JPH09330833A - 内燃機関用点火コイル - Google Patents

内燃機関用点火コイル

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Publication number
JPH09330833A
JPH09330833A JP8168614A JP16861496A JPH09330833A JP H09330833 A JPH09330833 A JP H09330833A JP 8168614 A JP8168614 A JP 8168614A JP 16861496 A JP16861496 A JP 16861496A JP H09330833 A JPH09330833 A JP H09330833A
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JP
Japan
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coil
inner core
combustion engine
internal combustion
silicon steel
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Application number
JP8168614A
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English (en)
Inventor
Hikari Kikuta
光 菊田
Makoto Mase
真 間瀬
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Aisan Industry Co Ltd
Original Assignee
Aisan Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 略円形断面を有する柱状部材を鋼板の積層体
で形成すると共に、この積層体に、絶縁性を維持しつつ
一次コイルを適切に巻装し得る内燃機関用点火コイルを
提供する。 【解決手段】 一次コイル12及び二次コイル22を装
着するインナコア10を、複数の磁性体の平板を積層
し、略円形断面の中間部10aと、これより大の断面積
を有する拡大部10bを両端に形成した積層体とする。
そして、インナコア10の中間部10a及び拡大部10
bの少くとも中間部10aに隣接する部分に、例えば粉
体塗装によって、絶縁塗膜11を形成し、中間部10a
の絶縁塗膜上に一次コイル12を巻装する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関用点火コイ
ルに関し、特に、複数の磁性体の平板を積層した柱状部
材に、一次コイル及び二次コイルを装着する内燃機関用
点火コイルに係る。
【0002】
【従来の技術】近時、内燃機関用点火コイルの一層の小
型化が要請されており、内燃機関の円柱状プラグホール
に収納するため、点火コイルを小型の円柱状に形成する
ことが企図されている。このため、例えば特開平4−8
7311号公報には、磁性体の線材を束ねて中心鉄心を
形成したものが開示されている。同公報には、中心鉄心
の作成方法として、丸ダイスを介して線材を引き抜く方
法、上型と下型で作られる空間に線材を充填した後プレ
ス成形する方法、線材を整列させ、金属粉の表面に樹脂
粉末が付着した材料と共に、型によってプレスする方
法、線材をケイ素鋼管中に設置して加熱しつつ、ケイ素
鋼管をダイス中で引き抜く方法、更に、ケイ素鋼の薄板
を2〜3重に巻き付け、それをダイス中で引き抜く方法
が開示されている。また、同公報には、実施例として線
材を円柱状に束ねたものの両端部を四角にした中心鉄心
も開示されている。
【0003】一方、実開平1−167020号公報に
は、一次コイルで発生した熱を速やかにコアを介して外
気に放散することを目的とし、中心コア(インナコア)
の外面に絶縁塗膜層を形成した点火コイルが開示されて
いる。この点火コイルに用いられるインナコアは、複数
の鋼板が積層され、矩形断面の柱状体に形成されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前掲の特開平4−87
311号公報に記載のように、点火コイルを円柱状に形
