JP3541883B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直流・3相交流変換又は3相交流・直流変換又はこれ等の両方を行うことができる電流形電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
交流電力から直流電力、またはその逆に変換する電力変換器であって、直流側にリアクトルを有する電流形変換器は、非絶縁の降圧コンバ−タや超伝導を利用したエネルギ蓄積システムなどに用いられている。
図1は、従来の三相PWM電流形電力変換器を示す。この電力変換器は、電流源1と、IGBT(絶縁ゲ−ト型バイポ−ラトランジスタ)から成る6個の主スイッチQu、Qv、Qw、Qx、Qy、Qzと、逆流阻止用の6個の主ダイオ−ドDu、Dv、Dw、Dx、Dy、Dzと、3個のフィルタ用コンデンサCuv、Cvw、Cwuとから成る。電流源1は例えば直流電源Eと直流リアクトルLdcとから成る。6個の主スイッチQu、Qv、Qw、Qx、Qy、Qzは電流源1の第1及び第2の直流端子1a、1b間に3相ブリッジ接続されている。3個のコンデンサCuv、Cvw、Cwuは第1、第2及び第3の交流端子2u、2v、2wの相互間に接続されている。6個のスイッチQu、Qv、Qw、Qx、Qy、Qzは、例えば、1997年7月発行の電気学会産業応用部門誌である電学論D、119巻7号、第1022頁〜第1023頁の三浦 友史、松川 誠、中野 博民の論文「三相PWM電流形コンバ−タの新パルス発生法」に記載されているような方法で、オン・オフ制御される。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】
ところで、上記文献に記載された方法では、スイッチング制御の1周期内に、全てのスイッチにたいして1パルスずつ電流が流れる。したがって、変換器全体でのスイッチング損失が大きくなる。また、それぞれのスイッチQu、Qv、Qw、Qx、Qy、Qzを強制的にタ−ンオン及びタ−ンオフするので、スイッチに加わる電気的ストレスが大きい。
【0004】
そこで、本発明の第1の目的は、スイッチングの回数を少なくすることができる電力変換装置を提供することにある。本発明の第2の目的は、スイッチング回数を少なくすることができると共にソフトスイッチングを行うことができる電力変換装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するために手段】
上記目的を解決し、上記目的を達成するための発明を図2〜図20の符号を参照して説明する。
上記第1の目的を達成するための発明は、第1及び第2の直流端子1a、1bと、第1、第2及び第3の交流端子2u、2v、2wと、前記第1の直流端子1aから前記第1の交流端子1aへ向かって正方向電流が流れる方向性を有して前記第1の直流端子1aと前記第1の交流端子2uとの間に接続された第1のスイッチ手段Qu、Duと、前記第1の直流端子1aから前記第2の交流端子2vに向かって正方向電流が流れる方向性を有して前記第1の直流端子1aと前記第2の交流端子2vとの間に接続された第2のスイッチ手段Qv、Dvと、前記第1の直流端子1aから前記第3の交流端子2wへ向かって正方向電流が流れる方向性を有して前記第1の直流端子1aと前記第3の交流端子2wとの間に接続された第3のスイッチ手段Qw、Dwと、前記第1の交流端子2uから前記第2の直流端子1bへ向かって正方向電流が流れる方向性を有して前記第1の交流端子2uと前記第2の直流端子1bとの間に接続された第4のスイッチ手段Qx、Dxと、前記第2の交流端子2vから前記第2の直流端子1bへ向かって正方向電流が流れる方向性を有して前記第2の交流端子2vと前記第2の直流端子1bとの間に接続された第5のスイッチ手段Qy、Dyと、前記第3の交流端子2wから前記第2の直流端子1bへ向かって正方向電流が流れる方向性を有して前記第3の交流端子2wと前記第2の直流端子1bとの間に接続された第6のスイッチ手段Qz、Dzと、前記第1及び第2の直流端子1a、1bに接続された直電流源の電力を3相交流電力に変換するため、又は前記第1、第2及び第3の交流端子2u、2v、2wの3相交流電を直流電力に交換するため
に前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6のスイッチ手段を制御する制御回路とから成る3相電流形PWM電力変換装置であって、前記制御回路は、前記交流端子2u、2v、2wの交流の1周期を複数の区間に分割し、前記複数の区間の内の第1の区間では前記第1、第2及び第3のスイッチ手段の内の2つ又は全部をPWM制御し且つ前記第4、第5及び第6のスイッチ手段PWM制御せず、前記複数の区間の内で前記第1の区間に隣接する第2の区間では前記第4、第5及び第6のスイッチ手段の内の2つ又は全部をPWM制御し且つ前記第1、第2及び第3のスイッチ手段PWM制御しないように前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6のスイッチ手段のための第1、第2、第3、第4、第5及び第6の制御信号Gu、Gv、Gw、Gx、Gy、Gzを形成する回路であることを特徴とする3相電流形PWM電力変換装置に係わるものである。
【0006】
なお、請求項2に示すように、前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6のスイッチ手段は、前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチ(Qu、Qv、Qw、Qx、Qy、Qz)と、これ等にそれぞれ直列に接続された前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主ダイオ−ド(Du、Dv、Dw、Dx、Dy、Dz)とから成ることが望ましい。
また、請求項3に示すように、更に、前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチ(Qu、Qv、Qw、Qx、Qy、Qz)にそれぞれ並列に接続された第1、第2、第3、第4、第5及び第6のスナバ用コンデンサ(Cu、Cv、Cw、Cx、Cy、Cz)を設けることが望ましい。
また、請求項4に示すように、更に、前記第1、第2及び第3の交流端子(2u、2v、2w)の相互間にそれぞれ接続された第1、第2及び第3のフィルタ用コンデンサ(Cuv、Cuw、Cwu)を設けることが望ましい。
また、請求項5に示すように、前記制御回路は、前記第1、第2及び第3の交流端子(2u、2v、2w)における交流の周期と同一の周期を有し且つ順次に120度の位相差を有する第1、第2及び第3の交流電流基準信号(Ju*、Jv*、Jw*)を発生する交流電流基準発生手段(12a、12b、12c)と、前記交流端子(2u、2v、2w)の電圧を検出して第1、第2及び第3の電圧検出信号(Vu、Vv、Vw)を出力する電圧検出回路(3)と、前記第1、第2及び第3の交流端子の交流電圧の周波数よりも高い繰返しを有している鋸波(Vc)発生する鋸波発生器(16又は6a)と、前記交流電流基準信号の1周期を複数に分割した区間の内の所定区間において前記第1、第2及び第3のスイッチ手段の内の少なくとも2つを前記鋸波(Vc)の繰返し周波数でオン・オフ制御し、前記第4、第5及び第6のスイッチ手段はオン・オフ制御せずに少なくとも1つを連続的にオン制御し、前記複数に分割した区間の内の残りの区間において前記第4、第5及び第6のスイッチ手段の内の少なくとも2つを前記高い繰返し周波数でオン・オフ制御し、前記第1、第2及び第3のスイッチ手段はオン・オフ制御せずに少なくとも1つを連続的にオン制御することができるように、前記第1、第2及び第3の交流電流基準信号(Ju*、Jv*、Jw*)を変形して前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6のスイッチ手段の制御形態を決めるための第1、第2、第3、第4、第5及び第6の通電幅基準信号(Jqu*、Jqv*、Jqw*、Jqx*、Jqy*、Jqz*)を演算する通電幅基準演算器(13)と、前記通電幅基準演算器(13)から得られた第1、第2、第3、第4、第5及び第6の通電幅基準信号(Jqu*、Jqv*、Jqw*、Jqx*、Jqy*、Jqz*)と前記電圧検出回路(3)から得られた前記電圧検出信号(Vu、Vv、Vw)とに基づいて、前記鋸波(Vc)と比較するための第1、第2、第3、第4、第5及び第6の比較基準信号(Dqu*、Dqv*、Dqw*、Dqx*、Dqy*、Dqz*)を求めるためのものであって、前記第1、第2及び第3のスイッチ手段の内の少なくとも2つをオン・オフ制御する区間では、前記第1、第2及び第3の比較基準信号(Dqu*、Dqv*、Dqw*)の相互間の大小関係が第1、第2及び第3の電圧検出信号(Vu、Vv、Vw)の相互間の大小関係と逆になるように前記第1、第2及び第3の比較基準信号(Dqu*、Dqv*、Dqw*)を決定し、前記第4、第5及び第6のスイッチ手段の内の少なくとも2つをオン・オフ制御する区間では、前記第4、第5及び第6の比較基準信号(Dqx*、Dqy*、Dqz*)の相互間の大小関係が前記第1、第2及び第3の電圧検出信号(Vu、Vv、Vw)の大小関係と一致するように前記第4、第5及び第6の比較基準信号(Dqx*、Dqy*、Dqz*)を決定するための比較基準演算器(14)と、前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の比較基準信号(Dqu*、Dqv*、Dqw*、Dqx*、Dqy*、dqz*)と前記鋸波(Vc)とを比較して前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチ手段を制御するための制御信号を形成するための第1、第2、第3、第4、第5及び第6の比較手段(17〜22)とを備えていることが望ましい。
また、請求項6に示すように、前記交流電流基準発生器(12a、12b,12c)は、前記直流端子(1a、1b)の電流(Idc)が所定指令値となるように調整された第1、第2及び第3の交流電流基準(Ju*、Jv*、Jw*)を発生するものであることが望ましい。
また、請求項7に示すように、前記鋸波(Vc)は立上り傾斜を有して最大値まで増大し、しかる後リセットされるものであり、前記第1〜第6のスイッチ手段のための複数のPWM制御信号のタ−ンオン時点が実質的に同時であることが望ましい。
また、請求項8に示すように、前記鋸波(Vc)は、立下り傾斜を有して最定値まで減少し、しかる後リセットされるものであり、前記第1〜第6のスイッチ手段のための複数のPWM制御信号はタ−ンオフ時点が実質的に同時であることが望ましい。
