JPH093527A - 連続加熱方法および装置 - Google Patents

連続加熱方法および装置

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JPH093527A
JPH093527A JP4721396A JP4721396A JPH093527A JP H093527 A JPH093527 A JP H093527A JP 4721396 A JP4721396 A JP 4721396A JP 4721396 A JP4721396 A JP 4721396A JP H093527 A JPH093527 A JP H093527A
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JP
Japan
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skid
flame
heated
fuel
combustion
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JP4721396A
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English (en)
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Junichi Hayashi
順一 林
Hideki Murakami
英樹 村上
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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  • Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼材等金属材料を連続加熱炉で加熱する際、
小規模の装置で燃料原単位を悪化させずに、スキッドマ
ーク発生を防止あるいは低減する。 【解決手段】 材料下面および/または上面のバーナ燃
焼炎を酸素過剰炎にするとともに、該酸素過剰炎に向け
て燃料を導入し、スキッドビーム近傍および/またはス
キッドビーム直上に高温燃焼域を形成する。バーナ燃焼
炎を酸素過剰炎とする燃焼系を設け、被加熱材料下面の
スキッドビーム近傍またはスキッドビームと、該材料上
面のスキッドビーム直上との、一方または双方に燃料投
入孔を設けた装置。 【効果】 炉入口から出口まで全長にわたり、所要箇所
に高温燃焼域を形成できるので、スキッドマーク防止あ
るいは著しい軽減が可能。鋼材等の金属材料の圧延や熱
処理に際し、操業が安定化し、製品品質が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼材などの金属材
料を加熱炉内のスキッドビームで支持して移送しつつ加
熱する際、該材料のスキッドマークを生じさせないか、
あるいは軽減するための方法および装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】スラブやビレット等の鋼片など金属材料
を熱間圧延する際、あるいは熱処理する際の加熱炉とし
て、被加熱材料をつぎつぎに通過させて所定温度に加熱
する連続加熱炉が使用される。この炉内では、被加熱材
はスキッドビームで支持され移送されるので、該レール
に接した部分、あるいは該レールにより加熱源から遮蔽
された部分に、スキッドマークと呼ばれる低温部が生じ
る。従来、その改善対策が種々行われているが、近年、
加熱炉内にてスキッドマーク部を局部的に加熱する方法
や装置が提案されている。
【0003】特開平5−179339号公報には、加熱
炉抽出側にスキッドマークを加熱する燃焼装置を設け、
被加熱材の温度を測定して、高温部とスキッドマーク部
である低温部との温度差を最小にする燃料流量および空
