JPH0938672A - 加圧型下方注入式多段オゾン接触槽 - Google Patents
加圧型下方注入式多段オゾン接触槽Info
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Abstract
め、コストの低廉化がはかれる上、「促進酸化処理法」
の併用に伴って難分解性有機物の分解性を高めることが
できる多段型オゾン接触槽を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 多段オゾン接触槽11と反応槽12とを
並置し、オゾン接触槽に挿通された流入管16の被処理
水17の流入口にオゾンガスインジェクター部20を形
成して上方からオゾンガスの注入ノズル21を配置した
キャピラリー散気部18を設け、該流入管16の先端開
口部を接触槽11の底壁に対向する位置にまで導入し、
この底壁近傍で急縮部19を設け、該急縮部19の上方
で流入管16の側方から過酸化水素の供給管23を挿通
し、オゾン接触槽11を通過したオゾン処理水10を並
置された反応槽12に流入させて有機物を除去したオゾ
ン処理水を得るようにした加圧型下方注入式多段オゾン
接触槽を提供する。
Description
としてのオゾン処理装置に適用して有用な下方注入式多
段型オゾン接触槽とその制御方法に関するものである。
伴って河川とか湖沼の水質汚濁が進んでおり、従来の凝
集沈澱とか砂濾過処理及び塩素処理との組み合わせだけ
では、水道用原水中の色度,臭気の除去作用に限界点が
生じている現状にある。特に我国の水道水として利用さ
れる水源の約70%は、地表水と呼ばれる湖沼水,ダム
水及び河川水に依存しており、これら湖沼水とかダムに
は富栄養化に伴う生物活動が活発化することによるカビ
臭とか藻臭の発生があり、他方の河川水には各種排水に
含まれている有機物とかアンモニア性窒素が流入され、
河川の自然浄化作用によってこれらの流入物を完全に浄
化することは期待できない状況にある。
悪化に対処するため、前塩素処理が一般的に採用されて
いるが、前塩素処理を採用した浄水過程で発生する有機
塩素化合物であるトリハロメタン(THM)が発ガン性
を有していることが知られている。このような水源のカ
ビ臭とか藻臭の消去、及びトリハロメタン等発ガン物質
対策として、浄水の操作工程中にオゾン処理、又は該オ
ゾン処理と活性炭処理との複合処理を導入する高度浄水
システムが検討されている。
で水中に溶解している溶存性の有害物質を酸化除去する
作用があり、近時は上水のみならず下水処理にも採用さ
れている。しかしオゾン処理は塩素処理に比して約2倍
のコスト増となるため、オゾンガスの処理効果をより一
層高めることが要求され、そのため無数の微細なオゾン
ガスの気泡を作ることによって水とオゾンガスとの接触
効率を上げて、効率良くオゾンガスを水中に溶解吸収さ
せることが必須の要件となっている。
率を上げるための手段として、散気管型オゾン反応槽と
か下方注入式オゾン反応槽(Uチューブ型オゾン反応
槽)が知られている。上記散気管型オゾン反応槽の一例
として、例えば「オゾン利用水処理技術」(宗宮 功,
公害対策技術同好会,1989年5月)には、図6に示
したように上下対向流式のオゾン反応槽の例が開示され
ている。
底面から立ち上がる隔壁2,2と、上面から垂下された
隔壁3,3が配設されていて、この隔壁2,3によって
気相部が分離されているとともに液相部が相互に連通さ
れた越流式の複数の反応室が構成されている。
細孔を持つセラミック等の散気管4.4が配置されてい
て、図外のオゾン発生装置から得られるオゾンガスが該
散気管4.4に送り込まれ、流入口5から流入する被処
理水とオゾンガスとが矢印A,Aに示すように対向流と
して接触することによって該オゾンガスの接触効率が高
められ、オゾン処理水10として流出する。
