JPH0945334A - リチウム二次電池極板用基材、該基材を用いた極板および該極板を用いた二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池極板用基材、該基材を用いた極板および該極板を用いた二次電池

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JPH0945334A
JPH0945334A JP7190671A JP19067195A JPH0945334A JP H0945334 A JPH0945334 A JP H0945334A JP 7190671 A JP7190671 A JP 7190671A JP 19067195 A JP19067195 A JP 19067195A JP H0945334 A JPH0945334 A JP H0945334A
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secondary battery
sheet
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JP7190671A
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Hirofumi Sugikawa
裕文 杉川
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Katayama Special Industries Ltd
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Katayama Special Industries Ltd
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  • Secondary Cells (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リチウム二次電池極板において、集電体およ
び芯材として機能する基材の両面に均一の厚さで活物質
が塗着されない場合の不具合を解消する。 【解決手段】 基材10として、多数の小孔15を有す
る金属多孔シートを用い、上記小孔を通して表裏両面の
活物質の間でリチウムイオンを移動させ得る構成として
いる。小孔は両面に開口すると共に、内部で三次元構造
で貫通させている。具体的には、金属繊維シートの両面
に多孔の金属箔を融着したり、メッキあるいは蒸着して
導電性金属層を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、リチウム二次電池
極板用基材、該基材を用いた正極板および負極板からな
るリチウム二次電池極板、および該極板を備えたリチウ
ム二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近時、携帯電話等のコードレスおよびポ
ータブル機器の普及に伴い、小型・軽量で高電圧・高エ
ネルギー密度の電池が要望されており、該要望に応える
ものとして高容量の非水リチウム二次電池が提供されて
いる。該非水リチウム二次電池は、活物質の芯材および
集電体となる基材として金属無垢箔を用い、該金属無垢
箔の表裏両面に所要の厚さで活物質を塗着して正極板と
負極板とを設け、正極板と負極板とをセパレータを挟ん
だ状態で一組とし、これを渦巻き状等の多層とした状態
で電池ケース内に収容すると共に非水電解液を注入して
密封している。
【0003】詳しくは、通常の非水リチウム二次電池で
は、アルミ箔からなる基材の両面に同一の厚さでコバル
ト酸リチウムを含む活物質を塗着して正極板を設ける一
方、銅箔からなる基材の両面に同一厚さで炭素材を含む
活物質を塗着して負極板を設けている。
【0004】上記非水リチウム二次電池では、図1に示
すように、セパレータ1を挟んで両側に配置される正極
板2と負極板3との間で、充電時には、リチウムイオン
が正極板2より負極板3へと移動する一方、放電時には
リチウムイオンが負極板3より正極板2へと移動する反
応をとる。このリチウムイオンの移動時、電解質として
イオン伝導率の低い非水系有機溶媒が用いられているた
め、反応性が低く、内部抵抗が大きくなる。よって、集
電体となる基材と活物質との接触面積を大きくする必要
があり、そのため、集電体基材となる金属箔として10
〜30μmの薄い金属箔を用い、その両面に略100μ
mの厚さで活物質を塗着した肉厚の薄い正極板および負
極板を形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、正極板
および負極板は、芯材および集電体として機能する金属
無垢箔の両面に夫々活物質ペーストを塗着して形成して
いるが、極板の作製工程において、金属無垢箔の両面に
約100μmづつ、同一の厚さで活物質ペーストを塗着
することは容易ではなく、一面は100μmであって
も、他面は80μmになるなどの厚さのムラが発生しや
すい。
【0006】図2に示すように、P1点において、正極
板2側で金属無垢箔の基材5の一面側の活物質6の厚さ
が100μmとなり、負極板3側で基材5’の対向面の
活物質6’の厚さが80μmであると、放電時におい
て、負極板3から正極板2へ移動するリチウムイオン
は、正極板2の表層部のみで反応し、言わば、活物質の
厚さの差の正極板2側の内部の20μmの厚さの活物質
