JPH0937007A - 原稿読取装置及び画像読取記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 読取時間短縮のために原稿搬送中にスタンプ
マークを押印し、その際のスタンプマークの擦れ等を防
止すること。 【解決手段】 複数枚の原稿が載置可能な載置手段と、
前記原稿を一枚ずつ搬送する搬送手段と、前記原稿の画
像を読み取るための読取手段と、読取後の原稿にマーク
を押印する押印手段とを有し、前記押印手段が原稿の搬
送方向に移動するように構成したことを特徴とする。ま
た前記押印手段は、前記搬送手段によって搬送される原
稿の搬送力で搬送方向に移動することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ファクシミリ装
置，複写機等の画像読取記録装置に装備される原稿読取
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、ファクシミリ装置等に装備される
原稿読取装置は、載置台上にセットされた原稿が、予備
搬送ローラ及び分離ローラによって一枚ずつ分離給送さ
れ、搬送ローラ対によって読取センサ部に送り込まれて
画像が読み取られる。そして、一枚分の画像情報が全て
読み取られると、原稿は一旦停止して読取終了を確認す
るためのマークがスタンプ装置によって押印される。そ
の後、原稿は排出ローラ対によって排出トレイ上に排出
される。

【０００３】前記スタンプ装置は、読取センサ部よりも
原稿搬送方向下流側に配設され、且つ種々の原稿サイズ
に対応するために原稿の幅方向略中央部に固定されてい
る。そして、読み取りが終了した原稿の画像面側後端部
に前記マークを押印するようになっている。これによ
り、押印されたマークを確認することで、分離ローラで
確実な分離が行われ重送がなかったこと、及び前記原稿
が一枚ずつ読取センサ部を通過して確実に画像が読み取
られたことを確認することができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記構成を更
に発展させたものであり、その目的とするところは、読
取時間短縮のために原稿搬送中にスタンプマークを押印
し、その際のスタンプマークの擦れ等を防止することに
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の代表的な構成は、複数枚の原稿が載置可能な
載置手段と、前記原稿を一枚ずつ搬送する搬送手段と、
前記原稿の画像を読み取るための読取手段と、読取後の
原稿にマークを押印する押印手段とを有し、前記押印手
段が原稿の搬送方向に移動するように構成したことを特
徴とする。また前記押印手段は、前記搬送手段によって
搬送される原稿の搬送力で搬送方向に移動することを特
徴とする。

【０００６】上記構成によれば、前記押印手段を原稿の
搬送方向に移動するように構成することにより、前記押
印手段が原稿搬送中にマークを押印した場合、該押印手
段は押印状態のまま搬送方向に移動するため、原稿画像
の読み取り動作を中断する必要がなくなり、且つスタン
プマークの擦れ等を防止することができる。従って、マ
ーク押印のための読取動作中断による画像不良等の発生
も防止することができる。また前記押印手段を前記搬送
手段によって搬送される原稿の搬送力で搬送方向に移動
する構成とすることにより、前記押印手段は原稿の搬送
力によって押印状態のまま搬送方向に移動するため、モ
ータ等の駆動手段を用いることなく、簡易な構成で上記
効果が得られ、且つ低コストを実現できる。

【０００７】

【発明の実施の形態】

〔第１実施形態〕以下、本発明を適用した原稿読取装置
の一実施形態について図面を参照して説明する。尚、本
実施形態では、ファクシミリ装置に装備される原稿読取
装置を用いて説明する。図１はファクシミリ装置におけ
る原稿読取装置の概略構成を示す模式断面図、図２はス
タンプ部の構成を示す模式斜視図、図３はスタンプ部の
動作状態を示す要部断面図である。

【０００８】まず、図１を参照して原稿読取装置の概略
構成について説明する。原稿読取装置１は、上部枠体１
ａと下部枠体１ｂより構成されており、上部枠体１ａの
上ガイド２と下部枠体１ｂの下ガイド３により原稿搬送
路１ｃが形成されている。

【０００９】原稿載置台４上にセットされた原稿Ｇは、
その先端が上記原稿搬送路１ｃに挿入されて原稿検知セ
ンサ５により存在を検知され、更に規制手段としての規
制ガイド４ａを幅方向にスライドさせて両端部が規制さ
れる。上記原稿有無検知センサ５の下流側にはセットさ
れた原稿Ｇを送り込む予備搬送ローラ６ａ及びこれに押
圧する予備搬送押圧片６ｂが配設されている。上記予備
押圧片６ｂは、基部を上部枠体１ａに回動可能に軸支さ
れており、圧縮バネ７によって自由端が下方に付勢され
て駆動回転する予備搬送ローラ６ａを押圧し、原稿Ｇを
搬送するための搬送力を得ている。