ブ型オゾン反応槽)は別名インジェクター型オゾン接触
槽とも呼称され、図7に示したように縦長のオゾン反応
槽1の内方に内管6が配置されていて、オゾン発生装置
7で得られるオゾンガスがガス放出管8を介して内管6
の上部から送り込まれる。そしてオゾンガス反応槽1の
側方の流入口5から流入する被処理水とオゾンガスとが
内管6内で下降流として継続的に接触して所望のオゾン
処理が行われ、そのまま内管6の外壁面に沿って上昇し
てオゾン反応槽1の上方部からオゾン処理水10として
流出する。未反応のオゾンガスは排オゾン処理装置9に
送り込まれて清浄化処理される。
〜30メートルと可成長くなっていて、これによって内
管6内の水圧が2.0〜2.5(kgf/cm2)のレ
ベルに保持される。
で発生する乱流によってオゾンガスと被処理水との気液
接触効果が高められ、オゾンガスが内管6内を流下する
につれて増大する水圧によって該オゾンガスの水中への
溶解が促進されるので、散気管方式に較べてオゾン溶解
効率で5〜10%向上しており、オゾンガスと被処理水
との接触時間を約5倍以上取ることができるとともに反
応槽内での滞留時間は1/5以下に短縮することができ
るという特徴を有している。又、オゾン反応槽が縦長で
あるため、オゾン処理施設の設置スペースが散気管方式
の1/5ですむという利点を有している。
塩素よりもはるかに酸化力の強力なオゾンガスによって
被処理水の異臭味とか色度除去、有害物質の酸化除去が
行われる(上記Uチューブ型オゾン処理装置に関して
は、第2回日本オゾン協会年次研究講演会講演集の第7
6頁〜第77頁,鳥山ら「Uチューブ型オゾン接触槽の
有機物除去特性」を参照)。
で「促進酸化処理法」(AOPと略称)が考えられてい
る。このAOPを大別すると、O3/H2O2(過酸化水
素)処理とO3+UV(紫外線照射)等の併用処理があ
り、これら併用処理の特徴は処理時間の短縮とか処理装
置の小型化を可能とした点にあり、特にO3/H2O2処
理は欧米で実用化されている。
ラジカルを生成することで酸化を促進する方法(間接反
応)であるが、有機物質群の中ではOHラジカルよりオ
ゾンとの直接反応(境膜反応)の方が反応性に富む有機
物質群があるとされている(例えばフルボ酸)。従って
オゾンとの併用処理を適用する場合は明確な直接反応を
利用するのか、あるいはOHラジカル生成に伴う間接反
応を利用するのかを意識して処理過程を設定する必要が
ある。
高度浄水システム等に採用されるオゾン反応槽は、被処
理水に対するオゾンガスの吸収効率を上げるための装置
が確立されていないため、経時的な吸収効率低下現象が
発生する惧れがある外、装置の大型化等に起因するコス
トアップを招来してしまうという課題がある。
は、処理が進むにつれて散気管4の表面にオゾンガスに
よって酸化された鉄とかマンガンが付着して、散気管4
の目詰まりに起因する経時的なオゾン吸収効率低下現象
を引き起こす惧れがあり、これに対処して散気管自体の
交換が必要になるという問題がある。更にオゾンガスに
よる反応時間を充分に取るためには、反応槽を大型化し
なければならないので、設備費等に要するコストアップ
を招来するとともに、装置を設置するための大きな敷地
面積を要することになり、都市部における浄水場のよう
に用地確保が困難な地区での採用が難しい。
応槽は、散気管型オゾン反応槽に比較してオゾン溶解効
率で5〜10%程度向上しており、且つオゾンガスと被
処理水との接触時間も5倍以上長く取ることができると
ともに反応槽内での滞留時間は1/5以下に短縮するこ
とができるという利点があるが、前記したようにオゾン
反応槽の水深が20〜30メートルと可成長くなってい
るので、散気管方式よりも施設の建設工事が複雑になる
という問題があり、更に反応槽内に貯留される堆積物の
除去とか槽内の清掃が簡便に行えない上、反応槽の底部
近傍で何等かの障害が発生しても直ちに処置することが
