JPH0935216A - 磁気抵抗効果膜及び磁気記録ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果膜及び磁気記録ヘッド

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JPH0935216A
JPH0935216A JP18529095A JP18529095A JPH0935216A JP H0935216 A JPH0935216 A JP H0935216A JP 18529095 A JP18529095 A JP 18529095A JP 18529095 A JP18529095 A JP 18529095A JP H0935216 A JPH0935216 A JP H0935216A
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JP
Japan
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layer
ferromagnetic
film
centered cubic
cobalt
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JP18529095A
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Teruaki Takeuchi
輝明 竹内
Atsushi Nakamura
敦 中村
Masaaki Futamoto
正昭 二本
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y25/00Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/32Spin-exchange-coupled multilayers, e.g. nanostructured superlattices
    • H01F10/324Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer
    • H01F10/3268Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer the exchange coupling being asymmetric, e.g. by use of additional pinning, by using antiferromagnetic or ferromagnetic coupling interface, i.e. so-called spin-valve [SV] structure, e.g. NiFe/Cu/NiFe/FeMn
    • H01F10/3281Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer the exchange coupling being asymmetric, e.g. by use of additional pinning, by using antiferromagnetic or ferromagnetic coupling interface, i.e. so-called spin-valve [SV] structure, e.g. NiFe/Cu/NiFe/FeMn only by use of asymmetry of the magnetic film pair itself, i.e. so-called pseudospin valve [PSV] structure, e.g. NiFe/Cu/Co

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Abstract

(57)【要約】 【構成】多層構造の磁気抵抗効果膜で、組成の異なる2
種類の強磁性層を非強磁性層を挟んで交互に積層する
か、あるいは、結晶構造の異なる2種類の強磁性層を非
強磁性層を挟んで交互に積層し、さらに、各層の結晶配
向を3次元的に揃えた。 【効果】高感度、すなわち、微小磁界の変化に対し磁気
抵抗変化率が大きな磁気抵抗効果膜を形成することがで
