JPH0941570A - 建物の屋根端部構造 - Google Patents

建物の屋根端部構造

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JPH0941570A
JPH0941570A JP21102895A JP21102895A JPH0941570A JP H0941570 A JPH0941570 A JP H0941570A JP 21102895 A JP21102895 A JP 21102895A JP 21102895 A JP21102895 A JP 21102895A JP H0941570 A JPH0941570 A JP H0941570A
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Japan
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roof
mat
block
edge
inclined surface
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JP21102895A
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Tsuneshige Haramura
恒茂 原村
Keizo Kawashima
慶造 川島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋根を屋根基体の傾斜面に沿って並設される
複数の屋根ブロックで構成し、かつ、これら各屋根ブロ
ックを上記傾斜面の表面に配置される剛性パネルと、こ
の剛性パネルの表面に貼り付けられる樹脂製のルーフマ
ットと、このルーフマットの表面に葺かれる複数の瓦と
で構成した場合に、屋根端部の見栄えや、水切りを向上
させるようにする。 【解決手段】 屋根基体3の平坦な傾斜面4に沿って複
数の屋根ブロック5A,Bを並設する。これら各屋根ブ
ロック5A,Bを上記傾斜面4の表面に配置される剛性
パネル9と、この剛性パネル9の表面に貼り付けられる
樹脂製のルーフマット10と、このルーフマット10の
表面に葺かれる複数の瓦8とで構成する。上記傾斜面4
に沿った方向での屋根2の端縁を構成する屋根ブロック
5の瓦8とルーフマット10の両端縁8e,10aに跨
って外嵌し、断面がほぼコの字形状をなす板金製の縁取
り部材26を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建物の屋根端部
構造に関し、より詳しくは、屋根基体の傾斜面に沿って
並設される複数の屋根ブロックを備え、これら各屋根ブ
ロックを剛性パネルと、この剛性パネルの表面に貼り付
けられる樹脂製のルーフマットと、このルーフマットの
表面に葺かれる複数の瓦とで構成した場合における建物
の屋根端部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建物の屋根を成形する場合には、従来、
母屋や、たる木で成形された屋根基体の上面側の平坦な
傾斜面に、野地板を取り付けると共に、この野地板の表
面に、順次、瓦を一枚一枚葺くことが行われている。
【0003】ところで、上記のように、瓦を一枚一枚現
場で葺く作業は、極めては熟練を要するものであって、
煩雑である。
【0004】また、現場での作業期間が長くかかるため
に、雨天等によって工事期間が予定よりも長くなるとい
う問題がある。
【0005】そこで、屋根を屋根基体の平坦な傾斜面に
沿って並設される複数の屋根ブロックで構成して、これ
ら各屋根ブロックを上記傾斜面の表面に配置される剛性
パネルと、この剛性パネルの表面に貼り付けられる樹脂
製のルーフマットと、このルーフマットの表面に葺かれ
る複数の瓦とで構成し、上記各屋根ブロックを予め工場
で成形して、これら屋根ブロックを現場作業として屋根
基体に取り付けるようにすることが考えられる。
【0006】このようにすれば、現場での作業が容易、
