JPH10241974A - 内燃機関用点火コイル - Google Patents

内燃機関用点火コイル

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Publication number
JPH10241974A
JPH10241974A JP9053933A JP5393397A JPH10241974A JP H10241974 A JPH10241974 A JP H10241974A JP 9053933 A JP9053933 A JP 9053933A JP 5393397 A JP5393397 A JP 5393397A JP H10241974 A JPH10241974 A JP H10241974A
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JP
Japan
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coil
primary coil
columnar member
combustion engine
internal combustion
Prior art date
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Pending
Application number
JP9053933A
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English (en)
Inventor
Hikari Kikuta
光 菊田
Katsuharu Ishikawa
克治 石川
Toshiro Suzuki
敏郎 鈴木
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Aisan Industry Co Ltd
Original Assignee
Aisan Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10241974A publication Critical patent/JPH10241974A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 柱状部材に一次コイル及び二次コイルを巻装
してケース内に収容すると共に、絶縁材料をケース内の
空隙に充填する内燃機関用点火コイルにおいて、絶縁材
料充填部分を損傷することなく確実に電気的電気的絶縁
性を維持する。 【解決手段】 インナコア10に一次コイル12の巻線
を巻回した状態で、絶縁性弾性材料(例えばエラストマ
ー)をモールドして弾性層19を形成する。筒体の二次
ボビン21内に、弾性層19及び一次コイル12に対し
所定の間隙を隔ててインナコア10及び一次コイル12
を収容すると共に、二次ボビン21の外面に二次コイル
22を巻装する。二次ボビン21と弾性層19及び一次
コイル12との間の間隙を含むケース60内の空隙に絶
縁材料(例えばエポキシ樹脂)を充填し絶縁部13を形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関用点火コイ
ルに関し、特に、磁性体の柱状部材に一次コイル及び二
次コイルを巻装してケース内に収容すると共に、このケ
ース内の空隙に絶縁材料を充填する内燃機関用点火コイ
ルに係る。
【0002】
【従来の技術】近時、小型で配線、組付が容易な内燃機
関用点火コイルの開発が要請されており、軸方向に長尺
の点火コイルが注目されている。例えば、特開平3−1
36218号公報には、一次コイル内に収容する内部コ
アと、この内部コアの両端に配置し一次コイルによる磁
束と反対方向の磁束を発生する一対の永久磁石を介して
隣接設置すると共に、一次コイル及び二次コイル回りに
配置する外部コアとを備えた内燃機関用点火コイルが開
示されている。この点火コイルは軸方向に長尺であり、
従って内部コアも軸方向に長尺に形成されている。そし
て、ケース内には、電気的絶縁性を維持するため、熱硬
化性の合成樹脂が充填されている。
【0003】更に、特開平6−325953号公報に
は、回路素子の放熱性を高めると共に、樹脂の注入工数
を軽減するため、点火コイルと電気的に接続する回路素
子をあらかじめフィンを設けた弾性体で封入して回路モ
ジュールを形成し、この回路モジュールと点火コイルと
をケースに収容して一種類の樹脂で同時に注入硬化する
内燃機関用点火コイルが提案されている。そして、その
実施例において、回路モジュールを封入する弾性体とし
て熱可塑性エラストマー等が用いられ、ケース内に注入
する樹脂としてエポキシ樹脂が用いられている。
【0004】また、特開平4−87311号公報には、
磁性体の線材を束ねて中心鉄心を形成した点火コイルが
開示されている。同公報には、中心鉄心の作成方法とし
て、丸ダイスを介して線材を引き抜く方法、上型と下型
で作られる空間に線材を充填した後プレス成形する方
