JPH0940764A - ポリエステルの製造方法 - Google Patents

ポリエステルの製造方法

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Publication number
JPH0940764A
JPH0940764A JP21104195A JP21104195A JPH0940764A JP H0940764 A JPH0940764 A JP H0940764A JP 21104195 A JP21104195 A JP 21104195A JP 21104195 A JP21104195 A JP 21104195A JP H0940764 A JPH0940764 A JP H0940764A
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JP
Japan
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distillate
polyester
ethylene glycol
reaction
esterification
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Pending
Application number
JP21104195A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Kitagawa
利章 北川
Toshiyuki Nakazono
俊幸 中園
Shoichi Otake
昭一 大竹
Masuo Murai
益夫 村井
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Nippon Ester Co Ltd
Original Assignee
Nippon Ester Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重縮合反応の留出液であるリン化合物を含有
したエチレングリコール(EG)溶液から、リン化合物
含有量の少ないEGを低コストで回収し、これを再びエ
ステル化反応に供することにより、色調の安定したポリ
エステルを低コストで得る。 【解決手段】 テレフタル酸とEGとを主原料とし、熱
安定剤として有機リン化合物を用い、エステル化反応及
び重縮合反応を経てポリエステルを製造するに際し、重
縮合反応で発生する留出液から単蒸留によりポリエステ
ルオリゴマーを除いた粗留液にアルカリ化合物を粗留液
のケン化価の 1.0倍量以上添加してEGを精留し、得ら
れたEGを再びエステル化反応に供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレフタル酸とエ
チレングリコール(EG)とを主原料とするポリエステ
ルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】テレフタル酸とEGとを主原料とするポ
リエステルを製造する場合、ポリエステルの熱安定性を
改善するために、有機リン化合物を添加することが広く
行われている。有機リン化合物としては、トリメチルホ
スフェートやトリエチルホスフェートが一般に用いられ
ているが、これらの有機リン化合物のポリエステル中へ
の残存率は、30〜60%程度であり、残りは反応留出液と
共に系外へ排出されてしまう。
【0003】反応留出液を蒸留してEGを回収し、回収
したEGは再びエステル化反応に供するが、有機リン化
合物は蒸留処理では十分除去されず、回収EG中に残存
する。このような有機リン化合物の残存したEGをエス
テル化反応に再使用すると、反応系の有機リン化合物の
濃度が変動し、得られるポリエステルの色調等が変動す
ることになる。
【0004】回収EG中のリン化合物残存量を少なくす
る方法として、特開昭57− 14619号公報には、反応留出
液であるリン化合物を含有したEG溶液をアルカリ化合
物の存在下加熱処理後蒸留する方法が開示されている。
しかし、このような蒸留処理前にアルカリ化合物を添加
する方法では、反応留出液中に含まれるオリゴマーもア
ルカリ化合物と反応してアルカリ塩となるため、多量の
アルカリ化合物を添加する必要があるととに、多量に発
生するアルカリ塩類の処理が必要となり、製造コストが
高くなるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、テレフタル
酸とEGとを主原料とし、熱安定剤として有機リン化合
物を用い、エステル化反応及び重縮合反応を経てポリエ
ステルを製造する方法において、重縮合反応の留出液で
あるリン化合物を含有したEG溶液から、リン化合物含
有量の少ないEGを低コストで回収し、これを再びエス
テル化反応に供することにより、色調の安定したポリエ
ステルを低コストで得ることのできるポリエステルの製
造方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するもので、その要旨は、テレフタル酸とEGとを
主原料とし、熱安定剤として有機リン化合物を用い、エ
ステル化反応及び重縮合反応を経てポリエステルを製造
するに際し、重縮合反応で発生する留出液から単蒸留に
よりポリエステルオリゴマーを除いた粗留液にアルカリ
化合物を粗留液のケン化価の 1.0倍量以上添加してEG
を精留し、得られたEGを再びエステル化反応に供する
ことを特徴とするポリエステルの製造方法にある。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0008】図1は、本発明における反応留出液処理部
の実施態様を示す工程図であり、1は回分式単蒸留缶、
2は粗留液タンク、3は脱低沸物精留塔、4は脱中沸物
精留塔、5は脱高沸物精留塔、6は回収EGタンクを示
す。
【0009】重縮合反応で発生する反応留出液は、回分
式単蒸留缶1で単蒸留され、オリゴマーが除去される。
(回分式単蒸留缶1内に残るオリゴマーは、蒸留操作終
了後、缶底部から排出される。)オリゴマーの除去され
た粗留液は、粗留液タンク2に送られ、ここでアルカリ
化合物が添加される。アルカリ化合物が添加された粗留
液は、精留塔3〜5で精留され、精留塔5の塔頂から高
