JPH0940528A - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JPH0940528A
JPH0940528A JP21257195A JP21257195A JPH0940528A JP H0940528 A JPH0940528 A JP H0940528A JP 21257195 A JP21257195 A JP 21257195A JP 21257195 A JP21257195 A JP 21257195A JP H0940528 A JPH0940528 A JP H0940528A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水和酸化セリウムを被覆した微粒子酸化チタ
ンは、化粧品組成物に配合すると分散性不良ならびに耐
光性不足のために、その長所を十分に発揮しえなかっ
た。 【解決手段】 最外層に水和酸化アルミニウムを被覆す
ることにより、水和酸化セリウムのみを被覆した微粒子
酸化チタンに比較して、分散性ならびに耐侯性が大幅に
改善され、配合された化粧品の透明性ならびに紫外線遮
蔽能が格段に向上した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水和酸化セリウムおよび
水和酸化アルミニウムで被覆された微粒子酸化チタンを
配合することにより、優れた紫外線遮蔽能を具備し、か
つ、青味感を低減した化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】平均粒子径が0.1μm未満の酸化チタ
ン、いわゆる微粒子酸化チタンは樹脂の膜あるいは成型
物に配合された場合、可視光線に対する透明性は高い
が、紫外線をより効果的に遮蔽するという性質を有して
いる。
【0003】この性質を利用して、微粒子酸化チタンは
日焼け止め化粧料に広く使用されている。しかしなが
ら、微粒子酸化チタンの平均粒子径は0.1μm以下と
顔料級の酸化チタンに比較して非常に小さいので、この
ものを配合した化粧料を肌に塗布した場合、短波長の可
視光線を散乱しやすくなり、しばしば、青味の色調を帯
び、肌を不健康に見せる欠点があった。
【0004】また、微粒子酸化チタンは微粒子であるた
めに相互に凝集が起こりやすく、流動パラフィン、シリ
コーン油およびエステル油などの化粧品基材に分散しに
くい。その結果として、分散物の粘度が高くなり化粧料
への高濃度配合は困難であった。また、製造された化粧
料が光によって変色しやすいという欠点もあった。
【0005】さらに、微粒子酸化チタンは波長が約28
0〜320nmの紫外線領域(UV−B領域)に対して
効果的な遮蔽能を有するが、波長が約320〜400n
mの紫外線領域(UV−A領域)に対しては、ほとんど
その効果がないという問題点を有していた。
【0006】以上の問題点に対して、種々の改良が施さ
れた日焼け止め化粧料が考案されている。たとえば、特
開平1−190626号公報では酸化セリウムまたは酸
化セリウムの水和物で表面を被覆して、青味が少なく、
かつ、UV−A領域の紫外線遮蔽能が大きい微粒子酸化
チタンを調製し、これを少なくとも0.1%以上配合し
たことを特徴とする化粧品組成物が考案されている。
【0007】また、たとえば、特開平5−330825
号公報では、日焼け止め化粧料の青味感を減少させるこ
とと、UV−A領域の紫外線遮蔽を目的とする化粧料の
原料として鉄含有ルチル型酸化チタンが提案されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】酸化セリウムまたは水
和酸化セリウムを被覆した微粒子酸化チタンを配合した
化粧品組成物は、青味の低減ならびにUV−A領域の紫
外線遮蔽に対しては優れた効果を持つものの、光によっ
て変色しやすいという欠点がある。さらに、化粧料に配
合するときの分散性が依然として劣っており、その結果