また、請求項9に示すように、更に、前記第1、第2及び第3のスイッチ手段と前記第4、第5及び第6のスイッチ手段との間の第1、第2及び第3の相互接続点と前記第1、第2及び第3の交流端子(2u、2v、2w)との間に接続された第1、第2及び第3の交流リアクトル(Lu、Lv、Lw)を有していることが望ましい。
また、請求項10に示すように、更に、第1及び第2の回生用スイッチ(Qa、Qb)と第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7及び第8の回生用ダイオ−ド(Da、Db、Dc、Dd、De、Df、Dg、Dh)と第1及び第2の回生用リアクトル(La、Lb)と第1及び第2の回生用電源(Ea、Eb)とを有し、前記第1の回生用リアクトル(La)の一端は前記第1の直流端子(1a)に接続され、前記第1の回生用スイッチ(Qa)の一端は前記第1の回生用リアクトル(La)の他端に接続され、
前記第1の回生用ダイオ−ド(Da)のアノ−ドは前記第1の回生用スイッチ(Qa)の他端に接続され、前記第1の回生用ダイオ−ド(Da)のカソ−ドは前記第1の主スイッチ(Qu)と前記第1の主ダイオ−ド(Du)との相互接続点に接続され、
前記第2の回生用ダイオ−ド(Db)のアノ‐ドは前記第1の回生用スイッチ(Qa)の他端に接続され、前記第2の回生用ダイオ−ド(Db)のカソ−ドは前記第2の主スイッチ(Qv)と前記第2の主ダイオ−ド(Dv)との相互接続点に接続され、
前記第3の回生用ダイオ−ド(Dc)のアノ‐ドは前記第1の回生用スイッチ(Qa)の他端に接続され、前記第3の回生用ダイオ−ド(Dc)のカソ−ドは前記第3の主スイッチ(Qw)と前記第3の主ダイオ−ド(Dw)との相互接続点に接続され、前記第2の回生用リアクトル(Lb)の一端は前記第2の直流端子(1b)に接続され、前記第2の回生用スイッチ(Qb)の一端は前記第2の回生用リアクトル(Lb)の他端に接続され、前記第4の回生用ダイオ−ド(Db)のカソ−ドは前記第2の回生用スイッチ(Qb)の他端に接続され、前記第4の回生用ダイオ−ド(Dd)のアノ−ドは前記第4のスイッチ(Qx)と前記第4の主ダイオ−ド(Dx)との相互接続点に接続され、前記第5の回生用ダイオ−ド(De)のカソ−ドは前記第2の回生用スイッチ(Qb)の他端に接続され、前記第5の回生用ダイオ−ド(De)のアノ−ドは前記第5のスイッチ(Qy)と前記第1の主ダイオ−ド(Dy)との相互接続点に接続され、前記第6の回生用ダイオ−ド(Df)のカソ−ドは前記第2の回生用スイッチ(Qb)の他端に接続され、前記第6の回生用ダイオ−ド(Df)のアノ−ドは前記第6のスイッチ(Qz)と前記第6の主ダイオ−ド(Dz)との相互接続点に接続され、前記第1の回生用電源(Ea)は前記第7の回生用ダイオ−ド(Dg)を介して前記第1の回生用リアクトル(La)に並列に接続され、前記第2の回生用電源(Eb)は前記第8の回生用ダイオ−ド(Dh)を介して前記第2の回生用リアクトル(Lb)に並列に接続され、前記制御回路は、前記第1〜第6の主スイッチのタ−ンオン時のソフトスイッチングが可能なように前記第1及び第2の回生用スイッチ(Qa、Qb)を所定期間のみオンするためのパルス発生回路を有していることが望ましい。
また、請求項11に示すように、更に、第1及び第2の回生用スイッチ(Qa、Qb)と第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7及び第8の回生用ダイオ−ド(Da、Db、Dc、Dd、De、Df、Dg、Dh)と第1及び第2の回生用コンデンサ(Ca、Cb)と第1及び第2の回生用電流源(41、42)とを有し、前記第1の回生用コンデンサ(Ca)の一端は前記第1の直流端子(1a)に接続され、前記第1の回生用スイッチ(Qa)の一端は前記第1の回生用コンデンサ(Ca)の他端に接続され、前記第1の回生用ダイオ−ド(Da)のアノ−ドは前記第1の回生用スイッチ(Qa)の他端に接続され、前記第1の回生用ダイオ−ド(Da)のカソ−ドは前記第1の主スイッチ(Qu)と前記第1の主ダイオ−ド(Du)との相互接続点に接続され、前記第2の回生用ダイオ−ド(Db)のアノ‐ドは前記第1の回生用スイッチ(Qa)の他端に接続され、前記第2の回生用ダイオ−ド(Db)のカソ−ドは前記第2の主スイッチ(Qv)と前記第2の主ダイオ−ド(Dv)との相互接続点に接続され、前記第3の回生用ダイオ−ド(Dc)のアノ‐ドは前記第1の回生用スイッチ(Qa)の他端に接続され、前記第3の回生用ダイオ−ド(Dc)のカソ−ドは前記第3の主スイッチ(Qw)と前記第3の主ダイオ−ド(Dw)との相互接続点に接続され、前記第2の回生用コンデンサ(Cb)の一端は前記第2の直流端子(1b)に接続され、前記第2の回生用スイッチ(Qb)の一端は前記第2の回生用コンデンサ(Cb)の他端に接続され、前記第4の回生用ダイオ−ド(Da)のカソ−ドは前記第2の回生用スイッチ(Qb)の他端に接続され、前記第4の回生用ダイオ−ド(Dd)のアノ−ドは前記第4のスイッチ(Qx)と前記第4の主ダイオ−ド(Dx)との相互接続点に接続され、前記第5の回生用ダイオ−ド(De)のカソ−ドは前記第2の回生用スイッチ(Qb)の他端に接続され、前記第5の回生用ダイオ−ド(De)のアノ−ドは前記第5のスイッチ(Qy)と前記第1の主ダイオ−ド(Dy)との相互接続点に接続され、前記第6の回生用ダイオ−ド(Df)のカソ−ドは前記第2の回生用スイッチ(Qb)の他端に接続され、前記第6の回生用ダイオ−ド(Df)のアノ−ドは前記第6のスイッチ(Qz)と前記第6の主ダイオ−ド(Dz)との相互接続点に接続され、前記第1の回生用電流源(41)は前記第1の回生用コンデンサ(Ca)に並列に接続され、前記第7の回生用ダイオ−ド(Dg)は前記第1の回生用電流源(41)に並列に接続され、前記第2の回生用電流源(42)は前記第2の回生用コンデンサ(Cb)に並列に接続され、前記第8の回生用ダイオ−ド(Dh)は前記第2の回生用電流源(42)に接続され、前記制御回路は、前記第1〜第6の主スイッチのタ−ンオフ時のソフトスイッチングが可能なように前記第1及び第2の回生用スイッチ(Qa、Qb)を所定期間のみオンするためのパルス発生回路を有していることが望ましい。
【0007】
【発明の効果】
各請求項の発明によれば、第1〜第6のスイッチ手段の全てをオン・オン制御即ちPWM制御しないで、選択されたもののみをオン・オフ制御する。従って、単位時間当たりの第1〜第6のスイッチ手段のスイッチング回数が少なくなり、電力変換装置の効率を向上させることができる。また、スイッチング回数の減少によって、第1〜第6のスイッチング手段に加わる電気的ストレスの回数も低減し、第1〜第6のスイッチング手段の負担が少なくなる。
また、請求項2によれば、電流制御可能なスイッチング手段を容易に構成することができる。
また、請求項3の発明によれば、第1〜第6のスイッチのタ‐ンオフ時のスナバ効果を確実に得ることができる。
また、請求項4の発明によれば、高周波成分の少ない交流を得ることができる。
また、請求項5の発明によれば、第1〜第6のスイッチ手段のオン・オフ制御区間を容易且つ確実に決定することができる。
また、請求項6の発明によれば、電流の制御を容易に達成することができる。
また、請求項7の発明によれば、複数のスイッチ手段のタ‐ンオン時点を同一にすることができる。
また、請求項8の発明によれば、複数のスイッチ手段のタ−ンオフ時点を同一にすることができる。
また、請求項9の発明によれば、交流リアクトルによって出力電流の高周波成分を除去することができるのみでなく、転流時の急激な電流変化を防ぐことができる。
また、請求項10の発明によれば、主スイッチのタ−ンオン時のソフトスイッチングを容易に達成することができる。
また、請求項11の発明によれば、主スイッチのタ‐ンオフ時のソフトスイッチングを容易に達成することができる。
【0008】
【実施形態】
次に、図2〜図20を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0009】
【第1の実施形態】
図2に示す第1の実施形態の電流形電力変換装置は、直流・3相交流変換又は3相交流・直流変換又はこれ等の両方を行うことができるように形成されており、電流源1と、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)から成る第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチQu 、Qv 、Qw 、Qx 、Qy 、Qzと、逆流阻止用の第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主ダイオードDu 、Dv 、Dw 、Dx 、Dy 、Dzと、第1、第2、第3、第4、第5及び第6のスナバ用コンデンサCu 、Cv 、Cw 、Cx 、Cy 、Czと、第1、第2及び第3のフィルタ用の交流コンデンサCuv、Cvw、Cwuと、電圧検出回路3と、電流検出器4と、制御回路5とから成る。
【0010】
電流源1は例えば直流電源Eとここに直列に接続された直流リアクトルLdcとから成り、直流電流Idcを流すことができる回路である。第1〜第6の主スイッチQu〜Qzと第1〜第6の主ダイオ−ドDu〜Dzとから成る第1〜第6のスイッチ手段は電流源1の第1及び第2の直流端子1a、1b間に3相ブリッジ接続されている。3個のコンデンサCuv、Cvw、Cwuは第1、第2及び第3の交流端子2u、2v、2wの相互間に接続されている。
【0011】
IGBTから成る第1〜第6の主スイッチQu 〜Qzは、第1及び第2の直流端子1a、1bと第1〜第3の交流端子2u、2v、2wとの間に第1〜第6の主ダイオードDu 〜Dzを介してブリッジ接続されている。即ち、第1の直流端子1aから第1の交流端子2uへ向って正方向電流が流れるように第1の直流端子1aと第1の交流端子2uとの間に接続された第1の主スイッチQu と第1の主ダイオードDu との直列回路から成る第1のスイッチ手段と、第1の直流端子1aから第2の交流端子2vに向って正方向電流が流れるように、第1の直流端子1aと第2の交流端子2vとの間に接続された第2の主スイッチQv と第2の主ダイオードDv との直列回路から成る第2のスイッチ手段と、第1の直流端子1aから第3の交流端子1wへ向って正方向電流が流れるように第1の直流端子1aと第3の交流端子1wとの間に接続された第3の主スイッチQw と第3の主ダイオードDw との直列回路から成る第3のスイッチ手段と、第1の交流端子2uから第2の直流端子1bへ向って正電流が流れるように第1の交流端子2uと第2の直流端子1bとの間に接続された第4の主ダイオードDxと第4の主スイッチQx との直列回路から成る第4のスイッチ手段と、第2の交流端子2vから第2の直流端子1bへ向って正方向電流が流れるように第2の交流端子2vと第2の直流端子2bとの間に接続された第5の主スイッチQy と第5の主ダイオードDy との直列回路から成る第5のスイッチ手段と、第3の交流端子2wから第2の直流端子1bへ向って正方向電流が流れるように第3の交流端子2wと第2の直流端子1bとの間に接続された第6の主スイッチQzと第6の主ダイオードDzとの直列回路から成る第6のスイッチ手段とによって3相ブリッジ回路が形成されている。なお、第1〜第6の主スイッチQu〜Qzは逆並列に接続された寄生ダイオ−ドを内蔵している。
