JPH0940923A - 感圧性接着テ―プとその供給方法 - Google Patents

感圧性接着テ―プとその供給方法

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JPH0940923A
JPH0940923A JP21242495A JP21242495A JPH0940923A JP H0940923 A JPH0940923 A JP H0940923A JP 21242495 A JP21242495 A JP 21242495A JP 21242495 A JP21242495 A JP 21242495A JP H0940923 A JPH0940923 A JP H0940923A
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Tatsuya Kubozono
達也 久保園
Akira Nakagawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クリン度の高い作業領域に工程材料としての
感圧性接着テ―プを供給するにあたり、テ―プに付着し
ている異物の数を低減させるとともに、付着異物が上記
作業領域内に飛散するのを防止する。 【解決手段】 支持体2上に感圧性接着剤層3を有し、
この層3の表面に剥離ライナ4が貼り合わされてなる感
圧性接着テ―プ1において、支持体2の背面に粘性層5
を接触させた構成とし、このテ―プ1をクリン度の高い
作業領域に供給するにあたり、供給直前に支持体2の背
面に接触している粘性層5を剥離ライナ4とともに分離
して供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クリ―ン度の高い
作業領域、たとえば、精密印刷、リソグラフイ、医療関
係でサブミクロンの異物管理が問題となる作業領域に供
給される工程材料としての感圧性接着テ―プに関し、ま
たこの感圧性接着テ―プの上記作業領域への供給方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】支持体上に感圧性接着剤層を設け、この
層の表面に剥離ライナを貼り合わせてなる感圧性接着テ
―プは、これをクリ―ン度の高い作業領域において工程
材料として用いる場合、クリ―ンル―ム内で製造するの
が常である。しかし、この場合でも、製造中や包装ない
し輸送過程でテ―プに異物が付着することがあつた。こ
の異物付着テ―プをクリン度の高い作業領域に供給する
と、付着異物が作業領域内で飛散し、クリン度を低下さ
せることがあつた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、サブミク
ロンの異物管理が問題となる作業領域に工程材料として
の感圧性接着テ―プを供給する場合に、テ―プに付着す
る異物が作業領域内で飛散すると、作業領域のクリン度
を低下させ、この領域内で製造される製品の不良を惹起
し、歩留りや信頼性の低下などを引き起こしやすい。
【0004】したがつて、このような作業領域内に工程
材料としての感圧性接着テ―プを供給する場合、テ―プ
に付着している異物の数を低減させるとともに、付着異
物の飛散を防止する手段を設けることが不可欠である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため、鋭意検討した結果、感圧性接着テ―
プに特定の異物付着ないし異物飛散防止手段を付加する
ことにより、付着異物の低減とともに、付着異物の飛散
を防止して、作業領域のクリン度を維持でき、この領域
内で製造される製品の異物による不良の発生をなくし、
歩留りや信頼性を向上できることを見い出し、本発明を
完成するに至つた。
【0006】すなわち、本発明は、支持体上に感圧性接
着剤層を有し、この層の表面に剥離ライナが貼り合わさ
れてなる感圧性接着テ―プにおいて、支持体の背面に粘
性層が接触していることを特徴とする感圧性接着テ―プ
に係り、とくに、剥離ライナの背面に粘性層を有し、こ
の粘性層が支持体の背面に接触するように捲回されてな
る上記感圧性接着テ―プを提供するものである。また、
本発明は、このような感圧性接着テ―プをクリン度の高