できないという難点を有している。
察してみると、このオゾン反応過程はオゾンの拡散が律
速する初期段階と、オゾン反応が律速する後期段階とに
大別することができる。従って気液反応接触槽もこれら
の特性を踏まえた装置であることが理想的であり、例え
ばオゾン反応の初期時には拡散効率を高めるための大き
な接触面積と強力な撹拌機構を備え、オゾン反応の後期
時には十分な反応を得るための滞留時間が確保される装
置であることが望ましい。
慮すると、初期時にはUチューブ型オゾン反応槽のよう
なインジェクション型オゾン反応槽が適しており、後期
時には散気管型オゾン反応槽が適している。
H2O2処理を上水に適用する場合には、O3/H2O2比
注入制御が複雑化するとともに飲料水中の過酸化水素濃
度に関する水質基準の確立が必要であり、特に重炭酸イ
オンの影響(ラジカルスカベンジャー)を受けやすいと
いう問題がある。他方のO3+UV処理は浄水規模に対
応したUV照射器が必要であり、かなりコスト高になっ
てしまうという難点がある。
であり、装置の大型化を伴わずに被処理水に対するオゾ
ンガスの吸収効率を高めてコストの低廉化がはかれる
上、上記「促進酸化処理法」の併用に伴って難分解性有
機物の分解性を高めることができる加圧型下方注入式多
段型オゾン接触槽を提供することを目的とするものであ
る。
成するために、請求項1により、多段オゾン接触槽と反
応槽とを並置し、上記多段オゾン接触槽に挿通された流
入管に対する被処理水の流入口に、該流入管の管径を部
分的に小径に絞ったオゾンガスインジェクター部が形成
されているとともに、このオゾンガスインジェクター部
に臨んで上方からオゾンガスの注入ノズルが配置された
キャピラリー散気部を設け、該流入管の先端開口部を多
段オゾン接触槽内の最下段に位置する接触槽の底壁に対
向する位置にまで導入し、この底壁近傍に位置する流入
管の管径を部分的に小径に絞った急縮部を設け、該急縮
部の上方近傍に位置する流入管の側方から過酸化水素の
供給管を挿通し、多段オゾン接触槽を通過したオゾン処
理水を並置された反応槽に流入させて有機物を除去した
オゾン処理水を得るようにした加圧型下方注入式多段オ
ゾン接触槽を提供する。
線照射ランプを配置して、多段オゾン接触槽を通過した
オゾン処理水を並置された反応槽に流入させて紫外線照
射によって水中に溶解しているオゾンから過酸化水素を
生成して有機物を除去するようにしてあり、請求項3に
より、上記反応槽の内方に触媒接触管を収納配置して、
多段オゾン接触槽を通過したオゾン処理水を並置された
反応槽に流入させて触媒接触管と接触する過程で酸化反
応を促進するようにしている。
紫外線照射ランプと触媒接触管とを配置して、多段オゾ
ン接触槽を通過したオゾン処理水を並置された反応槽に
流入させて紫外線照射によって水中に溶解しているオゾ
ンから過酸化水素を生成するとともに触媒接触管と接触
する過程で酸化反応を促進するようにした加圧型下方注
入式多段オゾン接触槽の構成にしてある。
ゾン接触槽によれば、オゾン処理すべき被処理水が流入
管の中途部に設けられたキャピラリー散気部のオゾンガ
スインジェクター部で注入されたオゾンガスとが効率良
く混合されて高溶存オゾン水となり、溶存オゾンと過酸
化水素とが反応してOHラジカルを生成してから流入管
の先端開口部から多段オゾン接触槽の底壁に当たり、乱
流状態となってオゾンガスと被処理水との接触効率が高
められる。そして被処理水は並置された反応槽内に送り
込まれ、所定の滞留時間を経た後にオゾン処理水として
流出する。
記の作用に加えて反応槽内での紫外線照射によって水中
に溶解しているオゾンから過酸化水素が生成して溶存オ
ゾンと反応してOHラジカルを生成してからオゾン処理
が進行する。更に請求項3記載のオゾン接触槽によれ
ば、多段オゾン接触槽を通過したオゾン処理水が反応槽