【0012】
第1〜第6のスナバ用コンデンサCu 、Cv 、Cw 、Cx 、Cy 、Czは第1〜第6の主スイッチQu 、Qv 、Qw 、Qx 、Qy 、Qzに並列に接続されている。
【0013】
第1〜第3の交流コンデンサ即ち、フィルタ用コンデンサCuv、Cvw、Cwuは、第1〜第6の主スイッチQu 〜Qzのオン・オフに基づく高周波成分を除去するものであり、第1〜第3の交流端子2u、2v、2w間にそれぞれ接続されている。このコンデンサCuv、Cvw、Cwuの充電電圧の向きは交流端子2u、2v、2wの電圧の変化に応じて変化する。
【0014】
電圧検出回路3は、第1、第2及び第3の交流端子2u、2v、2wに接続されたトランスを含み、3相交流電圧の各相電圧Vu 、Vv ,Vw を検出し、これをライン3a、3b、3cによって制御回路5に送る。なお、電圧検出回路3のトランスは第1、第2及び第3の巻線がY結線された周知のトランスである。ここでは説明を簡単にするために、交流端子2u、2v、2wにおける相電圧と電圧検出回路3の出力電圧即ち電圧検出信号との両方をVu 、Vv 、Vw で示すことにする。電圧検出回路3からは120度の位相差を順次に有する第1、第2及び第3の電圧検出信号Vu 、Vv 、Vw が得られる。第1、第2及び第3の電圧検出信号Vu 、Vv 、Vw は3相信号であるので、Vu+Vv+Vw =0の関係を有する。
【0015】
電流検出器4は、直流端子1a、1bを流れる電流Idcを検出し、ライン4aによって制御回路5に送る。ここでは、直流端子1a、1bの電流と電流検出器4から得られる電流検出信号の両方を同一のIdcで示す。
【0016】
制御回路5は、電流源1の直流を3相交流に変換して交流端子2u、2v、2wに出力する動作、及び逆に交流端子2u、2v、2wの3相交流を直流に変換する動作が得られるように第1〜第6の主スイッチQu 〜Qzを制御するための第1〜第6の制御信号を形成し、第1〜第6の主スイッチQu 〜Qzの制御端子(ゲート)に送るものである。図2では制御回路5と第1〜第6の主スイッチQu 〜Qzとの接続が省略されているが、各制御信号は各主スイッチQu 〜Qzの制御端子(ゲート)とエミッタとの間に供給される。
【0017】
図2の制御回路5は、図3に示すように電流指令発生器11と第1、第2及び第3の割算器12a、12b、12cと、通電幅基準演算器13と、比較基準演算器14と、スイッチ制御信号形成回路15とから成る。
【0018】
電流指令発生器11は、3相の電流指令値Iu、Iv、Iwを発生する。第1、第2及び第3の電流指令値Iu、Iv、Iwは互いに120度の位相差を有し、Iu +Iv +Iw =0の関係を有する。また、各電流指令値は次の条件を満足するように設定されている。
−Idc≦Iu≦Idc
−Idc≦Iv≦Idc
−Idc≦Iw≦Idc
なお、第1〜第3の電流指令値Iu、Iv、Iwは振幅を除いて図5(B)のJu、Jv、Jwと同様に変化する3相交流信号である。
【0019】
第1、第2及び第3の割算器12a、12b、12cは、第1、第2及び第3の電流指令値Iu、Iv、Iwを電流検出信号Idcで割算して第1、第2及び第3の交流電流基準信号Ju、Jv、Jwを形成するものであり、電流指令発生器11と電流検出信号ライン4aとに接続されている。即ち、第1〜第3の割算器12a、12b、12cは次の割算を行う。
Ju=Iu/Idc
Jv=Iv/Idc
Jw=Iw/Idc
第1〜第3の電流指令値Iu、Iv、Iwの電流検出信号Idcに対する条件から、電流検出信号Idcの正の最大値を1、負の最大値を−1とすると、第1〜第3の交流電流基準信号Ju、Jv、Jwは次の値に制限される。
−1≦Ju≦1
−1≦Jv≦1
−1≦Jw≦1
図5(B)は第1〜第3の交流電流基準信号Ju、Jv、Jwを示している。
【0020】
第1〜第3の割算器12a、12b、12cに接続された通電幅基準演算器13は、図5(B)に示す第1〜第3の交流電流基準信号Ju、Jv、Jwに基づいて図5(C)に示す第1、第2及び第3の通電幅基準信号Jqu、Jqv、Jqwと、図5(D)に示す第4、第5及び第6の通電幅基準信号Jqx、Jqy、Jqzとを形成する。第1〜第6の通電幅基準信号Jqu、Jqv、Jqw、Jqx、Jqy、Jqzは、3相変換回路の主スイッチQu 〜Qzを正弦波の1周期(360度)の全ての期間でオン・オフ制御せず、休止期間を設けて必要な期間のみオン・オフ制御するために使用するものであり、第1〜第6の相通電基準信号とも呼ぶことができるものである。
図5(C)〜(F)において縦軸の1は最大振幅値を示し、0は最小振幅値を示し、0.5は中間値を示している。また図5(A)(B)の1は正の最大振幅値を示し、0は中間値を示し、−1は負の最大振幅値を示している。
図5(C)(D)の第1〜第6の通電幅基準信号Jqu、Jqv、Jqw、Jqx、Jqy、Jqzと図5(B)の交流電流基準信号Ju、Jv、Jwとは次式の関係を有する。
【0021】
t0 〜t2 に示す、Ju*≧0であり且つJv≧0であり且つJw<0である第1区間(0〜60度)は、
Jqu=Ju
Jqv=Jv
Jqw=1+Jw
Jqx=0
Jqy=0
Jqz=1
t2 〜t4 に示す、Ju≧0であり且つJv <0であり且つJw<0である第2区間(60〜120度)は、
Jqu=1
Jqv=0
Jqw=0
Jqx=1−Ju
Jqy=−Jv
Jqz=−Jw
t4 〜t6 に示す、Ju≧0であり且つJv<0であり且つJw≧0である第3区間(120〜180度)は、
Jqu=Ju
Jqv=1+Jv
Jqw=Jw
Jqx=0
Jqy=1
Jqz=0
t6 〜t8 に示す、Ju<0であり且つJv<0であり且つJw≧0である第4区間(180〜240度)は、
Jqu=0
Jqv=0
Jqw=1
Jqx=−Ju
Jqy=−Jv
Jqz=1−Jw
t8 〜t10に示す、Ju<0であり且つJv≧0であり且つJw≧0である第5区間(240〜300度)は、
Jqu=1+Ju
Jqv=Jv
Jqw=Jw
Jqx=1
Jqy=0
Jqz=0
t10〜t12に示す、Ju<0であり且つJv≧0であり且つJw<0である第6区間(300〜360度)は、
Jqu=0
Jqv=1
Jqw=0
Jqx=−Ju
Jqy=1−Jv
Jqz=−Jw (1)
である。なお、上記第1〜第6区間の第1〜第6の通電幅基準信号Jqu、Jqv、Jqw、Jqx、Jqy、Jqzを示す式をまとめて(1)
式と呼ぶことにする。
先の条件により、第1〜第6の通電幅基準信号は次の値に制限される。
0≦Jqu≦1
0≦Jqv≦1
0≦Jqw≦1
0≦Jqx≦1
0≦Jqy≦1
0≦Jqz≦1
Jqu+Jqv+Jqw=1
Jqx+Jqy+Jqz=1
【0022】
比較基準演算器14は、通電幅基準演算器13と第1、第2及び第3の電圧検出信号ライン3a、3b、3cとに接続されており、通電幅基準信号Jqu、Jqv、Jqw、Jqx、Jqy、Jqzと3相の電圧検出信号Vu 、Vv 、Vw とに基づいて図5(E)(F)及び図6に示す各相の比較基準信号Dqu*、Dqv*、Dqw*、Dqx*、Dqy*、Dqz*を生成する。なお、図5(E)の実線はDqu*、鎖線はDqv*、点線はDqw*を示し、図5(F)の実線はDqx*、鎖線はDqy*、点線はDqz*を示す。各相の比較基準信号Dqu*、Dqv*、Dqw*、Dqx*、Dqy*、Dqz*は次式のように求める。第1〜第6の比較基準信号Dqu*〜Dqz*は第1〜第6のオン・オフ指令信号と呼ぶこともできる。
Jqu=1のt2 〜t4 区間(60〜120度)、Jqw=1のt6 〜t8 区間(180〜240度)、Jqv=1のt10〜t12区間(300〜360)においては、Dqu=Jqu、Dqv=Jqv、Dqw=Jqwであり、Dqx、Dqy、Dqzは、図5(A)の第1〜第3の電圧検出信号Vu 、Vv 、Vw の大小関係の条件に従って所定の演算式で求められる。
また、Jqz=1のt0 〜t2 区間(0〜60度)、Jqy=1のt4 〜t6 区間(120〜180度)、Jqx=1のt8 〜t10区間(240〜300度)においては、Dqx=Jqx、Dqy=Jqy、Dqz=Jqzであり、Dqu、Dqv、Dqwは第1〜第3の電圧検出信号Vu 、Vv 、Vw の大小関係に従う所定の演算式で求められる。
【0023】
図5の各区間における比較基準信号Dqu、Dqv、Dqw、Dqx、Dqy、Dqzを求める演算式は次の通りである。
(1) Vv ≦Vu <Vw 且つJqz=1の時即ちt0 〜t1(0〜30度)区間
Dqu=Jqu+Jqv
Dqv=Jqv
Dqw=1
Dqx=Jqx=0
Dqy=Jqy=0
Dqz=Jqz=1
(2) Vu ≦Vv <Vw 且つJqz=1の時即ちt1 〜t2 (30〜60度)区間
Dqu=Jqu
Dqv=Jqv+Jqu
Dqw=1
Dqx=Jqx=0
Dqy=Jqy=0
Dqz=Jqz=1
(3) Vu <Vv ≦Vw 且つJqu=1の時即ちt2 〜t3(60〜90度)区間
Dqu=Jqu=1
Dqv=Jqv=0
Dqw=Jqw=0
Dqx=1
Dqy=Jqy+Jqz
Dqz=Jqz
(4) Vu <Vw ≦Vv 且つJqu=1の時即ちt3 〜t4(90〜120度)区間
Dqu=Jqu=1
Dqv=Jqv=0
Dqw=Jqw=0
Dqx=1
Dqy=Jqy
Dqz=Jqz+Jqy
(5) Vu ≦Vw <Vv 且つJqy=1の時即ちt4 〜t5(120〜150度)区間
Dqu=Jqu
Dqv=1
Dqw=Jqw+Jqu
Dqx=Jqx=0
Dqy=Jqy=1
Dqz=Jqz=0
(6) Vw ≦Vu <Vv 且つJqy=1の時即ちt5 〜t6(150〜180度)区間
Dqu=Jqu+Jqw
Dqv=1
Dqw=Jqw
Dqx=Jqx=0
Dqy=Jqy=1