6は反応しない結果となる。同様に、充電時において、
正極板2から負極板3へと移動しようとするリチウムイ
オンは、負極板3側で80μmの厚さの活物質6’と反
応してしまうと、残りの20μmに相当するリチウムイ
オンと反応しなくなり、反応に供されないリチウムイオ
ンが存在することとなる。同様な原理により、図2にお
いて、P2点、P3点で斜線でしめす部分に電池反応に
寄与しない活物質が存在する。このように、基材5、
5’の両面に均一の厚さで活物質が塗着されずに、むら
が発生すると、電池反応に寄与しない活物質が存在する
こととなり、電池ケース内での活物質の利用効率が悪く
なる問題が生じる。
【0007】本発明は上記した問題に鑑みてなされても
のであり、電池反応に寄与しない活物質の存在を激減さ
せると共に、芯材および集電体となる基材への活物質ペ
ーストの塗着が容易にできるようにしたリチウム二次電
池極板用基材、該基材を用いた極板、該極板を備えたリ
チウム二次電池を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、まず、請求項1で、集電体および芯材として用いら
れる基材であって、その表裏両面に活物質を塗着して正
極板および負極板とするものにおいて、上記基材とし
て、多数の小孔を有する金属多孔シートを用い、該金属
多孔シートの孔を通して表裏両面の活物質の間でリチウ
ムイオンを移動させ得る構成としていることを特徴とす
るリチウム二次電池極板用基材を提供している。
【0009】請求項1に記載の基材によると、各極板の
基材を隔てて両面に塗着される活物質のうち、対向する
面に塗着される活物質の厚さが相違しても、基材に設け
た多数の小孔をリチウムイオンが通過して、他面側の活
物質と反応するため、反応に供されないリチウムイオン
および活物質が激減する。即ち、該基材に対して、表裏
両面の活物質の厚さの合計が略一定となるように基材に
塗着すると、基材の一面側の活物質の厚さが大となると
他面側の活物質の厚さが小となり、厚さが大となる側の
内部の活物質は、厚さが小となる側よりリチウムイオン
が小孔を通して移動してくるため、反応に寄与しない活
物質は激減する。
【0010】また、基材の両面に活物質ペーストを塗着
するとき、塗膜の厚みにムラが発生しやすく、それぞれ
片面づつムラが発生しないように精度管理する必要があ
った。しかしながら、上記のように、本発明の請求項1
の基材では、多数の小孔を通してリチウムイオンが移動
するため、活物質の塗膜の厚さ管理を表裏一体で管理す
ればよく、従来より厚さ管理が容易となる。すなわち、
塗りムラが生じて片面が薄くなった部分があっても、リ
チウムイオンは孔を通して他面側の反応に供されていな
い部分に到達するため、電池反応がスムーズに進行す
る。さらに、活物質ペーストが基材の孔にも充填される
ため、基材の両面に塗着する活物質ペーストの厚さを容
易に略同一とすることができる。
【0011】上記金属多孔シートに設ける多数の小孔は
両面に開口すると共に、内部で三次元構造で貫通してい
ることが好ましい。(請求項2) このように、基材に三次元構造の小孔を多数設ると、こ
れら小孔に活物質を充填して基材と密着させることがで
き、基材と活物質との接触面積を増加させることができ
る。このように、接触面積を増加させると基材が集電体
として機能するため、電気が取り出しやすく、かつ、安
定した電圧、電流が得られる。また、基材内部にも活物
質が充填されるため、金属無垢部からなる基材に同量の
活物質を塗着した場合と比較すると、極板の厚さを薄く
することができる。よって、其の分、多層として電池ケ
ースに収容する極板の面積を大とできる。即ち、単位体
積当たりの極板面積を大とでき、電池容量をアップする
ことができる。
【0012】また、基材における空孔率を同一として、
請求項1と異なり二次元構造の大きな孔を設けた場合、
大きな孔を囲む金属無垢部の面積が大となる。その場
合、図3(B)に示すように、基材5の一面側の活物質
6Aより入るリチウムイオンRが大きな金属無垢部7に
遮られ、他面側の活物質6B側へと移動するには、孔に
充填されている活物質6Cの位置まで迂回する必要があ
り、リチウムイオンLiの移動経路が長くなる。その結
果、金属無垢部の他面側の活物質6Bの位置までリチウ
ムイオンが回り込みにくく、他面側の活物質6Bに反応
に寄与しない部分が生じやすい。これに対して、図3
(A)に示す本発明では、空孔率を同一とすると、三次
元構造の小孔を多数設けることができ、大きな金属無垢
部が少なくなる代わりに、小さい金属無垢部が多数とな
る。よって、基材における活物質の充填部分が近接して
位置し、リチウムイオンは基材通過部で大きく迂回する
ことなく短い経路で、他面側の活物質に到達して反応を
発生させやすくなる。このように、出来るだけ小さい孔
を多数設け、この孔に活物質を充填することにより、リ
チウムイオンを多く且つ早く活物質と反応させることが
できる。上記金属多孔シートは全面に多数の小孔を設け
ているのみに限定されず、金属無垢部を長さ方向に連続
させてリード部を設けておくことも好ましい。(請求項
3)
【0013】上記金属多孔シートとして、導電性金属繊
維シートを単体あるいは2層以上積層したものを用い
る。(請求項4) 上記金属繊維シートとして、本出願人が先に出願した特
願平6ー293286号を用いることが好ましい。即
ち、線径5μm〜30μmからなる金属繊維をランダム
に重ね合わせて不織布形状、あるいは、織物形状、編物
形状、発砲状のような三次元網形状とした金属繊維シー