【００１０】上記予備搬送ローラ６ａの下流側には、複
数枚の原稿Ｇが送り込まれた場合にこれを一枚ずつに分
離する分離ローラ８ａ及びこれに押圧する分離部材８ｂ
が配設されている。上記分離部材８ｂは、基部を上部枠
体１ａに固着されており、バネ９によって付勢されて駆
動回転する分離ローラ８ａを押圧して、該分離ローラ８
ａと協働して原稿Ｇの分離動作を行う。

【００１１】10は搬送ローラ対であり、分離搬送された
原稿Ｇを読取手段である読取部11に搬送する。この読取
部11は密着型のイメージセンサ等が用いられており、上
記搬送ローラ対10によって搬送される原稿Ｇの画像情報
を読み取る。上記搬送ローラ対10と読取部11との間には
分離される原稿Ｇの先端及び後端を検知するための頭出
しセンサ12が配設されている。

【００１２】上記読取部11の上側には原稿押さえ13が配
設されており、分離搬送された原稿Ｇを読取部11の読取
面11ａに密着させている。この原稿押さえ13としては可
撓性部材、例えばプラスチック薄板等が用いられ、読取
部11より上流側が上ガイド２の固定板13ａに固定され、
下流側が原稿押さえ板13ｂに貼り付けられている。また
原稿押さえ13の上側には、原稿押さえ軸14が上下方向に
揺動可能に配設されており、該原稿押さえ軸14は自重に
より原稿押さえ13を押圧し、原稿Ｇを読取部11に密着さ
せている。15は排出ローラ対であり、画像読取後更には
後述するマーク押印後の原稿Ｇを搬送して排出トレイ16
上に排出するものである。

【００１３】17は読取後の原稿Ｇにマークを押印する押
印手段としてのスタンプであり、上記読取部11の下流側
に配置されている。このスタンプ17は、ホルダー17ｃに
固定されたソレノイド17ｂに装置本体側の電源から通電
され、押印部17ａが原稿搬送路１ｃ内に突出して原稿の
画像面側後端にマークを押印するようになっている。ま
た前記スタンプ17は、図２及び図３に示すように原稿の
搬送方向に移動するように構成されており、更に詳しく
は原稿の搬送力によって原稿搬送方向に回動するように
構成されている。

【００１４】図２及び図３において、スタンプ17は、ホ
ルダー17ｃに固定されたソレノイド17ｂのＯＮ・ＯＦＦ
により押印部17ａが矢印ａ方向に移動して読取後の原稿
にマークを押印するようになっている。また前記ホルダ
ー17ｃは支軸17ｄを支点として矢印ｂ方向に回動可能と
なっており、前記支軸17ｄは装置本体に固定された軸支
板17ｅに取り付けられている。更に前記ホルダー17ｃは
捩じりバネ17ｆによって装置本体側のストッパー17ｇ
（図１参照）に突き当たる方向に付勢されている。従っ
て、前記スタンプ17は、通常、図１に示す如き押印位置
に待機した状態となっている。

【００１５】そして、原稿の読取動作が開始されると、
前記スタンプ17は前記原稿の後端が読取部11を通過して
から所定時間経過後に、装置本体側の電源からソレノイ
ド17ｂに通電され、押印部17ａが原稿搬送路１ｃ内に突
出して原稿の画像面側後端にマークを押印する。その
際、原稿は排出ローラ対15によって矢印ｃ方向への搬送
力を受けているが、前記スタンプ17は矢印ｂ方向へ回動
可能となっているため、原稿の搬送方向である矢印ｃ方
向へ引きずられていく。そして、ソレノイド17ｂがＯＦ
Ｆされると、前記スタンプ17は捩じりバネ17ｆの復元力
により原稿搬送方向とは逆方向に回動し、図１に示す如
き位置で停止・待機する。

【００１６】上述の如く押印手段としてのスタンプ17を
原稿の搬送方向に回動可能に構成することにより、原稿
搬送中にマークを押印しても、該スタンプ17は押印状態
のまま搬送方向に回動するため、スタンプマークが原稿
搬送方向後方に帯状に流れることがなくなり、且つ原稿
の読取動作を中断する必要がなくなる。従って、マーク
押印のための読取動作中断による画像不良等の発生も防
止することができる。また前記スタンプ17を原稿の搬送
力で搬送方向に回動する構成とすることにより、モータ
等の駆動手段を用いることなく、簡易な構成で上述効果
が得られ、且つ低コストを実現できる。