として分散物の粘度が高くなり化粧料への高濃度配合が
困難であった。
【0009】また、鉄含有ルチル形酸化チタンを化粧料
に配合した場合、耐光性は良好で青味を低減し、UV−
A領域の紫外線も効果的に遮蔽する。しかし、これらを
配合した化粧料は黄味および赤味の色調が強く、衣服な
どの白いものを着色しやすく、透明感の高い化粧料を作
成することは不可能であった。
【0010】本発明は紫外線遮蔽能、耐光性および分散
性に優れ、青味感を低減させ、かつ透明感に優れた日焼
け止め化粧料を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明では、従来の水和
酸化セリウム被覆微粒子酸化チタンを配合した化粧品組
成物にみられる分散性不良、耐光性不足を改善し、か
つ、透明感に優れた日焼け止め化粧料を作成するために
種々の検討を行なった結果、水和酸化セリウムで内部被
覆し、さらに水和アルミナで外部被覆された微粒子酸化
チタンを1〜20%配合することによって前述の欠陥を
解消できることを見いだした。
【0012】本発明に用いられる水和酸化セリウムおよ
び水和酸化アルミニウム被覆微粒子酸化チタンについて
説明すると、本品は平均粒子径が0.1μm未満の酸化
チタンを基材とし、該基材表面に該基材の重量基準でC
eO2 として1〜30%の水和酸化セリウムによる内部
被覆と、該基材の重量基準でAl2 3 として3〜20
%の水和酸化アルミニウムを外層に被覆することを特徴
としている。
【0013】本発明においてこの水和酸化セリウムおよ
び水和酸化アルミニウム被覆微粒子酸化チタンを配合し
た化粧料は、次のような効果を持つ。 (1)分散性に優れ、紫外線遮蔽能力(特にUV−A領
域)が向上する。 (2)耐光性に優れており香料との反応性が低減されて
いる。 (3)青味の色調を示しにくく、さらに衣服などの白い
ものに着色せず、かつ、透明性が非常に高いなど、従来
技術に見られない優れた効果を発現する。
【0014】本発明の化粧料中の水和酸化セリウムおよ
び水和酸化アルミニウム被覆微粒子酸化チタンの平均粒
子径は0.1μm未満であり好ましくは0.05μm以
下のものである。前記範囲より大きいものを使用した場
合、透明性が低く、また、紫外線遮蔽能も劣っている。
【0015】本発明に使用される水和酸化セリウムおよ
び水和酸化アルミニウム被覆微粒子酸化チタンに使用す
る酸化チタンの結晶形は、一般的にルチル型を使用する
がアナタース型,無定形およびそれらの混合体を使用す
ることも可能である。
【0016】内層に被覆する水和酸化セリウム量は基材
のTiO2 に対して重量基準で1〜30%、好ましくは
2〜15%である。該水和酸化セリウム成分は前記範囲
より多すぎると化粧料に配合した場合、十分な紫外線遮
蔽能力が得られず、また前記範囲より少なすぎると充分
に青味を低減できない。
【0017】外層に被覆する水和酸化アルミニウム量は
基材のTiO2 に対して重量基準で3〜20%、望まし
くは5〜10%である。該水和酸化アルミニウム成分は
前記範囲より多すぎると充分な紫外線遮蔽能が得られ
ず、また、前記範囲より少なすぎると充分な分散性が付
与されず、さらに耐光性も向上しない。
【0018】本発明で使用される水和酸化セリウムの原
料としては、硫酸セリウム水溶液,塩化セリウム水溶液
などのセリウム塩水溶液を使用できる。さらにアルミニ
ウム源としては硫酸アルミニウム水溶液,塩化アルミニ
ウム水溶液およびアルミン酸ソーダ水溶液などのアルミ
ニウム塩水溶液を使用できる。
【0019】本発明に使用される水和酸化セリウムおよ
び水和酸化アルミニウム被覆微粒子酸化チタンは、青味
の低減および紫外線遮蔽能の向上に対して内部被覆とし
ての水和酸化セリウムを被覆するが、外層が水和酸化セ
リウムになると耐光性ならびに分散性がかなり劣化す
る。耐光性付与のために表面処理をほどこしても、水和
酸化アルミニウム以外の無機物を被覆すると分散性が劣
