JPH0939161A - 積層フィルムの製造方法 - Google Patents
積層フィルムの製造方法Info
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- JPH0939161A JPH0939161A JP7196413A JP19641395A JPH0939161A JP H0939161 A JPH0939161 A JP H0939161A JP 7196413 A JP7196413 A JP 7196413A JP 19641395 A JP19641395 A JP 19641395A JP H0939161 A JPH0939161 A JP H0939161A
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- resin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 プラスチックフィルム上にポリシラザン層を
積層する際のプラスチックフィルムに白化、溶解等の変
性が生ずる問題の解決、及び積層されたポリシラザン層
とプラスチックフィルムの接着性の向上。 【解決手段】 プラスチックフィルム上にポリシラザン
膜を積層した積層フィルムの製造方法において、まず、
プラスチックフィルムの上にエポキシ硬化樹脂、フェノ
キシ系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、(メ
タ)アクリレート系樹脂のグループの内から選択した、
少なくとも1種類を50重量%以上含有する樹脂からな
る中間層を設け、その上にポリシラザン層を積層するこ
とを特徴とする積層フィルムの製造方法。
積層する際のプラスチックフィルムに白化、溶解等の変
性が生ずる問題の解決、及び積層されたポリシラザン層
とプラスチックフィルムの接着性の向上。 【解決手段】 プラスチックフィルム上にポリシラザン
膜を積層した積層フィルムの製造方法において、まず、
プラスチックフィルムの上にエポキシ硬化樹脂、フェノ
キシ系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、(メ
タ)アクリレート系樹脂のグループの内から選択した、
少なくとも1種類を50重量%以上含有する樹脂からな
る中間層を設け、その上にポリシラザン層を積層するこ
とを特徴とする積層フィルムの製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックフィ
ルム上にポリシラザン層を積層した積層フィルムの製造
方法に関し、更に詳しくは低温のセラミック化処理によ
りガスバリアーフィルム、耐磨耗性フィルム、耐薬品性
フィルムとしては勿論のこと、液晶表示用透明電極、光
導電性感光体用電極、面発熱体、有機エレクトロルミネ
ッセンス用電極などの高度の光学特性が必要なベースフ
ィルムに利用できる積層フィルムの製造方法に関する。
ルム上にポリシラザン層を積層した積層フィルムの製造
方法に関し、更に詳しくは低温のセラミック化処理によ
りガスバリアーフィルム、耐磨耗性フィルム、耐薬品性
フィルムとしては勿論のこと、液晶表示用透明電極、光
導電性感光体用電極、面発熱体、有機エレクトロルミネ
ッセンス用電極などの高度の光学特性が必要なベースフ
ィルムに利用できる積層フィルムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にポリシラザンと呼ばれるペルヒド
ロポリシラザンの膜をセラミック化すると、緻密な窒化
珪素、酸化珪素膜が得られ、高いガスバリアー性、耐磨
耗性、耐薬品性を有する膜となる。これまでセラミック
化に必要とされる温度条件は200℃以上であったが、
特開平6−122852号公報等では100℃程度の低
温でのセラミック化が可能となることが開示されてお
り、広範な種類のプラスチックフィルムに積層すること
ができるようになった。
ロポリシラザンの膜をセラミック化すると、緻密な窒化
珪素、酸化珪素膜が得られ、高いガスバリアー性、耐磨
耗性、耐薬品性を有する膜となる。これまでセラミック
化に必要とされる温度条件は200℃以上であったが、
特開平6−122852号公報等では100℃程度の低
温でのセラミック化が可能となることが開示されてお
り、広範な種類のプラスチックフィルムに積層すること
ができるようになった。
【0003】このポリシラザン膜のプラスチックフィル
ムへの積層は、適当な溶媒中にポリシラザンを20〜4
0重量%混合したポリシラザン溶液を用いて、プラスチ
ックフィルム表面にコーティングし、熱処理を加えるこ
とで行われる。
ムへの積層は、適当な溶媒中にポリシラザンを20〜4
0重量%混合したポリシラザン溶液を用いて、プラスチ
ックフィルム表面にコーティングし、熱処理を加えるこ
とで行われる。
【0004】その溶媒としては、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素系の溶媒、あるいは、エー
テル、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、四塩化炭素
等の強溶媒が用いられる。このうち工業的にはベンゼ
ン、四塩化炭素は特定化学物質として使用は困難であ
る。また、環境問題から塩化メチレン等の塩素系溶媒も
好まれない。これ以外の極性溶媒、例えば、アルコー
ル、水ではポリシラザンは分解してしまうし、ケトン、
エステル系の溶媒では、溶媒中に水分が多分に含まれて
おり、同様にポリシラザンが分解しやすく、ポリシラザ
ン溶液の安定性が悪い。従って、溶媒としては、一般的
にはキシレン等が使用されている。
キシレン等の芳香族炭化水素系の溶媒、あるいは、エー
テル、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、四塩化炭素
等の強溶媒が用いられる。このうち工業的にはベンゼ
ン、四塩化炭素は特定化学物質として使用は困難であ
る。また、環境問題から塩化メチレン等の塩素系溶媒も
好まれない。これ以外の極性溶媒、例えば、アルコー
ル、水ではポリシラザンは分解してしまうし、ケトン、
エステル系の溶媒では、溶媒中に水分が多分に含まれて
おり、同様にポリシラザンが分解しやすく、ポリシラザ
ン溶液の安定性が悪い。従って、溶媒としては、一般的
にはキシレン等が使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この様な溶媒を用いた
ポリシラザン溶液は、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム等の溶媒に侵されにくいプラスチックフィルムには
容易に適用できる。しかし、これらの溶媒に侵され易い
幾つかのプラスチックフィルム、例えば光学的に等方
で、透明度も高く、光学用途に好適に使用されているポ
リカーボネートフィルム上では、ポリカーボネート表面
の変性、具体的には白化してしまう等の問題がある。
ポリシラザン溶液は、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム等の溶媒に侵されにくいプラスチックフィルムには
容易に適用できる。しかし、これらの溶媒に侵され易い
幾つかのプラスチックフィルム、例えば光学的に等方
で、透明度も高く、光学用途に好適に使用されているポ
リカーボネートフィルム上では、ポリカーボネート表面
の変性、具体的には白化してしまう等の問題がある。
【0006】本発明は上述のプラスチックフィルム上に
ポリシラザン層を積層する際の問題、さらには積層され
たポリシラザン層とプラスチックフィルムの接着性の向
上を課題としたもので、積層する際にプラスチックフィ
ルムに白化、溶解等の変性を生ずること無く、均一な膜
が積層でき、液晶表示用透明電極、光導電性感光体用電
極、面発熱体、有機エレクトロルミネッセンス用電極な
どのベースフィルムの如く高度の光学特性が要求される
分野に好適に使用できるポリシラザン層を積層したプラ
スチックフィルムを製造できる積層フィルムの製造方法
を目的としたものである。
ポリシラザン層を積層する際の問題、さらには積層され
