JPH0937771A - 植物の土壌病害防除剤および防除方法 - Google Patents

植物の土壌病害防除剤および防除方法

Info

Publication number
JPH0937771A
JPH0937771A JP7193583A JP19358395A JPH0937771A JP H0937771 A JPH0937771 A JP H0937771A JP 7193583 A JP7193583 A JP 7193583A JP 19358395 A JP19358395 A JP 19358395A JP H0937771 A JPH0937771 A JP H0937771A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
disease
strain
soil
black root
bacterium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7193583A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidenori Hara
秀紀 原
Junichi Miki
淳一 三木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Tobacco Inc
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Tobacco Inc filed Critical Japan Tobacco Inc
Priority to JP7193583A priority Critical patent/JPH0937771A/ja
Publication of JPH0937771A publication Critical patent/JPH0937771A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】シュードモナス・フルオレッセンスCHA0株
に比べ、黒根病に対する抑制効果が高く、特に汚染畑で
黒根病に対する防除効果が安定的に高い微生物を提供す
る。 【解決手段】黒根病の原因であるティーラビオプシス・
バシコーラに対する抗菌活性を有するシュードモナス・
オウレオファシエンス(Pseudomonas aureofaciens)の
アルギニン分解能欠損菌株、および該菌株および/また
はその培養物を有効成分として含有する植物の土壌病害
防除剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、学名シュードモナ
ス・オウレオファシエンスに属する1系統の細菌を植物
根あるいは土壌等に導入してティーラビオプシス・バシ
コーラが原因となるタバコ、マメ科植物、ワタ等の黒根
病を防除する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】植物病原菌の1種であるティーラビオプ
シス・バシコーラ(Thielaviopsis ba sicola)は、宿主
範囲が広く、マメ科、ナス科、ウリ科、キク科、ヒルガ
オ科など多種類の植物に寄生することが知られており、
特に、タバコ、ワタ、オクラ、マメ科植物では、黒根病
と呼ばれ被害が大きい。本病原菌(以下黒根病菌と略
す)は低温性の糸状菌であり、植物が圃場に移植される
春期にはまだ土壌温度が低いため、病原菌が活動しやす
く、根部から侵入し、収量減少・品質低下の原因とな
る。
【0003】また、黒根病菌は、耐久器官である厚膜胞
子を形成するので、土壌中で長期間生存しやすく、防除
が困難である。
【0004】本病を防除するためには、従来から土壌く
ん蒸剤、例えばクロルピクリンや臭化メチル、あるいは
土壌殺菌剤、例えばチオファネートメチルやベノミルな
どが主として用いられている。しかしながら、近年、こ
れらの薬剤の使用は、環境汚染の原因となることや、土
壌中の病原菌だけでなく有用な微生物までも死滅させる
ことから、より安全で効果の高い防除法が求められてき
た。
【0005】また、本病に対する薬剤を用いない防除方
法として、土壌環境条件の改善、抵抗性品種の導入等が
あるが、それらは被害を減少させるものの効果的な防除
方法とはいえない。
【0006】一方、自然の土壌中には、病原菌に対し拮
抗作用を示す微生物が多数存在することが明らかになっ
ており、安全で効果的な防除法を提供するために、これ
らの拮抗性の微生物を用いて本病を防除する試みが広く
行われている。
【0007】その1例を示すと、シュードモナス・フル
オレッセンス(Pseudomonas fluore scens)CHA0株
を用いる方法(J. Phytopathology(1989)vol 116:121
-134)があげられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のシュードモナス
