JPH0449508A - 磁気ヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はメタル磁性粉を含む塗布型磁気記録媒体及び磁
性薄膜を磁性層とした金属薄膜型磁気記録媒体に適用さ
れる磁気ヘッドに関するものである。

従来の技術 磁気記録の分野では、記録の高密度化が磁気記録媒体及
び磁気ヘッドの改善を通して行われている。磁気記録媒
体を例にとると、γ−Ｆｅ２Ｏ３゜Ｃｏ−Ｆｅ２Ｏ８，
ＣｒＯ２で代表される酸化物磁性粉に代わって、Ｃｏ、
Ｃｏ−Ｆｅ等の金属並びに合金系の磁性粉を含む磁気記
録媒体（メタル粉型磁気記録媒体、略してＭＰ［気記録
媒体と呼ぶ）や、Ｃｏ、Ｎｉ、Ｆｅ等を主体とする金属
並びに合金からなる磁性薄膜を磁性層とする磁気記録媒
体（金属薄膜型磁気記録媒体、略してＭＥ磁気記録媒体
と呼ぶ）の実用化が行われている。

上記ＭＰ及びＭＥ磁気記録媒体（これらの磁気記録媒体
を単に金属系媒体と略称する）の進出に伴い、これらの
磁気記録媒体の特徴を引き出せる高信幀性の磁気ヘッド
が要求される。

第４図および第５図はこれら金属系磁気記録媒体に使用
される磁気ヘッドの一例を示したものであり、第４図は
平面図であり（媒体は紙面内を走行）第５図は金属系媒
体の側面からみた磁気ヘッドの磁気コアの正面図である
。

３１は金属系媒体、３２は金属系媒体３１の走行方向を
示し、３３は磁気ヘッドの回転方向を示す。３４は磁気
ヘッドの磁気ギャップ、３５及び３６は磁気ギャップ３
４を挟んで対峙させた磁気コアの一部であり、コア幅と
してＴＷＩを有し、磁気ギャップ３４の近傍でＴＷ２＜
ＴＷＩとなるようにくびれさせて狭幅にした磁気コアで
あり、その磁気コアのくびれた部分３７及び３８にはガ
ラスが充填される。

なお磁気コア３５及び３６は単一の酸化物系軟磁性材で
構成されたり、磁気ギャップ３４の近傍だけ合金系の軟
磁性材４３を配して構成される（Ｍ　Ｉ　Ｇヘッドと呼
ばれる）。

３９は磁気コアの一部に巻き付ける巻線を通すための巻
線窓である。金属系媒体３１の走行方向３２に於ける金
属系媒体と対面する磁気ヘッドの表面は入り側肩部４０
、摺動部４１（第４図では斜線域で示す）、出側肩部４
２から構成され、共に曲率Ｒを有していた。

発明が解決しようとする課題 しかし、上記構成の磁気ヘッドを磁気記録装置内に搭載
してＭＥ磁気記録媒体を磁気記録装置内で走行させると
次に記載するような問題が生じる。

ＭＥ磁気記録媒体と接する磁気ヘッドの摺動部４１内で
摺動部４１を構成している磁気ヘッドの各種構成材に摩
耗が発生する。この摩耗に伴い構成材から離脱した摩耗
片が高速回転している磁気ヘッドと金属系媒体間にとら
えられＭＥ［気記録媒体の磁性薄膜を擦傷する。すなわ
ち、磁性薄膜の表面の一部に磁性薄膜の厚みの全域にま
たがる機械的破壊としての引っかきキズが発生する。と
同時にこの引っかきキズによって剥離した磁性薄膜の一
部が磁気ヘッドの摺動部４１内に配設されている磁気ヘ
ッドの各種構成材にキズを発生させる。このような現象
は磁気ヘッドの使用初期、すなわち、摩耗速さ（単位時
間当りの摩耗量）が大きい時に顕著に生じる。なお、金
属系媒体としてＭＰ［気記録媒体を使用して、従来の磁
気ヘッドを使用した際、磁気ヘッドの摩耗から起因した
問題が同じように発生する。

以上説明したように、金属系媒体に対して磁気ヘッドが
原因となって記録及び再生の信転性を損なうという問題
があった。

特開昭６３−２２０４０３号公報ではこれらの問題を一
部改善できるが、摺動部を構成している異種材料間（合
金軟磁性材とガラス、ガラスとフェライト、フェライト
と軟磁性材間）でヘッド加工当初から厳密には段差が発
生しているため、長期にわたって使用した際この段差が
トリガーとなって上述した問題が発生し、初期性能を長
期にわたって保持することができない。