トを用い、かつ、基材に活物質を充填する時、連続シー
トからなる基材を引張しながら活物質を充填するため、
所要の引張強度を必要とするため、上記金属繊維シート
が薄い場合には、複数枚積層することが好ましい。この
ような金属繊維シートを用いると、単位面積当たりの金
属表面積を大きくとりながら、複雑な三次元構造の孔を
多数設けることができ、かつ、金属繊維より形成してい
るため引張強度を保持することができる。特に、金属繊
維シートのみで金属多孔シートからなる基材を構成する
場合、銅から金属繊維シートを形成して負極板の基材と
して用いることが好ましい。また、チタン、ステンレス
鋼で金属繊維シートを形成して正極板の基材として用い
てもよい。
【0014】また、基材の金属多孔シートとして、多数
の小孔を設けた導電性金属箔を単体あるいは2層以上積
層したものを用いてもよい。(請求項5) 例えば、正極板側ではアルミ箔、負極板側では銅箔を用
い、これらアルミ箔および銅箔に所要の孔を設け、か
つ、箔単体が薄く、張力が不足する場合には、孔が連続
するように積層して用いる。なお、箔を積層した後に、
孔加工を施してもよい。金属箔に孔を設ける方法として
は、エッチング溶液に浸漬する方法、エキシマレーザを
パターンシートを通して金属箔に照射する方法、電子ビ
ームを金属箔に照射して孔をあける方法などが適宜に採
用できる。
【0015】さらに、上記金属多孔シートとして、金属
繊維シート、有機繊維シートあるいは多数の小孔を設け
た金属箔を一枚または二枚以上、あるいは、2種以上積
層したものの表面に、多数の小孔を有する導電性金属箔
を積層したものを用いることが好ましい。(請求項6) 例えば、上記金属繊維シート、有機繊維シートあるいは
金属箔の片面あるいは両面に融点の低い導電性金属箔を
重ねて、所要温度で加熱すると、表面側の金属箔が溶解
して重ねあわせた金属繊維シートの形状となり、表面に
開口する孔が形成される。あるいは、予め多数の小孔を
設けた導電性金属箔を金属繊維シートに融着している。
さらに、金属繊維シートに金属無垢箔を重ねた状態で、
金属無垢箔に孔加工して開口を形成している。なお、導
電性は金属箔に持たせているため、金属繊維にかえて上
記のように有機繊維を用いることも可能となると共に、
金属繊維の種類も限定されない。例えば、ステンレス鋼
で金属繊維を形成し、表面にアルミ箔を融着して正極体
の基材を形成できる。
【0016】さらに、上記金属多孔シートとして、金属
繊維シート、有機繊維シートあるいは多数の小孔を設け
た金属箔を一枚または二枚以上、あるいは、2種以上積
層したものの表面に、導電性金属をメッキ、あるいは蒸
着したものを用いることが好ましい。(請求項7) 例えば、樹脂繊維シートに銅をメッキして負極板の基
材、樹脂繊維にアルミを蒸着して正極板の基材を形成し
ている。さらにまた、上記金属多孔シートとして、多孔
金属箔の表面に、片面あるいは両面に金属繊維シートを
積層したものを用いることも好ましい。(請求項8) さらにまた、多孔金属箔に、導電性金属をメッキあるい
は蒸着したものを用いることもできる。(請求項9)
【0017】上記金属多孔シートを構成する導電性金属
として、正極板側では、アルミニウム、チタン、ステン
レス鋼、カーボンを用い、負極板側では、銅、ニッケ
ル、ステンレス鋼、カーボンを用いている。(請求項1
0) 即ち、負極板側では、過放電時の電位により溶出しない
上記金属が導電性金属として用いられる一方、正極板側
では、リチウムと合金化しない上記金属が導電性金属と
して用いられる。よって、金属繊維シートのみで基材を
形成する場合には、上記金属で金属繊維シートを形成し
ている。一方、金属繊維あるいは樹脂繊維に金属箔を積
層する場合、あるいは金属をメッキ、蒸着する場合に
は、金属繊維、樹脂繊維の種類は問われず、引張強度を
有するものであればよく、金属箔およびメッキ、蒸着す
る金属として上記金属を用いている。
【0018】上記金属多孔シートとして、線径5μm〜
30μmからなる金属繊維をランダムに重ね合わせて不
織布形状とした金属繊維シートの表裏両面あるいは片面
に、正極側では多数の小孔を設けたアルミ箔を積層ある
いはアルミを蒸着する一方、負極側では多数の小孔を設
けた銅箔を積層あるいは銅をメッキ、蒸着して用いるこ
とが好ましい。(請求項11) 上記金属繊維としては強度のあるステンレス鋼を用いる
ことが好ましい。
【0019】上記請求項1乃至請求項11に記載の金属
多孔シートは、その厚さを10〜500μm、好ましく
は10μm〜30μm、空孔率を20%〜90%、好ま
しくは30%〜60%、各孔径を10μm〜500μm
とすることが好ましい。
【0020】さらに、本発明は請求項12で、請求項1
乃至請求項11のいずれか1項に記載の基材を挟んで、
その表面側と裏面側に塗着される活物質の合計の厚さが
一定となるように塗着していると共に、基材の上記小孔
内部にも上記活物質を充填している。活物質としては、
例えば、正極板側ではリチウム含有金属酸化物を含む活
物質、負極板側では炭素材を含む活物質を用いている。
【0021】上記のように、基材の表裏両面に塗着する
活物質の表裏両面の厚さの合計が一定とすると、基材の
一面側の活物質の厚さが薄いと、他面側の活物質の厚さ
は大となり、薄い活物質側に移動したリチウムイオンが
基材の小孔を通して厚い活物質側へと移動して、この厚
い活物質の内部側と反応させることができる。このよう
に、リチウムイオンの移動を基材で遮らずに、表裏両面