たポリシラザン層とプラスチックフィルムの接着性の向
上を課題としたもので、積層する際にプラスチックフィ
ルムに白化、溶解等の変性を生ずること無く、均一な膜
が積層でき、液晶表示用透明電極、光導電性感光体用電
極、面発熱体、有機エレクトロルミネッセンス用電極な
どのベースフィルムの如く高度の光学特性が要求される
分野に好適に使用できるポリシラザン層を積層したプラ
スチックフィルムを製造できる積層フィルムの製造方法
を目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は以下の本発
明により達成される。すなわち、本発明は、プラスチッ
クフィルム上にポリシラザン膜を積層した積層フィルム
の製造方法において、まず、プラスチックフィルムの上
にエポキシ硬化樹脂、フェノキシ系樹脂、ウレタン系樹
脂、シリコーン系樹脂、(メタ)アクリレート系樹脂の
グループの内から選択した、少なくとも1種類を50重
量%以上含有する樹脂からなる中間層を設け、その上に
ポリシラザン層を積層することを特徴とする積層フィル
ムの製造方法である。
明により達成される。すなわち、本発明は、プラスチッ
クフィルム上にポリシラザン膜を積層した積層フィルム
の製造方法において、まず、プラスチックフィルムの上
にエポキシ硬化樹脂、フェノキシ系樹脂、ウレタン系樹
脂、シリコーン系樹脂、(メタ)アクリレート系樹脂の
グループの内から選択した、少なくとも1種類を50重
量%以上含有する樹脂からなる中間層を設け、その上に
ポリシラザン層を積層することを特徴とする積層フィル
ムの製造方法である。
【0008】以下、本発明の詳細を説明する。本発明の
ポリシラザンとはペルヒドロポリシラザンのことで、−
Si−N−を主鎖とするシラザンポリマーのことであ
る。そして、セラミック化すなわち、熱分解反応によ
り、窒化珪素、酸化珪素となる化合物である。
ポリシラザンとはペルヒドロポリシラザンのことで、−
Si−N−を主鎖とするシラザンポリマーのことであ
る。そして、セラミック化すなわち、熱分解反応によ
り、窒化珪素、酸化珪素となる化合物である。
【0009】また、プラスチックフィルムは、公知のポ
リエステル、ポリアミド、ポリスルホン、ポリカーボネ
ート等の有機樹脂からなるフィルムであり、その厚さは
通常10〜500μmである。近年この様なプラスチッ
クフィルムに対してガスバリアー性、耐磨耗性、耐薬品
性が特に望まれており、上述のポリシラザン層を積層
し、セラミック化することによりかかる要望に対処でき
る。
リエステル、ポリアミド、ポリスルホン、ポリカーボネ
ート等の有機樹脂からなるフィルムであり、その厚さは
通常10〜500μmである。近年この様なプラスチッ
クフィルムに対してガスバリアー性、耐磨耗性、耐薬品
性が特に望まれており、上述のポリシラザン層を積層
し、セラミック化することによりかかる要望に対処でき
る。
【0010】本発明は、これらのプラスチックフィルム
の内、ポリシラザン溶液の溶媒により変性しやすいポリ
カーボネートまたはカーボネート共重合体から製膜され
たポリカーボネートフィルムに対して特に効果を発揮す
る。
の内、ポリシラザン溶液の溶媒により変性しやすいポリ
カーボネートまたはカーボネート共重合体から製膜され
たポリカーボネートフィルムに対して特に効果を発揮す
る。
【0011】ここで、ポリカーボネート、カーボネート
共重合体とは、ビスフェノールAのみからなるビスフェ
ノール成分よりなるポリカーボネートあるいは、共重合
成分として、例えば9,9ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)フルオレンあるいは1,1ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等が含
まれたものを言う。
共重合体とは、ビスフェノールAのみからなるビスフェ
ノール成分よりなるポリカーボネートあるいは、共重合
成分として、例えば9,9ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)フルオレンあるいは1,1ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等が含
まれたものを言う。
【0012】本発明の中間層は、エポキシ硬化樹脂、フ
ェノキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、
(メタ)アクリレート系樹脂のグループの内から選択し
た、少なくとも1種類を50重量%以上含有する樹脂か
らなるものである。
ェノキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、
(メタ)アクリレート系樹脂のグループの内から選択し
た、少なくとも1種類を50重量%以上含有する樹脂か
らなるものである。
【0013】この中間層の厚みは0.01〜20μmが
好ましく、より好ましくは0.01μm〜10μmの膜
厚範囲である。0.01μmより薄い場合、中間層の樹
脂によってはポリシラザン溶液の溶媒がコーティング時
に透過し、プラスチックフィルムを変性してしまう場合
がある。一方、中間層の厚みが、20μmより厚い場
合、中間層表面が凸凹しやすく、また、積層時に溶媒揮
発が伴う中間層では、溶媒残存が起こりやすい。さらに
は、プラスチックフィルムと中間層の熱膨張係数の差か
ら、フィルムがカールし易く、また屈曲試験を行ったと
きに中間層にクラックが発生してしまうことがある。
好ましく、より好ましくは0.01μm〜10μmの膜
厚範囲である。0.01μmより薄い場合、中間層の樹
脂によってはポリシラザン溶液の溶媒がコーティング時
に透過し、プラスチックフィルムを変性してしまう場合
がある。一方、中間層の厚みが、20μmより厚い場
合、中間層表面が凸凹しやすく、また、積層時に溶媒揮
発が伴う中間層では、溶媒残存が起こりやすい。さらに
は、プラスチックフィルムと中間層の熱膨張係数の差か
ら、フィルムがカールし易く、また屈曲試験を行ったと
きに中間層にクラックが発生してしまうことがある。
【0014】本発明の中間層に必要な機能は、ポリシラ
ザン溶液の溶媒からプラスチックフィルムを保護する機
能がまず第1であるが、接着性の向上面からプラスチッ
クフィルムとの密着性、及びポリシラザン膜との密着性
も必要である。また、当然のことながら、中間層の材
料、特にそのコーティング液がプラスチックフィルム表
面を変性してしまってはこの様な中間層を設ける意味が
無くなってしまう。また、コーティングした中間層がポ
リシラザン溶液の溶媒に容易に溶解してしまっては、ポ
リシラザン溶液コーティング時に中間層表面が侵されて
しまうので、問題である。ただし、最終的に溶解してし
まう中間層材料でも、難溶、あるいは溶解に時間のかか
る材料であれば、中間層の膜厚、ポリシラザン層のコー
ティング方法によっては使用可能である。
ザン溶液の溶媒からプラスチックフィルムを保護する機
能がまず第1であるが、接着性の向上面からプラスチッ
クフィルムとの密着性、及びポリシラザン膜との密着性
も必要である。また、当然のことながら、中間層の材
料、特にそのコーティング液がプラスチックフィルム表
面を変性してしまってはこの様な中間層を設ける意味が
無くなってしまう。また、コーティングした中間層がポ
リシラザン溶液の溶媒に容易に溶解してしまっては、ポ
リシラザン溶液コーティング時に中間層表面が侵されて
しまうので、問題である。ただし、最終的に溶解してし
まう中間層材料でも、難溶、あるいは溶解に時間のかか
る材料であれば、中間層の膜厚、ポリシラザン層のコー
ティング方法によっては使用可能である。
【0015】本発明はこのように、単なるポリシラザン
層の接着層としての中間層のみならず、各種の、特に溶
媒に侵され易いポリマーフィルムの諸特性を変えること
を防止する必要があるという観点で確立した物である。
層の接着層としての中間層のみならず、各種の、特に溶
媒に侵され易いポリマーフィルムの諸特性を変えること
を防止する必要があるという観点で確立した物である。
【0016】本発明では、この様な必要機能を満たす中
間層の材料として、上述のエポキシ硬化樹脂、フェノキ
