化率抑制用コン
デンサ8で、逆導通半導体スイッチ2A〜2Dの電圧変
化率を抑制している。
【0089】[効果]第1実施例と同様の効果が得られ
る他、ひとつの電圧変化率抑制用コンデンサ8で、4つ
の逆導通半導体スイッチ2A〜2Dの電圧変化率を抑制
できるため、第1実施例に比べ、構成が簡単である。
【0090】<第4実施例(請求項3に対応する実施
例)> [構成]図5に示すように、図1の実施例と異なる点
は、図1の中性点電圧端子(ダイオード4E,4Fの接
続点)Bと出力端子Tの間に、新たに電圧変化率抑制用
コンデンサ8Cを接続した点である。
【0091】この場合、電圧変化率抑制用コンデンサ8
Aと8Bの容量は等しく、電圧変化率抑制用コンデンサ
8Aと電圧変化率抑制用コンデンサ8Cの容量の和は、
第1の実施例における電圧変化率抑制用コンデンサ8A
の容量Cと等しい。そのほかの構成要素は、図1の同一
番号の要素に対応する。
【0092】各スイッチの動作、波形は図2と同じであ
るため省略する。
【0093】[効果]図1の第1実施例と同一の効果が
得られるばかりでなく、これ以外に各逆導通半導体スイ
ッチ2A〜2Dに隣接して、電圧変化率抑制用コンデン
サ8A〜8Cを配置しているため、主回路に含まれる浮
遊インダクタンスの影響を受けにくい。
【0094】<第5実施例(請求項4に対応する実施
例)> [構成]図6に示すように、図1の実施例と異なる点は
以下の点である。すなわち、正側電源端子Aの電位と中
性点電源端子Bの電位の間の任意の電位を持つ正側中間
電圧端子D、ならびに負側電源端子Cの電位と中性点電
源端子Bの電位の間の任意の電位を持つ負側中間電圧端
子Eを設けたものである。、そして、順方向と逆方向の
電流を個別に制御できるように逆阻止半導体スイッチ5
A,5Bからなる双方向半導体スイッチ6Aと、リアク
トル7Aを直列に接続した第1の転流回路を、正側中間
電圧端子Dと交流出力端子T間に接続してある。
【0095】また、順方向と逆方向の電流を個別に制御
できるように逆阻止半導体スイッチ5C,5Dからなる
双方向半導体スイッチ6Bとリアクトル7Bを直列に接
続した第2の転流回路を、負側中間電圧端子Eと前記交
流出力端子T間に接続してある。
【0096】さらに、中性点電源端子Bと、ダイオード
4E,4Fの接続点と、逆導通半導体スイッチ2B,2
C相互の接続点と、交流出力端子Tの間に電圧変化率抑
制用コンデンサ8を接続してある。これ以外の構成は、
図13の従来例と同一である。
【0097】[作用]以下図6の実施例の作用について
説明するが、はじめに回路条件について説明する。ここ
で、リアクトル7A,7Bの容量はLとし、電圧変化率
抑制用コンデンツ8の容量はCとする。また、直流電源
1A,1Bは、2×VDCの電圧を持ち、端子A、B、C
は、それぞれ、+2×VDC,0、−2×VDCの電位とす
る。また、直流電源1C,1Dは、VDCの電圧を持ち、
図中D,Eは、それぞれ、+VDC、−VDCの電位とす
る、負荷電流はIU とする。しかも、負荷電流IU のス
イッチングの間の変化量は無視するものとする。
【0098】出力電圧VU を、+2×VDC(逆導通半導
体スイッチ2A,2Bがオン、逆導通半導体スイッチ2
C,2Dがオフの状態)から、0(逆導通半導体スイッ
チ2B,2Cがオン、逆導通半導体スイッチ2A,2D
がオフの状態)には、以下のように移行する。なお、出
力電圧VU が+2×VDCのとき、電圧変化率抑制用コン
デンサ8の端子電圧v8 は+2×VDCとなっている。
【0099】逆阻止半導体スイッチング5Bをターンオ
フする。直流電源1A、逆導通半導体スイッチ2A,2
B、リアクトル7A、逆阻止半導体スイッチ5Bの閉ル
ープで、リアクトル7AにVDCの電圧が印加され、逆導
通半導体スイッチ2Aの電流がVDC/Lの傾きで増加す
る。
【0100】逆導通半導体スイッチ2Aに流れる電流が
遮断電流基準IREF になるタイミングで逆導通半導体ス
イッチ2Aをターンオフする。なお、逆阻止半導体スイ
ッチ5Bをターンオンしてから、スイッチ2Aをターン
オフするまでの時間Tは(11)式で表せる。
【0101】 T=L×(IREF −IU )/VDC …(11) 逆導通半導体スイッチ2Aが電流IREF でターンオフす
ると、電圧変化率抑制用コンデンサ8には(12)式に
示す電流i8 が流れ、同コンデンサ8の電圧v8 は(1
3)式のようになる。
【0102】 i8 =IREF ×cos(ωt) −ω×C×VDC×sin(ωt) ≒IREF …(12) v8 =VDC×{3−cos(ωt)} −IREF ×sin(ωt)/(ω・c) ≒2×VDC−IREF ×t/C …(13) ただし、tはスイッチ2Aをターンオフした時間を0と
