JPH0944942A - 磁気記録再生装置と磁気再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置と磁気再生装置

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JPH0944942A
JPH0944942A JP7207864A JP20786495A JPH0944942A JP H0944942 A JPH0944942 A JP H0944942A JP 7207864 A JP7207864 A JP 7207864A JP 20786495 A JP20786495 A JP 20786495A JP H0944942 A JPH0944942 A JP H0944942A
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JP7207864A
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Yasuhiro Hirafune
保宏 平船
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 テープの走行性の向上および耐久摩耗性の向
上を図ることができる磁気記録再生装置と磁気再生装置
を提供すること。 【解決手段】 テープ状磁気記録媒体Tを摺動して走行
させるためのテープ走行部41aに、ダイヤモンド薄膜
62が成膜されている固定シリンダ41と、磁気ヘッド
44を有していて、固定シリンダ41に対して回転する
ヘッドシリンダ43と、を有する回転磁気シリンダ装置
40と、ダイヤモンド薄膜62が成膜されていて、テー
プ状磁気記録媒体Tを回転磁気シリンダ装置40のテー
プ走行部41aに沿わせるためのガイド手段38,39
と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばビデオテー
プレコーダ(VTR)やオーディオ機器などに使用され
る磁気記録再生装置と磁気再生装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の進歩に伴い、例えばビ
デオテープレコーダは高画質及び小型化の方向に向かっ
ている。従ってビデオテープレコーダの高性能化を達成
するために、アナログ記録および/または再生方式か
ら、デジタル記録および/または再生方式へと移行しつ
つある。ビデオテープレコーダの小型化、高画質化およ
びデジタル化が進むと、ビデオヘッド(磁気ヘッド)の
記録密度の向上、言い換えるとビデオテープの狭トラッ
ク化および記録波長の短波長化の達成が必要となってく
る。図10は、通常用いられているビデオテープレコー
ダの回転磁気シリンダ装置を示している。また図11
は、この通常用いられている回転磁気シリンダ装置およ
びその周囲に設けられたガイド系を含むテープ走行系を
示している。図10と図11において、回転磁気シリン
ダ装置RSは、上シリンダ3と下シリンダ1および磁気
ヘッド4などを有している。磁気ヘッド4は回転ドラム
である上シリンダ3に取付けられている。固定ドラム1
には、磁気テープTを案内するためのテープリード部2
が形成されている。このテープリード部2は、磁気テー
プTが下シリンダ1の外周部と上シリンダ3の外周部を
摺動して走行される場合に、磁気テープTの端部を案内
するための部分である。
【0003】図11に示すように、回転磁気シリンダ装
置RSのテープ流入側には、テープ規制ガイド9と、安
定ガイド7が配置されている。回転磁気シリンダ装置R
Sのテープ流出側には、安定ガイド6とテープ規制ガイ
ド8が配置されている。磁気テープTがテープ走行方向
Sに沿って送られると、磁気テープTが上シリンダ3の
外周面と下シリンダ1の外周面に摺動して走行しかつテ
ープリード部2で磁気テープTの端部が案内されるよう
になっている。テープTがテープ走行方向Sに送られる