シ系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、(メ
タ)アクリレート系樹脂のグループの内から選択した、
少なくとも1種類を50重量%以上含有する樹脂を用い
る。
間層の材料として、上述のエポキシ硬化樹脂、フェノキ
シ系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、(メ
タ)アクリレート系樹脂のグループの内から選択した、
少なくとも1種類を50重量%以上含有する樹脂を用い
る。
【0017】ここで、エポキシ硬化樹脂は、1分子中に
エポキシ基を有する化合物と、硬化剤となる化合物の少
なくとも2種を混合し、熱処理して硬化したものであ
る。
エポキシ基を有する化合物と、硬化剤となる化合物の少
なくとも2種を混合し、熱処理して硬化したものであ
る。
【0018】硬化剤としては、公知のエポキシ硬化剤が
適用できる。例えば、アミン系、ポリアミノアミド系、
酸及び酸無水物、イミダゾール、メルカプタン、フェノ
ール樹脂等の硬化剤が用いられる。
適用できる。例えば、アミン系、ポリアミノアミド系、
酸及び酸無水物、イミダゾール、メルカプタン、フェノ
ール樹脂等の硬化剤が用いられる。
【0019】このほか、エポキシ硬化樹脂のコーティン
グ溶液組成として、粘度調整用の溶媒、反応促進剤、レ
ベリング剤等の添加剤を混合しても良い。
グ溶液組成として、粘度調整用の溶媒、反応促進剤、レ
ベリング剤等の添加剤を混合しても良い。
【0020】このとき、使用できる溶媒、添加剤として
は、コーティング溶液としてプラスチックフィルムを変
性する物で無ければ良く、溶媒単独で、プラスチックフ
ィルムを変性する溶媒でも混合割合を抑えることで、使
用可能となる。
は、コーティング溶液としてプラスチックフィルムを変
性する物で無ければ良く、溶媒単独で、プラスチックフ
ィルムを変性する溶媒でも混合割合を抑えることで、使
用可能となる。
【0021】これら剤の具体例としては、以下のものが
挙げられる。粘度調整用の溶媒としは、シクロヘキサノ
ン、メチルエチルケトン等が挙げられる。反応促進剤と
しては、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス
(ジメチルアミノメチル)フェノール、ピリジン、1,
8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−1等の
公知の第二アミン、第三アミンあるいはこれらの混合物
等が挙げられる。レベリング剤としては、フッ素化アル
キルエステル等のフッ素系界面活性剤、シリコーン油等
が挙げられる。
挙げられる。粘度調整用の溶媒としは、シクロヘキサノ
ン、メチルエチルケトン等が挙げられる。反応促進剤と
しては、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス
(ジメチルアミノメチル)フェノール、ピリジン、1,
8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−1等の
公知の第二アミン、第三アミンあるいはこれらの混合物
等が挙げられる。レベリング剤としては、フッ素化アル
キルエステル等のフッ素系界面活性剤、シリコーン油等
が挙げられる。
【0022】また、フェノキシ系樹脂は、フェノキシ樹
脂はもちろんのこと、共重合体であるフェノキシエーテ
ル樹脂、フェノキシエステル樹脂が含まれ、具体的には
下記一般式1で示される線状ポリマーを含める。
脂はもちろんのこと、共重合体であるフェノキシエーテ
ル樹脂、フェノキシエステル樹脂が含まれ、具体的には
下記一般式1で示される線状ポリマーを含める。
【0023】
【化1】
【0024】ここでR1 からR6 は、同一または異なる
水素または炭素数1から3のアルキル基、R7 は炭素数
2から5のアルキレン基、Xはエーテル基、エステル
基、mは0から3の整数、nは20から300の整数を
それぞれ意味する。その中でも特にR1 ,R2 はメチル
基、R3 ,R4 ,R5 ,R6 は水素、R7 はペンチレン
基のものが、合成が容易でコスト面から好ましい。
水素または炭素数1から3のアルキル基、R7 は炭素数
2から5のアルキレン基、Xはエーテル基、エステル
基、mは0から3の整数、nは20から300の整数を
それぞれ意味する。その中でも特にR1 ,R2 はメチル
基、R3 ,R4 ,R5 ,R6 は水素、R7 はペンチレン
基のものが、合成が容易でコスト面から好ましい。
【0025】この様なフェノキシ系樹脂は、1分子中に
イソシアネート基を2つ以上有する多官能イソシアネー
ト化合物などの公知の硬化剤を用いて、架橋硬化させて
も構わない。この多官能イソシアネート化合物として
は、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリ
レンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート−ト
リメチルロールプロパンアダクト体、ヘキサメチレンジ
イソシアネート等が例示される。さらには、その様なフ
ェノキシ系樹脂をプラスチックフィルム上にコーティン
グするために、コーティング溶液中に粘度調整用の溶
媒、反応促進剤、レベリング剤等の添加剤を混合しても
良い。
イソシアネート基を2つ以上有する多官能イソシアネー
ト化合物などの公知の硬化剤を用いて、架橋硬化させて
も構わない。この多官能イソシアネート化合物として
は、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリ
レンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート−ト
リメチルロールプロパンアダクト体、ヘキサメチレンジ
イソシアネート等が例示される。さらには、その様なフ
ェノキシ系樹脂をプラスチックフィルム上にコーティン
グするために、コーティング溶液中に粘度調整用の溶
媒、反応促進剤、レベリング剤等の添加剤を混合しても
良い。
【0026】このとき、使用できる溶媒、添加剤として
は、コーティング溶液としてプラスチックフィルムを変
性する物で無ければ良く、溶媒単独で、プラスチックフ
ィルムを変性する溶媒でも混合割合を抑えることで、使
用可能となる。
は、コーティング溶液としてプラスチックフィルムを変
性する物で無ければ良く、溶媒単独で、プラスチックフ
ィルムを変性する溶媒でも混合割合を抑えることで、使
用可能となる。
【0027】これら剤の具体例としては、以下のものが
挙げられる。粘度調整用の溶媒には前記と同様のシクロ
ヘキサノン、メチルエチルケトン等が、またレベリング
剤にも前記と同様のフッ素化アルキルエステル等のフッ
素系界面活性剤、シリコーン油等が挙げられる。反応促
進剤としては、次記するウレタン樹脂の反応促進剤が使
用できる。
挙げられる。粘度調整用の溶媒には前記と同様のシクロ
ヘキサノン、メチルエチルケトン等が、またレベリング
剤にも前記と同様のフッ素化アルキルエステル等のフッ
素系界面活性剤、シリコーン油等が挙げられる。反応促
進剤としては、次記するウレタン樹脂の反応促進剤が使
用できる。
【0028】ウレタン系樹脂は、ポリマー骨格中に少な
くとも1つのウレタン結合を有する化合物であれば良
く、ウレタン結合を主鎖骨格に有する、ポリウレタン樹
脂はもちろんの事、1分子中に少なくとも2つ以上の水
酸基を有する公知のポリオール化合物と、1分子中にイ
ソシアネート基を2つ以上有する公知の多官能イソシア
ネート化合物を用いて、ウレタン架橋した硬化樹脂も含
める。この様な範囲にはイソシアネート化合物で架橋硬
化したフェノキシ樹脂及びその共重合体や、ポリビニル
アセタール樹脂も含まれることになる。
くとも1つのウレタン結合を有する化合物であれば良
く、ウレタン結合を主鎖骨格に有する、ポリウレタン樹
脂はもちろんの事、1分子中に少なくとも2つ以上の水
酸基を有する公知のポリオール化合物と、1分子中にイ
ソシアネート基を2つ以上有する公知の多官能イソシア
ネート化合物を用いて、ウレタン架橋した硬化樹脂も含
める。この様な範囲にはイソシアネート化合物で架橋硬
化したフェノキシ樹脂及びその共重合体や、ポリビニル