し、ω=1/(LC)1/2 とする。なお、近似式はL×
REF >>C×VDCとした場合である。
【0103】出力電圧VU は、電圧変化率抑制用コンデ
ンサ電圧v8 と等しく、逆導通半導体スイッチ2Aの電
圧v2Aおよび、2Cの電圧v2Cは、v8 より、(14)
式のようになる。
【0104】 v2A=2×VDC−v8 2C=v8 …(14) 出力電圧VU が0になると、ダイオード4Eに順方向の
電圧が加わり導通状態になる。また、逆導通半導体スイ
ッチ2Cの電圧も0になるため、このタイミングでスイ
ッチ2Cをターンオンさせる。
【0105】出力電圧VU が0になるとリアクトル7A
の電流i7AがVDC/Lの傾きで減衰し、リアクトル7A
および逆阻止半導体スイッチ5Bの電流が零まで減衰す
る。逆導通半導体スイッチ5Bの電流が0になったとこ
ろで、同スイッチ5Bにターンオフ信号をいれる。
【0106】以上の動作波形を図7に示す。
【0107】上記のように、半導体スイッチ3Aのター
ンオフにおいて、逆導通半導体スイッチ2A、および、
逆導通半導体スイッチ2Cの電圧v2A,v2Cは、電
圧変化率抑制用コンデンサ8の電圧v8 により変化率が
抑制され、ランプ関数状に変化する。また、半導体スイ
ッチ3Cのターンオンの前に、同スイッチの電圧v3C
零にできるので、図13に示す従来の電力変換器にあっ
た、ターンオン時の電流サージが発生がない。
【0108】出力電圧VU を、0(逆導通半導体スイッ
チ2B,2Cがオン、逆導通半導体スイッチ2A,2D
がオフの状態)から、−2×VDC(逆導通半導体スイッ
チ2C,2Dがオン、逆導通半導体スイッチ2A,2B
がオフの状態)にするときは、上記の逆導通半導体スイ
ッチ2A,2Cと逆阻止半導体スイッチ5Bを、それぞ
れ、逆導通半導体スイッチ2B,2D、逆阻止半導体ス
イッチ5Dに置き換えれば同様なので省略する。
【0109】また、出力電圧VU を−2×VDCから0
は、同様に、逆導通半導体スイッチ2D,2B、逆阻止
半導体スイッチ5C、出力電圧VU を0から+2×VDC
には、逆導通半導体スイッチ2C,2A、逆阻止半導体
スイッチ5Aに置き換えれば同様になる。
【0110】なお、図6では電圧変化率抑制用コンデン
サ8をB−H間に接続し、逆導通半導体スイッチ2A〜
2Dの電圧変化率を抑制したが、逆導通半導体スイッチ
2A,2Cと、逆導通半導体スイッチ2B,2Dで個別
に、電圧変化率抑制用コンデンサを設けることも可能で
ある。
【0111】つまり、逆導通半導体スイッチ2Aおよび
2Cの電圧変化率抑制用コンデンサを、電位の固定され
た任意の端子(この場合、A、B、C、D、E)と、端
子Fまたは端子Hのいずれか、または、これらの組み合
わせに接続しても、同スイッチ2A,2Cの電圧変化率
を抑制できる。
【0112】同様に、逆導通半導体スイッチ2Bおよび
2Dの電圧変化率抑制用コンデンサを、電位の固定され
た任意の端子と、端子Gまたは端子Hのいずれか、また
は、これらの組み合わせに接続しても、同スイッチ2
B,2Dの電圧変化率を抑制できる。
【0113】図8,図9は電圧変化率抑制コンデンサ8
A,8Bの接続位置を、以下のようにしたものである。
すなわち、図8は電圧変化率抑制コンデンサ8Aを、双
方向半導体スイッチ6Aとリアクトル7Aからなる第1
の転流回路に並列に接続し、同様に電圧変化率抑制コン
デンサ8Bを双方向半導体スイッチ6Bとリアクトル7
Bからなる第2の転流回路に並列に接続したものであ
る。
【0114】また、図9は電圧変化率抑制コンデンサ8
Aを逆導通半導体スイッチ2Aに並列に接続し、電圧変
化率抑制コンデンサ8Bを逆導通半導体スイッチ2Dに
並列に接続したものである。以上述べた点以外の構成は
図6と同一であり、スイッチング動作は図6の回路と同
じである。
【0115】[効果]以上述べた第5実施例によれば、
以下のような効果が得られる。
【0116】逆導通半導体スイッチ2A〜2Dのアノー
ド・カソード間電圧の変化率およびタイミングは負荷電
流の大きさや向きに依存せず、一定である。このため、
従来の電力変換器にあったデットタイム期間が存在しな
い。
【0117】逆導通半導体スイッチ2A〜2Dの遮断電
流を電圧変化率抑制用コンデンサ8,8A,8Bに流す
ことにより、逆導通半導体スイッチ2A〜2Dの電圧変
化を電圧変化抑制用コンデンサ8,8A,8Bの充電で
抑えることができる。また、半導体スイッチの電圧を零
にしてからターンオンする。これにより、サージ電圧お
