JPH0935986A - セラミック積層電子部品及びその製造方法 - Google Patents
セラミック積層電子部品及びその製造方法Info
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- JPH0935986A JPH0935986A JP18152595A JP18152595A JPH0935986A JP H0935986 A JPH0935986 A JP H0935986A JP 18152595 A JP18152595 A JP 18152595A JP 18152595 A JP18152595 A JP 18152595A JP H0935986 A JPH0935986 A JP H0935986A
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Abstract
列抵抗の増大を抑制し得るセラミック積層電子部品を得
る。 【課題解決手段】 複数の内部電極がセラミック層を介
して重なり合うように配置されたセラミック焼結体を用
いたセラミック積層電子部品であって、内部電極13の
幅方向断面形状を幅方向に第1〜第3の部分13A〜1
3Cに3等分したときに、第2の部分13Bの断面積/
第2の部分の幅方向寸法(W/3)で表される第2の部
分の平均厚みt2 と、第1,第3の部分の断面積/第
1,第3の部分の幅方向寸法(W/3)で表される第
1,第3の部分の平均厚みt1 ,t 3 との間に、 【数1】 の関係が満たされるように、内部電極13が構成されて
いる、セラミック積層電子部品。
Description
どのセラミック積層電子部品及びその製造方法に関し、
特に、内部電極の構造が改良されたセラミック積層電子
部品及びその製造方法に関する。
である。積層コンデンサ1は、誘電体セラミックスより
なるセラミック焼結体2を用いて構成されている。セラ
ミック焼結体2内には、複数の内部電極3〜7がセラミ
ック層を介して重なり合うように配置されている。ま
た、セラミック焼結体2の両端面2a,2bを覆うよう
に、外部電極8,9が形成されている。
では、等価直列抵抗を低減することが求められている
が、従来の積層コンデンサ1では、等価直列抵抗を十分
に低減することが困難であった。
価直列抵抗を十分に低くすることが困難であるのは、以
下の理由によると考えられる。すなわち、図2(a)に
図1のA−A線に沿う部分の断面図で示すように、異な
る電位に接続される内部電極3,5,7と、内部電極4
などとは、セラミック層を介して厚み方向に重なり合っ
ている。ところが、この内部電極3の横断面を図2
(b)に拡大して示すように、内部電極3は、その幅方
向両端において、厚みが中央部分に比べて薄くなってい
た。すなわち、幅方向両側の端縁3a,3b近傍におい
て、内部電極3の厚みが中央部分に比べて薄くなってい
た。また、端縁3a,3b近傍において極端に厚みが薄
くなっていない場合であっても、端縁3a,3b近傍の
厚みは中央部分とほぼ同等の厚みとなっていた。
電界が集中する。そして、等価直列抵抗は、内部電極3
〜7の外周縁のうち、上記端縁部分3a,3bの電気抵
抗に依存する。
極3において端縁3a,3b近傍の厚みが薄くなってい
るため、等価直列抵抗が十分に低くなっていないものと
考えられる。
等価直列抵抗の上昇を抑制し得る構造を備えたセラミッ
ク積層電子部品を提供することにある。
結体内において複数の内部電極がセラミック層を介して
重なり合う構造を有するセラミック積層電子部品におい
て、前記内部電極の幅方向断面形状を幅方向に第1〜第
3の部分に3等分したときに、中央の第2の部分の断面
積/第2の部分の幅方向寸法で表される第2の部分の平
均厚みt2 と、第1,第3の部分の断面積/第1,第3
の部分の幅方向寸法で表される第1,第3の部分の平均
厚みt1 ,t3 との間に、
構成されていることを特徴とする、セラミック積層電子
部品である。本発明は、上記のように、セラミック焼結
体内において複数の内部電極がセラミック層を介して重
なり合う構造を有するセラミック積層電子部品に関する
ものであり、このような構造を備える限り、積層コンデ
ンサだけでなく、セラミック多層基板、積層型のセラミ
ック圧電部品、CR複合部品などの種々のセラミック積
層電子部品に適用し得るものである。従って、上記セラ
ミック焼結体は、誘電体セラミックスからなるものに限
られず、圧電性セラミックスや磁性セラミックスからな
るものであってもよい。
は、内部電極がセラミック焼結体内において重なり合っ
ている他の内部電極と重なり合うように延ばされている
方向と直交する方向をいう。例えば、積層コンデンサで
は、ある内部電極と、異なる電位に接続される他方の内
部電極とが重なり合うように延ばされている方向と直交
する方向、すなわち内部電極の焼結体端面から内部に延