と同時に、磁気ヘッド4が図10の回転方向Rに回転す
ることにより、磁気ヘッド4は磁気テープTに対して所
定のビデオトラック幅でヘリカルスキャン方式で記録す
ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のテープ走行系において、ビデオテープレコーダに
使用される磁気テープTの互換性を考えると、下シリン
ダ1のテープリード部2およびテープ規制ガイド8,9
や安定ガイド6,7の端面に対して磁気テープTが摺動
することによる摩耗量を極めて小さくする必要がある。
【0005】特に、今後使用される磁気テープは、メタ
ルテープ、金属薄膜テープなど何れもテープ厚が薄くな
るために、固定ドラムである下シリンダ1およびテープ
規制ガイド8,9および安定ガイド6,7の走行面に磁
気テープTが沿いやすく、磁気テープTの表面との摩擦
が大きくなる。また磁気テープTを繰り返して使用する
と、磁気テープTの表面に傷が生じる場合がある。この
ような原因から、下シリンダ1のテープ走行面や、テー
プ規制ガイド8,9、安定ガイド6,7に摩耗が生じ、
磁気テープTの走行中に震えが生じるいわゆるハンチン
グ現象や、磁気テープが下シリンダ1やテープ規制ガイ
ドあるいは安定ガイドなどに張り付くいわゆる張り付き
現象などのトラブルを発生することになる。また磁気テ
ープTの走行精度は、テープ規制ガイド8,9とテープ
リード部2で決定されており、走行精度を維持するには
テープリード部2に対して、テープ規制ガイド8,9で
押し当てながら走行させている。この場合に、テープ規
制ガイド8,9の押し当て力およびテープリード部2の
走行面に対する張力は相当に大きく設定されている。
【0006】このために次のような問題が生じやすい。 (1)下シリンダ1のテープリード部2およびテープ規
制ガイド8,9のガイド端面に対して、磁気テープTの
スリットされた端面が摺動することになる。この磁気テ
ープTとしては、走行面に酸化鉄系材料を使った酸化鉄
テープや、もっと特性の良いFe,Co,Niを使った
メタルテープなどがあり、それらの表面には潤滑剤など
が塗られている。従って磁気テープのスリットされた端
面には磁性材料などが露出しており、この露出した磁性
材料などが走行時にテープリード部2や、テープ規制ガ
イド8,9のガイド端面などに摺動するので摩耗の原因
となってしまう。例えば、テープリード部2の摩耗が大
きくなると、同一のビデオテープレコーダで記録した磁
気テープであっても、再生する時に、いわゆる記録トラ
ックずれが生じてしまって、画面の出力特性が著しく低
下してしまうことになる。
【0007】(2)下シリンダ1のテープ走行面および
テープ規制ガイド8,9の走行面に対して、磁気テープ
の張力を大きくして使用した場合には、磁気テープの繰
り返しの使用により、磁気テープの表面に傷が生じてし
まう。これにより、磁気テープの摩擦が増大して、走行
面の摩耗が加速されて磁気テープの張り付き現象の原因
となってしまう。
【0008】そこで従来、このような問題を解決するた
めに、例えばアルミニウム合金の中にシリコンを多量に
入れることで摩耗を押さえる方式や、材質を例えばアル
ミナ系、チタニア系、ジルコニア系セラミックなどに置
き換えることが検討されてきた。しかし、実際の摩耗量
や加工性、および材料コストなどの点で、不十分であり
有効な問題の解決には至っていない。
【0009】さらに、真空処理装置により、例えばTi
N,TiC,SiO2,AL2O3,そしてダイヤモン
ドライクカーボン(DLC)などの硬質薄膜を、テープ
リード部やテープ規制ガイドなどの走行面に成膜するこ
とも検討されてきた。しかし実際には薄膜のコストや密
着性、耐摩耗性が不十分であるために、実用化に至って
いない。そこで本発明は上記課題を解消するためになさ
れたものであり、テープの走行性の向上および耐久摩耗
性の向上を図ることができる磁気記録再生装置と磁気再