本発明の目的は従来の欠点を解消し金属系媒体に対する
高信軌性の記録及び再生を可能にした磁気ヘッドを提供
することである。

課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明の磁気ヘッドは金属
系媒体の走行方向にＲ１の曲率を有した摺動部とＲ２の
曲率を有した肩部を備え、曲率Ｒ１及びＲ２はＲ２＜Ｒ
１の関係を有し摺動部の表面をダイヤモンド状カーボン
膜で被覆している。

そして前記摺動部の曲率Ｒ１は金属系媒体を対象とする
磁気記録装置内で長時間走行させた際に形成される摺動
部の曲率値と概ね等しい。

作用 機械的に硬質であるダイヤモンド状カーボン膜を摺動部
に被覆し、しかも摺動部に於ける曲率Ｒ１が金属系媒体
を対象とする磁気記録装置内で長時間走行させた際に形
成される摺動部の曲率値と概ね等しくしかも肩部の曲率
Ｒ２がＲ２＜Ｒ１の関係で構成されているため、走行し
ている金属系媒体と高速回転している磁気ヘッドが摺動
した際に発生する磁気ヘッド摺動部の摩耗とりわけ磁気
ヘッドを使用直後に発生する磁気へンドの摩耗を大幅に
軽減でき、しかも長期にわたって使用した際摺動部上に
生していた摩耗粉を前記肩部に除去するために、従来の
磁気へンドでみられていた問題すなわち摺動部における
磁気ヘッドを構成している各種構成材の摩耗粉による金
属系媒体の磁性薄膜への引っかきキズの発生、この引っ
かきキズによって剥離された磁性薄膜の一部が磁気ヘッ
ドの摺動部に蓄積して摺動部に配設されている各種構成
材にキズを発生させる現象を改善させることができる。

実施例 本発明の一実施例を第１図、第２図、第３図に基づいて
説明する。第１図は本発明の磁気ヘット。

を磁気記録媒体の上部からみた平面図であり、第２図は
同磁気記録媒体の側面からみた磁気ヘッドの磁気コアの
正面図である。同図において１は磁気記録媒体、矢印２
は磁気記録媒体１の走行方向、３は磁気ヘッドの回転方
向（第２図では面内で回転）、４は磁気ギャップ、５お
よび６は磁気ギャップ４を挟んで対峙させ、コア幅とし
てＴＷｉを有し磁気ギャップ４の近くではトラック幅Ｔ
Ｗ２が、ＴＷ２＜ＴＷＩとなるようにくびれさせて狭幅
にした磁気コアである。その（びれた部分７及び８には
ガラスが充填されている。

なお磁気コア５は回転している磁気ヘッドの磁気記録媒
体１へ最初に摺動する磁気コアであるので、入り側コア
と呼ばれ、次に摺動する磁気コア６は出側コアと呼ばれ
る。なお磁気コア５及び６はＭｎ−Ｚｎ系フェライト磁
気コア単一材で構成されたり、磁気コア５あるいは６の
一部で磁気ギャップ４の近傍だけＦｅ−Ａｆｆｉ−３ｉ
系合金（センダストと呼ばれる）やＣｏ−Ｎｂ−Ｚｒ系
アモルファス合金等からなる合金系軟磁性材からなる磁
気コア９を配した複合系の磁気コアで構成させてもよい
。

磁気記録媒体１と対面する磁気ヘッドの表面は入り側コ
ア５の一部で磁気記録媒体１と直接接しない入り側肩部
１１、直接接する摺動部１２（第１図では斜線域で示す
）、出側コアの一部で磁気記録媒体１と直接接触しない
出側肩部１３からなり、少なくとも前記摺動部１２の表
面には機械的に硬質であるダイヤモンド状カーボン膜１
４が被覆される。

前記カーボン膜１４の厚みが大きくなると出力の低下を
顕著に招き、また厚みが薄すぎるとカーホン膜１４の有
する機械的な特徴が低下するので厚みは１０ｎｍ〜５０
ｎｍの範囲が望ましい。

磁気記録媒体１の走行方向２に於ける摺動部１２での曲
率をＲ１，入り側肩部１１及び出側肩部での曲率をＲ２
としかつＲ１＞Ｒ２とする。そしてヘッド加工の段階で
摺動部１２の曲率Ｒ１が金属系媒体を長時間走行させた
際に形成される摺動部の曲率値と概ね等しくなるように
構成する。