い作業領域に供給するにあたり、供給直前に支持体の背
面に接触している粘性層を剥離ライナとともに分離して
供給することを特徴とする感圧性接着テ―プの供給方法
を提供するものである。
【0007】このように、本発明は、支持体、感圧性接
着剤層および剥離ライナを有する感圧性接着テ―プを、
クリン度の高い作業領域に供給するにあたり、とくに好
ましい態様として、剥離ライナの背面に粘性層を設け
て、テ―プをロ―ル状に捲回したときに支持体の表面に
粘性層が接触するような構成とし、このテ―プをクリン
度の高い作業領域に供給するにあたり、供給直前に上記
の粘性層を剥離ライナとともに分離して供給し、これに
よりテ―プに付着するゴミ類をクリン度の高い作業領域
に搬入させないようにしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の感圧性接着テ―
プの構成と、このテ―プのクリン度の高い作業領域への
供給方法に関し、図1〜図3を用いて説明する。
【0009】図1は、本発明の感圧性接着テ―プの一例
を示したものであり、この感圧性接着テ―プ1は、支持
体2上に感圧性接着剤層3を有し、この層3の表面に剥
離ライナ4が貼り合わされており、しかも、この剥離ラ
イナ4の背面4a、つまり、剥離処理を施していない面
4aに粘性層5が設けられて、この粘性層5が支持体2
の背面と接触するように捲回されている。
【0010】このテ―プ1の材料構成は、とくに限定さ
れないが、支持体2には、プラスチツクフイルムが好ま
しく用いられる。感圧性接着剤層3には、天然ゴム、合
成ゴム、アクリル樹脂などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹
脂などに代表される熱硬化性樹脂、シアノアクリレ―ト
などに代表される吸湿硬化性樹脂、嫌気性硬化性樹脂な
どを主剤とした感圧性接着剤が好ましく用いられる。
【0011】剥離ライナ4には、プラスチツクフイルム
の一面にシリコン樹脂などの剥離処理剤を塗布したもの
が好ましく用いられる。剥離ライナ4の背面に設ける粘
性層5は、感圧性接着剤層3とは異なる粘着性物質から
なり、支持体2背面に対する剥離性が良好で捲き戻しが
容易であり、また捲き戻し時に顕著に破壊したり粉体化
しないものであればよく、とくに好適な粘着性物質とし
て、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビ
ニル共重合体、アクリル系樹脂、スチレン−ブタジエン
−イソプレン系ゴムなどからなるものが挙げられる。
【0012】このように構成される感圧性接着テ―プ1
は、これをクリン度の高い作業領域に供給するにあた
り、供給直前に支持体2の背面に接触している粘性層5
を剥離ライナ4と一体に分離して供給する。ここで、粘
性層5の支持体2背面に対する接着力が、感圧性接着剤
層3の剥離ライナ4(の剥離処理面)に対する接着力よ
りも小さいか、あるいは大きいかにより、粘性層5およ
び剥離ライナ4の分離方式が以下の如く異なつたものと
なる。
【0013】粘性層5の支持体2背面に対する接着力
が、感圧性接着剤層3の剥離ライナ4に対する接着力よ
り小さい場合、テ―プ捲き戻し時に、感圧性接着剤層3
と剥離ライナ4とが貼り付いたまま捲き戻されるため、
図2に示すように、クリン度の低い領域Yよりクリン度
の高い作業領域Zへ供給する直前において、支持体2お
よび感圧性接着剤層3からなるテ―プ本体10と、粘性
層5を有する剥離ライナ4とを、連続的に分割し、これ
により粘性層5を分離する。
【0014】また、逆に、粘性層5の支持体2背面に対
する接着力が、感圧性接着剤層3の剥離ライナ4に対す
る接着力より大きい場合、図3に示すように、クリン度
の低い領域Yよりクリン度の高い作業領域Zへ供給する
直前において、テ―プ最外周の剥離ライナ4を粘性層5
ごと1層分引き剥がし、この粘性層5を有する剥離ライ
ナ4と、支持体2および感圧性接着剤層3からなるテ―
プ本体10とを、連続的に分割し、これにより粘性層5
を分離する。
【0015】このように、感圧性接着テ―プ1の支持体
2の背面に粘性層5を接触させる構成として、かつこの
テ―プ1をクリン度の高い作業領域内に供給するにあた
り、供給直前に粘性層5を剥離ライナ4と一体に分離す