きた。このため、磁気ディスク装置等の磁気記録装置の
飛躍的性能向上が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気ディスク等の磁気記
録装置に係り、特に、検出感度の高い情報読出し部分に
関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク等の磁気記録装置における
最大の課題は、記録の高密度化であり、そのために、記
録情報の読出し性能の向上を可能とする磁気抵抗効果を
用いた磁気ヘッドの開発が進められている。磁気抵抗効
果とは、強磁性体の薄膜に磁界が印加された時に電気抵
抗値が変化する現象である。この現象を用いて記録情報
を読出すには、磁気記録媒体からの漏洩磁界を磁気抵抗
効果膜に導き、この膜の磁化の向きを変化させて電気抵
抗値の変化を検出することにより行う。したがって、磁
界の変化に対して電気抵抗値の変化が大きいほど信号対
雑音比が大きく、良好な特性を示す。
【0003】従来、この磁気抵抗効果を生じる薄膜とし
てパーマロイ等の薄膜が用いられていたが、磁界印加の
有無による抵抗の変化率は高々4%であった。この変化
率を大きくする試みが、ジャーナル・オブ・マグネティ
ズム・アンド・マグネティック・マテリアルズ第94
巻,L1−L5ページに示され、1.5nm 厚のコバル
トの薄層と0.9nm 厚の銅の薄層とを交互に積層した
多層膜が、48%の磁気抵抗変化率を有することが報告
されている。
【0004】しかし、この膜では、検出感度が低いとい
う問題がある。すなわち、磁気抵抗変化に必要な磁界が
大きく、抵抗変化率を得るのに4000エルステッド
(以下Oe)もの大きな磁界が必要であった。この多層
膜では、隣接する強磁性層の磁化が平行の場合と、反平
行の場合とで電気抵抗の差が大きいことを用いている
が、この反平行となる相互作用が磁界換算で約4000
Oeと強く、反平行状態から平行状態へ移すのに、大き
な磁界を必要とするのである。磁気ディスク等の磁気記
録装置の磁気ヘッドで、記録情報の読出しを行うには、
数十Oeの磁界で動作する必要があるため、上記膜を直
ちに磁気ヘッドに用いることはできない。
【0005】磁化の反平行状態から平行状態への変化に
必要な磁界を弱くする多層膜の試みが、ジャーナル・オ
ブ・ザ・フィジカル・ソサイエティ・オブ・ジャパン第
59巻,3061−3064ページに示されたコバルト
(Co),パーマロイ(Ni−Fe合金)および銅(C
u)の3種類の層から成る膜である。報告された膜は、
Ni−Fe(3nm),Cu(5nm),Co(3n
m)およびCu(5nm)の組を15周期積層したもの
である。
【0006】すなわち、この膜は、磁気的にソフトなN
iFe層とやや保磁力の大きいCo層が非磁性のCu層
で隔てられた構造のものである。ここで、Cu層は5n
m厚と十分厚いので、Ni−Fe層とCo層との間の磁
気的な結合は弱く、両方の磁性層はそれぞれ独立に振る
舞う。
【0007】この膜を十分強い外部磁界によって一旦飽
和させると、Ni−Fe層もCo層も磁化方向は磁界印
加方向となり両者の磁化の向きは平行となり、この時の
電気抵抗は低い。この状態から零磁界を通って次第に逆
方向に磁界を増加させていくと、Ni−Fe層は弱い磁
界で容易に磁化反転する。これに対し、Co層の磁化反
転には数百Oeの磁界が必要であるため、磁界掃引の過
程で両者の磁化の向きが反平行となり、電気抵抗は高く
なる。すなわち、この膜では電気抵抗の変化が生じるた
めには、NiFe層の磁化反転が生じる弱い磁界で十分
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記Cu
/Co/Cu/Ni−Fe多層膜では、磁化の反平行状
態から平行状態への変化に必要な磁界が弱いという利点
があるが、磁気抵抗変化率の最大値が数%と小さいこと
が問題である。
【0009】本発明の目的は、磁化の反平行状態から平
行状態への変化に必要な磁界が弱いままで、磁気抵抗変
化率の最大値を向上させ、高感度の磁気抵抗効果膜を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】2種類の強磁性層と非強
磁性層とから成る多層構造の磁気抵抗効果膜で、膜の各