り、化粧料に配合しにくい。従って、水和酸化アルミニ
ウムが耐光性ならびに分散性の改善に寄与することか
ら、内部被覆に水和酸化セリウム、外部被覆に水和酸化
アルミニウムを処理することが最適であることを見出し
た。
【0020】本発明に使用される水和酸化セリウムおよ
び水和酸化アルミニウム被覆微粒子酸化チタンは酸化チ
タンを基材として内部に水和酸化セリウムの層、そして
外部に水和酸化アルミニウムの層が存在する。この水和
酸化セリウムと水和酸化アルミニウムとを内層と外層に
分離せず混合被覆処理した場合は、耐光性および分散性
が劣り、紫外線遮蔽能も低下する。
【0021】本発明に使用される水和酸化セリウムおよ
び水和酸化アルミニウム被覆微粒子酸化チタンの製造方
法としては、平均粒子径が0.1μm未満である微粒子
酸化チタンをかきまぜながら水に加え、スラリー化す
る。濃度は100g/リットル〜300g/リットルに
調整する。次に硫酸セリウムおよび塩化セリウムなど、
水に溶解させたセリウム塩水溶液をCeO2 換算で1〜
30%(TiO2 基準)加え、アンモニア水,水酸化ナ
トリウム水溶液のような塩基でこのスラリーを中和す
る。あるいはセリウム塩水溶液と上記の塩基とを同時に
添加してpH5〜8を保持しながら中和してもよい。こ
の操作によって水和酸化セリウムが微粒子酸化チタンの
表面に沈着する。
【0022】このあと、さらにアルミン酸ソーダ水溶
液、硫酸アルミニウム水溶液、塩化アルミニウム水溶液
など水に溶解させたアルミニウム塩水溶液をAl2 3
換算で3〜20%(TiO2 基準)加えながら、同時に
硫酸、塩酸、硝酸などの酸、または水酸化ナトリウム水
溶液、アンモニア水などの塩基を加え、このスラリーを
pH5〜8に保持する操作を行う。この操作によって水
和酸化セリウムが被覆された微粒子酸化チタンのさらに
外側に、水和酸化アルミニウムが被覆されるが、この状
態を安定化させるために少なくとも30分間以上かきま
ぜることが望ましい。
【0023】これらの操作において水和酸化アルミニウ
ムの被覆は、水和酸化アルミニウム塩と酸または塩基を
同時に加えながら、pH5〜8の範囲に維持することが
肝要である。そうでない場合、最外部の被覆層は実質的
に水和酸化アルミニウム主体でなくなり、このものを原
料として化粧品に仕上げた時、耐光性,分散性が劣り、
また、紫外線遮蔽能も劣ることとなり好ましくない。
【0024】水和酸化アルミニウムを被覆後、通常、公
知となっている方法でろ過、洗浄、乾燥を行い、粉砕す
る。乾燥温度は室温から200℃以下の温度とし、乾燥
時間は水分が10%以下となるように適宜選択する。
【0025】本発明に使用する水和酸化セリウムおよび
水和酸化アルミニウム被覆微粒子酸化チタンは、化粧品
分散媒の種類によってはシリコーン,トリエタノールア
ミンを表面処理することによって、さらに分散性を向上
させることが可能である。
【0026】本発明の化粧料に配合する水和酸化セリウ
ムおよび水和酸化アルミニウム被覆微粒子酸化チタンの
量は、化粧料の種類によって異なるが、化粧料の全重量
に対してCeO2 として2〜20%であり、好ましくは
5〜15%である。この配合量が前記範囲より少なすぎ
ると十分な紫外線遮蔽能を付与できず、青味も低減でき
ない。また、前記範囲より多すぎると水和酸化セリウム
および水和酸化アルミニウム被覆微粒子酸化チタンの分
散状態が悪く、化粧品組成物中での分散安定性および耐
光性が悪くなり、かつ十分な紫外線遮蔽能を付与できな
い。
【0027】本発明は酸化亜鉛などの無機系紫外線遮蔽
剤,サリチル酸系,ケイ皮酸系,安息香酸系,ジベンゾ
イルメタン系などの有機系紫外線吸収剤を併用し、より
紫外線遮蔽能を向上させることも可能である。
【0028】本発明による化粧料の形態は、液状、クリ
ーム状、ケーキ状、スティック状、粉末状などが可能で
あり、たとえば、クリーム、乳液、ファンデーション、