かつ、短時間でできることとなり、天候に影響されるこ
とが回避されて、屋根の成形作業が所定の短期間で達成
されるという効果が生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記構成の
場合に、現場で、屋根基体に各屋根ブロックを取り付け
ると、傾斜面に沿った方向での屋根の端縁(ケラバ部、
陸棟部、あるいは谷部など)を構成する屋根ブロックの
瓦とルーフマットの各端縁はそのまま外部に露出するこ
とになる。そこで、各屋根ブロックの取り付け後に、現
場において屋根の見栄えや、水切りを向上させるため、
上記各端縁を覆うように、別途に縁取り部材を取り付け
ることが求められる。
【0008】しかし、このような作業は、現場での屋根
の成形作業の容易化や、期間の短縮化を阻害する原因と
なり、好ましくない。
【0009】そこで、屋根ブロックの剛性パネルとルー
フマットの各端縁を覆うように、予め工場において、縁
取り部材を取り付けることが考えられる。
【0010】ところで、工場にて屋根ブロックを予め多
量に成形した場合、これら屋根ブロックを現場で取り付
けるまでは、これら屋根ブロックは積み重ねて保管した
り、積み重ねて搬送することが一般的である。
【0011】しかし、上記屋根ブロックに縁取り部材を
単に取り付けると、この縁取り部材の一部が屋根ブロッ
クの表面や裏面などの一般面から突出して、これら屋根
ブロックの積み重ねがしにくくなるという問題が生じ
る。
【0012】
【発明の目的】この発明は、上記のような事情に注目し
てなされたもので、屋根を屋根基体の傾斜面に沿って並
設される複数の屋根ブロックで構成し、かつ、これら各
屋根ブロックを上記傾斜面の表面に配置される剛性パネ
ルと、この剛性パネルの表面に貼り付けられる樹脂製の
ルーフマットと、このルーフマットの表面に葺かれる複
数の瓦とで構成した場合に、屋根端部の見栄えや、水切
りを向上させるようにすることを目的とする。
【0013】また、上記目的を達成するため、屋根の端
縁を構成する屋根ブロックの剛性パネルとルーフマット
の両端縁に跨って外嵌する縁取り部材を設けた場合に、
これら屋根ブロックの積み重ねが容易にできて、これら
屋根ブロックの保管や搬送が容易かつ円滑にできるよう
にすることを目的とする。
【0014】更に、上記屋根ブロックの剛性パネルとル
ーフマットの両端縁に跨って縁取り部材を外嵌させよう
とするとき、この縁取り部材を外嵌させるための作業が
容易にできるようにすることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
のこの発明の建物の屋根端部構造は、次の如くである。
【0016】請求項1の発明は、屋根基体3の平坦な傾
斜面4に沿って複数の屋根ブロック5A,Bを並設し、
これら各屋根ブロック5A,Bを上記傾斜面4の表面に
配置される剛性パネル9と、この剛性パネル9の表面に
貼り付けられる樹脂製のルーフマット10と、このルー
フマット10の表面に葺かれる複数の瓦8とで構成し、
上記傾斜面4に沿った方向での屋根2の端縁を構成する
屋根ブロック5の瓦8とルーフマット10の両端縁8
e,10aに跨って外嵌し、断面がほぼコの字形状をな
す板金製の縁取り部材26を設けたものである。
【0017】請求項2の発明は、請求項1の発明に加え
て、縁取り部材26を、傾斜面4に対する垂直方向Vで
上下に対面する上、下対面板27,28と、これら上、
下対面板27,28の幅方向の各一端縁同士を互いに一
体的に結合させる側面板29とで構成し、上記した下対
面板28の幅方向の他端縁を折り返して、その他端縁の
断面が矢先形状となるようにし、上記した下対面板28
をその他端縁側から剛性パネル9とルーフマット10と
の間に差し込み、上記した上対面板27を瓦8の表面に
圧接させたものである。
【0018】請求項3の発明は、請求項1、もしくは2
の発明に加えて、屋根ブロック5の瓦8とルーフマット
10の両端縁8e,10aと、これら両端縁8e,10
aに跨って外嵌した縁取り部材26との間に上記剛性パ
ネル9とルーフマット10の各端縁に沿って延びる排水