層の結晶配向を揃え2種類の強磁性層間での異方性磁界
に大きな差をつけることにより上記課題は達成される。
特に、一方の強磁性層がコバルト(Co)またはCoを
含む強磁性合金であり、その結晶配向を揃えると効果的
である。また、2種類の強磁性層および非強磁性層のす
べてをエピタキシャル成長させると、このような状態が
確実に得られる。
【0011】
【作用】図3に示す2種類の強磁性層1及び2と非強磁
性層3とから成る多層構造の磁気抵抗効果膜で、結晶配
向が膜面内で一方向に揃っていることにより、一方の強
磁性層1に図中矢印で示した、膜面内での大きな一軸性
の磁気異方性が生じる。
【0012】図4(a)に示すように、磁界Hをマイナ
ス方向に十分強く印加すると、どちらの強磁性層でも磁
化は磁界印加方向を向く。この時、2種類の強磁性層の
磁化の向きは平行となるため、電気抵抗は低い。
【0013】この状態から磁界零を通過し磁界を徐々に
増加させると、図4(c)に示すように、異方性磁界の
小さい強磁性層の磁化は先に反転する。しかし、その時
の磁界が、異方性磁界の大きい強磁性層の異方性磁界H
kより小さければ、異方性磁界の大きい強磁性層の磁化
は、反転しない。しかも、この強磁性層では、結晶配向
が膜面内で一方向に揃っているため全領域で磁化が同一
方向を向いた状態が保たれる。すなわち、この場合には
2種類の強磁性層の磁化方向が確実に反平行となるた
め、電気抵抗は高い。
【0014】この膜によれば、異方性磁界が小さい強磁
性層が磁化反転する磁界範囲では、異方性磁界の大きい
強磁性層は全領域で磁化が同一方向を向いた状態が保た
れるため、磁化の平行配置と反平行配置との電気抵抗の
差が大きい。また、磁化配置の変化に必要な磁界が小さ
いため、高い感度が得られる。
【0015】比較のため、結晶配向を膜面内で一方向に
揃えない場合、すなわち、強磁性層の結晶配向がランダ
ムな場合を図5に示す。この場合にも、十分強い磁界を
マイナス方向に印加した時には磁化はマイナス方向を向
く。しかし、磁界を零あるいはわずかにでも逆方向に印
加すると、図5(b)および(c)に示すように、結晶
配向がランダムであるため、各結晶粒の結晶配向で決ま
る磁化容易方向もランダムであり、磁化方向が磁界印加
を印加したマイナス方向からずれた結晶粒が存在するよ
うになる。したがって、零磁界を通って逆方向に磁界を
印加し異方性磁界の小さい強磁性層の磁化が反転した時
には、磁化方向がマイナス印加方向からずれた結晶粒が
存在する。したがって、この場合には2種類の強磁性層
の反平行の程度が低下するため、異方性磁界の小さい強
磁性層の磁化の反転前後での電気抵抗の変化が小さい。
【0016】
【実施例】本発明の一実施例を図1を用いて説明する。
膜形成にはスパッタ法を用い、MgO(110)単結晶
基板上にまず5nm厚の体心立方構造のCrで下地層4
を形成した。この上にCo(2nm),Cr(2.5n
m),Cu(2.5nm),Ni−Fe合金(1.5n
m),Cu(2.5nm),Cr(2.5nm)を順に積
層し、この一連の積層を順次繰り返した。このような積
層により各層の結晶配向は以下のようになる。MgO
(110)基板上に被着したCr層4は基板にエピタキ
シャルに成長し(211)に配向する。ここで、Crの
(211)面の原子配列が六方最密構造のCoの(10.
0)面の原子配列に類似しているため、Crの(21
1)面上に被着したCo層1は六方最密の結晶構造とな
り、しかも(10.0)に配向する。この上のCr層31
の上に被着したCu層32は面心立方構造で(110)
に配向する。したがって、この上に被着した磁気異方性
の小さい面心立方構造のNi−Fe合金(Ni78%,
Fe22%)の層2も(110)に配向する。この上のC
u層32の上に被着したCr層31は(211)に配向
する。このため、このような積層を繰り返すことによ
り、非強磁性であるCrとCuの層を挟んで六方最密構
造で(10.0)に配向したCoと面心立方構造のNi
−Fe合金が交互に積層した膜が形成される。本実施例
では、この1組の積層を10周期繰り返した。
【0017】この膜では、六方最密構造のCoが(1
0.0)に配向したことに基づき、Co層では、膜面内
の<00.1> 方向を磁化容易方向とする約7kOeの
