JPH093439A - 結露防止材料 - Google Patents

結露防止材料

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JPH093439A
JPH093439A JP15012995A JP15012995A JPH093439A JP H093439 A JPH093439 A JP H093439A JP 15012995 A JP15012995 A JP 15012995A JP 15012995 A JP15012995 A JP 15012995A JP H093439 A JPH093439 A JP H093439A
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dew condensation
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JP15012995A
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Mitsuru Akashi
満 明石
Takamasa Harada
隆正 原田
Toshiaki Nonaka
敏章 野中
Ikuo Imaizumi
郁雄 今泉
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HOECHST IND KK
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K3/00Materials not provided for elsewhere
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  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 例えば外壁と内壁の間に載置される、あるい
は壁紙や通気性基材と複合化され、建物の内壁等表面に
おける結露を有効に防止する材料の提供を目的とする。 【構成】 温度変化に伴い水分の吸収、放出を可逆的に
行う、熱感応性高吸水性ポリマーを用いた結露防止材料
であって、例えば該熱感応性高吸水性ポリマーとして、
N−ビニルイソブチルアミドをモノマー成分として含む
重合体またはその誘導体を主成分とした結露防止材料の
構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、結露防止材料に関し、
更に詳しくは、建築材料等として好適に用いられる材料
であって、例えば外壁と内壁の間に載置され、あるいは
壁紙と複合化され、内壁等表面における結露を有効に防
止する材料に関するものである。また、さらに具体的に
は、天井、押し入れ、屋根裏、タンスの裏側、挿花、地
下室、空調機、トイレ、浴室、冷蔵庫等の結露しやすい
場所に結露防止材料として好適に使用されるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、建築材料、特に建物の外壁や床等
に、コンクリートやモルタル材料がその優れた機械的強
度のために多用されている。しかしながら、コンクリー
トやモルタル材料は木材等と異なり、水分の吸放湿性に
乏しいため、建物の外気温と室内温度の差に基づく、結
露の問題が生じている。すなわち、室内の湿った暖かい
空気が、内壁近傍で、外気温度により冷却されて露点以
下となり、水滴となって結露するのである。従って、内
壁にかびやダニ等が発生しやすいなどの問題が生じてい
た。
【0003】一方、建物の外気温と室内温度を断熱する
目的で、外壁と内壁の間にガラスウール等からなる断熱
材を載置することが、コンクリートやモルタル材料の壁
材を使用した場合のみならず、木材を使用した建物の場
合においても広く用いられている。夏場は、外気温の影
響を受けずらくするためであり、また冬場は室内の暖房
効率を向上させるためである。
【0004】しかしながら、かかる断熱材においても、
結露の問題があり、断熱材表面で結露して吸湿すると、
断熱効果が著しく低下するという問題があり、また結露
後の水分の逃げ場がないため、一旦結露するとその断熱
性機能の回復が事実上、困難となるなどの問題も生じて
いた。
【0005】そこで、吸水性ポリマーを結露防止材料と
して使用する提案がなされている。例えば、特開平6−
116403号公報には、アクリル酸やアクリル酸のア
ルカリ金属塩等を用いた結露防止シートが提案されてい
る。しかしながら、かかる材料は、水分吸収倍率が例え
ば5〜25倍と小さく、大量の結露水の吸収性に乏し
く、すぐに飽和してしまい、一旦飽和するとそれ以上の
結露防止効果を発揮できないという問題があった。ま
た、吸収した水分が飽和してくると、ポリマーが付着し
ている基材としての、壁紙や壁材から脱落しやすくなっ
たり、吸収した水分のため、壁紙等の重量が重くなった
り、壁紙等と壁との接着力が低下したりして、剥がれや