化粧水、アイシャドウ、アイライナー、ネイルエナメ
ル、口紅、マスカラーなどが含まれる。
【0029】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説
明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみによって
限定されるものではない。なお、濃度や含有量を示す単
位は重量パーセントである。
【0030】
【製造例1】平均粒子径0.015μmのルチル型微粒
子酸化チタンを基材として200g/リットルの濃度の
スラリー、800mlを40℃に加熱、かきまぜる。こ
のスラリーに硫酸セリウム水溶液、160ml(CeO
2 換算でTiO2 に対し10%)と25%水酸化ナトリ
ウム水溶液、80mlとを30分間、同時に添加してp
H5〜6を保持しながら、このスラリーを中和する。こ
のあと、60℃に加熱後、30分間かきまぜる。さらに
18%アルミン酸ソーダ水溶液、32ml(Al2 3
換算でTiO2 に対して5%)加えながら、同時に30
%希硫酸、30mlを加え、このスラリーを10分間、
pH5〜6に保ちながら中和する。そして30分間かき
まぜる。これらをろ過、洗浄、110℃で24時間、乾
燥した後、粉砕して被覆微粒子酸化チタン試料(A)を
得た。
【0031】
【製造例2】硫酸セリウム水溶液をCeO2 換算で5%
(TiO2 基準)に変更する以外は製造例1と同様にし
て被覆微粒子酸化チタン試料(B)を得た。
【0032】
【製造例3】水和酸化セリウム源を塩化セリウム水溶液
に変更する以外は製造例1と同様にして被覆微粒子酸化
チタン試料(C)を得た。
【0033】
【製造例4】平均粒子径0.035μmのルチル型微粒
子酸化チタンを使用すること以外は製造例1と同様にし
て被覆微粒子酸化チタン試料(D)を得た。
【0034】
【比較試料1】内層に二酸化ケイ素の水和物をSiO2
換算で3%(TiO2 基準),外層に水和酸化アルミニ
ウムをAl2 3 換算で7%(TiO2 基準)被覆した
平均粒子径0.015μmのルチル型微粒子酸化チタ
ン。
【0035】
【比較試料2】平均粒子径0.015μmのルチル型微
粒子酸化チタンを基材として200g/リットルの濃度
のスラリー、800mlを60℃に加熱、かきまぜる。
このスラリーへ硫酸鉄(III )溶液、40ml(Fe2
3 換算でTiO2 に対し5%)を投入し、25%アン
モニア水、25mlで中和する。さらに30分間かきま
ぜた後、ろ過、洗浄し110℃で24時間乾燥の後,粉
砕して得た鉄処理微粒子酸化チタン。
【0036】
【比較試料3】未処理の平均粒子径0.035μmのル
チル型微粒子酸化チタン。
【0037】
【比較試料4】基材として比較試料3の微粒子酸化チタ
ンを使用すること以外は比較試料2と同様に処理して得
た鉄処理微粒子酸化チタン。
【0038】
【比較試料5】平均粒子径0.015μmのルチル型微
粒子酸化チタンを基材として200g/リットルの濃度
のスラリー、800mlを40℃に加熱、かきまぜる。
このスラリーに硫酸セリウム水溶液、160ml(Ce
2 換算でTiO2 に対し10%)と25%水酸化ナト
リウム水溶液、80mlとを30分間同時に添加してp
H5〜6を保持しながら、このスラリーを中和する。そ
して30分間かきまぜる。固形物をろ過、洗浄、110
℃で24時間乾燥した後、粉砕して得た水和酸化セリウ
ム被覆微粒子酸化チタン。
【0039】
【比較試料6】平均粒子径0.015μmのルチル型微
粒子酸化チタンを基材として200g/リットルの濃度
のスラリー、800mlを40℃に加熱、かきまぜる。
このスラリーに硫酸セリウム水溶液、160ml(Ce
2 換算でTiO2 に対して10%)と25%水酸化ナ
トリウム水溶液、80mlとを30分間、同時に添加し
てpH5〜6を保持しながら、このスラリーを中和す
る。そして30分間かきまぜる。これらに17%ケイ酸