内で触媒接触管と接触する過程で酸化反応が促進され
る。
段オゾン接触槽を通過したオゾン処理水が反応槽内での
紫外線照射によって水中に溶解しているオゾンから過酸
化水素が生成し、溶存オゾンと反応してOHラジカルを
生成するとともに、触媒接触管と接触する過程で酸化反
応が促進される。従ってオゾン接触による後期時の反応
が高められ、反応性の低い物質の除去効果が向上すると
ともに被処理水の酸化反応が促進されて難分解性物質が
分解されるという作用が得られる。
る加圧型下方注入式多段オゾン接触槽の各種実施例を説
明する。図1,図2は本発明の第1実施例を示す概略図
であって、図中の11はUチューブ式多段オゾン接触
槽、12はこの多段オゾン接触槽11と並置された反応
槽である。
上段に向けて複数段に分割されて被処理水が流通可能な
ブロック型の接触槽11a,11b,11c,11dの
重合体で構成されており、最上段の接触槽11dに配備
された処理水タンク13から流出するオゾン処理水10
が反応槽12側へ流入する。14,14は排オゾンガス
の排出管である。
ブロック型接触槽11a,11b,11c,11dの側
部には、最下方から夫々サンプリングポート15a,1
5b,15c,15d,15e,15f,15gが配備
されている。16は多段型オゾン接触槽11に送り込ま
れる被処理水17の流入管であり、この流入管16に対
する被処理水17の流入口にはキャピラリー散気部18
が設けられており、該流入管16の先端部は多段オゾン
接触槽11内の最下段に位置する接触槽11aの底壁に
対向する近傍位置にまで導入されていて、この底壁近傍
部位に急縮部19が設けられている。30は図外のオゾ
ン発生装置で得られたオゾンガスを示している。
拡大して示したように被処理水の流入管16の管径を部
分的に小径に絞ったオリフィスによりオゾンガスインジ
ェクター部20が形成されていて、このオゾンガスイン
ジェクター部20に臨んで上方からオゾンガスの注入ノ
ズル21が配置されており、この注入ノズル21に前記
オゾンガス30が送り込まれる。
製の管が用いられ、オリフィスを構成するための管径の
縮小比は実験的に求められる。
したように流入管16の管径を部分的に小径に絞ったオ
リフィスにより縮小部22が形成され、この縮小部22
の上方近傍に位置する流入管16の側方から過酸化水素
の供給管23が挿通されている。尚、図1に示した24
は過酸化水素の流入をコントロールする開閉弁、24a
は同流量計である。
縦方向の長さは約5〜6メートルであり、従来のUチュ
ーブ型オゾン反応槽の同部分の長さである20〜30メ
ートルという長さが大幅に短縮されていて、謂わば通常
の散気管型オゾン反応槽の水深レベルと略同等であるこ
とが本実施例の構造上の特徴ともなっている。
式多段オゾン接触槽11の運転時の操作と動作原理を以
下に説明する。先ず基本的な操作としてオゾン処理すべ
き被処理水17を図外のポンプを用いてキャピラリー散
気部18の側部から送り込み、同時にオゾン発生装置を
起動することによって発生したオゾンガス30を注入ノ
ズル21に供給する。すると図2のキャピラリー散気部
18における被処理水17の流速はオゾンガスインジェ
クター部20で高められるとともに圧力は低下する。同
時に注入ノズル21からオゾンガスインジェクター部2
0に注入されたオゾンガスと被処理水17とが効率良く
混合されて高溶存オゾン水となり、気液が接触しながら
流下して急縮部19に到達する。
の供給管23から所定流量の過酸化水素(H2O2)が送
り込まれ、溶存オゾンと過酸化水素とが反応して促進的
にOHラジカルを生成する。又、被処理水17の流速は
縮小部22で高められて流入管16の先端開口部から最
下段の接触槽11aに下降流として送り込まれ、この接
触槽11aの底壁に当たって乱流状態となってから流入
管16の外壁に沿って上昇する。前記OHラジカルは主