成する場合には、中心鉄心、即ちインナコアも円柱状に
形成することが望ましい。その一手段として、同公報に
記載のように複数の線材を束ねる方法があるが、製造、
組付が困難であり、コストアップとなる。従って、実開
平1−167020号公報に記載のように複数の鋼板を
積層したインナコアを基本とし、これを略円形断面に形
成することが適切である。
【0005】ところで、内燃機関用点火コイルにおいて
は、一次コイルは約500Vと低圧であるので、一次コ
イルの巻線の絶縁被膜のみによっても十分な耐圧が得ら
れる。従って、一次コイルの巻線を直接インナコアに巻
回することとしてもよいが、インナコアのエッジ部分に
よって絶縁被膜に傷がつかないように保護する必要があ
る。このため、一般的には、合成樹脂の一体成形によっ
てインナコアの外側に一次ボビンが形成される。然し乍
ら、この一次ボビンの樹脂厚は例えば0.9mmと厚く、
点火コイルの外径でみると計1.8mmを占めることにな
り、小型化の要請に応えることが困難となる。
【0006】これに対し、前掲の実開平1−16702
0号公報に記載のようにインナコアに絶縁塗膜層を形成
することとすれば小型化が可能となるが、インナコアを
全長に亘って略円形断面に形成した場合には一次コイル
の両端部における巻線の処理が困難となる。同公報には
三種の実施例が開示されているが、何れも略円形断面を
有する積層鋼板のインナコアには適用し得ない。
【0007】そこで、本発明は、磁性体の柱状部材に一
次コイル及び二次コイルを装着する内燃機関用点火コイ
ルにおいて、略円形断面を有する柱状部材を鋼板の積層
体で形成すると共に、この積層体に、絶縁性を維持しつ
つ一次コイルを適切に巻装し得る構成とすることを課題
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は、磁性体の柱状部材に一次コイル及び二次
コイルを装着する内燃機関用点火コイルにおいて、前記
柱状部材が、複数の磁性体の平板を積層し、略円形断面
の中間部と、該中間部の断面積より大の断面積を有する
拡大部を両端に形成した積層体から成り、前記中間部及
び前記拡大部の少くとも前記中間部に隣接する部分に絶
縁塗膜を形成し、前記中間部の絶縁塗膜上に前記一次コ
イルを巻装することとしたものである。
【0009】前記絶縁塗膜は、粉体塗装によって形成す
ることが望ましい。また、前記柱状部材を構成する複数
の磁性体の平板のうち、前記積層体の厚さ方向の中間に
位置する前記複数の磁性体の平板の一部に対し、前記拡
大部の所定位置に切欠を形成することとすれば、積層体
を構成してインナコアを形成したときに、拡大部に凹部
が形成される。従って、この凹部に、例えば一次ターミ
ナル等を支持するホルダを係止することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内燃機関用点火コ
イルの望ましい実施形態を図面を参照して説明する。図
14は本発明の一実施形態に係る内燃機関用点火コイル
の全体を示し、ケース60は、上方に開口部を有する筐
体のイグナイタ部60dと、その底面から下方に延出す
る円筒状のコイル部60a及び高圧ターミナル部60b
を有する合成樹脂製の容器状筐体である。
【0011】コイル部60aには図1及び図2に示すよ
うに、本発明の柱状部材たるインナコア10、これに巻
装された一次コイル12、二次コイルアセンブリ20、
アウタコア30、並びに一対の補助コア及び永久磁石
(夫々、代表して40,50で表す)が収容されてい
る。イグナイタ部60dにはイグナイタ8が収容される
と共に、コネクタ部60cが一体的に形成されている。
尚、イグナイタ8は一次コイル12の一次電流を制御す
るもので、イグニッションモジュールとも呼ばれる。イ
グナイタ部60d内にはポスト60eが形成されてお
り、このポスト60eにイグナイタ8が挿通されて位置
決めが行なわれる。尚、図2はイグナイタ8を除いた状
態を示している。更に、高圧ターミナル部60bには図
2に示すように高圧ターミナル7が内蔵されており、外
面には図1に示すように絶縁材料、例えばゴムによって
筒状に形成されたプラグキャップ70が装着されてい
る。
【0012】本実施形態のインナコア10は、複数の磁
性体の平板、例えば図13に示す珪素鋼板M1乃至M7
並びに珪素鋼板M1と類似の珪素鋼板M8の計8種類の
珪素鋼板(何れも、例えば厚さ0.3mm)が合計26枚