アセタール樹脂も含まれることになる。
【0029】この様なウレタン系樹脂をプラスチックフ
ィルム上にコーティングするために、溶媒を混合してコ
ーティング溶液として用いることができる。さらには、
その様なコーティング溶液中に粘度調整用の溶媒、反応
促進剤、レベリング剤等の添加剤を混合しても良い。
ィルム上にコーティングするために、溶媒を混合してコ
ーティング溶液として用いることができる。さらには、
その様なコーティング溶液中に粘度調整用の溶媒、反応
促進剤、レベリング剤等の添加剤を混合しても良い。
【0030】このとき、使用できる溶媒、添加物として
は、中間層コーティング溶液としてプラスチックフィル
ムを変性する物で無ければ良く、溶媒単独で、プラスチ
ックフィルムを変性する溶媒でも混合割合を抑えること
で、使用可能となる。
は、中間層コーティング溶液としてプラスチックフィル
ムを変性する物で無ければ良く、溶媒単独で、プラスチ
ックフィルムを変性する溶媒でも混合割合を抑えること
で、使用可能となる。
【0031】これら剤の具体例としては、以下のものが
挙げられる。粘度調整用の溶媒には前記と同様のシクロ
ヘキサノン、メチルエチルケトン等が、またレベリング
剤にも前記と同様のフッ素化アルキルエステル等のフッ
素系界面活性剤、シリコーン油等が挙げられる。反応促
進剤としては、トリエチレンジアミン等の第三アミン、
ジブチル錫ジラウレート等の有機錫化合物あるいはこれ
らの混合物が挙げられる。
挙げられる。粘度調整用の溶媒には前記と同様のシクロ
ヘキサノン、メチルエチルケトン等が、またレベリング
剤にも前記と同様のフッ素化アルキルエステル等のフッ
素系界面活性剤、シリコーン油等が挙げられる。反応促
進剤としては、トリエチレンジアミン等の第三アミン、
ジブチル錫ジラウレート等の有機錫化合物あるいはこれ
らの混合物が挙げられる。
【0032】シリコーン系樹脂としては、公知の各種の
シリコーン系化合物が適用できるが、中でもジアルコキ
シシラン、トリアルコキシシラン化合物あるいはその多
量体を40重量%以上を含むものが好ましい。ジアルコ
キシシラン、トリアルコキシシシランが40重量%未満
で、テトラアルコキシシランの含有量が多いと、コーテ
ィングし、硬化した後の中間層にクラックが入ったり、
可撓性が悪くなる。また、モノアルコキシシランが多く
なると、ポリシラザン溶液に侵され易くなってしまう。
シリコーン系化合物が適用できるが、中でもジアルコキ
シシラン、トリアルコキシシラン化合物あるいはその多
量体を40重量%以上を含むものが好ましい。ジアルコ
キシシラン、トリアルコキシシシランが40重量%未満
で、テトラアルコキシシランの含有量が多いと、コーテ
ィングし、硬化した後の中間層にクラックが入ったり、
可撓性が悪くなる。また、モノアルコキシシランが多く
なると、ポリシラザン溶液に侵され易くなってしまう。
【0033】ジアルコキシシラン、トリアルコキシシシ
ランとしては、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジ
エトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルト
リメトキシシラン、ビニルトリメトキシシシラン、γ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−
(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。他
の成分として、モノアルコキシシラン、テトラアルコキ
シシラン、コロイダルシリカ等が挙げられる。
ランとしては、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジ
エトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルト
リメトキシシラン、ビニルトリメトキシシシラン、γ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−
(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。他
の成分として、モノアルコキシシラン、テトラアルコキ
シシラン、コロイダルシリカ等が挙げられる。
【0034】この様なシリコーン系樹脂をプラスチック
フィルム上にコーティングするために、溶媒を混合して
コーティング溶液として用いることができる。さらに
は、その様なコーティング溶液中に粘度調整用の溶媒、
反応促進剤、レベリング剤等の添加剤を混合しても良
い。
フィルム上にコーティングするために、溶媒を混合して
コーティング溶液として用いることができる。さらに
は、その様なコーティング溶液中に粘度調整用の溶媒、
反応促進剤、レベリング剤等の添加剤を混合しても良
い。
【0035】このとき、使用できる溶媒、添加物として
は、中間層コーティング溶液としてプラスチックフィル
ムを変性する物で無ければ良く、溶媒単独で、プラスチ
ックフィルムを変性する溶媒でも混合割合を抑えること
で、使用可能となる。
は、中間層コーティング溶液としてプラスチックフィル
ムを変性する物で無ければ良く、溶媒単独で、プラスチ
ックフィルムを変性する溶媒でも混合割合を抑えること
で、使用可能となる。
【0036】これら剤の具体例としては、以下のものが
挙げられる。粘度調整用の溶媒には前記と同様のシクロ
ヘキサノン、メチルエチルケトン等が、またレベリング
剤にも前記と同様のフッ素化アルキルエステル等のフッ
素系界面活性剤、シリコーン油等が挙げられる。反応促
進剤としては、硬化触媒として通常、ギ酸、酢酸、プロ
ピオン酸、酪酸、乳酸、酒石酸、コハク酸等の脂肪族カ
ルボン酸のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等の
アルカリ金属塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、
テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウ
ム塩等の第4級アンモニウム塩、好ましくは酢酸ナトリ
ウム、酢酸カリウム、酢酸テトラメチルアンモニウム、
酢酸ベンジルトリメチルアンモニウムを含有したものを
挙げることができ、加水分解触媒として塩酸、燐酸、硫
酸、硝酸、亜硝酸、過塩素酸、スルファミン酸等の無機
酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、コハ
ク酸、マレイン酸、乳酸、P−トルエンスルホン酸等の
有機酸が挙げられる。
挙げられる。粘度調整用の溶媒には前記と同様のシクロ
ヘキサノン、メチルエチルケトン等が、またレベリング
剤にも前記と同様のフッ素化アルキルエステル等のフッ
素系界面活性剤、シリコーン油等が挙げられる。反応促
進剤としては、硬化触媒として通常、ギ酸、酢酸、プロ
ピオン酸、酪酸、乳酸、酒石酸、コハク酸等の脂肪族カ
ルボン酸のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等の
アルカリ金属塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、
テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウ
ム塩等の第4級アンモニウム塩、好ましくは酢酸ナトリ
ウム、酢酸カリウム、酢酸テトラメチルアンモニウム、
酢酸ベンジルトリメチルアンモニウムを含有したものを
挙げることができ、加水分解触媒として塩酸、燐酸、硫
酸、硝酸、亜硝酸、過塩素酸、スルファミン酸等の無機
酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、コハ
ク酸、マレイン酸、乳酸、P−トルエンスルホン酸等の
有機酸が挙げられる。
【0037】(メタ)アクリル樹脂としては、ポリメチ
ルメタクリレート、メチルメタクリレートとヒドロキシ
エチルメタクリレートの共重合体等の公知のポリ(メ
タ)アクリル樹脂や熱硬化、電子線、紫外線等による放
射線硬化した公知の(メタ)アクリル化合物、すなわち