通路34を形成したものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面により説明する。
【0020】(第1の実施の形態)
【0021】図1から図8は、第1の実施の形態を示し
ている。
【0022】図2において、符号1は建物で、2はこの
建物1の屋根である。
【0023】上記屋根2の屋根基体3は互いに組み付け
られた母屋や、たる木で構成され、上記屋根基体3の上
面側の表面はその棟から軒先に向って傾いた平坦な傾斜
面4とされている。上記傾斜面4には、その傾いた方向
に沿った傾斜方向Sと、この傾斜方向Sに沿った視線で
みたときの左右方向Hとにそれぞれ沿って碁盤目状に複
数の屋根ブロック5が並設され、これら各屋根ブロック
5は互いにほぼ同じ矩形状、ほぼ同じ大きさをなしてい
る。上記各屋根ブロック5は上記屋根基体3に対し釘等
により取り付けられている。
【0024】図1から図8において、上記各屋根ブロッ
ク5は、上記傾斜面4の表面に配置されて上記屋根基体
3に釘等により取り付けられる平坦な屋根パネル7と、
この屋根パネル7の表面に密着するよう碁盤目状に葺か
れる複数の瓦8とで構成され、上記屋根ブロック5は、
予め工場等で大量に成形される。
【0025】上記屋根パネル7はその裏面側がある程度
の強度と剛性とを備えて上記傾斜面4の表面に配置され
る木製等の平坦な剛性パネル9で構成され、この剛性パ
ネル9はいわゆる野地板に相当する。また、同上屋根パ
ネル7の表面側は、上記剛性パネル9の表面に接着剤で
貼り付けられてある程度の剛性を有し、かつ、弾性の発
泡樹脂製の平坦なルーフマット10で構成され、このル
ーフマット10の表面に上記したように瓦8が葺かれて
いる。なお、図例では、各屋根ブロック5に9枚の瓦8
が葺かれているが、これ以上の例えば、16〜25枚等
であってもよい。
【0026】図3、7、8において、上記瓦8は板金の
プレス加工製で、その各面には十分の防錆塗装が施され
ている。この瓦8は、傾斜面4に沿って延びる平坦な基
板8aと、この基板8aの傾斜方向Sにおける上端部か
ら傾斜面4に対する垂直方向Vでの上方に向って膨出す
る膨出部8bと、同上基板8aの傾斜方向Sにおける下
端縁に形成される係止部8cとを備え、上記瓦8は膨出
部8bにおける裏面に凹部8dを有し、上記膨出部8b
と凹部8dとは左右方向Hに長い形状とされている。
【0027】上記屋根パネル7のルーフマット10の表
面には、左右方向Hで長く、傾斜方向Sで複数の凸部1
1が垂直方向Vで上方に突出するよう一体成形され、こ
れら凸部11は傾斜方向Sで所定間隔に配置されてい
る。これら凸部11のうち、所定の凸部11への上記凹
部8dの左右方向Hにおける全体的な嵌合で、上記各瓦
8が屋根パネル7の表面の所定位置に位置決めされてお
り、これにより、屋根パネル7の表面に各瓦8が容易
に、かつ、精度よく葺かれるようになっている。
【0028】上記屋根パネル7の傾斜方向Sでの下端部
の表面に葺かれた瓦8の膨出部8bに、この瓦8よりも
同上傾斜方向Sで上側に位置する他の瓦8の係止部8c
が係止されて、この瓦8が同上屋根パネル7の表面に葺
かれ、このように各瓦8が順次葺かれている。
【0029】以下の説明の便宜上、傾斜面4に沿った方
向で隣り合う各屋根ブロック5のうち、一方の屋根ブロ
ック5を屋根ブロック5Aとし、傾斜方向Sで、上記屋
根ブロック5Aの上側に位置する他方の屋根ブロック5
を屋根ブロック5Bとし、傾斜方向Sを斜め上方にみた
ときの左右方向Hで、同上一方の屋根ブロック5Aの左
方に位置する更に他方の屋根ブロック5を屋根ブロック
5Cとし、上記屋根ブロック5Bの左方、かつ、傾斜方
向Sで上記屋根ブロック5Cの上側に位置する更に他方
の屋根ブロック5を屋根ブロック5Dとする。
【0030】図2、5〜8において、上記傾斜面4に沿
った方向で隣り合う上記屋根ブロック5A〜Dの各対向
縁部12,12のうち、一方の屋根ブロック5Aの対向
縁部12に、上記傾斜面4に対する垂直方向Vで、その
上方から他方の屋根ブロック5B〜Dの対向縁部12が
