JP2000350667A - 電気温水器付きキャビネット及び電気温水器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 収納室の収納容積を減少させることなく電気
温水器の容量を大型としたり、電気温水器の容量を減少
させることなく収納室の収納容積を大きくすることが可
能な電気温水器付きキャビネットと、このキャビネット
に好適な電気温水器を提供する。 【解決手段】 キャビネット１の底板７に防水パン８を
設置し、電気温水器９の拡大した下部９ｂをこの防水パ
ン８内に収容する。この防水パン８に蓋１０を装着す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は電気温水器付きキャ
ビネット及び電気温水器に関するものであり、特にキャ
ビネットの収納室内の収納容積を広くしたり、電気温水
器として容量の大きなものを採用することができる電気
温水器付きキャビネットと、このキャビネットに組み込
むのに好適な電気温水器とに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】洗面化粧台などの水栓から湯を吐出させ
るために、この洗面化粧台のキャビネット内に電気温水
器を設置することがある。従来、キャビネット内に電気
温水器を組み込むには、キャビネットの収納室内に電気
温水器を設置するようにしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】キャビネットの収納室
内に電気温水器を設置すると、その分だけ収納室の収納
容積が小さくなってしまう。収納容積を大きくするため
に電気温水器を小型のものとした場合には、水栓から湯
を吐出させると短時間のうちに湯温が下がる湯切れ現象
が生じる。

【０００４】本発明は、電気温水器の容量を小さくする
ことなく、キャビネットの収納室の収納容積を大きくす
ることができ、また、収納容積を減少させることなく、
電気温水器として容量の大きなものを採用することがで
きる電気温水器付きキャビネットと、この電気温水器付
きキャビネットに用いるのに好適な電気温水器とを提供
することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の電気温水器付き
キャビネットは、キャビネットの収納室に電気温水器が
設置された電気温水器付きキャビネットにおいて、該電
気温水器の下部を該収納室の底板よりも下側のスペース
に配置したことを特徴とするものである。

【０００６】かかる電気温水器付きキャビネットにあっ
ては、電気温水器の下部を底板よりも下側のスペースに
入り込ませているので、収納室内における電気温水器の
容積が小さくなり、その分収納室の収納容積を大きくす
ることができる。また、収納室の収納容積を減少させる
ことなく、大容量の電気温水器を採用することもでき
る。

【０００７】本発明の電気温水器付きキャビネットにお
いては、該底板に凹部が設けられ、該凹部内に前記電気
温水器の下部が配置されていることが好ましい。この凹
部は防水パンにて構成されていることが好ましい。この
防水パンに電気温水器のドレンの排水用ホースを通すた
めの開口が設けられていても良い。

【０００８】この凹部に蓋を収納室底面と略面一となる
ように装着しても良い。このようにすれば、該蓋の上側
を収納スペースとして利用し易くなる。また、蓋を外す
ことにより電気温水器の下部のメンテナンスを容易に行
うことができる。

【０００９】本発明では、電気温水器の下部の水平断面
積が上部よりも大きいものとすることにより、電気温水
器の容量を大きくすることができる。この下部はキャビ
ネットの底板よりも下側に配置されているから、該下部
を大きくしても収納室の収納容積は全く減少しない。

【００１０】本発明の電気温水器は、下部と、該下部の
一部から上方に立ち上っている、該下部よりも水平断面
積が小さい上部とを有することを特徴とするものであ
る。かかる電気温水器は、上記本発明の電気温水器付き
キャビネットに組み込むものに好適である。

【００１１】この電気温水器によれば、該下部を大きく
して電気温水器自体の容量を大きくしても、電気温水器
付きキャビネットのキャビネットの収納容積には変りは
ない。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図１は本発明の実施の形態
に係る電気温水器付きキャビネットの斜視図であり、扉
６を開けた状態を示している。図２はこのキャビネット
の収納室の底板から蓋１０を取り外した状態を示す斜視
図である。図３はこのキャビネットに組み込まれている
防水パンの斜視図、図４はこの防水パンに蓋１０を装着
した状態を示す斜視図、図５は防水パンと蓋との係合関
係を示す断面斜視図である。

【００１３】このキャビネット１は、その上面のカウン
ター２にシンク３及び水栓４を備えた洗面キャビネット
である。キャビネット１内の収納室５の前面には、所謂
観音開き式の扉６が設けられている。

【００１４】この収納室の底板７の一部を切り欠き、防
水パン８を該底板７から下方に突出するように設け、こ
の防水パン８内に電気温水器９の下部を収容している。

【００１５】この電気温水器９は、図２の通り、下部９
ｂが防水パン８のほぼ全体近くに広がる大きな水平断面
積のものとなっており、上部９ａはこの下部９ｂの後ろ
側約半分の領域から上方に立ち上っている。この下部９
ｂを覆うように蓋１０が防水パン８に装着される。

【００１６】図３，４の通り、防水パン８は、略方形の
底面８１と、この底面８１の４周縁から立ち上る側面８
２と、この側面８２の上端から外方に張り出すフランジ
８３と、側面８２の内面に固着された蓋係止部材８４
と、一部の側面８２に設けられた排水ホース引き出し用
の開口８５等を備えている。この防止パン８のフランジ
８３は、収納室５の底板７と略面一となるように該キャ
ビネット１にビス留め等により固定されている。