法、線材を整列させ、金属粉の表面に樹脂粉末が付着し
た材料と共に、型によってプレスする方法、線材をケイ
素鋼管中に設置して加熱しつつ、ケイ素鋼管をダイス中
で引き抜く方法、更に、ケイ素鋼の薄板を2〜3重に巻
き付け、それをダイス中で引き抜く方法が開示されてい
る。また、同公報には、実施例として線材を円柱状に束
ねたものの両端部を四角にした中心鉄心も開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平6−325
953号公報に記載の点火コイルにおいては、内部コア
(インナコア)が軸方向に長尺であり、コアを構成する
鉄と充填用の絶縁樹脂(例えば、エポキシ樹脂)とでは
線膨張係数が大きく異なるので、ケース内に絶縁樹脂が
充填、硬化されるときに、絶縁樹脂の硬化収縮に伴い、
この絶縁樹脂に応力が集中する。また、点火コイル使用
時の温度変化に伴う熱歪みによっても充填絶縁樹脂に応
力が集中することとなる。このような応力集中によって
絶縁樹脂充填部分が損傷しないように対策を講ずる必要
があるが、複雑な構造となり、点火コイルとしても大型
となる。
【0006】特開平6−325953号公報において
は、充填用のエポキシ樹脂の他にエラストマーが用いら
れているが、後者は回路モジュールを封入するフィンを
設けるために用いられたものである。同公報において
は、軸方向に長尺のコアと充填樹脂との関係については
配慮されておらず、従ってエラストマーはコアとの関係
において用いられたものではない。
【0007】また、前掲の特開平4−87311号公報
に記載のように点火コイルを円柱状に形成する場合に
は、中心鉄心、即ちインナコアも円柱状に形成すること
が望ましい。その一手段として、同公報に記載のように
複数の線材を束ねる方法があるが、製造、組付が困難で
あり、コストアップとなる。従って、複数の鋼板を積層
したインナコアを基本とし、これを略円形断面に形成す
ることが適切である。このようなインナコアを製造する
場合には、一般的に両端部に矩形断面部が形成されるこ
とになる。また、漏洩磁束を防止する上でもインナコア
の両端部を矩形断面とし、中間部より断面積を大きくす
る必要がある。しかし、小型化の要請から外径を拡大す
ることはできないので、必然的にインナコアの両端部
と、これを囲繞するように巻装する二次コイルとの間の
距離が短くなる。このため、特に二次コイルの巻線を高
圧ターミナルに接続する部分でのインナコアに対する電
気的絶縁性が問題となる。
【0008】更に、高磁束密度を確保すべくインナコア
の端部に永久磁石を接合する場合には、永久磁石も矩形
に形成されるので、特に高圧ターミナル側での電気的絶
縁性が問題となる。即ち、インナコアを二次コイル内に
収容し、インナコアの端面に永久磁石を接合する構成で
は、充填絶縁樹脂に割れが生じ易く、電気的絶縁性が問
題となる。特に、両端部に矩形断面部が形成されたイン
ナコアを用い、その一端部に矩形の永久磁石を接合する
場合には、角部において充填絶縁樹脂の割れが生じ易く
なる。もっとも、特開平4−87311号公報に記載の
点火コイルにおいては、インナコアとアウタコアとの間
に永久磁石を介装する構造とされており、高圧ターミナ
ル側での電気的絶縁性に関する問題への配慮は不明であ
る。
【0009】そこで、本発明は、磁性体の柱状部材に一
次コイル及び二次コイルを巻装してケース内に収容する
と共に、絶縁材料をケース内の空隙に充填する内燃機関
用点火コイルにおいて、柱状部材が軸方向に長尺であっ
ても、絶縁材料充填部分を損傷することなく確実に電気
的絶縁性を維持し得る内燃機関用点火コイルを提供する
ことを課題とする。
【0010】また、本発明は、磁性体の柱状部材に一次
コイル及び二次コイルを巻装すると共に、柱状部材の少
くとも高圧ターミナル側の端面に永久磁石を接合し、こ
れらをケース内に収容すると共に、絶縁材料をケース内
の空隙に充填する内燃機関用点火コイルにおいて、特に
柱状部材の端面と永久磁石との接合部における絶縁材料
充填部分を損傷することなく、確実に電気的絶縁性を維
持し得る内燃機関用点火コイルを提供することを課題と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は、磁性体の柱状部材に一次コイル及び二次
コイルを巻装してケース内に収容すると共に、該ケース
内の空隙に絶縁材料を充填する内燃機関用点火コイルに
おいて、前記柱状部材に前記一次コイルの巻線を巻回し
た状態で、絶縁性を有する弾性材料をモールドして弾性
層を形成し、該弾性層及び前記一次コイルに対し所定の
間隙を隔てて前記柱状部材及び前記一次コイルを収容す
ると共に前記二次コイルの巻線を外面に巻回する筒体の
二次ボビンを備え、該二次ボビンと前記弾性層及び前記
一次コイルとの間の間隙を含む前記ケース内の空隙に前
記絶縁材料を充填する構成としたものである。
【0012】また、本発明の内燃機関用点火コイルは、
前記柱状部材に絶縁性を有する弾性材料をモールドして
弾性層を形成した後、該弾性層の外面に前記一次コイル
の巻線を巻回し、前記弾性層及び前記一次コイルに対し