1分子中に(メタ)アクリル基を少なくとも1つ以上有
する化合物の硬化物が挙げられる。
ルメタクリレート、メチルメタクリレートとヒドロキシ
エチルメタクリレートの共重合体等の公知のポリ(メ
タ)アクリル樹脂や熱硬化、電子線、紫外線等による放
射線硬化した公知の(メタ)アクリル化合物、すなわち
1分子中に(メタ)アクリル基を少なくとも1つ以上有
する化合物の硬化物が挙げられる。
【0038】なお、中間層形成の工程からは溶媒に溶解
した(メタ)アクリルポリマーを湿式コーティング法で
形成する方法が好ましい。しかしながら、(メタ)アク
リル樹脂を、プラスチックフィルム上に先ず硬化性(メ
タ)アクリル化合物をコーティングした後に硬化して形
成する場合、十分な中間層要求特性を発現するまでの硬
化速度が速いという点から、放射線硬化により、更には
汎用的な技術として紫外線硬化により形成することが好
ましい。
した(メタ)アクリルポリマーを湿式コーティング法で
形成する方法が好ましい。しかしながら、(メタ)アク
リル樹脂を、プラスチックフィルム上に先ず硬化性(メ
タ)アクリル化合物をコーティングした後に硬化して形
成する場合、十分な中間層要求特性を発現するまでの硬
化速度が速いという点から、放射線硬化により、更には
汎用的な技術として紫外線硬化により形成することが好
ましい。
【0039】この様な(メタ)アクリル樹脂をプラスチ
ックフィルム上にコーティングするためのコーティング
溶液には粘度調整用の溶媒、反応促進剤、レベリング剤
等の添加剤を混合しても良い。
ックフィルム上にコーティングするためのコーティング
溶液には粘度調整用の溶媒、反応促進剤、レベリング剤
等の添加剤を混合しても良い。
【0040】このとき、使用できる溶媒、添加物として
は、中間層コーティング溶液としてプラスチックフィル
ムを変性する物で無ければ良く、例えば溶媒単体で、プ
ラスチックフィルムを変性する溶媒でも混合割合を抑え
ることで、使用可能となる。
は、中間層コーティング溶液としてプラスチックフィル
ムを変性する物で無ければ良く、例えば溶媒単体で、プ
ラスチックフィルムを変性する溶媒でも混合割合を抑え
ることで、使用可能となる。
【0041】これら剤の具体例としては、以下のものが
挙げられる。粘度調整用の溶媒には前記と同様のシクロ
ヘキサノン、メチルエチルケトン等が、またレベリング
剤にも前記と同様のフッ素化アルキルエステル等のフッ
素系界面活性剤、シリコーン油等が挙げられる。反応促
進剤としては、熱硬化用として中間層を形成する場合、
メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノン
パーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルペロキシ)
シクロヘキサン、t−ブチルヒドロパーオキサイド等の
有機過酸化物などが、紫外線硬化して中間層を形成する
場合の反応開始剤として公知の化合物、例えばジエトキ
シアセトフェノン、2−メチル−1−〔4−(メチルチ
オ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1等のア
セトフェノン系化合物、ベンゾイン、ベンジルジメチル
ケタール等のベンゾイン系化合物、ベンゾフェイン、ベ
ンゾイル安息香酸等のベンゾフェイン系化合物、チオキ
サンソン、2,4−ジクロロチオキサンソン等のチオキ
サンソン系化合物等が、反応開始助剤として公知の化合
物、例えばトリエタノールアミン、メチルジエタノール
アミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル等が挙げら
れる。
挙げられる。粘度調整用の溶媒には前記と同様のシクロ
ヘキサノン、メチルエチルケトン等が、またレベリング
剤にも前記と同様のフッ素化アルキルエステル等のフッ
素系界面活性剤、シリコーン油等が挙げられる。反応促
進剤としては、熱硬化用として中間層を形成する場合、
メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノン
パーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルペロキシ)
シクロヘキサン、t−ブチルヒドロパーオキサイド等の
有機過酸化物などが、紫外線硬化して中間層を形成する
場合の反応開始剤として公知の化合物、例えばジエトキ
シアセトフェノン、2−メチル−1−〔4−(メチルチ
オ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1等のア
セトフェノン系化合物、ベンゾイン、ベンジルジメチル
ケタール等のベンゾイン系化合物、ベンゾフェイン、ベ
ンゾイル安息香酸等のベンゾフェイン系化合物、チオキ
サンソン、2,4−ジクロロチオキサンソン等のチオキ
サンソン系化合物等が、反応開始助剤として公知の化合
物、例えばトリエタノールアミン、メチルジエタノール
アミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル等が挙げら
れる。
【0042】以上の中間層のコーティング溶液をプラス
チックフィルム上に塗布して中間層を形成する手段とし
ては、ディッピング法、湿式コーティング法等がある。
特に均一な膜厚の形成面から湿式コーティング法が好ま
しく用いられる。湿式コーティング法とは、形成する層
の材料を混合した塗布液をフィルム状に均一な厚さに塗
工し、乾燥することにより、フィルム表面に均一な膜厚
で該材料からなる層を形成する手段であり、具体的には
スピンコート法、マイヤーバーコート法、正回転ロール
コート法、グラビアロールコート法、リバースロールコ
ート法等が挙げられる。
チックフィルム上に塗布して中間層を形成する手段とし
ては、ディッピング法、湿式コーティング法等がある。
特に均一な膜厚の形成面から湿式コーティング法が好ま
しく用いられる。湿式コーティング法とは、形成する層
の材料を混合した塗布液をフィルム状に均一な厚さに塗
工し、乾燥することにより、フィルム表面に均一な膜厚
で該材料からなる層を形成する手段であり、具体的には
スピンコート法、マイヤーバーコート法、正回転ロール
コート法、グラビアロールコート法、リバースロールコ
ート法等が挙げられる。
【0043】この様に、本発明はプラスチックフィルム
に、ポリシラザン層を積層する際に、先ずプラスチック
フィルムに上述の特定樹脂からなる中間層を積層した
後、ポリシラザン層を積層することを特徴とするもので
あり、プラスチックフィルムを白化、溶解等の変性をす
ること無く、基板フィルムとの接着性も良い均一なポリ
シラザン層を積層した積層フィルムを製造でき、ポリシ
ラザン層をセラミック化することにより、ガスバリアー
フィルム、耐磨耗性フィルム、耐溶剤性フィルムとして
は勿論のこと、液晶表示用透明電極、光導電性感光体用
電極、面発熱体、有機エレクトロルミネッセンス用電極
などの高度な光学特性が要求されるベースフィルムとし
ても使用できる積層フィルムを提供するものである。
に、ポリシラザン層を積層する際に、先ずプラスチック
フィルムに上述の特定樹脂からなる中間層を積層した
後、ポリシラザン層を積層することを特徴とするもので
あり、プラスチックフィルムを白化、溶解等の変性をす
ること無く、基板フィルムとの接着性も良い均一なポリ
シラザン層を積層した積層フィルムを製造でき、ポリシ
ラザン層をセラミック化することにより、ガスバリアー
フィルム、耐磨耗性フィルム、耐溶剤性フィルムとして
は勿論のこと、液晶表示用透明電極、光導電性感光体用
電極、面発熱体、有機エレクトロルミネッセンス用電極
などの高度な光学特性が要求されるベースフィルムとし
ても使用できる積層フィルムを提供するものである。
【0044】以下、本発明の実施例を比較例とともに説
明する。なお、以下の例で単位の「部」は重量部であ
る。
明する。なお、以下の例で単位の「部」は重量部であ
る。
【0045】
【発明の実施の態様】以下の実施例、比較例の諸物性は
下記のようにして測定した。 (1)ヘーズ測定 ヘーズ値は日本電色製COH−300Aを用いて測定し
た。この値は、フィルム変性、特に白化の程度を表す1
