JPH07201109A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JPH07201109A
JPH07201109A JP5349428A JP34942893A JPH07201109A JP H07201109 A JPH07201109 A JP H07201109A JP 5349428 A JP5349428 A JP 5349428A JP 34942893 A JP34942893 A JP 34942893A JP H07201109 A JPH07201109 A JP H07201109A
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JP
Japan
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magnetic
magnetic tape
tape
recording
head
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JP5349428A
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English (en)
Inventor
Sayuri Muramatsu
小百合 村松
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気テープのドラムに対する巻付けによる負
担を軽減してテープダメージを減少し、長寿命化して長
時間の記録再生を可能にすること。 【構成】 内部が空洞の回転ドラム16と、該回転ドラ
ムの内面に磁気テープ摺動面を回転ドラムの内部に向け
て配置した磁気ヘッド12と、回転ドラムの内部に設置
され磁気テープを駆動走行せしめる磁気テープ駆動手段
1,2と、磁気テープの磁性面を回転ドラムの内面と所
定の間隔を維持して対面させ該磁気テープをガイドする
磁気テープガイド14とを含み、磁気テープの磁性面を
磁気へッドのみと接触させるようにしたことを特徴とす
る磁気記録再生装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テープレコーダやビデ
オテープレコーダ等の磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録再生装置にはテープレコーダ、
ビデオテープレコーダ、磁気ディスク等様々な種類があ
る。そのうち、ビデオテープレコーダについては、現
在、民生用及び業務用で用いられているものの多くは回
転ドラムを用いたヘリカルスキャン方式である。その代
表的な例としては、図4に示すようなものが用いられて
いる。図4はVHS方式VTRの磁気記録再生装置を示
す構成図である。
【0003】図4において、21は磁気テープを供給す
る供給リール、22は記録又は再生した磁気テープを巻
取る巻取りリール、23は磁気テープのガイドとなるテ
ープガイドバンド、24は磁気テープを駆動するキャプ
スタン、25は磁気テープをキャプスタンと共に挟んで
駆動するピンチローラ、26は音声信号を録音再生する
音声コントロールヘッド、27は音声消去ヘッド、28
はインピーダンスローラ、29は回転して磁気ヘッドを
磁気テープ上に斜めに摺動させる回転ドラム、30は全
幅消去ヘッド、31は磁気テープに一定の緊張を与える
バックテンションポスト、32は磁気ヘッド、33は固
定ドラムである。
【0004】又、磁気ヘッド32は回転ドラム29に設
けられた窓部に、磁気テープ摺動面を摺動するよう、回
転ドラム29の外側に向けて搭載されている。固定ドラ
ム33にテープガイドバンド23が設けられ、記録再生
時には磁気テープがテープガイドバンド23に沿ってド
ラムの外周に斜めに巻き付くように構成される。磁気テ
ープをドラムに対して斜めに巻き付けるためには様々な
走行補助ピンが使用されている。ドラムは主としてアル
ミニウム合金を加工して作られている。