ばされている方向と直交する方向をいう。
記内部電極の幅方向断面形状は、上述した式(1)及び
(2)を満たすように構成されていることを特徴とす
る。すなわち、幅方向両側の第1,第3の部分の平均厚
みt1 ,t3 が、中央の第2の部分の平均厚みt2 の
1.1倍を超える大きさとされる。従って、電界が内部
電極幅方向両側の端縁において集中したとしても、端縁
近傍の導電性が高められているため、等価直列抵抗を効
果的に低減することができる。
製造方法は、セラミックグリーンシート上に内部電極を
スクリーンメッシュを用いて印刷する工程と、少なくと
も内部電極の形成された複数枚のセラミックグリーンシ
ートを積層して積層体を得る工程と、前記積層体を焼成
して焼結体を得る工程とを備え、前記スクリーンメッシ
ュとして、内部電極が形成される部分の幅方向中央部分
に比べて両側の部分の印刷厚みが厚くなるように、該両
側の部分のメッシュの開きが中央部分のメッシュの開き
に比べて大きくされているスクリーンメッシュを用いる
ことを特徴とする、セラミック積層電子部品の製造方法
である。
クリーン印刷に際し、幅方向両側の部分のメッシュの開
きが中央部分のメッシュの開きに比べて大きくされてい
るスクリーンメッシュを用いているため、内部電極の印
刷に際し、中央部分に比べて、幅方向両側の部分の厚み
を厚く印刷することができ、それによって上記本発明に
かかるセラミック積層電子部品を容易に製造することが
できる。
かる積層コンデンサの断面図であり、図4は、図3のB
−B線に沿う部分に相当する積層コンデンサの平面断面
図である。
ム系セラミック粉末のような誘電体セラミック粉末を用
いて構成されたセラミック焼結体12が用いられてい
る。セラミック焼結体12の内部には、複数の内部電極
13〜17がセラミック層を介して重なり合うように配
置されている。このうち、内部電極13,15,17
は、セラミック焼結体12の一方の端面12aに引き出
されている。また、内部電極14,16は、他方端面1
2bに引き出されている。
部電極18,19が形成されている。本実施形態の積層
コンデンサ11の特徴は、上記内部電極13〜17の形
状にある。これを、内部電極13を代表して説明する。
−C線に沿う断面を拡大して図5に示す。図5から明ら
かなように、内部電極13の厚みは、幅方向に沿って均
一とはされていない。すなわち、内部電極13を幅方向
に3等分した場合に得られる仮想の部分を、それぞれ、
第1〜第3の部分13A〜13Cとする。
それぞれの平均厚みt1 〜t3 を、下記のように定義す
る。 t1 =第1の部分13Aの断面積/(W/3) t2 =第2の部分13Bの断面積/(W/3) t3 =第3の部分13Cの断面積/(W/3) なお、上記Wは、内部電極13の幅方向の寸法を示す。
2 と、第1,第3の部分の平均厚みt1 ,t3 との間に
前述した式(1),(2)の関係を満たすように、平均
厚みt1 〜t3 が選ばれている。従って、端縁13a,
13b近傍における電気的導電性が高められており、他
の内部電極14〜17についても同様に構成されてい
る。従って、内部電極13〜17の幅方向両側の端縁に
おける電界集中が起こっても、全体としての等価直列抵
抗を低めることが可能となる。
は、内部電極13〜17が、上記のように構成されてい
ることを除いては、従来より周知の積層コンデンサと同
様に構成されている。従って、外部電極18,19は、
例えば、端面12a,12b上に導電ペーストを塗布
し、焼き付けることにより形成される。また、導電ペー
ストとしてAg含有導電ペーストを用いた場合には、そ
の上に半田くわれを防止するためにNi層をめっきによ
り形成し、さらに半田付け性を高めるために最外側にS
n層をめっきにより形成してもよい。
しては、内部電極13〜17がセラミック層を介して重
なり合っている焼結体12を用意するが、このセラミッ
ク焼結体12の製造工程についても特に限定されるもの
ではない。すなわち、内部電極が形成された複数枚の
セラミックグリーンシートを用意し、積層し、上下に必
要に応じて無地のセラミックグリーンシートを積層し、
厚み方向に加圧することにより積層体を得、得られた積
層体を焼成することによりセラミック焼結体12を得る
方法、セラミックグリーンシートと内部電極とを別々
の支持体上において形成しておき、転写法により交互に
転写していき積層体を得、得られた積層体を焼成する方
法、あるいは積層ステージ上において、セラミックペ
ーストを塗布・乾燥し、次に内部電極を構成するための
導電ペーストを塗布し、乾燥させる工程を繰り返すこと
により積層体を得、得られた積層体を焼成する方法など
を適宜採用することができる。
いても特に限定されず、導電ペーストのスクリーン印刷
により形成する方法のほか、蒸着、めっきもしくはスパ
ッタリングなどの適宜の薄膜形成方法を用いて内部電極
13〜17を形成してもよい。