つの指標とした。そして、ポリシラザン層を積層した積
層フィルムのヘーズ値がフィルム単体でのヘーズ値の5
倍以上の場合を白化の判断の基準とした。 (2)密着性試験 各層の密着性はJIS規格K5400に従って、碁盤目
テスト(碁盤目テープ法)を行い、剥がれの生じていな
い升目の残存率にて評価した。そして残存率100%を
密着性良好とした。
下記のようにして測定した。 (1)ヘーズ測定 ヘーズ値は日本電色製COH−300Aを用いて測定し
た。この値は、フィルム変性、特に白化の程度を表す1
つの指標とした。そして、ポリシラザン層を積層した積
層フィルムのヘーズ値がフィルム単体でのヘーズ値の5
倍以上の場合を白化の判断の基準とした。 (2)密着性試験 各層の密着性はJIS規格K5400に従って、碁盤目
テスト(碁盤目テープ法)を行い、剥がれの生じていな
い升目の残存率にて評価した。そして残存率100%を
密着性良好とした。
【0046】〔実施例1〕ビスフェノール成分がビスフ
ェノールAのみからなる平均分子量37000のポリカ
ーボネート樹脂を、メチレンクロライドに20重量%溶
解した。そしてこの溶液をダイコーティング法により厚
さ175μmのポリエステルフィルム上に流延した。次
いで、乾燥炉で残留溶媒濃度を13重量%とし、ポリエ
ステルフィルムから剥離した。そして、このポリカーボ
ネートフィルムを温度120℃の乾燥炉中で、縦横の張
力をバランスさせながら、残留溶媒濃度が0.08重量
%になるまで乾燥した。
ェノールAのみからなる平均分子量37000のポリカ
ーボネート樹脂を、メチレンクロライドに20重量%溶
解した。そしてこの溶液をダイコーティング法により厚
さ175μmのポリエステルフィルム上に流延した。次
いで、乾燥炉で残留溶媒濃度を13重量%とし、ポリエ
ステルフィルムから剥離した。そして、このポリカーボ
ネートフィルムを温度120℃の乾燥炉中で、縦横の張
力をバランスさせながら、残留溶媒濃度が0.08重量
%になるまで乾燥した。
【0047】こうして得られたポリカーボネートフィル
ムは、厚みが102μmであった。、また、光線透過率
は91%、ヘーズ値0.3%であった。
ムは、厚みが102μmであった。、また、光線透過率
は91%、ヘーズ値0.3%であった。
【0048】そして、このポリカーボネートフィルムの
片面に厚さ2μmの下記の中間層をマイヤーバーコート
法を用いて設けた。中間層はクレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂硬化物とし、具体的にはクレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂として日本化薬(株)製EOCNー1
04Sを100部と、溶媒としてメチルエチルケトン1
50部を混合した後、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸
74部、1,8ージアザビシクロ(5,4,0)ウンデ
セン5部を加え均一に混合したものを、フィルム上にマ
イヤーバーを用いてコーティングし、1分放置後135
℃で15分熱処理することで形成した。
片面に厚さ2μmの下記の中間層をマイヤーバーコート
法を用いて設けた。中間層はクレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂硬化物とし、具体的にはクレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂として日本化薬(株)製EOCNー1
04Sを100部と、溶媒としてメチルエチルケトン1
50部を混合した後、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸
74部、1,8ージアザビシクロ(5,4,0)ウンデ
セン5部を加え均一に混合したものを、フィルム上にマ
イヤーバーを用いてコーティングし、1分放置後135
℃で15分熱処理することで形成した。
【0049】更にその中間層の上に、厚さ1μmのポリ
シラザン層をマイヤーバーコート法を用いて設けた。ポ
リシラザンのコーティング溶液は東燃(株)製タイプN
−L110(固形分濃度20重量%キシレン溶液)を用
い、中間層上にマイヤーバーを用いてコーティングし、
1分放置後100℃で30分熱処理することで形成し
た。
シラザン層をマイヤーバーコート法を用いて設けた。ポ
リシラザンのコーティング溶液は東燃(株)製タイプN
−L110(固形分濃度20重量%キシレン溶液)を用
い、中間層上にマイヤーバーを用いてコーティングし、
1分放置後100℃で30分熱処理することで形成し
た。
【0050】このポリシラザン層を積層した積層フィル
ムのヘーズ値は0.2%であった。また層の密着性は、
ポリシラザン層からの碁盤目テストでの残存率が100
%と良好であった。また、表面性、透明性、着色、白
濁、クラック等について目視により観察して総合的に評
価する外観評価も問題なかった。
ムのヘーズ値は0.2%であった。また層の密着性は、
ポリシラザン層からの碁盤目テストでの残存率が100
%と良好であった。また、表面性、透明性、着色、白
濁、クラック等について目視により観察して総合的に評
価する外観評価も問題なかった。
【0051】〔実施例2〕実施例1と同じポリカーボネ
ートフィルムの片面に厚さ0.7μmの中間層をマイヤ
ーバーコート法を用いて以下のように設けた。
ートフィルムの片面に厚さ0.7μmの中間層をマイヤ
ーバーコート法を用いて以下のように設けた。
【0052】中間層はポリビニルアセタール系樹脂と
し、具体的にはポリビニルブチラール樹脂として積水化
学工業(株)製エスレックBL−S(水酸基26モル
%)を15部とメチルイソブチルケトン85部を混合し
た物に硬化剤のイソシアネート成分として武田薬品工業
(株)製A3を1.5部混合した溶液をポリカーボネー
トフィルム上にマイヤーバーを用いて塗工し、130℃
で15分熱処理して形成した。
し、具体的にはポリビニルブチラール樹脂として積水化
学工業(株)製エスレックBL−S(水酸基26モル
%)を15部とメチルイソブチルケトン85部を混合し
た物に硬化剤のイソシアネート成分として武田薬品工業
(株)製A3を1.5部混合した溶液をポリカーボネー
トフィルム上にマイヤーバーを用いて塗工し、130℃
で15分熱処理して形成した。
【0053】更にその中間層の上に、実施例1と同様に
して厚さ1μmのポリシラザン層を設けた。
して厚さ1μmのポリシラザン層を設けた。
【0054】この積層フィルムのヘーズ値は0.2%で
あった。また層の密着性は、ポリシラザン層からの碁盤
目テストでの残存率が100%と良好であった。また、
外観評価も問題なかった。
あった。また層の密着性は、ポリシラザン層からの碁盤
目テストでの残存率が100%と良好であった。また、
外観評価も問題なかった。
【0055】〔実施例3〕実施例1と同じポリカーボネ
ートフィルムの片面に厚さ1.5μmの中間層をマイヤ
ーバーコート法を用いて以下のように設けた。
ートフィルムの片面に厚さ1.5μmの中間層をマイヤ
ーバーコート法を用いて以下のように設けた。
【0056】中間層はフェノキシ樹脂とし、具体的には
フェノキシ樹脂として東都化成(株)製フェノトートY
P−50を20部とメチルイソブチルケトン80部を混
合した物をマイヤーバーを用いてコーティングし、室温
で1分放置後130℃で5分熱処理することで形成し
た。
フェノキシ樹脂として東都化成(株)製フェノトートY
P−50を20部とメチルイソブチルケトン80部を混
合した物をマイヤーバーを用いてコーティングし、室温
で1分放置後130℃で5分熱処理することで形成し
た。
【0057】更にその中間層の上に、実施例1と同様に
した厚さ1μmのポリシラザン層を設けた。
した厚さ1μmのポリシラザン層を設けた。
【0058】この積層フィルムのヘーズ値は0.2%で
あった。また層の密着性は、ポリシラザン層からの碁盤
目テストでの残存率が100%と良好であった。また、
外観評価も問題なかった。
あった。また層の密着性は、ポリシラザン層からの碁盤
目テストでの残存率が100%と良好であった。また、
外観評価も問題なかった。
【0059】〔実施例4〕実施例1と同じポリカーボネ
