JPH093362A - 構造化顔料コーティング、その製造方法およびその使用 - Google Patents

構造化顔料コーティング、その製造方法およびその使用

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JPH093362A
JPH093362A JP8116268A JP11626896A JPH093362A JP H093362 A JPH093362 A JP H093362A JP 8116268 A JP8116268 A JP 8116268A JP 11626896 A JP11626896 A JP 11626896A JP H093362 A JPH093362 A JP H093362A
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pigment
coating
formula
substrate
group
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JP8116268A
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English (en)
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John Zambounis
ツァムボウニス ジョン
Manfred Hofmann
ホフマン マンフレッド
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Novartis AG
Original Assignee
Ciba Geigy AG
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    • C09D17/00Pigment pastes, e.g. for mixing in paints
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D487/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
    • C07D487/22Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains four or more hetero rings
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】基質の表面上に、下記式(I)または(I
I)またはその誘導体 (式中、Aはキナクリドン、アントラキノンなどの発色
団の残基であり、そしてPcはフタロシアニン系の発色
団である)の1種またはそれ以上の顔料からなる少なく
とも1つの顔料コーティングが工程(a)と(b)とに
よって付与される方法。 (a)基質を、下記式(III)または(IV) の潜在顔料またはその誘導体の溶液または溶融物を用い
てコーティングし、 (b)基D3 とD4 を除去することによってそれらを水
素で置換するかまたは基L1 とL2 を除去することによ
って該潜在顔料を部分的または完全にその不溶性顔料形
態に変換する。 【効果】カラーフィルターまたはデジタル情報の永久保
存のためのその使用、ならびにその材料に保存されたデ
ジタル情報を、光源で照射しそして反射されたまたは透
過された光ビームの濃度を測定することによって読み出
す方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、基質と可溶性顔料前駆体を使用
して形成された顔料コーティングとを含有する材料を製
造する方法、その方法によって製造された特定材料、な
らびにその材料をカラーフィルターとしてあるいはデジ
タル情報の永久保存のために使用する方法に関する。
【0002】欧州特許第648770号および第648
817号各明細書、 Angewandt Chemie 68/4 ,133-150
(1956) および J. Org. Chem. 22, 127-132(1957)か
ら、有機顔料が別の色の可溶性誘導体に変換されうるこ
とが知られている。これらの誘導体には蛍光染料あるい
はバット染料が含まれるが、しかしながらそれらの特性
は各種の着色用途のために望ましくないものである。た
とえば、それらは光安定性が低い、マイグレーションの
傾向が高い、融点が低い、あるいは蛍光を発するなどの
性質を示す。基質内に溶解されたこの種の染料は元の顔
料に変換されうるか、あるいは別の結晶型を有する顔料
に変換されうる。他方、高品位顔料は高い光安定性を有
しており、そして着色されるべき基質内に非常に難溶で
あるか、またはまったく不溶である。A.B.Marchant, "O
ptical Recording",360-371(Addison-Wesley Publ. C
o., 1990) , W. Kern & L. Vossen, " Thin Film Pro
cesses "(1978)および日本特開昭63-118098 の記載によ
れば、有機顔料を基質上に直接的に昇華させる(蒸着に
より付与する)ことができる。しかしながら、この方法
を実施するためには、それらの限られた熱安定性は通常
高真空が必要であることを意味する[H. Nakazumi et a
l., J. Soc. Dyers +Col. 106/11, 367(1990)] 。
【0003】したがって、昇華は非常に低速で手間のか
かる非経済的コーティング技術であり、この技術は着色
製品の効率的大量生産には不適当である。さらに、その
結晶成長をコントロールするのが困難であり、したがっ
て昇華によって得られるコーティングは、しばしば望ま
しくないサイズの顔料粒子を含むか、あるいはまた、所
望程度まで均質的かつ一様的に着色されない。昇華法
は、高解像度パターンを製造するために使用することが
できない。そして基質あるいは装置上の望ましくない位
置に顔料粒子が沈着するという問題もある。それ故、顔
料はほとんど常に内部着色(mass colouring)のためにの
み使用されている。すなわち、顔料は、コーティング調
合物または印刷インクの形で適当な基質、たとえばプラ
スチック顆粒、フィルムまたは繊維の中に単に分散され
る方法で使用される。しかしながら、内部着色において
は不都合が生じる。たとえば、特に非常に微細な顔料粒
子の場合におけるレオロジーの問題、基質の光安定性に
及ぼす顔料の負の作用、あるいは基質の性質と関連した
不満足な顔料の安定性などの不都合が生じる。
【0004】さらにまた、均質な着色を得るためには、
高剪断エネルギーおよび/または高温において有機顔料
を長時間分散させる必要がある。これは顔料を基質へ直
接的に配合する時に起こり、また、その前の顔料調合物
またはマスターバッチの製造に関連しても起こる。さら
にまた、内部着色においては、意図される用途および所
望される結果に応じて、所定の発色化合物の種々の顔料
型たとえば透明型または不透明型、各種の表面処理、あ
るいは各種の結晶型に頼らなければならない。その結
果、在庫として保有すべき材料の範囲が不必要かつ不経
済的に拡大する。さらに、バインダーが使用される場合
には、その中に含まれる前駆体が時間の経過とともに望
ましくない反応を受けて着色生成物を形成する可能性が
ある。このような事情から、これまで、バインダーを使
用しない簡単コーティング方法を望む需要を満足させる
ことができなかった。
【0005】今回、本発明によって、は次のような材料
の製造方法が提供された。すなわち、基質の表面上に、
下記式(I)または(II) またはその誘導体
【化8】 (式中、Aはキナクリドン、アントラキノン、ペリレ
ン、インジゴ、アゾ、キノフタロン、イソインドリノ
ン、イソインドリン、ジオキサジン、フタロシアニンま
たはジケトピロロピロール系の発色団の残基であり、こ
れはD1 およびx個のD2 に結合された複数個の窒素原
子を含有しており、Aの中に存在する各窒素原子は互い
に独立的に0、1または2個の基D1 またはD2 に結合