・フルオレッセンスCHA0株を用いた例では、黒根病
菌に対して培地上で抗菌活性を示し、温室内実験でも発
病抑制効果が認められている。しかし、このような拮抗
細菌のほとんどは、本畑試験では植物根への定着性が悪
く、防除効果が認められなかったり、不安定である例が
多く、現時点では、本病に対し実用性のある拮抗細菌
は、見いだされていない。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、さらにこ
の分野の研究を進め、従来知られている拮抗細菌とは異
なる、本病防除に有効な細菌を発見した。すなわち、シ
ュードモナス・オウレオファシエンスに属する細菌の中
に、黒根病菌に対して培地上で抗菌活性を示し、植物体
に悪影響を及ぼさず、しかも本畑で本病を効果的に抑制
する、アルギニン分解能欠損系統のものが存在すること
を発見した。その一例は、タバコ根部から分離したシュ
ードモナス・オウレオファシエンスの1系統であるTB
57である。
【0010】これまでにシュードモナス・オウレオファ
シエンスの病原菌に対する抗菌活性の範囲については、
1系統であるQ2−87株が、コムギ立枯病菌に対して
活性を示すことは報告されている(Applied and enviro
nmental Microbiology(1991)57:2928〜2934)。しか
し、他の病原菌について検討した例は、見当たらない。
【0011】本発明の代表的菌株、シュードモナス・オ
ウレオファシエンス TB57(以下「TB57」とい
う)は次のようにして単離された。全国のタバコ畑の中
で黒根病の発生の少ない畑からタバコ根部を採取した。
そして、タバコ根面あるいは根圏から数多くの細菌株を
分離した。具体的には、健全なタバコ根部を掘り取り、
ハサミで根部を切り離し、付着している土壌を振り落と
した。約1cmの長さに切断した根を10mlの滅菌水中に入
れ、ミキサーで撹拌したのち、得られた懸濁液を1白金
耳取り、キングB培地(プロテオースペプトンNo3 20
g,リン酸二カリウム 1.5g,硫酸マグネシウム・7水
化物 1.5g,グリセリン 10ml,蒸留水1,000ml:J. La
b. Clin. Med.(1954) vol 44:301〜307)上に画線し
た。20から25℃で3日間培養後、得られた単一のコロニ
ーを−80℃のフリーザーで保存した。このようにして、
根面に良く定着すると考えられる細菌株約200株を得
た。
【0012】そして、1)細菌自体が作物に対し病原性
あるいは悪影響を与えない、2)黒根病菌によって引き
起こされる病気の発生を効果的に抑制する、などの性質
を持つ有用菌株を温室あるいは圃場で選抜した。具体的
には、植物体への影響および効果の評価法として、播種
後約25日目の6葉期のタバコ苗(品種:BY4)を供試
し、タバコ黒根病の汚染土壌(約104/g乾土)を入れた
ビニールポット(30×30cm:36穴)に移植した。そし
て、細菌株をキングB液体培地で28℃、120rpm、2日間
培養後、培養液をタバコの株元周囲に落下して潅注する
ことにより根部に導入した。その後、20℃に設定した温
室内でタバコの生育について定期的に調べた。処理の1
か月後に黒根病の発病度について調査し、有用な菌株を
選抜した。
【0013】次に、選抜した有用菌株は、キングB液体
培地で上記と同様に培養後、10,000×1g,15分間遠心
集菌し、滅菌水中に約109/mlの濃度で懸濁したのち、
播種後40日目の9〜10葉期のタバコ苗(品種:BY4)
の根部に潅注処理し、黒根病の汚染畑(黒根病菌:約10
2/g乾土)へ移植した。2か月後にタバコの生育調査を
行なったのちに、タバコ根部を抜き取り、黒根病の発病
度を調べた。
【0014】こうして得られた有用菌の代表例がTB5
7菌株である。本菌株は、新潟県見附市のタバコ(みち
のく1号)の根部から分離されたものである。また、T
B57菌株は、培地上ならびに本畑において黒根病菌に
対して抗菌活性を示した。
【0015】TB57株の細菌学的性質を第1表に示
す。
【0016】 [表1] 第 1 表 TB57の細菌学的性質 -------------------------------------------------------- 試験項目 -------------------------------------------------------- 形態 桿菌 グラム染色性 − 胞子 − 運動性 + 酸素に対する態度 好気性 オキシダーゼ + カタラーゼ + OF O 硝酸塩還元 + インドール生成 − グルコース発酵性 − アルギニンジヒドラーゼ − 尿素分解 − エスクリン加水分解 − ゼラチン液化 + PNPG − 資化性 グルコース + L−アラビノース + D−マンノース + D−マンニトール + N-アセチル-D-グルコサミン + マルトース − グルコン酸カリウム + n−カプリン酸 + アジピン酸 − dl−リンゴ酸 + クエン酸ナトリウム + 酢酸フェニル − オキシダーゼ + キシロースからの酸の産生 + ソルビトールの資化性 − 黄色色素の生成 + -------------------------------------------------------- 本菌株TB57は、以上に示した細菌学的性質からBerg