で一体となって、リチウムイオンと反応させているた
め、正極板側と負極板側の活物質の厚さを同一厚さとす
ると、充電時および放電時における一方の極板から他方
の極板へ移動するリチウムイオンの量と、該リチウムイ
オンと反応する活物質の厚さを常に略一致させることが
でき、反応が発生しない活物質およびリチウムイオンを
激減することができる。
【0022】また、本発明は、請求項11で、請求項1
0に記載の正極板と負極板とをセパレータを挟んだ状態
で一組とし、これを多層にして収容しているリチウム二
次電池を提供している。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
参照して説明する。図4乃至図11は非水リチウムイオ
ン二次電池極板用の基材10の各実施形態を示し、これ
ら各実施形態の基材10は図1で示す例えば渦巻型電池
に収容する正極板2および負極板3の芯材および集電体
として用いられるものである。これら基材10は連続し
た形状で、コイルから巻出すようにしており、コイルか
ら巻き出しながら所要の活物質ペーストを塗着して、正
極板および負極板を形成している。
【0024】まず、図4に示す第1実施形態の基材10
は、金属繊維シート11の両面に金属箔12(12A、
12B)を積層した金属多孔シートより構成している。
第1実施形態では金属シート11としてステンレス鋼か
ら形成した金属繊維を不織布形状として形成したものを
用いており、正極板側では金属箔12としてアルミ箔を
用い、負極板側では銅箔を用いている。
【0025】具体的には、金属繊維シート11は本出願
人の出願に係わる特願平6−293286号に開示した
ものを用いている。即ち、金属粉と有機バインダとを混
合し、この混合物を紡糸し、必要に応じて有機バインダ
を脱煤して金属繊維を形成する。この金属繊維より不織
布、編物、織物、発砲状の三次元網状からなる金属繊維
シートを作製し、所要の厚さに調節した後、必要に応じ
て、所要の金属をメッキしている。該金属繊維の線径は
5μm〜30μmであり、本実施形態では、該金属繊維
からなる不織布を2枚重ねて用いている。
【0026】上記金属繊維シート11に図4(B)に示
すように、該金属繊維シート11の両面に未だ孔が設け
られていないアルミ無垢箔12’を重ね合わせて、第1
誘導加熱装置13に通して加熱し、ステンレス鋼からな
る金属繊維シート11と両側のアルミ金属12’とを融
着して一体化する。その後、第2誘導装置14に通して
不活性ガスの雰囲気中、600〜650℃で再度加熱す
る。この加熱で、図4(C)に示すように、ステンレス
鋼からなる金属繊維シート11の融点は1300℃以上
であるためアルミ箔12’のみが融解し、金属繊維シー
ト11の表面にアルミ箔12が被覆し、両面のアルミも
不織布形状となる。このようにして、図4(C)および
(D)に示すような、ステンレス鋼からなる金属繊維1
1の両面がアルミ箔12で被覆され、両面のアルミ箔1
2の表面で開口すると共に、内部で多数の三次元構造の
小孔15が連通している正極板用の基材を形成してい
る。なお、上記基材10は、その厚さを45μmから3
0μmに調厚している。この三層構造基材10の引張力
は19.6kgf/20mmであった。
【0027】なお、上記実施形態では、金属繊維シート
11とアルミ箔12’との融着と、アルミ箔の融解を2
工程の加熱で行っているが、1工程の加熱でアルミ箔の
融着と融解とを行っても良い。さらに、上記実施形態で
は、金属繊維としてステンレス鋼を用いているが、ニッ
ケル、チタン、カーボンからなる金属繊維を形成しても
良いことは言うまでもない。また、導電性は繊維シート
の表面に積層する金属で持たせるため、樹脂製の有機繊
維で繊維シートを形成してもよく、開口を有すると共に
引張力があるものであれば良い。
【0028】図5は第1実施形態の第1変形例の基材1
0を示し、構造的には第1実施形態と略同様であるが、
形成方法が異なっている。即ち、金属繊維シート11の
両面に予め多数の小孔を形成した導電性金属箔22を融
着している。この第1変形例の基材10は、具体的に
は、ステンレス鋼より形成した不織布形状の金属繊維シ
ート11の両面に、孔あけ加工を施した多孔アルミ箔か
らなる導電性金属箔22を融着して形成し、圧延処理し
て30μmの厚さの基材10としている。該基材10の
引張力は18.0kgf/20mmであった。
【0029】上記導電性金属箔22に形成される多数の
小孔15としては、図6(A)に示す丸孔、(B)に示
す長孔、(C)に示すラス状孔、(D)に示す不織布形
状の孔など任意に選択される。ただし、いずれの小孔を
設ける場合も、(E)に示すように、リード部16とな
る金属無垢部を長さ方向に連続させて残すことが好まし
い。
【0030】上記種々の形状の小孔を有する導電性金属
箔22の形成方法として、以下の4種類の方法が好適に
採用できる。まず、第1の方法は図7(A)に示すエッ
チング液に浸漬する方法であり、孔加工されていない金
属無垢箔22’を、該金属無垢箔とイオン化傾向が異な
る金属を含有する水溶液あるいは有機溶剤を溜めたタン
ク17に通し、化学置換させてエッチング効果をえるこ
とにより孔を形成する。第2の方法は図7(B)に示す
エキシマレーザによる方法であり、金属無垢箔22’の
上面にパターンシート18をおき、該パターンシートを
通してエキシマレーザを照射することにより、金属無垢
箔の組織を破壊して、レーザーの当たる部分に孔をあけ
る。第3の方法は図7(C)に示す電子ビームによる方