重ね合わされている。
【0031】特に、図2、6、8中二点鎖線で示すよう
に、上記傾斜面4の垂直方向Vでの上方から、この垂直
方向Vのみにおける上記他方の屋根ブロック5B〜Dの
移動で、上記した重ね合わせが可能とされている。な
お、上記した重ね合わせは、垂直方向Vのみでの他の屋
根ブロック5B〜Dの移動で可能であるが、これに加え
て、傾斜方向Sや左右方向Hに移動させて行ってもよ
い。
【0032】図3〜6において、一方の屋根ブロック5
Aの対向縁部12を構成する屋根パネル7のルーフマッ
ト10の端縁部13に、他方の屋根ブロック5Cの対向
縁部12を構成する屋根パネル7のルーフマット10の
端縁部13が垂直方向Vでその上方から重ね合わされて
いる。
【0033】上記一方の屋根ブロック5Aの端縁部13
の表面には傾斜方向Sに向って延びる排水溝14が形成
されている。
【0034】図3、4、8において、前記凸部11と、
傾斜方向Sでこの凸部11の上側に隣接する屋根パネル
7のルーフマット10の表面とで、左右方向Hに延びる
他の排水溝15が形成されている。上記他の排水溝15
の左右方向Hの各端部は、上記排水溝14の垂直方向V
での上方近傍に開口して、この排水溝14に向わせられ
ている。
【0035】図5、6において、他方の屋根ブロック5
C側の一方の屋根ブロック5Aの対向縁部12におい
て、傾斜方向Sに沿って列設された瓦8群における他方
の屋根ブロック5C側の端縁部16に、同上屋根ブロッ
ク5Cの対向縁部12において傾斜方向Sに沿って列設
された瓦8群における上記一方の屋根ブロック5A側の
端縁部17が、垂直方向Vでその上方から重ね合わされ
ている。
【0036】上記一方の屋根ブロック5Aの瓦8群にお
ける端縁部16の表面は、各瓦8のプレス加工によっ
て、この瓦8群のその他の表面(一般面)よりも、一段
下げられて段下がり面とされており、この端縁部16に
上記他の屋根ブロック5Cの瓦8群における上記端縁部
17が嵌入させられている。
【0037】上記屋根ブロック5Aの瓦8群の端縁部1
6の表面には、垂直方向Vでその上方に向けて突出する
左右一対で複数の突条体19,19がプレス加工により
一体成形され、これら突条体19,19は上記端縁部1
6に沿って傾斜方向Sに長く延び、これら突条体19,
19の間で、これら突条体19,19によって生じた溝
は他の排水溝18となっている。
【0038】図8において、一方の屋根ブロック5Aの
傾斜方向Sでの上端部における瓦8群の端縁部16と、
他方の屋根ブロック5Bの傾斜方向Sでの下端部におけ
る瓦8群の端縁部20との間に、弾性のシール材21が
介設されている。
【0039】図1、5において、上記傾斜面4に沿った
左右方向Hでの屋根2の側部端縁は、つまり、屋根2の
ケラバ部25は上記一方の屋根ブロック5Aの左右方向
Hでの端縁で構成され、この屋根ブロック5Aの端縁は
その瓦8、剛性パネル9、およびルーフマット10の各
端縁8e,9a,10aで構成されている。
【0040】上記瓦8とルーフマット10の両端縁8
e,10aをその外方から覆うようにこれら両端縁8
e,10aに跨って外嵌される板金製の縁取り部材26
が設けられている。この縁取り部材26はプレス加工さ
れたものであり、その各面には十分の防錆塗料が塗布さ
れている。
【0041】上記縁取り部材26は傾斜方向Sに沿った
視線でみて、断面がほぼコの字形状をなしている。上記
縁取り部材26は、垂直方向Vで上下に対面する上、下
対面板27,28と、これら上、下対面板27,28の
幅方向(左右方向H)における屋根ブロック5Aとは反
対側の各一端縁同士を互いに一体的に結合させる側面板
29とで構成されている。上記上対面板27の表面は上
記瓦8の表面とほぼ面一とされている。
【0042】上記上、下対面板27,28の幅方向の各
他端縁は折り返されてこれが折り返し片30とされ、こ
の折り返し片30により、上記上、下対面板27,28
の各他端縁の断面が矢先形状とされている。上記各折り
返し片30は両対面板27,28と、側面板29とで囲