気流量で燃焼制御する装置および方法が提案されてい
る。しかし、炉の抽出側のみで加熱しても、スキッドマ
ーク低減には限界があり、また、このような燃焼装置
は、炉内の高温部には設置できないという問題がある。
【0004】特開平5−26583号公報には、サイド
バーナ方式の加熱炉において、サイドバーナに供給する
燃焼空気量を減らし、未燃焼ガスを含む火炎に向けて、
炉床の耐火物を通した配管から空気を吹き込んで未燃焼
ガスを燃焼させ、スキッドマーク部を局部加熱する方法
および装置が提案されている。しかし、空気を吹き込む
には、炉床に大きな配管を設ける必要があり、また予熱
空気を使用し難く、燃料原単位が悪化するという問題が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、鋼材などの
金属材料を連続加熱炉で加熱する際、小規模の装置で燃
料原単位を悪化させずに、スキッドマークを発生させな
いか、あるいは軽減するための方法および装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の第1発明法は、被加熱材料を加熱炉内のスキッドビ
ームで支持して移送しつつバーナ燃焼炎で加熱する連続
加熱方法において、該材料下面の該燃焼炎を酸素過剰炎
にするとともに、前記スキッドビーム近傍の該酸素過剰
炎に向けて燃料を導入し、該スキッドビーム近傍に高温
燃焼域を形成することを特徴とする連続加熱方法であ
る。
【0007】第2発明法は、被加熱材料を加熱炉内のス
キッドビームで支持して移送しつつバーナ燃焼炎で加熱
する連続加熱方法において、該材料上面の該燃焼炎を酸
素過剰炎にするとともに、前記スキッドビーム直上の該
酸素過剰炎に向けて、上面側の仕切壁に設置した燃料投
入孔より燃料を導入し、該スキッドビーム直上に高温燃
焼域を形成することを特徴とする連続加熱方法である。
【0008】第3発明法は、被加熱材料を加熱炉内のス
キッドビームで支持して移送しつつバーナ燃焼炎で加熱
する連続加熱方法において、該材料下面および上面の該
燃焼炎を酸素過剰炎にするとともに、前記スキッドビー
ム近傍の該酸素過剰炎および前記スキッドビーム直上の
該酸素過剰炎に向けて燃料を導入し、該スキッドビーム
近傍および該スキッドビーム直上に高温燃焼域を形成す
ることを特徴とする連続加熱方法である。そして、第
1、第2および第3発明法において、加熱炉から抽出さ
れた被加熱材料のスキッドマーク生成情報を把握し、該
情報に応じて、酸素過剰炎に向けて導入する燃料の導入
量を制御することが好ましい。
【0009】また、上記目的を達成する本発明の第1発
明装置は、被加熱材料を加熱炉内のスキッドビームで支
持して移送しつつバーナ燃焼炎で加熱する連続加熱装置
において、前記材料下面側の該燃焼炎を酸素過剰炎とす
る燃焼系を設けるとともに、前記材料下面の前記スキッ
ドビーム近傍または前記スキッドビームに燃料投入孔を
設けたことを特徴とする連続加熱装置である。
【0010】第2発明装置は、被加熱材料を加熱炉内の
スキッドビームで支持して移送しつつバーナ燃焼炎で加
熱する連続加熱装置において、前記材料上面側の該燃焼
炎を酸素過剰炎とする燃焼系を設けるとともに、前記材
料上面の前記スキッドビーム直上の仕切壁に燃料投入孔
を設けたことを特徴とする連続加熱装置である。
【0011】第3発明装置は、被加熱材料を加熱炉内の
スキッドビームで支持して移送しつつバーナ燃焼炎で加
熱する連続加熱装置において、前記材料下面側および上
面側の該燃焼炎を酸素過剰炎とする燃焼系を設けるとと
もに、前記材料下面の前記スキッドビーム近傍または前
記スキッドビームと、前記材料上面のスキッドビーム直
上との双方に、燃料投入孔を設けたことを特徴とする連
続加熱装置である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明法を図面に示す例により説
明する。図1は加熱炉の長さ方向縦断面図、図2は幅方