生装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明にあ
っては、テープ状磁気記録媒体を摺動して走行させるた
めのテープ走行部に、ダイヤモンド薄膜が成膜されてい
る固定シリンダと、磁気ヘッドを有していて、固定シリ
ンダに対して回転するヘッドシリンダと、を有する回転
磁気シリンダ装置と、ダイヤモンド薄膜が成膜されてい
て、テープ状磁気記録媒体を回転磁気シリンダ装置のテ
ープ走行部に沿わせるためのガイド手段と、を備える磁
気記録再生装置により、達成される。上記目的は、本発
明にあっては、テープ状磁気記録媒体を摺動して走行さ
せるためのテープ走行部に、ダイヤモンド薄膜が成膜さ
れている固定シリンダと、磁気ヘッドを有していて、固
定シリンダに対して回転するヘッドシリンダと、を有す
る回転磁気シリンダ装置と、ダイヤモンド薄膜が成膜さ
れていて、テープ状磁気記録媒体を回転磁気シリンダ装
置のテープ走行部に沿わせるためのガイド手段と、を備
える磁気再生装置により、達成される。
【0011】本発明によれば、回転磁気シリンダ装置の
固定シリンダのテープ走行部には、ダイヤモンド薄膜が
成膜されているとともに、ガイド手段にもダイヤモンド
薄膜が成膜されているので、テープ走行系におけるテー
プの走行性の向上と、耐久摩耗性が良くなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0013】図1は、本発明の磁気記録再生装置10が
設けられた、ビデオテープレコーダの走行系の好ましい
例を示している。このビデオテープレコーダは、例えば
放送業務用のものであり、磁気テープTに対してディジ
タル化した情報を記録したり、ディジタル化された情報
を再生することができる。図1において、ベース11の
上には、カセットシェルCが着脱可能に配置することが
できるようになっている。カセットシェルCは、供給リ
ール22と巻き取りリール24を備えている。ビデオテ
ープである磁気テープTは、供給リール22から繰り出
されて、走行系30と、磁気記録再生装置10の回転磁
気シリンダ装置40を介して、巻き取りリール24側に
巻き取られるようになっている。
【0014】磁気テープTは、テープ走行系30により
矢印S方向に案内して走行されるのであるが、そのテー
プ走行系30の一例について説明する。このテープ走行
系30は、磁気記録再生装置10を含んでいる。テープ
走行系30のテンションポスト31やインピーダンスロ
ーラ32、ガイドピン33、テープ規制ガイド39、安
定ガイド37は、回転磁気シリンダ装置40のテープ流
入側に順次配置されている。また安定ガイド36、テー
プ規制ガイド38、インピーダンスローラ51、ピンチ
ローラ52、キャプスタン53などは、回転磁気シリン
ダ装置40の磁気テープTの流出側に配置されている。
磁気記録再生装置10は、この回転磁気シリンダ装置4
0と、安定ガイド36,37、テープ規制ガイド38,
39などを有している。
【0015】次に、図2を参照して、回転磁気シリンダ
装置40の構造を説明する。図2において、回転磁気シ
リンダ装置40は、上シリンダ43と下シリンダ41、
磁気ヘッド44およびモータMなどを有している。上シ
リンダ43は回転ドラムともいい、下シリンダ41は固
定ドラムともいう。上シリンダ43は、下シリンダ41
に対して矢印R方向にモータMの駆動により回転可能に
なっている。磁気ヘッド44は、上シリンダ43に一つ
または複数取り付けられている。取付きヘッド44は、
たとえば記録再生ヘッドである。上ドラム43と下ドラ
ム41は、軽量であり加工性が良くコストの安いアルミ
ニウム合金で作られている。
【0016】下シリンダ41の外周面にはテープリード
部42が形成されている。このテープリード部42は、
固定ドラム41のテープ走行面41aと上シリンダ43
のテープ走行面43aに磁気テープTが摺動して走行さ
れる際に、磁気テープTの端部TDを案内するための案
内用段差部である。図3は、この回転磁気シリンダ装置
