JPH02195561A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はビデオテープレコーダー（以後ＶＴＲと２己す
）、及びデジタルオーディオテープレコーダー（以後Ｄ
ＡＴと記す）等の磁気記録再生装置に関する。

従来の技術 近年、ＶＴＲは小型化、高画質化が著しく、これらを達
成するためには狭トラツク化、短波長化による記録密度
の向上が必須の課題となっている。

以下に高記録密度ＶＴＲの典型例である業務用ＶＴＲに
ついて記す。高画質な映像を安定して記録再生するため
に、磁気テープの走行精度に対する要求は極めて厳しい
ものとなっている。業務用ＶＴＲの磁気テープの走行系
について第２図ａ）ｂ）および第３図を用いて記す。第
２図ａ）はＶＴＲの磁気テープ走行系のシリンダ近辺を
示す。第２図ｂ）はその一部拡大図を示す。第３図はビ
デオ信号パターンを示す。磁気テープ１１は、回転シリ
ンダ１２と固定シリンダ１３に安定して均一にそうよう
に各種形状のボスト（以下、規制ボスト１４．１５、及
びガイドボスト１６．１７と記す）で調整され、前記回
転シリンダ１２、固定シリンダ１３に巻まわされて走行
する。

信号の記録再生は、磁気テープ１１と回転シリンダ１２
に取り付けられた磁気ヘッド１８とが相対走行すること
によって行われる。磁気テープ１１は、短波長記録のた
めに通常の家庭用ＶＴＲに（らべはるかに高速で走行す
る。ビデオ信号はＣ）に示すように、磁気ヘッド１８が
走行したビデオトラック２０に記録されている。ＶＴＲ
で高画質な映像を安定して記録再生するためには、磁気
ヘッド１８が隣接するビデオトラック２２にまたがるこ
となく、常に安定して忠実にトレースしなければならな
い。このビデオトラック輻２１は例えば２０μｍと極め
て狭いため、磁気テープ１１の走行精度が重要である。

そこで、第２図ａ〉に示すように、固定シリンダ１３に
磁気テープ１１の走行位置にそった段差を設け、磁気テ
ープ１１の端面と当接し相対しゅう動する面（以後、リ
ードと記す）によって、前記磁気テープ１１の走行路を
作り、かつ規制ボスト１４．１５で磁気テープ１１の端
面をこのリード１９に押し当てながら磁気テープ１１を
走行させている。業務用ＶＴＲは信頼性に対する要求が
極めて厳しいため、規制ボスト１４．１５による押し当
てが特にきつく設定されている。

また、例えば固定シリンダ１３の外周面、規制ボスト１
４．１６の外周面あるいは回転シリンダ１２の外周面な
どの磁気テープの表面々相対しゆう動する面に１例えば
ＳｉＣ等の硬質保護膜を被覆することでこれら走行支持
部材の外周面の摩耗を抑えて耐久性を向上することは考
案されている。

発明が解決しようとする課題 ところが、このような従来の技術では磁気テープの端面
によるリード、規制ボストの規制端面の摩耗が大きいた
め、画質の劣化が問題となっている。

