JPH0944943A - 磁気テープガイドローラ - Google Patents

磁気テープガイドローラ

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Publication number
JPH0944943A
JPH0944943A JP7194909A JP19490995A JPH0944943A JP H0944943 A JPH0944943 A JP H0944943A JP 7194909 A JP7194909 A JP 7194909A JP 19490995 A JP19490995 A JP 19490995A JP H0944943 A JPH0944943 A JP H0944943A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support pin
roller
magnetic tape
guide roller
rms
Prior art date
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Pending
Application number
JP7194909A
Other languages
English (en)
Inventor
Naonari Tanigawa
直成 谷川
Kazuo Hirose
和夫 廣瀬
Akira Shibahara
明 芝原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
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  • Registering, Tensioning, Guiding Webs, And Rollers Therefor (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気テープガイドローラの接触部における油
膜形成率を改善し、長寿命化を図ることにある。 【解決手段】 含油プラスチック製のローラ2を支持す
る支持ピン1の表面に微小な凹部形状のくぼみを多数ラ
ンダムに形成し、くぼみによる油膜形成率の向上によ
り、摩耗の発生を防ぎ、長寿命化を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、磁気記録装置に
組み込み使用する磁気テープガイドローラに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ビデオテープレコーダ(VT
R)、デジタルオーディオテープレコーダ(DAT)な
どの磁気テープを巻き掛けて、その走行をガイドする磁
気テープガイドローラの代表例としては、図6に示すも
のが知られている。
【0003】即ち、図示の磁気テープガイドローラは、
支持ピン1の外周に円筒状のローラ2を回転自在に装着
し、支持ピン1にはローラ2の両側部位置に該ローラ2
の軸方向の動きを規制するフランジ3、4を付設した構
造になっている。
【0004】上記ローラ2は、合成樹脂に潤滑油を加え
た、いわゆる含油プラスチックを用いて形成され、ま
た、支持ピン1の表面は鏡面に仕上げ加工されている。
このローラ2は、支持ピン1に回転自在に支持され、磁
気テープの走行に伴って回転するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の支持
ピン1は、ローラ2の内径との摩擦係数を低く安定さ
せ、なおかつローラ2の材料を削らないため、表面を鏡
面仕上げにしているが、この場合、ローラ2の材料は潤
滑油を内径面に浸み出させることにより摺動特性をもた
せようとするものであるが、支持ピンの表面が鏡面であ
るとローラとの接触面積が多く、ローラとの摩擦係数が
大きくなり、一旦潤滑油が切れると、摺動面に油膜がな
くなり、摺動面が異常摩耗を起こすという問題がある。
【0006】そこで、この発明の課題は、支持ピンの表
面を改質することによって油膜形成率を向上させ、ロー
ラとの摩擦係数の低減及び異常摩耗の発生を防止し、長
寿命化を図ることができる磁気テープガイドローラを提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するため、この発明は、支持ピンの外周に、磁気テープ
の走行をガイドする含油プラスチック製のローラを回転
自在に取り付けた磁気テープガイドにおいて、前記支持
ピンの表面に、微小な凹部形状のくぼみを多数ランダム
に形成した構成を採用したものである。
【0008】上記支持ピンのくぼみを設けた表面の粗さ
を、軸方向と円周方向のそれぞれについて求めてパラメ
ータRMSで表示したとき、軸方向面粗さRMS(L)
と円周方向面粗さRMS(C)との比RMS(L)/R
MS(C)が1.0以下となり、併せて表面粗さのパラ
メータSK値が軸方向及び円周方向の何れもマイナスと
なるようにし、前期微小なくぼみの占める表面積比率が
10〜40%とすることができる。
【0009】支持ピンの表面は、上記のような条件のく
ぼみによって、くぼみ以外は滑らかな平滑面になり、く
ぼみによる表面粗さは軸方向及び円周方向で同程度とな
る。
【0010】ここで、支持ピンの表面に、微小な凹部形
状のくぼみを多数ランダムに形成すると、くぼみによっ
てローラ接触面の油膜形成率が向上し、ローラの油切れ
による摺動面の異常摩耗の発生を抑えると共に、ローラ
との接触面積を小さくすることができ、ローラとの摩擦
係数の低減が図れる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に基づいて説明する。
【0012】図1(A)、(B)に示すように、磁気テ
ープのガイドローラは、支持ピン1と、この支持ピン1
の外周に回転自在に装着したローラ2と、ローラ2の両
