JPH0941021A - クロム含有鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

クロム含有鋼の連続鋳造方法

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JPH0941021A
JPH0941021A JP21650795A JP21650795A JPH0941021A JP H0941021 A JPH0941021 A JP H0941021A JP 21650795 A JP21650795 A JP 21650795A JP 21650795 A JP21650795 A JP 21650795A JP H0941021 A JPH0941021 A JP H0941021A
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JP
Japan
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steel
chromium
molten steel
casting
nozzle
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JP21650795A
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Shigeo Fukumoto
成雄 福元
Koki Hata
弘毅 秦
Hiroyuki Kawai
浩之 河合
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ステンレス鋼および耐熱鋼などクロム含有鋼
の連続鋳造において、浸漬ノズルの閉塞を防止して、多
連鋳化を達成するとともに、良好な品質の鋳片を安定し
て製造する。 【構成】 クロムを7%以上含むクロム含有鋼の溶鋼を
鋳造する方法において、精錬工程でSiを主成分とする
合金による脱酸を行い、精錬工程が終了した後の溶鋼中
の〔Al〕濃度(重量%)を0.005%以下とし、か
つ〔Cr〕濃度、〔Al〕濃度とスラグ塩基度(CaO
/SiO2 )および(MgO)濃度(重量%)が下記
(1)式を満足する組成とした後に鋳造する。 (0.033×〔Cr〕)−(100×〔Al〕)−
(CaO/SiO2 )−(0.01×(MgO))+
1.6≧0 ・・・(1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はステンレス鋼および
耐熱鋼などクロムを7%以上含むクロム含有鋼の連続鋳
造において、浸漬ノズルの閉塞を防止する方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】クロムを7%以上含有するステンレス
鋼、耐熱鋼等は普通鋼、合金鋼に比べて、溶鋼中の〔S
i〕、〔Al〕および〔O〕の溶解度、つまり脱酸挙動
が製造条件毎で大きく変動するために、鋳造時における
ノズル閉塞の発生度合も大きく変動し、ノズル閉塞が生
じやすい。連続鋳造においてノズル閉塞が発生すると、
連々鋳のチャージ数を増した能率的な多連鋳化ができな
いばかりでなく、鋳造された鋳片の表面および内部品質
が劣化し、この鋳片の表面手入れ増や製品欠陥の発生に
つながっていた。
【0003】従来、連続鋳造を行う場合は図1に示すよ
うに、取鍋1内の溶鋼2はタンディッシュ3に供給さ
れ、タンディッシュ3内の溶鋼2はストッパー6の昇降
によって浸漬ノズル4の流出開度がコントロールされな
がら、該浸漬ノズル4を介して鋳型5に注入される。こ
のような鋳造開始後には、浸漬ノズル4の内壁に非金属
介在物およびメタルなどの付着物7が付着・堆積してノ
ズル絞りが生じ、次第に鋳型5への溶鋼注入量が減少
し、所定の鋳造速度を維持できなくなる。そこで、スト
ッパー6を上昇しノズルへの流出開度を増し溶鋼注入量
を増大させようとするが、付着物7の量が多くなると鋳
型5への溶鋼の供給を継続できなくなり、鋳造を中止さ
せざるを得なくなる。
【0004】また、浸漬ノズル内壁の付着物7が落下し
て溶鋼内に混入した場合は、鋳片の大型介在物となって
製品欠陥となること、ノズル閉塞により溶鋼注入量が不
安定になった場合は、鋳型内の湯面変動により鋳片の表
面性状が劣化すること、などの問題もノズル閉塞を起因
として発生していた。そこで、この浸漬ノズルの閉塞に
対処するために、連続鋳造時の溶鋼温度、鋳造速度など
の鋳造条件の管理および浸漬ノズルの形状・寸法・材質
などの改善等々を行ってきたが、いずれも十分な解決に
は至らなかった。
【0005】一方、ノズル閉塞の防止対策のひとつとし
て、特開昭63−63558号公報によれば含チタンス
テンレス鋼の連続鋳造方法が提案されている。この方法
は精錬工程で溶鋼中にCa合金を添加し、溶鋼中の酸素
をCa合金によって脱酸して、溶鋼中の酸化物を低減
し、かつ酸化物組成を変化させることにより、浸漬ノズ
ルの閉塞を防止する方法である。しかしながら、この方
法はCa歩留が低く、大量のCa添加を必要とすること
から処理コストが高く、また安定した効果が得られない
という問題がある。さらにノズル詰り防止のためには鋼
中のCa濃度を15ppm以上とすることが必要である
ため、Caコストが高いのに加えて鋼材中に存在するC
aは鋼材のさび発生に悪影響を及ぼすことも考えられ
る。
【0006】また、Si脱酸鋼のノズル閉塞について
は、鉄と鋼、1985−S161に示されているように
Al添加をしないこと、およびスラグ中の(SiO2
濃度を高濃度にコントロールすることにより、ノズル閉
塞の原因となるAl23 系介在物を少なくし、ノズル
閉塞を防止する方法が知られているが、ノズル閉塞防止
の条件は定量的には述べられていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、浸漬ノズル
の閉塞を極力軽減化させて、安定した鋳造状態のもとに
多連鋳化を可能にし、良好な品質の鋳片を能率よく、か
つ安価に製造するためのクロム含有ステンレス鋼の連続
鋳造方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、精錬工程を経