所定の間隙を隔てて前記柱状部材及び前記一次コイルを
収容すると共に前記二次コイルの巻線を外面に巻回する
筒体の二次ボビンを備え、該二次ボビンと前記弾性層及
び前記一次コイルとの間の間隙を含む前記ケース内の空
隙に前記絶縁材料を充填する構成としてもよい。
【0013】更に、本発明は、磁性体の柱状部材と、該
柱状部材に巻装する一次コイル及び二次コイルと、該二
次コイルの巻線に接続し高電圧を出力する高圧ターミナ
ルと、前記柱状部材の少なくとも前記高圧ターミナル側
の端面に接合する永久磁石とを備え、少くとも前記柱状
部材、前記一次コイル及び二次コイル、並びに前記永久
磁石をケース内に収容すると共に、該ケース内の空隙に
絶縁材料を充填して成る内燃機関用点火コイルにおい
て、前記柱状部材が、中間部を略円形断面に形成すると
共に両端部を矩形断面に形成した積層体から成り、前記
柱状部材の中間部及び前記柱状部材の両端部の少くとも
前記中間部に隣接する部分に絶縁塗膜を形成し、前記中
間部の絶縁塗膜上に前記一次コイルの巻線を巻回した後
に、前記一次コイルを含み前記柱状部材の全長に亘って
絶縁性を有する弾性材料をモールドして弾性層を形成
し、少くとも前記高圧ターミナル側の前記柱状部材の端
面及び該端面に接合する前記永久磁石を囲繞するよう
に、絶縁性を有する弾性材料のホルダを装着する構成と
してもよい。
【0014】また、本発明の内燃機関用点火コイルは、
前記柱状部材が、中間部を略円形断面に形成すると共に
両端部を矩形断面に形成した積層体から成り、前記柱状
部材の全長に亘って絶縁性を有する弾性材料をモールド
して弾性層を形成し、前記柱状部材の中間部に形成した
前記弾性層の外面に前記一次コイルの巻線を巻回し、少
くとも前記高圧ターミナル側の前記柱状部材の端面及び
該端面に接合する前記永久磁石を囲繞するように、絶縁
性を有する弾性材料のホルダを装着する構成としてもよ
い。
【0015】前記内燃機関用点火コイルにおいて、前記
一次コイル及び前記弾性層に対し所定の間隙を隔てて前
記柱状部材及び前記一次コイルを収容すると共に前記二
次コイルの巻線を外面に巻回する筒体の二次ボビンを備
え、該二次ボビンと前記一次コイル及び前記弾性層との
間の間隙を含む前記ケース内の空隙に前記絶縁材料を充
填するように構成するとよい。尚、前記絶縁材料として
エポキシ樹脂を用い、前記弾性材料としてエラストマー
を用いるとよい。また、前記絶縁塗膜は、粉体塗装によ
って形成することが望ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内燃機関用点火コ
イルの望ましい実施形態を図面を参照して説明する。図
26は本発明の一実施形態に係る内燃機関用点火コイル
の全体を示すもので、ケース60は、上方に開口部を有
する筐体のイグナイタ部60dと、その底面から下方に
延出する円筒状のコイル部60a及び高圧ターミナル部
60bを有する合成樹脂製の容器状筐体である。これら
の断面を図1乃至図4に示し、図2の各部の断面を図5
乃至図10に示す。
【0017】コイル部60aには図1及び図2に示すよ
うに、本発明の柱状部材たるインナコア10、これに巻
装された一次コイル12、二次コイルアセンブリ20、
アウタコア30、並びに一対の補助コア及び永久磁石
(夫々、代表して40,50で表す)が収容されてい
る。イグナイタ部60dにはイグナイタ8が収容される
と共に、コネクタ部60cが一体的に形成されている。
尚、イグナイタ8は一次コイル12の一次電流を制御す
るもので、イグニッションモジュールとも呼ばれる。イ
グナイタ部60d内にはポスト60eが形成されてお
り、このポスト60eにイグナイタ8が挿通されて位置
決めが行なわれる。図1及び図2の下方の高圧ターミナ
ル部60bには高圧ターミナル7が内蔵されており、絶
縁材料(例えばゴム)によって筒状に形成されたプラグ
キャップ70が、高圧ターミナル部60bの外側に装着
されている。
【0018】本実施形態のインナコア10は、複数の磁
性体の平板、例えば8種類の珪素鋼板が合計26枚積層
されたもので、その外形は、図11乃至図14に示すよ
うに、略円形断面の中間部10aと矩形断面の拡大部1
0bを両端に有する柱体に形成されている。中間部10
aは、図14に示すように、珪素鋼板の幅が漸増する順
に積層する第1の部分P1と、この第1の部分に連続し
て同一幅の珪素鋼板を所定の枚数積層する第2の部分P
2と、この第2の部分P2に連続して珪素鋼板の幅が漸
減する順に積層する第3の部分P3が順次スタッキング
によって接合されて積層体が形成され、直径約8mmの略
円形断面の中間部10aを有する柱状部材となる。この
柱状部材の両端部は、その端面を図12に示すように、
中間部10aの断面積より大の断面積を有する矩形断面
の拡大部10bとなる。尚、図1に表れているインナコ
ア10の珪素鋼板は、上記第2の部分P2に含まれる。
【0019】ここで、スタッキングとは複数の平板の各
々に対しプレス成形時に一方の面に凹部を形成すると共
に他方の面に凸部を形成し、これらの複数の平板を相互