純度のEGが回収され、タンク6に蓄えられ、再びエス
テル化反応に供される。
【0010】粗留液中に含まれるリン化合物は、アルカ
リ化合物との反応によってアルカリ塩となり、過剰のア
ルカリ化合物や他の高沸物と共に脱高沸物精留塔5の底
部に濃縮されるので、精留塔5の底部から排出される。
【0011】なお、図1では粗留液を得るのに、回分式
単蒸留缶1のみを使用した例を示したが、処理能力上必
要があれば、連続式単蒸留缶を組み合わせて使用しても
よい。
【0012】本発明におけるアルカリ化合物の具体例と
しては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リ
チウム、水酸化カルシウム等が挙げられるが、コストの
点で水酸化ナトリウムが好ましい。
【0013】アルカリ化合物の添加量は、粗留液のケン
化価の 1.0倍量以上とすることが必要であり、好ましく
は 1.5〜4.5 倍量、より好ましくは 2.5〜3.5 倍量とす
るのが適当である。この添加量が1.0 倍量未満であると
リン化合物を十分除去することができず、あまり多く添
加しても無駄になるだけである。
【0014】なお、本発明において、エステル化反応及
び重縮合反応は、常法によって行えばよく、回分式でも
連続式でもよい。
【0015】
【実施例】次に、実施例によって本発明を具体的に説明
する。なお、測定法は、次の通りである。 (1) リン化合物の濃度 蛍光X線法によって定量した。 (2) ケン化価 試料10gを 0.5規定の水酸化カリウム・エタノール溶液
に溶解し、 0.5規定の塩酸で滴定して求めた。 (3) ポリエステルのb値(色調) 日本電色工業社製300A型色差計で測定した。
【0016】実施例1 テレフタル酸1750kg、フレッシュEG 643kg及び回収E
G96kgをエステル化反応缶に仕込み、温度 250℃、圧力
0.5kg/cm2Gで、5時間エステル化反応を行い、反応率
95%のエステル化反応物を得た。このエステル化反応物
を重縮合反応缶に移送し、三酸化アンチモン 0.6kg、二
酸化チタン10.2kg及びトリエチルホスフェート0.18kgを
添加し、温度 280℃、圧力 0.3トルで、4時間重縮合反
応を行い、極限粘度(フェノールと四塩化エタンとの等
重量混合物を溶媒として、温度20℃で測定) が0.67のポ
リエステル2000kgを得た。なお、回収EGは、重縮合反
応での留出液を図1の工程で処理して回収したものであ
り、アルカリ化合物としては水酸化ナトリウムNaOH
を使用し、粗留液のケン化価の 3.0倍量添加した。(反
応留出液のケン化価は0.3meq/g、粗留液のケン化価は
0.01meq/gであった。) 上記のようにして、ポリエステルの生産を30バッチ行
い、回収EGのリン化合物含有量の平均値及びポリエス
テルのb値の平均値とバラツキ(σn-1)を求めた結果を
表1に示す。
【0017】実施例2〜6及び比較例1〜2 回収EGを得る際のNaOHの添加量を変えた以外は実
施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
【0018】参考例 エステル化反応缶に仕込むEGの全量をフレッシュEG
とした以外は実施例1と同様に実施した。結果を表1に
示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1から明らかなように、粗留液にアルカ
リ化合物を添加してEGを精留すると回収EGのリン化
合物含有量が低下し、回収EGを使用しても色調の安定
したポリエステルを得ることができる。そして、粗留液
のケン化価は、反応留出液のケン化価の30分の1と小さ
く、反応留出液にアルカリ化合物を添加する場合に比べ
て、アルカリ化合物の添加量を極く少量とすることがで
きる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、テレフタル酸とEGと
を主原料とし、熱安定剤として有機リン化合物を用い、
エステル化反応及び重縮合反応を経てポリエステルを製
造する方法において、重縮合反応の留出液であるリン化
合物を含有したEG溶液から、リン化合物含有量の少な
いEGを低コストで回収することができ、これを再びエ
ステル化反応に供することにより、色調の安定したポリ
エステルを低コストで得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における反応留出液処理部の実施態様を
示す工程図である。
【符号の説明】
1 回分式単蒸留缶 2 粗留液タンク 3 脱低沸物精留塔 4 脱中沸物精留塔 5 脱高沸物精留塔 6 回収EGタンク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テレフタル酸とエチレングリコールとを
    主原料とし、熱安定剤として有機リン化合物を用い、エ
    ステル化反応及び重縮合反応を経てポリエステルを製造
    するに際し、重縮合反応で発生する留出液から単蒸留に
    よりポリエステルオリゴマーを除いた粗留液にアルカリ
    化合物を粗留液のケン化価の 1.0倍量以上添加してエチ
    レングリコールを精留し、得られたエチレングリコール
    を再びエステル化反応に供することを特徴とするポリエ
    ステルの製造方法。
  2. 【請求項2】 粗留液に添加するアルカリ化合物の量が
    粗留液のケン化価の1.5倍量以上である請求項1記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 アルカリ化合物が水酸化ナトリウムであ
    る請求項1又は2記載の方法。
JP21104195A 1995-07-26 1995-07-26 ポリエステルの製造方法 Pending JPH0940764A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007254641A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Toyobo Co Ltd 共重合ポリエステルの製造方法

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