【００１７】〔第２実施形態〕次に、第２実施形態に係
る原稿読取装置について図４を参照して説明する。図４
は本実施形態に係るスタンプ部の概略構成を示す模式斜
視図である。尚、スタンプ部を除く原稿読取装置の構成
は、前述した実施形態と略同等であるため、詳しい説明
は省略する。以下、本実施形態に係るスタンプ部の構成
について説明する。

【００１８】本実施形態では、図４に示すように前記押
印手段としてのスタンプ18が原稿の搬送力によって原稿
搬送方向にスライド移動するように構成されている。

【００１９】図４において、前記スタンプ18は押印部18
ａがソレノイド（不図示）と共にホルダー18ｂに組み込
まれており、前記ソレノイドのＯＮ・ＯＦＦにより矢印
ａ方向に移動するようになっている。また前記ホルダー
18ｂは装置本体側に形成されたレール部材18ｃに取り付
けられ、原稿の搬送方向と略平行な矢印ｂ方向にスライ
ド可能となっている。更に前記ホルダー18ｂは圧縮バネ
18ｄによって装置本体側のストッパー18ｅに突き当たる
方向に付勢されている。従って、前記スタンプ18は、通
常、図４に示す如き押印位置で待機した状態となってい
る。

【００２０】そして、前述した実施形態と同様にして、
原稿の読取動作が開始されると、前記スタンプ18は前記
原稿の後端が読取部11を通過してから所定時間経過後
に、装置本体側の電源からソレノイド（不図示）に通電
され、押印部18ａが原稿搬送路１ｃ内に突出して原稿の
画像面側後端にマークを押印する。その際、原稿は排出
ローラ対15によって矢印ｃ方向への搬送力を受けている
が、前記スタンプ18は原稿の搬送方向と略平行な矢印ｂ
方向へスライド移動可能となっているため、原稿の搬送
力によってその搬送方向へ引きずられて移動する。そし
て、前記ソレノイドがＯＦＦされると、前記スタンプ18
は圧縮バネ18ｄの復元力により原稿搬送方向とは逆方向
にスライド移動し、図４に示す如き位置で停止・待機す
る。

【００２１】上述の如く押印手段としてのスタンプ18を
原稿の搬送方向と略平行な方向へスライド移動可能に構
成することにより、原稿搬送中にマークを押印しても、
該スタンプ18は押印状態のまま搬送方向にスライド移動
するため、スタンプマークが原稿搬送方向後方に帯状に
流れることがなくなり、且つ原稿の読取動作を中断する
必要がなくなる。従って、マーク押印のための読取動作
中断による画像不良等の発生も防止することができる。
また前記スタンプ18を原稿の搬送力で搬送方向にスライ
ド移動する構成とすることにより、モータ等の駆動手段
を用いることなく、簡易な構成で上述効果が得られ、且
つ低コストを実現できる。

【００２２】〔他の実施形態〕前述した実施形態では、
押印手段としてのスタンプが原稿の搬送力によって原稿
の搬送方向に移動する構成としたが、本発明はこれに限
定されるものではなく、例えばモータ等の駆動源を有す
る構成とし、該駆動源がスタンプ（ソレノイド）のＯＮ
・ＯＦＦに連動して原稿の搬送方向に移動する構成とし
ても良い。そして前記駆動源によるスタンプの移動速度
を原稿の搬送速度に合わせることにより、スタンプマー
クが原稿搬送方向後方へ帯状に流れることがなくなり、
且つ原稿の読取動作を中断する必要もなくなる。

【００２３】また前述した実施形態では、ファクシミリ
装置に装備された原稿読取装置を例示して説明したが、
これに限定されるものではなく、例えば複写機、スキャ
ナー等の他の装置であっても良い。

【００２４】例えば、図５に示す複写機能とファクシミ
リ機能を有する複合機に用いられる原稿読取装置に本発
明を適用しても上述効果が得られる。図５に示す原稿読
取装置は、原稿載置台19上にセットされた原稿が、多数
のローラからなる分離給送部20にて一枚ずつ分離され、
搬送ベルト21と原稿ガラス22の間に送り込まれ、所定位
置で一旦停止する。そして、光学読取系の走査部23が矢
印ｄ方向に等速で移動して原稿ガラス22上の原稿の画像
を読み取る。読み取りの終了した原稿は前記搬送ベルト
21によって排出ローラ対24に送られ、該排出ローラ対24
によって排出トレイ25上に排出される。この場合にも、
ファクシミリ機能の原稿読取装置として利用される場合
には、読取終了を確認するためのマークを押印する押印
手段が必要となる。