ey's Manual of Systematic Bacteriology, volume 1
(1984)の記載に基づき検索したところ、シュードモナス
に属し、黄色色素を生成することからシュードモナス・
オウレオファシエンスに属する新菌株であると同定し
た。本菌株は、アルギニンの分解能を欠くことを特徴と
する新菌株である。本菌株は、Pseudomonas aureofacie
ns TB57 (受託番号FERM BP-5061)として平成7年3月
28日に工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託され
た。
【0017】本発明の、アルギニンの分解能を欠き黒根
病に対する抑制効果がシュードモナス・フルオレッセン
ス CHA0株に比べて高いシュードモナス・オウレオ
ファシエンスの菌株は、上記TB57菌株の単離方法に
準じて、土壌等の各種材料から探索することができる。
その際、本発明の開示に基づき、アルギニンの分解能欠
損性を指標に用いれば検索の効率が高まる。こうして単
離されるアルギニンの分解能を欠き、且つ黒根病の原因
であるティーラビオプシス・バシコーラに対する高い抗
菌活性を有するシュードモナス・オウレオファシエンス
の菌株(以下、単にアルギニン分解能欠損性オウレオフ
ァシエンスということがある)は、全て本発明に含まれ
る。さらに、本発明の菌株を改変し、例えば第1表に示
す性質の一部が変更された微生物も、シュードモナス・
オウレオファシエンスの特性を有し、アルギニンの分解
能を欠き、且つ黒根病の原因であるティーラビオプシス
・バシコーラに対する拮抗活性を有する限り、本発明の
範囲に含まれる。したがって、以下の説明はTB57株
を例にして行うが、本発明は特定の菌株に限定されるわ
けではない。
【0018】本発明のアルギニン分解能欠損性オウレオ
ファシエンスは、増殖させる際には、特別な培養基を準
備する必要がなく、肉エキス培地、キングB培地など一
般細菌用の培地でよく増殖する。培養条件は、振盪培養
・通気培養などの好気的条件下で行なうが、温度は、20
〜30℃好ましくは22〜28℃、pH5〜8好ましくは6〜7、培
養期間は1〜4日好ましくは2〜3日が適当である。なお、
寒天入りの斜面あるいは平板培地で培養し、培地上に生
育した菌体を用いても良い。
【0019】本発明におけるTB57の培養物とは、T
B57の培養懸濁液、生菌、培養ろ液もしくは抗菌活性
成分の抽出液あるいはまた乾燥菌体をいう。本発明の黒
根病防除方法は、保護すべき植物の葉、茎、根部、栽培
地または土壌にTB57の培養物を導入することから成
る。好ましくは、導入は根部または土壌に行う。
【0020】本明細書において「根部」とは、植物を栽
培した場合に土壌中あるいは水耕液中にあって水分や栄
養分の吸収を行なう部分である。また、根部への導入
は、培養物を散布あるいは潅注したり、培養物中へ根部
を浸漬することによって容易に行なうことができる。あ
るいは、培養物を土壌に混和したのちに、植物を移植し
ても目的を達成することができる。
【0021】本発明によってアルギニン分解能欠損性オ
ウレオファシエンスの培養物を植物の防除剤として用い
る場合には、生菌として105〜1010/ml好ましくは、108
〜1010/mlの濃度で使用する。また、培養ろ液を用いる
場合には、原液〜100倍好ましくは、原液〜10倍の希釈
で使用する。処理時期については、本畑移植の7日前か
ら移植の1か月後までの間にこれらを根部等に導入す
る。導入回数は特に制限はないが、1〜3回が適当であ
る。導入の一方法として根部を浸漬処理する場合に、そ
の浸漬時間は、30分ないし3時間好ましくは1時間前後で
ある。また、潅注あるいは潅水処理で根部に導入する場
合には、苗1株当り5〜20ml、移植後は50〜200mlが適当
である。あるいは、培養物を土壌中に撹拌散布すること
によっても、同じような効果が期待できる。
【0022】本発明は、アルギニン分解能欠損性オウレ
オファシエンス菌株を根部または土壌に導入するために
適する植物病害防除剤も提供する。本発明の植物病害防
除剤は、アルギニン分解能欠損性オウレオファシエンス
に属する菌株および/またはその培養物を、適当な担体
と共に含む。液剤の場合の担体としては、所望によりpH
緩衝剤を加えた水性溶媒が使用できる。植物病害防除剤
は、使用時に水等に希釈できる粉末剤、顆粒剤等にして
もよい。これらの剤型は、流通性や貯蔵安定性を高める
ために都合がよい。剤中の菌濃度は、適宜決定されてよ
い。また、タルクなどの助剤や安定性を高めるためにス