Dqz=Jqz=0
(7) Vw <Vu ≦Vv 且つJqw=1の時即ちt6 〜t7(180〜210度)区間
Dqu=Jqu=0
Dqv=Jqv=0
Dqw=Jqw=1
Dqx=Jqx+Jqy
Dqy=Jqy
Dqz=1
(8) Vw <Vv ≦Vu 且つJqw=1の時即ちt7 〜t8(210〜240度)区間
Dqu=Jqu=0
Dqv=Jqv=0
Dqw=Jqw=1
Dqx=Jqx
Dqy=Jqy+Jqx
Dqz=1
(9) Vw ≦Vv <Vu且つJqx=1の時即ちt8 〜t9(240〜270度)区間
Dqu=1
Dqv=Jqv+Jqw
Dqw=Jqw
Dqx=Jqx=1
Dqy=Jqy=0
Dqz=Jqz=0
(10) Vv ≦Vw <Vu 且つJqx=1の時即ちt9 〜t10(270〜300度)区間
Dqu=1
Dqv=Jqv
Dqw=Jqw+Jqv
Dqx=Jqx=1
Dqy=Jqy=0
Dqz=Jqz=0
(11) Vu <Vw ≦Vu 且つJqv=1の時即ちt10〜t11(300〜330度)区間
Dqu=Jqu=0
Dqv=Jqv=1
Dqw=Jqw=1
Dqx=Jqx
Dqy=1
Dqz=Jqz+Jqx
(12) Vv <Vu ≦Vw 且つJqv=1の時即ちt11〜t12(330〜360度)区間
Dqu=Jqu=0
Dqv=Jqv=1
Dqw=Jqw=0
Dqx=Jqx+Jqz
Dqy=1
Dqz=Jqz (2)
上記のDqu、Dqv、Dqw、Dqx、Dqy、Dqzを求める演算式をまとめて(2)式と呼ぶことにする。
【0024】
スイッチ制御信号形成回路15は、比較基準演算器14から得られた図6に示す各相比較基準信号Dqu〜Dqz*と鋸波電圧とを比較して第1〜第6のスイッチQu 〜QzのためのPWM制御信号G1 、G2 、G3 、G4 、G5 、G6 を形成するものであって、図4に示すように鋸波発生器16と、第1〜第6の比較器17〜22と、駆動回路23とから成る。
【0025】
鋸波発生器16は、図7(A)に示す鋸波電圧Vc を発生する。鋸波電圧Vc は交流電圧Vu 、Vv 、Vw の周波数(例えば50Hz)よりも十分に高い繰返し周波数(例えば25kHz)で三角波(搬送波)を発生する。鋸波電圧Vc は図7(A)に示すように傾斜を有して立上った後に垂直に立下る波形を有する。なお、この鋸波電圧Vc はその電圧が0から1まで変化するように設定されている。
【0026】
第1、第2、第3、第4、第5及び第6のPWM用比較器17、18、19、20、21、22は、比較基準演算器14から与えられた各相の比較基準信号Dqu、Dqv、Dqw、Dqx、Dqy、Dqzと鋸波発生器16から与えられた鋸波電圧Vc とを比較して図7(B)〜(G)に示すような第1、第2、第3、第4、第5及び第6の制御信号Gu 、Gv 、Gw 、Gx 、Gy 、Gzを形成するものである。各比較器17〜22は、比較基準信号Dqu〜Dqzの値が鋸波電圧Vc 以上の時に論理の1即ち高レベル信号を発生し、これ以外は0即ち低レベル信号を出力する。
【0027】
図7は、図5のt0 〜t1 期間即ち0度〜30度期間の中の一部を拡大して示すものである。この0〜30度期間では、図7(A)で実線で示すようにU相及びV相の比較基準信号Dqu及びDqv*が鋸波電圧Vc に交差し、W相及びZ相の比較基準信号Dqw、Dqzが鋸波電圧Vc の最大値即ち1と同一であり、X相及びY相の比較基準信号Dqx、Dqyが鋸波電圧Vc の最小値即ち0と同一である。従って、第1の比較器17からは図7(B)のt1 〜t3 に示すPWMパルスを含む第1の制御信号Gu が発生し、第2の比較器18からは図7(C)のt1 〜t2 に示すPWMパルスを含む第2の制御信号Gv が発生し、第3の比較器19からは図7(D)の連続的オンを示す第3の制御信号Gw が発生し、第4及び第5の比較器20、21からは図7(E)(F)の連続的にオフを示す第4及び第5の制御信号Gx 、Gy が発生し、第6の比較器22からは図7(G)の連続的オンを示す信号が発生する。PWMパルスのオフになる順番はV相、U相の順番であり、電圧Vu、Vvの大小関係と逆である。
【0028】
第1〜第6の比較器17〜22から得られた第1〜第6の制御信号Gu 〜Gzは駆動回路23を介して図2の第1〜第6の主スイッチQu 〜Qzに供給される。第1〜第6の主スイッチQu 〜Qzが図7(B)〜(G)に示す制御信号Gu 〜Gzに応答してオン・オフすると、第1、第2及び第3のフィルタ用コンデンサCuv、Cvw、Cwu及び第1、第2及び第3の交流端子2u、2v、2wに接続された負荷(図示せず)に図7(H)(I)(J)に示す電流Iu 、Iv 、Iw が流れる。
【0029】
次に、図7のt1 〜t2 区間、t2 〜t3 区間、t3 〜t4 区間の動作を詳しく説明する。なお、以下の説明において電流経路を図2の回路要素を示す記号のみで示すこともある。
【0030】
(t1 〜t2 区間)
図7は図5の0〜30度区間即ちVv <Vu <Vw であり且つJqz=1の区間を示している。図7のt1 〜t2 区間では鋸波電圧Vc のリセットに同期して第1及び第2のに主スイッチQu 、Qv がオンになり、第3及び第6の主スイッチQw 、Qzは前の鋸波周期から引続きオン状態にある。0〜30度区間では第1〜第3のフィルタ用コンデンサCuv、Cvw、Cwuが図2で示す極性に充電されており、第1、第2及び第3の交流端子2u、2v、2wにおけるU、V、W相電圧は図5(A)と同様にVv <Vu <Vw の関係を有する。W相が最も電位が高く、V相が最も電位が低いので、Cvw及びCuv−Cwuから、Dz−Qz−1−Qv −Dv の経路によって図7(I)(J)に示す電流Iv Iw が流れる。即ち、直流電流IdcはDz−Qzを介して供給され、Qv −Dzを介して放出される。
【0031】
(t2 〜t3 )
t2 時点でV相の主スイッチQv がターンオフ制御されると、Cvw及びCuv−Cwuから、Dz−Qz−1−Cv −Dv の経路でスナバ用コンデンサCv が充電され、このコンデンサCv 及び第2の主スイッチQv の電圧が徐々に高くなり、第2の主スイッチQv のターンオフがソフトスイッチングとなる。第2のスナバ用コンデンサCv の電圧が第1のフィルタ用コンデンサCuvの電圧よりも高くなると、第1の主スイッチQu 及び第1の主ダイオードDu が順バイアス状態となり、Cwu及びCuv−Cuwから、Dz−Qz−1−Qu −Du の経路で図7(H)(J)に示す電流Iu 、Iw が流れる。即ち、直流電流IdcはDz−Qzを介して供給され、Qu −Du を介して放出される。
【0032】
(t3 〜t4 )
t3 時点で第1の主スイッチQu がターンオフ制御されると、第1のスナバ用コンデンサCu が、Cwu及びCuv+Cvw−Dz−Qz−1−Cu −Du の経路で充電され、この電圧が徐々に高くなり、第1の主スイッチQu のソフトスイッチングが達成される。
第1のスナバ用コンデンサCu の電圧と第1のフィルタ用コンデンサCuvの電圧との和が第2のスナバ用コンデンサCv よりも高くなると、第2のスナバ用コンデンサCv の充電電流も流れる。
第1のスナバ用コンデンサCu の電圧が第2のフィルタ用コンデンサCvwの電圧よりも高くなると、第3の主スイッチQw 及び第3の主ダイオードDw が順バイアス状態となり、オンする。この結果、E−Ldc−Qw −Dw −Dz−Qzの経路で直流電流Idcが還流する。t4 時点になると再び第1及び第2の主スイッチQu 、Qv がオン制御され、t1 〜t4 と同様な動作の繰返しが生じる。直流電流Idcが還流している時には直流リアクトルLdcにエネルギが蓄積される。
なお、図5の30〜360度区間においても、0〜30度区間と同様な原理の動作が生じる。
【0033】
交流電流Iu 、Iv 、Iw の制御は、電流検出器4による直流電流Idcの検出に基づいて実行される。例えば、出力電流が目標値よりも小さくなると、第1〜第3の割算器12a〜12cの出力即ち第1〜第3の交流電流基準Ju 、Jv 、Jw が大きくなり、PWMパルスの幅が広がり、電流が増大する。出力電流が目標値よりも高い時は、上記の低い時と逆の動作になる。
【0034】
また、図2の回路において、交流端子2u、2v、2wに3相交流電源又は回生電源を接続し、直流電源E又はこの代りに負荷に直流を供給することもできる。この逆変換時の動作は順変換時の動作と同一である。
【0035】
本実施形態は次の効果を有する。
(1) 図5(E)(F)及び図6(A)〜(F)から明らかなように、交流の60度区間毎に3相ブリッジ回路の上半分のアームの主スイッチQu 、Qv 、Qw 又は下半分のアームの主スイッチQx 、Qy 、Qzのオン・オフ動作を禁止し、且つオン・オフ動作が許可されている側のアームにおいても、2つのスイッチがオン・オフするのみである。従って、従来回路に比べてスイッチング回数が大幅に少なくなり、効率向上を図ることができる。
(2) 第1〜第6のスナバ用コンデンサCu 〜Czを設けたので、第1〜第6の主スイッチQu 〜Qzのターンオフ時のソフトスイッチングが達成され、電気的ストレスの低減を図ることができる。即ち、図7のt1 〜t4 の1周期において、電気的ストレスの加わるスイッチングはt1 時点の1回のみとなり、ストレス及びスイッチング損失が小さくなる。
(3) 主スイッチQu 〜Qzのスイッチング回数を低減させるための演算処理を、U、V、W相の電圧Vu 、Vv 、Vw の大小関係に基づいて行っているので、比較的簡単に達成できる。
【0036】
【第2の実施形態】
次に、図8及び図9を参照して第2の実施形態の電力変換装置を説明する。但し、第2の実施形態の電力変換装置は、第1の実施形態を示す図2の回路に第1、第2及び第3の交流リアクトルLu 、Lv 、Lw を追加し、且つ図7(A)の鋸波電圧Vc の傾きを図9(A)に示すように逆にした他は、第1の実施形態の電力変換装置と実質的に同一であるので、図8及び図9において図1〜図7と実質的に同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。また、図8の説明において必要に応じて図3〜図7も参照することにする。
【0037】
第1、第2及び第3の交流リアクトルLu 、Lv 、Lw は3相ブリッジ回路のダイオードDu 、Dv 、Dw 、Dx 、Dy 、Dzの相互接続点と第1〜第3の交流端子2u、2v、2wとの間のラインに直列に接続されている。これ等のリアクトルLu 、Lv 、Lw は高周波成分を除去するためのフィルタとして機能する。
【0038】