よびサージ電流が発生しない。
【0118】さらに、図17の従来のソフトスイッチン
グを中性点クランプ式の電力変換器へ適用することで、
中性点クランプ式の電力変換器の特徴である、少ないス
イッチング周波数で良質な波形を得ることが実現でき
る。
【0119】さらに、この電圧変化率抑制用コンデンサ
8,8A,8Bのエネルギを抵抗などで消費しないた
め、スイッチング損失が少ない。
【0120】<第6実施例(請求項5に対応する実施
例)> [構成]図10に示すように、順方向と逆方向の電流を
個別に制御できる双方向半導体スイッチ6Aとリアクト
ル7を直列に接続した第1の転流回路を、中性点電源端
子Bと交流出力端子T間に接続し、順方向と逆方向の電
流を個別に制御できる双方向半導体スイッチ6Bからな
る第2の転流回路を、中性点電源端子Bと第1の転流回
路の双方向半導体スイッチ6Aとリアクトル7の接続点
に接続したものである。これ以外の構成は、図6の実施
例と同一である。
【0121】[作用]図6のリアクトル7A,7Bを一
つ7にまとめた点を除いて、図6と同じである。
【0122】[効果]このようにリアクトル7だけにす
ることにより、部品点数を減らすことができる。
【0123】<第7実施例(請求項6に対応する実施
例)> [構成]図11に示すように、3個の直流電源1A,1
B,1Cを直列に接続し、該直流電源群のうちの最終端
部側の一方を第1の直流電源1Aとし、該直流電源群の
うちの最終端部側の他方を第3の直流電源1Cとし、第
1の直流電源1Aの正側端子を第1の電源端子Aとし、
第2の直流電源1Bの正側端子を第2の電源端子Bと
し、第3の直流電源1Cの正側端子を第3の電源端子C
とし、第3の直流電源の負側端子を第4の電源端子Dと
したときに、以下のように接続したものである。
【0124】逆導通正側半導体スイッチ2A,2B,2
Cを直列接続した逆導通正側半導体スイッチ群2A〜2
Cを、電源端子Aと出力端子T間に接続すると共に、電
源端子Aに接続される逆導通正側半導体スイッチ2Aを
最初に動作するものとし、逆導通負側半導体スイッチ2
D,2E,2Fを直列接続した逆導通負側半導体スイッ
チ群2D〜2Fを、電源端子Dと出力端子T間に接続す
ると共に、電源端子Dに接続される逆導通負側半導体ス
イッチ2Fを最初に動作するものとし、電源端子Bから
第2の逆導通正側半導体スイッチ2BのアノードHに向
かって順方向のダイオード4Gを接続し、電源端子Cか
ら逆導通正側半導体スイッチ3CのアノードIに向かっ
て順方向のダイオード4Hを接続し、電源端子Bから逆
導通負側半導体スイッチ2EのアノードKに向かって逆
方向のダイオード4Iを接続し、電源端子Cから逆導通
負側半導体スイッチ3FのアノードLに向かって逆方向
のダイオード4Jをそれぞれ接続してなる多レベル出力
電力変換器である。
【0125】このような構成のものにおいて、電源端子
Aと電源端子Bの電位の間の任意の電位を持つ中間電圧
端子Eを具備し、電源端子Bと電源端子Cの電位の間の
任意の電位を持つ中間電圧端子Fを具備し、電源端子C
と電源端子Dの間の任意の電位を持つ第nの中間電圧端
子Gを具備している。
【0126】また、各々が順方向と逆方向の電流を制御
できるように、逆阻止半導体スイッチ5A,5Bと、5
C,5Dと、5E,5Fからなる双方向半導体スイッチ
6A〜6Cを備えた3個の転流回路を、出力端子Tと電
源端子B〜D間にそれぞれ接続し、各転流回路と前記出
力端子Tの間であって、少なくとも各転流回路毎にリア
クトル7B,7C,7Dおよびリアクトル7Aを接続し
てある。
【0127】さらに、端子Fと逆導通スイッチ2C,2
Dの接続点間に電圧変化率抑制用コンデンサ8を接続し
てある。なお、リアクトル7B,7C,7Dの共通接続
点は中継端子9となっている。
【0128】[作用]以下、図11の実施例の作用につ
いて説明するが、その前に回路の条件について説明す
る。直流電源1A〜1Cは、それぞれ2×VDCの電圧を
持ち、端子A、B、C、Dは、それぞれ、+6×VDC
4×VDC+2×VDC,0とする。
【0129】直流電源1D〜1Eは、それぞれVDCの電
圧を持ち、端子E、F、Gは、それぞれ+5×VDC、+
3×VDC、+VDCとする。なお、リアクトル7Aまた
は、7B〜7Dを省略することも可能である。
【0130】出力電圧VU を、+6×VDC(逆導通半導
体スイッチ2A,2B,2Cがオン、逆導通半導体スイ
ッチ2D,2E,2Fがオフ)から、+4×VDC(逆導
通半導体スイッチ2B,2C,2Dがオン、逆導通半導
体スイッチ2A,2E,2Fがオフ)には、逆阻止半導
体スイッチ5Bを動作させる。動作のタイミングは図6