積層されている。その外形は、図1及び図2、並びに図
5乃至図8に示すように、略円形断面の中間部10aと
矩形断面の拡大部10bを両端に有する柱体に形成され
ている。中間部10aは、図8に示すように、珪素鋼板
の幅が漸増する順に積層する第1の部分と、この第1の
部分に連続して同一幅の珪素鋼板を所定の枚数積層する
第2の部分と、この第2の部分に連続して珪素鋼板の幅
が漸減する順に積層する第3の部分が順次スタッキング
によって接合されて積層体が形成され、中間部10aが
直径約8mmの略円形断面の柱状部材となる。これに対
し、両端の拡大部10bの端面は図6に示すように矩形
であり、中間部10aの断面積より大の断面積を有す
る。ここで、スタッキングとは複数の平板の各々に対し
プレス成形時に一方の面に凹部を形成すると共に他方の
面に凸部を形成し、これらの複数の平板を相互に対向す
る面の凸部を凹部に圧入し乍ら順次重合して、積層体を
形成する手段をいう。
【0013】インナコア10の最外側に配置される珪素
鋼板M1には図13の最上段に示すように貫通孔Ha,
Hbが形成され、その他の珪素鋼板M2乃至M8にはス
タッキング部Sa,Sbが形成されている。珪素鋼板M
1及びM8は同一の外形を有し、両端の拡大部Mbに比
し中間部Maが最小の幅に設定されており、珪素鋼板M
7は中間部Maが最大の幅(但し、拡大部MBの幅より
小)に設定されている。これらの間に介装される珪素鋼
板M2乃至M6は、その介装位置における中間部Maの
幅が中心側から外周側に近づくに従って漸減するよう
に、1枚、2枚又は10枚の同一形状の珪素鋼板が積層
される。
【0014】珪素鋼板M2乃至M8は、各々の中間部M
aに3個の平面視矩形のスタッキング部Saが形成され
ると共に、両端の拡大部Mbに、長手方向がスタッキン
グ部Saの長手方向に直交する各1個の平面視矩形のス
タッキング部Sbが形成されている。また、図13に示
す珪素鋼板M1は、各々の中間部Maに3個の平面視矩
形の貫通孔Haが形成されると共に、拡大部Mbに、長
手方向が貫通孔Haの長手方向に直交する各1個の平面
視矩形の貫通孔Hbが形成されている。貫通孔Haは貫
通孔Hbと同形状であり、何れも接合対象のスタッキン
グ部Sa,Sbと嵌合し、両者の接触面(側面)間の摩
擦係合によって一体とされる。
【0015】而して、図13に示すように、先ず珪素鋼
板M1に珪素鋼板M2が積層され、珪素鋼板M2のスタ
ッキング部Sa,Sbが、珪素鋼板M1の貫通孔Ha,
Hbに圧入されて接合された後、その上に、珪素鋼板M
2に類似し中間部Maの幅が広い珪素鋼板M3,M4
が、順次スタッキングによって接合され、これらより中
間部Maの幅が広い2枚の同一形状の珪素鋼板M5、更
にこれより中間部Maの幅が広い2枚の同一形状の珪素
鋼板M6が順次スタッキングによって接合され、その上
に最大幅の中間部Maを有する10枚の同一形状の珪素
鋼板M7が順次スタッキングによって接合される。これ
らの上に、2枚の珪素鋼板M6、2枚の珪素鋼板M5、
珪素鋼板M4、珪素鋼板M3及び珪素鋼板M2が順次積
層されてスタッキングによって接合され、最後に、最小
幅(珪素鋼板M1と同一幅)を有する珪素鋼板M8が積
層されてスタッキングによって接合されると、図5乃至
図8に示す計26枚の珪素鋼板から成る略円形断面のイ
ンナコア10が形成される。尚、図13の矢印は珪素鋼
板M1乃至珪素鋼板M7の積層順序を表す。
【0016】本実施形態では図1に示すように計5箇所
のスタッキング部Sa,Sbによって、隣接する珪素鋼
板相互が接合される。これらのスタッキング部Sa,S
bの形状は平面視矩形形状とされており、スタッキング
部Sa,Sbの凹部、または貫通孔Ha,Hbに嵌合さ
れ、両側面間で摩擦係合となる。尚、本実施形態ではス
タッキング部Sa,Sbの凸部の側面形状は矩形である
が、三角形(V字状)、半円形等他の形状でもよい。こ
のように、スタッキング部Sa,Sbの凸部の側面積が
大で、これらの凹部又は貫通孔Ha,Hbとの接触面積
が大であるというのみならず、スタッキング部Saとス
タッキング部Sbの長手方向が直交するように配置され
ているので、所定の接合強度を確保することができる。
また、上記珪素鋼板のうち10枚の珪素鋼板M7の拡大
部Mbの一方には図13に示すように切欠Mbcが形成
されており、珪素鋼板M1乃至M8が積層されてインナ