たクロムを7%以上含むクロム含有鋼の溶鋼を浸漬ノズ
ルを介して鋳造する方法において、前記精錬工程でSi
を主成分とする合金による脱酸を行い、該精錬工程が終
了した後の溶鋼中の〔Al〕濃度(重量%)を0.00
5%以下とし、かつ溶鋼中の〔Cr〕濃度(重量%)、
〔Al〕濃度(重量%)とスラグ塩基度(CaO/Si
2 )、スラグ中の(MgO)濃度(重量%)が下記
(1)式を満足する組成とした後に鋳造することを特徴
とするクロム含有鋼の連続鋳造方法にある。 (0.033×〔Cr〕)−(100×〔Al〕)−(CaO/SiO2 ) −(0.01×(MgO))+1.6≧0 ・・・(1)
【0009】
【作用】本発明者はタンディッシュに設置された浸漬ノ
ズル内の付着物を詳細に観察および調査した結果、付着
物は精錬工程で用いたスラグに起因する介在物であるC
aO−SiO2 −Al23 −MgO系と、Al23
系やAl23 −MgO系の介在物が混合したものであ
り、それが凝固したメタルとともにノズル内壁でネット
ワーク状に成長していることがわかった。また、タンデ
ィッシュ内溶鋼中の介在物を調査した結果、上述の2種
類、つまりCaO−SiO2 −Al23 −MgO系と
Al23 系やAl23 −MgO系とが混合した形態
のものを多数検出した。
【0010】Si脱酸鋼において溶鋼中の〔Al〕濃度
が高い場合や、スラグ塩基度が高く脱酸が著しく進行し
た場合およびスラグ中の(MgO)濃度が高い場合は、
高融点のAl23 系やAl23 −MgO系の介在物
が生成するために、ノズル閉塞が発生しやすくなる。ノ
ズル閉塞は高融点のAl23 系やAl23 −MgO
系の介在物がノズル内面に付着すること、および比較的
低融点のCaO−SiO2 −Al23 −MgO系がA
23 系やAl23 −MgO系のバインダーとして
働き、その結合を強化していることによって発生すると
考えられる。そこで、本発明者らは溶鋼中のAl23
系およびAl23 −MgO系の介在物を抑制すること
によるノズル閉塞防止に注目し、実機操業の重回帰分析
により前記(1)式を導出した。
【0011】(1)式において〔Al〕、(MgO)
は、これらの値が高い場合は、介在物としてAl23
系やAl23 −MgO系が生成し、その濃度が低いほ
どノズル閉塞が生じにくい。また、スラグ塩基度(Ca
O/SiO2 )はこの値が高い場合には介在物が高融点
化し、ノズル内面に付着しやすくなる。また、〔Cr〕
濃度は溶鋼中〔Al〕および〔O〕の溶解度をあげる傾
向があるため、介在物組成、つまりAl23 やAl2
3 −MgOをさげる傾向がある。したがって〔Cr〕
濃度が高いほどノズル閉塞が生じにくい。
【0012】以下に本発明の内容についてさらに詳細に
説明する。まず、図2に精錬工程を経たクロムを7%以
上含むクロム含有鋼の溶鋼を浸漬ノズルを介して連続鋳
造を行った場合において、前記(1)式の左辺の値とス
トッパー開度の変化量の関係を示す。通常の連続鋳造に
おけるストッパー開度は鋳型内の湯面レベルに応じた制
御を行っている。ノズル絞りにより鋳型内への溶鋼の注
入量が減少して、鋳型内の湯面レベルが低下した場合に
は、ストッパーが上昇して鋳型内への溶鋼の注入量を増
すことになる。
【0013】したがって、ストッパー開度の変化量はノ
ズル閉塞状況を示す指標であり、ストッパー開度の変化
量が大きいことはノズル絞りの傾向であることを示して
いる。図において前記(1)式の左辺の値が0以上の場
合は、ノズル絞りの傾向がほとんどなく、ノズル閉塞が
問題とならない領域である。
【0014】前記(1)式における溶鋼中の〔Al〕
は、スクラップや合金より不可避的に入っている量
(0.001〜0.005%)に加えて、材質特性を確
保するために、脱酸、脱硫強化を狙って微量添加する場
合がある。しかしながら、〔Al〕が0.005%を超
える場合は一般的な操業条件においても、(1)式を満
足できない場合が発生し、ノズル閉塞が問題となる場合
があるために〔Al〕は0.005%以下としなければ
ならない。したがって、〔Al〕を0.005%以下と
するためには精錬工程における脱酸剤としてSiを主成
分とする合金を用いることが必要である。
【0015】
【実施例】表1に示すように、種々のクロム含有鋼60
tを処理した例をあげて、実施例を説明する。まず、電
気炉においてスクラップおよび各種の合金鉄を溶解し、
次にAOD炉において脱炭処理を行った後、Fe−Si
およびCaOを添加してクロム還元および脱酸・脱硫処
理を行った。鋳造は2ストランドブルーム連鋳機で断面
寸法150mm角のブルームに連続鋳造を行った。
【0016】
【表1】
【0017】タンディッシュ内溶鋼量は6.0から6.
5tに保持し、溶鋼の過熱度は20〜40℃の範囲、鋳
造速度は1.5から1.7m/minの範囲で100分
から110分を要して鋳造し、鋳造時はストッパー開度
の変化量を測定した。また、得られた鋳片は表面性状を
目視観察して湯面変動に起因すると考えられる、パウダ
ー巻き込み欠陥を測定するとともに、C断面において1
00μm以上の大型介在物個数をカウントした。
【0018】表1には溶鋼およびスラグの組成とストッ
パー開度の変化量、ノズル閉塞状況などを合わせて示し
ている。前記(1)式を満足する本発明例においてはノ
ズル絞りの傾向はほとんどなく、安定して鋳造を行えた
のに対して、比較例ではストッパー開度の変化量が大き
く、ノズル閉塞が発生し、鋳造不能が発生した。また、
本発明例においては得られた鋳片の湯面変動に起因する
パウダー巻き込みの表面疵も少なく、100μm以上の
大型介在物個数も少ない傾向にあり、良好な品質の鋳片
を安定して製造できた。
【0019】
【発明の効果】本発明により、ステンレス鋼および耐熱
鋼などクロム含有鋼の連続鋳造において、浸漬ノズルの
閉塞を防止でき、多連鋳化が達成できるとともに、良好
な品質の鋳片を安定して製造することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】連続鋳造の概要を示す図
【図2】本発明による(1)式の左辺の計算値とノズル
閉塞状況の関係を示す図
【符号の説明】
1 取鍋 2 溶鋼 3 タンディッシュ 4 浸漬ノズル 5 鋳型 6 鋳片 7 付着物