大きな異方性磁界が生じている。このため、膜面内でC
oの<00.1> 方向に十分強い磁界を印加し、一旦、
Co層の磁化を飽和させておけば、Ni−Fe合金の磁
化が反転する磁界範囲では、Co層の磁化方向は<0
0.1> 方向に固定されている。すなわち、この磁界範
囲では、Co層の各結晶粒の磁化はすべて平行に揃って
いる。このため、磁界を変化させることによりCo層と
Ni−Fe合金層との磁化の平行状態と反平行状態とが
高効率で得られる。
【0018】この膜における磁気抵抗変化率と印加磁界
との関係は図2のようになり、40Oeの印加磁界の変
化に対する磁気抵抗変化率が15%と高い感度が得られ
た。この膜のもう一つの利点は、Co層の磁化が実効的
に変化しないため、磁気抵抗変化率の値がNi−Fe合
金の磁化の向きのみで決まるため、特性の制御性が向上
することにある。
【0019】実施例では、良好なエピタキシャル成長を
狙い、六方最密Co層の両側にはCr層を配置し、Ni
−Fe合金層の両側にはCuを配置した。しかし、六方
最密Co層の上のCr層およびNi−Fe合金層の上の
Cu層がなくとも、六方最密Co層の下のCr層および
Ni−Fe合金層の下のCu層が存在すれば、磁気抵抗
変化の最大値は劣るものの上記の膜に似た結果が得られ
た。また、実施例では下地層としてCrを用いたが、体
心立方構造のFeを用いても同じ結果が得られた。さら
に、実施例で、Ni−Fe合金の代わりにNi−Feー
Co合金を用いても同様の結果が得られた。
【0020】本発明の一実施例を図6を用いて説明す
る。ここでも、基板にはMgO(110)単結晶を用い、基
板上にまず5nm厚の体心立方構造のCrで下地層4を
形成した。この上にCo(2nm),Cr(5nm),
Fe(1.5nm)およびCr(5nm)の積層の組を1
0回繰り返した。このような積層により各層の結晶配向
は以下のようになる。MgO(110)基板上に被着し
たCr層4は基板にエピタキシャルに成長し(211)
に配向する。ここで、Crの(211)面の原子配列が
六方最密構造のCoの(10.0)面の原子配列に似て
いるため、Crの(211)面上に被着したCo層1は
六方最密の結晶構造となり、しかも(10.0)に配向す
る。この上のCr層3はCr下地層4と同様(211)
に配向するため、この上に被着されたFeもCrと同様
に体心立方構造で(211)に配向する。したがって、
この膜では、(211)配向の体心立方構造の領域と
(10.0)配向の六方最密構造の領域がエピタキシャル
に積層された膜となる。
【0021】この膜でも、Co層が(10.0)配向して
いることにより、この層は膜面内の<00.1> 方向を
磁化容易方向とする大きな異方性磁界を有している。こ
れに対し、Fe層の面内での異方性磁界は数十Oeと小
さいため、Fe層の磁化が反転する磁界範囲ではCo層
の磁化は変化しない。この結果、この膜では60Oeの
印加磁界の変化に対し15%の磁気抵抗変化率が得られ
た。
【0022】本発明の一実施例を図7を用いて説明す
る。これは、強磁性層はすべてCoであるが、Co結晶
が六方最密構造と面心立方構造と二つの結晶構造をとり
うるという性質を用いたものである。ここでも、MgO
(110)単結晶基板上にまず5nm厚の体心立方構造
のCrで下地層4を形成した。この上にCo(2nm),
Cu(5nm),Co(1.5nm)およびCr(5n
m)の積層の組を10回繰り返した。この膜でもCr層
4およびCr層31の上に被着したCo層1は六方最密
構造で(10.0)に配向する。しかし、面心立方構造の
Cu層32上に被着したCo層は、面心立方構造とな
る。
【0023】六方最密構造で(10.0)に配向したCo
層は、上述のように大きな異方性磁界を有しているが、
同じCoでも面心立方構造をとった場合には、異方性磁
界は小さい。このため、この膜でも、面心立方構造のC
o層が磁化反転する磁界範囲では六方最密構造のCo層
は磁化反転しない。また、この膜ではすべて強磁性層が
磁気抵抗効果に対する効率の高いCoであるため、磁気
抵抗変化率の最大値が大きい。この結果、この膜では1
00Oeの印加磁界の変化に対し22%の磁気抵抗変化
率が得られた。
【0024】本発明の一実施例を図8を用いて説明す
る。これは、2種類の強磁性層として面心立方構造のC