されていることができる、D1 とD2 とは水素であり、
xは0乃至4の整数であり、そしてPcはフタロシアニ
ン系の発色団である)の1種またはそれ以上の顔料から
なる顔料コーティングの少なくとも1つが存在している
基質を含有する材料の製造方法において、該コーティン
グが下記工程(a)と(b)とによって付与されること
を特徴とする方法である: (a)基質を、下記式(III)
【化9】 の潜在顔料またはその誘導体の少なくとも1種、または
下記式(IV)
【化10】 の潜在顔料またはそれらの誘導体、またはそれらの位置
異性体の少なくとも1種の溶液または溶融物を用いてコ
ーティングし[上記式(III) 中のAとxとは式(I)の
場合と同じ意味を有し、AはD3 およびx個のD4 に結
合された複数個の窒素原子を含有しており、Aの中に存
在する各窒素原子は互いに独立的に0、1または2個の
基D3 またはD4 に結合されていることができる、D3
とD4 とは互いに独立的に下記式のいずれかの基であ
る、
【化11】 そして式(IV)中のL1 およびL2 は互いに独立的にハロ
ゲン、C1-C18アルコキシ、C2-C18ジアルキルアミ
ノ、C1-C18シクロアルキルアミノ、C1-C6 アルキル
ピペリジノまたはモルホリノであり、Mは2個の水素原
子または少なくとも二価の金属原子である]、そして (b)基D3 およびD4 を除去することによってそれら
を水素で置換するか、または基L1 およびL2 を除去す
ることによって該潜在顔料を部分的または完全にその不
溶性顔料形態に転換する〔上記式(Va),(Vb)お
よび(Vc)において、m,nおよびpは互いに独立的
に0または1であり、XはC1-C14アルキレン、C2-C
14アルケニレン、C2-C14アルキニレン、C4-C12シク
ロアルキレンまたはC4-C12シクロアルケニレンであ
り、Yは基−V−(CH2)q-であり,Zは基−V−(C
2)r-であり,VはC3-C6 シクロアルキレンであり、
qは1乃至6の数であり、そしてrは0乃至6の数であ
り、R1とR2とは互いに独立的に水素、C1-C6 アルキ
ル、C1-C4 アルコキシ、ハロ ゲン、CN、NO2
置換されていないか、またはC1-C4 アルキル、C1-C
4 アルコキシま たはハロゲンによって置換されたフェ
ニル、またはフェノキシであり、Qは水素、CN、Si
(R1)3、基(R5)(R6)(R7) (ここにおいて、R5、R6およびR7は互いに独立的に水素
またはハロゲンであり、そして基R5、R6およびR7のうち
の少なくとも1つはハロゲンである)、下記式の基
【化12】 (式中、R1とR2とは前記に定義した通りである)、基S
2 R8またはSR8(ここにおいて、R8はC1-C4 アルキ
ルである)、基CH(R9)2 (ここにおいて、R9は置換さ
れていないか、またはC1-C4 アルキル、C1-C4 アル
コキシまたはハロゲンによって置換されたフェニルであ
る)、または下記式のいずれかの基であり、
【化13】 R3とR4とは互いに独立的に水素、C1-C18アルキル、ま
たは下記式の基
【化14】 (式中、X、Y、R1、R2、mおよびnは上記に定義した
通りである)であるか、またはR3とR4はそれらが結合し
ている窒素原子と一緒でピロリジニル、ピペリジルまた
はモルホリニル基を形成する〕。
【0006】染料残基A中において、基D1 、D2 、D
3 またはD4 に結合している各窒素原子は、好ましくは
少なくとも1つのカルボニル基に直接隣接しているか、
またはこれらの窒素原子のそれぞれがカルボニルと共役
している。染料残基のすべての窒素原子が基D1 、D
2 、D3 またはD4 に結合されていることは必要ではな
く、また多くの場合には適切でない。また、所望の場合
には、A(D1 )(D2)およびA(D3 )(D4
は、その残基Aの中に、さらに基
【化15】 =N−、 −NH− または−NH2 を含有することが
できる。他方、D1 、D2 、D3 、D4 基の1つ以上、
たとえば2つが、もしその発色団が基−NH2 を含有し
ている場合には、ただ1つの窒素原子に結合することが
でき、したがってその残基Aは−NHまたは−N:であ
りうる。
【0007】Aは、下記基式の基本構造を有する公知の
発色団の残基である: A(H)(H)x 例示すれば以下のものである。
【化16】
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】
【化29】
【化30】
【化31】
【化32】
【化33】
【化34】
【化35】 (式中、Mは上記に定義した通りである)、または
【化36】 (式中、G1 とG2 とは互いに独立的に下記式
【化37】 のいずれかの基である)、または上記の構造のそれぞれ
の任意の公知誘導体である。
【0008】Pcは下記基本構造のフタロシアニンまた
はその任意の公知誘導体である
【化38】 (式中、Mは、たとえばH2、Mg, Ca, Ti, V, Mn, Fe, C
o, Ni, Cu, Zn, Zr, Pd,Cd, Sn, Ce, Hg, Pb またはBi
であり、特に二価の金属である)。想定される誘導体の
例は、前記した基本構造のモノ置換または多置換発色
団、そして特にフタロシアニンの場合には、金属が金属
酸化物、金属塩または金属錯塩の形、たとえば-Ti(O)-
, -V(O)-, -Fe(OH)-または-[Co+(NH3)2]Cl--の形であ
るものである。所望の場合には、その炭素骨格上の置換
基は、たとえば直接結合によって、またはカルボニル、
カルボニルオキシ、オキシカルボニル、スルホニルまた
はスルフィニル−ハロゲン、ニトロ、アミノ、ヒドロキ
シル、C1-C18-アルキル、C5-C6-シクロアルキル、
1-C4 アルコキシ、C1-C18- アルキルチオ、C1-C
18- アルキルアミノ、C2-C18- ジアルキルアミノまた
はC1-C18- シクロアルキルアミノを介して結合されて
いることができる。
【0009】Xが意味するC1-C14アルキレンまたはC
4-C12シクロアルキレンは直鎖状または分枝状アルキレ
ンまたは環式アルキレンであり、例示すれば、メチレ
ン、ジメチレン、トリメチレン、1−メチルメチレン、
1、1−ジメチルメチレン、1−エチルジメチレン、
1、1−ジメチルジメチレン、1−エチル−1−メチル
−ジメチレン、1、1−ジメチルトリメチレン、2、2
−ジメチルトリメチレン、テトラメチレン、1、1−ジ
メチルテトラメチレン、ヘキサメチレン、デカメチレ
ン、1、1−ジメチルデカメチレン、1、1−ジエチル
デカメチレン、テトラデカメチレン、1、2−シクロブ
チレン、1、2−シクロペンチレン、1、2−シクロヘ
キシレン、1、4−シクロヘキシレンまたは2、2、6
−トリメチル−1、4−シクロヘキシレンである。Xが
意味するC2-C14アルケニレン、C2-C14アルキニレン
またはC4-C12シクロアルケニレンは直鎖状または分枝
状のアルケニレン、アルキニレンまたはシクルアルケニ
レンであり、たとえばビニレン、アリレン、メタリレ
ン、1−メチル−2−ブテニレン、1、1−ジメチル−
3−ブテニレン、2−ブテニレン、2−ヘキセニレン、
3−ヘキセニレン、1−メチル−2、6−ブチニレン−
3、または1、4−シクロヘキシレンである。置換分の
ハロゲンは、たとえばヨウ素、フッ素、臭素、塩素であ
り、臭素および塩素が好ましく、特に好ましくは塩素で
ある。
【0010】C1-C6 アルキルの例はメチル、エチル、
n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブ
チル、tert−ブチル、n−アミル、tert−アミ
ルまたはヘキシルであり、そしてC1-C18- アルキルの
場合には、さらにヘプチル、オクチル、2−エチルヘキ
シル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキ
サデシルまたはオクタデシルが例示される。
【0011】C5-C6 シクロアルキルの例はシクロペン
チルおよび特にシクロヘキシルである。C3-C6 シクロ
