JPH0936618A - 衛星放送受信用屋外コンバータのプローブ取付構造 - Google Patents

衛星放送受信用屋外コンバータのプローブ取付構造

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JPH0936618A
JPH0936618A JP18288095A JP18288095A JPH0936618A JP H0936618 A JPH0936618 A JP H0936618A JP 18288095 A JP18288095 A JP 18288095A JP 18288095 A JP18288095 A JP 18288095A JP H0936618 A JPH0936618 A JP H0936618A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来は各プローブ毎に必要であった回路基板
を2枚から1枚に減らせるように、プローブの形状や各
部品の相対位置関係を改良して、コストダウンや小型
化、軽量化に好適な衛星放送受信用屋外コンバータのプ
ローブ取付構造を提供する。 【構成】 導波管10の開口端10aにその軸線方向に
直交させて回路基板11を配置し、この回路基板11に
基端部を接続する略L字形の第1のプローブ13を、導
波管10の内壁に設けた凹溝17内に絶縁状態で組み込
んで、該プローブ13の先端側の部分を該導波管10内
に所定量突出させるとともに、前記回路基板11の表裏
両面に、該プローブ13用短絡端末である短絡パターン
15と、第2のプローブ16とをパターニングする構成
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2種類の独立した直線
偏波信号を受信する同軸導波管変換器を具備して屋外ア
ンテナ装置に搭載される衛星放送受信用屋外コンバータ
に係り、特にそのプローブの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の屋外コンバータにおける従来の
プローブ取付構造を、図5の側断面図と図6の正面図を
参照しつつ説明する。
【0003】図5,6において、符号1で示す導波管
は、外形は矩形であるが管内形状は円筒形であり、衛星
から送信された電波がこの導波管1内へ進入すると、該
電波は互いに直交する第1の直線偏波および第2の直線
偏波に変換されるようになっている。また、導波管1内
の所定位置には、対象電波の進行方向(矢印A方向)に
沿って順次、第1の直線偏波(例えば水平偏波)を検出
する棒状の第1のプローブ2と、この第1の直線偏波を
反射して第1のプローブ2に検出させるための短絡棒3
と、第1の直線偏波に対して直交する第2の直線偏波
(例えば垂直偏波)を検出する棒状の第2のプローブ4
とが配置されており、導波管1の内底面を第2の直線偏
波を反射して第2のプローブ4に検出させるための短絡
面1bとなしている。ここで、第1のプローブ2と短絡
棒3との間隔、および第2のプローブ4と短絡面1bと
の間隔はいずれも、変換損失を抑えるために受信の対象
電波の約1/4波長分に設定されている。また、短絡棒
3および短絡面1bはいずれも、図示せぬ接地電極に接
続されている。
【0004】一方、導波管1の外側には、第1のプロー
ブ2を配線パターン(マイクロストリップライン)に接
続する第1の回路基板5と、第2のプローブ4を配線パ
ターン(マイクロストリップライン)に接続する第2の
回路基板6とが配置されている。なお、各プローブ2,
4のうち導波管1を貫通している部分には、この導波管
1との絶縁を確保するためテフロン等の絶縁部材7が被
着させてある。また、各回路基板5,6にはそれぞれ、
第1のプローブ2と第2のプローブ4にて検出された信
号を適宜処理(増幅や周波数変換等)するための処理回
路が設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、互いに直交する向きに導波管1内に突出さ
せた棒状のプローブ2,4を電波進行方向に所定量離し
て配設することにより、各プローブ2,4にて検出され
る偏波信号どうしが干渉を起こさないように、つまりア
イソレーションが良好となるように設計されているが、
この構造では各プローブ2,4の基端部を同一の回路基