ラミック焼結体12は、以下の工程を経て製造される。
まず、平面形状が矩形の複数枚のセラミックグリーンシ
ートを得る。次に、セラミックグリーンシート上に、ス
クリーン印刷により導電ペーストを印刷し内部電極を形
成する。この場合スクリーン印刷用のスクリーンメッシ
ュとしては、図6(a)及び(b)に示すスクリーンメ
ッシュ21が用いられる。スクリーンメッシュ21で
は、内部電極の平面形状に応じた内部電極印刷部21a
が形成されている。もっとも、1つの内部電極印刷部2
1a近傍を図6(b)に拡大して示すように、1つの内
部電極印刷部21a内においては、中央の領域23に比
べて、矩形枠状の外周縁近傍の領域22の方がメッシュ
の開きが大きくされている。すなわち、スクリーン印刷
により平面形状が矩形となるように導電ペーストを印刷
した場合、印刷された導電ペーストの外周縁近傍の矩形
枠状の領域が、中央の領域に比べて厚くなるように、上
記メッシュの開きに差がつけられている。このメッシュ
の開きの差を、上述した式(1)及び(2)を満たすよ
うに内部電極の厚みが制御されるように調整しておけ
ば、上記スクリーンメッシュ21を用いることにより、
図5に横断面図で示した内部電極13を容易に形成する
ことができる。
部電極をスクリーン印刷によりセラミックグリーンシー
ト上に形成した後、上述した各種の方法に従って積層コ
ンデンサが製造される。従って、内部電極の幅方向両側
の端縁近傍の厚みを中央領域に比べて厚くしてなる本発
明の積層コンデンサを比較的容易に提供することができ
る。
し、かつ設計静電容量が100pFの積層コンデンサを
内部電極の平均厚みt1 〜t3 を変化させて種々作製し
た。下記の表1に、作製した試料番号1〜7の積層コン
デンサにおける内部電極平均厚みの比(t1 +t3 )/
2t2 を示す。なお、内部電極の形状の制御は、上記実
施形態で説明したように、内部電極をスクリーン印刷し
て形成する際に、導電ペーストの金属含有率及び電極パ
ターン形状を調整することにより行った。
t3 は等しくなるように上記内部電極を形成した。上記
のようにして得た試料番号1〜7の各積層コンデンサに
つき、等価直列抵抗及び静電容量を測定した。等価直列
抵抗は、100MHzにおいて測定した値である。結果
を下記の表1に示す。
とし、それぞれの積層コンデンサの内部電極の上記第1
〜第3の部分の断面積の和を100とし、他の試料番号
の積層コンデンサにおける上記幅方向断面積の和の比
を、下記の表1に合わせて示す。
試料番号5に移るに連れ、すなわち(t1 +t3 )/2
t2 の値が大きくなるに連れて、等価直列抵抗を低減し
得ることがわかる。言い換えれば、中央の第2の領域の
平均厚みt2 に比べて、第1,第3の領域の平均厚みt
1 ,t3 の厚みを増大させることにより、等価直列抵抗
を低減し得ることがわかる。
96以下であるため、等価直列抵抗は130mΩ以上と
高いのに対し、試料番号3〜7では、等価直列抵抗が1
20mΩ以下と効果的に低められることがわかる。
90.3と低く、内部電極構成金属の付着量が少ないこ
とがわかる。そのためか、等価直列抵抗が118mΩと
若干高められていることがかわる。しかしながら、試料
番号7の積層コンデンサにおいても、試料番号2に比べ
れば、十分に等価直列抵抗が低められていることがわか
る。
が100.6と試料番号2の積層コンデンサに比べてさ
ほど変わらないことがわかる。すなわち、試料番号6の
積層コンデンサの結果から明らかなように、内部電極構
成用の金属の付着量をさほど変化させることなく、等価
直列抵抗値を低くし得ることがわかる。言い換えれば、
逆に、等価直列抵抗値を同等とする場合には、内部電極
を構成するための金属の使用量を低減し得ることがわか
る。
電子部品では、内部電極の幅方向に沿う断面を幅方向に
沿って3等分してなる第1〜第3の領域の平均厚みt1
〜t3が、上記特定の範囲とされているため、すなわち
中央の第2の領域に比べて両側の第1,第3の領域の平
均厚みが厚くされているため、等価直列抵抗の増大を抑
制することができる。よって、等価直列抵抗値の低いセ
ラミック積層電子部品を容易に提供することができる。
また、同等の等価直列抵抗値を実現する場合には、内部
電極構成用の金属の使用量を低減することができ、従っ
てより安価にセラミック積層電子部品を製造することが
可能となる。
極が形成される部分の幅方向中央部分に比べて両側の部
分の印刷厚みが厚くなるように、内部電極印刷部分にお
いて幅方向両側の部分のメッシュの開きが中央部分のメ
ッシュの開きに比べて大きくされているスクリーンメッ
シュを用いて内部電極がスクリーン印刷法により形成さ
れる。従って、本発明のセラミック積層電子部品を容易
に提供することができる。
積層コンデンサのA−A線に沿う部分の断面図及び内部
電極の横断面を拡大して示す断面図。
す断面図。
部分に相当する平面断面図。