さらに具体的な実施例を説明する。

実施例１ 基本的には第１図、第２図に示した磁気ヘッドで構成さ
れる。Ｍｎ−Ｚｎ系フェライトからなる磁気コアの一部
すなわち、磁気記録媒体と接する面の近くのＭｎ−Ｚｚ
フェライトをくびれさせ、Ｃｏ−Ｎｂ−Ｚｒ系アモルフ
ァス合金スパッタ膜を配した複合系磁気コアを用いた。

なお、ガラス部分７及び８にはＰｂＯ２系低融点ガラス
を充填した。そして磁気記録媒体１と対面する磁気ヘッ
ドの表面におりる肩部１１，１３の曲率Ｒ２を６から１
０ｍｍ、摺動部の曲率Ｒ１をＲ２＜Ｒ１の条件下でＩＯ
から２０ｍｍに磁気ヘッド表面を加工後、プラズマ法に
よりダイヤモンド状カーボン膜を前記摺動部に１５ｎｍ
被覆した。

そして試作した磁気ヘッドを市販の８ミリビデオデツキ
と概ね等価な試作デツキのシリンダー内にヘッド突き出
し量を３５μｍとして装填した。

そして試作デツキを温度が２５°Ｃ１相対湿度が１０％
の環境内に入れ、テープ長さが２時間長である金属薄膜
型の磁気テープを上記試作デツキを用いて２００パス走
行させた後、磁気ヘッド表面の損傷や汚れを観察した。

その結果を第１表に示す。

第１表 ◎は良好な状態、△は普通、×ばヘットダメージをうけ
ていることを示す。

第１表中の比較例１と本発明とは肩部１１゜１３の曲率
Ｒ２、摺動部１２の曲率Ｒ１は同一であるが、比較例１
は摺動部１２にダイヤモンド状カーボン膜１４が被覆さ
れていない磁気ヘッドであり、比較例２は第４図及び５
図に示した従来例の磁気ヘッドであって曲率Ｒが８閣の
磁気ヘッドである。

実施例２ 第３図は本発明の別の実施例を示し、磁気記録媒体の上
部側からみた平面図である。

媒体は紙面内を走行する。

なお、媒体の側部からみた正面図は基本的には第２図と
同一である。

第３図において１４および１５は磁気ギャップ１６を挟
んで対峙し、コア幅すなわちトランク幅がＴＷ３である
磁気コアを示し１７および１８は磁気コア１４及び１５
を保持するために配した保持材である。磁気コアーとし
てＣｏ−Ｎｂ−Ｚｒ系アモルファス合金薄膜、保持材と
して非磁性のＮｉ−Ｚｎ系フェライトを用いている。

磁気記録媒体の走行に於ける摺動部１９（第３図中で斜
線域で示す）の曲率Ｒ１、及び入り側肩部２０、出側肩
部２１に於ける曲率Ｒ２および摺動部１９上にダイヤモ
ンド状カーボン膜１４を実施例１と同じようにして試作
して、実施例１に記載した試験を行った。その結果、実
施例１に示された結果と概ね同じ結果を得た。

発明の効果 本発明によれば金属系媒体の走行方向にＲ１の曲率を有
した摺動部及びＲ２の曲率を有した肩部を備え、前記摺
動部の表面にダイヤモンド状カーボン膜を被覆すること
により金属系媒体に対して信軌性の高い記録及び再生を
行うことができ、その実用上の効果は大なるものである
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例による磁気ヘッドの平面
図、第２図は同磁気ヘッドの正面図、第３図は本発明の
第２の実施例による磁気ヘッドの平面図、第４図は従来
例として用いた磁気ヘッドの平面図、第５図は同磁気ヘ
ッドの正面図である。 １・・・・・・磁気記録媒体、２・・・・・・磁気記録
媒体の走行方向、３・・・・・・磁気ヘッドの回転方向
、４・・・・・・磁気ギャップ、５，６・・・・・・磁
気コア、７．８・・・・・・充填ガラス、９・・・・・
・合金系軟磁性材、１１・・・・・・入り側肩部、１２
・・・・・・摺動部、１３・・・・・・出側肩部、１４
・・・・・・ダイヤモンド状カーボン膜、Ｒｏ・・・・
・・摺動部１２の曲率、Ｒ２・・・・・・肩部１１，１
３の曲率。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）磁気記録媒体の走行方向にＲ１の曲率を有した摺
   動部と、Ｒ２の曲率を有した肩部とを備え、前記曲率Ｒ
   １及びＲ２はＲ２＜Ｒ１の関係があって、前記摺動部の
   表面をダイヤモンド状カーボン膜で被覆したことを特徴
   とする磁気ヘッド。
2. （２）摺動部の磁気コアが少なくとも金属系磁性薄膜を
   含むことを特徴とする請求項（１）記載の磁気ヘッド。