アルキレンの例はシクロプロピレン、シクロブチレン、
シクロペンチレンおよび特にシクロヘキシレンである。
1-C4 アルコキシは、たとえばメトキシ、エトキシ、
n−プロポキシ、イソプロポキシまたはブチロキシであ
り、そしてC1-C18アルコキシの場合には、さらにヘキ
シルオキシ、デシルオキシ、ドデシルオキシ、ヘキサデ
シルオキシまたはオクタデシルオキシが例示される。C
1-C18アルキルチオの例はメチルチオ、エチルチオ、プ
ロピルチオ、ブチルチオ、オクチルチオ、デシルチオ、
ヘキサデシルチオまたはオクタデシルチオである。C1-
18アルキルアミノの例はメチルアミノ、エチルアミ
ノ、プロピルアミノ、ヘキシルアミノ、デシルアミノ、
ヘキサデシルアミノまたはオクタデシルアミノである。
2-C18ジアルキルアミノの例はジメチルアミノ、ジエ
チルアミノ、メチルプロピルアミノ、エチルヘキシルア
ミノ、メチルデシルアミノ、ジオクチルアミノまたはエ
チルヘキサデシルアミノであり、両方のアルキル基の炭
素数は合計して数えられている。C1-C18シクロアルキ
ルアミノの例はピロリジノ、ピペリジノ、メチルピロリ
ジノ、メチルピペリジノ、ジメチルピロリジノ、ジメチ
ルピペリジノ、ドデシルピロリジノ、ドデシルピペリジ
ノ、好ましくはピペリジノ、4−メチルピペリジノ、4
−エチルピペリジノ、4−プロピルピペリキノおよび4
−ブチルピペリジノなどである。
【0012】上記した本発明の方法で特に重要なものに
おいては、xが0または1であり、そしてD3 とD4
が互いに独立的に下記のいずれかの基である式 (III)の
潜在顔料が使用される。
【化39】 式中、nとpとは共に0であり、mは0または1であ
り、Qは水素、CN、CCl3、下記式の基
【化40】 SO2 CH3 またはSCH3 であり、XはC1-C4 アル
キレンまたはC2-C5 アルケニレンであり、R1とR2とは
互いに独立的に水素、C1-C4 アルキル、メトキシ、塩
素またはNO2 であり、そしてR3とR4とは互いに独立的
に水素、C1-C4 アルキルまたは下記式の基
【化41】 であるか、またはR3とR4とは両者一緒でピペリジル基を
形成する。
【0013】とりわけ、xが1であり、そしてD3 とD
4 とが同一であって、下記式のいずれかの基であるもの
が重要である。
【化42】
【化43】
【化44】 また、上記の本発明の方法で特に重要なものにおいて
は、L1 とL2 とが互いに独立的にC2-C18ジアルキル
アミノまたはC1-C18シクロアルキルアミノである式
(IV)の潜在顔料が使用される。式(III)および式(I
V)の潜在顔料は公知物質であり、それらの合成法は、
たとえば欧州特許第648770号明細書、欧州特許第
648817号明細書、Angewandte Chemie 68/4, 133
-150(1956) およびJ.Org.Chem. 22,127-132(1957)に記
載されている。もし新規化合物がいくつかあった場合に
おいても、それらは公知の方法に準じて一般に製造する
ことができる。L1 とL2 とが5/19位置に存在する
式(IV)の潜在顔料の代わりに、その位置異性体、たと
えば、L1 とL2 とが5/6,5/13,5/26,5
/28,6/13または6/20の位置に存在する位置
異性体または位置異性体混合物も可能性がある。多くの
場合、上記の合成法においてどの位置異性体が製造され
るかは確かではない。
【0014】好ましい式(1)の化合物を以下にまとめ
て記載する。 i)下記式の2、5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピ
ロール
【化45】 〔式中、G1 とG2 とは互いに独立的に下記のいずれか
の基である
【化46】
【化47】 (ここにおいて、G3 は−O−, -NR14-、−N=N−
または -SO2-である)、R10 とR11 とは互いに独立的
に水素、塩素、臭素、C1-C4 アルキル、C1-C6アル
コキシ、C1 −C6-アルキルアミノ、CNまたフェニル
であり、R12 とR13 とは水素であり、そしてR14 は水
素、メチルまたはエチルである〕; ii)下記式のいずれかのペリレンカルボキシイミド
【化48】
【化49】 (式中、R15 は水素、C1 −C6-アルキル、置換されて
いないか、またはハロゲン置換またはC1-C4 アルキル
置換フェニル、ベンジルまたはフェネチルである); iii )下記式のキナクリドン
【化50】 (式中、R16 とR17 とは互いに独立的に水素、ハロゲ
ン、C1-C18- アルキル、C1-C4 アルコキシまたはフ
ェニルである); iV)下記式のジオキサジン
【化51】 (式中、R18 は水素、ハロゲンまたはC1-C18- アルキ
ルである); V)下記式のいずれかのイソインドリン
【化52】 〔式中、R19 は水素、C1-C18- アルキル、ベンジルま
たは下記の基であり、
【化53】 R19’は下記の基
【化54】 (ここにおいて、R20 、R21 、R20 ’およびR21 ’は互
いに独立的に水素、C1-C18- アルキル、C1-C4 アル
コキシ、ハロゲンまたはトリフルオロメチルである)〕
である; vi)下記式のインジゴの誘導体
【化55】 (式中、R22 は水素、CN、C1-C4 アルキル、C1-C
4 アルコキシまたはハロゲンである); vii) 下記式のベンゾイミダゾロンアゾ化合物
【化56】 (式中、R23 とR24 とは互いに独立的に水素、ハロゲ
ン、C1-C4 アルキルまたはC1-C4 アルコキシであ
る); viii)下記式のアントラキノノイド化合物
【化57】 ix) 下記式のフタロシアニン
【化58】 (式中、Mは H2 、Zn、 Cu, Ni, Fe, TiO またはVOであ
り、R25 は-CH(R27)- または-SO2- であり、R26 は水
素、C1-C4 アルキル、-NHR27- 、 -NHCOR28 、 -COR
28 または下記の基であり
【化59】 R27 は水素またはC1-C4 アルキルであり、R28 はC1-
4 アルキルであり、R29 は水素、ハロゲン、C1-C4
アルキルまたはC1-C4 アルコキシであり、zは0また
は1であり、そしてyは1乃至4の数である)。好まし
い式(II)の化合物は x)下記式のフタロシアニンである
【化60】 (式中、Mは H2 、Zn、 Cu, Ni, Fe, TiO またはVOであ
る)。特に好ましいピロロピロールは、G1 とG2 とが
同種である式(Vl)のピロロピロールであり、特にG1
2 とが同種の下記式(Vl)
【化61】 (ここにおいて、R10 とR11 とは互いに独立的に水素、
メチル、tert−ブチル、塩素、臭素、CNまたはフ
ェニルである)のピロロピロール、とりわけR11が水素
であるものが好ましい。フタロシアニンの中で特に好ま
しいものは、Mが H2,CuまたはZnであり, R25が-CHR2-
または-SO2- であり、R26 が水素 、 -NHCOCH3 またはベ
ンゾイルであり、R27 が水素であり、そしてzが1であ
る式(XIV) のフタロシアニン、とりわけMがH2、Cuまた
はZnであるものである。
【0015】コーティングされるべき基質は、その化学
組成物およびその形態においてまったく臨界的ではな
い。たとえば、基質は次のような材料でありうる。金
属、金属酸化物、プラスチック、非金属または複合材料
たとえばガラス、陶器、光輝処理、下塗り、または塗覆
されているスチール、アルミニウム、シリコン、インジ
ウム/スズ酸化物、ガリウム・ヒ素、ポリ塩化ビニル、
ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリア
ミド、ポリアクリレート、ポリスチレンおよびこれらの
混合物、合金または共重合体。これらは任意の物品およ
び任意の製品でありうる。たとえば板、金属パネル、フ
ィルム、チューブ、繊維、織布、びん、ラミネートまた
はウエファーなどの形状でありうる。
【0016】基質材料がプラスチックからなるまたはプ
ラスチックを含有する場合には、そのプラスチックは任
意所望の高分子有機材料でありうる。例をあげれば、ビ