第2の実施形態において制御回路5に含まれている図4の鋸波発生器16と同様なものから図9(A)に示す鋸波電圧Vc が発生する。図8(A)の鋸波電圧Vc は垂直に立上った後に傾斜を有して立下っている。図9の波形は、図7と同様に図5及び図6の0〜30度区間の一部を示す。従って、第1及び第2の主スイッチQu 、Qv のための第1及び第2の制御信号Gu 、Gv のみにPWMパルスが含まれている。図9(B)(C)から明らかなように、第1及び第2の制御信号Gu 、Gv のパルスの後縁が互いに同期している。図9(B)(C)から明らかなようにU相、V相の順で主スイッチQu,Qvがオンを開始する。即ち電圧Vu、Vvの大小の順に第1及び第2の主スイッチQu、Qvがオンを開始する。
【0039】
図9のt1 〜t2 区間は、第3及び第6の主スイッチQw 、Qzのための制御信号Gw 、Gzのみが高レベルである。従って、この区間ではE−Ldc−Qw −Dw −Dz−Qzの経路で直流電流Idcが還流する。
【0040】
図9のt2 時点で第1の主スイッチQu がオン状態に転換すると、第3のフィルタ用コンデンサCwuの電圧によってCwu−Lw −Dw −Qw −Qu −Du −Lv の経路で電流が還流し、第3の主スイッチQw の電流が減少し、代って第1の主スイッチQu の電流が徐々に増大する。なお、第3の主ダイオードDw はコンデンサCwuの電圧に対して逆方向であるが、逆回復時間の間に逆方向電流が流れる。また、第1〜第6の主スイッチQu〜Qzには逆並列に寄生ダイオ−ドが接続されているので第3の主スイッチQwにも電流が流れる。第1の主スイッチQu の電流はソフトに立上るので、第1の主スイッチQu のターンオンが零電流スイッチングとなり、電気的ストレスが発生しない。第3の主ダイオードDw の逆回復時間が経過すると、この電流は実質的に零になる。その後、同様にCwu及びCuv−Cvwから、Lw −Dz−Qz−E−Ldc−Qu −Du −Lu の回路で図9(H)(J)の電流Iu 、Iw が流れる。
【0041】
(t3 〜t4 )
t3 時点で第2の主スイッチQv がオン制御されると、第1のフィルタ用コンデンサCuvの電圧によってLu −Du −Qu −Qv −Dv −Lv −Cuvの経路で電流が還流し、第2の主スイッチQv 及び第2の主ダイオードDv の電流が徐々に上昇する。従って、第2の主スイッチQv のターンオン電流はソフトに立上り、第2の主スイッチQv のターンオンに伴う電気的ストレスは発生しない。その後、第1の主スイッチQu 及び第1の主ダイオードDu の電流が減少し、第1の主ダイオードDu が逆回復し、ここを流れる電流が零になる。その後、1−Qv −Dv −Lv −Cvw及びCuv−Cwuから、Lw −Dz−Qzの経路で図9(I)(J)の電流Iv 、Iw が流れる。t4 時点で第1及び第2の主スイッチQu 、Qv がターンオフ制御されると、t1 〜t4 と同様な動作の繰返しが生じる。
なお、図5の30〜360度区間においても0〜30度区間と同様な原理の動作が生じる。
【0042】
第2の実施形態においても図9から明らかなように0〜30度区間では鋸波電圧Vc の1周期中に第1及び第2の主スイッチQu 、Qv がオン・オフするのみであり、残りの30〜360度区間でも2個の主スイッチがオン・オフするのみであるから、第1の実施形態と同様にスイッチング回数が少なくなり、効率が向上する。また、交流リアクトルLu 、Lv 、Lw の働きによって主スイッチQu 〜Qzのターンオン時に電流がソフトに立上り、電気的ストレスが抑制される。つまり、本実施形態においても電気的ストレスを伴うスイッチングは鋸波電圧Vc の1周期で1回のみであり、スイッチング損失が少なくなる。
【0043】
【第3の実施形態】
次に、図10〜図13を参照して第3の実施形態の電力変換装置を説明する。但し、図10〜図12において図2〜図7と実質的に同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。また、必要に応じて図2〜図7も参照する。
【0044】
図10の電力変換装置は、図2の回路に、ソフトスイッチング回路を形成するために、第1及び第2の回生用リアクトルLa 、Lb と、第1〜第8の回生用ダイオードDa 〜Dh と、第1及び第2の回生用スイッチQa 、Qb と、第1及び第2の回生用電圧源Ea 、Eb とを付加し、且つ変形された制御回路5aを設け、この他は図2と同一に構成したものである。なお、図10で付加した各回路素子を転流用又はソフトスイッチング用素子と呼ぶこともできる。付加した各回路素子はスナバ用コンデンサCu 〜Czのエネルギを電源又は負荷に回生するために使用されている。
【0045】
第1の回生用リアクトルLa は第1の直流端子1aと第1の回生用スイッチQa の一端との間に接続されている。第1の回生用スイッチQa の他端は第1、第2及び第3の回生用ダイオードDa 、Db 、Dc のアノードに接続されている。第1の回生用ダイオードDa のカソードは第1の主ダイオードDu と第1の主スイッチQu との接続点に接続されている。第2の回生用ダイオードDb のカソードは第2の主ダイオードDv と第2の主スイッチQv との接続点に接続されている。第3の回生用ダイオードDc のカソードは第3の主ダイオードDw と第3の主スイッチQw との接続点に接続されている。
【0046】
第2の回生用リアクトルLb は第2の直流端子1bと第2の回生用スイッチQb の一端との間に接続されている。第2の回生用スイッチQb の他端は第4、第5及び第6の回生用ダイオードDd 、De 、Df のカソードに接続されている。第4の回生用ダイオードDd のアノードは、第4の主ダイオードDx と第4の主スイッチQx との接続点に接続されている。第5の回生用ダイオードDe のアノードは第5の主ダイオードDy と第5の主スイッチQy との接続点に接続されている。第6の回生用ダイオードDf のアノードは第6の主ダイオードDzと第6の主スイッチQzとの接続点に接続されている。
【0047】
第1の回生用電圧源Ea は第7の回生用ダイオードDg を介して第1の回生用リアクトルLa に並列に接続されている。第2の回生用電圧源Eb は第8の回生用ダイオードDh を介して第2の回生用リアクトルLb に並列に接続されている。第7及び第8の回生用ダイオードDg 、Dh は電圧源Ea 、Eb で逆バイアスされる極性を有する。
【0048】
制御回路5aは、図11に示すように変形されたスイッチ制御信号形成回路15aを設けた他は、図3の回路と同一に構成されている。変形されたスイッチ制御信号形成回路15aは、図12に示すように図4の回路に回生制御用パルス発生回路31と駆動回路32とを付加し、この他は図4と同一に構成したものである。
回生制御用パルス発生回路31は、パルス形成回路33と区間判定回路34と第1及び第2の分配スイッチ35、36とNOT回路37とから成る。
【0049】
回生制御用パルス形成回路33は、第1及び第2の回生用スイッチQa 、Qb をオン・オフ制御するための信号を形成するためのものであって、第1及び第2の回生用比較器38a、38bと、第1及び第2の基準電圧源38c、38dと、フリップフロップ38eと、トリガ回路38fとから成る。第1の回生用比較器38aの正入力端子は鋸波発生器16に接続され、この負入力端子は第1の基準電圧V1 を与える第1の基準電圧源38cに接続されている。第1の基準電圧V1 は図13(A)に示すように鋸波電圧Vc の最高値よりも僅かに低く且つスイッチQu 〜Qzのオン・オフ期間における各相比較基準信号Dqu〜Dqzの最高値よりも高い値を有する。即ち、図13(A)では、V1 がDqu値と振幅1との間に設定されている。第2の回生用比較器38bの正入力端子は鋸波発生器16に接続され、この負入力端子は第2の基準電圧V2 を与える第2の基準電圧源38dに接続されている。第2の基準電圧V2 は図13(A)に示すように鋸波電圧Vc の最低値の零よりも少し高い値に設定されている。なお、第2の基準電圧V2 は、スイッチQu 〜Qzのオン・オフ期間における各相比較基準Dqu〜Dqzの最低値と鋸波電圧Vc の最低値との間に設定することが望ましい。フリップフロップ38eのセット端子Sは第1の回生用比較器38aに接続され、リセット端子Rはトリガ回路38fを介して第2の回生用比較器38bに接続されている。従って、図13(A)に示すように鋸波電圧Vc が第1の基準電圧V1 を横切ると一方の比較器38aから高レベルパルスが発生し、この前縁でフリップフロップ38eがトリガされる。また、鋸波電圧Vc が第2の基準電圧V2 を横切ると、高レベルパルスが発生し、この前縁がトリガ回路38fで検出され、フリップフロップ38eがリセットされる。この結果、フリップフロップ38eからは図13(K)のta 〜tb に示すパルス信号Gabが得られる。この信号Gabは、第1及び第2の分配スイッチ35、36と第2の駆動回路32を介して第1及び第2の回生用スイッチQa 、Qb に送られる。なお、図13(K)のパルスは、スナバ用コンデンサCu 〜Czの電荷の放出時間以上に設定される。
【0050】
区間判定回路34は、図5のJqu=1、Jqv=1、Jqw=1の区間であるか否かを判定する回路であり、図3の通電幅基準演算器13に接続されている。この判定回路34はJqu=1又はJqv=1又はJqw=1の時に1即ち高レベル信号を出力し、上記条件を満足していない時に0即ち低レベル信号を出力する。第1の分配スイッチ35の制御端子はNOT回路37を介して判定回路34に接続されている。従って、第1の分配スイッチ35は判定回路34の低レベル出力に応答して図5の0〜60度区間、120〜180度区間及び240〜300度区間でオンになり、パルス形成回路33の出力パルスを駆動回路32を介して第1の回生用スイッチQa に送る。第2の分配スイッチ36は判定回路34の出力で制御され、判定回路34の高レベル出力に応答して図5の60〜120度区間、180〜240度区間及び300〜360度区間でオンになり、パルス形成回路33の出力パルスを駆動回路32を介して第2の回生用スイッチQb に送る。
【0051】
図13は図7と同一の0〜30度区間の一部を示すものであり、図13(K)以外は図7(A)〜(J)と同一である。図13(K)のパルスは図10の第1の回生用スイッチQa の制御端子に供給される。0〜30度区間では、図13から明らかなように第1及び第2の主スイッチQu 、Qv がオン・オフ制御され、第3及び第6の主スイッチQw 、Qzが連続的にオンに制御され、第4及び第5の主スイッチQx 、Qy が連続的にオフに制御される。図10の回路の第1、第2及び第3の交流電流Iu 、Iv 、Iw は、図7(H)(I)(J)と同一の図13(H)(I)(J)に示すように流れる。
