JPH094016A - 便器温水洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 回路基盤ケース（７）を含む洗浄水供給装置
群（４）（５）（６）を設置した底板部（２）と、この
底板部（２）を覆うカバー体部（３）とからなる温水洗
浄装置において、底板部（２）に立設した支柱（８）に
よって中空に保持された回路基盤ケース（７）には支持
部材（１１）が配設されており、この支持部材（１１）
の上端面がカバー体部（３）の裏面に当接してカバー体
部（３）を支持する。 【効果】 カバー体部の上面が広くかつ平坦であって
も、十分な強度を有する温水洗浄装置が提供される。カ
バー体部の成形に特別な部材や加工等を必要としないた
め、価格の上昇を招くこともない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、便器温水洗浄装置に
関するものである。さらに詳しくは、この発明は、便器
一体型の温水洗浄装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、住宅等のトイレ便器は、その
利便性や衛生面について様々な改善が図られてきてお
り、その一つとして、温水洗浄装置を組み込んだ便座ユ
ニットが知られている。このような便座ユニットとして
は、たとえば図８に例示したように、便器（ア）の後方
に一体的に固定する便座ユニット（イ）や、あるいは図
９に例示したように便器（ア）とロータンク（ウ）との
間に据え付けるタイプの便座ユニット（エ）等がある。
そして、これらの便座ユニット（イ）（エ）に組み込ま
れる温水洗浄装置（オ）は、図１０および図１１に各々
例示したように、洗浄水発生装置（カ）およびノズルロ
ック（キ）等を固定した底板部（ク）と、この底板部
（ク）を覆うカバー体部（ケ）とからなっており、通
常、これらの底板部（ク）およびカバー体部（ケ）に
は、たとえばＡＢＳ樹脂等の成形材が用いられている。

【０００３】いずれの便座ユニット（イ）（エ）を採用
するかは、もちろん便器（ア）の構成等によって左右さ
れることではあるが、図９に例示した便座ユニット
（エ）の場合にはロータンク（ウ）と便器（ア）との間
のスペースに制限があるため、図１１にも示したよう
に、温水洗浄装置（オ）のカバー体部（ケ）を大きくす
ることができない。これに対して、図８に例示した便座
ユニット（イ）の場合には、設置のためのスペースに特
段の制限がないため、図１０にも例示したように、カバ
ー体部を大きくし、洗浄水発生装置（カ）等の設置空間
を広く構成することができるという利点を有している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図８に
例示したような便座ユニット（イ）の温水洗浄装置
（カ）の場合には、そのカバー体部（ケ）が比較的大き
な空間を広く覆う形状であるため、強度の点では必ずし
も十分ではなく、しかも表面がほぼ平坦なため、この上
に人が乗ったり、加重がかけられたりすることが少なく
ない。このため、カバー体部（ケ）にひび割れや、陥没
等が発生しやすいという欠点を有していた。そこで、カ
バー体部（ケ）を厚くしたり、あるいは図１２に例示し
たように、カバー体部（ケ）の裏面にリブ（コ）を設け
たりする工夫も提案されているが、これらの場合には製
品コストの上昇を招くという問題があり、また、リブ
（コ）を設けた場合には、カバー体部（ケ）の成形時に
不完全な製品が発生し易く、しかも表面に部分的な変形
やスジが生じて、外観性が低下してしまうなどの問題も
あり、現実的な解決策にはなっていない。

【０００５】この発明は、以上のとおりの事情に鑑みて
なされたものであって、従来の温水洗浄装置の欠点を解
消し、十分な強度のカバー体部を有する温水洗浄装置を
提供することを目的をしている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、回路基盤ケースを含む洗浄水供
給装置群を載置した底板部と、この底板部を覆うカバー
体部とを有する温水洗浄装置において、底板部に立設し
た支柱によって中空に保持された回路基盤ケースには支
持部材が配設されており、この支持部材の上端面がカバ
ー体部の裏面に当接してカバー体部を支持することを特
徴とする便器温水洗浄装置を提供する。

【０００７】また、この発明の便器温水洗浄装置におい
ては、上記の支持部材が、回路基盤ケース外周壁の支柱
固定部材、回路基盤ケース外周壁の突出片、あるいは回
路基盤ケース内の基盤上に立設された放熱板体であるこ
とを好ましい態様としてもいる。

【０００８】

【作用】この発明の便器温水洗浄装置においては、その
底板部に設置されている回路基盤ケースを利用し、この
回路基盤ケースに配設した複数の支持部材の上端面をカ
バー体部の裏面に当接させる。カバー体部は、その裏面
が支持補強され、加重に対する強度が増加する。

【０００９】回路基盤ケースは、本来的に支柱によって
中空に保持固定おり、この回路基盤ケースを利用して支
持部材を配設するため、底板部に新たな部材等を立設す
る必要はない。支持部材としては、回路基盤ケース外周
壁にお設けた支柱固定部材を上方に延長させたもの、回
路基盤ケース外周壁の突出片、あるいは回路基盤ケース
内の基盤上に立設された放熱板体の上部面を利用するこ
ともできる。