コア10となると、図1、図5及び図7に示すように厚
さ方向の中間に凹部10cが形成される。尚、図面にお
いて、インナコア10の断面のハッチングは判別が困難
となるので省略している。
【0017】以上のようにして、珪素鋼板M1乃至M8
の積層体が構成された後、インナコア10の外面に粉体
塗装が施され、図5及び図7に明らかなように絶縁塗膜
11が形成されている。この絶縁塗膜11はインナコア
10の中間部10aの全長に亘って絶縁塗膜11aが形
成されると共に、これに隣接する拡大部10bにも絶縁
塗膜11bが形成される。このように、本実施形態では
絶縁塗膜11bは拡大部10bの一部に形成されている
が、全側面あるいは全体に形成することとしてもよい。
而して、インナコア10の各珪素鋼板は剥がれ難く、十
分な接合強度が確保される。また、従来の一次ボビンに
比し大幅に縮径される。
【0018】そして、中間部10aの絶縁塗膜11aの
外周面に一次コイル12の巻線が二層もしくは四層に巻
回される。このとき、拡大部10bの絶縁塗膜11b部
分が従来の一次ボビンの鍔部と同様に機能するので、適
切に巻回することができる。特に、本実施形態では、イ
ンナコア10の断面が略円形であり、その中間部10a
の側面には粉体塗装によって絶縁塗膜11が形成されて
いるので、エッジカバー率が高く、エッジ部分が滑らか
な面に形成される。尚、絶縁塗膜11は、樹脂系の塗装
や接着剤を用いて形成することとしてもよい。
【0019】インナコア10の凹部10cには、図1、
図2、図9乃至図12に示すようにホルダ14が装着さ
れている。このホルダ14は、環状の支持部14aの一
端側に一対の延出部14bが形成されると共に、他端側
に一対の係合部14cが形成された樹脂部材で、係合部
14cがインナコア10の凹部10cに係合するように
構成されている。一対の延出部14bには、夫々一次タ
ーミナル15,16が一体的に支持されており、各々の
基端部に一次コイル12の巻線の両端が接続されてい
る。
【0020】図9乃至図12に示すインナコア10及び
一次コイル12を囲繞するように、二次コイルアセンブ
リ20が配設されている。二次コイルアセンブリ20
は、図1及び図2に示すように二次ボビン21に二次コ
イル22が巻装されて成る。二次ボビン21は軸方向に
所定間隔毎に複数の鍔部21aが形成された樹脂製の円
筒体であり、これらの鍔部21a間に形成される複数の
環状溝内に、二次コイル22の巻線が順次巻回されてい
る。図1及び図2の上端の鍔部21aには、その外周に
沿って環状の溝21dが形成されている。そして、図1
及び図2に示すように二次ボビン21の延出部21cに
は二次ターミナル17が装着され、これに二次コイル2
2の巻線の巻き始め側の一端部が接続される。また、巻
き終り側には二次ターミナル18が設けられており、そ
の基端部が鍔部21aの溝21dに嵌合され、その先端
部(図示せず)がクランク状に屈曲されつつ軸方向に延
出するように形成されている。而して、二次コイル22
の巻線の他端部は鍔部21aの軸方向の溝(図示せず)
から導出され、二次ターミナル18の基端部に巻き付け
られる。
【0021】一方、インナコア10と共に磁気回路を形
成するアウタコア30は、図1及び図2に示すように珪
素鋼板によって円筒状に形成されており、ケース60の
コイル部60aの外側に嵌着されている。更に、図1及
び図2に示すように、インナコア10の軸方向の両端に
は夫々矩形の永久磁石50が配置されており、その外側
には略矩形の珪素鋼板が積層されて成る補助コア40が
配置されている。両端に配置される永久磁石50は、発
生する磁束の方向が夫々同一の方向であって、一次コイ
ル12通電時にインナコア10内に形成される磁束の方
向と逆向きとなるように配置されている。而して、上述
のインナコア10、永久磁石50、補助コア40、及び
アウタコア30によって磁気回路が構成されている。
【0022】そして、図3に示すように、ケース60に
一体的に形成されたコネクタ部60cの中には、第1乃
至第4のコネクタターミナル61乃至64が平行に配置
されている。これら第1乃至第4のコネクタターミナル
61乃至64の基端部側にはイグナイタターミナル(図
示せず)が接続されている。更に、コネクタターミナル
61,63にはイグナイタターミナルと共に一次ターミ
ナル15,16が接続され、一次コイル12への通電が