【0052】
図13のt1 〜t2 区間の動作は、第1の回生用スイッチQa の回路の動作を除いて図7のt1 〜t2 区間の動作と同一であり、1−Qv −Dv −Cvw及びCuv+Cwv−Dz−Qzの経路に電流が流れる。また、図13のt2 〜t3 区間の動作は図7のt2 〜t3 区間の動作と同一であって、1−Qu −Du −Cwu及びCuv+Cvw−Dz−Qzの経路に電流が流れる。また、図13のt3 〜t4 区間の動作は図7のt3 〜t4 区間の動作と同一であり、1−Qw −Dw −Dz−Qzの経路に電流が流れる。
【0053】
次に、スナバ用コンデンサCu 〜Czのエネルギの回生動作を図14を参照して説明する。図14は図13のta 〜tb 区間の各部の状態を示す。図14のta 、tb 、t1 は図13のta 、tb 、t1 と同一時点を示す。図13のt1 直前はt3 〜t4 区間と同様に1−Qw −Dw −Dz−Qzの経路に電流が流れている。
【0054】
(ta 〜ta1)
ta 時点で第1の回生用スイッチQa をターンオンすると、1−La −Qa −Db −Dv −Cvw及びCuv+Cwu−Dz−Qzの経路が成立し、第2のフィルタ用コンデンサCvwの電圧が第1の回生用リアクトルLa に印加され、ここを流れる電流Iqaが図14(E)に示すように徐々に上昇する。このため、第1の回生用スイッチQa のターンオン時のソフトスイッチングが達成され、ここに加わる電気的ストレスは小さく、またスイッチング損失も小さい。
第1の回生用リアクトルLa の電流の増大に反比例的に第3の主スイッチQw の電流Iqwが図14(B)に示すように低下し、第1の回生用リアクトルLa を通る電流が直流電流Idcよりも大きくなると、第3の主ダイオードDw が逆バイアス状態となり、オフ状態になる。即ち、Cvw−Dw −Qw −La −Qa −Db −Dv の経路で第3の主ダイオードDw が逆バイアスされてオフ状態に転換する。
【0055】
(ta1〜ta2)
次に、Cv −La −Qa −Db から成る共振回路で第2のスナバ用コンデンサCv の放電が生じ、この電圧Vcvが図14(A)に示すようにta1から低下し始める。
【0056】
(ta2〜ta3)
第2の主スナバ用コンデンサVcvが低下し、ta2時点で第1の主ダイオードDu の逆バイアスが解除され、Cu −La −Qa −Da の共振回路が形成され、第1のスナバ用コンデンサCu の電圧Vcuが図14(A)に低下し、ta3時点で第1及び第2のスナバ用コンデンサCu 、Cv の電圧Vcu、Vcvが零になる。
【0057】
(ta3〜t1 )
ta3〜t1 区間では、La −Qa −Dc −Qw の回路が形成され、ここに巡還電流が流れる。
【0058】
(t1 〜tb )
t1 時点で第1及び第2の主スイッチQu 、Qv がターンオン制御される。この時、第1及び第2の主スイッチQu 、Qv の電圧が前もって零にされているので、零電圧スイッチング(ZVS)となり、ターンオンに伴う電気的ストレスが印加されず、且つスイッチング損失も生じない。
【0059】
(tb 以後)
tb で第1の回生用スイッチQa をターンオフすると、直流電流Id は3つの交流端子2u、2v、2wの中で最も電位の低い第2の交流端子2vに向って流れる。即ち、1−Qv −Dv −Cvw及びCuv+Cwu−Dz−Qzの経路に電流が流れる。また、第7の回生用ダイオードDg がtb 時点でオンになり、La −Dg −Ea の回路が形成され、第1の回生用リアクトルLa のエネルギが図14 (C)に示すように第1の回生用電源Ea に回生される。第1の回生用電源Ea はコンデンサ又は蓄電池から成る。この回生用電源Ea のエネルギは直流端子1a、1b間側又は交流端子2u、2v、2w側又は図示されていない制御用電源に回生することができる。
【0060】
以上、0〜30度区間の動作について述べたが、他の区間においても同様な動作が生じる。なお、図5の60〜120度区間、180〜240度区間、300〜360度区間では、第2の回生用スイッチQb がオン・オフ動作し、ブリッジ回路の下半分の回路において上半分と同様な動作が生じる。
【0061】
第3の実施形態においても図13から明らかなように鋸波の1周期の間に2つの主スイッチがオン・オフするのみであるから、第1の実施形態と同一の効果を得ることができる。更に、この第3の実施形態では第1及び第2の回生用スイッチQa 、Qb の働きによってスナバ用コンデンサCu 〜Czのエネルギを主スイッチQu 〜Qzのターンオン前に放出することができ、スイッチング損失の低減及び電気的ストレスの低減を更に向上させることができる。
【0062】
【第4の実施形態】
次に、図15〜図17を参照して第4の実施形態の電力変換装置を説明する。但し、図15〜図17において、図2〜図14と実質的に同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0063】
図15の電力変換装置は、図8の回路に図10の第1及び第2の回生用スイッチQa 、Qb 及び第1〜第8の回生用ダイオードDa 〜Dh に相当するものを付加し、新たに第1及び第2の回生用コンデンサCa 、Cb と第1及び第2の回生用電流源41、42とを設け、且つ変形された制御回路5bを設けた他は、図8と同一に形成したものである。
【0064】
図15において第7の回生用ダイオードDg は第1の直流端子1aと第1の回生用スイッチQa との間に接続されている。第1の回生用コンデンサCa 及び第1の回生用電流源41は第1の回生用ダイオードDg に並列に接続されている。第8の回生用ダイオードDh は第2の直流端子1bと第2の回生用スイッチQb との間に接続されている。第2の回生用コンデンサCb 及び第2の回生用電流源42は第8の回生用ダイオードDh に並列に接続されている。なお、第7及び第8の回生用ダイオードDg 、Dh は第1及び第2の回生用スイッチQa 、Qb に対して逆の方向性を有している。
【0065】
図15の制御回路5bは、図12に示す第3の実施形態のスイッチ制御信号形態15aを変形したスイッチ制御信号形成回路15bを設けた他は、第1〜第3の実施形態と同一に構成されている。図16に示す第4の実施形態のスイッチ制御信号形成回路15bは、図12の鋸波発生器16を変形した鋸波発生器16aを設け、且つ図12の回生用パルス発生回路31を変形したパルス発生回路31aを設けた他は、図12と同一に形成されている。
【0066】
図16の鋸波発生器16aは図17(A)に示すように立下り傾斜の鋸波電圧Vc を発生する。図16の回生用パルス発生回路31aは、図12の回生用パルス発生回路31のパルス形成回路33を変形し、この他は図12と同一に形成したものである。図16のパルス形成回路33aは鋸波発生器16aに接続され、図17(A)に示す立下り傾斜の鋸波電圧Vc のリセット時点に同期して図17(K)の方形波パルスを発生する。図17(K)のパルスは主スイッチQu 〜Qzの転流時間以上のパルス幅を有する。
【0067】
第1〜第6の主スイッチQu 〜Qa のオン・オフ制御動作は、図8及び図9に示す第2の実施形態と同一である。
図17は図7及び図9と同様に図5の0〜30度区間の一部を示している。従って、図17のt1 時点の直前は図7及び図13のt1 〜t2 区間、並びに図9のt3 〜t4 区間と同一である。また、図17の(K)を除く(A)〜(J)は図9の(A)〜(J)と同一である。
【0068】
(第1モード)
図17のt1 直前には、第1、第2、第3及び第6の主スイッチQu 、Qv 、Qw 、Qzがオンしている。t1 直前の区間では、第3のフィルタ用コンデンサCvwの電圧が最も高く、第2の交流端子2vの電位が最も低いので、Cvw−Lw −Dz−Qz−1−Qv −Dv −Lu の経路で図17(I)(J)に示す電流Iv 、Iw が流れる。この区間には、第1の回生用電流源41と第7の回生用ダイオードDg との閉回路にも電流が流れる。
(第2モード)
図17のt1 で第1の回生用スイッチQa がオンになる。しかし、第1の回生用スイッチQa の端子間電圧は零であるので、第1の回生用スイッチQa に直ちに電流が流れない。即ち、t1 時点では、第1〜第3の主スイッチQu 〜Qw が図17(B)(C)(D)に示すようにオン状態にあるので、第1の回生用スイッチQa は第1〜第3の主スイッチQu 〜Qw で短絡されており、第1の回生用スイッチQa の両端子間電圧は零であり、ここに電流が流れない。従って、第1の回生用スイッチQa のターンオン時に電気的ストレスが第1の回生用スイッチQa に印加されない。
(第3モード)
t1 時点では第1及び第2の主スイッチQu 、Qv が同時にターンオフ制御される。これにより、1−Ca −Qa −Db −Dv −Lv −Cvw及びCuv+Cwu−Lw −Dz−Qzの経路で第1のスナバ用コンデンサCa が徐々に充電され、この電圧Vcaが図18に示すように徐々に高くなる。この結果、第1及び第2の主スイッチQu 、Qv の零電圧スイッチングが達成され、第1及び第2の主スイッチQu 、Qv のターンオフ時の電気的ストレス及びスイッチング損失は無い。
(第4モード)
第3モードにおいて第1のスナバ用コンデンサCa の電圧Vcaが第2のフィルタ用コンデンサCvuの電圧よりも高く充電されると、第3の主ダイオードDw が順方向バイアス状態に戻り、Qw −Dw −Lw −Cvw−Lv −Db −Dv −Qa −Ca の経路に電流が流れ、第2及び第3の交流リアクトルLv 、Lw のエネルギが第1の回生用コンデンサCa に移される。
(第5モード)
第2及び第3の交流リアクトルLv 、Lw のエネルギの放出が終了し、ここを流れる電流が零になると、第2の主ダイオードDv 及び第2の回生用ダイオードDb がオフ状態になる。ダイオードDv 、Db がオフの第5のモード時には、1−Qw −Dw −Dz−Qzの経路で巡還電流が流れる。また、回生用コンデンサCa のエネルギが回生用電流源41に戻される。
(第6モード)
図17のTb 時点で第1の回生用スイッチQa がターンオフ制御される。tb 時点よりも前の第5モードで既に第1の回生用スイッチQa に電流が流れていないので、tb 時点で第1の回生用スイッチQa は零電流スイッチングされる。従って、ターンオフ時に電気的ストレスが生じない。
この第1の回生用スイッチQa がオフの期間に第1の回生用コンデンサCa のエネルギが第1の回生用電流源41に回生される。