向縦断面図である。この例では、被加熱材料1をウォー
キングビーム方式のスキッドビームで支持し、図1の左
から右に、No.1加熱帯、No.2加熱帯、・・・N
o.8加熱帯と順次移送しつつ、バーナ5からの燃焼炎
で加熱している。スキッドビームは、固定ビーム2およ
び可動ビーム3からなり、可動ビーム3により、被加熱
材料1を上昇前進降下させて移送する。また、本発明法
はこの例に限らず、被加熱材料を、スキッドビーム上を
摺動させて移送するプッシャー方式に適用することもで
きる。
【0013】第1発明法は、このような連続加熱炉にお
いて、被加熱材料1下面側のバーナ5からは、燃料と、
該燃料を燃焼させるに必要な量よりも過剰の空気等の酸
素源を導入し、酸素過剰炎を形成して被加熱材料1を加
熱する。被加熱材料1上面側のバーナ5からは、通常の
燃焼炎で加熱する。
【0014】そして、被加熱材料1下面側の炉内に設け
た燃料投入孔6から、スキッドビーム近傍の該酸素過剰
炎に向けて燃料を導入する。すると、該燃料と過剰酸素
が反応して高温燃焼域が形成され、スキッドビーム近傍
の放射伝熱能力が高められる。この高温燃焼域により被
加熱材料のスキッドマーク発生部位を下側から高温加熱
することで、スキッドマークを発生させないか、あるい
は著しく軽減することができる。
【0015】図1および図2の例では、燃料配管8を固
定ビーム2の支柱に沿って配設し、該配管8先端の開口
を燃料投入孔6としているが、燃料配管8を下面側の仕
切壁4に沿って、あるいは仕切壁4の内部に配設し、燃
料投入孔6をスキッドビーム近傍に設けてもよい。ま
た、図3に示すように、スキッドビーム14に燃料管1
7を内設し、該ビーム14表面の開口を燃料投入孔6と
してもよい。
【0016】図3において、16は被加熱材料に接する
ライダーであり、スキッドビーム14内の冷却水管18
を通る水により冷却される。燃料管17はライダー16
の両側に内設し、両側のスキッドビーム14面に燃料投
入孔6を設けている。15はスキッドビーム14の支柱
であり、燃料管17は、冷却水管18とともに支柱15
内を通して外部配管と接続することができる。
【0017】第2発明法は、被加熱材料1上面側のバー
ナ5からは、燃料と、該燃料を燃焼させるに必要な量よ
りも過剰の空気等の酸素源を導入し、酸素過剰炎を形成
して被加熱材料1を加熱する。被加熱材料1下面側のバ
ーナ5からは、通常の燃焼炎で加熱する。そして、被加
熱材料1上面側炉内の仕切壁4に設置した燃料投入孔6
から、スキッドビーム直上の該酸素過剰炎に向けて燃料
を導入する。すると、該燃料と過剰酸素が反応して高温
燃焼域が形成され、スキッドビーム直上の放射伝熱能力
が高められる。
【0018】この高温燃焼域により被加熱材料のスキッ
ドマーク発生部位を上側から高温加熱することで、スキ
ッドマークを発生させないか、あるいは著しく軽減する
ことができる。燃料投入孔6の設置位置は被加熱材料に
近い方がよく、図1および図2の例では、燃料配管8を
上面側の仕切壁4の内部あるいは表面に沿って配設し、
該配管先端の開口を仕切り壁4の下端部に設けて燃料投
入孔6としている。
【0019】第3発明法は、被加熱材料1下面側および
上面側のバーナ5から、燃料と、該燃料を燃焼させるに
必要な量よりも過剰の空気等の酸素源を導入し、酸素過
剰炎を形成して被加熱材料1を加熱する。そして、被加
熱材料1下面側の炉内に設けた燃料投入孔6から、スキ
ッドビーム近傍の該酸素過剰炎に向けて燃料を導入す
る。また、被加熱材料1上面側の炉内に設けた燃料投入
孔6から、スキッドビーム直上の該酸素過剰炎に向けて
燃料を導入する。すると、該燃料と過剰酸素が反応して
高温燃焼域が形成され、スキッドビーム近傍および直上
の放射伝熱能力が高められる。
【0020】この高温燃焼域により被加熱材料のスキッ
ドマーク発生部位を下側および上側から高温加熱するこ
とで、スキッドマークを発生させないか、あるいは著し