まれた空間31側に向って折り返されている。
【0043】上記縁取り部材26を上記瓦8とルーフマ
ット10の両端縁8e,10aに外嵌させたとき、上記
した下対面板28はその他端縁側から上記剛性パネル9
とルーフマット10の間に差し込まれ、上対面板27は
上記瓦8の表面に縁取り部材26の有する弾性により圧
接させられている。
【0044】上記一方の屋根ブロック5Aの瓦8とルー
フマット10の両端縁8e,10aと、これら両端縁8
e,10aに跨って外嵌した縁取り部材26との間には
上記屋根ブロック5Aの端縁に沿って傾斜方向Sに延び
る排水通路34が形成されている。
【0045】そして、瓦8の表面から上記縁取り部材2
6内の空間31に流入した雨水35は上記排水通路34
を通って軒先側から建物1の外部に排水されるようにな
っている。
【0046】上記縁取り部材26の側面板29の外側面
と、剛性パネル9の端縁9aの外側面とはほぼ面一とさ
れている。
【0047】上記剛性パネル9の端縁9aと縁取り部材
26とをその外側方から覆う板金製のケラバ役物36が
設けられている。このケラバ役物36は上記縁取り部材
26の側面板29の外側面と、剛性パネル9の端縁9a
の外側面とをその外側方から一体的に覆う縦向き板37
と、この縦向き板37の垂直方向Vでの上端縁から上記
縁取り部材26の上対面板27をその外方から覆う横向
き板38とで構成されている。
【0048】上記ケラバ役物36の断面において、横向
き板38の自由端縁には断面が矢先形状となるよう折り
返し片39が形成されている。この折り返し片39は上
記縁取り部材26の上対面板27の折り返し片30に係
脱自在に係止された状態で、釘40により縦向き板37
が剛性パネル9の端縁9aに固着され、これによって、
上記ケラバ役物36が上記屋根ブロック5Aの端縁に取
り付けられている。
【0049】建物1の屋根2を成形する場合には、ま
ず、工場において、剛性パネル9の表面にルーフマット
10を貼り付け、このルーフマット10の表面に複数の
瓦8を葺き、屋根ブロック5を成形する。
【0050】次に、一方の屋根ブロック5Aの端縁にお
ける瓦8とルーフマット10の両端縁8e,10aに、
前記したように縁取り部材26を外嵌させる。
【0051】次に、現場において、屋根基体3の傾斜面
4に、まず、一方の屋根ブロック5Aを配設して、屋根
基体3に取り付ける。続いて、上記一方の屋根ブロック
5Aに他方の屋根ブロック5Bと屋根ブロック5Cとを
いずれかの順序で並設させて、これらを同上屋根基体3
に取り付ける。更に、上記屋根ブロック5A〜Cに他の
屋根ブロック5Dを並設させて、これを屋根基体3に取
り付ける。
【0052】以下、上記と同じようにして、順次他の屋
根ブロック5を取り付ける。
【0053】次に、上記ケラバ役物36を屋根ブロック
5の端縁に取り付ける。この場合、図1中二点鎖線で示
すように、まず、上記ケラバ役物36の折り返し片39
を縁取り部材26の対面板27の折り返し片30に係脱
自在に係止させる。次に、この係止部を中心として、ケ
ラバ役物36を下方に回動させ(図1中矢印A)、この
ケラバ役物36の縦向き板37を上記剛性パネル9の端
縁9aの外側面に当接させ、上記縦向き板37を釘40
により剛性パネル9の端縁9aに固定させればよい。
【0054】これにより、屋根2の成形が達成される。
【0055】上記の場合、屋根ブロック5の成形は、現
場作業によらなくても、十分の設備と良好な作業条件と
が揃った工場においてすることができるため、これら屋
根ブロック5の成形作業は容易、かつ、正確にできる。
【0056】また、上記したように、各屋根ブロック5
の成形は工場で容易にでき、しかも、これら屋根ブロッ
ク5の現場での取り付け作業は単純な作業とされて、容
易にできることから、その分、この作業は迅速にでき、
よって、これら作業が天候に影響されることが回避され
て、屋根2の成形作業が所定の短期間で達成されること
となる。
【0057】また、前記のように、屋根ブロック5は、
弾性の発泡樹脂製ルーフマット10の表面に瓦8を密着
状に葺いたものであるため、この瓦8が板金製であって