に対向する面の凸部を凹部に圧入し乍ら順次重合して、
積層体を形成する手段をいう。本実施形態では、図1に
示すようにインナコア10の中間部10aには2個の平
面視矩形のスタッキング部Saが形成されると共に、両
端の拡大部10bに、長手方向がスタッキング部Saの
長手方向に直交する各1個の平面視矩形のスタッキング
部Sbが形成されている。尚、図2等において、インナ
コア10の断面のハッチングは判別が困難となるので省
略している。
【0020】以上のようにして、珪素鋼板の積層体から
成るインナコア10が構成された後、インナコア10の
外面に絶縁材料の粉体塗装が施され、図11及び図13
に明らかなように絶縁塗膜11が形成されている。この
絶縁塗膜11はインナコア10の中間部10aの全長に
亘って絶縁塗膜11aが形成されると共に、これに隣接
する拡大部10bにも絶縁塗膜11bが形成される。こ
れにより、インナコア10の各珪素鋼板は剥がれ難く、
十分な接合強度が確保される。また、従来の一次ボビン
に比し大幅に縮径される。
【0021】そして、中間部10aの絶縁塗膜11aの
外周面に一次コイル12の巻線が二層もしくは四層に巻
回される。このとき、拡大部10bの絶縁塗膜11b部
分が従来の一次ボビンの鍔部と同様に機能するので、適
切に巻回することができる。特に、本実施形態では、イ
ンナコア10の中間部10aの断面が略円形であり、そ
の側面には粉体塗装によって絶縁塗膜11が形成されて
いるので、エッジ部分が滑らかな面となる。上述のよう
に、本実施形態では絶縁塗膜11bは拡大部10bの一
部に形成されているが、全側面あるいは全体に形成する
こととしてもよい。また、絶縁塗膜11は、樹脂系の塗
装や接着剤を用いて形成することとしてもよい。
【0022】インナコア10の拡大部10bの両側面に
は一対の凹部10cが形成されており、これらの凹部1
0cには、図1、図2、図15乃至図17に示すように
ホルダ14が係止されている。このホルダ14は、環状
の支持部14aの一端側に一対の延出部14bが形成さ
れると共に、他端側に一対の係合部14cが形成された
樹脂部材で、一対の係合部14cが夫々インナコア10
の一対の凹部10cに係止されるように構成されてい
る。一対の延出部14bには、夫々一次ターミナル1
5,16が一体的に支持されており、各々の基端部に一
次コイル12の巻線の両端が電気的に接続されている。
【0023】図15乃至図17に示すように構成された
インナコア10、一次コイル12及びホルダ14は、弾
性材料のエラストマーによってモールドされ、図1、図
2、図7及び図8に示すようにインナコア10及び一次
コイル12の周囲に弾性層19が形成され、これらによ
って一次コイルアセンブリが構成されている。尚、エラ
ストマーとは、高弾性を有する高分子物質であり、通常
は常温付近でゴム弾性を示す。
【0024】一方、インナコア10と共に磁気回路を形
成するアウタコア30は、図1及び図6乃至図9に示す
ように珪素鋼板によって円筒状に形成されており、ケー
ス60のコイル部60aの外側に嵌着されている。更
に、図1及び図2に示すように、インナコア10の軸方
向の両端には夫々矩形の永久磁石50が配置されてお
り、その外側には略矩形の珪素鋼板が積層されて成る補
助コア40が配置されている。両端に配置される永久磁
石50は、発生する磁束の方向が夫々同一の方向であっ
て、一次コイル12通電時にインナコア10内に形成さ
れる磁束の方向と逆向きとなるように配置されている。
而して、上述のインナコア10、永久磁石50、補助コ
ア40、及びアウタコア30によって磁気回路が構成さ
れている。
【0025】また、上記一次コイルアセンブリを収容す
るように二次コイルアセンブリ20が配設されている。
二次コイルアセンブリ20は、図1乃至図4に示すよう
に二次ボビン21に二次コイル22が巻装されて成る。
二次ボビン21は軸方向に所定間隔毎に複数の鍔部(代
表して21aで表す)が形成された樹脂製の円筒体であ
り、これらの鍔部21a間に形成される複数の環状溝内
に、二次コイル22の巻線が順次巻回されている。
【0026】二次ボビン21の、高圧ターミナル7に配
置される側の端部の内面には、軸心方向に延出するリブ
21rが形成されており、このリブ21rが弾性層19
に当接し、二次コイル22の巻線がインナコア10及び
一次コイル12に対して所定の間隙を以って離隔するよ
うに保持されている。また、二次コイル22の高圧側の
端部22hは、二次ボビン21に巻回された巻線部分に
おいて径方向の最外側に位置するように、一層に巻回さ
れている。尚、電気的絶縁性を確保するためには端部2
2hを二層以上に形成してもよいが、径方向に拡大する
ことになるので、一層とすることが望ましい。而して、
インナコア10の矩形断面の拡大部10bの角部と二次
コイル22の高圧側の端部22hとの間には所定の間隙
が形成され、高圧ターミナル7側のインナコア10の拡
大部10bでの電界集中が緩和される。
【0027】前述のように、インナコア10の軸方向の
両端には一対の補助コア40及び永久磁石50が配置さ