ソーダ水溶液,40ml(SiO2 換算でTiO2に対
して5%)と30%希硫酸、30mlとを10分間、同
時に添加してpH5〜6を保持しながらこのスラリーを
中和する。30分間かきまぜた後、固形物をろ過、洗浄
し、110℃で24時間乾燥後、粉砕して得た水和酸化
セリウムおよび水和二酸化ケイ素被覆微粒子酸化チタ
ン。
【0040】
【比較試料7】平均粒子径0.015μmのルチル型微
粒子酸化チタンを基材として200g/リットルの濃度
のスラリー、800mlを60℃に加熱、かきまぜる。
このスラリーへ10%硫酸セリウム水溶液、160ml
(CeO2 換算でTiO2 に対して10%)添加し、さ
らに10%硫酸アルミニウム水溶液、80ml(Al2
3 換算でTiO2 に対して5%)添加する。25%水
酸化ナトリウム水溶液、60mlによってpH7に中和
後、30分間かきまぜる。固形物をろ過、洗浄し、11
0℃で24時間乾燥後、粉砕して得た水和酸化セリウム
と水和酸化アルミニウムとを混合被覆した微粒子酸化チ
タン。
【0041】
【評価方法1】 分散(つぶれ)および粘度の測定法 各製造例微粒子酸化チタン(A)〜(D)および比較試
料1〜7を顔料濃度30%,媒体:ブチレングリコー
ル,分散条件:ディスパー15分で分散し、グラインド
ゲージによりつぶれ、およびB型粘度計により粘度を測
定する。
【0042】
【評価方法2】 耐光性(変色度、ΔE)の測定法 各製造例の微粒子酸化チタン(A)〜(D)および比較
試料1〜7を顔料/ブチレングリコール=1/1で3分
間混合する。このペーストをホワイトボード上におき、
カバーガラスをのせる。このペーストのL0 ,a0 ,b
0 を色彩色差計(ミノルタ社製CR−200)にて測定
する。これを1時間日光暴露した後、再度、L1
1 ,b1 を上記と同様な方法で測定する。そして、下
記式にて変色度(ΔE)を測定した。ΔEの数値が低い
ほど耐光性が優れていることを示す。
【0043】
【数1】 ΔE=√〔(L1 −L0 2 +(a1 −a0 2 +(b1 −b0 2
【0044】
【実施例1】製造例ならびに比較試料の分散性、粘度、
耐光性の評価結果を表1に示す。
【0045】
【表1】 各試料の分散性および耐光性の評価結果 ─────────────────────────────────── つぶれ1) 粘度2)(25℃) 耐光性3) フ゛チレンク゛リコール (μm) 6rpm 60rpm (ΔE) ─────────────────────────────────── 被覆微粒子酸化チタン (A)Al2O3:5%, CeO2:10% 30> 2260 560 16 (B)Al2O3:5%, CeO2: 5% 40> 2660 620 15 (C)Al2O3:5%, CeO2:10% 45> 2300 600 13 (D)Al2O3:5%, CeO2:10% 30> 1950 520 12 比較試料 1.Al2O3:7%, SiO2:10% 60> 5620 1120 28 2.Fe2O3:5% 65> 5300 1230 6 3.NO COATING 70> 4820 1110 32 4.Fe2O3:5% 65> 4530 1030 3 5.CeO2:10% 80> 7500 2600 32 6.SiO2: 5%, CeO2:10% 75> 8900 3160 9 7.Al2O3:5%+CeO2:10% 80> 5800 1360 25 ────────────────────────────────── 1) つぶれはJIS法に準拠している。この値が小さいほど凝集体が少なく よく分散していることを示している。 2) 粘度は6rpm,60rpm共に低いほうが優れている。 3) 変色度(ΔE)が低いほど耐光性は優れている。
【0046】表1から明らかなように製造例の各試料は
つぶれの測定値がいずれも小さく、比較試料に比べて分
散性が優れていることが判る。さらに、粘度も低くな