として上向流部で生成される。
処理水17の流速と圧力は、両方とも高い方が望まし
い。その理由はオゾンガス接触後のオゾンの水中への移
動を容易にするためと、キャピラリー散気部18のオリ
フィス部分で発生する圧力損失を補うためである。
処理水17は、多段オゾン接触槽11を構成するブロッ
ク単位の各接触槽11a,11b,11c,11dの最
下段から上段に向けて流れ、最上段のブロック型接触槽
11dに配備された処理水タンク13からオゾン処理水
10として流出して反応槽12に流れ込み、この反応槽
12内で所定の滞留時間を経た後に下方から処理水10
aとして流出し、図外のオゾン処理水槽に一時的に貯留
されて次段の工程に備える。
4から図外の排オゾン処理装置に送り込まれ、周知の熱
分解,触媒を用いた分解,土壌分解,薬液洗浄処理又は
活性炭処理によって無害なガスに分解されて大気中に放
出される。即ち、オゾンガスはフッ素につぐ強力な酸化
力を有していて人体にも有害な物質であるため、排オゾ
ン処理装置での分解処理が不可欠である。
により、脱臭,脱色,鉄マンガン,多環状化合物とか有
機物の酸化除去及び殺菌,殺藻及び異臭味の除去が行わ
れる。 本実施例の多段オゾン接触槽11は、最下段か
ら上段に向けて複数段に分割されたブロック型接触槽1
1a,11b,11c,11dの重合体で構成されてい
るため、必要に応じて単位槽としてのブロック型接触槽
の追加とか削減が自在である。例えばオゾンガス30と
被処理水17の接触時間を長く取りたい場合には、同様
な他のブロック型接触槽を追加重合することによってオ
ゾン接触槽としての全体的な水深を大きくすることが可
能であり、更に運転中に接触槽の一部に不具合が生じた
場合には、その接触槽のみをブロック単位に削減すると
か交換する等の処置を取ればよく、ブロック型接触槽全
体を交換しなくても済むという利点がある。
接触槽11a,11b,11c,11dの側部に夫々サ
ンプリングポート15a,15b,15c,15d,1
5e,15f,15gが配備されているので、任意のサ
ンプリングポートの開閉制御を実施することによって被
処理水17を流出させることが可能であり、オゾンガス
との接触時間を容易に変更することが可能である。
に含まれる反応性の高いフミン酸等の有機物の除去は下
方注入方式に基づいて行うことによって溶存オゾンの拡
散が律速する初期段階の反応過程で促進され、反応性の
低いマンガンとか多環状化合物等の除去はOHラジカル
反応が律速する後期段階でのオゾン反応で促進される。
このように第1実施例における加圧型下方注入式多段オ
ゾン接触槽11は、有機物の反応性の高低を考慮した接
触槽であることが特徴となっている。
説明する。本第2実施例ではオゾン反応が律速する後期
段階での反応過程を促進して酸化処理することを主眼と
した加圧型下方注入式多段型オゾン接触槽の例であり、
基本的構成は図1に示した前記第1実施例は同一である
ため、同一の符号を付して表示してある。
は、オゾン反応が律速する後期段階での反応過程を促進
することが要求される。そこで第2実施例では前記第1
実施例における反応槽12の内方に紫外線照射ランプ2
5,25(図面ではUVランプと表示)を配置して、外
部に設置した低圧水銀ランプ電源26から紫外線照射ラ
ンプ25,25に電源電圧を印加する。
べき被処理水17が第1実施例で説明したようにオゾン
ガスとともにキャピラリー散気部18に供給され、オゾ
ンガスインジェクター部20に注入されたオゾンガスと
とともに混合されて高溶存オゾン水となって下降し、多
段オゾン接触槽11内で反応性の高いフミン酸等の除去
が行われた後に反応槽12に下降流として流入し、紫外
線照射によって水中に溶解しているオゾンから過酸化水
素(H2O2)が生成し、この過酸化水素から更に紫外線
によってOHラジカルを生成する。従って前記したO3
/H2O2処理と略同じ反応過程をとって有機物の除去効