oとNi−Fe合金を用いたものである。ここでは、下
地層を兼ねた第1層のCo層4は、MgO(110)単
結晶基板上に直接被着した。CoをMgO(110)基
板上に直接被着するとCoは面心立方構造となり(11
0)に配向する。この上にCu(5nm),NiーNe
合金(1.5nm),Cu(5nm)およびCo(1.5n
m)の積層の組を10回繰り返した。この膜では、すべ
ての層が面心立方構造であり(110)に配向してい
る。面心立方構造のCoの異方性磁界は六方最密構造の
Coに比べ小さいが、Ni−Fe層の異方性磁界よりは
大きい。また、配向しているため、印加磁界がNi−F
e層の異方性磁界より小さい範囲では、Co層の各結晶
粒の磁化はすべて平行に揃っている。このため、この膜
でも磁界を変化させることによりCo層とNi−Fe合
金層との磁化の平行状態と反平行状態とが高効率で得ら
れる。この結果、40Oeの印加磁界の変化に対し15
%の磁気抵抗変化率が得られた。
【0025】以上の実施例では、一方の強磁性層にCo
を用いたが、以上に述べたことから明らかなように、C
oに他の元素を添加し、各層の格子定数の差を小さくす
ることはエピタキシャル成長を促進する上で有効であ
る。また、以上の実施例では、いずれも基板としてMg
O(110)単結晶を用いた場合を示したが、これ以外
にSrTiO3(110)単結晶,サファイヤ単結晶のa
面等の基板を用いても同様の結果が得られた。
【0026】上記実施例で示した磁気抵抗効果膜を用い
て磁気ヘッドを作製した。磁気ヘッドの斜視図を図9に
示す。実施例で述べた磁気抵抗効果膜51には、電極5
2が設けられ、さらに、Al23から成る絶縁層54を
挾んで永久磁石層53が対向している。この永久磁石層
は、多層磁気抵抗効果膜51にバイアスを印加するため
のもので、これにはCo−20at%Pt層を用いた。
そして、これらは、Ni−Fe合金の2個のシールド層
55で挾まれた領域に配置されている。各層の厚さは、
以下のようにした。多層磁気抵抗効果膜は約1200
Å,永久磁石層は500Å,絶縁層は200Å,シール
ド層は1μmである。
【0027】さらに、以上述べた構造の磁気ヘッドを用
い、図10の構造の磁気記録装置を作製した。情報読出
し用の上記磁気ヘッドは、誘導型の書き込みヘッドと共
に磁気ヘッド63中に組込んだ。書き込みヘッドで磁気
記録媒体61に書き込みを行った後、磁気ヘッドで再生
を行ったところ、高い再生出力を得た。これは、本発明
の磁気ヘッドに磁気抵抗効果の高い磁気抵抗素子を用い
たためである。
【0028】なお、実施例では、永久磁石を用いたバイ
アス法を示したが、通常の磁気抵抗効果型ヘッドで知ら
れているシャントバイアス,ソフトバイアス,相互バイ
アス等のバイアス法を用いても同様の効果が得られる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、従来の多層膜よりも格
段に磁気抵抗変化率が向上する。また、数十Oeの磁界
の印加の有無でも、10%以上の磁気抵抗の変化が得ら
れるため、磁気記録装置の情報読出し性能が飛躍的に向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の磁気抵抗効果膜の断面図。
【図2】図1に示す実施例の磁気抵抗効果膜の特性図。
【図3】本発明の磁気抵抗効果膜の構造を示す斜視図。
【図4】本発明の磁気抵抗効果膜における磁化状態を示
す説明図。
【図5】本発明とは異なる従来技術の磁気抵抗効果膜に
おける磁化状態を示す説明図。
【図6】本発明の一実施例の磁気抵抗効果膜の断面図。
【図7】本発明の第二実施例の磁気抵抗効果膜の断面
図。
【図8】本発明の第三実施例の磁気抵抗効果膜の断面
図。
【図9】本発明の実施例の磁気ヘッドの構造を示す斜視
図。
【図10】本発明の実施例の磁気記録装置の構造を示す
説明図。
【符号の説明】
1…磁気異方性の強い強磁性層、2…磁気異方性の弱い
強磁性層、4…下地層、31…非強磁性層、32…非強
磁性層。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2種類の強磁性物質の層が非強磁性層を挟
    んで交互に積層された構造の磁気抵抗効果膜において、
