JPH09329688A - 原子炉内検査装置 - Google Patents

原子炉内検査装置

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JPH09329688A
JPH09329688A JP8151349A JP15134996A JPH09329688A JP H09329688 A JPH09329688 A JP H09329688A JP 8151349 A JP8151349 A JP 8151349A JP 15134996 A JP15134996 A JP 15134996A JP H09329688 A JPH09329688 A JP H09329688A
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JP
Japan
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inspection
reactor
rod
inspection apparatus
underwater
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JP8151349A
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English (en)
Inventor
Junichi Takabayashi
順一 高林
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/044Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/26Scanned objects
    • G01N2291/269Various geometry objects
    • G01N2291/2695Bottles, containers
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Magnetic Means (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】原子炉圧力容器内の捧状構造物をガイド路とし
て各種検査用治工具類を移動することで、検査対象箇所
に高精度にアクセスさせる。 【解決手段】原子炉圧力容器内の棒状構造物2を装置本
体15のガイド路として用いて炉内構造物を検査するも
のであって、棒状構造物2に装置本体15を遠隔にて位
置決め可能に保持する固定機構と、装置本体15を棒状
構造物2に沿って移動させる移動機構と、装置本体15
に設置され各種検査治工具類が搭載された検査ヘッド3
6を任意の位置および角度に位置決めするアーム機構3
5とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は原子炉圧力容器に設
置されているガイドロッドなどの棒状構造物をガイド路
として使用し、詳細な検査を可能とする原子炉内検査装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】図17は沸騰水型原子炉の定期検査時の
状態を示す断面図である。図17に示すように、定期検
査時に炉内構造物の点検を行うに際しては、原子炉圧力
容器(以下、RPVと称する。)1の上方に設置されて
いる図示しないRPV蓋,蒸気乾燥器,気水分離器が取
り外され、炉内に各種検査治工具類がアクセスできるよ
うになっている。RPV1内には、上記蒸気乾燥器およ
び気水分離器の着脱や位置決めを容易にするため、ガイ
ドロッド2が棒状構造物として設置されている。また、
RPV1上方には、検査用治工具類の操作などを容易に
行うため、燃料交換機3が設置されている。
【0003】定期検査時のRPV1内には、円筒状のシ
ュラウド4,このシュラウド4内に収納された炉心5,
この炉心5内に装荷された燃料集合体6の上部を支持す
る上部格子板7,燃料集合体6の下端を支持する炉心支
持板8,炉心5へ冷却材を強制的に送り込むためのジェ
ットポンプ9などの原子炉内構造物がそれぞれ設置され
た状態で残っている。
【0004】この原子炉内構造物を点検するには、通常
燃料交換機3上から検査用治工具類としての水中TVカ
メラを吊り下げて検査対照箇所に接近させ、その外観を
撮影することにより異常の有無を確認している。この
時、万一異常と思われる部位が確認された場合は、超音
波探傷試験(以下、UTと称する。)センサ、渦流探傷
試験(以下、ECTと称する。)センサなどの非破壊検
査手段を具備した装置を上記水中TVカメラと同様に燃
料交換機3上よりアクセスさせて追加検査を行うこと
で、その部位の良否を確認することが考えられている。
【0005】ところで、これらの詳細な検査を実施する
場合においては、特に各種検査用治工具類を搭載した検
査ヘッドの位置決めや移動を高精度に実施する必要があ
り、有効な位置決めや動作を行わせる手段が求められて