の実施例と同じなので省略する。
【0131】同様に、+4×VDCから+2×VDCには、
逆阻止半導体スイッチ5D、+2×VDCから0には、逆
阻止半導体スイッチ5F、0から2VDCには、逆阻止半
導体スイッチ5E、+2VDCから+4VDCには、逆阻止
半導体スイッチ5C、+4VDCから+6VDCには、逆阻
止半導体スイッチ5Aを動作させる。
【0132】なお、図11では電圧変化率抑制用コンデ
ンサをF〜J間に接続し、逆導通半導体スイッチ2A〜
2Fの電圧変化率を抑制したが、逆導通半導体スイッチ
2Aと2D、2Bと2E、2Cと2Fで個別に電圧変化
率抑制用コンデンサを設けることも可能である。
【0133】具体的には、電位の固定された任意の端子
(図中A、B、C、D、E、F、G)と、H端子または
Jのいずれか、または、これらの組み合わせに電圧変化
率抑制用コンデンサを接続しても、逆導通半導体スイッ
チ2Aおよび2Dの電圧変化率を抑制できる。
【0134】電位の固定された任意の端子と、I端子、
J端子、K端子のいずれか、または、これらの組み合わ
せに電圧変化率抑制用コンデンサを接続しても、逆導通
半導体スイッチ2Bおよび2Eの電圧変化率を抑制でき
る。
【0135】電位の固定された任意の端子と、J端子ま
たはL端子のいずれか、または、これらの組み合わせに
電圧変化率抑制用コンデンサを接続しても、逆導通半導
体スイッチ2Cおよび2Fの電圧変化率を抑制できる。
【0136】[効果]このように、多レベル出力変換器
であっても、ソフトスイッチングを行うことができる。
これは、逆導通半導体スイッチ2A〜2Fの耐圧が低く
ても、高電圧の電力変換器を構成できる。
【0137】<第8実施例(請求項7に対応する実施
例)> [構成]図12に示すように、図11の実施例と同様
に、多レベル出力電力変換器において、以下のように接
続したものである。すなわち、各々順方向と逆方向の電
流を個別に制御できる3個の双方向半導体スイッチ6A
〜6Cの一端を、電源端子Bから電源端子Dの全てにそ
れぞれ接続すると共に、各双方向半導体スイッチ6A〜
6Cの他端を共通にして出力端子Tに接続し、出力端子
Tと各双方向半導体スイッチ6A〜6Cの他端の共通接
続点との間に、直流電源1Dと双方向スイッチ6とリア
クトル7の直列回路からなる転流回路を接続し、ダイオ
ード4Hと4Jの接続点と、リアクトル7と逆導通正側
半導体スイッチ3DのアノードFの間に電圧変化率抑制
用コンデンサ8を接続してある。
【0138】[作用]以下、図12の実施例の作用につ
いて説明するが、はじめに回路の条件について説明す
る。直流電源1A〜1Cは、それぞれ2×VDCの電圧を
持ち、図中のA、B、C、Dは、それぞれ、+6×
DC、+4×VDC、+2×VDC、0とする。また、直流
電源1Dの電圧はVDCとする。
【0139】出力電圧VU を、+6×VDCから+4×V
DCまたは+4×VDCから+6VDCにするときは、双方向
スイッチ6Bをオンして、端子Eを+5×VDCにする。
【0140】同様に、+4×VDCから+2×VDCまたは
+2×VDCから+4×VDCにするときは、双方向スイッ
チ6Cをオンして、端子Eを+3VDCにする。
【0141】+2VDCから0または0から+2VDCにす
るときは、双方向スイッチ6Dをオンして、端子Eを+
DCにする。
【0142】上の条件で、出力電圧を上げるときは、逆
阻止半導体スイッチ5Aを、下げるときは逆阻止半導体
スイッチ5Bを動作させて、ターンオフするスイッチの
電流を遮断電流基準まで上げてから遮断する。そのほか
の動作は図6の実施例と同様である。
【0143】なお、図12では電圧変化率抑制用コンデ
ンサ8をC−F間に接続したが、先の例と同様に、電圧
変化率抑制用コンデンサの位置をかえることが可能であ
る。
【0144】[効果]図11の実施例に比べ、半導体ス
イッチの数が増えるが、電源の数を減らすことができる
ので、回路構成が簡単になる。
【0145】
【発明の効果】本発明によれば、高電圧電力変換器を可
能にする中性点クランプ式変換器および多レベル出力電
力変換器においても、ソフトスイッチングが可能にな
り、以下の特徴が得られる。
【0146】すなわち、デッドタイムの影響を受けず、
サージ、過電圧の発生を防ぐのと同時に、比較的少ない
スイッチング周波数で良質の出力波形を得ることができ
る。また、零電圧でターンオンすることにより、ターン
オン時のサージ電圧およびサージ電流が発生しない。ま
た、ソフトスイッチングで、多レベル出力変換器の特徴
である、少ないスイッチング周波数で良質な出力波形を