端部において支持ピン1に付設したフランジ3、4とで
構成され、ローラ2は、ポリテトラフルオロエチレン樹
脂(PTFE)などのフッ素樹脂を含むポリアセタール
樹脂のような自己潤滑性のある合成樹脂、または含油樹
脂、例えば、ポリエチレン樹脂と、官能基を有するシリ
コーンオイル、または官能基を有しないシリコーンオイ
ル0.5〜20重量%とからなる樹脂組成物で形成され
ている。
【0013】上記磁気テープガイドローラにおいて、支
持ピン1の表面は、独立した微小な凹部形状のくぼみが
多数ランダムに設けられ、このくぼみによって表面は微
小粗面1aに形成されている。この微小粗面1aは、く
ぼみ以外は滑らかな平滑面となり、表面粗さは、軸方向
及び円周方向で同程度となっている。
【0014】上記微小粗面1aの表面粗さは、面粗さを
支持ピン1の軸方向と円周方向のそれぞれを求めてパラ
メータRMSで表示したとき、軸方向面粗さRMS
(L)と円周方向面粗さRMS(C)の比RMS(L)
/RMS(C)を1.0以下、例えば、0.7〜1.0
にすると共に、表面粗さのパラメータSK値が軸方向、
円周方向ともマイナス、例えば−1.6以下となるよう
にし、微小なくぼみの占める表面積比率が10〜40
%、微小なくぼみの平均面積は等価円直径3μmφ以下
を除いて整理したとき、35〜150μm2 になってい
る。
【0015】上記のような転動面の粗面条件を得るため
の表面加工処理は、特殊なバレル研磨によって、所望す
る仕上面を得ることができる。
【0016】加工方法としては、例えば遠心流動バレル
研磨法により、チップを用いて支持ピン1の表面にラン
ダムな凹凸を形成した後、洗浄し、更にバレル研磨法に
よって、表面仕上げ処理を施し、表面の微小な凸を除去
または丸めることにより、支持ピン1の表面に微小なく
ぼみを無数に形成するものである。
【0017】ここで、パラメータRMSとは、中心線か
ら曲線f(x)までの偏差の自乗を測定長さ1の区間で
積分し、その区間で平均した平方根の値であり、別名自
乗平均平方根粗さともいう。RMSは拡大記録した断面
曲線、粗さ曲線から数値計算で求められる。
【0018】軸方向面粗さRMS(L)→粗さ形の触針
を支持ピン1の軸方向に移動させ測定した粗さ 円周方向面粗さRMS(C)→上記と同様で触針を円周
方向に移動させ測定した粗さ 上記RMS(L)/RMS(C)は、くぼみの形状及び
方向性を意味し、くぼみが軸方向に向っている場合、R
MSの値は、軸方向の粗さは小さくなり、くぼみを横断
的に測定する円周方向の粗さは大きくなる。従って、こ
の発明の様に、RMS(L)/RMS(C)が1.0以
下の場合には、くぼみは平均して軸方向を向いている傾
向があることになる。
【0019】転がり接触における表面形状と油膜形成に
ついては、通常の円筒研削に比べ、軸方向に研削目の残
る加工が優れていることが知られており、軸方向に長軸
を持つこの発明のくぼみは、油膜形成能力に優れている
ことになる。
【0020】前記パラメータSK値とは、表面粗さの分
布曲線の歪み度(SKEWNESS)を指し、凹凸分布
の非対称性を知る目安の統計量であり、ガウス分布のよ
うな対称な分布では、SK値は0に近くなり、凹凸の凸
部を削除した場合では負、逆の場合は正の値をとること
になる。
【0021】SK値のコントロールは、先に述べた遠心
バレル研磨機の回転速度、加工時間、ワーク投入量、研
磨剤の種類と大きさ(粒度)、チップの種類と大きさを
選ぶことにより行え、パラメータSK値を周方向、軸方
向の何れもマイナスで平均値が−1.6以下とした理由
は、微小なくぼみが油溜りとなり、圧縮されても転がり
方向、直角方向への油のリークは少なく、油膜成形に優
れ、相手ローラ2の内周面の面粗さの条件にかかわら
ず、油膜形成状況は良好で、ローラ2との接触面積を小
さく、ローラ2との摩擦係数の低減、表面損傷を極力お
さえる効果がある。
【0022】なお、支持ピン1の表面に対するくぼみの
形成位置は、ローラ2が摺回動する部分の範囲のみに設
けるようにしてもよい。
【0023】図2は表面を鏡面仕上した従来の支持ピン
の仕上げ面状況を、図3はこの発明のくぼみによる微小
粗面を施した支持ピンの仕上げ面状況を比較して示して
いる。
【0024】両図の比較で明らかな如く、この発明の微
小粗面は、平面に凹部を形成し、平面から飛び出す凸部
が生じないような特殊表面であり、この微小粗面は、外
表面のSK値が全て負になっていると共に、RMSにつ
いても従来の外表面より粗くなっていることがわかる。
【0025】前記微小なくぼみの定量的測定を行なうに
は、転動体表面もしくは転動面を拡大し、その画像から
市販されている画像解析システムにより定量化できる。
【0026】画像の白い部分は表面平坦部、微小なくぼ
みは黒い部分として解析する。例えば、(株)ピアスの
LA−525画像解析システムを用いて解析すると、先
ず原画の濃淡を強調フィルターで明確化し、その後非常
に微細な黒い部分である等価円直径3μmφ以下はノイ
ズレーサーで除去する。
【0027】ノイズレーサーで除去した後に残された微
小なくぼみの大きさ、分布、微小なくぼみの表面積比率
を求め、転動体表面を評価するものである。
【0028】次に、支持ピンの表面に微小粗面を施した
この発明のガイドローラと、支持ピンの表面を鏡面仕上
げした比較例のガイドローラとを用い、回転トルクと揺
れの試験を行なった結果を以下に示す。
【0029】
【表1】
【0030】評価に用いたガイドローラのローラは図1
1に示したローラと同形状で外径7mm、内径2mmと
し、これを支持ピンに組みつけた。なお、その際の支持
ピン1とローラ2との隙間は約5μmとした。
【0031】 回転トルク試験方法 回転ディスク(直径100mm、厚さ6mm)の同芯上
に、静圧空気軸受によって支持された測定板を設け、こ
の測定板上に実施例または比較例のガイドローラを取付