いた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】原子炉内には、その機
能を確保するために冷却水を循環させるジェットポンプ
9や給水スパージャ10などの構造物や、緊急時に炉内
に冷却水を補給するための炉心スプレイライン11など
の構造物が設置され、これらの構造物は法律により10
年間で全数の外観検査を実施することが義務付けられて
いる。同様に、法律で外観検査を実施することが義務付
けられているものとしては、RPV1壁面に溶接で取り
付けられているブラケット類がある。
【0007】また、シュラウド4自体は、法律による点
検の義務はないものの、燃料集合体6を収容する筒体で
あって、燃料に最も接近した構造物であるため、放射線
照射による材料の脆化の影響を受け易く、したがってこ
の影響による損傷を受けているか否かを確認することが
各プラントにおいて提案されている。同様に、インコア
案内管12も法律による点検の義務はないものの、イン
コア案内管12の周囲の炉底部などの外観検査を実施す
ることがある。
【0008】ところで、これら構造物に対する検査は、
通常燃料交換機3上から水中TVカメラを吊り降ろし、
この水中TVカメラを検査対象箇所近傍に接近させて外
観を確認することで実施しており、この検査で万一異常
と思われる部位が確認された場合においては、UTセン
サ,ECTセンサなどの他の非破壊検査手段を用いてこ
の部分を精度良く確認し、欠陥か否かの判定を実施する
必要がある。
【0009】以上のように、原子炉構造物の通常時の点
検では、燃料交換機3上から水中TVカメラを吊り下げ
ているため、位置決め精度が低く、この位置決め精度を
高めるためには、大掛かりな装置が必要であった。
【0010】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、原子炉圧力容器内に設置されている捧状構造物
をガイド路として各種検査用治工具類を移動すること
で、検査対象箇所に高精度にアクセスさせることがで
き、装置の小型化を図った原子炉内検査装置を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の請求項1は、原子炉圧力容器内に設置
された棒状構造物を装置本体のガイド路に用いて炉内構
造物を検査する原子炉内検査装置であって、前記棒状構
造物に前記装置本体を遠隔にて位置決め可能に保持する
固定機構と、前記装置本体を前記棒状構造物に沿って移
動させる移動機構と、前記装置本体に設置され各種検査
治工具類が搭載された検査ヘッドを任意の位置および角
度に位置決めするアーム機構とを備えたことを特徴とす
る。
【0012】請求項2は、請求項1記載の原子炉内検査
装置において、装置本体に棒状構造物が嵌合するガイド
溝を形成したことを特徴とする。
【0013】請求項3は、請求項1記載の原子炉内検査
装置において、固定機構の作動前、棒状構造物に装置本
体の概略的な位置決めを行う仮合せ機構を装置本体に設
けたことを特徴とする。
【0014】請求項4は、請求項1記載の原子炉内検査
装置において、装置本体に、棒状構造物に対する装置本
体の移動量を検出するセンサを設けたことを特徴とす
る。
【0015】請求項5は、請求項1記載の原子炉内検査
装置において、検査へッドを壁面に沿って移動させる壁
面移動機構を備えたことを特徴とする。
【0016】請求項6は、請求項1記載の原子炉内検査
装置において、装置本体に、検査へッドを検査対象箇所
に押付ける押付け機構を設けたことを特徴とする。
【0017】請求項7は、請求項1または6記載の原子
炉内検査装置において、検査ヘッドと検査対象箇所との
距離を一定に保持するストッパーを備えたことを特徴と
する。
【0018】請求項8は、請求項7記載の原子炉内検査
装置において、検査ヘッドに、これを壁面に吸着させる
吸着機構を設けたことを特徴とする。
【0019】請求項9は、請求項1記載の原子炉内検査
装置において、検査ヘッドの基盤を固定用ベースとし、
この固定用ベースに外観検査用の水中TVカメラ,体積
検査用の超音波探傷センサ,表層部検査用の渦流探傷セ
ンサの少なくとも一つを取付可能としたことを特徴とす
る。
【0020】請求項10は、請求項1記載の原子炉内検
査装置において、検査ヘッドが外観検査用の水中TVカ
メラであって、この水中TVカメラの周囲に各々照度調
整可能に複数個の照明器具を取り付けたことを特徴とす
る。
【0021】請求項11は、請求項10記載の原子炉内
検査装置において、水中TVカメラの近傍に、ブラシ,
水ジェットノズルおよび吸引ノズルを配備したことを特
徴とする。
【0022】請求項12は、請求項10記載の原子炉内
検査装置において、水中TVカメラの近傍に、水中TV
カメラのレンズ部やミラー部に向けて水を吹き付ける水
ジェットノズルを配備したことを特徴とする。
【0023】請求項13は、請求項1記載の原子炉内検
査装置において、検査ヘッドに、γフェライト量を検出
する磁気センサおよびγフェライト量で影響される渦電
流を検出する渦電流センサのいずれか一方を取り付けた