まずリードの摩耗について述べる。リード１９を含む固
定シリンダ１３の材質は非磁性で加工の容易なアルミニ
ウムが使用されている。一方、磁気テープ１１の表面に
は潤滑材が塗布されているものの、端面は潤滑材が塗布
されておらず、高密度記録特性に優れるメタルテープ、
金属薄膜テープではＦｅ、Ｃｏ、Ｎｉなとの強磁性金属
がそのまま露出している。業務用ＶＴＲでは前記のごと
く磁気テープ１１が高速で走行しており、また規♂【１
ボスト１４．１６による磁気テープ１１のり一ド１９へ
の押し当てがきつい。従ってアルミニウムは摩耗しやす
いため、特にメタルテープ、もしくは金属薄膜テープを
使用する場合には、リード１９と磁気テープ１１の端面
とが金属と金属のしゅう動をすることによって、リード
１９は容易に摩耗してしまう。特に、リード１９の磁気
テープの入り債と出側においては、磁気テープの押し当
て力が大きいため、摩耗が著しい。この摩耗量は例えば
メタループが１０００時間走行することで８μｍもの値
となることもある。この結果、リード１９の直線性が狂
うことで磁気テープ１１の走行精度が劣化してしまい、
磁気ヘッド１８がビデオトラック２０を正確にトレース
することが不可能となる。すなわち、再生時には磁気ヘ
ッド１８が第２図Ｃ〉に示すごとく隣接する他のビデオ
トラック２４にまたがってトレースすることきなり、画
像のＳ／Ｎ比が極端に低下してしまうという問題が発生
することになる。この摩耗そのものは、例えばシリンダ
の材質をシリコンを含有したアルミニウム合金とするこ
とで、その耐摩耗性を向上させていくらかは抑えること
も可能ではある。しかしながら、実用上ではその耐摩耗
性は不十分であり、満足な解決手段とはなっていないの
が実状である。あるいは、例えばＳｉＣ等の硬質薄膜を
リード１９に被覆することも検討されている。しかしな
がら、これらの硬質薄膜ではｌ１ｔＷＪ耗性が不十分な
ため実用化されていない。

また、当然のごとく規制ボスト１４．１６の規制端面も
磁気テープ１１の端面との相対しゅう動によって摩耗す
るため、走行精度を確保する上で問題となっている。こ
の規制ボスト１４．１６の摩耗そのものは、例えばその
材質をセラミックスとすることによって抑えることも可
能ではある。

しかしながら、セラミックスは加工性、材料コスト等の
点で問題があり、前記問題点の有効な解決手段とはなっ
ていない。

以上のごとく、従来の技術では磁気テープの走行精度に
対して問題があり、長時間に渡って高画質な映像を安定
して記録再生することが困難となっている。

課題を解決するための手段 以上の問題点は、磁気テープの端面と当接し相対しゅう
動する面が、ダイヤモンド状薄膜で被覆された磁気テー
プの走行支持部材を備えた磁気記録再生装置によって解
決できる。

作用 ダイヤモンド状薄膜はビッカース硬さが２０００ｋｇｒ
ハ１２以上、鋼球との動摩擦係数が０．１以下の値を示
す。また、ダイヤモンド状薄膜は炭素が主成分であるた
め金属と凝着しにくい。従って、磁気テープの端面との
相対しゅう動に対しても優れた耐摩耗性を示す。また、
膜表面の平滑性が良好なため、相対しゅう動する磁気テ
ープの摩耗も無視しつる程度である。従って、例えば前
記リード、規制ボストの規制端面の摩耗は、ダイヤモン
ド状薄膜の被覆によって著しく減少できる。その結果、
例えば業務用ＶＴＲ等の磁気テープの位置規制が特に厳
しい磁気記録再生装置においても、長時間に渡って磁気
テープの走行精度を確保することが可能となる。

実施例 以下の実施例は、リードの摩耗の検討を行ったものであ
る。ダイヤモンド状薄膜の被覆方法は、各種方法が公知
となっており本発明においてなんら規定するものでなく
、例えばイオン化蒸着法、プラズマＣＶＤ法等が挙げら
れる。この実施例では、原料にメタンガスを用いてイオ
ン化蒸着法（例えば、昭和５７年度春期応用物理学会学
術講演会予稿集　２ｐ−Ｃ−１２参照）によってダイヤ
モンド状薄膜を被覆した。