40の付近に配置された二つの安定ガイド36,37お
よび二つのテープ規制ガイド38,39を示している。
これらの安定ガイド36,37とテープ規制ガイド3
8,39は、磁気テープTを下シリンダ41と上シリン
ダ43のテープ走行面41a,43aに対して正確に安
定して摺動して沿わせるために用いられるガイドであ
る。
【0017】磁気テープTの走行精度は、図1と図3に
示すテープ規制ガイド38,39と、テープリード部4
2で決定されており、磁気テープTの走行精度を維持す
るには、テープリード部42に対して、テープ規制ガイ
ド38,39で押し付けながら磁気テープTをテープ走
行面41a,43aに走行させている。この場合に、テ
ープ規制ガイド38,39の押し当て力およびテープリ
ード部42の走行面に対する張力は、相当に大きく設定
されている。
【0018】図3のようなテープ走行系において、磁気
テープTがテープ走行方向Sに沿って走行されるととも
に、図2のモータMが駆動して、上シリンダ43ととも
に磁気ヘッド44が回転する。これにより、図5に示す
ように、磁気テープTにおいては、ヘリカルスキャン方
式で多数本のビデオトラックVTが形成されることにな
る。この各記録ビデオトラックVTのトラック幅はtで
示している。再生する場合には、再生用の磁気ヘッド4
4が、このビデオトラックVTに沿ってヘリカルスキャ
ン方式でビデオトラックVTにディジタル化された情報
を再生することができる。例えば放送業務用のビデオテ
ープレコーダは、ディジタル化に対応するために高密度
記録できるようになっている。このために、図5のビデ
オトラック幅tは、従来に比べて大幅に狭くなってお
り、実際には例えば20乃至25μmである。
【0019】図2と図3において、テープリード部4
2、下シリンダ41のテープ走行面41a、上シリンダ
43のテープ走行面43a、テープ規制ガイド38のガ
イド端面38aおよびテープ規制ガイド38の走行面3
8b、およびテープ規制ガイド39のガイド端面39a
とテープ走行面39bには、ダイヤモンド薄膜62が成
膜されている。このようにダイヤモンド薄膜を成膜する
のは、上述したテープリード部42、テープ走行面41
a,43a、ガイド端面38a,39aおよび走行面3
8b,39bの耐久摩耗性およびテープの走行性を向上
するためである。ダイヤモンド薄膜の成膜方法は、各種
方法が公知になっおり、本発明においては、何ら規制さ
れず種々の方法を採用することができる。成膜方法とし
ては、例えばマイクロ波プラズマCVD(化学的蒸着
法)や、熱フィラメントCVD(化学的蒸着法)などが
主流である。
【0020】本発明の実施の形態では、ダイヤモンド薄
膜の成膜方法として、メタンガスを使用してマイクロ波
プラズマCVDの方式により、上述した各部分に対して
ダイヤモンド薄膜62の成膜を行った。
【0021】次に、図6を参照する。図6は、下ドラム
41の一部分を示していて、下ドラム41のテープ走行
面41aとテープリード部42にはダイヤモンド薄膜6
2が成膜されている。このダイヤモンド薄膜62の膜厚
は、例えば1μmである。ダイヤモンド薄膜62の膜厚
は、極端に厚いと剥離しやすく、極端に薄いと耐摩耗性
の効果が得られないために、0.1μm以上、5μm以
下であるのが望ましい。また、テープ走行面41aにお
けるダイヤモンド薄膜62の面粗さは、極端に粗過ぎる
と、磁気テープTのダメージが起きやすくなり、あまり
に細か過ぎると、磁気テープTがテープ走行面41a側
に張り付く可能性があることから、ダイヤモンド薄膜の
面粗さは、0.1μm以上、5μm以下であるのが望ま
しい。
【0022】次に上述した実施の形態における作用を説
明する。磁気テープTは、下シリンダ41および上シリ
ンダ43に対して正確に安定して沿わせるために、テー
プ規制ガイド38,39、走行安定ガイド36,37で
その位置が調整される。そして磁気テープTは下シリン
ダ41と上シリンダ43に巻き付けられている。