ートフィルムの片面に厚さ8μmの中間層をマイヤーバ
ーコート法を用いて以下のように設けた。
ートフィルムの片面に厚さ8μmの中間層をマイヤーバ
ーコート法を用いて以下のように設けた。
【0060】中間層はフェノキシ系樹脂硬化物とし、具
体的にはフェノキシ樹脂として東都化成(株)製フェノ
トートYP−50を40部とメチルエチルケトン40部
と2−エトキシエチルアセテート20部を混合した物
に、更にイソシアネート化合物として武田薬品工業
(株)製A3(固形分濃度75重量%、メチルエチルケ
トン溶媒で希釈)を40部混合した物をマイヤーバーを
用いてコーティングし、室温で1分放置後80℃で5
分、次いで130℃で15分熱処理することで形成し
た。
体的にはフェノキシ樹脂として東都化成(株)製フェノ
トートYP−50を40部とメチルエチルケトン40部
と2−エトキシエチルアセテート20部を混合した物
に、更にイソシアネート化合物として武田薬品工業
(株)製A3(固形分濃度75重量%、メチルエチルケ
トン溶媒で希釈)を40部混合した物をマイヤーバーを
用いてコーティングし、室温で1分放置後80℃で5
分、次いで130℃で15分熱処理することで形成し
た。
【0061】更にその中間層の上に、実施例1と同様に
して厚さ1μmのポリシラザン層を設けた。
して厚さ1μmのポリシラザン層を設けた。
【0062】この積層フィルムのヘーズ値は0.5%で
あった。また各層の密着性は、ポリシラザン層からの碁
盤目テストでの残存率が100%と良好であった。ま
た、外観評価も問題なかった。
あった。また各層の密着性は、ポリシラザン層からの碁
盤目テストでの残存率が100%と良好であった。ま
た、外観評価も問題なかった。
【0063】〔実施例5〕実施例1と同じポリカーボネ
ートフィルムの片面に厚さ15μmの中間層をマイヤー
バーコート法を用いて以下のように設けた。
ートフィルムの片面に厚さ15μmの中間層をマイヤー
バーコート法を用いて以下のように設けた。
【0064】中間層はウレタン系樹脂とし、具体的には
ウレタン樹脂として日本ポリウレタン(株)製ニッポラ
ン5196を100部に、硬化剤のイソシアネート成分
として日本ポリウレタン(株)製コロネートL(固形分
濃度75重量%、メチルエチルケトン溶媒で希釈)を1
0部混合した溶液をポリカーボネートフィルム上にマイ
ヤーバーを用いてコーティングし、室温で1分放置後1
30℃で30分熱処理して形成した。
ウレタン樹脂として日本ポリウレタン(株)製ニッポラ
ン5196を100部に、硬化剤のイソシアネート成分
として日本ポリウレタン(株)製コロネートL(固形分
濃度75重量%、メチルエチルケトン溶媒で希釈)を1
0部混合した溶液をポリカーボネートフィルム上にマイ
ヤーバーを用いてコーティングし、室温で1分放置後1
30℃で30分熱処理して形成した。
【0065】更にその中間層の上に、実施例1と同様に
して厚さ1μmのポリシラザン層を設けた。
して厚さ1μmのポリシラザン層を設けた。
【0066】この積層フィルムの表面平滑性は外観評価
で若干劣るものの、ポリカーボネートフィルムの変性は
なく、ヘーズ値は0.7%であり、十分の透明性があっ
た。また層の密着性は、ポリシラザン層からの碁盤目テ
ストでの残存率が100%と良好であった。
で若干劣るものの、ポリカーボネートフィルムの変性は
なく、ヘーズ値は0.7%であり、十分の透明性があっ
た。また層の密着性は、ポリシラザン層からの碁盤目テ
ストでの残存率が100%と良好であった。
【0067】〔実施例6〕実施例1と同じポリカーボネ
ートフィルムの片面に厚さ0.025μmの中間層をマ
イヤーバーコート法を用いて以下のように設けた。
ートフィルムの片面に厚さ0.025μmの中間層をマ
イヤーバーコート法を用いて以下のように設けた。
【0068】中間層はシリコーン系樹脂とし、具体的に
はγ−アミノプロピルトリエトキシシランの加水分解に
より生成した平均会合度5のオリゴマーを1重量%含有
するリグロイン・ブタノール・エタノール・エチルセロ
ソルブ溶液をポリカーボネートフィルム上にマイヤーバ
ーを用いてコーティングし、室温で1分放置後130℃
で5分熱処理することで形成した。
はγ−アミノプロピルトリエトキシシランの加水分解に
より生成した平均会合度5のオリゴマーを1重量%含有
するリグロイン・ブタノール・エタノール・エチルセロ
ソルブ溶液をポリカーボネートフィルム上にマイヤーバ
ーを用いてコーティングし、室温で1分放置後130℃
で5分熱処理することで形成した。
【0069】更にその中間層の上に、実施例1と同様に
して厚さ1μmのポリシラザン層を設けた。
して厚さ1μmのポリシラザン層を設けた。
【0070】この積層フィルムのヘーズ値は0.2%で
あった。また層の密着性は、ポリシラザン層からの碁盤
目テストでの残存率が100%と良好であった。また、
外観評価も問題なかった。
あった。また層の密着性は、ポリシラザン層からの碁盤
目テストでの残存率が100%と良好であった。また、
外観評価も問題なかった。
【0071】〔実施例7〕実施例1と同じポリカーボネ
ートフィルムの片面に厚さ1μmの中間層をマイヤーバ
ーコート法を用いて以下のように設けた。
ートフィルムの片面に厚さ1μmの中間層をマイヤーバ
ーコート法を用いて以下のように設けた。
【0072】中間層はメタクリレート系樹脂とし、具体
的にはメタクリレート系のコーティング剤である信越化
学(株)製のPC7Aを、マイヤーバーでコーティング
し、室温で1分放置後130℃で5分熱処理することで
形成した。
的にはメタクリレート系のコーティング剤である信越化
学(株)製のPC7Aを、マイヤーバーでコーティング
し、室温で1分放置後130℃で5分熱処理することで
形成した。
【0073】更にその中間層の上に、実施例1と同様に
して厚さ1μmのポリシラザン層を設けた。
して厚さ1μmのポリシラザン層を設けた。
【0074】この積層フィルムのヘーズ値は0.2%で
あった。また層の密着性は、ポリシラザン層からの碁盤
目テストでの残存率が100%と良好であった。また、
外観評価も問題なかった。
あった。また層の密着性は、ポリシラザン層からの碁盤
目テストでの残存率が100%と良好であった。また、
外観評価も問題なかった。
【0075】〔比較例1〕実施例1と同じポリカーボネ
ートフィルムの片面に中間層を設けずに直接、実施例1
と同様にして厚さ1μmのポリシラザン層を設けた。
ートフィルムの片面に中間層を設けずに直接、実施例1
と同様にして厚さ1μmのポリシラザン層を設けた。
【0076】この積層フィルムのヘーズ値は5.3%で
あった。また、外観評価でも白濁が観られ、透明性が悪
いものとなっていた。
あった。また、外観評価でも白濁が観られ、透明性が悪
いものとなっていた。
【0077】〔比較例2〕実施例7の構成において、中
間層の膜厚を0.0050μmとした。その他の構成は
実施例7と同一とした。
間層の膜厚を0.0050μmとした。その他の構成は
実施例7と同一とした。
【0078】この積層フィルムのヘーズ値は1.8%で
あった。また、外観評価でも光の散乱が観られ、透明性
が悪いものとなっていた。
あった。また、外観評価でも光の散乱が観られ、透明性
が悪いものとなっていた。
【0079】〔比較例3〕実施例6の構成において、中
間層の膜厚を23μmとした。その他の構成は実施例6
と同一とした。
間層の膜厚を23μmとした。その他の構成は実施例6
と同一とした。
【0080】この積層フィルムのヘーズ値は1.0%で
あり、外観でも僅かに光散乱性が確認でき、透明と言え
る限界であった。また、表面の平滑性が悪いために、中
間層の上に積層するポリシラザンの膜厚を均一に制御す
ることができず、部分的にポリシラザンにクラックが発
生してしまった。
あり、外観でも僅かに光散乱性が確認でき、透明と言え
る限界であった。また、表面の平滑性が悪いために、中
間層の上に積層するポリシラザンの膜厚を均一に制御す
ることができず、部分的にポリシラザンにクラックが発
生してしまった。
【0081】〔比較例4〕実施例1と同じポリカーボネ
ートフィルムの片面に厚さ1.2μmの中間層をマイヤ
ーバーコート法を用いて以下のように設けた。