く軽減することができる。図1および図2の例では、燃
料投入孔6を上面側では仕切壁4に、下面側では固定ビ
ーム2に、それぞれ設けているが、下面側でも仕切壁4
に設けることができる。また、下面側では図3のよう
に、スキッドビーム14に燃料管17を内設し、該ビー
ム14表面の開口を燃料投入孔6とすることもできる。
【0021】本発明法では、連続加熱炉の入口から出口
まで全長にわたり、各バーナ5からの燃焼炎に高温燃焼
域7を形成することができる。図1の例は、下面側には
全バーナ5からの燃焼炎に、上面側にはNo.1加熱帯
の内側からNo.8加熱帯の内側までのバーナ5からの
燃焼炎に、高温燃焼域7を形成している。したがって、
スキッドマーク発生部位に対する加熱効果が優れ、炉か
ら抽出した材料にはスキッドマークがないか、あるいは
著しく軽減される。
【0022】なお、高温燃焼域7を形成する燃焼炎は、
図1の例のほか、スキッドマーク発生状況に応じ、炉長
方向の任意のバーナ5からの燃焼炎とすることができ
る。スキッドマーク発生状況は、被加熱材料1の種類や
サイズ、加熱温度、各加熱帯の温度分布などにより経験
的に把握することができる。
【0023】高温燃焼域7を形成するため、燃料投入孔
6からは燃料のみを導入する。したがって、燃料投入孔
6は、耐熱鋼管やセラミックス管等の細管先端の開口と
することができ、燃料配管8も細管でよい。このため、
図1および図2のように、上面側の仕切壁4および下面
側の固定ビーム2に、また、下面側でも仕切壁4に設置
することができる。さらに、下面側では、図3のよう
に、スキッドビーム14に燃料管17を内設し、該ビー
ム14表面の開口を燃料投入孔6とすることもできる。
そして、設置はいずれの場合も容易であり、配管の寿命
も問題なく、小規模な設備でよい。
【0024】また、バーナ5から導入する燃料と、該バ
ーナ5に対応する燃料投入孔6から導入する燃料の割合
は、スキッドマーク発生状況に応じて、適宜設定するこ
とができる。さらに、本発明法は、図1および図2のよ
うな、炉の側壁に幅方向に向けてバーナ5を設けた加熱
炉に適用するほか、図4のように、炉の長さ方向に向け
てバーナ5を設けた加熱炉に適用することもできる。さ
らにまた、本発明法において、バーナ5としては、対向
させた1対を交互に燃焼と蓄熱に切替える方式のものを
採用することもできる。
【0025】本発明の好ましい態様では、加熱炉から抽
出された材料のスキッドマーク生成情報を把握し、該情
報に応じて、燃料投入孔6からの燃料導入量を制御す
る。具体的には、炉抽出後の工程、たとえば粗圧延工程
で材料の温度分布を計測して得られるスキッドマーク生
成情報、あるいは圧延機の負荷変動から得られるスキッ
ドマーク生成情報等を採用することができる。そして、
図2に示すような流量制御弁9により、炉幅方向の各燃
料投入孔6からの燃料導入量をフィードバック制御する
ことで、つぎの被加熱材料1のスキッドマーク発生を防
止あるいは軽減することができる。
【0026】つぎに、本発明の第1発明装置は、図1お
よび図2に示すような、あるいは図3に示すような連続
加熱装置において、被加熱材料1の下面側のバーナ5の
燃焼炎を酸素過剰炎とする燃焼系を設けるとともに、該
材料1下面のスキッドビーム近傍または該スキッドビー
ムに燃料投入孔6を設けたことを特徴とする装置であ
る。燃焼系としては、バーナ5に供給する燃料および空
気の供給量を、酸素過剰炎となるように調整する流量調
整機能をもったものであればよく、燃料供給配管および
燃焼用空気供給管の一方または双方に流量調整弁を設
け、燃料投入孔6からの燃料供給量に応じて、適宜流量
調整すればよい。
【0027】燃料投入孔6は、図1および図2に示すよ
うに、燃料配管8を固定ビーム2の支柱に沿って配設
し、該配管8の先端を、被加熱材料1下面のスキッドビ
ーム近傍に開口させたものとすることができる。また、
燃料配管8を下面側の仕切壁4に沿って、あるいは仕切
