JPH0935880A - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JPH0935880A
JPH0935880A JP18938295A JP18938295A JPH0935880A JP H0935880 A JPH0935880 A JP H0935880A JP 18938295 A JP18938295 A JP 18938295A JP 18938295 A JP18938295 A JP 18938295A JP H0935880 A JPH0935880 A JP H0935880A
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JP
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winding
discharge lamp
trigger
transformer
circuit
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JP18938295A
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English (en)
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Masaru Wazaki
賢 和崎
Makoto Kurihara
誠 栗原
Katsunori Imai
克憲 今井
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、放電灯の高輝度化に即した大電
流化に伴う電力損失の増加を防ぐと共に、簡単な回路構
成で、高効率・小型・低コストで安全な放電灯点灯装置
を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明の放電灯点灯装置は、直流入力電
源に接続され放電灯に出力を供給するコンバータ回路と
一次巻線と二次巻線とを備える変圧手段を有し前記二次
巻線に前記放電灯が接続され該放電灯を点灯するための
トリガーパルスを発生するトリガートランスと容量素子
が前記トリガートランスの前記一次巻線とスイッチ素子
とに並列に接続され該スイッチ素子のオン期間に該一次
巻線を介して放電し該スイッチ素子のオフ期間に前記コ
ンバータ回路の二次側巻線を介して充電するオン・オフ
制御手段を有するトリガー回路とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両用・光学機
器用・照明用などに使用されるメタルハライドランプや
クセノンランプなどの放電灯点灯装置に関する。さらに
詳細に述べると、放電灯の高輝度化に最適で、電力効率
が高く、かつ高信頼性で小型・軽量化され低コストな放
電灯点灯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】放電灯点灯装置のブロック図を図8に示
す。電圧Einで代表される入力電圧は、電池ないし商用
電源整流後の直流のような直流電源8を使用する。電圧
Einが入力されると(但し、図8では入力をオン/オフ
するためのスイッチの記載は省略してある)、補助電源
9が作動し、制御用電圧Vcc(例えば、DC15V程度
の低電圧)、制御回路3、続いてコンバータ回路1、イ
ンバータ回路4、トリガー回路2が立ち上がる。
【0003】入力電圧投入後のコンバータ回路1の出力
電圧VHの推移を図11に示す。時間Toで電圧Einを入
力すると、コンバータ回路1は、先ず時間T1で直流の
一次電圧(起動時のスタンバイ電圧で、例えばDC30
0V)を高圧側VH、低圧側VL間に出力する。この一次
電圧をインバータ回路4を経由して放電灯6に加える
と、放電灯6は、スタンバイ状態になる。この状態では
放電灯6のインピーダンスが高く、電極間は絶縁状態に
ある。次に、トリガートランス5を駆動して、高圧トリ
ガーパルスを発生し、放電灯6に加える。この結果、放
電灯6は、時間T2でブレークダウン(絶縁破壊)を生
じ、急速にインピーダンスが下がってランプ電流が流れ
始め、放電灯6は、グロー放電からアーク放電に進んで
点灯を開始する。点灯直後(時間T2の直後)のコンバ
ータ回路1の出力電圧は、図11に示すようなランプ電
圧に低下するが、放電灯6の状態、すなわち冷状態での
点灯(コールドスタート)や、熱状態での点灯(ホット