(第7モード)
第1の回生用コンデンサCa のエネルギの全部が第1の回生用電流源41に回生されると、第7の回生用ダイオードDg がオンになり、電流源41とダイオードDg の閉回路を電流が還流する。
第1の回生用電流源41に回生されたエネルギは、図示されていない回生回路によって電流源1側、交流端子2u、2v、2w側、又は図示されていない制御電源に周知の方法で回生される。
【0069】
図5の0〜30度以外の区間においても0〜30度の区間と同様な動作が生じる。
【0070】
第4の実施形態においても、図17から明らかなように鋸波電圧Vc の1周期に2つの主スイッチQu 、Qv がオン・オフ制御されるのみであり、他の主スイッチは連続的にオフ制御又はオン制御される。従って、主スイッチQu 〜Qzにおける電気的ストレス及びスイッチング損失を第2の実施形態と同様に低減することができる。また、回生用コンデンサCa 、Cb で主スイッチQu 〜Qzのターンオフ時の零電圧スイッチングを達成することができる。従って、第2の実施形態よりも効果が良くなる。
【0071】
【変形例】
本発明は上述の実施形態に限定されるものでなく、例えば次の変形が可能なものである。
(1) 上述の実施形態では、逆方向接続されたダイオードを内蔵するIGBTを主スイッチQu 〜Qz及び回生用スイッチQa 、Qb として使用したが、この代りに、逆方向接続されたダイオードが外部接続又は内蔵されたバイポーラトランジスタ又は電界効果トランジスタ等の別の半導体スイッチを使用することができる。また、第1〜第6の主スイッチQu 〜Qzとして逆流阻止機能を有するスイッチング素子を使用して第1〜第6の主ダイオードDu 〜Dzを省くことができる。
(2) 図2及び図10の回路に図8及び図15の交流リアクトルLu 、Lv 、Lw と同様のものを接続することができる。また、図8及び図15の回路に図2及び図10の第1〜第6のスナバ用コンデンサCu 〜Czと同様なものを接続することができる。
(3) 図12等の区間判定回路34を第4、第5及び第6の通電幅基準信号Jqx、Jqy、Jqzに基づいて作成することができる。 また、Jqu*、Jqv*、Jqw*がJu*、Jv*、Jw*のみから生成できることにより、区間判定回路34の出力を、Ju*、Jv*、Jw*又はIu*、Iv*、Iw*から直接生成することもできる。
(4) 図12のパルス形成回路33を図18に示すように変形することができる。図18では、第1及び第2のタイマ51、52によって図19(C)のパルスを作成している。即ち、第1のタイマ51によって図19(A)の鋸波電圧の立上り開始時点(リセット時点)から図19(B)に示すように第1の時間T1 を計測している。第2のタイマ52は、第1のタイマ51の計測終了時点に同期してトリガされ、第2の時間T2 を計測し、図19(C)のパルスを第1及び第2の回生用スイッチQa 、Qb のための制御信号として出力する。第2の時間T2 は図13のta 〜tb に相当する。
(5) パルス形成回路33を図20に示すように変形することができる。図20の第1のタイマ51aは図18の第1のタイマ51と同一の第1の時間T1 を鋸波電圧Vc に同期して計測し、この終了時にトリガパルスを発生し、フリップフロップ53をセットする。第2のタイマ52aは図19のT1 +T2 に相当する時間を鋸波電圧Vc に同期して計測し、この終了時にトリガパルスを発生する。フリップフロップ53は図19(C)と同一のパルスを発生する。
(6) 電圧検出回路3の出力段及び電流検出器4の出力段にアナログ・ディジタル変換回路を設け、制御回路5をディジタル信号処理回路とし、制御回路5の出力段にディジタル・アナログ変換回路を設けることができる。
(7) 前記スナバ用コンデンサCu 〜Czは浮遊容量であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のPWMコンバータを示す回路図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の電力変換装置を示す回路図である。
【図3】図2の制御回路を示すブロック図である。
【図4】図3のスイッチ制御信号形成回路を示すブロック図である。
【図5】図3の各部の状態を示す波形図である。
【図6】図5の(E)(F)を詳しく示す波形図である。
【図7】図2及び図4の各部の状態を示す波形図である。
【図8】第2の実施形態の電力変換装置を示す回路図である。
【図9】図8の各部の状態を示す波形図である。
【図10】第3の実施形態の電力変換装置を示す回路図である。
【図11】図10の制御回路を示すブロック図である。
【図12】図11のスイッチ制御信号形成回路を示すブロック図である。
【図13】図10の各部の状態を示す波形図である。
【図14】図10のta 〜tb 区間における図10の各部の状態を詳しく示す波形図である。
【図15】第4の実施形態の電力変換装置を示す回路図である。
【図16】図15の制御回路に含まれているスイッチ制御信号形成回路を図12と同様に示すブロック図である。
【図17】図15の各部の状態を示す波形図である。
【図18】図12の回生用パルス形成回路33の変形例を示すブロック図である。
【図19】図18の各部の波形図である。
【図20】別の変形例のパルス形成回路を示すブロック図である。
【符号の説明】
Qu 〜qz 第1〜第6の主スイッチ
Qa 、Qb 第1及び第2の回生用スイッチ
Du 〜Dz 第1〜第6の主ダイオード
Da 〜Dh 第1〜第8の回生用ダイオード、
Cuv、Cvw、Cwu 交流コンデンサ
Ldc 直流リアクトル
1 電流源
1a、1b 直流端子
2u、2v、2w 交流端子

Claims (11)

  1. 第1及び第2の直流端子(1a、1b)と、
    第1、第2及び第3の交流端子(2u、2v、2w)と、
    前記第1の直流端子(1a)から前記第1の交流端子(1a)へ向かって正方向電流が流れる方向性を有して前記第1の直流端子(1a)と前記第1の交流端子(2u)との間に接続された第1のスイッチ手段(Qu、Du)と、
    前記第1の直流端子(1a)から前記第2の交流端子(2v)に向かって正方向電流が流れる方向性を有して前記第1の直流端子(1a)と前記第2の交流端子(2v)との間に接続された第2のスイッチ手段(Qv、Dv)と、
    前記第1の直流端子(1a)から前記第3の交流端子(2w)へ向かって正方向電流が流れる方向性を有して前記第1の直流端子(1a)と前記第3の交流端子(2w)との間に接続された第3のスイッチ手段(Qw、Dw)と、
    前記第1の交流端子(2u)から前記第2の直流端子(1b)へ向かって正方向電流が流れる方向性を有して前記第1の交流端子(2u)と前記第2の直流端子(1b)との間に接続された第4のスイッチ手段(Qx、Dx)と、
    前記第2の交流端子(2v)から前記第2の直流端子(1b)へ向かって正方向電流が流れる方向性を有して前記第2の交流端子(2v)と前記第2の直流端子(1b)との間に接続された第5のスイッチ手段(Qy、Dy)と、
    前記第3の交流端子(2w)から前記第2の直流端子(1b)へ向かって正方向電流が流れる方向性を有して前記第3の交流端子(2w)と前記第2の直流端子(1b)との間に接続された第6のスイッチ手段(Qz、Dz)と、
    前記第1及び第2の直流端子(1a、1b)に接続された直電流源電力を3相交流電力に変換するため、又は前記第1、第2及び第3の交流端子(2u、2v、2w)の3相交流電力を直流電力に交換するために前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6のスイッチ手段を制御する制御回路と
    から成る3相電流形PWM電力変換装置であって、
    前記制御回路は、前記交流端子(2u、2v、2w)の交流の1周期を複数の区間に分割し、前記複数の区間の内の第1の区間では前記第1、第2及び第3のスイッチ手段の内の2つ又は全部をPWM制御し且つ前記第4、第5及び第6のスイッチ手段PWM制御せず、前記複数の区間の内で前記第1の区間に隣接する第2の区間では前記第4、第5及び第6のスイッチ手段の内の2つ又は全部をPWM制御し且つ前記第1、第2及び第3のスイッチ手段PWM制御しないように前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6のスイッチ手段のための第1、第2、第3、第4、第5及び第6の制御信号(Gu、Gv、Gw、Gx、Gy、Gz)を形成する回路であることを特徴とする3相電流形PWM電力変換装置。
  2. 前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6のスイッチ手段は、前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチ(Qu、Qv、Qw、Qx、Qy、Qz)と、これ等にそれぞれ直列に接続された前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主ダイオ−ド(Du、Dv、Dw、Dx、Dy、Dz)とから成ることを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  3. 更に、前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の主スイッチ(Qu、Qv、Qw、Qx、Qy、Qz)にそれぞれ並列に接続された第1、第2、第3、第4、第5及び第6のスナバ用コンデンサ(Cu、Cv、Cw、Cx、Cy、Cz)を有していることを特徴とする請求項2記載の電力変換装置。
  4. 更に、前記第1、第2及び第3の交流端子(2u、2v、2w)の相互間にそれぞれ接続された第1、第2及び第3のフィルタ用コンデンサ(Cuv、Cuw、Cwu)を有していることを特徴とする請求項1又は2又は3記載の電力変換装置。
  5. 前記制御回路は、
    前記第1、第2及び第3の交流端子(2u、2v、2w)における交流の周期と同一の周期を有し且つ順次に120度の位相差を有する第1、第2及び第3の交流電流基準信号(Ju*、Jv*、Jw*)を発生する交流電流基準発生手段(12a、12b、12c)と、
    前記交流端子(2u、2v、2w)の電圧を検出して第1、第2及び第3の電圧検出信号(Vu、Vv、Vw)を出力する電圧検出回路(3)と、
    前記第1、第2及び第3の交流端子の交流電圧の周波数よりも高い繰返しを有している鋸波(Vc)発生する鋸波発生器(16又は6a)と、