【0023】磁気テープTに対する情報の記録は、磁気
テープTと、磁気ヘッド44の相対的な移動により、図
5に示すようにヘリカルスキャン方式でビデオトラック
VTに沿って記録することができる。また磁気テープの
情報を再生する場合においても、ヘリカルスキャン方式
でビデオトラックVTに記録されている情報を再生する
ことができる。磁気テープTは、ドラムリード部42の
ダイヤモンド薄膜62に対してテープ規制ガイド38,
39で押し付けながら走行する。この時の磁気テープT
による摩耗量と走行時間の検討を行った。その結果通常
のアルミニウム合金製の下シリンダ41の場合でも、1
00時間以下なら摩耗量は少なく、図5のビデオトラッ
クVTのずれは小さい。しかし500時間を経過したこ
ろからアルミニウム合金製の下シリンダ41の摩耗が大
きくなり、テープリード部42の入口と出口では、例え
ば4乃至5μmの摩耗量となっていた。さらに、硬質薄
膜(ダイヤモンドライクカーボン;DLC)の膜厚が1
μmのものをイオンプレーティング法により、テープリ
ード部に成膜したものと、本発明におけるダイヤモンド
薄膜62を図6のように成膜した場合の特性の比較を行
った。図6は、このダイヤモンド薄膜とダイヤモンドラ
イクカーボンの特性の違いを示している。
【0024】従来のダイヤモンドライクカーボンを成膜
した下シリンダでは、1500時間程度経過までは摩耗
量が少なく、記録トラックのずれは小さい。しかし20
00時間を経過したころから下シリンダの摩耗が見ら
れ、テープリード部の入口と出口では、0.5乃至1μ
mの摩耗量があった。しかし、ダイヤモンド薄膜を用い
た本発明の下シリンダ41では、2500時間経過した
後でも全く摩耗が得られず、電子顕微鏡による確認を行
った結果でも摩耗の発生は見られなかった。同様に、下
シリンダ41のテープ走行面41aにおいても磁気テー
プによる摩耗は見られなかった。さらにテープ規制ガイ
ド38,39のガイド端面38a,39aおよびテープ
走行面38b,39bにおいても摩耗が見られなかっ
た。
【0025】なお図6のダイヤモンド薄膜62の表面に
は、適当な凹凸があり、例えばポリエステル製の磁気テ
ープの張り付きを防止することができる。
【0026】次に、図7と図8を参照して、回転磁気シ
リンダ装置の別の実施の形態を説明する。図7におい
て、回転磁気シリンダ装置140は、下シリンダ14
1、上シリンダ149、ヘッドシリンダ143および磁
気ヘッド44を有している。下シリンダ141と上シリ
ンダ149は、固定ドラムであり、ヘッドシリンダ14
3は、下シリンダ141と上シリンダ149に対して回
転する回転シリンダである。ヘッドシリンダ143には
一つの他複数の磁気ヘッド44が設けられている。この
磁気ヘッド44は、記録ヘッドであったり再生ヘッドで
ある。この回転磁気シリンダ装置140は、いわゆる3
層型のシリンダ装置である。下シリンダ141にはテー
プリード部142が形成されている。この回転磁気シリ
ンダ装置140のテープリード部142、下シリンダ1
41のテープ走行面141a、上シリンダ149のテー
プ走行面149aにも、ダイヤモンド薄膜が成膜されて
いる。
【0027】次に、図8の回転磁気シリンダ装置240
は、下シリンダ241、上シリンダ249、中シリンダ
243、磁気ヘッド44などを有している。下シリンダ
241、上シリンダ249は、固定ドラムであり、中シ
リンダ243は回転ドラムである。中シリンダ243に
は、磁気ヘッド44が取り付けられている。下シリンダ
241には、テープリード部242が形成されている。
テープリード部242と、下シリンダ241のテープ走
行面241aおよび上シリンダ249のテープ走行面2
49aおよび中シリンダ243のテープ走行面243a
には、ダイヤモンド薄膜が成膜されている。
【0028】次に図9は、図1のテープ走行系30とは
異なる別のテープ走行系の例を示している。このテープ
走行系330は、いわゆるU型ローディング形式のもの