リスタート)によってランプ電圧は異なる。そして、ア
ーク放電が成長し、時間T3で安定状態に至ると、ラン
プ電圧は、放電灯6の特性で定まる値となる。また、ラ
ンプ電流は、放電灯6の定格電力とランプ電圧との関係
で決まる値に制御される。図8に示すインバータ回路4
は、コンバータ回路1の直流出力電力を交流電力に変換
して放電灯6に供給する機能であり、直流点灯方式のラ
ンプを点灯する場合には省略される。
【0004】トリガー回路の従来例を図9に示す。トリ
ガー回路2aの入力側は、トリガー回路用の入力電圧Vd
に、出力側は、トリガートランス5aの1次巻線Np1に接
続され、トリガートランス5aは、2次巻線Ns1を備えて
いる。トリガー回路に電圧Vdを入力すると、抵抗R1と
コンデンサC1で構成される時定数によりコンデンサC1
が充電される。充電後、スイッチ素子7aをオンにする
と、コンデンサC1の放電電流がトリガートランス5aの
1次巻線Np1に瞬間的に流れ、2次巻線Ns1に高圧トリ
ガーパルスが発生する。なお、トリガー回路の入力電圧
Vdについては、特開平5ー205,893号の図6に
開示されているように、インバータ回路の電圧を使うな
どの方法がある。一方、スイッチ素子については、社団
法人照明学会が平成6年3月に発行した、JIER−0
27、「HIDの電子バラスト点灯システム研究調査委
員会報告書」の85ページに、機械的スイッチ、放電ギ
ャップ、半導体スイッチなどが用いられるとの記載があ
る。また、特開平5ー205,893号の図6にも電圧
応答スイッチ素子の応用例の記載がある。
【0005】図9に示す従来例は、トランス1段で昇圧
する1段昇圧方式の従来例で、部品点数の少ない利点が
ある。一方、この従来例では1段昇圧方式ため昇圧比を
高くする必要がある。例えば、トリガー回路の入力電圧
Vd=300Vを15kVに昇圧する場合、昇圧比は5
0倍になる。このように昇圧比が高い場合には、トリガ
ートランス5aの2次巻線Ns1の巻線数が多くなり、従っ
て、巻線抵抗が大きくなるという欠点があった。
【0006】図10は、2段昇圧方式の従来例である。
1段昇圧方式(図9)の場合と同様に、トリガー回路の
入力電圧Vdが入力され動作する。トリガー回路の入力
電圧Vdが立ち上がると、抵抗R2を通してコンデンサC
2を充電する。スイッチ素子7cがオンになると、コンデ
ンサC2の放電電流が、昇圧トランスLの1次巻線Np2
に瞬間的に流れ、2次巻線Ns2に、1段目の昇圧パルス
が発生する。次いで、1段目の昇圧パルス出力を整流素
子CR1で整流し、抵抗R1を通してコンデンサC1を充
電する。次に、スイッチ素子7bがオンになると、コンデ
ンサC1の放電電流がトリガートランス5bの1次巻線Np
1に瞬間的に流れ、2次巻線Ns1に高圧トリガーパルス
が発生する。2段昇圧方式では、トリガートランス5bの
昇圧比は、1段昇圧方式(図9)の場合よりも小さいと
いう利点がある。例えば、トリガー回路の入力電圧Vd
=300Vを1段目の昇圧トランスLで1kVに昇圧
し、2段目のトリガートランス5bで15KVに昇圧する
場合、トリガートランス5bの昇圧比は15になる。従っ
て、2次巻線Ns1の巻線数は、1段昇圧方式の場合より
も少なくてすみ、巻線抵抗を小さくできる利点がある。
しかしながら、2段昇圧方式では、昇圧回路が2回路に
なるため回路が複雑であり、小型化や低コスト化には不
都合であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ここで、最近の放電灯
技術の動向について説明する。液晶プロジェクタ等の光
学機器では、大画面化・高精細度化のために、高輝度化
が重要な技術課題になっている。このため、光源をショ
ートアーク化して、点光源化に近づけることが行われて
いる。この影響で、放電灯の特性は、低電圧化・大電流
化の動きになっている。例えば、従来100V、2.5
A(250W)の定格の放電灯が、最近では50V、5
A(250W)定格のようになって、同一のインピーダ
ンスであれば、4倍に電力損失が増加することになる。
大電流化に伴う電力損失の増加の対策が不充分な場合、
放電灯点灯装置の効率の低下によって大型化、コストア
ップなどの不都合が生じてしまう。従って、放電灯の高
輝度化に即した小型で低価格な大電流化対策が重要な技
術課題である。
【0008】コンバータ回路1の出力は、インバータ回
路4を通してトリガートランス5、放電灯6に直列に接
続する構成となっている。高圧トリガーパルスを発生後