【００２５】この原稿読取装置では前記押印手段として
のスタンプ26が図５を見てもわかるように排出ローラ対
24よりも原稿搬送方向上流側に配設されており、その構
成は上記実施形態で説明した図２及び図４に示す如き構
成のスタンプ17，18と同様である。従って、上記装置に
おいても、上述実施形態と同様にして、スタンプマーク
が原稿搬送方向後方に帯状に流れることがなくなり、且
つ原稿の読取動作を中断する必要がなくなる。従って、
マーク押印のための読取動作中断による画像不良等の発
生も防止することができ、更に原稿の処理速度の低下も
防げる。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
前記押印手段を原稿の搬送方向に移動するように構成す
ることにより、原稿搬送中にマークを押印しても、前記
押印手段は押印状態のまま搬送方向に移動するため、ス
タンプマークが原稿搬送方向後方に帯状に流れるのを防
止することができ、且つ原稿画像の読み取り動作を中断
する必要がなくなる。従って、マーク押印のための読取
動作中断による画像不良（画像のつなぎ目等）等の発生
も防止することができ、更に原稿の処理速度（読取速
度）の低下も防げる。また前記押印手段を前記搬送手段
によって搬送される原稿の搬送力で搬送方向に移動する
構成とすることにより、前記押印手段は原稿の搬送力に
よって押印状態のまま搬送方向に移動するため、モータ
等の駆動手段を用いることなく、簡易な構成で上記効果
が得られ、且つ低コストを実現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ファクシミリ装置に装備された第１実施形態に
係る原稿読取装置の概略構成を示す模式断面図である。

【図２】前記原稿読取装置におけるスタンプ部の構成を
示す模式斜視図である。

【図３】前記スタンプ部の動作状態を示す模式断面図で
ある。

【図４】第２実施形態に係るスタンプ部の構成を示す模
式斜視図である。

【図５】複写機能とファクシミリ機能を有する複合機に
装備された原稿読取装置のスタンプ部の構成を示す模式
断面図である。

【符号の説明】

１…原稿読取装置 １ａ…上部枠体 １ｂ…下部枠体 １ｃ…原稿搬送路 ２…上ガイド ３…下ガイド ４…原稿載置台 ４ａ…規制ガイド ５…原稿検知センサ ６ａ…予備搬送ローラ ６ｂ…予備搬送押圧片 ７…圧縮バネ ８ａ…分離ローラ ８ｂ…分離部材 ９…バネ 10…搬送ローラ対 11…読取部 11ａ…読取面 12…頭出しセンサ 13…原稿押さえ 13ａ…固定板 13ｂ…原稿押さえ板 14…原稿押さえ軸 15…排出ローラ対 16…排出トレイ 17…スタンプ 17ａ…押印部 17ｂ…ソレノイド 17ｃ…ホルダー 17ｄ…支軸 17ｅ…軸支板 17ｆ…捩じりバネ 17ｇ…ストッパー 18…スタンプ 18ａ…押印部 18ｂ…ホルダー 18ｃ…レール部材 18ｄ…圧縮バネ 18ｅ…ストッパー 19…原稿載置台 20…分離給送部 21…搬送ベルト 22…原稿ガラス 23…走査部 24…排出ローラ対 25…排出トレイ 26…スタンプ

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数枚の原稿が載置可能な載置手段と、 前記原稿を一枚ずつ搬送する搬送手段と、 前記原稿の画像を読み取るための読取手段と、 読取後の原稿にマークを押印する押印手段と、 を有し、 前記押印手段が原稿の搬送方向に移動するように構成し
   たことを特徴とする原稿読取装置。
2. 【請求項２】 前記押印手段は、前記搬送手段によって
   搬送される原稿の搬送力で搬送方向に移動することを特
   徴とする請求項１に記載の原稿読取装置。
3. 【請求項３】 前記押印手段は、支点を中心にして原稿
   搬送方向に回動可能であることを特徴とする請求項１又
   は請求項２に記載の原稿読取装置。
4. 【請求項４】 前記押印手段は、原稿搬送方向にスライ
   ド可能であることを特徴とする請求項１又は請求項２に
   記載の原稿読取装置。
5. 【請求項５】 原稿を搬送してその画像を読み取る読取
   装置と、画像情報を記録媒体に記録する記録装置とを有
   する画像読取記録装置において、 前記読取装置として、請求項１乃至請求項４の何れかに
   １項に記載の原稿読取装置を備えていることを特徴とす
   る画像読取記録装置。
6. 【請求項６】 前記画像読取記録装置は、ファクシミリ
   装置、又は複写機であることを特徴とする請求項５に記
   載の画像読取記録装置。