率が高められる。
説明する。この第3実施例では前記第1実施例における
反応槽12の内方に酸化チタン(TiO2)で成る触媒
接触管27を収納配置した例であり、その他の構成は図
3に示した第2実施例と同一である。
れたメッシュ状の管で構成され、反応槽12の形状に合
わせて単一の管体もしくはブロック形状の管体の集合体
として構成する例とがある。酸化チタン触媒による促進
酸化反応は、前記により説明したO3/H2O2とO3+U
V(紫外線照射)処理とは異なった酸化反応過程をと
り、反応メカニズムは触媒における物質吸着と触媒の表
面における酸化とから成るとの報告がある(Paillard,H
ら、“Prospects Concerning Applications of Catalyt
ic Ozonation in Drinking Water Treatment"Proceedin
gs of 10th OzoneWorld Congress,vol1.p313,1991参
照)。
同様に多段オゾン接触槽11で高圧溶解された溶存オゾ
ン水がオゾン処理水10とともに反応槽12の上部から
導入され、触媒接触管27を構成する酸化チタンと接触
する過程で酸化反応が促進される。酸化チタン触媒によ
る酸化促進はOHラジカル生成のスカベンジャーとなる
重炭酸イオン等の影響を受けにくい処理法である。
説明する。この第4実施例では反応槽12の内方に前記
第2実施例で用いた紫外線照射ランプ25と、前記第3
実施例で用いた酸化チタン(TiO2)で成る触媒接触
管27とをともに収納配置した例であり、外部に設置し
た低圧水銀ランプ電源26から紫外線照射ランプ25に
電源電圧を印加する。更に多段オゾン接触槽11の最上
段のブロック型接触槽11dに配備された処理水タンク
13から流出するオゾン処理水10を導管28を介して
反応槽12の底壁近傍まで導水し、放散口29,29か
ら上向流として反応槽12に流入させている。
同様に多段オゾン接触槽11で高圧溶解された溶存オゾ
ン水がオゾン処理水10とともに反応槽12の下方部か
ら導入され、触媒接触管27を構成する酸化チタンと接
触する過程で酸化反応が促進されるのと同時に紫外線照
射ランプ25からの紫外線照射によって水中に溶解して
いるオゾンから過酸化水素(H2O2)が生成し、この過
酸化水素から更に紫外線によってOHラジカルを生成し
て、前記したO3/H2O2処理と略同じ反応過程をとっ
て有機物の除去効率が高められ、反応槽12の上方から
処理水10aとして流出する。
理水17中の難分解性有機物が多段オゾン接触槽11下
方部でのオゾン直接反応、即ち、溶存オゾンによる境膜
反応により分解されやすい成分(色度成分)に分解さ
れ、次に第2段階として溶存オゾン+UV処理によりO
Hラジカルを生成して分解されやすい生成を分解すると
同時に溶存オゾンと触媒との接触に伴う触媒酸化反応に
よって有機物を分解し、更に第3段階として触媒+UV
処理により光触媒酸化反応が生じるという作用がある。
つまり難分解性有機物に対して「直接反応」「OHラジ
カル反応」「触媒酸化反応」「光触媒酸化反応」という
各種反応を生じることにより、難分解性有機物の分解作
用を高めている。
かる加圧型下方注入式多段型オゾン接触槽によれば、被
処理水が流入管の中途部に設けたキャピラリー散気部中
のオゾンガスインジェクター部で注入されたオゾンガス
と混合して高溶存オゾン水となり、多段オゾン接触槽内
に送り込まれて接触効率を高め、この被処理水をオゾン
接触槽と並置された反応槽に送り込んで所定の滞留時間
を経てからオゾン処理水として流出することができる。
請求項2,3,4記載のオゾン接触槽では、反応槽内で
の紫外線照射と触媒接触管と接触する過程で酸化反応が
促進され、特にオゾン接触による後期時の反応を高め
て、反応性の低い物質の除去効果の向上と被処理水の酸