    強磁性層および前記強磁性層に挟まれた前記非強磁性層
    が3次元的に配向していることを特徴とする磁気抵抗効
    果膜。
  2. 【請求項2】結晶構造の異なる2種類の強磁性物質層が
    非強磁性層を挟んで交互に積層された構造の磁気抵抗効
    果膜において、強磁性層および前記強磁性層に挟まれた
    前記非強磁性層が3次元的に配向していることを特徴と
    する磁気抵抗効果膜。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、少なくとも一
    方の強磁性層がコバルトまたはコバルトを含む強磁性合
    金である磁気抵抗効果膜。
  4. 【請求項4】請求項3において、一方の強磁性層が六方
    最密構造で{10.0} 配向のコバルトまたはコバルト
    を含む強磁性合金である磁気抵抗効果膜。
  5. 【請求項5】請求項4において、六方最密構造で{1
    0.0} 配向のコバルトまたはコバルトを含む強磁性合
    金の層と非強磁性層を挟んで積層するもう一方の強磁性
    層の構成物質が面心立方構造である磁気抵抗効果膜。
  6. 【請求項6】請求項5において、面心立方構造の強磁性
    層の構成物質がニッケルと鉄を含む合金である磁気抵抗
    効果膜。
  7. 【請求項7】請求項5において、面心立方構造の強磁性
    層の構成物質が面心立方構造のコバルトまたはコバルト
    を含む合金である磁気抵抗効果膜。
  8. 【請求項8】請求項4において、六方最密構造で{1
    0.0} 配向のコバルトまたはコバルトを含む強磁性合
    金の層と非強磁性層を挟んで積層するもう一方の強磁性
    層の構成物質が体心立方構造である磁気抵抗効果膜。
  9. 【請求項9】請求項4,5,6,7または8において、
    六方最密構造で{10.0} 配向のコバルトまたはコバ
    ルトを含む強磁性合金の層が体心立方構造の非強磁性物
    質の層上に被着された磁気抵抗効果膜。
  10. 【請求項10】請求項3において、一方の強磁性層が面
    心立方構造で{110}配向のコバルトまたはコバルト
    を含む強磁性合金である磁気抵抗効果膜。
  11. 【請求項11】請求項10において、面心立方構造で
    {110}配向のコバルトまたはコバルトを含む強磁性
    合金の層と非強磁性層を挟んで積層するもう一方の強磁
    性層の構成物質がニッケルと鉄を含む合金である磁気抵
    抗効果膜。
  12. 【請求項12】請求項1から11のいずれかに記載の磁
    気抵抗素子を少なくとも一部に用いた磁気ヘッド。
  13. 【請求項13】請求項12に記載の磁気ヘッドを用いた
    磁気記録装置。
JP18529095A 1995-07-21 1995-07-21 磁気抵抗効果膜及び磁気記録ヘッド Pending JPH0935216A (ja)

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JP18529095A Pending JPH0935216A (ja) 1995-07-21 1995-07-21 磁気抵抗効果膜及び磁気記録ヘッド

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JP (1) JPH0935216A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6639763B1 (en) * 2000-03-15 2003-10-28 Tdk Corporation Magnetic transducer and thin film magnetic head
KR100439143B1 (ko) * 2000-09-26 2004-07-05 마쯔시다덴기산교 가부시키가이샤 자기 저항 소자와 이것을 이용한 자기 디바이스
US11410278B2 (en) * 2020-06-24 2022-08-09 Adobe Inc. Automatic artifact removal in a digital image

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