であり、上述した図1のテープ走行系は、M型ローディ
ング形式のものである。
【0029】図9においても、回転磁気シリンダ装置3
40は、下シリンダ341と、上シリンダ343、中シ
リンダ371を有している。上シリンダ343と下シリ
ンダ341は固定ドラムである。中シリンダ371は、
磁気ヘッド44を有している。下シリンダ341はテー
プリード部342を有している。このテープリード部3
42と、下シリンダ341のテープ走行面341a、上
シリンダ343のテープ走行面343aには、ダイヤモ
ンド薄膜が成膜されている。図9においては、磁気テー
プTは、供給リール322からテンションスタビライザ
360およびテープ規制ガイド339を介して回転磁気
シリンダ装置340に巻付けられて、そしてキャプスタ
ン390、ピンチローラ391などを介して巻き取りリ
ール324に巻き取られるようになっている。この実施
の形態においても、例えばテープ規制ガイド399に対
して、ダイヤモンド薄膜を成膜することにより、テープ
の走行性および耐久摩耗性を向上することができる。
【0030】以上説明したように、本発明の実施の形態
では、次のようなメリットが得られる。下シリンダ(固
定ドラム)のテープリード部および、テープ規制ガイド
の端面に、ダイヤモンド薄膜を成膜することにより、従
来よりも摩耗を極めて小さくすることができる。これに
より、放送、業務用、家庭用ビデオテープレコーダのい
ずれにおいても、高画質な画像の記録や、再生を長時間
安定して行うことができる。
【0031】下シリンダのテープ走行面およびテープ規
制ガイドの走行面にダイヤモンド薄膜を成膜することに
より、従来よりもテープ走行面の摩耗を極めて小さくす
ることができる。これにより磁気テープの走行が安定
し、磁気テープの震えや張り付きなどを防ぐことができ
る。さらに、放送、業務用、家庭用ビデオテープレコー
ダのいずれにおいても、高画質の画像の記録や再生を長
時間安定して行うことができる。
【0032】ところで本発明は上記実施の形態に限定さ
れない。例えば、上述した実施の形態においては、磁気
記録再生装置を説明している。つまり磁気ヘッドが磁気
テープに対して情報を記録したり、磁気テープの情報を
再生することができるようになっている。しかしこれに
限らず、磁気テープの情報を再生するだけの磁気再生装
置に対しても本発明を適用することはできる。この磁気
再生装置では、磁気ヘッドが再生ヘッドであるだけで、
他の構成要素については上述した実施の形態の構成と同
様である。また本発明は、ディジタルオーディオテープ
レコーダ(DAT)にも適用できる。この場合に磁気テ
ープの回転磁気シリンダ装置のテープ走行部や、ガイド
手段に対してダイヤモンド薄膜を成膜することにより、
従来よりも摩耗を極めて小さくすることができる。これ
により、高音質な音楽などの記録や再生を長時間安定し
て行うことができる。また、本発明は、データレコーダ
などのより記録波長の短い、記録トラック幅の狭い磁気
記録再生装置に対しても適用することができる。なお図
3において、安定ガイド36,37に対しても、ダイヤ
モンド薄膜を成膜することにより、さらに安定ガイド3
6,37の耐久摩耗性とテープ走行性を向上させること
ができる。安定ガイド36,37も、ガイド手段として
の役割を果たしている。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
テープの走行性の向上および耐久摩耗性の向上を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録再生装置あるいは磁気再生装
置を備えるビデオテープレコーダのテープ走行系を示す
斜視図。
【図2】図1のビデオテープレコーダの回転磁気シリン
ダ装置および磁気テープを示す斜視図。
【図3】回転磁気シリンダ装置とその周辺にあるテープ
規制ガイドおよび安定ガイドを示す図。
【図4】図3の回転磁気シリンダ装置の下シリンダのテ