【0005】他方、図に示してはいないが、試験あるい
は実験用に用いられているドラムテスタと呼ばれる装置
では、短尺の磁気テープを外側が磁性面になるよう回転
ドラムに巻き付ける。すなわち、磁気テープのバック面
がドラムに当たるようにして固定し、外側から固定ヘッ
ドを押しつけて記録再生を行うようにした。回転ドラム
ヘッドと違って、ヘッドの割り出しや突出量を調整する
手間も必要なく、磁気テープも短尺ですむため、磁気ヘ
ッドや磁気テープの初期特性の確認に用いられることは
あるが、商品仕様のヘリカルスキャン方式の磁気記録再
生装置に比べ高い特性が得られる事が多い。
【0006】磁気記録再生装置の出力には磁気ヘッドと
磁気テープによるところが大きく、磁気ヘッドと磁気テ
ープの保磁力等の本来の性能の他にも、磁気ヘッドの大
きさや形状、磁気テープの表面性や剛性等が影響する。
特に磁気テープには走行性を促すためにアルミナ、シリ
カ等の研磨剤が添加され、表面が意図的に粗されてい
る。しかし、出力は磁気ヘッドと磁気テープ間の僅かな
距離により大きく左右されるため、高出力を得るために
は磁気テープの表面がより平滑である事が望ましい。そ
のため、高級脂肪酸や高級脂肪酸エステル等の潤滑剤を
適量添加し、走行性の安定を目的とした表面の粗さを最
小に保っている。このように磁気テープ磁性面の表面に
は非常に注意が払われている。
【0007】磁気テープがダメージを受けると走行不
良、磁気テープからの粉落ちによる磁気ヘッドの目詰ま
りやドロップアウトの発生等、出力低下の原因になるだ
けでなく、最悪の場合には記録内容が失われる事もあ
る。そのため、高剛性ベースフィルムやバインダーの開
発など、テープ設計の工夫はもちろんであるが、磁気記
録再生装置でも対策が施されている。例えば、磁気テー
プの走行系にあるポストピン等も表面加工に注意が払わ
れ、さらになるべく磁気テープのバック側に接触するよ
うに設計されており、無為な接触により磁性面がダメー
ジを受けないように配慮されている。
【0008】その他にも高出力を達成するためには磁気
ヘッドと磁気テープの接触状態が良好である必要があ
る。ヘッドとテープの接触状態に問題があるとスペース
ロス、ジッター、テープのヘッドたたき等が生じ、エン
ベロープ平坦度の低下、出力低下、出力変動の原因とな
る。そのため、ヘリカルスキャン方式の磁気記録再生装
置では、高速で回転するドラムから磁気テープが浮き上
がらないように強くテンションをかけて磁気テープをド
ラムに押さえ付けるようにしている。その他にも回転ド
ラムのヘッド窓の大きさの最適化、溝等のドラムの加工
等の工夫を凝らし、磁気ヘッドと磁気テープの接触状態
がより良好となるよう図ってきた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、磁気記
録再生装置は、近年高密度記録化の方向に進んでおり、
磁気ヘッドと磁気テープにも多くの変化が迫られてい
る。ヘッドの狭トラック化、複数化、テープの高平滑
化、薄膜化、ヘッドとテープの相対スピードの高速化等
である。その他にも記録再生波長が短波長化しているた
め、ヘッドとテープのスペースロス、接触状態の変動は
高出力を確保するためには大きな問題である。その上、
記録方式も従来のアナログ記録方式に変わり、デジタル
記録へと移行しつつあり、僅かのテープダメージによる
ドロップアウトや記録の損失も画質に及ぼす影響は大き
い。
【0010】特に、テープは薄膜化する事で剛性が弱く
なる。そのため、ますますダメージが受け易くなる上、
ヘッドとテープの相対スピードの高速化により、従来の
走行系では記録再生に著しく支障をきたすようになって
きた。前述したように、ヘリカルスキャン方式の磁気記
録再生装置では、高速で回転するドラムからテープが浮
き上がらないように強くテンションをかけてテープをド
ラムに押さえつけている。従って、ドラムにはヘッド窓
や溝等の加工がある上にテープとは高速でかつ強い接触
圧力でこすれ合うため、ドラムとの接触によるテープダ
メージが新たな問題として浮上してきた。