板に接続することはできない。そのため従来は、導波管
1の外側に第1および第2の回路基板5,6を配設して
いるが、このように回路基板を2枚組み込むと製造工程
が煩雑化してコストアップを余儀なくされるという不具
合があった。また、これら2枚の回路基板5,6は互い
に直角且つ導波管1に対して平行に配置させなければな
らないので、導波管1の外形を大きくしてその外表面を
平坦にするなどの基板支持構造が必要であり、これが装
置の小型化や軽量化を阻害するという不具合もあった。
【0006】本発明はかかる従来技術の課題に鑑みてな
されたもので、その目的は、コストダウンや小型化、軽
量化に好適な衛星放送受信用屋外コンバータのプローブ
取付構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上述した目的
は、管内へ進入した放送電波が互いに直交する2種類の
直線偏波として進行する導波管と、この導波管の開口端
に該導波管の軸線方向に直交させて配置した回路基板
と、この回路基板に接続した基端部から略L字形に延び
て、前記導波管内を進行するいずれか一方の前記直線偏
波を検出するプローブとを備え、前記導波管の内壁にそ
の軸線方向に沿って延びて前記開口端に露出する凹溝を
設けるとともに、前記プローブのうち前記基端部から直
線状に延びる部分を前記凹溝内に絶縁状態で組み込み、
且つ該直線状部分よりも先端側の部分を前記導波管内に
突出させることによって達成される。
【0008】
【作用】上述したプローブ取付構造は、略L字形のプロ
ーブの先端側の導波管内に突出する部分と、該プローブ
の基端部を接続した回路基板とを、互いに平行に設定で
きるので、この回路基板に他方のプローブを接続するこ
とができて、従来2枚必要であった回路基板が1枚に減
らせる。また、導波管の開口端に該導波管の軸線方向に
直交させて回路基板を配置させるので、この回路基板を
支持するために装置を大型化する必要はなく、導波管の
外形も小さくできる。
【0009】
【実施例】以下、本発明に係る衛星放送受信用屋外コン
バータの一実施例を図1ないし図3に基づいて説明す
る。ここで、図1は本実施例の側断面図、図2は同実施
例の正面図、図3および図4は同実施例における第1の
プローブの導波管に対する取付方法を示す説明図であ
る。
【0010】これらの図において、符号10で示す導波
管は、両端が開口している筒状に形成されていて、その
後部開口端10aには、該導波管10の軸線方向と直交
する面内に設置した回路基板11の一部が延設してあ
り、さらに、有底で鍔部12aを有する金属ケース12
が、回路基板11を介して、前記開口端10aを蓋閉す
る位置に設置してある。また、導波管10内には、その
後方の回路基板11から受信の対象電波の約1/4波長
分手前の位置に、第1の直線偏波(例えば水平偏波)を
検出する第1のプローブ13が配置させてある。この第
1のプローブ13は略L字形で、その基端部を回路基板
11に接続し、且つ該基端部から直線状に延びる部分を
テフロン等からなる円筒状の絶縁部材14で被覆して導
波管10の凹溝17内に組み込んだうえで、先端側を所
定寸法だけ導波管10内に突出させたものである。すな
わち、導波管10の内壁の後端部には、その軸線方向に
沿って延びて前記開口端10aに露出する凹溝17が設
けてあり、略L字形の第1のプローブ13のうち前記基
端部から直線状に延びる部分が、この凹溝17内に絶縁
状態で組み込んである。なお、この凹溝17は図4に明
らかなように、導波管10の内壁面10bに露出する幅
狭なスリット部17aと、このスリット部17aよりも
幅広で該スリット部17aを介して導波管10内を臨む
幅広部17bとを有しており、この幅広部17bの断面
形状は前記絶縁部材14の外径に略等しい内径の円であ
る。
【0011】そして、導波管10の軸線方向に対して直
交している前記回路基板11の表裏両面のうち、第1の
プローブ13側の面には、前記第1の直線偏波を反射し
て第1のプローブ13に検出させるための短絡パターン
15が設けてあり、また他面には、第1の直線偏波に対
して直交する第2の直線偏波(例えば垂直偏波)を検出
する第2のプローブ16がパターニングしてある。ここ
で、回路基板11の板厚は受信の対象電波の波長に比べ