    前記交流電流基準信号の1周期を複数に分割した区間の内の所定区間において前記第1、第2及び第3のスイッチ手段の内の少なくとも2つを前記鋸波(Vc)の繰返し周波数でオン・オフ制御し、前記第4、第5及び第6のスイッチ手段はオン・オフ制御せずに少なくとも1つを連続的にオン制御し、前記複数に分割した区間の内の残りの区間において前記第4、第5及び第6のスイッチ手段の内の少なくとも2つを前記高い繰返し周波数でオン・オフ制御し、前記第1、第2及び第3のスイッチ手段はオン・オフ制御せずに少なくとも1つを連続的にオン制御することができるように、前記第1、第2及び第3の交流電流基準信号(Ju*、Jv*、Jw*)を変形して前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6のスイッチ手段の制御形態を決めるための第1、第2、第3、第4、第5及び第6の通電幅基準信号(Jqu*、Jqv*、Jqw*、Jqx*、Jqy*、Jqz*)を演算する通電幅基準演算器(13)と、
    前記通電幅基準演算器(13)から得られた第1、第2、第3、第4、第5及び第6の通電幅基準信号(Jqu*、Jqv*、Jqw*、Jqx*、Jqy*、Jqz*)と前記電圧
    検出回路(3)から得られた前記電圧検出信号(Vu、Vv、Vw)とに基づいて、前記鋸波(Vc)と比較するための第1、第2、第3、第4、第5及び第6の比較基準信号(Dqu*、Dqv*、Dqw*、Dqx*、Dqy*、Dqz*)を求めるためのものであって、前記第1、第2及び第3のスイッチ手段の内の少なくとも2つをオン・オフ制御する区間では、前記第1、第2及び第3の比較基準信号(Dqu*、Dqv*、Dqw*)の相互間の大小関係が第1、第2及び第3の電圧検出信号(Vu、Vv、Vw)の相互間の大小関係と逆になるように前記第1、第2及び第3の比較基準信号(Dqu*、Dqv*、Dqw*)を決定し、前記第4、第5及び第6のスイッチ手段の内の少なくとも2つをオン・オフ制御する区間では、前記第4、第5及び第6の比較基準信号(Dqx*、Dqy*、Dqz*)の相互間の大小関係が前記第1、第2及び第3の電圧検出信号(Vu、Vv、Vw)の大小関係と一致するように前記第4、第5及び第6の比較基準信号(Dqx*、Dqy*、Dqz*)を決定するための比較基準演算器(14)と、
    前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6の比較基準信号(Dqu*、Dqv*、Dqw*、Dqx*、Dqy*、dqz*)と前記鋸波(Vc)とを比較して前記第1、第2
    第3、第4、第5及び第6の主スイッチ手段を制御するための制御信号を形成するための第1、第2、第3、第4、第5及び第6の比較手段(17〜22)と
    を備えていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4記載の電力変換装置。
  6. 前記交流電流基準発生器(12a、12b,12c)は、前記直流端子(1a、1b)の電流(Idc)が所定指令値となるように調整された第1、第2及び第3の交流電流基準(Ju*、Jv*、Jw*)を発生するものである請求項5記載の電力変換装置。
  7. 前記鋸波(Vc)は立上り傾斜を有して最大値まで増大し、しかる後リセットされるものであり、前記第1〜第6のスイッチ手段のための複数のPWM制御信号のタ−ンオン時点が実質的に同時であることを特徴とする請求項5又は6記載の電力変換装置。
  8. 前記鋸波(Vc)は、立下り傾斜を有して最定値まで減少し、しかる後リセットされるものであり、前記第1〜第6のスイッチ手段のための複数のPWM制御信号はタ−ンオフ時点が実質的に同時であることを特徴とする請求項5又は6記載の電力変換装置。
  9. 更に、前記第1、第2及び第3のスイッチ手段と前記第4、第5及び第6のスイッチ手段との間の第1、第2及び第3の相互接続点と前記第1、第2及び第3の交流端子(2u、2v、2w)との間に接続された第1、第2及び第3の交流リアクトル(Lu、Lv、Lw)を有していることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の電力変換装置。
  10. 更に、第1及び第2の回生用スイッチ(Qa、Qb)と第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7及び第8の回生用ダイオ−ド(Da、Db、Dc、Dd、De、Df、Dg、Dh)と第1及び第2の回生用リアクトル(La、Lb)と第1及び第2の回生用電源(Ea、Eb)とを有し、
    前記第1の回生用リアクトル(La)の一端は前記第1の直流端子(1a)に接続され、
    前記第1の回生用スイッチ(Qa)の一端は前記第1の回生用リアクトル(La)の他端に接続され、
    前記第1の回生用ダイオ−ド(Da)のアノ−ドは前記第1の回生用スイッチ(Qa)の他端に接続され、前記第1の回生用ダイオ−ド(Da)のカソ−ドは前記第1の主スイッチ(Qu)と前記第1の主ダイオ−ド(Du)との相互接続点に接続され、
    前記第2の回生用ダイオ−ド(Db)のアノ‐ドは前記第1の回生用スイッチ(Qa)の他端に接続され、前記第2の回生用ダイオ−ド(Db)のカソ−ドは前記第2の主スイッチ(Qv)と前記第2の主ダイオ−ド(Dv)との相互接続点に接続され、
    前記第3の回生用ダイオ−ド(Dc)のアノ‐ドは前記第1の回生用スイッチ(Qa)の他端に接続され、前記第3の回生用ダイオ−ド(Dc)のカソ−ドは前記第3の主スイッチ(Qw)と前記第3の主ダイオ−ド(Dw)との相互接続点に接続され、
    前記第2の回生用リアクトル(Lb)の一端は前記第2の直流端子(1b)に接続され、
    前記第2の回生用スイッチ(Qb)の一端は前記第2の回生用リアクトル(Lb)の他端に接続され、
    前記第4の回生用ダイオ−ド(Db)のカソ−ドは前記第2の回生用スイッチ(Qb)の他端に接続され、前記第4の回生用ダイオ−ド(Dd)のアノ−ドは前記第4のスイッチ(Qx)と前記第4の主ダイオ−ド(Dx)との相互接続点に接続され、
    前記第5の回生用ダイオ−ド(De)のカソ−ドは前記第2の回生用スイッチ(Qb)の他端に接続され、前記第5の回生用ダイオ−ド(De)のアノ−ドは前記第5のスイッチ(Qy)と前記第1の主ダイオ−ド(Dy)との相互接続点に接続され、
    前記第6の回生用ダイオ−ド(Df)のカソ−ドは前記第2の回生用スイッチ(Qb)の他端に接続され、前記第6の回生用ダイオ−ド(Df)のアノ−ドは前記第6のスイッチ(Qz)と前記第6の主ダイオ−ド(Dz)との相互接続点に接続され、
    前記第1の回生用電源(Ea)は前記第7の回生用ダイオ−ド(Dg)を介して前記第1の回生用リアクトル(La)に並列に接続され、
    前記第2の回生用電源(Eb)は前記第8の回生用ダイオ−ド(Dh)を介して前記第2の回生用リアクトル(Lb)に並列に接続され、
    前記制御回路は、前記第1〜第6の主スイッチのタ−ンオン時のソフトスイッチングが可能なように前記第1及び第2の回生用スイッチ(Qa、Qb)を所定期間のみオンするためのパルス発生回路を有していることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の電力変換装置。
  11. 更に、第1及び第2の回生用スイッチ(Qa、Qb)と第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7及び第8の回生用ダイオ−ド(Da、Db、Dc、Dd、De、Df、Dg、Dh)と第1及び第2の回生用コンデンサ(Ca、Cb)と第1及び第2の回生用電流源(41、42)とを有し、
    前記第1の回生用コンデンサ(Ca)の一端は前記第1の直流端子(1a)に接続され、
    前記第1の回生用スイッチ(Qa)の一端は前記第1の回生用コンデンサ(Ca)の他端に接続され、
    前記第1の回生用ダイオ−ド(Da)のアノ−ドは前記第1の回生用スイッチ(Qa)の他端に接続され、前記第1の回生用ダイオ−ド(Da)のカソ−ドは前記第1の主スイッチ(Qu)と前記第1の主ダイオ−ド(Du)との相互接続点に接続され、
    前記第2の回生用ダイオ−ド(Db)のアノ‐ドは前記第1の回生用スイッチ(Qa)の他端に接続され、前記第2の回生用ダイオ−ド(Db)のカソ−ドは前記第2の主スイッチ(Qv)と前記第2の主ダイオ−ド(Dv)との相互接続点に接続され、
    前記第3の回生用ダイオ−ド(Dc)のアノ‐ドは前記第1の回生用スイッチ(Qa)の他端に接続され、前記第3の回生用ダイオ−ド(Dc)のカソ−ドは前記第3の主スイッチ(Qw)と前記第3の主ダイオ−ド(Dw)との相互接続点に接続され、
    前記第2の回生用コンデンサ(Cb)の一端は前記第2の直流端子(1b)に接続され、
    前記第2の回生用スイッチ(Qb)の一端は前記第2の回生用コンデンサ(Cb)の他端に接続され、
    前記第4の回生用ダイオ−ド(Dd)のカソ−ドは前記第2の回生用スイッチ(Qb)の他端に接続され、前記第4の回生用ダイオ−ド(Dd)のアノ−ドは前記第4のスイッチ(Qx)と前記第4の主ダイオ−ド(Dx)との相互接続点に接続され、
    前記第5の回生用ダイオ−ド(De)のカソ−ドは前記第2の回生用スイッチ(Qb)の他端に接続され、前記第5の回生用ダイオ−ド(De)のアノ−ドは前記第5のスイッチ(Qy)と前記第1の主ダイオ−ド(Dy)との相互接続点に接続され、
    前記第6の回生用ダイオ−ド(Df)のカソ−ドは前記第2の回生用スイッチ(Qb)の他端に接続され、前記第6の回生用ダイオ−ド(Df)のアノ−ドは前記第6のスイッチ(Qz)と前記第6の主ダイオ−ド(Dz)との相互接続点に接続され、
    前記第1の回生用電流源(41)は前記第1の回生用コンデンサ(Ca)に並列に接続され、
    前記第7の回生用ダイオ−ド(Dg)は前記第1の回生用電流源(41)に並列に接続され、
    前記第2の回生用電流源(42)は前記第2の回生用コンデンサ(Cb)に並列に接続され、
    前記第8の回生用ダイオ−ド(Dh)は前記第2の回生用電流源(42)に接続され、
    前記制御回路は、前記第1〜第6の主スイッチのタ−ンオフ時のソフトスイッチングが可能なように前記第1及び第2の回生用スイッチ(Qa、Qb)を所定期間のみオンするためのパルス発生回路を有していることを特徴とする請求項2又は9記載の電力変換装置。
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