【0011】また、ヘリカルスキャン方式では様々なポ
ストピンを用いてテープをドラムに斜めに巻付けるた
め、テープに必要以上の負担がかかる。膜厚が薄いテー
プの場合ダメージを受け易く、回復不能の出力低下をも
たらすため、巻き付け時の負担はできるだけ軽減する必
要があった。
【0012】本発明は、上記の問題に鑑みてなされたも
ので、磁気テープの磁性面が回転ドラムに接触しない状
態で記録再生する事を可能にし、さらにドラムへに対す
る巻き付けのために磁気テープにかかる負担を軽減する
ことによりテープダメージを減少させ、薄膜磁気テープ
の長寿命化を実現し、長時間記録再生可能の高密度磁気
記録再生装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による磁気記録再
生装置は、上記の目的を達成するため、内部が空洞の回
転ドラムと、該回転ドラムの内面に磁気テープ摺動面を
回転ドラムの内部に向けて配置した磁気ヘッドと、回転
ドラムの内部に設置され磁気テープを駆動走行せしめる
磁気テープ駆動手段と、磁気テープの磁性面を回転ドラ
ムの内面と所定の間隔を維持して対面させ該磁気テープ
をガイドする磁気テープガイドとを含み、磁気テープの
磁性面を磁気へッドのみと接触させるようにしたことを
特徴とするものである。
【0014】又、本発明による磁気テープガイドは、上
記の目的を達成するため、内面に磁気ヘッドを装着した
回転ドラムと同心の円弧上に磁気テープを走行させる円
弧状面を有し、該円弧状面には磁気ヘッドが走行する軌
跡部分に磁気ヘッド通過溝を形成した磁気テープガイド
であって、磁気テープはそのバック面が円弧状面と接触
走行し、磁性面が磁気ヘッドに接触させるように装着す
ることを特徴とするものである。
【0015】更に、本発明による磁気テープガイドは、
上記の目的を達成するため、磁気テープと接触する円弧
状面に、少なくとも炭化化合物、窒化化合物、酸化化合
物、硫化化合物のうちの少なくとも1つを付着したこと
を特徴とするものである。更に、本発明による磁気記録
再生装置は、上記の目的を達成するため、磁気テープガ
イドが請求項2又は3に記載の構造を具備することを特
徴とするものである。
【0016】要するに、本発明による磁気記録再生装置
は、その回転ドラムが内側が空洞の筒形の形状で、磁気
ヘッドはその磁気テープ摺動面が回転ドラムの内部に向
くよう空洞の内面に搭載されているいており、テープリ
ールを含む磁気テープの走行系は回転ドラムの内部に設
置されている。
【0017】そして、磁気テープの走行経路には、回転
ドラムと同心の円弧上に円弧形状の磁気テープガイドが
設けられる。磁気テープはそのバック面が磁気テープガ
イドの磁気テープ支持面に接触し、磁性面が回転ドラム
の内周側、すなわち磁気ヘッドに対面するよう配置さ
れ、磁気記録再生の際、磁気テープガイドを回転ドラム
の内周面に接近させて、磁気テープが磁気ヘッドには接
触するが回転ドラムには接触しない位置に設定する。こ
の状態で記録再生することにより磁気テープの磁性面が
回転ドラムに接触せず、磁気ヘッドのみが接触して記録
再生することを可能にする。磁気テープガイドは磁気ヘ
ッドの走行軌跡部分に溝が形成されているため、記録再
生時にヘッドが磁気テープガイドに接触することはな
い。
【0018】
【作用】本発明による磁気記録再生装置は、従来のよう
な磁気テープをドラム外部から内部に導くための強引な
走行経路を省き、テープ走行系が回転ドラムの内部に設
定して、磁気テープを自然にテープガイドに沿わせるこ
とができ、その上、筒状の回転ドラムの磁気ヘッド支持
面と磁気テープガイドの磁気テープ支持面とをそれぞれ
別の面として、磁気テープの磁性面を磁気ヘッドのみと
接触させるようにしたことにより、テープにかかる負担
を著しく軽減することができる他、磁気テープのテープ
ダメージを最少に抑えることができる。
【0019】又、本発明による磁気テープガイドは、円
弧状のテープガイドの磁気テープとの接触面に滑り特性
の良い炭化化合物(SiC、TiC等)、窒化化合物