るようにしたことにより、仮にテ―プ1の製造工程にお
いて支持体2の背面などに異物が付着したとしても、こ
の異物は粘性層5に移行することから、上記背面の異物
は低減されて、クリン度の高い作業領域内への上記異物
の飛散が防がれ、もとより、剥離ライナ4の背面に付着
する異物も作業領域に飛散することはない。
【0016】なお、上記構成の感圧性接着テ―プでは、
剥離ライナの背面に粘性層を設け、これを捲回時に支持
体背面に接触させる構成としているが、粘性層が支持体
背面に接触する構成は、上記の態様に限らず、他の任意
の構成をとれるものである。また、上記の実施態様で
は、感圧性接着テ―プをクリン度の低い領域より高い作
業領域へ供給することを前提として説明しているが、本
発明の供給方式は、クリン度がほぼ同等の作業領域間で
感圧性接着テ―プの供給を行う場合でも、同様に適用で
きることは言うまでもない。
【0017】なおまた、本発明の感圧性接着テ―プにお
いて、支持体に帯電防止機能を付与しておくと、テ―プ
製造時の静電気発生による異物の付着を減少でき、また
クリン度の低い領域で支持体の背面から粘性層を剥離す
る際の帯電による異物の静電付着(再付着)を防止する
こともできるので、より望ましい。この帯電防止機能
は、支持体の導電化により付与される。導電化には、導
電処理層の塗布、帯電防止剤の支持体材料への練り込み
などがあるが、これに限定されず、支持体の表面抵抗が
帯電防止効果の得られる程度まで下がればよく、とく
に、上記表面抵抗が1011Ω以下となれば好都合であ
る。
【0018】
【実施例】つぎに、本発明を、実施例および比較例によ
り、さらに具体的に説明する。なお、以下において、部
とあるのは重量部を意味する。
【0019】実施例1 厚さが50μmのポリエステルフイルムを支持体とし、
この支持体上に、アクリル系ポリマ―A100部、オク
チルフタレ―ト10部およびイソシアネ―ト化合物5部
からなる感圧性接着剤aを、厚さが20μmとなるよう
に塗布して、感圧性接着テ―プのテ―プ本体を作製し
た。
【0020】これとは別に、厚さが25μmのポリエス
テルフイルムの片面に、ポリメチルシロキサン樹脂を
0.1μmの厚さで塗布して、剥離ライナとした。この
ライナの背面に、アクリル系ポリマ―B100部、イソ
シアネ―ト化合物5部からなる粘性物質bを、厚さが1
0μmとなるように塗布して、粘性層を形成した。
【0021】この粘性層を形成した剥離ライナを、前記
方法で作製した感圧性接着テ―プのテ―プ本体の感圧性
接着剤層面に、この接着剤層面とポリメチルシロキサン
樹脂を塗布した剥離処理面とが接触するように、長尺で
貼り合わせたのち、捲回し、ロ―ル状の感圧性接着テ―
プを作製した。
【0022】この感圧性接着テ―プを、図2に示す方式
により、クリン度100の作業領域に、供給直前に粘性
層を有する剥離ライナを剥離しながら、供給した。その
際、作業領域のダストレベル(φ>0.5μmダスト)
を、パ―テイクルカウンタで測定した。作業前のクリン
度の測定値は、27個/ft2 であつた。
【0023】また、粘性層を有する剥離ライナを剥離し
たのち、支持体背面の付着異物を、下記の方法により測
定した。さらに、粘性層の支持体背面に対する接着力
と、感圧性接着剤層の剥離ライナに対する接着力を、下
記の方法により測定した。これらの結果は、後記の表1
に示されるとおりであつた。
【0024】<付着異物数の測定> 幅100mmの試験テ―プを長さ100mのロ―ル状
に捲回した捲回ロ―ルと、巻き取りロ―ルとの間に、異
物付着用粘着テ―プをその糊面が外を向くように捲き付
けた回転ロ―ルを、配置した。 捲回ロ―ルより試験テ―プを捲き戻し、粘性層を有
する剥離ライナを剥離しながら、テ―プ本体の支持体背
面に回転ロ―ル上の粘着テ―プの糊面が接触するように
走行させ、巻き取りロ―ルに巻き取つた。 50m捲き取つたのち、回転ロ―ル上の粘着テ―プ
を回収し、糊面に付着した異物の個数を、走査型電子顕
微鏡(SEM)で数えた。 SEMのサンプリングは、約1cm2 の大きさの試料
を、総量約250cm2より10点採り、試料内の異物個
数を計量し、面積当たりの個数に換算後、その平均値を
求めた。
【0025】<接着力の測定>JIS K−Z−023