得ることができる。さらに、電圧変化率抑制用コンデン
サのエネルギを、抵抗などで消費しないので、スイッチ
ング損失を少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電力変換装置の第1実施例を示す
回路図。
【図2】図1の動作を説明するための波形図。
【図3】本発明による電力変換装置の第2実施例を示す
回路図。
【図4】本発明による電力変換装置の第3実施例を示す
回路図。
【図5】本発明による電力変換装置の第4実施例を示す
回路図。
【図6】本発明による電力変換装置の第5実施例を示す
回路図。
【図7】図6の動作を説明するための波形図。
【図8】本発明による電力変換装置の第5実施例の変形
例を示す回路図。
【図9】本発明による電力変換装置の第5実施例の変形
例を示す回路図。
【図10】本発明による電力変換装置の第6実施例を示
す回路図。
【図11】本発明による電力変換装置の第7実施例を示
す回路図。
【図12】本発明による電力変換装置の第8実施例を示
す回路図。
【図13】従来の中性点クランプ式電力変換装置の一例
を示す回路図。
【図14】図13の半導体スイッチ3A〜3Dの状態と
モードを示す図。
【図15】図13の半導体スイッチ3A〜3Dの状態と
出力電圧を示す図。
【図16】図13の半導体スイッチ3A〜3Dのアノー
ド・カソード間の電圧を示す図。
【図17】従来の多レベル出力電力変換装置(4値レベ
ル出力)の一例を示す回路図。
【図18】図17の半導体スイッチ3A〜3Fの状態と
出力電圧を示す図。
【図19】図17の半導体スイッチ3A〜3Fのアノー
ド・カソード間の電圧を示す図。
【図20】従来のソフトスイッチング電力変換器の一例
を示す回路図。
【図21】図20の動作を説明するための波形図。
【符号の説明】
1A〜1F…直流電源、2A〜2F…逆導通半導体スイ
ッチ、3A〜3F…半導体スイッチ、4A〜4J…ダイ
オード、5A〜5F…逆阻止半導体スイッチ、6A〜6
D…双方向半導体スイッチ、7A〜7D…リアクトル、
8…電圧変化率抑制用コンデンサ、9…中継端子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02M 1/08 331 H02M 1/08 331Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの直流電源を直列に接続し、この直
    流電源のうちの一方を正側直流電源とし、かつ他方を負
    側直流電源とし、前記正側直流電源の正側端子を正側電
    源端子とし、前記負側直流電源の負側端子を負側電源端
    子とし、前記正側直流電源および負側直流電源の接続点
    を中性点電源端子とし、 アノードからカソードに向かう方向を順方向、カソード
    からアノードに向かう方向を逆方向としたとき、 前記正側電源端子より交流出力端子に向かって、正側第
    1の逆導通半導体スイッチおよび正側第2の逆導通半導
    体スイッチを順方向に直列に接続し、 前記負側電源端子より前記交流出力端子に向かって、負
    側第1の逆導通半導体スイッチおよび負側第2の逆導通
    半導体スイッチを逆方向に直列に接続し、 前記中性点電源端子より前記正側第1の逆導通半導体ス
    イッチのカソードに向かって順方向のダイオードを接続
    し、 前記中性点電源端子より前記負側第1の逆導通半導体ス
    イッチのアノードに向かって逆方向のダイオードを接続
    してなる中性点クランプ式の電力交換装置において、 前記正側電源端子の電位と前記中性点電源端子の電位の
    間の任意の電位を持つ正側中間電圧端子ならびに前記負
    側電源端子の電位と前記中性点電源端子の電位の間の任
    意の電位を持つ負側中間電圧端子を具備し、 順方向と逆方向の電流を個別に制御できる双方向半導体
    スイッチとリアクトルを直列に接続した第1の転流回路
    を、前記正側中間電圧端子と前記正側第1の逆導通半導
    体スイッチのカソード間に接続し、 順方向と逆方向の電流を個別に制御できる双方向半導体
    スイッチとリアクトルを直列に接続した第2の転流回路
    を、前記負側中間電圧端子と前記負側第1の逆導通半導
    体スイッチのアノード間に接続し、 前記正側第1の逆導通半導体スイッチのアノード・カソ
    ード間に正側電圧変化率抑制用コンデンサを接続し、 前記負側第1の逆導通半導体スイッチのアノード・カソ
    ード間に負側電圧変化率抑制用コンデンサを接続したこ
    とを特徴とした電力変換装置。