(BN等)、酸化化合物(CuO等)、硫化化合物(二
硫化モリブデン等)のうち少なくとも1つを付着させる
ようにしたことにより、、磁気テープの走行をより円滑
にして磁気テープのダメージを減少することができる。
【0020】要するに、本発明による磁気記録再生装置
は、特に、磁気テープの磁性面が回転ドラムに接触しな
い状態で記録再生することを可能とし、さらにドラムへ
の巻き付けにより磁気テープにかかる負担を軽減し、テ
ープダメージを減少させて薄膜磁気テープを長寿命化す
ることにより、長時間の記録再生可能な高密度磁気記録
再生装置を提供することができる。
【0021】
【実施例】以下、添付図面に基づき、本発明の一実施例
を詳細に説明する。まず、図1乃至図3を参照して、本
実施例の構成について説明する。図1は本実施例による
磁気記録再生装置の回転ドラム部分を上方からみた平面
図である。図1において、1は磁気テープを供給する供
給リール、2は記録再生した磁気テープを巻取る巻取り
リール、16は磁気記録再生装置の最外側に配置された
筒状の回転ドラム、12は回転ドラム16の内面に装置
の内部に向けて搭載された磁気ヘッド、14は走行する
磁気テープのガイドとなる磁気テープガイドである。
【0022】次に、同じく図1を参照して、本実施例に
よる磁気記録再生装置の動作について説明する。磁気ヘ
ッド12は磁気テープ摺動面が内部に向けられて筒状の
回転ドラム16の内周面に搭載され、磁気テープの供給
リール1と巻取りリール2が回転ドラム16の内部に設
置され、磁気テープは磁気テープガイド14に沿って走
行する。テープガイド14は、記録再生の際、モータ駆
動により磁気テープが回転ドラム16には接触せず、磁
気ヘッド12には接触する位置まで移動して磁気テープ
を回転ドラム16に近づける。
【0023】次に、図2を参照して、本実施例の構成を
更に詳細に説明する。図2は図1に示す本実施例の磁気
記録再生装置を説明するため、ドラムを一部切欠いて示
した斜視図である。図2において追加する15は磁気ヘ
ッド12が磁気テープをヘリカルスキャンする角度θを
示し、17は回転ドラム16と同心の固定ドラムであ
る。図2から分かるように、磁気記録再生装置の下面に
供給リール及び巻取りリール1、2の設置台があり、そ
れが全体的にヘリカルスキャン角度15だけ傾くように
している。そのヘリカルスキャン角度は約6度である。
固定ドラム17と回転ドラム16は上面に設置され、磁
気テープを走行系にセットした後に蓋をするように回転
ドラム16を上方からかぶせる方式を採用している。
【0024】次に、図3を参照して、本実施例による磁
気テープガイドを更に詳細に説明する。図3は本実施例
による磁気テープガイド14の構造を示す側面図であ
る。その磁気テープガイド14は回転ドラム16及び固
定ドラム17と同心の円弧状からなる磁気テープ摺動面
を有し、そこには、回転ドラム16の内面に設けられた
磁気ヘッド12が摺動通過する磁気ヘッド通過溝18が
設けられる。磁気テープガイド14はアルミニウム合金
を加工して作成し、特に、円弧側、すなわち磁気テープ
との接触面の表面には、例えば、磁気テープ滑りのよい
炭化化合物(SiC、TiC等)、窒化化合物(BN
等)、酸化化合物(CuO等)、硫化化合物(二硫化モ
リブデン等)のうち少なくとも1つを蒸着して作成し
た。
【0025】テープガイド14の円弧は回転ドラム16
と同心であり、磁気テープを案内するテープガイドバン
ド3を具備し、磁気ヘッド12が通過する軌跡にそって
磁気ヘッド通過溝18が加工されている。磁気ヘッド通
過溝18は記録再生の際、磁気ヘッド12が磁気テープ
ガイド14に接触しないよう充分な深さに作成される。
磁気テープガイド14はモータ駆動により、記録再生時
に磁気テープが回転ドラム16には接触せず磁気ヘッド
12にのみ接触する位置まで回転ドラム16の方に移動
して磁気テープを回転ドラム16に接近させる。
【0026】以下、以上説明した本発明による磁気記録
再生装置の動作について、その要点を述べる。すなわ