ートフィルムの片面に厚さ1.2μmの中間層をマイヤ
ーバーコート法を用いて以下のように設けた。
【0082】中間層はポリビニルホルマール樹脂とし、
具体的にはチッソ(株)製ビニレックK(水酸基11モ
ル%)10部にトルエン45部とメタノール45部を混
合した溶液をポリカーボネートフィルム上にマイヤーバ
ーを用いて塗工し、室温で1分放置後130℃で15分
熱処理して形成した。
具体的にはチッソ(株)製ビニレックK(水酸基11モ
ル%)10部にトルエン45部とメタノール45部を混
合した溶液をポリカーボネートフィルム上にマイヤーバ
ーを用いて塗工し、室温で1分放置後130℃で15分
熱処理して形成した。
【0083】この中間層を設けた時点でのヘーズ値は3
6%で、かつ、外観評価でも白濁していた。
6%で、かつ、外観評価でも白濁していた。
【0084】〔比較例5〕実施例1と同じポリカーボネ
ートフィルムの片面に厚さ0.7μmの中間層をマイヤ
ーバーコート法を用いて以下のように設けた。
ートフィルムの片面に厚さ0.7μmの中間層をマイヤ
ーバーコート法を用いて以下のように設けた。
【0085】中間層はポリビニルブチラール樹脂とし、
具体的には積水化学工業(株)製エスレックBL−S
(水酸基26モル%)15部にイソプロピルアルコール
85部を混合した溶液をポリカーボネートフィルム上に
マイヤーバーを用いて塗工し、室温で1分放置後130
℃で15分熱処理して形成した。
具体的には積水化学工業(株)製エスレックBL−S
(水酸基26モル%)15部にイソプロピルアルコール
85部を混合した溶液をポリカーボネートフィルム上に
マイヤーバーを用いて塗工し、室温で1分放置後130
℃で15分熱処理して形成した。
【0086】更にその中間層の上に、実施例1と同様に
して厚さ1μmのポリシラザン層を設けた。
して厚さ1μmのポリシラザン層を設けた。
【0087】この積層フィルムのヘーズ値は12.6%
で、かつ、外観評価でも白濁していた。
で、かつ、外観評価でも白濁していた。
【0088】〔比較例6〕実施例1と同じポリカーボネ
ートフィルムの片面に厚さ2.2μmの中間層をマイヤ
ーバーコート法を用いて以下のように設けた。
ートフィルムの片面に厚さ2.2μmの中間層をマイヤ
ーバーコート法を用いて以下のように設けた。
【0089】中間層はポリビニルアセタール系樹脂と
し、具体的には積水化学工業(株)製エスレックKX−
1(水酸基90モル%で固形分濃度9重量%のイソプロ
ピルアルコール/水=40/60混合溶媒溶液)をポリ
カーボネートフィルム上にマイヤーバーを用いて塗工
し、室温で1分放置後130℃で15分熱処理して形成
した。
し、具体的には積水化学工業(株)製エスレックKX−
1(水酸基90モル%で固形分濃度9重量%のイソプロ
ピルアルコール/水=40/60混合溶媒溶液)をポリ
カーボネートフィルム上にマイヤーバーを用いて塗工
し、室温で1分放置後130℃で15分熱処理して形成
した。
【0090】更にその中間層の上に、実施例1と同様に
して厚さ1μmのポリシラザン層を設けた。
して厚さ1μmのポリシラザン層を設けた。
【0091】この積層フィルムのヘーズ値は0.3%で
あった。また、外観評価も問題なかった。しかし、ポリ
シラザン層からの碁盤目テストでの残存率が0%と全く
密着性が無かった。
あった。また、外観評価も問題なかった。しかし、ポリ
シラザン層からの碁盤目テストでの残存率が0%と全く
密着性が無かった。
【0092】
【発明の効果】以上、本発明は、プラスチックフィルム
にポリシラザン層を積層するに際し、前述の特定樹脂か
らなる中間層を設けたのちポリシラザン層を積層する方
法であり、プラスチックフィルムに白化、溶解等の変性
を生ずること無く、プラスチックフィルムとの接着性の
良い均一なポリシラザン層を安定してプラスチックフィ
ルムに積層することができるものである。従って、プラ
スチックフィルムの特長とポリシラザンひいてはセラミ
ック化したポリシラザン層の特長を兼ね備え、ガスバリ
アーフィルム、耐磨耗性フィルム、耐溶剤性フィルムと
しては勿論のこと、液晶表示用透明電極、光導電性感光
体用電極、面発熱体、有機エレクトロルミネッセンス用
電極などの高度な光学特性が必要なベースフィルムとし
ても適用できる、広範囲な分野に適用できる積層フィル
ムの安定生産に大きな寄与をなすものである。
にポリシラザン層を積層するに際し、前述の特定樹脂か
らなる中間層を設けたのちポリシラザン層を積層する方
法であり、プラスチックフィルムに白化、溶解等の変性
を生ずること無く、プラスチックフィルムとの接着性の
良い均一なポリシラザン層を安定してプラスチックフィ
ルムに積層することができるものである。従って、プラ
スチックフィルムの特長とポリシラザンひいてはセラミ
ック化したポリシラザン層の特長を兼ね備え、ガスバリ
アーフィルム、耐磨耗性フィルム、耐溶剤性フィルムと
しては勿論のこと、液晶表示用透明電極、光導電性感光
体用電極、面発熱体、有機エレクトロルミネッセンス用
電極などの高度な光学特性が必要なベースフィルムとし
ても適用できる、広範囲な分野に適用できる積層フィル
ムの安定生産に大きな寄与をなすものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 71:10 83:16
Claims (5)
- 【請求項1】 プラスチックフィルム上にポリシラザン
膜を積層した積層フィルムの製造方法において、まず、
プラスチックフィルムの上にエポキシ硬化樹脂、フェノ
キシ系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、(メ
タ)アクリレート系樹脂のグループの内から選択した、
少なくとも1種類を50重量%以上含有する樹脂からな
る中間層を設け、その上にポリシラザン層を積層するこ
とを特徴とする積層フィルムの製造方法。 - 【請求項2】 前記中間層の樹脂を熱処理後、その上に
ポリシラザン層を積層する請求項1に記載の積層フィル
ムの製造方法。 - 【請求項3】 前記中間層およびポリシラザン層を湿式
コーティング法で積層する請求項1または2に記載の積
層フィルムの製造方法。 - 【請求項4】 前記プラスチックフィルムがポリカーボ
ネートフィルムである請求項1〜3のいずれかに記載の
積層フィルムの製造方法。 - 【請求項5】 前記中間層の膜厚が0.01〜20μm
である請求項1〜4のいずれかに記載の積層フィルムの
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7196413A JPH0939161A (ja) | 1995-08-01 | 1995-08-01 | 積層フィルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7196413A JPH0939161A (ja) | 1995-08-01 | 1995-08-01 | 積層フィルムの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0939161A true JPH0939161A (ja) | 1997-02-10 |
Family
ID=16357450
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7196413A Pending JPH0939161A (ja) | 1995-08-01 | 1995-08-01 | 積層フィルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0939161A (ja) |
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---|---|---|---|---|
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-
1995
- 1995-08-01 JP JP7196413A patent/JPH0939161A/ja active Pending
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