法であり、真空雰囲気中において、金属無垢箔22’に
電子ビームを当てて金属箔を溶出させることにより孔を
あける。第4の方法は図7(D)に示す金属ローラ19
を用いて形成する方法である。該方法では、金属ローラ
19の表面にUV硬化性樹脂を用いてスクリーン印刷に
よりパターン20を作製しておき、該ローラ19の表面
に金属をメッキする。金属は上記樹脂が付着していない
部分にのみ付着し、ローラからメッキ膜を剥離すると孔
が空いた金属シートとなる。これを水洗・乾燥させ、焼
鈍、脱煤、圧延を行うことにより、所要の厚さで、孔が
設けらた導電性金属箔22が形成される。なお、パター
ン20に金属をメッキする代わりに、金属を蒸着させて
もよい。なお、図7(E)はリード部16を設けた場合
の金属ローラ19’および該金属ローラ19’で形成さ
れた金属箔22を示す。なお、上記第1乃至第4のいず
れの方法においても、金属箔22の厚さが薄いと容易に
形成できないため、50μm程度の厚さのある孔あき金
属箔を形成したのち、圧延処理して15μm以下、好ま
しくは10μmの厚さとしている。
【0031】図8は第1実施形態の第2変形例を示し、
金属繊維シート11の両面に金属無垢箔12’を重ねあ
わせ、加熱して融着した後、マスキングして、エキシマ
レーザにより、金属無垢箔12’に多数の孔を設けた金
属多孔シートより形成している。具体的には、ステンレ
ス鋼からなる金属繊維シート11の両面に厚さ10μm
のアルミ無垢箔12’を重ねて上記孔あけ加工を施し、
その後、圧延処理して30μmとしている。該基材10
の引張力は16.3kgf/20mmであった。
【0032】図9は第2実施形態の基材10を示し、図
9(A)に示す基材10は金属箔32の単体から形成し
ている。即ち、上記図7(D)あるいは(E)に示す金
属ローラを用いた方法により形成した多孔金属箔32の
みから基材10を構成している。具体的には、チタン製
の金属ローラにUV硬化性樹脂を用いてスクリーン印刷
によりパターンを作製し、該金属ローラの表面に銅を総
目付量125g/m2でメッキし、該メッキ膜をローラ
より剥離し、水洗、乾燥して形成した。厚さは20μm
で、空孔率は30%、引張力は6.8kgf/20mmであっ
た。なお、(E)に示す金属ローラを用いて、基材10
にリード部16を設け、かつ、銅の総目付量を143g
/m2とした場合、引張力は9.8kgf/20mmであった。
【0033】なお、図9(B)に示すように、上記のよ
うに金属ローラで形成した多孔金属箔32を複数枚重ね
あわせて、所要温度で加熱して融着して基材10を形成
してもよい。即ち、金属ローラにニッケルメッキを施し
て、ニッケルからなる多孔金属箔を形成すると共に、別
に銅からなる多孔金属箔を形成し、これらを重ねあわせ
て、一体に融着してもよい。
【0034】図10(A)は第3実施形態の基材10を
示し、有機繊維シート、即ち、樹脂繊維シート21の表
面にメッキを施して多孔性金属層42を積層した金属多
孔シートより構成している。上記繊維シートを形成する
樹脂として、セパレータと同一の材料、例えば、ポリエ
チレンを用いるか、電池内の環境に侵されない材料を用
いている。よって、メッキを施した後、脱煤を行って樹
脂繊維シートを焼き飛ばさず、引張力を増強させるため
に残している。具体的には、ポリエチレン繊維からなる
厚さ20μmの不織布に導電処理を施した後、銅メッキ
を総目付量112g/m2でメッキし、その後、調圧し
て厚さ30μmの基材10とした。この基材では、空孔
率が27%で、引張力は13.6kgf/20mmであった。
【0035】上記第3実施形態の基材10は繊維シート
に1種類の金属をメッキするだけに限定されず、例え
ば、メッキに代えて金属を蒸着してもよく、また、2種
類のメッキを付着しても良い。更に、有機繊維シートを
脱煤して焼き飛ばしてもよい。即ち、第3実施形態の第
1変形例では、ポリエチレン繊維からなる厚さ30μm
の不織布に、総目付量22.9g/m2でPVD(物理
的蒸着)方法でアルミ被膜からなる多孔性金属層42を
形成し、調圧して30μmの厚さとした。該基材の空孔
率は50%で、引張力は7.8kgf/20mmであった。
【0036】第3実施形態の第2変形例では、ポリエス
テルからなる不織布の有機繊維シートに導電処理を施し
た後、ニッケルを総目付量64g/m2でメッキした
後、さらに銅を総目付量29g/m2でメッキし、調圧
して厚さを30μmとした。該基材の空孔率は27%、
引張力は16.5kgf/20mmであった。上記ニッケルと銅
とをメッキする場合、ニッケルと銅の割合は25:75
〜83:17の範囲が好ましい。ニッケルの割合が25
%以下の場合、張力が出ず、また83%以上になると張
力は大きくなるが、銅の割合がすくなくなるため、導電
性が低くなり、集電体としても機能が低下する。
【0037】図10(B)に示す第3実施形態の第3変
形例では、ステンレス鋼、ニッケル、鉄などから張力の
大きな金属繊維シート11の表面に、導電性が優れた銅
あるいはアルミのメッキを施して多孔金属層42を形成
している。具体的には、ニッケル粉末95重量部、ポリ
エチレン樹脂粉末5重量部を混練し、この混練物を紡糸
して線径15μmの金属繊維を形成し、該金属繊維より
不織布を作製し、脱煤、焼結して金属繊維シート11を
設けた。このニッケル多孔体からなる金属繊維シート1
1に銅をメッキし、調圧して厚さ30μmとした。該基
材10はニッケル繊維量が88g/m2、銅メッキ量が
42g/m2で、空孔率は51.5%、引張力は24.