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 精錬工程を経たクロムを7%以上含むク
    ロム含有鋼の溶鋼を浸漬ノズルを介して鋳造する方法に
    おいて、前記精錬工程でSiを主成分とする合金による
    脱酸を行い、該精錬工程が終了した後の溶鋼中の〔A
    l〕濃度(重量%)を0.005%以下とし、かつ溶鋼
    中の〔Cr〕濃度(重量%)、〔Al〕濃度(重量%)
    とスラグ塩基度(CaO/SiO2 )およびスラグ中の
    (MgO)濃度(重量%)が下記(1)式を満足する組
    成とした後に鋳造することを特徴とするクロム含有鋼の
    連続鋳造方法。 (0.033×〔Cr〕)−(100×〔Al〕)−(CaO/SiO2 ) −(0.01×(MgO))+1.6≧0 ・・・(1)
JP21650795A 1995-08-03 1995-08-03 クロム含有鋼の連続鋳造方法 Withdrawn JPH0941021A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100396134B1 (ko) * 1999-12-22 2003-08-27 주식회사 포스코 가공성이 우수한 고청정 스테인레스강의 제조방법
KR100406403B1 (ko) * 1999-07-13 2003-11-19 주식회사 포스코 페라이트 스테인레스강의 정련공정에서 알루미늄 투입방법
KR100429158B1 (ko) * 1999-10-20 2004-04-28 주식회사 포스코 오스테나이트계 스테인레스강의 탈산방법

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100406403B1 (ko) * 1999-07-13 2003-11-19 주식회사 포스코 페라이트 스테인레스강의 정련공정에서 알루미늄 투입방법
KR100429158B1 (ko) * 1999-10-20 2004-04-28 주식회사 포스코 오스테나이트계 스테인레스강의 탈산방법
KR100396134B1 (ko) * 1999-12-22 2003-08-27 주식회사 포스코 가공성이 우수한 고청정 스테인레스강의 제조방법

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Effective date: 20021105