ニルポリマーたとえばポリスチレン、ポリ−α−メチル
スチレン、ポリ−p−メチルスチレン、ポリ−p−ヒド
ロキシスチレン、ポリ−p−ヒドロキシフェニルスチレ
ン、ポリ(メチルアクリレート)およびポリ(アクリル
アミド)および対応するメタクリル化合物、ポリ(メチ
ルマレエート)、ポリ(アクリロニトリル)、ポリ(メ
タクリロニトリル)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(フッ
化ビニル)、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(フッ化ビ
ニリデン)、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(メチルビニル
エーテル)およびポリ(ブチルビニルエーテル);C1-
6 アルデヒドたとえばホルムアルデヒドまたはアセト
アルデヒドと、二環式または好ましくは単環式フェノー
ル(これは、置換されていないか、または1個または2
個のC1-C9 アルキル基、1個または2個のハロゲン原
子または1つのフェニル環によって置換されている)た
とえばo−,m−またはp−クレゾール、キシレン、p
−tert−ブチルフェノール,p−クロロフェニルま
たはp−フェニルフェノール、o−、m−またはp−ノ
ニルフェノールあるいは1個以上のフェノール基を有す
る化合物たとえばレソルシン、ビス−(4−ヒドロキシ
フェニル)メタンまたは2、2−ビス−(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパンとから誘導されたノボラック;マ
レインイミドおよび/または無水マレイン酸から誘導さ
れた重合体たとえば無水マレイン酸とスチレンとの共重
合体;ポリ(ビニルピロリドン);バイオポリマーなら
びにそれらの誘導体たとえばセルロース、スターチ、キ
チン、キトサン、ゼラチン、ゼイン、エチルセルロー
ス、ニトロセルロース、酢酸セルロースおよびセルロー
スブチラート; 天然樹脂および合成樹脂たとえばゴ
ム、カゼイン、シリコーン、シリコーン樹脂、ABS、
尿素−およびメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、アルキ
ド樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポ
リアミド/イミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン、ポリフェニレンオキシド、ポリウレタン、ポリユリ
ア、ポリカーボネート、ポリアリレーン、ポリアリーレ
ンスルフィド、ポリエポキシド、ポリオレフィン、ポリ
アルカジエン。
【0017】好ましい高分子有機材料はセルロースエー
テルおよびセルロースエステル類たとえばエチルセルロ
ース、ニトロセルロース、酢酸セルロース、セルロース
ブチラート、天然樹脂または合成樹脂たとえば付加重合
樹脂または縮合樹脂、たとえばアミノ樹脂、特に尿素−
及びメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、
フェノー樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリ
オレフィン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミ
ド、ポリウレタン、ABS、ポリエチレンオキシド、シ
リコーン、シリコーン樹脂およびこれらの混合物であ
る。
【0018】コーティング作業のためには、潜在顔料を
単に溶融するか、または好ましくは適正な溶剤に溶解す
る。潜在顔料の混合物も使用できる。この場合には、個
々の成分を一緒に、または順次溶融してもよいし、ま
た、適切な溶剤に溶解してもよい。比較的低い混合溶融
温度または比較的高い濃度が可能である。潜在顔料は、
やや高められた温度、便宜的には30℃から使用溶剤の
沸点までの範囲の温度において、撹拌しながら溶解する
のが好ましい。
【0019】適正な溶剤としては、通常使用されている
すべての溶剤が考慮される。特に、以下のものがげられ
る:炭化水素、アルコール、アミド、ニトリル、ニトロ
化合物、N−複素環式化合物、エーテル、ケトンおよび
エステル、これらは所望によりモノまたはポリ不飽和ま
たは塩素化されうる、たとえばメタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ジエチルエーテル、アセトン、
メチルエチルケトン、1、2−ジメトキシエタン、1、
2−ジエトキシエタン、2−メトキシエタノール、酢酸
エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニト
リル、ベンゾニトリル、ニトロベンゼン、N、N−ジメ
チルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトアミド、ジ
メチルスホキシド、N−メチルピロリドン、ピリジン、
ピコリン、キノリン、トリクロロエタン、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン、アニソール、クロロベンゼン。さら
に他の溶剤の例が多くの表ならびに文献に記載されてい
る。1種類の溶剤の代わりに2種またはそれ以上の溶剤
の混合物を使用することもできる。コーティングされる
べき基質をまったく溶解しないかまたは非常にゆっくり
と溶解するだけであり、40乃至170℃の沸点を有す
る溶剤が好ましい。特に、芳香族炭化水素、アルコー
ル、エーテル、ケトン、エステルが好ましい。特に好ま
しいものはトルエン、メタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、1、2−ジメトキシエタン、1、2−ジエ
トキシエタン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エ
チル、テトラヒドロフランおよびジオキサンならびにこ
れらの混合物である。
【0020】溶剤中の潜在顔料の好ましい濃度は、約8
0乃至99%の飽和濃度である。場合によっては、溶質
の早過ぎる沈殿を伴うことなく、過飽和溶液を使用する
ことも可能である。式(III)および (IV) の多くの潜在
顔料の場合には、最適濃度は約0.1乃至50重量%、
多くは1乃至20重量%である。溶剤および最適濃度の
選択は、選ばれたコーティング方法の必要条件を考慮に
入れて溶液の物性たとえば密度、蒸気圧および特に粘度
を勘案して決定されるべきである。溶液が未溶解粒子、
たとえばゴミ、顔料粒子またはその他の不純物を含有す
る場合、または複雑なコーティング技術、たとえばスピ
ンコーティング法が使用される場合には、使用前にさら
にこの溶液を濾過するのが望ましい。この場合、非常に
微細な孔を有するフィルターを使用するのが有利であ
る。また、ちりのない環境、たとえばクリーン環境室が
賢明である。
【0021】コーティングは、任意所望の既知技術を使
用して実施することができる。たとえば、浸漬コーティ
ング、スプレー、プリント、カーテンコーティング、ナ
イフコーティングまたはスピンコーティングなどの方法
を使用することができる。このような常用技術ならびに
それらの長所および欠点は多数の文献に詳細に記載され
ている。特に有利で均質なコーティングができる方法
は、スピンコーティングである。コーティングの工程に
おいては、基質を全面にわたって塗覆することも、また
好ましくは、カラーパターンを形成するための表面の一
部分のみを塗工することもできる。いくつかのコーティ
ング法、たとえばプリント法の場合などにおいては、印
刷版のパターンに従って自動的にパターン形成を行うこ
とができる。また、その他のコーティング技術を用いて
スプレーコーティングの場合のステンシルのごとき常用
パターン形成補助手段を使用することも可能である。本
発明の方法の工程(a)においては、基質の表面の一部
分のみをコーティングするのが好ましい。コーティング
後、溶剤の一部または全部を、たとえば0.1乃至1.