5kgf/20mmであった。なお、上記金属繊維シートに対し
て、メッキに代えて蒸着により金属を付着しても良いこ
とは言うまでもない。また、金属繊維シートを脱煤して
焼結する代わりに、メッキを施した後に脱煤、焼結を行
ってもよい。
【0038】図11は第4実施形態を示し、図11
(A)の基材10では、複数の金属繊維シート11を重
ね合わせて融着した金属多孔シートより形成している。
上記重ね合わせる金属繊維シート11としては、例え
ば、ステンレス鋼製の金属繊維シートに銅製の金属シー
トを組み合わせている。上記金属繊維シートは上記と同
様な方法で形成される。また、図11(B)に示すよう
に、金属繊維シート11を構成する金属繊維の線径が太
い場合には、1枚の金属繊維シート11から基材10を
形成してもよい。
【0039】図12(A)(B)は上記第1実施形態か
ら第4実施形態の基材10を用いて、正極板200と負
極板300を形成した実施例を示す。正極板200で
は、アルミ、チタン、ステンレス鋼、カーボンからなる
導電性金属を備えた基材10ー1が用いられ、特に、ア
ルミを表面に備えた基材が好適に用いられる。該正極板
側の基材10に塗着される活物質ペースト201は、例
えば、コバルト酸リチウムを100重量部、導電剤とし
てアセチレンブラック3.5重量部、グラファイト4.
7重量部を混合し、結着剤としてポリ四フッ化エチレン
の水性ディスパージョン8.1重量部を練合して作成し
ている。なお、活物質ペースト201の成分は上記に限
定されないことは言うまでもない。上記活物質ペースト
201は基材10の両面にそれぞれ略100μmの厚さ
で塗着している。
【0040】上記活物質ペーストの塗着時、基材10ー
1の両面に塗着される活物質ペースト201の厚さは、
従来のように厳密に夫々100μmの厚さとなるように
管理する必要はなく、いずれか一方が110μm、他方
が90μmであってもよく、合わせて、200μmの厚
さとしている。即ち、基材10の両面の活物質ペースト
201の厚さの合計が一定値となるように管理すればよ
い。しかしながら、塗着された活物質ペースト201は
基材10ー1の多数の孔を通して移動するため、両面の
厚さを同一の100μmに管理することは、従来の孔が
あけられていない基材と比較して容易に行うことがで
き、好ましくは、略同一の厚さとなるように塗着時に管
理している。また、基材10ー1の両面から活物質ペー
ストを必ずしも塗着する必要はなく、片面側から活物質
ペーストを塗着しても、基材の両面に同一厚さとなるよ
うに塗着することも可能である。
【0041】負極板300では、銅、ニッケル、ステン
レス鋼、カーボンからなる導電性金属を備えた基材10
ー2が用いられ、特に、銅を表面に備えた基材が好適に
用いられる。該負極側の基材10ー2に塗着される活物
質ペースト301として黒鉛粉末あるいは炭素材、炭素
粉末を100重量部、結着剤としてポリ四フッ化エチレ
ンを5.3重量部を練合して作成したものが用いられ
る。なお、正極側と同様に、活物質ペースト301は上
記成分に限定されない。該活物質ペースト301を正極
板と同様に基材10ー2に塗着している。
【0042】上記した基材10ー1、10−2に活物質
ペーストを塗着した後、乾燥後、圧延している。本実施
例では、基材10ー1(10−2)の両面に塗着する活
物質の厚さの合計は200μmとしている。
【0043】上記正極板200と負極板300とは、例
えば、従来例の図1と同様に、図13に示すように、セ
パレータ400を挟んだ状態で渦巻状に巻回して電池ケ
ース内に収容している。なお、正極板200と負極板3
00とをそれぞれ定尺に切断してセパレータ400を挟
んだ一組とし、これを上下に積層して電池ケース内に収
容しても良いことは言うまでもない。上記セパレータ4
00としては、50μm以下の薄肉のポリエチレン微多
孔膜、ポリプロピレン微多孔膜、ポリプロピレン不織布
が用いられる。電池ケース内には非水電解質溶液を注入
した後、密封して、非水リチウム二次電池を形成してい
る。
【0044】次に、上記基材10をリチウム二次電池の
正極板と負極板の基材、すなわち、活物質を保持する芯
材および集電体として機能させる基材として用いた場合
の作用について説明する。
【0045】まず、前記図3(A)の本発明の多数の小
孔を多数設けた場合と、図3(B)に示す大きな穴を設
けた場合とを比較すると、図からも明らかなように、基
材10の単位面積当たりの表面積が本発明の図3(A)
では非常に大きくなっている。基材の表面積が大となる
ことは、活物質との接触面積が増加することとなり、基
材は集電体として作用するため、電気を取り出しやすく
なる。
【0046】多数の小孔が三次元構造であるため、これ
ら小孔に活物質が充填保持され、基材と活物質との密着
性も良好となる。このように基材内部にも活物質を充填
できるため、無垢状の基材に同量の活物質を塗着する場
合と比較して、基材表面からの活物質の厚さを小さくで
き、薄肉の極板とすることができる。よって、同一容積
の電池ケース内部により長尺な極板を収容でき、すなわ
ち、単位体積当たりの極板面積を大として、電池容量を
アップできる。
【0047】さらに、基材に表裏両面に開口する孔を設