も、これに生じる振動は上記ルーフマット10によって
制振され、雨音等についての減音が達成される。
【0058】また、屋根ブロック5における上記ルーフ
マット10は断熱性能も良いため、瓦8が板金製である
にもかかわらず、外断熱材として好適である。
【0059】また、傾斜面4に沿った方向での屋根2の
端縁を構成する屋根ブロック5の瓦8とルーフマット1
0の両端縁8e,10aに跨って外嵌し、断面がほぼコ
の字形状をなす板金製の縁取り部材26を設けたため、
屋根2を成形した場合に、この屋根2の端縁を構成する
屋根ブロック5の瓦8とルーフマット10の各端縁8
e,10aがそのまま外部に露出するということは、上
記縁取り部材26によって防止される。また、上記屋根
2の外部から上記各端縁8e,10aを通って屋根2の
内部側に雨水35が浸入するということも上記縁取り部
材26によって防止される。
【0060】また、上記のように縁取り部材26を設け
た場合に、この縁取り部材26は断面がほぼコの字状で
あって、上記両端縁8e,10aに外嵌し、この際、前
記上対面板27の表面は、上記瓦8の表面とほぼ面一と
されているため、この縁取り部材26の一部が屋根ブロ
ック5の表面や裏面などの一般面から大きく突出すると
いうことは防止される。つまり、上記屋根ブロック5
と、これに取り付けられた縁取り部材26とは、全体と
して平坦な形状のままとされている。
【0061】よって、工場にて屋根ブロック5を予め多
量に成形した場合で、これら屋根ブロック5を現場で取
り付けるまでに保管したり、搬送したりする場合には、
これらを容易に積み重ねた状態にすることができる。
【0062】また、縁取り部材26の下対面板28をそ
の矢先形状の他端縁側から剛性パネル9とルーフマット
10との間に差し込み、上対面板27を瓦8の表面に圧
接させることにより、上記縁取り部材26を屋根ブロッ
ク5に取り付けてある。
【0063】このため、上記縁取り部材26を上記両端
縁8e,10aに外嵌させるとき、上記上、下対面板2
7,28の他端縁である進行方向前端はいずれも矢先形
状であるため、上記した上対面板27の折り返し片30
は瓦8の表面を円滑に摺動しながら上記外嵌が進行す
る。一方、上記した下対面板28の折り返し片30も、
互いに接着された剛性パネル9とルーフマット10の間
に円滑に割り込みながらこれら両者間に差し込まれる。
【0064】また、上記外嵌が完了した後、上記縁取り
部材26が上記両端縁8e,10aから抜け出ようとす
るときには、上記した上対面板27の折り返し片30が
瓦8の表面に大きい摩擦力で圧接する一方、上記した下
対面板28の折り返し片30がルーフマット10の裏面
に食い込んで、上記したように抜け出ることは防止され
る。
【0065】また、屋根ブロック5の瓦8とルーフマッ
ト10の両端縁8e,10aと、これら両端縁8e,1
0aに跨って外嵌した縁取り部材26との間に上記剛性
パネル9とルーフマット10の各端縁に沿って延びる排
水通路34を形成したため、瓦8の表面から上記縁取り
部材26内の空間31に流入した雨水35は上記排水通
路34を通って軒先側から建物1の外部に排水される。
【0066】なお、以上は図示の例によるが、屋根ブロ
ック5における瓦8は屋根パネル7の表面に千鳥状に葺
かれるものであってもよい。また、各屋根ブロック5は
屋根基体3の傾斜面4に千鳥状に葺かれるものであって
もよい。
【0067】更に、左右方向Hは、傾斜方向Sの斜め下
方に向っての方向であってもよい。
【0068】(第2の実施の形態)
【0069】図9は、第2の実施の形態を示している。
【0070】これによれば、傾斜面4に沿った傾斜方向
Sでの屋根2の上部端縁は、つまり、屋根2の陸棟部4
2は屋根ブロック5の傾斜方向Sでの上部端縁で構成さ
れている。
【0071】上記瓦8とルーフマット10の両端縁8
e,10aをその外方から覆うようにこれら両端縁8
e,10aに跨って縁取り部材26が外嵌されている。
この縁取り部材26は左右方向Hに沿った視線でみて、
断面がほぼコの字形状をなしている。