れば無視できる程度の薄さなので、結局、短絡パターン
15および第2のプローブ16はいずれも、第1のプロ
ーブ13から電波進行方向(矢印A方向)に約1/4波
長離れて位置していることになる。また、本実施例で
は、金属ケース12の内底面を、前記第2の直線偏波を
反射して第2のプローブ16に検出させるための短絡面
12bとなしている。
【0012】なお、前記回路基板11には、第1のプロ
ーブ13と第2のプローブ16にて検出された信号を適
宜処理(増幅や周波数変換等)するための処理回路が設
けられており、この回路基板11のうち導波管10内に
配置される部分は、図2に示すように切欠11aを設け
ることで略T字形に加工され、この略T字形部分に前記
短絡パターン15および第2のプローブ16が形成され
ている。つまり、切欠11aを設けることによって、第
2のプローブ16で検出される電波(第2の直線偏波)
が減衰しないように配慮している。また、この回路基板
11の表裏両面で導波管10の後部開口端10aの周縁
部と対応する個所には、図示せぬ接地電極が設けてあ
り、この接地電極に前記短絡パターン15が接続してあ
る。そしてまた、ビス18を締め付けることにより、金
属ケース12の鍔部12aが回路基板11を介して導波
管10の開口端10a周縁部に固定されているので、前
記接地電極には導波管10と金属ケース12が圧接して
いる。
【0013】ここで、略L字形の第1のプローブ13を
導波管10に取り付ける際の手順について説明すると、
図3に示すように、第1のプローブ13の折曲部13a
を、導波管10の後部開口端10aに露出している凹溝
17に位置合わせし、そのまま該折曲部13aを凹溝1
7内へ挿入していけばよい。この挿入過程で第1のプロ
ーブ13は、折曲部13aの先端側の部分がスリット部
17aにガイドされ、被着した絶縁部材14が幅広部1
7bにガイドされるので、凹溝17内の所定位置に簡単
に組み込むことができる。また、こうして導波管10に
取り付けた第1のプローブ13のうち、凹溝17内に挿
入されている直線状の部分は同軸線路となって受信信号
を回路基板11へと導くが、このプローブ13の太さや
絶縁部材14の厚み、誘電率、幅広部17bの内径等を
適宜選択することにより、所定のインピーダンスに正確
に設定できる。同様に、第1のプローブ13のうち導波
管10内に突出する部分の長さも、凹溝17の形状等に
より正確に設定できる。なお、第1のプローブ13の基
端部を回路基板11に接続する作業は、該プローブ13
を導波管10に取り付ける前でも取り付けた後でもよ
い。
【0014】上述したように本実施例では、略L字形の
第1のプローブ13の先端側で導波管10内に突出する
部分と、該プローブ13の基端部を接続した回路基板1
1とが、互いに平行な位置関係にあるので、この回路基
板11の表裏両面に、第1のプローブ13用の短絡パタ
ーン15と第2のプローブ16とを設けることができ
て、これら短絡パターン15および第2のプローブ16
が回路基板11の一部とみなせるようになっている。そ
の結果、従来は各プローブ毎に必要であった回路基板を
2枚から1枚に減らせるとともに、単品の部品として取
り扱わねばならなかった短絡棒やプローブが省略でき
て、部品点数が大幅に削減されている。
【0015】また、本実施例では、導波管10の後部開
口端10aに該導波管10の軸線方向に直交させて回路
基板11を配置させる構成になっているので、この回路
基板11を支持するために導波管10を大型化したりそ
の形状を複雑化する必要がなく、それゆえ装置の小型化
が容易になっている。そして、この回路基板11が、第
1のプローブ13から電波進行方向に約1/4波長離れ
た位置に設置してあることから、第1のプローブ13と
短絡パターン15との間隔、および第2のプローブ16
と短絡面12bとの間隔を、変換損失を抑えるために受
信の対象電波の約1/4波長分に設定すれば、第1のプ
ローブ13と短絡面12bとの間隔を、受信の対象電波
の約1/2波長分と従来品に比べて短くすることがで
き、小型化に一層有利な屋外コンバータが得られる。し
かも、第1のプローブ13と短絡面12bとの間隔が約
1/2波長分に設定してあれば、各プローブ13,16
にて検出される偏波信号どうしが干渉してアイソレーシ