けているため、活物質を基材の両面に塗着する時に、孔
を通してリチウムイオンが移動するため、両面を塗着す
る活物質の厚さに多少ムラがあっても問題はなく、か
つ、基材の孔に活物質が充填されるため、ムラは無くす
ようにすることも簡単に行える。よって、従来のよう
に、基材の片面づつ厚さを厳密に管理する必要がなくな
る。
【0048】上記のように、基材11の両面の活物質の
厚さが多少相違しても、リチウムイオンは前記図3
(A)に示すように、基材11の小孔を通して他面側に
移動して、他面側の活物質と反応する。その際、多数の
小孔を設けて活物質の充填部分を多くしているため、リ
チウムイオンは基材11の活物質が充填されている部分
を伝導して、短い経路で基材11の他面側の活物質の部
分に達することができる。よって、充電時および放電時
に、反応しないリチウムイオンおよび活物質を激減し
て、効率よく反応を生じさせることができる。図14
(A)に多孔金属箔を基材とした場合のリチウムイオン
の移動、図14(B)に不織布状の金属繊維シートを基
材とした場合のリチウムイオンの移動を示す。いずれの
場合も、リチウムイオンは一方側より基材の孔を通して
短い経路で他方側へ移動することができる。
【0049】さらにまた、従来の孔を設けていない金属
無垢箔と比較して、多数の孔をあけると強度が低下す
る。そのため、活物質の連続充填時、引張力が不足する
問題が生じるが、例えば、金属繊維シートあるいは樹脂
繊維シートにより強度および張力をもたせ、これら繊維
シートと積層する金属箔、金属層に導電性機能を持たせ
ると、強度、張力を補強して、上記問題を解消できる。
【0050】別紙表に、従来例の孔を設けていない銅箔
を基材として用いた場合と、本発明に係わる多孔の銅箔
を基材として用いた場合とにおける各種の比較データを
示す。本発明の基材は、例えば、格子状に連続させた形
状とし、1つの格子枠の幅を実施例Aでは15μm、B
では8μmとし、格子のピッチをいずれも20μmとし
ている。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
では、リチウム二次電池極板用基材として金属多孔シー
トを用いているため、基材を隔てて両面に塗着される活
物質のうち、対向する面に塗着される活物質の厚さが相
違しても、基材に設けた多数の小孔をリチウムイオンが
通過して、他面側の活物質と反応するため、反応に供さ
れないリチウムイオンおよび活物質が激減する。また、
基材に活物質ペーストを塗着するとき、多数の小孔を通
して表面側より裏面側へ活物質ペーストを移動でき、か
つ、基材の両面の活物質の厚さを、両面厚さの合計が一
定となるように管理するだけでよいため、基材への活物
質の塗着を容易に行える。
【0053】さらに、上記金属多孔シートに設ける多数
の小孔を三次元構造とすると、活物質を充填して基材と
密着させることができ、基材と活物質との接触面積を増
加させることができる。このように、接触面積を増加さ
せると基材が集電体として機能するため、電気が取り出
しやすく、かつ、安定した電圧、電流が得られる。ま
た、基材内部にも活物質が充填されるため、金属無垢部
からなる基材に同量の活物質を塗着した場合と比較する
と、極板の厚さを薄くすることができる。よって、其の
分、積層して電池ケースに収容する極板の長さを大とで
きる。即ち、単位体積当たりの極板面積を大とでき、電
池容量をアップすることができる。
【0054】また、多孔とすることによる強度、張力の
低下は、積層することにより解消でき、特に、金属繊維
シートあるいは樹脂繊維シートに強度と張力をもたせ、
その表面に導電性金属層をもうけると、孔を設けていな
い従来の金属無垢箔より強度および張力を高めることが
できる。
【0055】さらに、本発明のリチウム二次電池極板で
は、基材の両面の活物質の厚さが均一でなくても、反応
しないリチウムイオンおよび活物質を激減させるため、
高性能の電極となる。
【0056】さらに、本発明の上記極板を備えたリチウ
ム二次電池では、極板に同一量の活物質を充填する時、
極板の厚さを薄くでき、その結果、同一容積のスペース
に極板を収容する時、極板の長さを大として容量アップ
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 リチウム二次電池の全体構成を示す一部断面
斜視図である。
【図2】 リチウム二次電池極板の従来の問題点を説明
するための概略図である。
【図3】 (A)(B)は基材に設ける孔の大きさによ
るリチウムイオンの移動を説明するための概略図であ
る。
【図4】 本発明の第1実施形態を示し、(A)は概略
構成図、(B)(C)(D)は製作工程の断面図であ
る。
【図5】 第1実施形態の第1変形例の分解斜視図であ
る。
【図6】 (A)(B)(C)(D)(E)は基材に設
ける小孔の例を示す図面である。
【図7】 (A)(B)(C)(D)(E)は多孔金属
箔を形成する方法を示す概略図である。
【図8】 第1実施形態の第2変形例を示す図面であ
る。
【図9】 (A)(B)は第2実施形態の断面図であ
る。
【図10】 (A)(B)は第3実施形態の断面斜視図
である。
【図11】 (A)(B)は第4実施形態の概略斜視図
である。