  2. 【請求項2】 2つの直流電源を直列に接続し、この直
    流電源のうちの一方を正側直流電源とし、かつ他方を負
    側直流電源とし、前記正側直流電源の正側端子を正側電
    源端子とし、前記負側直流電源の負側端子を負側電源端
    子とし、前記正側直流電源および負側直流電源の接続点
    を中性点電源端子とし、 アノードからカソードに向かう方向を順方向、カソード
    からアノードに向かう方向を逆方向としたとき、 前記正側電源端子より交流出力端子に向かって、正側第
    1の逆導通半導体スイッチおよび正側第2の逆導通半導
    体スイッチを順方向に直列に接続し、 前記負側電源端子より前記交流出力端子に向かって、負
    側第1の逆導通半導体スイッチおよび負側第2の逆導通
    半導体スイッチを逆方向に直列に接続し、 前記中性点電源端子より前記正側第1の逆導通半導体ス
    イッチのカソードに向かって順方向のダイオードを接続
    し、 前記中性点電源端子より前記負側第1の逆導通半導体ス
    イッチのアノードに向かって逆方向のダイオードを接続
    してなる中性点クランプ式の電力交換装置において、 前記正側電源端子の電位と前記中性点電源端子の電位の
    間の任意の電位を持つ正側中間電圧端子ならびに前記負
    側電源端子の電位と前記中性点電源端子の電位の間の任
    意の電位を持つ負側中間電圧端子を具備し、 順方向と逆方向の電流を個別に制御できる双方向半導体
    スイッチとリアクトルを直列に接続した第1の転流回路
    を、前記正側中間電圧端子と前記正側第1の逆導通半導
    体スイッチのカソード間に接続し、 順方向と逆方向の電流を個別に制御できる双方向半導体
    スイッチとリアクトルを直列に接続した第2の転流回路
    を、前記負側中間電圧端子と前記負側第1の逆導通半導
    体スイッチのアノード間に接続し、 前記中性点電源端子と前記交流出力端子の間に電圧変化
    率抑制用コンデンサを接続したことを特徴とする電力変
    換装置。
  3. 【請求項3】 2つの直流電源を直列に接続し、この直
    流電源のうちの一方を正側直流電源とし、かつ他方を負
    側直流電源とし、前記正側直流電源の正側端子を正側電
    源端子とし、前記負側直流電源の負側端子を負側電源端
    子とし、前記正側直流電源および負側直流電源の接続点
    を中性点電源端子とし、 アノードからカソードに向かう方向を順方向、カソード
    からアノードに向かう方向を逆方向としたとき、 前記正側電源端子より交流出力端子に向かって、正側第
    1の逆導通半導体スイッチおよび正側第2の逆導通半導
    体スイッチを順方向に直列に接続し、 前記負側電源端子より前記交流出力端子に向かって、負
    側第1の逆導通半導体スイッチおよび負側第2の逆導通
    半導体スイッチを逆方向に直列に接続し、 前記中性点電源端子より前記正側第1の逆導通半導体ス
    イッチのカソードに向かって順方向のダイオードを接続
    し、 前記中性点電源端子より前記負側第1の逆導通半導体ス
    イッチのアノードに向かって逆方向のダイオードを接続
    してなる中性点クランプ式の電力交換装置において、 前記正側電源端子の電位と前記中性点電源端子の電位の
    間の任意の電位を持つ正側中間電圧端子ならび前記負側
    電源端子の電位と前記中性点電源端子の電位の間の任意
    の電位を持つ負側中間電圧端子を具備し、 順方向と逆方向の電流を個別に制御できる双方向半導体
    スイッチとリアクトルを直列に接続した第1の転流回路
    を、前記正側中間電圧端子と前記正側第1の逆導通半導
    体スイッチのカソード間に接続し、 順方向と逆方向の電流を個別に制御できる双方向半導体
    スイッチとリアクトルを直列に接続した第2の転流回路
    を、前記負側中間電圧端子と前記負側第1の逆導通半導
    体スイッチのアノード間に接続し、 前記正側第1の逆導通半導体スイッチのアノード・カソ
    ード間に正側電圧変化率抑制用コンデンサを接続し、 前記負側第1の逆導通半導体スイッチのアノード・カソ
    ード間に負側電圧変化率抑制用コンデンサを接続し、 前記中性点電源端子と前記交流出力端子の間に電圧変化
    率抑制用コンデンサを接続したことを特徴とした電力変
    換装置。
  4. 【請求項4】 2つの直流電源を直列に接続し、この直
    流電源のうちの一方を正側直流電源とし、かつ他方を負
    側直流電源とし、前記正側直流電源の正側端子を正側電