壁4の内部に配設し、該配管8の先端を被加熱材料1下
面のスキッドビーム近傍に開口させたものとしてもよ
い。さらに、また、図3に示すように、スキッドビーム
14に燃料管17を内設し、該ビーム14表面に開口さ
せることで、該ビーム14に燃料投入孔6を設けること
もできる。
【0028】第2発明装置は、図1および図2に示すよ
うな、あるいは図3に示すような連続加熱装置におい
て、被加熱材料1の上面側のバーナ5の燃焼炎を酸素過
剰炎とする燃焼系を設けるとともに、該材料1上面のス
キッドビーム直上の仕切壁4に燃料投入孔6を設けたこ
とを特徴とする装置である。燃焼系は、上記第1発明装
置と同様、バーナ5に供給する燃料および空気の供給量
を酸素過剰炎となるように調整する流量調整機能をもつ
ものであればよい。燃料投入孔6の設置位置は被加熱材
料に近い方がよく、図1および図2の例では、燃料配管
8を上面側の仕切壁4の内部あるいは表面に沿って配設
し、該配管先端の開口を仕切り壁4の下端部に設けて燃
料投入孔6としている。
【0029】第3発明装置は、図1および図2に示すよ
うな、あるいは図3に示すような連続加熱装置におい
て、被加熱材料1の下面側および上面側のバーナ5の燃
焼炎を酸素過剰炎とする燃焼系を設けるとともに、該材
料1下面のスキッドビーム近傍または該スキッドビーム
と、前記材料上面のスキッドビーム直上との双方に、燃
料投入孔を設けたことを特徴とする連続加熱装置であ
る。燃焼系は、上記第1発明装置および第2発明装置と
同様、バーナ5に供給する燃料および空気の供給量を、
酸素過剰炎となるように調整する流量調整機能をもつも
のであればよい。
【0030】燃料投入孔6は、被加熱材料1下面側で
は、第1発明装置と同様、スキッド固定ビームの支柱に
沿って配設した燃料配管8や、下面側の仕切壁4に沿っ
て、あるいは仕切壁4の内部に配設した該配管8の先端
を被加熱材料1下面のスキッドビーム近傍に開口させた
ものとしてもよく、また、図3のように、スキッドビー
ム14に燃料管17を内設し、該ビーム14表面に開口
させることで、該ビーム14に設けることもできる。被
加熱材料1上面側では、第2発明装置と同様、上面側の
仕切壁4に設けることができる。
【0031】なお、上記各本発明装置は、図1および図
2に示すようなウォーキングビーム方式のほか、プッシ
ャー方式に適用することもできる。また、バーナ5とし
ては、対向させた1対を交互に燃焼と蓄熱に切替える方
式のものを採用することもできる。そして、本発明装置
の作用は、上記本発明法について説明したとおりであ
る。
【0032】
【実施例】
[本発明例1]:図1および図2に示す本発明の連続加
熱装置により、幅960mm、厚さ255mm、長さ901
6mmの鋼片を被加熱材料1として加熱した。図1のよう
に、鋼片の下面側では、全バーナ5からの燃焼炎に、上
面側では、No.1加熱帯の内側からNo.8加熱帯の
内側までのバーナ5からの燃焼炎に、それぞれ、燃料投
入口6から燃料を導入して、高温燃焼域7を形成した。
バーナ5は、両側壁から対向させた1対のものを交互に
燃焼と蓄熱に切替える方式のものとした。
【0033】各加熱帯において、バーナ5および燃料投
入孔6から炉内に導入する燃料を、図5に示すような配
管系統により制御した。すなわち、当該加熱帯に供給す
る燃料の総量を流量制御弁12により制御し、バーナ5
および燃料投入孔6から炉内に導入する燃料の割合を流
量制御弁10により制御した。また加熱帯内の2本のバ
ーナ5への配分を流量制御弁11により、6対の燃料投
入孔6への配分を流量制御弁9により制御した。制御指
令は、流量制御器13にあらかじめ入力した、スキッド
マーク生成情報に基づいて行った。表1に、バーナ5お
よび燃料投入孔6から炉内に導入した燃料の割合を示
す。
【0034】鋼片の長さ方向温度分布を、各加熱帯毎に
測定した結果を図6に示す。測定点の番号は、1が端部
であり、20は中央部で図2の破線の位置に相当する。