すくなるなどの問題もあった。
【0006】また、特開平6−158032号公報に
は、アクリル系合成樹脂エマルジョン又は酢酸ビニル系
合成樹脂エマルジョンもしくはこれら両系の共重合体エ
マルジョンとフッ素系合成樹脂エマルジョン又はシリコ
ーン系合成樹脂エマルジョンとを主成分とした塗布剤が
提案されている。
【0007】しかしながら、かかる材料における、吸水
率は、最高30倍程度であり、防カビ性に乏しかった
り、併用する防カビ剤の使用量が多く、安全性に欠けた
り、更には長期使用性に乏しいという問題があった。
【0008】また、水分の吸収、放出作用、すなわち水
分調整機能が不十分であり、結果として、防カビ性に乏
しいという問題も見られた。さらに、フッ素系合成樹脂
エマルジョン又はシリコーン系合成樹脂エマルジョンを
用いており、アクリル系合成樹脂エマルジョンや酢酸ビ
ニル系合成樹脂エマルジョンとの相溶性に乏しいため
に、透明感に欠け、壁紙表面等に用いられた場合に外観
を損なったり、結露防止特性が不均一であったり、更に
はコストが高い等の問題もあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の問題
に鑑みなされたものであり、特定の熱感応性高吸水性ポ
リマーが、優れた吸水倍率、具体的には、1〜数100
倍の値を示すとともに、湿度に大きく影響されずに、温
度変化に鋭敏に反応し、水分の吸収、放出を可逆的に行
うことを見いだし、それを利用して建築材料等として好
適に用いられる結露防止材料として完成させたものであ
る。
【0010】すなわち、本発明は、例えば外壁と内壁の
間に載置される、あるいは壁紙や通気性基材と複合化さ
れ、建物の内壁等表面における結露を有効に防止する材
料を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、温度変化に伴
い水分の吸収、放出を可逆的に行う、熱感応性高吸水性
ポリマーを結露防止材料の主成分として用いることを特
徴とする結露防止材料である。以下、本発明を構成要件
等に分けて説明する。
【0012】(熱感応性高吸水性ポリマー)本発明にお
いて、熱感応性高吸水性ポリマーを結露防止材料の主成
分として用いることを必須要件とする。ここで、熱感応
性高吸水性ポリマーとは、水分調整機能を発揮して、低
温時には、多量の水分を高分子内に取り込み吸収し、逆
に高温時には、取り込んだ水を放出する機能を有する高
分子材料と定義される。
【0013】具体的な熱感応性高吸水性ポリマーとして
は、例えば、N−ビニルアシルアミドをモノマー成分と
して含む重合体またはその誘導体を主成分としたもので
あり、特に、N−ビニルアシルアミドとして、N−ビニ
ルイソブチルアミドのホモポリマーやN−ビニルイソブ
チルアミドをモノマー成分として含む共重合体(コポリ
マー)が好適である。
【0014】また、熱感応性高吸水性ポリマーが、N−
ビニルイソブチルアミドとN−ビニルアセトアミドとの
共重合体を主成分としたものも好適である。かかる高分
子は、共重合比率を選択することにより、自由に水分を
吸収、放出する温度を変更できるためである。
【0015】さらに、前記ポリ(N−ビニルイソブチル
アミド)またはその誘導体、N−ビニルイソブチルアミ
ドとN−ビニルアセトアミドとの共重合体等が、ジビニ
ル化合物を用いて架橋されていることが好適である。か
かる高分子は、不織布等への応用が可能となるためであ
る。
【0016】また、前記ジビニル化合物としては、分子
内に重合可能な二重結合を二つ以上有する化合物と定義
されるが、具体的にN,N−メチレンビスアクリルアミ
ド、N,N−メチレン−ビス−Nビニルアセトアミド、
N,N−ブチレン−ビス−Nビニルアセトアミド及びそ
の誘導体からなるグループのうちの、少なくとも1つが
好適である。
【0017】その他、単独で用いた場合には、熱感応性
を示さないポリマーであっても、塩などの助剤を加える
ことにより、熱感応性を示すポリマーであれば、本発明
に好適に使用可能である。例えば、単独では熱感応性を
示さないポリビニルアセトアミドに、塩化ナトリウムや
硫酸ナトリウム等を一定量加えたポリマーも、所定の熱
感応性を示すようになり、用途が広がる点で本発明に好
適である。
【0018】次に、熱感応性高吸水性ポリマーの吸水倍
率について説明する。本発明における特定の熱感応性高
吸水性ポリマーの吸水倍率は、1〜数100倍の範囲が
好適である。1倍未満では、十分な結露防止効果が得ら
れないおそれがあり、一方、数100倍を超えると、シ
ート状等にした場合に、厚さや長さの変化が大きくな
り、機械的強度が低下するおそれが生じるためである。
また、かかるバランスがさらに良好な観点から、特定の
熱感応性高吸水性ポリマーの吸水倍率は、5〜50倍の
範囲が最適であるなお、これらの熱感応性高吸水性ポリ
マーの合成法の一例については、実施例1、2に後述す
る。
【0019】次に、本発明の結露防止材料における主成