れている。補助コア40は、夫々弾性材料のエラストマ
ーによってモールドされ、ホルダ49,49x(高圧側
と低圧側で外形が若干異なるので、低圧側を49xで表
す)が形成されている。そして、これらのホルダ49,
49x内に夫々永久磁石50が収容され、インナコア1
0の両端部に装着されている。高圧ターミナル7側のホ
ルダ49は、図20に拡大して示すように、永久磁石5
0を収容した状態で更に永久磁石50の端面から外方に
延出する筒体部49aが形成されており、この筒体部4
9a内に、弾性層19が形成されたインナコア10の端
部が嵌合される。
【0028】即ち、図18及び図19に示すように、補
助コア40が内蔵されたホルダ49の筒体部49a内に
永久磁石50が収容され、この筒体部49aが、インナ
コア10の高圧側の端部に形成された弾性層19に嵌合
される。而して、インナコア10の端面と永久磁石50
の接合部は図20に示すように筒体部49aに囲繞され
るので、インナコア10等が熱膨張によって伸長しても
弾性層19及びホルダ49で歪みが吸収され、絶縁部1
3への影響が回避される。
【0029】図1乃至図4の上端の鍔部21aには、そ
の外周に沿って環状の溝21eが形成されている。そし
て、二次コイル22の低圧側には二次ターミナル18が
設けられており、その基端部が鍔部21aの溝21eに
嵌合され、その先端部18a(図4)がクランク状に屈
曲されつつ軸方向に延出するように形成されている。而
して、二次コイル22の巻線の低圧側の端部は鍔部21
aの軸方向の溝21f(図3)から導出され、二次ター
ミナル18の基端部に巻き付けられる。一方、図1乃至
図4に示すように二次ボビン21の延出部21c,21
dには二次ターミナル17が装着され、延出部21d側
の脚部17dに二次コイル22の巻線の高圧側の端部が
接続される。
【0030】二次ターミナル17は導電材料の板体がコ
字状に折曲されたもので、その基板部17bの中央に、
図10に示すように係合突起を有する孔17aが形成さ
れており、これに高圧ターミナル7の先端部が係合され
る。脚部17cは延出部21cに、脚部17dは延出部
21dに夫々係止される。二次コイル22の巻線の端部
は、脚部17dに形成された凹部17eを経由して爪1
7fに係止され、この状態で凹部17eに半田(図3に
17gで表す)が付着される。
【0031】ケース60に一体的に形成されたコネクタ
部60cの中には、図2に示すように、第1乃至第4の
コネクタターミナル61乃至64が平行に配置されてい
る。これら第1乃至第4のコネクタターミナル61乃至
64の基端部側にはイグナイタターミナル(図示せず)
が接続されている。更に、コネクタターミナル61,6
3にはイグナイタターミナルと共に一次ターミナル1
5,16が接続され、一次コイル12への通電が断続制
御されるように構成されている。第1のコネクタターミ
ナル61は電源(図示せず)に接続されるもので、この
基端部にはイグナイタターミナルと共に一次ターミナル
15が接続されている。この一次ターミナル15には図
5に示すように、孔15aを有する折曲部が形成されて
おり、この孔15aに二次ターミナル18の先端部18
aが挿通され、図4に示す状態で半田接合されている。
【0032】上記の構成になる点火コイルの製造及び組
付に当たっては、前述のように複数(例えば8種類で2
6枚)の珪素鋼板がスタッキングによって接合されイン
ナコア10が構成される。このインナコア10の中間部
10a及び拡大部10bの外面に図11乃至図14に示
すように絶縁塗膜11が形成され、この中間部の絶縁塗
膜11a上に一次コイル12の巻線が巻回される。そし
て、ホルダ14がインナコア10に装着され、一次コイ
ル12の巻線の両端部が一次ターミナル15,16に接
続された後、図1及び図2に示すように弾性層19がモ
ールド成形され、図15乃至図17に示す一次コイルア
センブリが形成される。
【0033】一方、アウタコア30が珪素鋼板によって
円筒状に形成されてケース60のコイル部60aの外側
に圧入され、あるいは珪素鋼板がコイル部60aの外側
に巻回される。また、二次ボビン21に二次コイル22
が巻装されて二次コイルアセンブリ20が形成され、上
記一次コイルアセンブリが二次ボビン21の中空部内に
収容される。続いて、補助コア40を内蔵したホルダ4
9,49xに夫々永久磁石50が収容され、インナコア
10の軸方向の両端部に装着される。而して、図18及
び図19にインナコア10の高圧側端部へのホルダ49
の装着状況を示すように、インナコア10の高圧側端部
の端面と永久磁石50の接合部はホルダ49の筒体部4
9aによって囲繞される。
【0034】そして、二次ボビン21に二次ターミナル
17,18が装着された後、二次コイル22の巻線が二
次ターミナル17,18に電気的に接続される。このよ
うに二次ボビン21に二次ターミナル17,18が装着
された状態でケース60内に収容される。更に、高圧タ
ーミナル部60bに高圧ターミナル7が圧入され、二次
ターミナル17と電気的に接続される。また、ケース6