り、従来の問題点であった化粧料への高濃度配合を可能
にしていることが判る。また、光による変色度、ΔEが
小さく耐光性も優れている。
【0047】
【実施例2】各製造例の微粒子酸化チタン試料(A)〜
(D)および比較試料1〜7を使用して次の処方で日焼
け止めクリームを作成した。
【0048】
【表2】 日焼け止めクリーム配合処方(I) ───────────────────────────── (1)ステアリン酸 2.5重量% (2)セタノール 3.5 (3)スクワラン 17.0 (4)モノステアリン酸グリセリン 3.0 (5)微粒子酸化チタン 7.0 (6)メチルパラベン 0.1 (7)グリセリン 12.0 (8)トリエタノールアミン 1.0 (9)精製水 50.4 ────────────────────────────── 成分(1)〜(5)を80℃で加熱混合したものを、成
分(6)〜(9)を80℃で加熱混合したものに加え、
ホモミキサーで強くかきまぜた後、冷却して日焼け止め
クリームを調製した。
【0049】
【評価方法3】 紫外、可視光透過率の測定法 試料クリームをPPフィルムへ膜厚10μmの膜厚にな
るように塗布し、分光光度計にて250〜700nmの
透過率を測定し、290〜320,320〜400,4
00〜700nmの透過率積分値を計算した。
【0050】
【評価方法4】 青味の評価法 試料クリームを20〜52歳の女性10名が通常使用し
た後、青白さに関して相互に目視評価した。配点、”
0”は全員が青白さを感じない場合、”10”は全員が
青白さを感じる場合の評価である。
【0051】
【評価方法5】 着色度の評価法 上記各クリームを20〜52歳の女性10名が白い衣服
を着用して通常使用した後、衣服への着色度を相互に目
視評価した。配点、”0”は全員が青白さを感じない場
合、”10”は全員が青白さを感じる場合の評価であ
る。配合処方Iの日焼け止めクリームの紫外および可視
光透過率、青味、着色度の評価結果を表3に示す。
【0052】
【表3】 日焼け止めクリーム(配合処方I)の評価結果 ─────────────────────────────────── 透過率積分値(%T・nm)1) 290〜 320〜 400〜 青味感 着色度 320nm 400nm 700nm ─────────────────────────────────── 被覆微粒子酸化チタン (A)Al2O3:5%, CeO2:10% 120 1650 25900 1 2 (B)Al2O3:5%, CeO2: 5% 110 1680 25700 2 2 (C)Al2O3:5%, CeO2:10% 100 1690 25800 2 1 (D)Al2O3:5%, CeO2:10% 170 1180 24500 1 1 比較試料 1.Al2O3:7%, SiO2:10% 150 1900 24500 7 3 2.Fe2O3:5% 140 1480 23500 3 9 3.NO COATING 190 1520 22300 7 1 4.Fe2O3:5% 190 1470 21900 1 8 5.CeO2:10% 450 1800 24900 1 2 6.SiO2: 5%, CeO2:10% 380 1760 24700 2 1 7.Al2O3:5%+CeO2:10% 330 1730 24600 1 2 ─────────────────────────────────── 1)透過率積分値(%T・nm) ・290〜320nm:UV−B領域の遮蔽効果を示す。 数値が小さいほど遮蔽効果が優れている。 ・320〜400nm:UV−A領域の遮蔽効果を示す。 数値が小さいほど遮蔽効果が優れている。 ・400〜700nm:可視光線に対する透明性を示す。 数値が大きいほど透明性が優れている。
【0053】日焼け止めクリーム(配合処方I)の評価
結果を表3に示す。製造例の各試料は透明性が高く、紫
外線(UV−A領域,UV−B領域)遮蔽能に優れてい