分以外の成分について説明する。すなわち、特定の熱感
応性高吸水性ポリマーと好適に併用使用可能なものとし
ては、アクリル系モノマーから重合される高分子、例え
ば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリルア
ミド、メタクリル酸メチル等、あるいはアクリル系モノ
マー以外ではあるが、酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、酢酸セルロース、塩化ビニル、ポリアミ
ド、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、フ
ェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂さらには架橋可能なフ
ェノール樹脂、エポキシ樹脂等である。特に、アクリル
系のものは、用途により本発明の結露防止材料のガラス
転移点の変更が容易に可能であり、また相溶性も良い点
で最適である。また、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、着色剤、無機フィラー、有機フィラー、金属粒子等
の添加も用途により好適である。特に建築材料に使用す
る場合には、建物の延焼を防ぐため、ハロゲン系、リン
系等の難燃剤を添加することが好適である。また、コン
クリートやモルタル等のセメントの水和反応を利用した
材料に結露防止剤として添加することも好適であり、か
かる場合は、結露防止のみならず、コンクリートやモル
タル等の機械的強度も向上させて、壁材として使用でき
る点で好適である。
【0020】さらに、防カビ性を強固なものとするため
に、防カビ剤、消臭剤、抗菌剤等の添加も好適である。
具体的な防カビ剤としては、イソフタロ系、ピリジン
系、有機塩素系、有機イオウ系、有機ヒ素系、銀、銅な
どの金属イオン含有物が挙げられる。
【0021】なお、本発明によれば、同一の防カビ効果
を得るために、かかる防カビ剤、消臭剤、抗菌剤等の添
加量を可及的に低下させることも可能であり、人体等に
対する安全性が向上するという利点もある。
【0022】(通気性基材)本発明において、ポリ(N
−ビニルイソブチルアミド)等の熱感応性高吸水性ポリ
マーと、通気性基材と複合化することも好適である。断
熱性等の他の機能を付与したり、取り扱いが容易になる
などの利点があるためである。
【0023】ここで、通気性素材としては、具体的に
は、JIS L−1096 B法に準拠した方法で、好
適には通気性が10秒以下、更に好適には、1秒以下の
通気性である。通気性が10秒以下であれば、すみやか
な空気の流通があり、更に通気性が1秒以下であれば、
さらに空気の流通性が良く、本発明に好適である。
【0024】また、通気性基材としては、取り扱い性、
複合化の容易性等の観点から、シート状繊維質基材が好
ましく、例えば、織布、不織布、紙、編地等が挙げられ
るが、特に強度等も優れている点で、各種繊維ウェブか
ら作られる不織布が最適である。
【0025】さらに、通気性基材の構成原料として、親
水性繊維、疎水性繊維あるいはその中間のものも使用可
能であるが、親水性繊維を使用するとポリ(N−ビニル
イソブチルアミド)等の熱感応性高吸水性ポリマーとよ
り密着力が高くなり、一方、疎水性繊維を使用すると、
絶縁性等の低下のおそれが少なくなるという利点があ
る。
【0026】具体的に、親水性繊維としては、木材パル
プ、綿、羊毛、レーヨン、アセテート、ビニロン等が好
適であり、疎水性繊維としては、ポリエステル、アクリ
ル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩
化ビニル等が好適であり、また用途により、これらの混
紡繊維が用いられる。
【0027】なお、通気性基材と熱感応性高吸水性ポリ
マーとの複合化の方法も、特に制限されるものではない
が、例えば、通気性基材に熱感応性高吸水性ポリマーを
印刷噴霧、含浸、塗布、あるいは両者をフィルム状にし
て積層することも好適である。
【0028】また、このように付着したポリマーないし
モノマーを、乾燥もしくは公知の手段で重合することが
好適である。より、通気性基材と熱感応性高吸水性ポリ
マーとの密着力が向上するためである。
【0029】例えば、熱、光、電子線、紫外線等を用い
て、重合可能であり、必要に応じて、重合開始剤、その
他重合促進剤等の添加剤を加えることも好適である。一
定の分子量に制御されたポリマーが入手可能なためであ
る。
【0030】次に、通気性基材と熱感応性高吸水性ポリ
マーとの複合比について説明する。
【0031】すなわち、本発明の結露防止材料におい
て、熱感応性高吸水性ポリマーを、通気性基材100重
量部に対して、10〜500重量部複合化することが好
適である。熱感応性高吸水性ポリマーが10重量部未満
では、結露防止剤の吸水性が低下したり、不均一になる
おそれがあり、一方、500重量部を超えると、取り扱