【００１７】図５の通り、この蓋係止部材８４は、側面
８２と平行な主面８４ａと、この主面８４ａの左右両端
に設けられたＬ字形状の脚部８４ｂとを備えた略Ω字形
状のものであり、この脚部８４ｂがビスによって側面８
２に固定されている。なお、この防水パン８と蓋係止部
材８４とを合成樹脂にて一体に成形しても良い。

【００１８】蓋１０の周縁部からは下方に突片１１が突
設されており、この突片１１が主面８４ａと側面８２と
の隙間に差し込まれ、蓋１０が支持及び係止される。な
お、蓋係止部材８４はフランジ８３よりも若干低位に配
置されており、蓋１０の上面がフランジ８３と略面一状
となるように、該蓋１０が防水パン８に装着される。

【００１９】この実施の形態にあっては、電気温水器９
の上部９ａの下部にも蓋係止部材８４が設けられてお
り、蓋１０をこの蓋係止部材８４を介して電気温水器９
に支持している。この電気温水器に対する蓋係止部材８
４の取付位置を調整可能とするために、この蓋係止部材
８４の脚部８４ｂには上下方向に延在する長孔を設ける
のが好ましい。

【００２０】蓋１０は、図２，４の通り、平面視形状が
Ｌ字形状のものであり、電気温水器９と前面側と側面側
とに配置されているが、電気温水器９の幅と防水パン８
の幅とを等しくし、蓋１０を防水パン８の前半側のみに
設けるようにしても良い。

【００２１】防水パン８の開口８５には、電気温水器９
のドレンを排出するためのホースを挿通させることがで
きる。なお、この開口８５にはホースニップルを取り付
けても良い。

【００２２】このように構成された電気温水器付きキャ
ビネット１にあっては、電気温水器９の下部９ｂが前後
方向に拡幅した大型のものとなっており、上部９ａの容
積を小さくしても従来の電気温水器と同等以上の容量を
確保できる。従って、上部９ａを小さなものとし、収納
室５の収納容積を大きくとることが可能である。なお、
収納室５の容積を従来と同等にし、電気温水器９として
従来よりも容量の大きなものを採用することも可能であ
る。

【００２３】この実施の形態にあっては、防水パン８を
用いており、万が一電気温水器９から漏水が生じても、
この水が洗面室の床に広がらないという長所を有する。
この電気温水器９の下部９ｂを覆うように蓋１０を設け
ているので、収納室５の全体に各種物品を収納し易い。
なお、この蓋１０を取り外すことにより、電気温水器９
の下部９ｂのメンテナンスを容易に行うことが可能であ
る。

【００２４】この実施の形態にあっては、図２の通り、
蓋１０の各辺にそれぞれ突片１１を設け、この突片１１
を蓋係止部材８４に係止しており、蓋１０の上に重いも
のを載せることが可能である。

【００２５】

【発明の効果】以上の通り、本発明の電気温水器付きキ
ャビネットは、電気温水器の容量を小さくすることなく
収納室の収納容積を大きくすることができる。また、収
納室の収納容積を減少させることなく、電気温水器とし
て容量の大きなものを採用することも可能である。本発
明の電気温水器は、この電気温水器付きキャビネットに
採用するのにきわめて好適である。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施の形態に係る電気温水器付きキャビネット
の斜視図である。

【図２】図１において、蓋１０を取り外した状態を示す
斜視図である。

【図３】図１のキャビネットに組み込まれる防水パンの
斜視図である。

【図４】図３の防水パンに蓋１０を装着した状態を示す
斜視図である。

【図５】防水パンと蓋との係合関係を示す断面斜視図で
ある。

【符号の説明】

１ キャビネット ２ カウンター ３ シンク ４ 水栓 ５ 収納室 ６ 扉 ７ 底板 ８ 防水パン ９ 電気温水器 ９ａ 上部 ９ｂ 下部 １０ 蓋 １１ 突片

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 キャビネットの収納室に電気温水器が設
   置された電気温水器付きキャビネットにおいて、該電気
   温水器の下部を該収納室の底板よりも下側のスペースに
   配置したことを特徴とする電気温水器付きキャビネッ
   ト。
2. 【請求項２】 請求項１において、該底板に凹部が設け
   られ、該凹部内に前記電気温水器の下部が配置されてい
   ることを特徴とする電気温水器付きキャビネット。
3. 【請求項３】 請求項２において、該凹部は防水パンに
   て構成されていることを特徴とする電気温水器付きキャ
   ビネット。
4. 【請求項４】 請求項３において、該防水パンに電気温
   水器のドレンの排水用ホースを通すための開口が設けら
   れていることを特徴とする電気温水器付きキャビネッ
   ト。
5. 【請求項５】 請求項２ないし４のいずれか１項におい
   て、前記底面と略面一となるように該凹部に蓋が装着さ
   れていることを特徴とする電気温水器付きキャビネッ
   ト。
6. 【請求項６】 請求項１ないし５のいずれか１項におい
   て、該電気温水器の下部は上部よりも水平断面積が大き
   いことを特徴とする電気温水器付きキャビネット。
7. 【請求項７】 下部と、該下部の一部から上方に立ち上
   っている、該下部よりも水平断面積が小さい上部とを有
   することを特徴とする電気温水器。