断続制御されるように構成されている。第1のコネクタ
ターミナル61は電源(図示せず)に接続されるもの
で、この基端部にはイグナイタターミナルと共に一次タ
ーミナル15が接続され、この一次ターミナル15に図
3に示すように二次ターミナル18が接続されている。
【0023】上記の構成になる点火コイルの製造及び組
付に当たっては、前述のように複数(例えば8種類で2
6枚)の珪素鋼板M1乃至M8がスタッキングによって
接合されインナコア10が構成される。そして、図5乃
至図8に示すようにインナコア10の中間部10a及び
拡大部10bの外面に絶縁塗膜11が形成され、この中
間部の絶縁塗膜11a上に一次コイル12の巻線が巻回
される。
【0024】一方、アウタコア30が珪素鋼板によって
円筒状に形成されてケース60のコイル部60aの外側
に圧入され、あるいは珪素鋼板がコイル部60aの外側
に巻回される。また、二次ボビン21に二次コイル22
が巻装されて二次コイルアセンブリ20が形成される。
そして、二次ボビン21の中空部内に、一次コイル12
が巻装されたインナコア10が収容されると共に、イン
ナコア10の軸方向の両端に夫々永久磁石50及び補助
コア40が装着され、これらインナコア10、二次コイ
ルアセンブリ20等がケース60内に収容される。
【0025】更に、ケース60のイグナイタ部60dに
イグナイタ8が収容され、コネクタターミナル61乃至
64に接続されると共に、一次コイル12の巻線の両端
部が一次ターミナル15,16を介して夫々コネクタタ
ーミナル61,63に接続される。また、高圧ターミナ
ル部60bに高圧ターミナル7が圧入され、二次ターミ
ナル17に電気的に接続される。而して、二次コイル2
2の巻線の一端は二次ターミナル18を介してコネクタ
ターミナル61に接続され、他端は二次ターミナル17
を介して高圧ターミナル7に接続される。
【0026】この後、コイル部60a及びイグナイタ部
60d内に絶縁性を有する合成樹脂、例えばエポキシ樹
脂が充填、硬化されて図1及び図2に点描で示すように
絶縁部13がコイル部60a内に形成される。これによ
り、一次コイル12及び二次コイル22が含侵固着され
ると共に、電気的接続部が適切に絶縁され、更に二次コ
イル22の出力高電圧に耐え得る絶縁性が確保される。
尚、図14に示すコイル部60a及び高圧ターミナル部
60bとイグナイタ部60d及びコネクタ部60cと
を、別体として形成し、コイル部60aとイグナイタ部
60dを接合することとしてもよい。
【0027】而して、本実施形態の内燃機関用点火コイ
ルは図14に示す外形を呈し、プラグキャップ70がコ
イル部60a及び高圧ターミナル部60bの外側に装着
される。このプラグキャップ70を介して、内燃機関
(図示せず)に装着され、点火プラグ(図示せず)に接
続される。この状態で一次コイル12の一次電流が断続
されると、二次コイル22に逆起電力が誘起され30乃
至40kvの高電圧が発生し、この高電圧は点火プラグ
に出力される。これにより、各点火プラグの電極部に火
花放電が生じ、各燃焼室(図示せず)内の圧縮混合気が
着火される。
【0028】以上のように、本実施形態の内燃機関用点
火コイルのインナコア10は、複数の珪素鋼板M1乃至
M8が積層された後、中間部10a及び拡大部10bの
少くとも一部に絶縁塗膜11が形成され、これに一次コ
イル12が巻装されている。従って、一次ボビンを設け
る必要がなく、コイル部60aの外径を小さく形成する
ことができる。また、インナコア10の中間部10aの
全断面を磁気回路とすることができると共に、これより
大きな断面積を有する拡大部10bによって有効磁束密
度を大とすることができる。而して、所定の点火性能を
維持しつつ、装置全体を小型に形成することができる。
【0029】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下に記載の効果を奏する。即ち、本発明の内燃機関
用点火コイルにおいては、複数の磁性体の平板を積層
し、略円形断面の中間部と、この断面積より大の断面積
を有する拡大部を両端に形成した積層体から成る柱状部
材に対し、中間部及び拡大部に絶縁塗膜を形成し、中間
部の絶縁塗膜上に一次コイルを巻装することとしている
ので、一次ボビンを設けることなく、絶縁性を維持しつ
つ拡大部間に一次コイルを適切に巻装することができ
る。しかも、積層体の柱状部材は絶縁塗膜によって被覆