い性や通気性が低下するおそれがあるためである。
【0032】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説
明する。但し、本発明は、これらの実施例に限定される
ものではない。
【0033】(実施例1) A ポリ(N−ビニルイソブチルアミド)(NVIB)
の合成 以下に示す合成法により、NVIBポリマーを合成し
た。
【0034】
【化1】
【化2】
【化3】 B NVIBポリマーの特性評価 1)熱感応性の時間応答性試験 容器に水を注ぎ、その中にNVIBポリマーを入れ、さ
らにそれをオーブン内において、20℃と40℃の温度
条件で、12時間ごとのサイクル試験を行った。そし
て、NVIBポリマーのゲル膨張度を、体積変化の測定
により調べた。
【0035】その結果、図1に示すように、20℃の温
度では、ゲル膨張度が放置時間が長い程、水分を吸収し
て大きくなる一方、40℃においてはかかる傾向が見ら
れず、NVIBポリマーの熱感応性の時間応答性が確認
された。
【0036】2)熱感応性試験 容器に水を注ぎ、その中にNVIBポリマーを入れ、さ
らにそれをオーブン内において、5℃から40℃まで、
1℃づつ昇温させ、それぞれの温度でポリマーが平衡状
態になった時の光透過率を調べた。その後、逆に40℃
から5℃まで冷却しながら、同様の実験を行った。
【0037】ここで、NVIBポリマーの光透過率は、
フォトダイオードを用いて測定した。
【0038】その結果、図2に示すように、25℃近辺
で、急激な光透過率の変化が観測され、NVIBポリマ
ーの熱感応性が確認された。
【0039】なお、光透過率が0%のときは、ポリマー
中に水が存在していないことを示し、一方、光透過率が
100%のときは、ポリマー中に含むことのできる最大
限の水が存在していることを示す。
【0040】C 結露防止特性の評価 上述のNVIB水溶液に通気性基材としてポリプロピレ
ン製不織布を用いて浸漬した後、過渡ローラーで絞りと
って基材に適量の水溶液が残るようにした。それから、
オーブン内で、120℃、1時間の条件で乾燥し、所望
の結露防止シート(通気性基材100重量部、NVIB
50重量部)を得た。
【0041】そして、かかるシートを10℃、90%R
H、5時間の条件で、オーブン内に放置した後、このシ
ートを用いて結露防止確認実験を行った。その結果、結
露水を十分に吸水して、シート表面には、水滴はなんら
観察されず、結露防止シートとして十分機能することが
確認された。また、その後、25℃までシート周辺温度
を上昇させて、1時間放置した後、シートの外観を観察
する回復実験を行った。その結果、水分の放出に伴い、
結露実験前の初期の状態に戻ったことが確認された。ま
た、さらに、10回、同様の実験を繰り返したが、再現
性良く、結露水を吸収したり、放出したりすることが確
認された。
【0042】(実施例2〜4) A NVIB−NVA共重合体の重合 まず、N−ビニルアセトアミド(NVA)を、以下に示
す合成法により得た。
【化4】
【化5】 次に、実施例1で合成したNVIBモノマーと上記のN
VAモノマーから、重合開始剤としてアゾビスイソブチ
ロニトリル(AIBN)を用い、溶液重合を行いNVI
B−NVA共重合体を得た。
【0043】なお、NVIBモノマーとNVAモノマー
の仕込み重量比を、80/20(実施例2)、60/4
0(実施例3)、50/50(実施例4)と変えて共重
合させた。
【0044】B NVIB−NVA共重合体の特性評価 実施例1と同様に、熱感応性試験を行い、NVIB−N
VA共重合体の熱感応性が確認された。また、図3に示
すように、NVIBの仕込み重量比が大きいものほど、
光透過率の変化点が低い傾向が見られた。
【0045】C 結露防止特性の評価 実施例1と同様に、結露防止確認実験及び回復実験を行
った。但し、回復実験においては、50℃の温度条件を
用いた。その結果、どのサンプルも結露水を十分吸収
し、優れた結露防止性を示すとともに、高温時の水分の
放出も優れており、しかも再現性良く回復性を示すこと
が確認された。
【0046】(実施例5、6) A NVIBポリマー及びNVIB−NVA共重合体の
架橋体の作成 実施例1で合成したNVIBモノマー(100重量部)
及び架橋剤のN,N−メチレンビスアクリルアミド(B
isA)(5重量部)から、重合開始剤としてアゾビス
イソブチロニトリル(AIBN)を用い、NVIBポリ
マーの架橋体を溶液重合した(実施例5)。
【0047】また、同様に、実施例1で合成したNVI
Bモノマー(80重量部)と実施例2で合成したNVA
モノマー(20重量部)及び架橋剤のN,N−メチレン
ビスアクリルアミド(BisA)(5重量%)から、重
合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIB
N)を用い、NVIB−NVA共重合体の架橋体を溶液
重合した(実施例6)。
【0048】B NVIBポリマー及びNVIB−NV