の点灯時には、トリガートランス5には、ランプ電流が
流れる。従って、放電灯の高輝度化に即した大電流化の
技術動向に対応するためには、トリガートランス5の二
次巻線(ランプに接続される側)の低インピーダンス化
が重要な技術課題である。1段昇圧方式(図9)の従来
例では、トリガートランス5aの昇圧比が高く、二次巻線
Ns1の巻線抵抗が大きくなって、放電灯の大電流化に対
しては電力損失が大きくなり、効率の低下や、形状が大
きくなった。また、2段昇圧方式(図10)の従来例で
は、トリガートランス5bの二次巻線Ns1の巻線抵抗は小
さくできるが、昇圧回路が2回路になるため回路が複雑
であり、低コスト化や小型化には不都合であった。
【0009】本発明は、従来のこのような欠点をなく
し、放電灯の高輝度化に即した大電流化に伴う電力損失
の増加を防ぐと共に、簡単な回路構成で、高効率・小型
・低コストで安全な放電灯点灯装置を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(6)の本発明により達成される。
【0011】(1)本発明の放電灯点灯装置は、直流入
力電源に接続され、放電灯に出力を供給するコンバータ
回路と、一次巻線と二次巻線とを備える変圧手段を有
し、前記二次巻線に前記放電灯が接続され、該放電灯を
点灯するためのトリガーパルスを発生するトリガートラ
ンスと、容量素子が、前記トリガートランスの前記一次
巻線とスイッチ素子とに並列に接続され、該スイッチ素
子のオン期間に該一次巻線を介して放電し、該スイッチ
素子のオフ期間に前記コンバータ回路の二次側巻線を介
して充電するオン・オフ制御手段を有するトリガー回路
とを備えている。
【0012】(2)本発明の一態様による放電灯点灯装
置は、一次側巻線と二次側巻線とを備える変圧手段を有
し、前記一次側巻線が直流電源の対をなす出力に接続さ
れ、前記二次側巻線の第1の巻線が放電灯に接続され、
駆動回路によりオン・オフ作動して前記一次側巻線への
電流をオン・オフ制御するスイッチング素子を有するコ
ンバータ回路と、一次巻線と二次巻線とを備える変圧手
段を有し、前記二次巻線に前記放電灯が接続され、該放
電灯を点灯するためのトリガーパルスを発生するトリガ
ートランスと、容量素子が、前記トリガートランスの前
記一次巻線とスイッチ素子とに並列に接続され、該スイ
ッチ素子のオン期間に該一次巻線を介して放電し、該ス
イッチ素子のオフ期間に前記コンバータ回路の前記二次
側巻線の第2の巻線を介して充電するオン・オフ制御手
段を有するトリガー回路とを備えている。
【0013】(3)本発明の別の一態様による放電灯点
灯装置は、一次側巻線と二次側巻線とを備える変圧手段
を有し、前記一次側巻線及び容量素子と整流素子との並
列回路が直流電源の対をなす出力に接続され、前記容量
素子の両端が放電灯に接続され、駆動回路によりオン・
オフ作動して前記一次側巻線への電流をオン・オフ制御
するスイッチング素子を有するコンバータ回路と、一次
巻線と二次巻線とを備える変圧手段を有し、前記二次巻
線に前記放電灯が接続され、該放電灯を点灯するための
トリガーパルスを発生するトリガートランスと、容量素
子が、前記トリガートランスの前記一次巻線とスイッチ
素子とに並列に接続され、該スイッチ素子のオン期間に
該一次巻線を介して放電し、該スイッチ素子のオフ期間
に前記コンバータ回路の前記二次側巻線を介して充電す
るオン・オフ制御手段を有するトリガー回路とを備えて
いる。
【0014】(4)本発明の放電灯点灯装置において
は、前記オン・オフ制御手段は、前記スイッチ素子の動
作電圧を放電灯の点灯開始に必要な高圧トリガパルスが
発生できるようなトリガートランスの一次側電圧より大
きくなく、放電灯点灯後の前記トリガートランスの一次
側電圧より大きい値になるように設定して、前記スイッ
チ素子をオン・オフさせることが好ましい。また、本発
明においては、前記スイッチ素子が放電ギャップである
ことがさらに好ましい。
【0015】(5)本発明の好ましい実施の形態におい
ては、コンバータ回路の前記二次側巻線の第2の巻線を
前記二次側巻線の第1の巻線の出力側に直列に接続す
る。
【0016】(6)本発明の好ましい別の実施の形態に
おいては、トリガー回路の抵抗素子を低電位側に設け
る。
【0017】(作用)本発明では、コンバータ回路の変
圧手段にトリガー回路用として二次側巻線の第2の巻線
を付設することによって、一次電圧を容易に昇圧するこ