図6の上側に示すは固定ビーム2の位置を示し、は
可動ビーム3の位置を示す。鋼片の長さ方向温度分布は
ほぼ均一であり、スキッドマークは発生していないとい
える。
【0035】
【表1】
【0036】[従来例]:8個の加熱帯からなる従来の
連続加熱装置により、本発明例1と同様の鋼片を加熱し
た。鋼片の上側、下側ともに、蓄熱燃焼切替え方式のバ
ーナを採用し、燃料投入孔は設けず、本発明例と同様に
ウォーキングビーム方式で鋼片を移送した。鋼片の長さ
方向温度分布を、本発明例と同様に測定した結果、図7
に示すように、固定ビーム2および稼働ビーム3の位置
にスキッドマークが発生したことがわかる。
【0037】[本発明例2]:図1および図2に示すよ
うな連続加熱装置において、図3に示すようなスキッド
ビーム14を採用し、幅1500mm、厚さ245mm、長
さ7000mmの鋼片を被加熱材料1として加熱した。図
1のように、鋼片の下面側では、全バーナ5からの燃焼
炎に、上面側では、No.1加熱帯の内側からNo.8
加熱帯の内側までのバーナ5からの燃焼炎に、それぞ
れ、燃料投入口6から燃料を導入して、高温燃焼域7を
形成した。バーナ5は、両側壁から対向させた1対のも
のを交互に燃焼と蓄熱に切替える方式のものとした。
【0038】各加熱帯における、バーナ5の燃焼および
燃料投入孔6からの燃料導入を、図8に示すようにして
制御した。図8は、被加熱材料1の下面側について示し
ているが、上面側についても、同様に制御した。すなわ
ち、当該加熱帯に供給する燃料の総量を流量制御弁12
により、空気量を流量制御弁19により制御し、バーナ
5および燃料投入孔6から炉内に導入する燃料の割合を
流量制御弁10により制御した。6個の燃料投入孔6へ
の配分を流量制御弁9により制御した。バーナ5の燃焼
と蓄熱の切替えは、切替弁20および21を切替えるこ
とで行った。
【0039】図8は、右側のバーナ5−1で燃焼し、左
側のバーナ5−2では、排ガスを切替弁21を経て吸引
ブロワー22で吸引することで蓄熱を行っている状態を
示している。各流量調整弁および切替弁の制御は、制御
器23の指令により行った。また、比較例として、燃料
投入孔6から燃料を導入せず、高温燃焼域7を形成しな
いほかは、上記本発明例と同様の条件で加熱した。
【0040】加熱抽出直後の鋼片の断面温度分布を図9
に示す。(a)および(b)が本発明例、(c)および
(d)が比較例である。(a)および(c)は、鋼片長
さ方向縦断面の中心部から端面までの温度分布を等温線
で示したもの、(b)および(d)は、それぞれ(a)
および(c)の一点鎖線上の温度を示すグラフである。
比較例では、スキッドマークの温度差が50℃もあった
のに対し、本発明例では20℃まで低減している。
【0041】
【発明の効果】本発明は、鋼材などの金属材料を加熱炉
内のスキッドビームで支持し、ウォーキングビーム方式
あるいはプッシャー方式により、炉内を移送しつつ加熱
する際、バーナとは別に、燃料投入孔から燃料のみを炉
内に導入して、バーナ燃焼炎に高温燃焼域を形成するも
のであり、燃料投入孔までを小径の配管で構成できる。
このため、炉入口から出口まで全長にわたり所要箇所に
燃料を導入できるので、スキッドマーク発生の防止、あ
るいは著しい軽減が可能である。そして燃料原単位を悪
化させるおそれもない。したがって、鋼材等の金属材料
の圧延や熱処理に際して、操業が安定化し、製品品質が
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明法及び装置の例を示す炉長方向縦断面図
である。
【図2】本発明法及び装置の例を示す炉幅方向縦断面図
で、図1のA−A矢視図である。
【図3】本発明法及び装置におけるスキッドビームの例
を示す一部断面斜視図である。
【図4】本発明法及び装置の別の例を示す断面図であ
る。
【図5】本発明例1における燃料の流量制御系統図であ
る。