【0072】上記縁取り部材26の上対面板27と瓦8
の表面との間には弾性のシール材43が挟まれて介設さ
れている。つまり、上記した上対面板27はシール材4
3を介して瓦8の表面に圧接させられている。これによ
り、縁取り部材26の空間31への雨水の浸入が確実に
防止されている。
【0073】また、上記屋根ブロック5の端縁では、瓦
8、ルーフマット10、および縁取り部材26が剛性パ
ネル9に対し一体的に共通の釘45で固定されており、
このため、簡単な構成で、上記瓦8等が互いに強固に固
定されている。
【0074】図例では、一対の屋根2が設けられてい
て、両陸棟部42,42における縁取り部材26,26
に板金製の棟役物44が架設されて、取り付けられてい
る。
【0075】他の構成や、作用は前記第1の実施の形態
と同様であるため、共通するものについては図面に共通
の符号を付してその説明を省略する。
【0076】(第3の実施の形態)
【0077】図10は、第3の実施の形態を示してい
る。
【0078】これによれば、傾斜面4に沿った傾斜方向
Sでの屋根2の下部端縁は、つまり、屋根2の谷部48
は屋根ブロック5の傾斜方向Sでの下部端縁で構成され
ている。
【0079】図例では、一対の屋根2が設けられてい
て、両谷部48,48における縁取り部材26,26に
板金製の谷役物49が架設されて、取り付けられてい
る。
【0080】他の構成や、作用は前記第2の実施の形態
と同様であるため、共通するものについては図面に共通
の符号を付してその説明を省略する。
【0081】
【発明の効果】この発明による効果は、次の如くであ
る。
【0082】請求項1の発明によれば、屋根基体の平坦
な傾斜面に沿って複数の屋根ブロックを並設し、これら
各屋根ブロックを上記傾斜面の表面に配置される剛性パ
ネルと、この剛性パネルの表面に貼り付けられる樹脂製
のルーフマットと、このルーフマットの表面に葺かれる
複数の瓦とで構成し、上記傾斜面に沿った方向での屋根
の端縁を構成する屋根ブロックの瓦とルーフマットの両
端縁に跨って外嵌し、断面がほぼコの字形状をなす板金
製の縁取り部材を設けてある。
【0083】このため、屋根を成形した場合に、屋根の
端縁を構成する屋根ブロックの瓦とルーフマットの各端
縁がそのまま外部に露出するということは、上記縁取り
部材によって防止される。
【0084】よって、屋根端部の見栄えが向上すると共
に、上記屋根の外部から上記瓦とルーフマットの各端縁
を通って屋根の内部側に雨水が浸入するということも上
記縁取り部材によって防止され、水切りの点でも有益で
ある。
【0085】また、上記のように縁取り部材を設けた場
合に、この縁取り部材は断面がほぼコの字状であって、
上記各端縁に外嵌するため、この縁取り部材の一部が屋
根ブロックの表面や裏面などの一般面から大きく突出す
るということは防止される。
【0086】よって、工場にて屋根ブロックを予め多量
に成形した場合で、これら屋根ブロックを現場で取り付
けるまでに保管したり、搬送したりする場合には、これ
らを容易に積み重ねた状態にすることができる。
【0087】よって、これら屋根ブロックの保管や搬送
は容易かつ円滑にすることができる。
【0088】また、請求項2の発明によれば、縁取り部
材を、傾斜面に対する垂直方向で上下に対面する上、下
対面板と、これら上、下対面板の幅方向の各一端縁同士
を互いに一体的に結合させる側面板とで構成し、上記し
た下対面板の幅方向の他端縁を折り返して、その他端縁
の断面が矢先形状となるようにし、上記した下対面板を
その他端縁側から剛性パネルとルーフマットとの間に差
し込み、上記した上対面板を瓦の表面に圧接させてあ
る。
【0089】このため、上記縁取り部材を上記両端縁に
外嵌させるとき、上記した下対面板の他端縁である進行
方向前端は矢先形状であるため、上記した下対面板は、
互いに接着された剛性パネルとルーフマットの間に円滑
に差し込まれる。
【0090】また、上記外嵌が完了した後、上記縁取り
部材が上記両端縁から抜け出ようとするときには、上記
した下対面板の折り返し片がルーフマットの裏面に食い