    源端子とし、前記負側直流電源の負側端子を負側電源端
    子とし、前記正側直流電源および負側直流電源の接続点
    を中性点電源端子とし、 アノードからカソードに向かう方向を順方向、カソード
    からアノードに向かう方向を逆方向としたとき、 前記正側電源端子より交流出力端子に向かって、正側第
    1の逆導通半導体スイッチおよび正側第2の逆導通半導
    体スイッチを順方向に直列に接続し、 前記負側電源端子より前記交流出力端子に向かって、負
    側第1の逆導通半導体スイッチおよび負側第2の逆導通
    半導体スイッチを逆方向に直列に接続し、 前記中性点電源端子より前記正側第1の逆導通半導体ス
    イッチのカソードに向かって順方向のダイオードを接続
    し、 前記中性点電源端子より前記負側第1の逆導通半導体ス
    イッチのアノードに向かって逆方向のダイオードを接続
    してなる中性点クランプ式の電力交換装置において、 前記正側電源端子の電位と前記中性点電源端子の電位の
    間の任意の電位を持つ正側中間電圧端子ならびに前記負
    側電源端子の電位と前記中性点電源端子の電位の間の任
    意の電位を持つ負側中間電圧端子を具備し、 順方向と逆方向の電流を個別に制御できる双方向半導体
    スイッチとリアクトルを直列に接続した第1の転流回路
    を、前記正側中間電圧端子と前記交流出力端子間に接続
    し、 順方向と逆方向の電流を個別に制御できる双方向半導体
    スイッチとリアクトルを直列に接続した第2の転流回路
    を、前記負側中間電圧端子と前記交流出力端子間に接続
    し、 前記正側電源端子と前記負側電源端子と前記中性点電源
    端子のいずれか一つと、前記逆導通半導体スイッチ相互
    の接続点間に、前記交流出力端子の間に電圧変化率抑制
    用コンデンサを接続したことを特徴とする電力変換装
    置。
  5. 【請求項5】 2つの直流電源を直列に接続し、この直
    流電源のうちの一方を正側直流電源とし、かつ他方を負
    側直流電源とし、前記正側直流電源の正側端子を正側電
    源端子とし、前記負側直流電源の負側端子を負側電源端
    子とし、前記正側直流電源および負側直流電源の接続点
    を中性点電源端子とし、 アノードからカソードに向かう方向を順方向、カソード
    からアノードに向かう方向を逆方向としたとき、 前記正側電源端子より交流出力端子に向かって、正側第
    1の逆導通半導体スイッチおよび正側第2の逆導通半導
    体スイッチを順方向に直列に接続し、 前記負側電源端子より前記交流出力端子に向かって、負
    側第1の逆導通半導体スイッチおよび負側第2の逆導通
    半導体スイッチを逆方向に直列に接続し、 前記中性点電源端子より前記正側第1の逆導通半導体ス
    イッチのカソードに向かって順方向のダイオードを接続
    し、 前記中性点電源端子より前記負側第1の逆導通半導体ス
    イッチのアノードに向かって逆方向のダイオードを接続
    してなる中性点クランプ式の電力交換装置において、 前記正側電源端子の電位と前記中性点電源端子の電位の
    間の任意の電位を持つ正側中間電圧端子ならびに前記負
    側電源端子の電位と前記中性点電源端子の電位の間の任
    意の電位を持つ負側中間電圧端子を具備し、 順方向と逆方向の電流を個別に制御できる双方向半導体
    スイッチとリアクトルを直列に接続した第1の転流回路
    を、前記中性点電源端子と前記交流出力端子間に接続
    し、 順方向と逆方向の電流を個別に制御できる双方向半導体
    スイッチからなる第2の転流回路を、前記中性点電源端
    子と前記第1の転流回路の双方向半導体スイッチとリア
    クトルの接続点に接続し、 前記正側電源端子と前記負側電源端子と前記中性点電源
    端子のいずれか一つと、前記逆導通半導体スイッチ相互
    の接続点間に、前記交流出力端子の間に電圧変化率抑制
    用コンデンサを接続したことを特徴とする電力変換装
    置。
  6. 【請求項6】 2以上n個の直流電源を直列に接続し、
    該直流電源群のうちの最終端部側の一方を第1の直流電
    源とし、該直流電源群のうちの最終端部側の他方を第n
    の直流電源とし、前記第1の直流電源の正側端子を第1
    の電源端子とし、第2の直流電源の正側端子を第2の電
    源端子とし、前記第nの直流電源の正側端子を第nの電
    源端子とし、第nの直流電源の負側端子を第(n+1)
    の電源端子とし、 逆導通正側半導体スイッチをn個直列接続した逆導通正