0ミリーバールにおいて蒸発させて、除去するのが望ま
しい。好ましくは、溶剤は溶剤の発火点以下の1乃至5
0℃、かつ0.7乃至1.0バーの圧力においてフード
の下で、残分が、潜在顔料を基準にして、≦50重量%
になるまで蒸発させる。
【0022】基質への塗膜として付与された潜在顔料
は、次に部分的または完全にその不溶性顔料形態に変換
される。この場合、式(III)のD3 および場合によって
はD4、あるいは式(IV)のL1 およびL2 を除去する
必要がある。式(III)の潜在顔料の場合、この工程は容
易に実施され、D3 および場合によってはD4 は、発色
団残基上で分解され、そして水素原子によって置換され
る。式(IV)の潜在顔料の場合にも、この工程は、水素
原子を後に残さないが(いわゆる本式な脱離)、容易に
実施される。
【0023】潜在顔料のその不溶性形態への変換工程
(b)は、熱処理(たとえば、50乃至400℃、好ま
しくは100乃至200℃に加熱することによる、特
に、熱源の近接作用または赤外線の照射による)、光分
解処理(たとえば波長375nmの紫外線照射)あるい
は化学処理(塩酸、トリフルオロ酢酸、三フッ化ホウ
素、アンモニアまたは4−ジメチルアミノピリジンのご
とき有機または無機のブレンステッド酸またはルイス酸
または塩基の蒸気に暴露する)を選択的に使用して、極
めて容易に実施することができる。上記の変換法は、た
とえば非集束光線または特に好ましくは集束レーザー光
線の照射の場合、たとえば以下のレーザー光線を、周波
数増倍してまたはしないで、組み合わせることもでき
る。488nmおよび514nmの光線のアルゴンイオ
ンレーザー、約10μmの光線のCO2 レーザー、また
は1064nmの主光線のNd:YAGレーザー。潜在
顔料をその不溶性顔料形態に変換する工程(b)の条件
を選択することによって、顔料コーティングの構造につ
いて、特に顔料粒子サイズに関して再現性ある影響を与
えることが可能である。たとえば、条件を変えることに
よって、微細粒子(直径≦0.1μm)、中粒子サイズ
(約0.1乃至1μm)、粗大粒子(直径≧1μm)の
粒子サイズを得ることができる。多くの場合、変換の
間、基質自体をやや高められた温度(約50乃至80
℃)まで加熱するのが好ましいことが判明している。本
発明の方法の工程(b)においては、潜在顔料をその不
溶性顔料形態に、定量的かつ全面積にわたって変換する
ことができる。しかし、好ましくは、この工程(b)
は、選択された領域においてのみ実施され、これによっ
て非常に容易に構造化されたカラーパターンを得ること
ができる。得られる構造の解像度は、変換のために使用
される手段のディメンションに依存する。たとえば、熱
源として使用されるサーモカップルの寸法、あるい光照
射の手段として使用される集束または非集束光線の寸法
による。
【0024】選択的変換のためにレーザー光線が使用さ
れると、構造化カラーパターン作成の場合においては、
特に高い解像度の構造化カラーパターンを得ることがで
きる。たとえば、1μm乃至1mm、好ましくは5乃至
200μm、特に好ましくは10乃至50μmの解像度
を得ることができる。ここにおける解像度という語は、
空白線によって分離されている連続している2本の線の
間の最小可能な間隔を意味するものと理解されたい。レ
ーザー光線とサーモカップルとを使用すると、たとえ
ば、レーザーマーキング装置またはレーザープリンター
やサーマルプリンターのごとき公知の技術に類似する方
法によって、簡単かつ迅速に構造化カラーパターンを得
ることができる。このような操作はプログラム制御、特
に全自動のプラグラム制御、有利にはメモリープログラ
ム制御、あるいは固定または可変データによるコンピュ
ーターを使用する場合に好適である。構造カラーパター
ンは任意に選択できる。たとえば、らせん状、バーコー
ド状、文字または字画状に配列された連続画素(pixel)
、さらにはブランドシンボルのような幾何学的または
美術的設計図形でありうる。
【0025】高解像度が要求されない場合、たとえば装
飾的用途においては、工程(a)において上記のごとく
作成されたカラーパターンを、工程(b)において全面
にわたり不溶性顔料形態に変換する方法を採用すること
も可能である。さらにまた、工程(a)において所望カ
ラーパターンの全体的アウトラインを形成し、そして次
の工程(b)において高解像度の所望カラーパターンを
不溶性顔料形態に変換することも可能である。また、良
好に分解された構造を固定マスクまたはプログラマブル
マスクを介して、たとえばステンシルまたは液晶スクリ
ーンを介して光照射することによって作成することもで
きる。
【0026】工程(b)が選択された領域のみにおいて
実施される場合には、顔料コーティングされた領域のみ
でなく、未変換の潜在顔料を含有する領域も残る。潜在
顔料を不溶性顔料形態に変換する時の条件が、潜在顔料
の安定性に比較して温和なものであった場合には、潜在
顔料のいくらかのみを部分的に変換させ、顔料コーティ
ングがまだ可溶性部分を含んでいるような変換を実施す
ることも可能である。いずれの場合にも、工程(a)と
(b)とに続いて、残留潜在顔料を除去する付加的工程
(c)を実施するのが好ましい。
【0027】残留潜在顔料は溶剤の補助により、たとえ
ば溶剤の向流中に浸漬することによって、あるいはブラ
シがけや撹拌のごとき機械的補助手段または超音波のご
とき補助手段を併用してまたは併用しないで、圧力注射
器を使用し、または集中蒸気(condensing steam)中にお
いて洗浄することによって除去するのが好ましい。コー
ティングの際に使用した溶剤と同じ溶剤を使用するのが
好ましい。回収された残留潜在顔料の溶液は、直接また
はたとえば濾過によって洗浄した後に再使用することが
できる。本発明の方法によって基質に1つの顔料コーテ
ィングを付与した後、同じ方法で別の顔料コーティング
を付与することができる。これによって、基質は2層ま
たはそれ以上のコーティングを有することができる。こ
の操作は、原則として、所望の回数だけ繰り返すことが
できる。したがって、本発明は各顔料コーティングにつ
いて工程(a)乃至(c)を繰り返して顔料コーティン
グを順次付与することによって2つまたはそれ以上のコ
ーティングを基質に付与する方法をも提供するものであ
る。
【0028】誠に驚くべきことながら、本発明の方法
は、高い安定性の非常に均一、均質かつ透明なコーティ
ングを得ることを可能にする。カラーパターンの外側縁
部には、変換方法の解像度および基質の熱伝導度に依存
する、たとえば良く集束されたレーザーを使用した場合
には≦5乃至10μmである狭い帯域が存在する。顔料
コーティングの厚さの均一性は、潜在顔料の厚さの均一