け、測圧50gfにて回転ディスクの側面にガイドロー
ラの回転体を押しつけて回転数を毎分7000回とし、
このときの回転体と支持ピンとの間に発生する摩擦によ
って動く測定板を、トルクピックアップで測定する。こ
のような機構を備えたガイドローラトルク測定器を用
い、ベルトテンションにて回転体の回転数を毎分700
0回とし、40℃、相対温度80%の下で連続回転した
ときの経過時間とガイドローラのトルク変化を調べた。
【0032】 振れ試験方法 試料ガイドローラの支持ピンを固定し、回転体の中央部
にダイヤルゲージ(1/1000)を押し当て、静かに
回転体を回す。このときのダイヤルゲージの値の最大値
と最小値との差を求め、これを振れとした。そしてベル
トテンションにて回転数を毎分5000回とし、40
℃、相対温度80%の条件下で連続回転したときの経過
時間とガイドローラの振れ変化とを調べた。
【0033】得られたガイドローラを試験対象として試
験および試験を行い、得られた結果を表2に示し、
さらに図4または図5に示した。
【0034】表2の試験結果と、図4または図5のグラ
フから明らかな様に本発明1と比べ比較例1、また、本
発明2と比べ比較例2は経時、回転トルク、振れ値の上
昇が大きかった。
【0035】したがって、本発明1、2の磁気テープガ
イドローラを装着したVTRやDATは磁気テープの振
動幅が小さい分だけ、画面振れ、ジッターワウが向上す
るものとなる事が期待できる。
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】以上のように、この発明によると、含油
プラスチックを用いてローラを形成し、このローラを支
持する支持ピンの表面に、微小な凹部形状のくぼみを多
数ランダムに形成したので、ローラが接触する支持ピン
表面の油膜形成率が向上し、しかも支持ピン表面とロー
ラとの接触面積を小さくしてローラとの摩擦係数を少な
くでき、これによってローラの回転トルクが低減でき
る。
【0038】また、支持ピンの表面の油膜形成率の向上
により、ローラに油切れが生じても、直ちに異常摩耗を
起すようなことはない。
【0039】更に、支持ピンの表面は鏡面に研磨加工す
る必要がなくなり、加工費用のコストダウンが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はこの発明に係るガイドローラの正面
図、(B)は同上の縦断面図
【図2】従来の支持ピンの表面粗さ測定例を示す図
【図3】この発明に使用される支持ピンの表面粗さ測定
例を示す図
【図4】この発明と比較例の回転トルクの経時変化を示
す図
【図5】この発明と比較例の振れの経時変化を示す図
【図6】従来のガイドローラを示す正面図
【符号の説明】
1 支持ピン 2 ローラ 3、4 フランジ 1a 微小粗面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持ピンの外周に、磁気テープの走行を
    ガイドする含油プラスチック製のローラを回転自在に取
    り付けた磁気テープガイドにおいて、 前記支持ピンの表面に、微小な凹部形状のくぼみを多数
    ランダムに形成したことを特徴とする磁気テープガイド
    ローラ。
  2. 【請求項2】 支持ピンのくぼみを設けた表面の粗さ
    を、軸方向と円周方向のそれぞれについて求めてパラメ
    ータRMSで表示したとき、軸方向面粗さRMS(L)
    と円周方向面粗さRMS(C)との比RMS(L)/R
    MS(C)が1.0以下となり、併せて表面粗さのパラ
    メータSK値が軸方向及び円周方向の何れもマイナスと
    なるようにし、前期微小なくぼみの占める表面積比率が
    10〜40%である請求項1記載の磁気テープガイドロ
    ーラ。
JP7194909A 1995-07-31 1995-07-31 磁気テープガイドローラ Pending JPH0944943A (ja)

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JP7194909A JPH0944943A (ja) 1995-07-31 1995-07-31 磁気テープガイドローラ

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JP7194909A JPH0944943A (ja) 1995-07-31 1995-07-31 磁気テープガイドローラ

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JPH0944943A true JPH0944943A (ja) 1997-02-14

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ID=16332362

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JP7194909A Pending JPH0944943A (ja) 1995-07-31 1995-07-31 磁気テープガイドローラ

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JP (1) JPH0944943A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013185619A (ja) * 2012-03-06 2013-09-19 Sumitomo Heavy Ind Ltd 遊星歯車減速機

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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