とができる。例えば、起動時の一次電圧が300Vとす
ると、3.33倍の変圧比でトリガー回路用巻線を付設
すれば1kVに昇圧できる。そして、これをトリガー回
路に加える。例えば、15kVの高圧トリガーパルスを
得るには、1kVから15kVに昇圧することになるの
で、トリガートランスの昇圧比は1:15という小さな
値になる。昇圧比が小さいということは巻線抵抗が小さ
いトリガートランスを設計でき、放電灯の大電流化対応
や高効率・小型・低コスト化が容易となる。第2に、放
電灯の起動時と点灯時におけるコンバータ回路の出力電
圧が異なる。このことを利用して、放電灯の点灯後は自
動的に高圧トリガーパルスの発生を停止する。安全な回
路動作が可能となる。すなわち、該トリガー回路用巻線
の出力電圧は、コンバータ回路用巻線の出力電圧と比例
し、放電灯の起動時のコンバータ回路用巻線出力電圧3
00V、トリガー回路用巻線の出力電圧1kVに設定し
たとすると、放電灯の点灯後にはコンバータ回路用巻線
はランプ電圧になり、例えば100V(ホットリスター
ト時)に低下する。この時、トリガー回路用巻線の出力
は1/3の330Vに低下する。そこで放電ギャップな
どのスイッチ素子の定格をを適切に選ぶことにより、ト
リガー回路用巻線の出力電圧が放電灯の起動時の1kV
の時に高圧トリガーパルスを発生、放電灯の点灯時の3
30Vの時に高圧トリガーパルスを停止といった制御が
可能になる。第3に、トリガー回路用巻線をコンバータ
回路用巻線に直列接続すれば、コンバータ回路の出力電
圧の上に積み上げることが出来るので、トリガー回路用
巻線の巻線数が少なくてすみ、コンバータ回路のインダ
クタンス素子の小型化に効果がある。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図につい
て説明する。先ず、図1を参照すると、この実施例にお
けるコンバータ回路11は、図示しない電源スイッチを介
して電池、又は交流整流後の直流のような直流電源1に
接続されたDCーDCコンバータである。変換トランス
13の一次側巻線Np11は、コンバータ駆動回路によりオ
ン・オフ作動して一次側巻線への電流をオン・オフ制御
するスイッチング素子Q11を介して直流電源1に接続さ
れている。さらに、二次側巻線の第1の巻線Ns11は、
その高圧側出力VH、低圧側出力VLがインバータ回路4
の入力側に接続してある。コンバータ回路11における変
換トランス13の二次側には、第2の巻線Ns12が巻線し
てあり、トリガー回路12の入力側に接続されている。
【0019】トリガー回路12は、整流素子CR1、抵抗
R1、容量素子C1、およびスイッチ素子7で構成され、
変換トランス13の二次側巻線の第2の巻線Ns12の出力
を整流素子CR1で整流し、抵抗R1を経由して、容量素
子C1を充電する。図7は、本実施例の動作波形であ
る。図7に図示する時間to〜時間t1のように容量素子
C1におけるトリガー回路電圧Vtgが上昇して、スイッ
チ素子7の定格を越えると、スイッチ素子7がオンとな
り、容量素子C1の放電電流がトリガートランス5の一
次巻線Np1に瞬間的に流れ、二次巻線Ns1から高圧トリ
ガーパルスを出力する。このときのスイッチ素子5に
は、例えば放電ギャップが適している。
【0020】図7を用いて本実施例の動作を説明する。
変換トランス13の二次側巻線の第1の巻線Ns11と二次
側巻線の第2の巻線Ns12の比率(Ns11:Ns12)を
1:3.33に、スイッチ素子7の定格を1kVに設定
した。コンバータ回路11の出力電圧が300Vのときト
リガー回路電圧Vtgは、300V×(Ns12/Ns11)に
向かって上昇してゆき、時間t1で約1kVに達する
と、スイッチ素子7がオンになり、瞬時に容量素子C1
が放電する。この瞬間トリガートランス5の二次巻線N
s1に、高圧トリガーパルスを出力する。容量素子C1が
放電後、放電灯が点灯しなかった場合には、時間t1〜
時間t4間のように、再び抵抗R1と容量素子C1の充電
時定数でC1の充電を繰り返し、時間t4で放電灯が点
灯する。このように、変換トランス13の二次側巻線に第
2の巻線Ns12を追加しただけの簡単な回路構成で、高
効率・小型・低コストな放電灯点灯装置を提供できるよ
うになった。さらに、実質的には変換トランス13とトリ
ガートランス5の2段昇圧なので、トリガートランス5
の二次巻線Ns1が少なくてすむ。例えば、前記実施例に
加え、トリガートランス5の一次巻線Np1と二次巻線N