性に対応する。コーティング方法にもよるが、厚さのバ
ラツキの範囲は±25%以下、通常は±10%以下であ
る。そして遠心コーティングのような精密なコーティン
グ技術を使用した場合には、バラツキは±1%以下まで
低下する。定性的には、反射スペクトルはすべての地点
において同じ不透明度のものであり、定量的には反射ス
ペクトルはコーティングの厚さのみに依存する。
【0029】このことは別として、顔料コーティング
は、潜在顔料がその不溶性顔料形態に変換された領域に
おいて実質的に均一である。特に、非常に均等に分散さ
れた微細顔料粒子(たとえば、≦0.1μm直径のも
の)を得ることが可能であり、その結果、優れた透明か
つ鮮明な着色が得られる。顔料コーティングは、潜在顔
料をその不溶性顔料形態に変換する処理がなされなかっ
た領域を全く含んでいない、したがってそれら領域の光
学的透明度は裸の基質のそれに対応する。したがって、
本発明は、その表面に本発明による式(I)または(II)
の1種またはそれ以上からなる顔料コーティングを少な
くとも1つ有する基質を包含していて、そのコーティン
グが基質表面の一部の上に均一に存在しており、そして
基質表面の残りの部分には存在していない材料をも提供
する。
【0030】この材料を外部の作用に対して保護するた
めには、たとえば前記したプラスチックの1つからなる
コーティング材料を使用して、本発明の材料に保護層を
付加することができる。さらに保護層には、所望によ
り、顔料特性を改良するための添加剤を含有させること
ができる。たとえば立体障害アミンのごとき光安定剤、
あるいはヒドロキシベンゾフェノン、ヒドロキシフェニ
ルベンゾトリアゾール、ヒドロキシフェニルトリアジン
またはオキサールアニリドのごとき紫外線吸収剤を含有
させることができる。2つまたはそれ以上の顔料コーテ
ィングを有する場合には、各コーティングの間に保護層
を設けることができもできる。したがってこの場合に
は、次の顔料コーティング層は基質に直接付与されない
でこの中間保護層に付与される。
【0031】本発明による材料は1つまたはそれ以上の
顔料コーティングを有することができる。2つまたはそ
れ以上の顔料コーティングが1つの基質に付与される場
合には、それらのコーティングは互いに異なる吸収性、
たとえば広い吸収バンドと鮮鋭な吸収バンド、あるいは
異なる吸収極大、たとえば450nmおよび/または5
50nmまたは650nmを有する式(I)または(II)
の顔料、または両者の混合物から構成されるのが好まし
い。この場合、各顔料コーティングは、そのカバー領域
が他の顔料コーティングのパターンのカバー領域とは異
なる独自のパターンを形成し、その結果多色パターンが
創出されるのが好ましい。したがって、本発明は、その
基質がカバー領域が、等しくないパターンを形成し、そ
して異なる吸収性および/または異なる吸収極大を有す
る複数の顔料コーティングを用いて塗工されている材料
をもさらに提供する。特に好ましいのは、その複数の顔
料コーティングが、青、緑および赤の領域を与えるよう
な性質および配置の顔料からなり、そして基質が透明で
あるような種類の材料である。
【0032】異なる色の複数の顔料コーティングの代わ
りに、同じ顔料または同一着色の複数の顔料を含み、厚
さが互いに相違している複数の顔料コーティングを有す
る材料も可能である。このような複数のコーティング層
が重なっている場合には、その重なり合いの態様に応じ
て、異なる色濃度のパターンが創出される。重なり合っ
ているすべての顔料コーティングの濃度の合計によって
与えられる総吸収は、少なくとも1つの顔料コーティン
グを有する各画素において、最小吸収値の倍数であるの
が好ましい。最小吸収値は、最も薄い顔料コーティング
の値であり、そしてその最も薄いコーティングが他のい
ずれの顔料コーティングとも重なり合っていない画素の
場所において生じる。有利な複数の顔料コーティング
は、その相対的塗層の厚さ(またはその相対的吸収)が
1、2、4、8....2n という比である顔料コーテ
ィングである。この場合、重なり合いを調節することに
よって、中間値も可能である。顔料コーティング層の厚
さの相違を、顔料コーティングの着色の相違と組み合わ
せることも可能である。
【0033】本発明による材料は、装飾的着色に使用す
ることができる。しかしながら、好ましい用途はデジタ
ル情報の永久保存のための使用、特に好ましくは、カラ
ーフィルターとしての使用である。これは、透明基質と
青、緑および赤の顔料コーティングを有する領域とから
なる上記した材料にとって、特に適当な用途である。本
発明による材料がカラーフィルターとして、あるいはデ
ジタル情報の記録に使用される場合、特別の利点は、そ
の高い解像度、高い透明性、対応する可溶性染料と比較
した場合の卓越した顔料安定性および内部着色の場合と
比較しての実質的に薄い塗層の厚さである。
【0034】本発明による材料がデジタル情報の保存に
使用される場合、情報は材料を光源、たとえば集束レー
ザー光線を用いて光照射することによって記録され、そ
して反射または透過された光ビームの濃度を測定するこ
とによって読み出される。これは実質的に低エネルギー
の利点があり、好ましい。本顔料コーティングの均質性
および安定性は、読取り品質の低下を伴うことなく頻
繁、正確な読出しを可能にする。異なる厚さの同種の重
なり合った複数の顔料コーティングを有する材料は異な
る濃度の信号を発生させ、画素1個当たりに多量のビッ
トを保存することが可能である。したがって、本発明は
さらに、本発明による材料に保存されたデジタル情報
を、光源で光照射し、そして反射された、または透過さ
れた光ビームの濃度を測定することによって読出す方法
をも提供する。以下、本発明を実施例によってさらに説
明する。
【0035】実施例1 下記式(XVIa)
【化62】 のN、N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−
3、6−ジフェニル−1、4−ジケト−ピロロ[3,4
−c]ピロールの100mgのジオキサンの2ml中の溶液
を、38x26x1mmのガラス支持体の上に1000
rpm の速度でスピンコーティングした。得られた塗層を
90℃において1分間乾燥した。その黄色塗層は、厚さ
が約360nmであり、そしてλmax =430nmにお
ける光学濃度は0.90であった。このコーティングさ
れたガラス支持体を、200℃に予熱されていたホット
プレート上で5分間加熱した。この時に、色が上記式(X
VIb)の2、5−ジヒドロ−3、6−ジフェニル−1、4
−ジケト−ピロロ[3,4−c]ピロールの特徴的な赤
色に変化した。得られた塗層は厚さが約250nmであ
り、そしてλmax =540nmにおける光学濃度は0.