されているので、柱状部材を構成する磁性体の平板が剥
がれ難く、十分な接合強度を確保することができる。而
して、所定の点火性能を維持しつつ点火コイルを小型に
形成することができる。
【0030】請求項2に記載のように、絶縁塗膜を粉体
塗装によって形成することとすれば、容易にインナコア
のエッジ部分を滑らかに形成することができる。また、
請求項3に記載のように、積層体の厚さ方向の中間に位
置する複数の磁性体の平板の一部に対し、拡大部の所定
位置に切欠を形成することとすれば、積層体を構成して
インナコアを形成したときに拡大部に凹部が形成される
ことになるので、この凹部に、一次ターミナル等を支持
するホルダを係止することにより、一次ターミナル等を
容易に装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る内燃機関用点火コイ
ルの縦断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る内燃機関用点火コイ
ルにおいてイグナイタを除いた状態を示す縦断面図であ
る。
【図3】本発明の一実施形態に係る内燃機関用点火コイ
ルにおいてイグナイタを除いた状態を示す平面図であ
る。
【図4】本発明の一実施形態に係る内燃機関用点火コイ
ルのコイル部の横断面図で、図1のA−A線断面図であ
る。
【図5】本発明の一実施形態におけるインナコアの平面
図である。
【図6】本発明の一実施形態におけるインナコアの側面
図である。
【図7】本発明の一実施形態におけるインナコアの正面
図である。
【図8】本発明の一実施形態におけるインナコアの中間
部の断面図である。
【図9】本発明の一実施形態におけるインナコアに一次
コイルを巻装した状態を示す正面図である。
【図10】本発明の一実施形態におけるインナコアに一
次コイルを巻装した状態を示す底面図である。
【図11】本発明の一実施形態におけるインナコアに一
次コイルを巻装した状態を示す側面図である。
【図12】本発明の一実施形態におけるインナコアに一
次コイルを巻装した状態を示す平面図である。
【図13】本発明の一実施形態におけるインナコアを構
成する複数の種類の珪素鋼板を、組付順序に従って配置
した平面図である。
【図14】本発明の一実施形態に係る内燃機関用点火コ
イルの斜視図である。
【符号の説明】
8 イグナイタ 10 インナコア(柱状部材) 10a 中間部 10b 拡大部 11,11a,11b 絶縁塗膜 12 一次コイル 13 絶縁部 14 ホルダ 15,16 一次ターミナル 17,18 二次ターミナル 20 二次コイルアセンブリ 21 二次ボビン 22 二次コイル 30 アウタコア 40 補助コア 50 永久磁石 60 ケース

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体の柱状部材に一次コイル及び二次
    コイルを装着する内燃機関用点火コイルにおいて、前記
    柱状部材が、複数の磁性体の平板を積層し、略円形断面
    の中間部と、該中間部の断面積より大の断面積を有する
    拡大部を両端に形成した積層体から成り、前記中間部及
    び前記拡大部の少くとも前記中間部に隣接する部分に絶
    縁塗膜を形成し、前記中間部の絶縁塗膜上に前記一次コ
    イルを巻装することを特徴とする内燃機関用点火コイ
    ル。
  2. 【請求項2】 前記絶縁塗膜を、粉体塗装によって形成
    することを特徴とする請求項1記載の内燃機関用点火コ
    イル。
  3. 【請求項3】 前記柱状部材を構成する複数の磁性体の
    平板のうち、前記積層体の厚さ方向の中間に位置する前
    記複数の磁性体の平板の一部に対し、前記拡大部の所定
    位置に切欠を形成することを特徴とする請求項1記載の
    内燃機関用点火コイル。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005348553A (ja) * 2004-06-04 2005-12-15 Honda Motor Co Ltd モータおよびモータの製造方法
JP2009088479A (ja) * 2007-09-14 2009-04-23 Denso Corp 点火コイル

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