面を拡大して示し、図4のC−C線に沿う断面図。
ての実施形態で用いられるスクリーンメッシュの平面図
及び該スクリーンメッシュの要部を拡大して示す模式的
平面図。
Claims (3)
- 【請求項1】 セラミック焼結体内において複数の内部
電極がセラミック層を介して重なり合う構造を有するセ
ラミック積層電子部品において、 前記内部電極の幅方向断面形状を幅方向に第1〜第3の
部分に3等分したときに、中央の第2の部分の断面積/
第2の部分の幅方向寸法で表される第2の部分の平均厚
みt2 と、第1,第3の部分の断面積/第1,第3の部
分の幅方向寸法で表される第1,第3の部分の平均厚み
t1 ,t3 との間に、 【数1】 の関係が満たされるように前記内部電極が構成されてい
ることを特徴とする、セラミック積層電子部品。 - 【請求項2】 前記内部電極の幅方向が、前記内部電極
が焼結体内においてセラミック層を介して重なり合って
いる他の内部電極と重なり合うように延ばされている方
向と直交する方向である、請求項1に記載のセラミック
積層電子部品。 - 【請求項3】 セラミックグリーンシート上に内部電極
をスクリーンメッシュを用いて印刷する工程と、 少なくとも内部電極の形成された複数枚のセラミックグ
リーンシートを積層して積層体を得る工程と、 前記積層体を焼成して焼結体を得る工程とを備え、 前記スクリーンメッシュとして、内部電極が形成される
部分の幅方向中央部分に比べて両側の部分の印刷厚みが
厚くなるように、該両側の部分のメッシュの開きが中央
部分のメッシュの開きに比べて大きくされているスクリ
ーンメッシュを用いることを特徴とする、セラミック積
層電子部品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18152595A JP3604040B2 (ja) | 1995-07-18 | 1995-07-18 | セラミック積層電子部品及びその製造方法 |
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JPH0935986A true JPH0935986A (ja) | 1997-02-07 |
JP3604040B2 JP3604040B2 (ja) | 2004-12-22 |
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ID=16102295
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP18152595A Expired - Lifetime JP3604040B2 (ja) | 1995-07-18 | 1995-07-18 | セラミック積層電子部品及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3604040B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001060516A (ja) * | 1999-08-20 | 2001-03-06 | Murata Mfg Co Ltd | 積層型電子部品及びその製造方法 |
JP2005285801A (ja) * | 2004-03-26 | 2005-10-13 | Kyocera Corp | 積層型電子部品の製法 |
JP2006100754A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-13 | Murata Mfg Co Ltd | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
JP2009152573A (ja) * | 2007-11-21 | 2009-07-09 | Ind Technol Res Inst | 多段コンデンサ構造、その製造方法、およびそれを利用する基板 |
US8227894B2 (en) | 2007-11-21 | 2012-07-24 | Industrial Technology Research Institute | Stepwise capacitor structure and substrate employing the same |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20230087953A (ko) * | 2021-12-10 | 2023-06-19 | 삼성전기주식회사 | 적층 세라믹 커패시터 |
-
1995
- 1995-07-18 JP JP18152595A patent/JP3604040B2/ja not_active Expired - Lifetime
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