化反応を促進して難分解性物質の分解を行うことができ
る。
時には、加圧下方注入方式に基づいて拡散効率を充分に
高めて反応性の高い物質の除去を行うことができるとと
もに、オゾン反応の後期時には反応槽で十分な反応が得
られてオゾン処理効果を高めることができる。更に難分
解性有機物に対して「直接反応」「OHラジカル反応」
「触媒酸化反応」「光触媒酸化反応」という各種反応を
生じさせることによって難分解性有機物の分解作用を高
めることができる。
ーブ反応槽のように20〜30メートルの長さに形成し
なくてもよいので、装置の大型化を伴わずに被処理水に
対するオゾンガスの吸収効率を高めることができる。更
に散気管方式のようにオゾンガスによって酸化された鉄
とかマンガンの付着による目詰まり等に伴う経時的な吸
収効率低下現象がない。
設の建設工事が複雑になるという問題もなく、建設コス
トの低廉化がはかれるとともに、反応槽内に貯留される
堆積物の除去とか槽内の清掃を簡便に行うことが可能と
なり、しかも反応槽の底部近傍で障害が発生しても直ち
に処置することができるという効果が得られる。
触槽の第1実施例を全体的に示す概要図。
断面図。
概略図。
Claims (5)
- 【請求項1】 多段オゾン接触槽と反応槽とを並置し、
上記多段オゾン接触槽に挿通された流入管に対する被処
理水の流入口に、該流入管の管径を部分的に小径に絞っ
たオゾンガスインジェクター部が形成されているととも
に、このオゾンガスインジェクター部に臨んで上方から
オゾンガスの注入ノズルが配置されたキャピラリー散気
部を設け、該流入管の先端開口部を多段オゾン接触槽内
の最下段に位置する接触槽の底壁に対向する位置にまで
導入し、この底壁近傍に位置する流入管の管径を部分的
に小径に絞った急縮部を設け、該急縮部の上方近傍に位
置する流入管の側方から過酸化水素の供給管を挿通し、
多段オゾン接触槽を通過したオゾン処理水を並置された
反応槽に流入させて有機物を除去したオゾン処理水を得
るようにしたことを特徴とする加圧型下方注入式多段オ
ゾン接触槽。 - 【請求項2】 多段オゾン接触槽と反応槽とを並置し、
上記多段オゾン接触槽に挿通された流入管に対する被処
理水の流入口に、該流入管の管径を部分的に小径に絞っ
たオゾンガスインジェクター部が形成されているととも
に、このオゾンガスインジェクター部に臨んで上方から
オゾンガスの注入ノズルが配置されたキャピラリー散気
部を設け、該流入管の先端開口部を多段オゾン接触槽内
の最下段に位置する接触槽の底壁に対向する位置にまで
導入する一方、反応槽の内方に紫外線照射ランプを配置
して、多段オゾン接触槽を通過したオゾン処理水を並置
された反応槽に流入させて紫外線照射によって水中に溶
解しているオゾンから過酸化水素を生成して有機物を除
去したオゾン処理水を得るようにしたことを特徴とする
加圧型下方注入式多段オゾン接触槽。 - 【請求項3】 多段オゾン接触槽と反応槽とを並置し、
上記多段オゾン接触槽に挿通された流入管に対する被処
理水の流入口に、該流入管の管径を部分的に小径に絞っ
たオゾンガスインジェクター部が形成されているととも
に、このオゾンガスインジェクター部に臨んで上方から
オゾンガスの注入ノズルが配置されたキャピラリー散気
部を設け、該流入管の先端開口部を多段オゾン接触槽内
の最下段に位置する接触槽の底壁に対向する位置にまで
導入する一方、反応槽の内方に触媒接触管を収納配置し
て、多段オゾン接触槽を通過したオゾン処理水を並置さ
れた反応槽に流入させて触媒接触管と接触する過程で酸
化反応を促進して有機物を除去したオゾン処理水を得る
ようにしたことを特徴とする加圧型下方注入式多段オゾ
ン接触槽。 - 【請求項4】 多段オゾン接触槽と反応槽とを並置し、
上記多段オゾン接触槽に挿通された流入管に対する被処
理水の流入口に、該流入管の管径を部分的に小径に絞っ