キムミルクなどの保護剤を適宜加えてもよい。
【0023】本発明の植物病害防除方法は、タバコをは
じめとして黒根病菌の宿主植物には全てに応用すること
ができる。さらに黒根病以外にも、糸状菌の感染による
植物病害の防除に広く応用ができる。本明細書を通し
て、防除というときは、病気発生の予防および発生した
病変からの回復の両方を意味する。
【0024】TB57菌株による黒根病の抑制機構につ
いては、植物根によく定着し病原菌の侵入を防ぐことの
ほか、本菌株が産生した抗菌物質によって病原菌の感染
・増殖が抑制されることが考えられている。
【0025】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明の内容を説明す
る。
【0026】試験1 TB57およびシュードモナス・フルオレッセンス C
HA0をキングB液体培地で22℃、120rpm、3日間振盪
培養したのち、遠心集菌(10,000×1g、10分間)し、
滅菌水中に約109/mlの濃度で懸濁した。予めタバコ黒
根病菌の汚染土壌(濃度:約104/g乾土)を詰めたビニ
ールポット(30×30cm:36穴)に6葉期のタバコ苗(品
種:BY4)を移植したのち、上記懸濁液を株当り、2m
lずつ株元周囲に落下させ潅注することによって根部に
導入した。同時に対照無処理区として滅菌蒸留水を同様
に処理した。処理後は、20℃の温室内に移し、1か月後
にタバコの生育および発病調査を行った。発病調査は、
第2表に示すとおり、根部の病徴を0から5までの6段
階とし、下の式により、平均罹病指数を求め、防除率を
算出した。試験は2回反復で行ない、Tukeyの方法によ
って統計処理を行った。結果を第3表に示した。
【0027】 [表2] 第 2 表 -------------------------------------------------------- 罹病指数 病 徴 -------------------------------------------------------- 0 無 病 徴 1 わずかに病斑が認められる 2 根全体のの1/4までが発病 3 根全体の1/4〜1/2が発病 4 根全体の1/2〜3/4が発病 5 根の3/4以上が発病 -------------------------------------------------------- 注:平均罹病指数=(0×n0+1×n1+2×n2+3×n3+4×n45×n5)/N ただし、Nは供試個体数、n0〜n5は罹病指数0〜5に属する個体数 防除率=(1−処理区罹病指数/無処理区罹病指数)×100 [表3] 第 3 表 --------------------------------------------------------------------- 試験区別 調査株数 葉数 地上部生重 地下部生重 罹病指数 防除率 --------------------------------------------------------------------- TB 57 24本 8.3枚 0.84g 0.16g 1.7 60.5 % CHA0 24 7.8 0.66 0.08 3.6 16.3 無処理 24 7.8 0.73 0.05 4.3 - --------------------------------------------------------------------- 最小有意差(5%) NS NS 0.05 0.6 - --------------------------------------------------------------------- 注: NS:有意差なし 無処理区のタバコは、黒根病の発生により生育が遅れて
罹病指数が著しく高かった。CHA0処理区では、無処
理区に比べると葉数や地上部および地下部の生重には差
がないものの罹病指数が低下し、有意差が認められた。
一方、TB57処理区では、無処理区およびCHA0処
理区に比べ生育が旺盛であり、罹病指数もCHA0処理
区に比べ著しく低下した。
【0028】試験2 TB57をキングB液体培地で25℃、120rpm、3日間振
盪培養した。その後は、試験1と同様に処理、発病調査
を行った。結果を第5表に示した。
【0029】 [表5] 第 5 表 ----------------------------------------------------------------- 試験区別 調査株数 地上部生重 地下部生重 罹病指数 防除率 ----------------------------------------------------------------- TB 57 24本 0.74g 0.11g 2.6 38.1% CHA0 24 0.68 0.07 4.0 4.8 無処理 24 0.73 0.07 4.2 - ----------------------------------------------------------------- 最小有意差(5%) NS NS 0.5 - ----------------------------------------------------------------- 注: NS:有意差なし 無処理区のタバコは、試験1と同様に黒根病の発生によ