0のイグナイタ部60dにイグナイタ8が収容され、コ
ネクタターミナル61乃至64に接続されると共に、一
次ターミナル15,16が夫々コネクタターミナル6
1,63に接続される。而して、二次コイル22の巻線
の一端は二次ターミナル18及び一次ターミナル15を
介してコネクタターミナル61に接続され、他端は二次
ターミナル17を介して高圧ターミナル7に接続され
る。
【0035】この後、弾性層19外面と二次ボビン21
内面との間の間隙を含むコイル部60a及びイグナイタ
部60d内の空隙に、絶縁材料のエポキシ樹脂が充填、
硬化され、図1及び図2に点描で示すように絶縁部13
がコイル部60a内に形成される(尚、その他の図面で
は13を省略している)。これにより、一次コイル12
及び二次コイル22が含侵固着されると共に、電気的接
続部が適切に絶縁され、更に二次コイル22の出力高電
圧に耐え得る電気的絶縁性が確保される。特に、高圧タ
ーミナル7側においては、エラストマー製のホルダ49
によって、補助コア40及び永久磁石50のみならず、
インナコア10の端面と永久磁石50との接合部が囲繞
されているので、これらが絶縁部13に直接接触するこ
とはない。尚、図26に示すコイル部60a及び高圧タ
ーミナル部60bとイグナイタ部60d及びコネクタ部
60cとを、別体として形成し、コイル部60aとイグ
ナイタ部60dを接合することとしてもよい。
【0036】而して、本実施形態の内燃機関用点火コイ
ルは図26に示す外形を呈し、プラグキャップ70がコ
イル部60a及び高圧ターミナル部60bの外側に装着
される。このプラグキャップ70を介して、内燃機関
(図示せず)に装着され、点火プラグ(図示せず)に接
続される。この状態で一次コイル12の一次電流が断続
されると、二次コイル22に逆起電力が誘起され30乃
至40kvの高電圧が発生し、この高電圧は点火プラグ
に出力される。これにより、各点火プラグの電極部に火
花放電が生じ、各燃焼室(図示せず)内の圧縮混合気が
着火される。
【0037】このように、本実施形態の内燃機関用点火
コイルにおいては、インナコア10の中間部10aの全
断面を磁気回路とすることができると共に、これより大
きな断面積を有する拡大部10bによって磁束の漏洩を
防止し、有効磁束密度を大とすることができる。而し
て、所定の点火性能を維持しつつ、装置全体を小型に形
成することができる。このとき、エポキシ樹脂の絶縁部
13に対し、インナコア10、補助コア40及び永久磁
石50は弾性層19及びホルダ49,49xを介してフ
ローティングされた状態にあるので、インナコア10等
が熱膨張によって伸長しても弾性層19及びホルダ4
9,49xで吸収されるので、絶縁部13を損傷するこ
とはない。特に、高圧ターミナル7側では、ホルダ49
によって補助コア40及び永久磁石50が囲繞されると
共に、筒体部49aによってインナコア10の端面と永
久磁石50との接合部も囲繞されているので、これらの
熱膨張はホルダ49にて吸収され、絶縁部13を損傷す
ることはない。
【0038】図22乃至図25は一次コイルアセンブリ
の他の実施形態を示すもので、本実施形態の一次コイル
アセンブリは、インナコア10及びホルダ14がエラス
トマーによってモールドされて弾性層19が形成され、
この弾性層19には鍔部19a,19bが形成されてい
る。そして、これら鍔部19a,19b間、即ち中間部
10aを囲繞する部分の弾性層19に一次コイル12の
巻線が巻回されている。そして、拡大部10bの弾性層
19にホルダ49が装着される。その他の構成は前述の
実施形態と実質的に同じであるので説明を省略する。
【0039】本実施形態は上記のように構成されている
ので、前述の実施形態の絶縁塗膜11は不要となり、前
述の実施形態と同様にインナコア10の端面と永久磁石
50の接合部はホルダ49の筒体部49aに囲繞される
ので、インナコア10等が熱膨張によって伸長しても弾
性層19及びホルダ49で歪みが吸収され、絶縁部13
への影響が回避される。
【0040】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下に記載の効果を奏する。即ち、本発明の内燃機関
用点火コイルにおいては、請求項1では柱状部材に一次
コイルの巻線を巻回した状態で、絶縁性を有する弾性材
料をモールドして弾性層を形成することとし、また請求
項2では柱状部材に絶縁性を有する弾性材料をモールド
して弾性層を形成した後、弾性層の外面に一次コイルの
巻線を巻回することとし、弾性層及び一次コイルに対し
所定の間隙を隔てて柱状部材及び一次コイルを収容する
と共に二次コイルの巻線を外面に巻回する筒体の二次ボ
ビンと、弾性層及び一次コイルとの間の間隙を含むケー
ス内の空隙に絶縁材料を充填するように構成されてお
り、絶縁材料と柱状部材との間には弾性材料が介装され
た形となり、柱状部材が軸方向に長尺であっても、絶縁
材料充填部分の損傷を防止し、確実に電気的絶縁性を維
持することができる。而して、所定の点火性能を維持し
つつ点火コイルを小型に形成することができる。