7−91に準拠して、幅20mm、長さ300mmの短冊状
の試験テ―プを切り出し、23℃、65%RHの条件下
で、剥離速度300mm/分、剥離角度180度の接着力
を測定した。
【0026】実施例2 剥離ライナの背面に、粘性物質bに代え、エチレン−酢
酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含有量28重量%)から
なる粘性物質cを用いて、粘性層を形成するようにした
以外は、実施例1と同様にして、長尺のテ―プを捲回し
たロ―ル状の感圧性接着テ―プを作製した。
【0027】この感圧性接着テ―プを、図3に示す方式
により、クリン度100の作業領域に供給した。その
際、作業領域のダストレベルを、実施例1と同様にし
て、パ―テイクルカウンタで測定した。また、実施例1
と同様にして、支持体背面の付着異物数、粘性層の支持
体背面に対する接着力と、感圧性接着剤層の剥離ライナ
に対する接着力を測定した。結果は、表1に示されると
おりであつた。
【0028】比較例1 剥離ライナの背面に粘性層を形成しなかつた以外は、実
施例1と同様にして、長尺のテ―プを捲回したロ―ル状
の感圧性接着テ―プを作製した。この感圧性接着テ―プ
を用いた以外は、実施例1と同様にして、作業領域のダ
ストレベル、付着異物数、接着力を測定した。結果は、
表1に示されるとおりであつた。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、感圧性
接着テ―プに特定の異物付着ないし異物飛散防止手段を
付加し、これをクリン度の高い作業領域に特定手段で供
給するようにしたことにより、付着異物の低減ととも
に、付着異物の飛散を防止して、作業領域のクリン度を
維持でき、この領域内で製造される製品の異物による不
良の発生をなくし、歩留りや信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感圧性接着テ―プの一例を示す構成図
である。
【図2】本発明の感圧性接着テ―プをクリン度の高い作
業領域に供給する際のテ―プ供給方式の一例を示す模式
図である。
【図3】本発明の感圧性接着テ―プをクリン度の高い作
業領域に供給する際のテ―プ供給方式の他の例を示す模
式図である。
【符号の説明】
1 感圧性接着テ―プ 2 支持体 3 感圧性接着剤層 4 剥離ライナ 5 粘性層 10 テ―プ本体 Z クリン度の高い作業領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 7/02 JKY C09J 7/02 JKY JLA JLA

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に感圧性接着剤層を有し、この
    層の表面に剥離ライナが貼り合わされてなる感圧性接着
    テ―プにおいて、支持体の背面に粘性層が接触している
    ことを特徴とする感圧性接着テ―プ。
  2. 【請求項2】 剥離ライナの背面に粘性層を有し、この
    粘性層が支持体の背面に接触するように捲回されている
    請求項1に記載の感圧性接着テ―プ。
  3. 【請求項3】 支持体に帯電防止機能が付与されている
    請求項1または2に記載の感圧性接着テ―プ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の感圧性
    接着テ―プをクリン度の高い作業領域に供給するにあた
    り、供給直前に支持体の背面に接触している粘性層を剥
    離ライナとともに分離して供給することを特徴とする感
    圧性接着テ―プの供給方法。
JP21242495A 1995-07-28 1995-07-28 感圧性接着テ―プの供給方法 Expired - Fee Related JP3571422B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013170235A (ja) * 2012-02-21 2013-09-02 Nitto Denko Corp 帯状貼付材の巻回体

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