り著しく生育が遅れ、罹病指数が著しく高かった。CH
A0処理区では、タバコの生育および罹病指数は、無処
理と同様で有意差が認められなかった。一方、TB57
処理区では、無処理およびCHA0処理区に比べ、地下
部の生体重が増加する傾向を示し、生育が良好であり、
罹病指数も低下して有意差が認められた。
【0030】試験3 TB57をキングB液体培地で25℃、120rpm、3日間振
盪培養したのち、遠心集菌(10,000×g、15分間)し、
0.01Mのリン酸緩衝液中に約109/mlの濃度で懸濁した。
この懸濁液を9〜10葉期のタバコ苗(品種:BY4)に
株当り、10mlずつ株元潅注することによってTB57を
根部に導入した。同時に対照無処理区として滅菌蒸留水
を同様に処理した。処理後は、黒根病の汚染畑(黒根病
菌:約102/g乾土)に移植した。移植月日は、3月30
日であった。6月10日に生育調査を行ない、6月16
日に第2表に従って黒根病の発病調査を行った。試験は
2回反復で行ない、t-検定によって統計処理を行っ
た。結果を第6表に示した。
【0031】 [表6] 第 6 表 --------------------------------------------------------------------- タバコの生育 試験区別 調査株数 ------------------------ 罹病指数 防除率 幹径 葉数 草丈 --------------------------------------------------------------------- TB57 20本 3.39cm 17.40枚 196.55cm 0.95 34.5% 無処理 20 3.26 16.3 192.15 1.45 - --------------------------------------------------------------------- t-検定 5% 1% NS 1% --------------------------------------------------------------------- 注:幹径は地際部の茎部直径を示す。 NS:有意差なし 無処理区では、生育初期から黒根病の被害をうけたため
葉数が少なく、初期生育も悪かった。一方、TB57処
理区では、タバコの幹径および葉数が増加するととも
に、罹病指数が低下して、防除効果が認められた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:38)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】黒根病の原因であるティーラビオプシス・
    バシコーラ(Thielaviopsis bacsic ola)に対する抗菌
    活性を有することを特徴とするシュードモナス・オウレ
    オファシエンス(Pseudomonas aureofaciens)に属する
    菌株。
  2. 【請求項2】アルギニン分解能を欠損したことを特徴と
    する請求項1記載の菌株。
  3. 【請求項3】シュードモナス・オウレオファシエンス
    TB57菌株であることを特徴とする請求項1または2
    記載の菌株。
  4. 【請求項4】請求項1〜3記載の菌株および/またはそ
    の培養物を有効成分として含有することを特徴とする植
    物の土壌病害防除剤。
  5. 【請求項5】請求項4記載の土壌病害が黒根病であるこ
    とを特徴とする植物の土壌病害防除剤。
  6. 【請求項6】請求項4または5に記載の土壌病害防除剤
    を植物の葉、茎、根部、栽培地または土壌に導入するこ
    とを特徴とする植物の土壌病害防除方法。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の土壌病害が黒根病である
    ことを特徴とする植物の土壌病害防除方法。
  8. 【請求項8】植物の土壌病害がティーラビオプシス・バ
    シコーラを含む糸状菌の感染によって起こる病害である
    ことを特徴とする請求項6の土壌病害防除方法。
JP7193583A 1995-07-28 1995-07-28 植物の土壌病害防除剤および防除方法 Withdrawn JPH0937771A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7193583A JPH0937771A (ja) 1995-07-28 1995-07-28 植物の土壌病害防除剤および防除方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7193583A JPH0937771A (ja) 1995-07-28 1995-07-28 植物の土壌病害防除剤および防除方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0937771A true JPH0937771A (ja) 1997-02-10