【図12】 (A)(B)は本発明に係わる極板の断面
図である。
【図13】 図12に示す極板でセパレータを挟んだ状
態を示す斜視図である。
【図14】 (A)(B)は本発明の極板の作用を示す
断面図である。
【符号の説明】
10 基材 11 金属繊維シート 12A、12B 金属箔 15 小孔 16 リード部 21 樹脂繊維シート 22 多孔金属箔 200 正極板 300 負極板 201 301 活物質
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年8月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集電体および芯材として用いられる基材
    であって、その表裏両面に活物質を塗着して正極板およ
    び負極板とするものにおいて、 上記基材として、多数の小孔を有する金属多孔シートを
    用い、上記小孔を通して表裏両面の活物質の間でリチウ
    ムイオンを移動させ得る構成としていることを特徴とす
    るリチウム二次電池極板用基材。
  2. 【請求項2】 上記金属多孔シートの多数の小孔は両面
    に開口すると共に、内部で三次元構造となっているもの
    である請求項1に記載のリチウム二次電池極板用基材。
  3. 【請求項3】 上記金属多孔シートは金属無垢部からな
    るリード部を備えている請求項1または請求項2に記載
    のリチウム二次電池極板用基材。
  4. 【請求項4】 上記金属多孔シートは、導電性金属繊維
    シートの単体あるいは積層したものである請求項1乃至
    請求項3のいずれか1項に記載のリチウム二次電池極板
    用基材。
  5. 【請求項5】 上記金属多孔シートは、多数の小孔を設
    けた導電性金属箔の単体あるいは積層したものである請
    求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のリチウム二
    次電池極板用基材。
  6. 【請求項6】 上記金属多孔シートは、金属繊維シー
    ト、有機繊維シートあるいは多数の小孔を設けた金属箔
    を一枚または二枚以上、あるいは、これらを2種以上積
    層したものの表面に、多数の小孔を有する導電性金属箔
    が積層されたものである請求項1乃至請求項3のいずれ
    か1項に記載のリチウム二次電池極板用基材。
  7. 【請求項7】 上記金属多孔シートは、金属繊維シー
    ト、有機繊維シートあるいは多数の小孔を設けた金属箔
    を一枚または二枚以上、あるいは、これらを2種以上積
    層したものの表面に、導電性金属がメッキ、あるいは蒸
    着されて積層されたものである請求項1乃至請求項3の
    いずれか1項に記載のリチウム二次電池極板用基材。
  8. 【請求項8】 上記金属多孔シートは、多孔金属箔の表
    面の片面あるいは両面に金属繊維シートが積層されたも
    のである請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の
    リチウム二次電池極板用基材。
  9. 【請求項9】 上記金属多孔シートは、多孔金属箔に、
    導電性金属がメッキあるいは蒸着されて積層されている
    ものである請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載
    のリチウム二次電池極板用基材。
  10. 【請求項10】 上記金属多孔シートを構成する導電性
    金属として、正極板側では、アルミニウム、チタン、ス
    テンレス鋼、カーボンを用い、負極板側では、銅、ニッ
    ケル、ステンレス鋼、カーボンを用いている請求項1乃
    至請求項7のいずれか1項に記載のリチウム二次電池極
    板用基材。
  11. 【請求項11】 上記金属多孔シートとして、線径5μ
    m〜30μmからなる金属繊維をランダムに重ね合わせ
    て不織布形状とした金属繊維シートの表裏両面あるいは
    片面に、正極側では多数の小孔を設けたアルミ箔を融
    着、あるいはアルミを蒸着またはメッキして積層してい
    る一方、負極側では多数の小孔を設けた銅箔を融着、あ
    るいは銅を蒸着またはメッキして積層している請求項1
    乃至請求項3のいずれか1項に記載のリチウム二次電池
    極板用基材。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至請求項11のいずれか1
    項に記載の基材を挟んで、その表面側と裏面側に塗着さ
    れる活物質の合計の厚さが一定となるように塗着してい
    ると共に、基材の上記小孔内部にも上記活物質を充填し
    ているリチウム二次電池極板。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の正極板と負極板と
    をセパレータを挟んだ状態で一組とし、これを多層にし
    て収容しているリチウム二次電池。
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