ョンを劣化させる心配もない。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるプロ
ーブ取付構造は、導波管の開口端にその軸線方向に直交
させて回路基板を配置し、この回路基板に接続される略
L字形のプローブを、導波管の内壁の凹溝内に絶縁状態
で組み込むというものなので、2種類の直線偏波に対応
する各プローブを同一の回路基板に接続でき、且つ該回
路基板に略L字形プローブ用の短絡端末を設けることが
でき、しかも該回路基板を支持するために装置を大型化
する必要がなくなって、衛星放送受信用屋外コンバータ
の部品点数削減やコストダウン、小型化、軽量化等が容
易に促進できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の側断面図である。
【図2】同実施例の正面図である。
【図3】同実施例において第1のプローブを導波管へ組
み込む際の手順を示す説明図である。
【図4】同実施例において第1のプローブを導波管へ組
み込んだ状態を示す説明図である。
【図5】プローブ取付構造の従来例を示す側断面図であ
る。
【図6】同従来例の正面図である。
【符号の説明】
10 導波管 10a 後部開口端 11 回路基板 12 金属ケース 13 第1のプローブ 14 絶縁部材 15 短絡パターン 16 第2のプローブ 17 凹溝 17a スリット部 17b 幅広部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鴫原 亮 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管内へ進入した放送電波が互いに直交す
    る2種類の直線偏波として進行する導波管と、この導波
    管の開口端に該導波管の軸線方向に直交させて配置した
    回路基板と、この回路基板に接続した基端部から略L字
    形に延びて、前記導波管内を進行するいずれか一方の前
    記直線偏波を検出するプローブとを備え、前記導波管の
    内壁にその軸線方向に沿って延びて前記開口端に露出す
    る凹溝を設けるとともに、前記プローブのうち前記基端
    部から直線状に延びる部分を前記凹溝内に絶縁状態で組
    み込み、且つ該直線状部分よりも先端側の部分を前記導
    波管内に突出させたことを特徴とする衛星放送受信用屋
    外コンバータのプローブ取付構造。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、前記導波管の
    前記凹溝が、該導波管の内壁面に露出する幅狭なスリッ
    ト部と、このスリット部よりも幅広で該スリット部を介
    して該導波管内を臨む幅広部とを有していることを特徴
    とする衛星放送受信用屋外コンバータのプローブ取付構
    造。
  3. 【請求項3】 請求項2の記載において、前記幅広部の
    断面形状が円形であることを特徴とする衛星放送受信用
    屋外コンバータのプローブ取付構造。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかの記載にお
    いて、前記プローブのうち前記凹溝内に組み込む部分を
    絶縁部材にて被覆したことを特徴とする衛星放送受信用
    屋外コンバータのプローブ取付構造。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかの記載にお
    いて、前記回路基板の表面で、前記導波管内に突出する
    前記プローブの先端部分と対向する領域に、該プローブ
    にて検出される前記直線偏波を反射する短絡端末を設け
    たことを特徴とする衛星放送受信用屋外コンバータのプ
    ローブ取付構造。
  6. 【請求項6】 請求項5の記載において、前記プローブ
    の先端部分と前記短絡端末との間隔を、対象となる電波
    の約1/4波長分に設定したことを特徴とする衛星放送
    受信用屋外コンバータのプローブ取付構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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