ち、回転ドラムをその内側が空洞の筒状となるよう形成
し、その内面に、磁気テープ摺動面が回転ドラムの内部
に向くように磁気ヘッドを搭載し、テープリールを含む
磁気テープの走行系は回転ドラムの内部に設置される。
テープ走行系にはその一部に円弧状の磁気テープガイド
を含み、磁気テープのバック面が磁気テープガイド側
に、磁性面が回転ドラムの内周側、すなわち磁気ヘッド
に対面するように設置する。
【0027】そして、磁気テープを記録再生しないとき
には、磁気テープガイドを回転ドラムの内面及び磁気ヘ
ッドから離し、磁気テープの記録再生のときに、始めて
磁気テープガイドを回転ドラムの方に接近させるよう動
作する。しかし、磁気テープガイドの移動は磁気テープ
が磁気ヘッドには接触するが、回転ドラムの内周には接
することのない距離まで回転ドラム内周側に接近させ
る。
【0028】次に、磁気テープガイド14をテストした
実施例について説明する。この実施例においては、本実
施例によるアルミニウム合金の磁気テープガイドにそれ
ぞれ前述のSiC、BN、CuO及び二酸化モリブデン
等を蒸着したもの4個と、蒸着しないもの1個の計5個
を、図1及び図2に示した磁気記録再生装置に装着使用
した。又、従来例としては図4に示した方式の磁気記録
再生装置を使用した。
【0029】すなわち、これら6台の磁気記録再生装置
について、ビデオテープを用いて所定回数を記録再生さ
せ、その結果を判断した。使用したビデオテープは膜厚
7μmの蒸着テープを用いた。又、本発明と従来例の実
施例では、それぞれ回転ドラム16、29の径が異なる
ため、ヘッドとテープの相対スピードが同じになるよう
に実施例の回転ドラム16の回転数を調整した。搭載し
た磁気ヘッドの数はどちらの回転ドラムに対しても1個
であり、磁気ヘッドと磁気テープの相対スピードは、磁
気テープの記録パタンでトラックガードバンドが十分で
きるように設定した。記録信号は単一波長で約1μmで
ある。
【0030】以上の実施例の結果、6台の磁気記録再生
装置の出力、エンベロープ平坦度、50パス走行後と2
00パス走行後のテープダメージ状態の評価は下記(表
1)に示すような結果であった。
【0031】
【表1】
【0032】出力とエンベロープ平坦度は再生走行開始
後1〜5分で測定し、出力は従来例のものを0dBとし
た。テープダメージの状態は50パス及び200パス走
行後にテープを顕微鏡により観察した目視による評価で
行われた。
【0033】以上の実施例によるテストの結果、本発明
の実施例による磁気記録再生装置は、従来例のそれに対
し、出力が+0.5から+1dBであり、若干ではある
が出力は向上している。エンベロープ平坦度も従来例で
は80%であるが実施例では85から90%と良好であ
る。また、テープダメージについては、従来例では50
パス走行後で既にエッジ折れ、粉落ち等のダメージが発
生しており、ほとんど走行が不能な状態であった。
【0034】しかしながら、本発明の実施例において
は、表面にSiC、BN、CuO、二硫化モリブデンを
それぞれ蒸着したテープガイドを具備した磁気記録再生
装置においては50パスではもちろんのこと、200パ
ス後でも問題はなかった。蒸着無しの磁気テープガイド
を用いた場合の本発明による磁気記録再生装置について
は200パス後で若干のテープダメージが観察されたが
走行に影響はなかった。その結果、本発明により、出力
が安定に保たれ、何よりテープダメージ状態が非常に改
善されることがわかった。
【0035】尚、本実施例では磁気テープガイド14に
それぞれSiC、BN、CuO、二硫化モリブデン等を
蒸着したものを用いたが、それ以外の化合物、例えば、
TiC、グラファイト等でも有効である。また、本実施
例では一種類で蒸着したものを用いたが何種類か混合で
用いても構わない。蒸着も円弧部分の表面に施したが、
磁気テープの接触面だけ等のように磁気テープガイドの
一部でも効果的であるし、磁気テープガイド全体に蒸着
しても構わない。
【0036】本実施例では滑り特性を良くする手段とし