【0041】更に、請求項3に記載のように、積層体の
柱状部材の中間部及び柱状部材の両端部の少くとも中間
部に隣接する部分に絶縁塗膜を形成し、中間部の絶縁塗
膜上に一次コイルの巻線を巻回した後に、一次コイルを
含み柱状部材の全長に亘って絶縁性を有する弾性材料を
モールドして弾性層を形成することとし、あるいは請求
項4に記載のように、柱状部材の全長に亘って絶縁性を
有する弾性材料をモールドして弾性層を形成し、柱状部
材の中間部に形成した弾性層の外面に一次コイルの巻線
を巻回することとし、少くとも高圧ターミナル側の柱状
部材の端面及び該端面に接合する前記永久磁石を囲繞す
るように、絶縁性を有する弾性材料のホルダを装着する
ように構成したものにおいては、特にホルダの存在によ
り柱状部材の端面と永久磁石との接合部における絶縁材
料充填部分を損傷することなく、確実に電気的絶縁性を
維持し得る。従って、点火コイルの外径を拡大すること
なく、容易且つ確実に電気的絶縁性を維持することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る内燃機関用点火コイ
ルの縦断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る内燃機関用点火コイ
ルの縦断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る内燃機関用点火コイ
ルの部分断面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る内燃機関用点火コイ
ルの部分断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る内燃機関用点火コイ
ルのコイル部の横断面図で、図2のA−A線断面図であ
る。
【図6】本発明の一実施形態に係る内燃機関用点火コイ
ルのコイル部の横断面図で、図2のB−B線断面図であ
る。
【図7】本発明の一実施形態に係る内燃機関用点火コイ
ルのコイル部の横断面図で、図2のC−C線断面図であ
る。
【図8】本発明の一実施形態に係る内燃機関用点火コイ
ルのコイル部の横断面図で、図2のD−D線断面図であ
る。
【図9】本発明の一実施形態に係る内燃機関用点火コイ
ルのコイル部の横断面図で、図2のE−E線断面図であ
る。
【図10】本発明の一実施形態に係る内燃機関用点火コ
イルのコイル部の横断面図で、図2のF−F線断面図で
ある。
【図11】本発明の一実施形態におけるインナコアの平
面図である。
【図12】本発明の一実施形態におけるインナコアの側
面図である。
【図13】本発明の一実施形態におけるインナコアの正
面図である。
【図14】本発明の一実施形態におけるインナコアの中
間部の断面図である。
【図15】本発明の一実施形態におけるインナコアに一
次コイルを巻装した状態を示す正面図である。
【図16】本発明の一実施形態におけるインナコアに一
次コイルを巻装した状態を示す平面図である。
【図17】本発明の一実施形態におけるインナコアに一
次コイルを巻装した状態を示す側面図である。
【図18】本発明の一実施形態におけるインナコアに一
次コイルを巻装した後弾性層を形成したものに対し、補
助コアを内蔵したホルダに永久磁石を収容して装着する
状態を示す正断面図である。
【図19】本発明の一実施形態におけるインナコアに一
次コイルを巻装した後弾性層を形成したものに対し、補
助コアを内蔵したホルダに永久磁石を収容して装着する
状態を示す側断面図である。
【図20】本発明の一実施形態における一次コイルアセ
ンブリ及び二次コイルアセンブリの高圧側の端部を拡大
して示す縦断面図である。
【図21】本発明の一実施形態における一次コイルアセ
ンブリ及び二次コイルアセンブリの高圧側の端部を拡大
して示す底面図である。
【図22】本発明の他の実施形態に係り、インナコアに
弾性層を形成した後一次コイルを巻装した実施形態を示
す正断面図である。
【図23】本発明の他の実施形態においてインナコアに
一次コイルを巻装した状態を示す正面図である。
【図24】本発明の他の実施形態においてインナコアに
一次コイルを巻装した状態を示す側面図である。
【図25】本発明の他の実施形態においてインナコアに
一次コイルを巻装した状態を示す底面図である。
【図26】本発明の一実施形態に係る内燃機関用点火コ
イルの斜視図である。
【符号の説明】
8 イグナイタ 10 インナコア(柱状部材) 10a 中間部 10b 拡大部 11,11a,11b 絶縁塗膜 12 一次コイル 13 絶縁部 14 ホルダ 15,16 一次ターミナル 17,18 二次ターミナル 19 弾性層 20 二次コイルアセンブリ 21 二次ボビン 22 二次コイル 30 アウタコア 40 補助コア 49,49x ホルダ 50 永久磁石 60 ケース

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体の柱状部材に一次コイル及び二次
    コイルを巻装してケース内に収容すると共に、該ケース