【００１０】以下、添付した図面に沿って実施例を示
し、この発明の便器温水洗浄装置についてさらに詳しく
説明する。

【００１１】

【実施例】図１は、この発明の便器温水洗浄装置の一実
施例を示した分解要部斜視図である。たとえば、この図
１に例示した便器温水洗浄装置（１）の場合には、ＡＢ
Ｓ樹脂等の成形品である底板部（２）と、この底板部
（２）の方法を覆うカバー体部（３）とによって外観形
状が構成されており、底板部（２）には、洗浄水発生装
置（４）、ノズルロック（５）およびこの洗浄水発生装
置（４）の作動を制御する回路基盤（６）等が固定され
ている。このうち、回路基盤（６）は回路基盤ケース
（７）に収納されており、この回路基盤ケース（７）
は、支柱（８）によって中空に保持固定されている。

【００１２】この回路基盤ケース（７）と支柱（８）
は、回路基盤ケース（７）の外周壁（９）に設けられた
支柱固定部材（１０）を介してビス（１１）により連結
されている。そして、この支柱固定部材（１０）は、回
路基盤ケース（７）よりもさらに上方に延長しており、
図２に示したように、その上端面がカバー体部（３）の
裏面に当接し、これを支持補強するようになっている。

【００１３】図３は、この発明の別の実施例を示した要
部斜視図である。この例の場合には、回路基盤ケース
（７）の外周壁（９）の一部を突出片（１２）とし、こ
の突出片（１２）の上端面がカバー体部（３）の裏面に
当接するようになっている。図４は、この発明のさらに
別の実施例を示した分解要部斜視図である。

【００１４】たとえばこの図４に例示した温水洗浄装置
（１３）の場合には、底板部（２）の支柱（８）によっ
て中空に保持固定された回路基盤ケース（７）内の回路
基盤（６）上に、断面逆Ｕ字型の放熱板体（１４）が立
設されており、図５にも示したように、放熱板体（１
４）の上面がカバー体部（３）の裏面に当接して、これ
を支持補強するようになっている。

【００１５】なお、放熱板体（１４）としては、図６に
例示したように、その垂直板（１５）を部分的に突出さ
せて突出片（１６）とし、図７に例示したように、この
突出片（１６）の上端面がカバー体部（３）の裏面に当
接するようにしてもよい。もちろんこの発明は、以上の
例によって限定されるものではなく、細部の構成等につ
いては様々な態様が可能であることは言うまでもない。

【００１６】

【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この発明に
よって、カバー体部の上面が広くかつ平坦であっても、
十分な強度を有する温水洗浄装置が提供される。カバー
体部の成形に特別な部材や加工等を必要としないため、
価格の上昇を招くこともない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の便器温水洗浄装置の一実施例を示し
た分解要部斜視図である。

【図２】図１に示した実施例の側断面図である。

【図３】この発明の別の実施例を示した要部斜視図であ
る。

【図４】この発明のさらに別の実施例を示した分解要部
斜視図である。

【図５】図４に示した実施例の側断面図である。

【図６】図４に示した実施例の別の態様を示した要部斜
視図である。

【図７】図６に示した実施例の側断面図である。

【図８】従来の温水洗浄装置を例示した斜視図である。

【図９】従来の別の温水洗浄装置を例示した斜視図であ
る。

【図１０】図８に例示した温水洗浄装置の分解斜視図で
ある。

【図１１】図９に例示した温水洗浄装置の分解斜視図で
ある。

【図１２】図９に例示した温水洗浄装置のカバー体部の
要部切欠図である。

【符号の説明】

１、１３ 温水洗浄装置 ２ 底板部 ３ カバー体部 ４ 洗浄水発生装置 ５ ノズルロック ６ 回路基盤 ７ 回路基盤ケース ８ 支柱 ９ 回路基盤ケースの外周壁 １０ 支柱固定部材 １１ ビス １２ 突出片 １４ 放熱板体 １５ 垂直板 １６ 突出片

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 回路基盤ケースを含む洗浄水供給装置群
   を載置した底板部と、この底板部を覆うカバー体部とを
   有する温水洗浄装置において、底板部に立設した支柱に
   よって中空に保持された回路基盤ケースには支持部材が
   配設されており、この支持部材の上端面がカバー体部の
   裏面に当接してカバー体部を支持することを特徴とする
   便器温水洗浄装置。
2. 【請求項２】 支持部材が、回路基盤ケース外周壁の支
   柱固定部材である請求項１の便器温水洗浄装置。
3. 【請求項３】 支持部材が、回路基盤ケース周外周壁の
   突出片である請求項１の便器温水洗浄装置。
4. 【請求項４】 支持部材が、回路基盤ケース内の基盤上
   に立設された放熱板体である請求項１の便器温水洗浄装
   置。