s1の比率(Np1:Ns1)を1:15に設定しておけば、
昇圧比が15倍になり15kVを得ることが出来る。こ
のようにトリガートランス5の2次巻線が少なくてすむ
ので、巻線抵抗を下げることが出来る。従って、放電灯
の高輝度化に伴う大電流化への対応が可能になった。ま
た、点灯後に、コンバータ回路の出力電圧VHは、図11
に図示するようにランプ電圧になる。例えば、ランプ電
圧を100V(ホットリスタート時)とすると、トリガ
ー回路電圧Vtgは、100V×(Ns12/Ns11)=33
3Vに向かって上昇してゆく。この電圧では、1kVの
スイッチ素子19はオン出来ないので、トリガートランス
5は駆動できない。従って、点灯後には高圧トリガーパ
ルスの出力は、自動的に停止される。このため、点灯後
は自動的に高圧トリガーパルスを停止する制御が可能
で、安全面で好都合である。
【0021】図2は、本発明の第2の実施例を示すもの
で、コンバータ回路21の変換トランス23の二次側巻線の
第1の巻線Ns11の出力側に第2の巻線Ns12を直列に接
続した構成をとってある。これにより、動作は第1実施
例と基本的に同じで、第2の巻線Ns12の巻数を実質的
に少なくすることがでた。また第1の巻線Ns11をコン
バータ回路の出力側整流素子CR11の整流後に直列に接
続しても全く同じ効果が得られ、変換トランス23の小型
化ができた。
【0022】図3は、本発明の第3の実施例を示すもの
で、第2の実施例を更に発展させたものである。トリガ
ー回路32は、スイッチ素子7がオンするときに、瞬間的
に大きな放電電流が流れるため、他の回路に対してノイ
ズ源になりやすい。第2実施例では、抵抗R1がスイッ
チ素子7側に設置してあるが、第3実施例では、抵抗R
1を低電位側に設置し、インバータ回路4の低電位側VL
に接続した。低電位側VLは小信号を扱う制御回路等に
接続されているが、トリガー回路32と抵抗R1を通して
高インピーダンスに接続することで、ノイズ対策に効果
が大きい。第3実施例の動作は、第1実施例と基本的に
同じである。
【0023】図1〜図3に図示した第1実施例〜第3実
施例は、コンバータ−回路における変換トランスの一次
側巻線と二次側巻線が絶縁されている場合であるが、図
4〜図6に図示する変換トランスの一次側巻線と二次側
巻線が非絶縁の場合の第4実施例〜第6実施例において
も(図4は図1に、図5は図2に、図6は図3に類似す
る)、それぞれ同様の効果が得られた。
【0024】
【発明の効果】コンバータ回路の変換トランスに、第2
の巻線を設ける簡単な手段で1段目の昇圧回路を構成
し、その出力をトリガー回路に入力したので、簡単、か
つ少ない部品で低コストな小型なトリガー回路が構成で
きた。第2の効果として、トリガートランスの2次巻線
数を小さくすることができ、その結果、巻線抵抗を小さ
くできるので、放電灯の高輝度化に伴う大電流化の対応
や効率の向上、小型化が可能となった。第3の効果とし
て、放電灯の点灯後は自動的に高圧トリガーパルスを停
止できる構成になっているので、安全性が高くなった。
第4の効果として、コンバータ回路の変換トランスのト
リガー回路用巻線をコンバータの出力側に直列接続する
ことにより、コンバータ回路用巻線の出力に電圧を積み
上げることが出来るので、トリガー回路用巻線の巻線数
を減らすことができ、変換トランスの小型化が可能にな
った。第5の効果として、トリガー回路用巻線をコンバ
ータの出力巻線に直列接続する場合に、トリガー回路の
充電用抵抗を低電位側に設置し、他回路へのノイズ干渉
の防止を行うことができ、信頼性の高い放電灯点灯装置
が構成できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の要部を示す回路図
【図2】本発明の第2実施例の要部を示す回路図
【図3】本発明の第3実施例の要部を示す回路図
【図4】本発明の第4実施例の要部を示す回路図
【図5】本発明の第5実施例の要部を示す回路図
【図6】本発明の第6実施例の要部を示す回路図
【図7】本発明の動作を示すタイムチャート
【図8】放電灯点灯装置の構成を示すブロック図
【図9】第1の従来例を示す回路図
【図10】第2の従来例を示す回路図
【図11】コンバータ出力電圧の推移を示す図
【符号の説明】
1、11、21、31、41、51、61 コンバータ回路 2、2a、2b、12、22、32、42、52、62 トリガー回路 3 制御回路 4 インバータ回路 5、5a、5b トリガートランス 6 放電灯 7、7a、7b、7c スイッチ素子 8 直流電源 9 補助電源 13、23、33、43、53、63、 変換トランス