たオゾンガスインジェクター部が形成されているととも
に、このオゾンガスインジェクター部に臨んで上方から
オゾンガスの注入ノズルが配置されたキャピラリー散気
部を設け、該流入管の先端開口部を多段オゾン接触槽内
の最下段に位置する接触槽の底壁に対向する位置にまで
導入する一方、反応槽の内方に紫外線照射ランプと触媒
接触管とを配置して、多段オゾン接触槽を通過したオゾ
ン処理水を並置された反応槽に流入させて紫外線照射に
よって水中に溶解しているオゾンから過酸化水素を生成
するとともに触媒接触管と接触する過程で酸化反応を促
進して有機物を除去したオゾン処理水を得るようにした
ことを特徴とする加圧型下方注入式多段オゾン接触槽。 - 【請求項5】 上記多段オゾン接触槽は、最下段から上
段に向けて複数段に分割されて被処理水が流通可能なブ
ロック型の接触槽の重合体で構成され、最上段の接触槽
に配備された処理水タンクから流出するオゾン処理水を
反応槽側へ流入させるようにした請求項1,2,3,4
記載の加圧型下方注入式多段オゾン接触槽。
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---|---|---|---|
JP18992095A JP3522010B2 (ja) | 1995-07-26 | 1995-07-26 | 加圧型下方注入式多段オゾン接触槽 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP18992095A JP3522010B2 (ja) | 1995-07-26 | 1995-07-26 | 加圧型下方注入式多段オゾン接触槽 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0938672A true JPH0938672A (ja) | 1997-02-10 |
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JP18992095A Expired - Fee Related JP3522010B2 (ja) | 1995-07-26 | 1995-07-26 | 加圧型下方注入式多段オゾン接触槽 |
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JP (1) | JP3522010B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11226579A (ja) * | 1998-02-20 | 1999-08-24 | Mitsubishi Electric Corp | 殺菌方法および殺菌装置 |
JP2000202471A (ja) * | 1999-01-11 | 2000-07-25 | Ebara Corp | 内分泌撹乱物質もしくは発ガン性物質を含有する汚水の処埋方法及び処理装置 |
JP2015157284A (ja) * | 2009-10-05 | 2015-09-03 | 株式会社キッツ | 除菌浄化用水処理装置 |
KR102150864B1 (ko) * | 2020-06-16 | 2020-09-02 | 황명회 | 나노버블을 이용한 탈취시스템 |
JP2020189273A (ja) * | 2019-05-22 | 2020-11-26 | 前澤工業株式会社 | オゾン接触反応槽 |
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1995
- 1995-07-26 JP JP18992095A patent/JP3522010B2/ja not_active Expired - Fee Related
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