80であった。熱処理後に得られた吸収スペクトルは
2、5−ジヒドロ−3、6−ジフェニル−1、4−ジケ
ト−ピロロ[3,4−c]ピロールの吸収スペクトルと
一致した。塗層は優れた透明性と均質性とを示した。
【0036】実施例2 下記式(XVIIa)
【化63】 のロイコフタロシアニンの100mgのジオキサンの2ml
中の溶液を、38x26x1mmのガラス支持体の上に
1000rpm の速度でスピンコーティングした。得られ
た塗層を90℃において1分間乾燥した。その淡黄色塗
層は厚さが約320nmであり、そしてλmax =311
nmにおける光学濃度は1.05であった。このコーテ
ィングされたガラス支持体を、200℃に予熱されてい
たホットプレート上で5分間加熱した。この時に、色が
上記式(XVIIb) の銅フタロシアニンの特徴的な青色に変
化した。得られた塗層は厚さが約300nmであり、そ
してλmax =620nmにおける光学濃度は0.87で
あった。熱処理後に得られた吸収スペクトルは、銅フタ
ロシアニンの吸収スペクトルと一致した。塗層は優れた
透明性と均質性とを示した。
【0037】実施例3 式(XVIa)のN、N’−ビス(tert−ブトキシカルボ
ニル)−3、6−ジフェニル−1、4−ジケト−ピロロ
[3,4−c]ピロールの100mgをジオキサンの2ml
中の溶液を、38x26x1mmのガラス支持体の上に
1000rpm の速度でスピンコーティングした。得られ
た塗層を90℃において2分間乾燥した。その黄色塗層
は厚さが約360nmであり、そしてλmax =430n
mにおける光学濃度は0.90であった。このコーティ
ングされたガラス支持体を、塩酸蒸気中25℃において
30分間貯蔵した。この時に色が上記式(XVIb)の2、5
−ジヒドロ−3、6−ジフェニル−1、4−ジケト−ピ
ロロ[3,4−c]ピロールの特徴的な赤色に変化し
た。得られた塗層は厚さが約250nmであり、そして
λmax =540nmにおける光学濃度は0.80であっ
た。酸処理後に得られた吸収スペクトルは、2、5−ジ
ヒドロ−3、6−ジフェニル−1、4−ジケト−ピロロ
[3,4−c]ピロールの吸収スペクトルと一致した。
塗層は優れた透明性と均質性とを示した。
【0038】実施例4 下記式(XVIIIa)
【化64】 のジオキサジン誘導体100mgのジオキサンの2ml中の
溶液を、38x26x1mmのガラス支持体の上に10
00rpm の速度でスピンコーティングした。得られた塗
層を90℃において1分間乾燥した。その赤色塗層は厚
さが約120nmであり、そしてλmax =561nmに
おける光学濃度は0.56であった。このコーティング
されたガラス支持体を、200℃に予熱されていたホッ
トプレート上で5分間加熱した。この時に、色が下記式
(XVIIIb =C.I.ピグメントヴァイオレット37)
【化65】 のジオキサジン顔料の特徴的紫色に変化した。得られた
塗層は厚さが約80nmであり、そしてλmax =553
nmにおける光学濃度は0.43であった。熱処理後に
得られた吸収スペクトルは、C.I.ピグメントヴァイ
オレット37の吸収スペクトルと一致した。塗層は優れ
た透明性と均質性とを示した。
【0039】実施例5 下記式(XVIIIa)の化合物100mgのジオキサンの2ml中
の溶液を、38x26x1mmのガラス支持体の上に1
000rpm の速度でスピンコーティングした。得られた
塗層を90℃において1分間乾燥した。その黄色塗層は
厚さが約120nmであり、そしてλmax =561nm
における光学濃度は0.56であった。次に、このコー
ティングされたガラス支持体をArイオンレーザー(可
視全光線;主として488および514nm)の集束ビ
ームを使用して露光した。この操作において、レーザー
ビームはコンピューター制御しながら予定速度で可動ミ
ラー(レーザーマーキン装置) によって塗層上を案内さ
れた。1.5Wのレーザー出力で、75乃至400mm
/秒の設定書き込み速度で書き込みを実施したところ、
書き込まれた領域が、式(XVIIIb=C.I.ピグメント
ヴァイオレット37)のジオキサジン顔料の特徴的な紫
色に変色した。支持体を20mlのジエチルエーテルで洗
った。書き込まれた(不溶性)構造のみがガラス支持体
上にレリーフとして残った。解像度は≦50μmであっ
た。
【0040】実施例6 実施例5の操作を繰り返した。ただし、支持体としてポ
リカーボネート〔(商標)Makrolon, Bayer社〕の50
x75x2mmのシートを使用し、そして1.0Wの出
力で書き込みを実施した。結果は実施例5の場合と同様
であった。
【0041】実施例7 実施例5の操作を繰り返した。ただし、UVミラーを備
えたArイオンレーザー(UV全光線;主として351
および364nm)の集束ビームを使用し,0.4Wの
出力において露光を行なった。結果は実施例5の場合と
同様であった。
【0042】実施例8 実施例1に記載したように、式(XVIa)のN、N’−ビス
(tert−ブトキシカルボニル)−3、6−ジフェニ
ル−1、4−ジケト−ピロロ[3,4−c]ピロールの
100mgのジオキサンの2ml中の溶液を、38x26x
1mmのガラス支持体上に1000rpm の速度でスピン
コーティングした。得られた塗層を90℃において1分
間乾燥した。その黄色塗層は厚さが約360nmであ
り、そしてλmax =430nmにおける光学濃度は0.
90であった。次に、このコーティングされたガラス支
持体をArイオンレーザー(可視全光線;主として48
8および514nm)の集束ビームを使用して露光し
た。2.5Wのレーザー出力で、75mm/秒の設定書
き込み速度で書き込みを実施したところ、書き込まれた
領域が、式(XVIb)のジケトピロロピロール顔料の特徴
的な赤色に変色した。
【0043】実施例9 実施例8の操作を繰り返した。ただし、露光をUVミラ
ーを備えたArイオンレーザー(UV全光線;主として
351および364nm)の集束ビームを使用して、書
き込み出力0.8W、書き込み速度5mm/秒で露光を
実施した。結果は実施例8の場合と同様であった。
【0044】実施例10 実施例2に記載したように、式(XVIIa) のロイコフタロ
シアニンの100mgのジオキサンの2ml中の溶液を、3
8x26x1mmのガラス支持体上に1000rpm の速
度でスピンコーティングした。得られた塗層を90℃に
おいて1分間乾燥した。その淡黄色塗層は、厚さが約3
20nmであり、そしてλmax =311nmにおける光
学濃度は1.05であった。次に、このコーティングさ
れたガラス支持体をArイオンレーザー(可視全光線;
主として488および514nm)の集束ビームを使用
して露光した。2.5Wのレーザー出力、75乃至20
0mm/秒の書き込み速度で書き込みを実施したとこ
ろ、書き込まれた領域が、式(XVIIb)のフタロシアニン
顔料の特徴的な青色に変色した。
【0045】実施例11 実施例10の操作を繰り返した。ただし、露光をUVミ
ラーを備えたArイオンレーザー(UV全光線;主とし
て351および364nm)の集束ビームを使用し、
0.8Wの出力、5乃至60mm/秒の書き込み速度で
露光を実施した。結果は実施例10の場合と同様であっ
た。
【0046】実施例12 実施例10の操作を繰り返した。ただし、式(XVIIa) の
生成物の代わりに下記式(XIXa)
【化66】 (欧州特許第648817号明細書に記載された方法に
よって製造)のN、N’−ビス(ネオペントキシカルボ
ニル)ジオキサジンを使用した。次に、コーティングさ
れた支持体を、Arイオンレーザー(可視全光線;主光
線488と514nm)の集束ビームを使用して露光し
た。2.5Wのレーザー出力、75乃至200mm/秒
の書込み速度で、書き込みを実施したところ、書き込ま
れた領域が、下記式(VIXb)
【化67】 のジオキサジン顔料の特徴的な紫色に変色した。次に、
この支持体をジエチルエーテルの20mlで洗滌した。書
き込まれた(不溶性)構造のみがガラス支持体上にレリ
ーフとして残った。解像度は≦50μmであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02B 5/20 G02B 1/10 Z

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基質の表面上に、下記式(I)または
    (II) またはその誘導体 【化1】 (式中、Aはキナクリドン、アントラキノン、ペリレ
    ン、インジゴ、アゾ、キノフタロン、イソインドリノ
    ン、イソインドリン、ジオキサジン、フタロシアニンま