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流入力電源に接続され、放電灯に出力
    を供給するコンバータ回路と、 一次巻線と二次巻線とを備える変圧手段を有し、前記二
    次巻線に前記放電灯が接続され、該放電灯を点灯するた
    めのトリガーパルスを発生するトリガートランスと、 容量素子が、前記トリガートランスの前記一次巻線とス
    イッチ素子とに並列に接続され、該スイッチ素子のオン
    期間に該一次巻線を介して放電し、該スイッチ素子のオ
    フ期間に前記コンバータ回路の二次側巻線を介して充電
    するオン・オフ制御手段を有するトリガー回路と、を備
    えた放電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】 一次側巻線と二次側巻線とを備える変圧
    手段を有し、前記一次側巻線が直流電源の対をなす出力
    に接続され、前記二次側巻線の第1の巻線が放電灯に接
    続され、駆動回路によりオン・オフ作動して前記一次側
    巻線への電流をオン・オフ制御するスイッチング素子を
    有するコンバータ回路と、 一次巻線と二次巻線とを備える変圧手段を有し、前記二
    次巻線に前記放電灯が接続され、該放電灯を点灯するた
    めのトリガーパルスを発生するトリガートランスと、 容量素子が、前記トリガートランスの前記一次巻線とス
    イッチ素子とに並列に接続され、該スイッチ素子のオン
    期間に該一次巻線を介して放電し、該スイッチ素子のオ
    フ期間に前記コンバータ回路の前記二次側巻線の第2の
    巻線を介して充電するオン・オフ制御手段を有するトリ
    ガー回路と、を備えた放電灯点灯装置。
  3. 【請求項3】 一次側巻線と二次側巻線とを備える変圧
    手段を有し、前記一次側巻線及び容量素子と整流素子と
    の並列回路が直流電源の対をなす出力に接続され、前記
    容量素子の両端が放電灯に接続され、駆動回路によりオ
    ン・オフ作動して前記一次側巻線への電流をオン・オフ
    制御するスイッチング素子を有するコンバータ回路と、 一次巻線と二次巻線とを備える変圧手段を有し、前記二
    次巻線に前記放電灯が接続され、該放電灯を点灯するた
    めのトリガーパルスを発生するトリガートランスと、 容量素子が、前記トリガートランスの前記一次巻線とス
    イッチ素子とに並列に接続され、該スイッチ素子のオン
    期間に該一次巻線を介して放電し、該スイッチ素子のオ
    フ期間に前記コンバータ回路の前記二次側巻線を介して
    充電するオン・オフ制御手段を有するトリガー回路と、
    を備えた放電灯点灯装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれか1項
    に記載した放電灯点灯装置であって、 前記オン・オフ制御手段は、前記スイッチ素子の動作電
    圧を放電灯の点灯開始に必要な高圧トリガパルスが発生
    できるようなトリガートランスの一次側電圧より大きく
    なく、放電灯点灯後の前記トリガートランスの一次側電
    圧より大きい値になるように設定して、前記スイッチ素
    子をオン・オフさせることを特徴とする放電灯点灯装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載した放電灯点灯装置であ
    って、 前記スイッチ素子は、放電ギャップであることを特徴と
    する放電灯点灯装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれか1項
    に記載した放電灯点灯装置であって、 前記コンバータ回路の前記二次側巻線の第2の巻線を前
    記二次側巻線の第1の巻線の出力側に直列に接続するこ
    とを特徴とする放電灯点灯装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれか1項
    に記載した放電灯点灯装置であって、 前記トリガー回路の抵抗素子を低電位側に設けたことを
    特徴とする放電灯点灯装置。
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