Family

ID=16310410

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7193583A Withdrawn JPH0937771A (ja) 1995-07-28 1995-07-28 植物の土壌病害防除剤および防除方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0937771A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100518120B1 (ko) * 1997-09-26 2005-09-28 쿠레하 카가쿠 고교 가부시키가이샤 미생물농약

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100518120B1 (ko) * 1997-09-26 2005-09-28 쿠레하 카가쿠 고교 가부시키가이샤 미생물농약

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3428658B2 (ja) 抗菌性微生物製剤、その製造方法及び処理方法
RU2143199C1 (ru) Композиция и способ борьбы с болезнями растений
JP2829325B2 (ja) 抗菌・抗線虫剤、植物細胞活性剤及びそのための微生物
Gupta et al. Biological control of crown gall on peach and cherry rootstock colt by native Agrobacterium radiobacter isolates
JPH09508274A (ja) 植物の疾病の生物学的抑制のための微生物
JP2681329B2 (ja) ザントモナス・カンペストリス新菌株及びその用途
JP5374260B2 (ja) 農業用資材
JP5854517B2 (ja) 新菌株、該新菌株を用いた根頭がんしゅ病防除剤及び/又は植物種子発芽率向上剤
Smith et al. Pathogenicity of the fungus, Colletotrichum gloeosporioides (Penz.) Sacc., to Eurasian watermilfoil (Myriophyllum spicatum L.)
JPH104954A (ja) タバコ根圏定着性シュードモナス属微生物ならびにそれを用いたタバコの土壌病害防除剤および防除方法
JPH06133763A (ja) 新規微生物および植物病害防除剤
JP2004143102A (ja) 放線菌を含む微生物製剤
JP4301920B2 (ja) アブラナ科植物病害の防除剤および防除方法
JPH0937771A (ja) 植物の土壌病害防除剤および防除方法
JP2939467B1 (ja) ナス科植物の生育促進効果及び青枯病防除効果を示す細菌並びに栽培方法
JPH09194316A (ja) ナス科植物の土壌病害防除剤及びその防除方法
JPH0937772A (ja) 植物の土壌病害防除剤および防除法
JPH03251179A (ja) 軟腐病菌の固定化方法および防除方法
JP3231744B2 (ja) 病原性が低い紫紋羽病菌菌株分離株v−70およびそれを含む紫紋羽病防除剤
RU2149552C1 (ru) Консорциум штаммов-антагонистов для борьбы с бактериальными и грибковыми болезнями растений
JP2001039810A (ja) マンゴー炭そ病の防除法
JPH04327510A (ja) ニンニクの真菌感染抑制剤
WO1994003067A1 (en) Pseudomonas cepacia strain 5.5b and method of controlling rhizoctonia solani therewith
JPH05268946A (ja) ザントモナス・カンペストリス新菌株及びそれを有効成分として含有するスズメノカタビラ防除剤
JPH09299076A (ja) バチルス・サーキュランスを用いたナス科植物の土壌病害防除剤および防除方法と植物の生育促進剤および促進方法

Legal Events

Date Code Title Description
A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20040317