ープ走行面およびテープリード部に形成されたダイヤモ
ンド薄膜を示す断面図。
【図5】磁気テープに対して記録されたビデオトラック
の例を示す図。
【図6】本発明に用いられるダイヤモンド薄膜と、通常
用いられるダイヤモンドライクカーボンの特性の比較を
示す図。
【図7】回転磁気シリンダ装置の別の例を示す図。
【図8】回転磁気シリンダ装置のさらに別の例を示す
図。
【図9】図1とは異なるテープ走行系を示す斜視図。
【図10】従来の回転磁気シリンダ装置を示す斜視図。
【図11】図10の従来の回転磁気シリンダ装置を含む
テープ走行系を示す図。
【符号の説明】
38,39 テープ規制ガイド(ガイド手段) 40 回転磁気シリンダ装置 41 下シリンダ(固定ドラム,固定シリンダ) 41a テープ走行面(テープ走行部) 42 テープリード部(案内用段差部,テープ走
行部) 43 上シリンダ(回転ドラム,ヘッドシリン
ダ) 44 磁気ヘッド 62 ダイヤモンド薄膜 T 磁気テープ(テープ状磁気記録媒体)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テープ状磁気記録媒体を摺動して走行さ
    せるためのテープ走行部に、ダイヤモンド薄膜が成膜さ
    れている固定シリンダと、磁気ヘッドを有していて、固
    定シリンダに対して回転するヘッドシリンダと、を有す
    る回転磁気シリンダ装置と、 ダイヤモンド薄膜が成膜されていて、テープ状磁気記録
    媒体を回転磁気シリンダ装置のテープ走行部に沿わせる
    ためのガイド手段と、 を備えることを特徴とする磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】 テープ走行部は、 テープ状磁気記録媒体を摺動するテープ走行面と、 テープ走行面にテープ状磁気記録媒体を摺動して走行さ
    せる際に、テープ状磁気記録媒体の端部を案内するため
    の案内用段差部と、を備え、 テープ走行面と案内用段差部には、ダイヤモンド薄膜が
    成膜されている請求項1に記載の磁気記録再生装置。
  3. 【請求項3】 磁気ヘッドは、テープ状磁気記録媒体に
    情報をヘリカルスキャン方式で記録し、テープ状磁気記
    録媒体に記録されている情報をヘリカルスキャン方式で
    再生するヘッドである請求項1に記載の磁気記録再生装
    置。
  4. 【請求項4】 ガイド手段は、 回転磁気シリンダ装置の付近に配置されて、案内用段差
    部に対してテープ状磁気記録媒体の端部を押し当てるた
    めのテープ状磁気記録媒体の規制ガイドを含む請求項1
    に記載の磁気記録再生装置。
  5. 【請求項5】 テープ状磁気記録媒体を摺動して走行さ
    せるためのテープ走行部に、ダイヤモンド薄膜が成膜さ
    れている固定シリンダと、磁気ヘッドを有していて、固
    定シリンダに対して回転するヘッドシリンダと、を有す
    る回転磁気シリンダ装置と、 ダイヤモンド薄膜が成膜されていて、テープ状磁気記録
    媒体を回転磁気シリンダ装置のテープ走行部に沿わせる
    ためのガイド手段と、 を備えることを特徴とする磁気再生装置。
  6. 【請求項6】 テープ走行部は、 テープ状磁気記録媒体を摺動するテープ走行面と、テー
    プ走行面にテープ状磁気記録媒体を摺動して走行させる
    際に、テープ状磁気記録媒体の端部を案内するための案
    内用段差部と、を備え、 テープ走行面と案内用段差部には、ダイヤモンド薄膜が
    成膜されている請求項5に記載の磁気再生装置。
  7. 【請求項7】 ガイド手段は、 回転磁気シリンダ装置の付近に配置されて、案内用段差
    部に対してテープ状磁気記録媒体の端部を押し当てるた
    めのテープ状磁気記録媒体の規制ガイドを含む請求項5
    に記載の磁気再生装置。
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