    内の空隙に絶縁材料を充填する内燃機関用点火コイルに
    おいて、前記柱状部材に前記一次コイルの巻線を巻回し
    た状態で、絶縁性を有する弾性材料をモールドして弾性
    層を形成し、該弾性層及び前記一次コイルに対し所定の
    間隙を隔てて前記柱状部材及び前記一次コイルを収容す
    ると共に前記二次コイルの巻線を外面に巻回する筒体の
    二次ボビンを備え、該二次ボビンと前記弾性層及び前記
    一次コイルとの間の間隙を含む前記ケース内の空隙に前
    記絶縁材料を充填することを特徴とする内燃機関用点火
    コイル。
  2. 【請求項2】 磁性体の柱状部材に一次コイル及び二次
    コイルを巻装してケース内に収容すると共に、該ケース
    内の空隙に絶縁材料を充填する内燃機関用点火コイルに
    おいて、前記柱状部材に絶縁性を有する弾性材料をモー
    ルドして弾性層を形成した後、該弾性層の外面に前記一
    次コイルの巻線を巻回し、前記弾性層及び前記一次コイ
    ルに対し所定の間隙を隔てて前記柱状部材及び前記一次
    コイルを収容すると共に前記二次コイルの巻線を外面に
    巻回する筒体の二次ボビンを備え、該二次ボビンと前記
    弾性層及び前記一次コイルとの間の間隙を含む前記ケー
    ス内の空隙に前記絶縁材料を充填することを特徴とする
    内燃機関用点火コイル。
  3. 【請求項3】 磁性体の柱状部材と、該柱状部材に巻装
    する一次コイル及び二次コイルと、該二次コイルの巻線
    に接続し高電圧を出力する高圧ターミナルと、前記柱状
    部材の少なくとも前記高圧ターミナル側の端面に接合す
    る永久磁石とを備え、少くとも前記柱状部材、前記一次
    コイル及び二次コイル、並びに前記永久磁石をケース内
    に収容すると共に、該ケース内の空隙に絶縁材料を充填
    して成る内燃機関用点火コイルにおいて、前記柱状部材
    が、中間部を略円形断面に形成すると共に両端部を矩形
    断面に形成した積層体から成り、前記柱状部材の中間部
    及び前記柱状部材の両端部の少くとも前記中間部に隣接
    する部分に絶縁塗膜を形成し、前記中間部の絶縁塗膜上
    に前記一次コイルの巻線を巻回した後に、前記一次コイ
    ルを含み前記柱状部材の全長に亘って絶縁性を有する弾
    性材料をモールドして弾性層を形成し、少くとも前記高
    圧ターミナル側の前記柱状部材の端面及び該端面に接合
    する前記永久磁石を囲繞するように、絶縁性を有する弾
    性材料のホルダを装着することを特徴とする内燃機関用
    点火コイル。
  4. 【請求項4】 磁性体の柱状部材と、該柱状部材に巻装
    する一次コイル及び二次コイルと、該二次コイルの巻線
    に接続し高電圧を出力する高圧ターミナルと、前記柱状
    部材の少なくとも前記高圧ターミナル側の端面に接合す
    る永久磁石とを備え、少くとも前記柱状部材、前記一次
    コイル及び二次コイル、並びに前記永久磁石をケース内
    に収容すると共に、該ケース内の空隙に絶縁材料を充填
    して成る内燃機関用点火コイルにおいて、前記柱状部材
    が、中間部を略円形断面に形成すると共に両端部を矩形
    断面に形成した積層体から成り、前記柱状部材の全長に
    亘って絶縁性を有する弾性材料をモールドして弾性層を
    形成し、前記柱状部材の中間部に形成した前記弾性層の
    外面に前記一次コイルの巻線を巻回し、少くとも前記高
    圧ターミナル側の前記柱状部材の端面及び該端面に接合
    する前記永久磁石を囲繞するように、絶縁性を有する弾
    性材料のホルダを装着することを特徴とする内燃機関用
    点火コイル。
  5. 【請求項5】 前記一次コイル及び前記弾性層に対し所
    定の間隙を隔てて前記柱状部材及び前記一次コイルを収
    容すると共に前記二次コイルの巻線を外面に巻回する筒
    体の二次ボビンを備え、該二次ボビンと前記一次コイル
    及び前記弾性層との間の間隙を含む前記ケース内の空隙
    に前記絶縁材料を充填することを特徴とする請求項3又
    は4記載の内燃機関用点火コイル。
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Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6810868B2 (en) 2002-02-08 2004-11-02 Denso Corporation Ignition coil for internal combustion engine
DE10305111B4 (de) 2002-02-08 2020-01-23 Denso Corporation Zündspule für eine Brennkraftmaschine

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