A共重合体の架橋体の特性評価 実施例1と同様に、熱感応性試験を行い、NVIBポリ
マー及びNVIB−NVA共重合体のそれぞれのポリマ
ーの架橋体の熱感応性が確認された。
【0049】但し、本実施例においては、オーブン内に
おいて、5℃ずつ昇温させ、ゲル膨張度(倍)を、体積
変化を調べることにより、熱感応性が確認された。
【0050】また、特に図4に示すように、NVIB−
NVA共重合体(80/20重量部)の架橋体は、50
℃近辺で吸水率が大きく変化し、熱感応性が生じている
ことがわかる。
【0051】C 結露防止特性の評価 実施例1と同様に、結露防止確認実験及び回復実験を行
った。但し、NVIBポリマー及びNVIB−NVA共
重合体のそれぞれのポリマーの架橋体は、印刷法によ
り、塗布して結露防止シート(通気性基材100重量
部、架橋体50重量部)を得た。また、回復実験におい
ては、50℃の温度条件を用いた。
【0052】その結果、どのサンプルも結露水を十分吸
収し、優れた結露防止性を示すとともに、高温時の水分
の放出も優れており、しかも再現性良く回復性を示すこ
とが確認された。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、1〜数100倍の広い
範囲で吸水可能であって、優れた結露防止効果が得ら
れ、併せて吸水したとしても、温度が高くなれば水分を
放出し、長期使用性、耐久性のある結露防止材料を提供
することが可能となった。
【0054】また、かかる結露防止材料は、壁紙や通気
性基材と複合化され、取り扱い性や機能性を向上させ
た、建物の内壁等表面における結露を有効に防止する材
料を提供することも可能となった。
【0055】さらに、優れた水分の吸放出特性を示し、
再現性も良好な結露防止材料を提供することも可能とな
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】 NVIBポリマーの熱感応性の時間応答特性
を示す図面である。
【図2】 NVIBポリマーの温度変化に対する光透過
率の変化を示す図面である。
【図3】 NVIB−NVA共重合体の温度変化に対す
る光透過率の変化を示す図面である。
【図4】 NVIBポリマー及びNVIB−NVA共重
合体の架橋体の温度変化に対するゲル膨張度の変化を示
す図面である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野中 敏章 埼玉県川越市南台1−3−2 ヘキストイ ンダストリー株式会社先端材料技術研究所 内 (72)発明者 今泉 郁雄 東京都港区赤坂八丁目10番16号 ヘキスト インダストリー株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度変化に伴い水分の吸収、放出を可逆
    的に行う、熱感応性高吸水性ポリマーを結露防止材料の
    主成分として用いたことを特徴とする結露防止材料。
  2. 【請求項2】 前記熱感応性高吸水性ポリマーを、通気
    性基材と複合化して用いることを特徴とする請求項1に
    記載の結露防止材料。
  3. 【請求項3】 前記熱感応性高吸水性ポリマーが、N−
    ビニルアシルアミドをモノマー成分として含む重合体ま
    たはその誘導体を主成分としたものであることを特徴と
    する請求項1または2に記載の結露防止材料。
  4. 【請求項4】 前記熱感応性高吸水性ポリマーが、ポリ
    (N−ビニルイソブチルアミド)またはN−ビニルイソ
    ブチルアミドとN−ビニルアセトアミドとの共重合体を
    主成分としたものであることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか1項に記載の結露防止材料。
  5. 【請求項5】 前記熱感応性高吸水性ポリマーが、ジビ
    ニル化合物を用いて架橋されていることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれか1項に記載の結露防止材料。
  6. 【請求項6】 前記ジビニル化合物が、N,N−メチレ
    ンビスアクリルアミド、N,N−メチレン−ビス−Nビ
    ニルアセトアミド、N,N−ブチレン−ビス−Nビニル
    アセトアミド及びその誘導体からなるグループのうち
    の、少なくとも1つであることを特徴とする請求項5に
    記載の結露防止材料。
  7. 【請求項7】 前記熱感応性高吸水性ポリマーを、前記
    通気性基材100重量部に対して、10〜500重量部
    複合化したことを特徴とする請求項2〜6のいずれか1
    項に記載の結露防止材料。
JP15012995A 1995-06-16 1995-06-16 結露防止材料 Ceased JPH093439A (ja)

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