    たはジケトピロロピロール系の発色団の残基であり、こ
    れはD1 およびx個のD2 に結合された複数個の窒素原
    子を含有しており、Aの中に存在する各窒素原子は互い
    に独立的に0、1または2個の基D1 またはD2 に結合
    されていることができる、D1 とD2 とは水素であり、
    xは0乃至4の整数であり、そしてPcはフタロシアニ
    ン系の発色団である)の1種またはそれ以上の顔料から
    なる顔料コーティングの少なくとも1つが存在している
    基質を含有する材料の製造方法において、該コーティン
    グが下記工程(a)と(b)とによって付与されること
    を特徴とする方法 (a)基質を、下記式(III) 【化2】 の潜在顔料またはその誘導体の少なくとも1種の、また
    は下記式(IV) 【化3】 の潜在顔料またはそれらの誘導体、またはそれらの位置
    異性体の少なくとも1種の溶液または溶融物を用いてコ
    ーティングし[上記式(III) 中のAとxとは式(I)の
    場合と同じ意味を有し、AはD3 およびx個のD4 に結
    合された複数個の窒素原子を含有しており、Aの中に存
    在する各窒素原子は互いに独立的に0、1または2個の
    基D3 またはD4 に結合されていることができる、D3
    とD4 とは互いに独立的に下記式のいずれかの基であ
    る、 【化4】 そして式(IV)中のL1 およびL2 は互いに独立的にハロ
    ゲン、C1-C18アルコキシ、C2-C18ジアルキルアミ
    ノ、C1-C18シクロアルキルアミノ、C1-C6 アルキル
    ピペリジノまたはモルホリノであり、Mは2個の水素原
    子または少なくとも二価の金属原子である]、そして (b)基D3 およびD4 を除去することによってそれら
    を水素で置換するか、または基L1 およびL2 を除去す
    ることによって該潜在顔料を部分的または完全にその不
    溶性顔料形態に転換する〔上記式(Va),(Vb)お
    よび(Vc)において、 m,nおよびpは互いに独立的に0または1の数であ
    り、 XはC1-C14アルキレン、C2-C14アルケニレン、C2-
    14アルキニレン、 C4-C12シクロアルキレンまたはC4-C12シクロアルケ
    ニレンであり、 Yは基−V−(CH2)q-であり,Zは基−V−(CH2)
    r-であり,VはC3-C6 シクロアルキレンであり、 qは1乃至6の数であり、そして、 rは0乃至6の数であり、 R1とR2とは互いに独立的に水素、C1-C6 アルキル、C
    1-C4 アルコキシ、ハロ ゲン、CN、NO2 、置換さ
    れていないか、またはC1-C4 アルキル、C1-C4 アル
    コキシま たはハロゲンによって置換されたフェニル、
    またはフェノキシであり、 Qは水素、CN、Si(R1)3、基(R5)(R6)(R7) (ここにおいて、R5、R6およびR7は互いに独立的に水素
    またはハロゲンであり、そして基R5、R6およびR7のうち
    の少なくとも1つはハロゲンである)、下記式の基 【化5】 (式中、R1とR2とは前記に定義した通りである)、 基SO2 R8またはSR8(ここにおいて、R8はC1-C4
    ルキルである)、 基CH(R9)2 (ここにおいて、R9は置換されていない
    か、またはC1-C4 アルキル、C1-C4 アルコキシまた
    はハロゲンによって置換されたフェニルである)、また
    は下記式のいずれかの基であり、 【化6】 R3とR4とは互いに独立的に水素、C1-C18アルキル、ま
    たは下記式の基 【化7】 (式中、X、Y、R1、R2、mおよびnは上記に定義した
    通りである)であるか、またはR3とR4とはそれらが結合
    している窒素原子と一緒でピロリジニル、ピペリジルま
    たはモルホリニル基を形成する〕。
  2. 【請求項2】 工程(a)と(b)との後に、さらに残
    存潜在顔料を除去する工程(c)が続く請求項1記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 基質が、その表面の一部分のみを工程
    (a)においてコーティングされる請求項1記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 工程(a)が浸漬、噴霧、プリント、カ
    ーテンコーティング、ナイフコーティングまたはスピン
    コーティングによって実施される請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 工程(a)がスピンコーティングによっ
    て実施される請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 工程(b)が集束レーザービームを使用
    して実施される請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 工程(b)が熱源の接近作用によって実
    施される請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 工程(b)が有機または無機のブレンス
    テッド酸またはルイス酸の蒸気または塩基の蒸気に暴露
    することよって実施される請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 工程(b)が選択された領域においての
    み実施される請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 工程(b)がプログラムコントロール
    によって実施される請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 工程(c)が溶剤の支援によって実施
    される請求項2記載の方法。
  12. 【請求項12】 基質表面に2つまたはそれ以上の顔料
    ーティングが、各コーティングごとに工程(a)乃至
    (c)を繰り返して順次それらのコーティングを施すこ
    とによって、付与される請求項2記載の方法。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の式(I)または(II)
    の1種またはそれ以上顔料からなる顔料コーティングの
    少なくとも1つをその表面に有する基質を包含し、該コ
    ーティングが該基質表面の一部分上において実質的に均
    一であり、そして基質表面の残りの部分には存在してい
    ない材料。
  14. 【請求項14】 少なくとも1つの顔料コーティングが
    10乃至50μmの分解能を有する構造化カラーパター
    ンを有している請求項13記載の材料。
  15. 【請求項15】 さらに付加的に保護塗層を備えている
    請求項13記載の材料。
  16. 【請求項16】 基質が複数の顔料コーティングでコー
    トされており、それらのコーティングが均一な被覆パタ
    ーンを形成していないで、異なる吸収および/または異
    なる吸収極大を有している請求項13記載の材料。
  17. 【請求項17】 複数のコーティングが青、緑および赤
    の領域を与えるような性質および配置の複数の顔料から
    構成されており、そして基質が透明である請求項16記
    載の材料。
  18. 【請求項18】 異なる厚さの、同じまたは同じように
    着色された顔料を含有する多数の顔料コーティングが複
    数のパターンを形成しており、少なくとも1つの顔料コ
    ーティングを有している各画素において、重なり合って
    いる全顔料コーティングの濃度の合計によって与られる
    総吸収が、最小吸収の値の倍数である請求項13記載の
    材料。
  19. 【請求項19】 請求項13記載の材料をカラーフィル
    ターとして使用する方法。
  20. 【請求項20】 請求項13記載の材料をデジタル情報
    の永久保存のために使用する方法。
  21. 【請求項21】 光源で照射し、そして反射されたまた
    は透過された光ビームの濃度を測定することによって、
    請求項13記載の材料に保存されたデジタル情報を読み
    出す方法。
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