て磁気テープガイドに対し蒸着手段を施したが、メッ
キ、はめ込み加工等、蒸着以外の手段を用いでも良い。
磁気テープガイドについては、必ずしも本実施例に使用
した構造でなくても良いのはもちろんである。本実施例
では、テープ走行系の支持面を下に、回転ドラムの支持
面を上に配置したがその逆でも構わない。又、本実施例
はビデオテープレコーダについて述べたが音声テープレ
コーダ等、その他の磁気記録再生装置にも応用すること
もできる。
【0037】
【発明の効果】本発明による磁気記録再生装置は、以上
の説明から明らかなように、磁気テープの磁性面が回転
ドラム及び磁気テープガイドのどちらにも接触しない状
態で記録再生することができ、さらにドラムに対する巻
きつけによる磁気テープにかかる負担を軽減することに
より、テープダメージを減少させ、薄膜テープの長寿命
化を実現し、長時間記録再生可能な高密度磁気記録再生
装置を提供することができる。
【0038】更に、磁気テープガイドが磁気テープと接
触する円弧状の面を、滑り特性の良い炭化化合物(Si
C、TiC等)、窒化化合物(BN等)、酸化化合物
(CuO等)、硫化化合物(二硫化モリブデン等)のう
ち少なくとも1つで蒸着して、磁気テープの走行をより
円滑にすることにより、テープダメージを減少し、薄膜
テープの寿命を更に長期化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による磁気記録再生装置の構
成を示す平面図
【図2】ドラムの一部を切欠いて内部を示した図1に示
す磁気記録再生装置の斜視図
【図3】図1の実施例による磁気テープガイドの構成を
示す側面図
【図4】従来の磁気記録再生装置の構成を示すその斜視
【符号の説明】
1 供給リール 2 巻取りリール 3 テープガイドバンド 12 磁気ヘッド 14 磁気テープガイド 15 ヘリカルスキャン角度θ 16 回転ドラム 17 固定ドラム 18 磁気ヘッド通過溝 21 供給リール 22 巻取りリール 23 テープガイドバンド 24 キャプスタン 25 ピンチローラ 26 音声コントロールヘッド 27 音声消去ヘッド 28 インピーダンスローラ 29 回転ドラム 30 全幅消去ヘッド 31 バックテンションポスト 32 磁気ヘッド 33 固定ドラム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部が空洞の回転ドラムと、該回転ドラム
    の内面に磁気テープ摺動面を前記回転ドラムの内部に向
    けて配置した磁気ヘッドと、前記回転ドラムの内部に設
    置され磁気テープを駆動走行せしめる磁気テープ駆動手
    段と、磁気テープの磁性面を前記回転ドラムの内面と所
    定の間隔を維持して対面させ該磁気テープをガイドする
    磁気テープガイドとを含み、前記磁気テープの磁性面を
    前記磁気へッドのみと接触させるようにしたことを特徴
    とする磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】内面に磁気ヘッドを装着した回転ドラムと
    同心の円弧上に磁気テープを走行させる円弧状面を有
    し、該円弧状面には磁気ヘッドが走行する軌跡部分に磁
    気ヘッド通過溝を形成した磁気テープガイドであって、
    磁気テープはそのバック面が前記円弧状面と接触走行
    し、磁性面が前記磁気ヘッドに接触させるように装着す
    ることを特徴とする磁気テープガイド。
  3. 【請求項3】前記磁気テープと接触する円弧状面は少な
    くとも炭化化合物、窒化化合物、酸化化合物、硫化化合
    物のうち少なくとも1つを付着したことを特徴とする請
    求項2記載の磁気テープガイド。
  4. 【請求項4】前記磁気テープガイドは請求項2又は3に
    記載の構造を具備することを特徴とする請求項1記載の
    磁気記録再生装置。
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