る。また、青味感、着色度も小さい。これによって青
味、着色性がなく、かつ、透明感のある日焼け止めクリ
ームが調製可能となった。
【0054】
【実施例3】実施例2とは別に表4の配合処方で日焼け
止めクリームを調製した。
【0055】
【表4】 日焼け止めクリーム 配合処方(II) ──────────────────────────────── (1)微粒子酸化チタン 7.0重量% (2)セチルアルコール 4.0 (3)ワセリン 5.0 (4)流動パラフィン 10.0 (5)シリコン油 2.0 (6)グリセリルモノステアリン酸 エステル(非自己乳化型) 2.5 (7)ポリオキシエチレン(25モル) セチルアルコールエーテル 2.5 (8)プロピレングリコール 5.0 (9)精製水 62.0 ────────────────────────────────
【0056】(2)〜(7)を混合し、70℃で加熱溶
解させる(油相)。(8)と(9)を加熱混合し(1)
を添加,分散する(水相)。水相に油相を加え均一に乳
化,分散し冷却しながらかきまぜる。紫外および可視光
透過率、青味、着色度の評価法は実施例2と同様に行な
い表5の結果を得た。
【0057】
【表5】 日焼け止めクリーム(配合処方 II )の評価結果 ─────────────────────────────────── 透過率積分値(%T・nm) 290〜 320〜 400〜 青味感 着色度 320nm 400nm 700nm ─────────────────────────────────── 被覆微粒子酸化チタン (A)Al2O3:5%, CeO2:10% 30 1320 24100 1 2 (B)Al2O3:5%, CeO2: 5% 20 1400 24800 2 2 (C)Al2O3:5%, CeO2:10% 20 1350 24500 1 0 (D)Al2O3:5%, CeO2:10% 50 920 22900 2 2 比較試料 1.Al2O3:7%, SiO2:10% 50 1690 25000 8 0 2.Fe2O3:5% 40 1350 21900 2 8 3.NO COATING 110 1250 21500 7 1 4.Fe2O3:5% 100 930 20400 1 9 5.CeO2:10% 350 1520 25200 3 1 6.SiO2: 5%, CeO2:10% 430 1610 25400 4 3 7.Al2O3:5%+CeO2:10% 290 1490 25000 2 2 ───────────────────────────────────
【0058】日焼け止めクリーム(配合処方 II )の評
価結果を表5に示す。製造例の各試料は透明性が高く、
紫外線(UV−A領域,UV−B領域)遮蔽能に優れて
いる。また、青味感、着色度も小さい。これによって青
味、着色性がなく、かつ、透明感のある日焼け止めクリ
ームが調製可能となった。
【0059】
【発明の効果】本発明で使用される水和酸化セリウムお
よび水和酸化アルミニウムで被覆された微粒子酸化チタ
ンを配合した化粧料は、次のような効果を示した。 (1)紫外線遮蔽能および分散性に優れている。 (2)耐光性に優れており香料などの反応性が低減され
る。 (3)肌に塗布しても青味を生ずることがなく肌を健康
的に見せる。 (4)衣服などの白いものにも着色しない特徴を有する
日焼け止め化粧料を提供することが可能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内層に水和酸化セリウムをCeO2 とし
    て1〜30重量%(酸化チタン基準)、外層に水和酸化
    アルミニウムをAl2 3 として3〜20重量%(酸化
    チタン基準)被覆した微粒子酸化チタンを1〜20重量
    %配合したことを特徴とする化粧料。
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