込んで、上記したように抜け出ることは防止される。
【0091】よって、上記縁取り部材を瓦とルーフマッ
トの両端縁に外嵌させて、屋根ブロックの端縁に取り付
ける作業は、釘等を要することなく、容易にできること
となる。
【0092】また、請求項3の発明によれば、屋根ブロ
ックの瓦とルーフマットの両端縁と、これら両端縁に跨
って外嵌した縁取り部材との間に上記剛性パネルとルー
フマットの各端縁に沿って延びる排水通路を形成してあ
る。
【0093】このため、瓦の表面から上記縁取り部材内
の空間に流入した雨水は上記排水通路を通って軒先側か
ら建物の外部に排水される。
【0094】よって、縁取り部材内に流入した雨水がこ
こに滞留することが防止され、この点でも、屋根ブロッ
クにおける水切りが確実になされることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態で、図5の部分拡大作用説明
図である。
【図2】第1の実施の形態で、屋根の全体斜視図であ
る。
【図3】第1の実施の形態で、垂直方向でみた屋根ブロ
ックの平面図である。
【図4】第1の実施の形態で、垂直方向でみた屋根パネ
ルの平面図である。
【図5】第1の実施の形態で、図2の5‐5線矢視図で
ある。
【図6】第1の実施の形態で、図5の部分拡大作用説明
図である。
【図7】第1の実施の形態で、図2の7‐7線矢視図で
ある。
【図8】第1の実施の形態で、図7の部分拡大作用説明
図である。
【図9】第2の実施の形態で、図1に相当する図であ
る。
【図10】第3の実施の形態で、図1に相当する図であ
る。
【符号の説明】
1 建物 2 屋根 3 屋根基体 4 傾斜面 5 屋根ブロック 7 屋根パネル 8 瓦 9 剛性パネル 10 ルーフマット 8e,9a,10a 端縁 25 ケラバ部 26 縁取り部材 27 上対面板 28 下対面板 29 側面板 30 折り返し片 31 空間 34 排水通路 35 雨水 S 傾斜方向 H 左右方向 V 垂直方向

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根基体の平坦な傾斜面に沿って複数の
    屋根ブロックを並設し、これら各屋根ブロックを上記傾
    斜面の表面に配置される剛性パネルと、この剛性パネル
    の表面に貼り付けられる樹脂製のルーフマットと、この
    ルーフマットの表面に葺かれる複数の瓦とで構成し、上
    記傾斜面に沿った方向での屋根の端縁を構成する屋根ブ
    ロックの瓦とルーフマットの両端縁に跨って外嵌し、断
    面がほぼコの字形状をなす板金製の縁取り部材を設けた
    建物の屋根端部構造。
  2. 【請求項2】 縁取り部材を、傾斜面に対する垂直方向
    で上下に対面する上、下対面板と、これら上、下対面板
    の幅方向の各一端縁同士を互いに一体的に結合させる側
    面板とで構成し、上記した下対面板の幅方向の他端縁を
    折り返して、その他端縁の断面が矢先形状となるように
    し、上記した下対面板をその他端縁側から剛性パネルと
    ルーフマットとの間に差し込み、上記した上対面板を瓦
    の表面に圧接させた請求項1に記載の建物の屋根端部構
    造。
  3. 【請求項3】 屋根ブロックの瓦とルーフマットの両端
    縁と、これら両端縁に跨って外嵌した縁取り部材との間
    に上記剛性パネルとルーフマットの各端縁に沿って延び
    る排水通路を形成した請求項1、もしくは2に記載の建
    物の屋根端部構造。
JP21102895A 1995-07-26 1995-07-26 建物の屋根端部構造 Pending JPH0941570A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102430930B1 (ko) * 2022-02-10 2022-08-10 주식회사 탄탄구조엔지니어링 방수 부재

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