第１図ａ）に本発明に基づ（ＶＴＲの磁気テープ走行系
のシリンダ近辺を示す。第１図ｂ）にリードの一部拡大
図を示す。リード２には前記ダイヤモンド状薄膜３が１
μｍの膜厚で被覆されている。本発明ではダイヤモンド
状薄膜３の膜厚を特には規定しないが、極端に薄いと保
護効果が充分得に＜＜、また厚すぎると膜に内部応力が
蓄積するためか、膜ははく離しやすくなるため、ｏ、　
ｏｏｓμＩＩＩ以上、１０μ国以下が望ましい。磁気テ
ープ４は回転シリンダ５と固定シリンダ１に安定して均
一にそうように規制ポスト６．７、及びガイドボスト８
．９で調整され、前記回転シリンダ５、固定シリンダ１
に巻まわされる。信号の記録再生は、磁気テープ４と回
転シリンダ５に取り付けられた磁気ヘッド１０とが相対
走行することによって行われる。前記磁気デーゾ４は規
制ポスト６．７によってダイヤモンド状薄膜３を被覆し
たり一ド２に押し当てられながら走行する。この時の磁
気テープの走行時間に対するリード２の摩耗量の変化を
検討した。ダイヤモンド状薄膜を被覆していない従来の
業務用ＶＴＲでも、１００時間程度までならばリードの
摩耗量は少なく画質の劣化が殆ど認められない。ところ
が、２００時間頃から画質の劣化が著しくなった。この
時のリードの入り側と出側の摩耗量は２μｍであった。

また、硬質保護膜に厚み１μ−のＳｉＣ薄膜をスパッタ
リング法によってノードに被覆して、検討した。この場
合、４００時間程度までならば画質の劣化は認められな
かったものの、５００時間から画質の劣化が著しくなっ
た。この時のリードの入り側と出側の摩耗量は１．８μ
ｍであった。一方、この実施例の業務用ＶＴＲでは、磁
気テープの走行時間が１０００時間でも画質の劣化が認
められなく、また同時にリード２の入り側と出側の摩耗
量は通常の測定器機では検出できず、電子顕微鏡でその
断面を観察したところ、０．０３μｍと極めて微々たる
ものであった。

発明の効果 以上のように、本発明ではリードの摩耗が著しく減少で
きる。その結果、長時間に渡って高画質な映像を安定し
て記録再生できるものである。以上の実施例は、業務用
ＶＴＲの固定シリンダのリードにダイヤモンド状薄膜を
被覆したものについての記述である。また、本発明では
、規制ポストの規制端面にダイヤモンド状薄膜を被覆す
ることによって規制ポストの摩耗も著しく減少でき、磁
気テープの走行精度を長時間に渡って更に安定化できる
。また、本発明は家庭用のＶＴＲに対しても従来以上に
耐久性を向上できるものである。更に、本発明に基づき
ＤＡＴの磁気テープの走行支持部材にダイヤモンド状薄
膜を被覆した場合においても、走行支持部材の摩耗量は
著しく減少でき、長時間に渡って優れた音質の音楽等を
安定して記録再生できる。更に本発明は、今後のより記
録波長が短かい磁気記録再生装置に対しても、顕著な効
果を示すものである。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ）は本発明に基づ＜ＶＴＲの磁気テープ走行系
の近辺の構成図、第１図ｂ）は固定シリンダのリードの
拡大図、第２図ａ）ｂ）は規ホ１ノボストの構成図、第
３図は磁気テープとビデオトラックの関係図である。 １・・・固定シリンダ、２・・・リード、３・・・ダイ
ヤモンド状薄膜、４・・・磁気テープ、５・・・回転シ
リンダ、６，７・・・規制ポスト、８．９・・・ガイド
ポスト、１０・・・磁気ヘッド、１１・・・ダイヤモン
ド状薄膜、１２規制ポスト。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）磁気テープの端面と当接し相対しゅう動する面が
   、硬質保護膜で被覆された前記磁気テープの走行支持部
   材を備えた磁気記録再生装置。
2. （２）硬質保護膜で被覆された面が、固定シリンダのリ
   ードにおける磁気テープの入り側、および出側である請
   求項１記載の磁気記録再生装置。
3. （３）硬質保護膜がダイヤモンド状薄膜である請求項１
   または第２項記載の磁気記録再生装置。