【図6】本発明例1における鋼片の長さ方向温度分布を
示すグラフである。
【図7】従来例における鋼片の長さ方向温度分布を示す
グラフである。
【図8】本発明例2における燃焼の制御系統図である。
【図9】本発明例2における鋼片の長さ方向温度分布を
示すグラフである。
【符号の説明】
1…被加熱材料 2…固定ビーム 3…可動ビーム 4…仕切壁 5…バーナ 6…燃料投入孔 7…高温燃焼域 8…燃料配管 9,10,11,12…流量制御弁 13…流量制御器 14…スキッドビーム 15…支柱 16…ライダー 17…燃料管 18…冷却水管 19…流量制御弁 20,21…切替弁 22…吸引ブロワー 23…制御器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加熱材料を加熱炉内のスキッドビーム
    で支持して移送しつつバーナ燃焼炎で加熱する連続加熱
    方法において、該材料下面の該燃焼炎を酸素過剰炎にす
    るとともに、前記スキッドビーム近傍の該酸素過剰炎に
    向けて燃料を導入し、該スキッドビーム近傍に高温燃焼
    域を形成することを特徴とする連続加熱方法。
  2. 【請求項2】 被加熱材料を加熱炉内のスキッドビーム
    で支持して移送しつつバーナ燃焼炎で加熱する連続加熱
    方法において、該材料上面の該燃焼炎を酸素過剰炎にす
    るとともに、前記スキッドビーム直上の該酸素過剰炎に
    向けて、上面側の仕切壁に設置した燃料投入孔より燃料
    を導入し、該スキッドビーム直上に高温燃焼域を形成す
    ることを特徴とする連続加熱方法。
  3. 【請求項3】 被加熱材料を加熱炉内のスキッドビーム
    で支持して移送しつつバーナ燃焼炎で加熱する連続加熱
    方法において、該材料下面および上面の該燃焼炎を酸素
    過剰炎にするとともに、前記スキッドビーム近傍の該酸
    素過剰炎および前記スキッドビーム直上の該酸素過剰炎
    に向けて燃料を導入し、該スキッドビーム近傍および該
    スキッドビーム直上に高温燃焼域を形成することを特徴
    とする連続加熱方法。
  4. 【請求項4】 加熱炉から抽出された被加熱材料のスキ
    ッドマーク生成情報を把握し、該情報に応じて、酸素過
    剰炎に向けて導入する燃料の導入量を制御することを特
    徴とする、請求項1,2または3記載の連続加熱方法。
  5. 【請求項5】 被加熱材料を加熱炉内のスキッドビーム
    で支持して移送しつつバーナ燃焼炎で加熱する連続加熱
    装置において、前記材料下面側の該燃焼炎を酸素過剰炎
    とする燃焼系を設けるとともに、前記材料下面の前記ス
    キッドビーム近傍または前記スキッドビームに燃料投入
    孔を設けたことを特徴とする連続加熱装置。
  6. 【請求項6】 被加熱材料を加熱炉内のスキッドビーム
    で支持して移送しつつバーナ燃焼炎で加熱する連続加熱
    装置において、前記材料上面側の該燃焼炎を酸素過剰炎
    とする燃焼系を設けるとともに、前記材料上面の前記ス
    キッドビーム直上の仕切壁に燃料投入孔を設けたことを
    特徴とする連続加熱装置。
  7. 【請求項7】 被加熱材料を加熱炉内のスキッドビーム
    で支持して移送しつつバーナ燃焼炎で加熱する連続加熱
    装置において、前記材料下面側および上面側の該燃焼炎
    を酸素過剰炎とする燃焼系を設けるとともに、前記材料
    下面の前記スキッドビーム近傍または前記スキッドビー
    ムと、前記材料上面のスキッドビーム直上との双方に、
    燃料投入孔を設けたことを特徴とする連続加熱装置。
JP4721396A 1995-04-20 1996-03-05 連続加熱方法および装置 Pending JPH093527A (ja)

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