    側半導体スイッチ群を、前記第1の電源端子と出力端子
    間に接続すると共に、前記第1の電源端子に接続される
    逆導通正側半導体スイッチを最初に動作するものとし、 逆導通負側半導体スイッチをn個直列接続した逆導通負
    側半導体スイッチ群を、前記第(n+1)の電源端子と
    前記出力端子間に接続すると共に、前記第(n+1)の
    電源端子に接続される逆導通負側半導体スイッチを最初
    に動作するものとし、 前記第2の電源端子から第2の逆導通正側半導体スイッ
    チのアノードに向かって順方向のダイオードを接続し、
    前記第3〜第nの電源端子からそれぞれ第3〜第nの逆
    導通正側半導体スイッチのアノードに向かってそれぞれ
    順方向のダイオードを接続し、 第2の電源端子から第2の逆導通負側半導体スイッチの
    アノードに向かって逆方向のダイオードを接続し、第3
    〜第nの電源端子からそれぞれ第3〜第nの逆導通負側
    半導体スイッチのアノードに向かって逆方向のダイオー
    ドをそれぞれ接続してなる多レベル出力電力変換器にお
    いて、 前記第1の電源端子と前記第2の電源端子の電位の間の
    任意の電位を持つ第1の中間電圧端子を具備し、前記第
    2の電源端子と第3の電源端子の電位の間の任意の電位
    を持つ第2の中間電圧端子を具備し、第nの電源端子と
    第(n+1)の電源端子の間の任意の電位を持つ第nの
    中間電圧端子を具備し、 各々が順方向と逆方向の電流を制御できる双方向半導体
    スイッチを備えたn個の転流回路を、前記出力端子と前
    記第2〜前記第の電源端子間にそれぞれ接続し、前記各
    転流回路と前記出力端子の間であって、少なくとも各転
    流回路毎にリアクトルあるいは共通のリアクトルを接続
    し、 前記各電源端子および前記各中間電圧端子と前記逆導通
    スイッチの少なくともひとつの間に電圧変化率抑制用コ
    ンデンサを接続したことを特徴とした電力変換装置。
  7. 【請求項7】 2以上n個の直流電源を直列に接続し、
    該直流電源群のうちの最終端部側の一方を第1の直流電
    源とし、該直流電源群のうちの最終端部側の他方を第n
    の直流電源とし、前記第1の直流電源の正側端子を第1
    の電源端子とし、第2の直流電源の正側端子を第2の電
    源端子とし、前記第nの直流電源の正側端子を第nの電
    源端子とし、第nの直流電源の負側端子を第(n+1)
    の電源端子とし、 逆導通正側半導体スイッチをn個直列接続した逆導通正
    側半導体スイッチ群を、前記第1の電源端子と出力端子
    間に接続すると共に、前記第1の電源端子に接続される
    逆導通正側半導体スイッチを最初に動作するものとし、 逆導通負側半導体スイッチをn個直列接続した逆導通負
    側半導体スイッチ群を、前記第(n+1)の電源端子と
    前記出力端子間に接続すると共に、前記第(n+1)の
    電源端子に接続される逆導通負側半導体スイッチを最初
    に動作するものとし、 前記第2の電源端子から第2の逆導通正側半導体スイッ
    チのアノードに向かって順方向のダイオードを接続し、
    前記第3〜第nの電源端子からそれぞれ第3〜第nの逆
    導通正側半導体スイッチのアノードに向かってそれぞれ
    順方向のダイオードを接続し、 第2の電源端子から第2の逆導通負側半導体スイッチの
    アノードに向かって逆方向のダイオードを接続し、第3
    〜第nの電源端子からそれぞれ第3〜第nの逆導通負側
    半導体スイッチのアノードに向かって逆方向のダイオー
    ドをそれぞれ接続してなる多レベル出力電力変換器にお
    いて、 各々順方向と逆方向の電流を個別に制御できるn個の双
    方向半導体スイッチの一端を、前記第2の電源端子から
    前記第(n+1)の電源端子の全てにそれぞれ接続する
    と共に、前記各双方向半導体スイッチの他端を共通にし
    て前記出力端子に接続し、 前記出力端子と前記各双方向半導体スイッチの他端の共
    通接続点との間に、直流電源と双方向スイッチとリアク
    トルの直列回路からなる転流回路を接続し、 前記各電源端子と前記逆導通スイッチの全てのうちの少
    なくともひとつの間に電圧変化率抑制用コンデンサを接
    続したことを特徴とした電力変換装置。
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