ことを特徴とする。
【0024】請求項14は、請求項1記載の原子炉内検
査装置において、装置本体が2分割可能に構成され、こ
の分割された装置半体が捧状構造物を挟み込むように取
り付けられることを特徴とする。
【0025】請求項15は、請求項1記載の原子炉内検
査装置において、棒状構造物の軸方向にラックを取り付
け、このラックに噛合するギヤを移動機構に設けるとと
もに、前記棒状構造物に装置本体の回り止め機構を設け
たことを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0027】図1〜図4は本発明に係る原子炉内検査装
置の第1実施形態を示し、図1はその全体構成を示す斜
視図、図2は仮合せ機構を示す平面図、図3(A),
(B)は固定機構および昇降機構の取付状態を示す平面
図、図4はアーム機構を示す斜視図である。なお、炉内
構造物などは図17と同一であるので、同一の符号を用
いて説明する。
【0028】第1実施形態の原子炉内検査装置は、棒状
構造物であるガイドロッド2をガイド路として検査を実
施するものであり、図1に示すように装置本体15を有
し、この装置本体15の長手方向にはガイド溝としての
断面U字状の溝部16が形成され、この溝部16にガイ
ドロッド2が嵌合され、この溝部16の反対側には、コ
字状に切り欠かれた凹部17が形成されている。そし
て、装置本体15の上面には上下位置検出センサ18が
配設されている。
【0029】さらに、装置本体15には、ガイドロッド
2へ遠隔にて固定する際に概略的な位置決めを行う仮合
せ機構20と、装置本体15をガイドロッド2に位置決
め可能に保持する図3に示す固定機構25と、装置本体
15をガイドロッド2に沿って上下動させる移動機構と
しての図3に示す昇降機構30と、凹部17に設置され
るアーム機構35と、このアーム機構35の先端に取り
付けられ、且つ各種検査治工具類が搭載されるるととも
に、アーム機構35により任意の位置および角度に位置
決めされる検査ヘッド36とが設けられている。
【0030】仮合せ機構20は、図2に示すように一対
の爪部21を有し、この一対の爪部21はエアシリンダ
22と作動連結されているとともに、その各側面はカム
部23に当接している。また、一対の爪部21には、そ
れぞれ張出部21aが一体に形成されている。そして、
エアシリンダ22を作動することにより、一対の爪部2
1はカム部23に沿って水平方向に移動し開閉可能とな
る。この場合、それぞれの張出部21aがカム部23に
当接すると、一対の爪部21が閉じる一方、通過する
と、一対の爪部21が開くようになっている。
【0031】固定機構25は、図3(A),(B)に示
すようにガイドロッド2を位置決め固定する固定輪26
と、この固定輪26を溝部16に対して出没可能に水平
移動させるエアシリンダ27とを有している。
【0032】昇降機構30は、昇降モータ31と、この
昇降モータ31の駆動軸に取り付けられガイドロッド2
と当接する駆動輪32とを有し、昇降モータ31を駆動
させ、駆動輪32を回転させることにより、装置本体1
5がガイドロッド2に沿って上下動する。また、昇降機
構30の近傍にはガイドロッド2に当接するガイド輪3
3が設置され、このガイド輪33は昇降量検出器34に
取り付けられている。したがって、装置本体15がガイ
ドロッド2に沿って上下動すると、ガイド輪33が回転
して昇降量が昇降量検出器34により検出される。
【0033】アーム機構35は、図4に示すように凹部
17に設置される軸筒部37を有し、この軸筒部37の
下方には押付け機構としての旋回モータ38が配設さ
れ、この旋回モータ38を駆動させることにより、軸筒
部37が回転してアーム機構35全体をガイドロッド2
の左右両方向に回動させるとともに、検査ヘッド36を
検査対象箇所に押し付けることが可能となる。
【0034】また、軸筒部37には、第1アーム39が
軸着され、この第1アーム39には駆動モータ40が取
り付けられ、この駆動モータ40を駆動させることによ
り、第1アーム39が上下に揺動する。そして、この第
1アーム39の先端には、第2アーム41が軸着され、
この第2アーム41には駆動モータ42が取り付けら
れ、この駆動モータ42を駆動させることにより、第2
アーム41が上下に揺動する。したがって、軸筒部37
に第1アーム39が、第1アーム39に第2アーム41
が、それぞれの接続点を支点として上下方向に揺動可能
に取り付けられる。
【0035】さらに、第2アーム41の先端には、検査
へッド36を上下方向に傾けるための首振り機構43が
取り付けられ、この首振り機構43にツール固定部44
が固定されている。このツール固定部44にはツール旋
回モータ45と、この旋回モータ45の駆動により回転
する検査ヘッド36とが固定されている。
【0036】そして、第1アーム39および第2アーム
41は、それぞれ平行リンク機構に構成され、各アーム
39,41の動作で検査へッド36が上下方向に傾くこ
とのないようにしている。逆に、検査へッド36を上下
方向に傾ける必要がある場合には、首振り機構43を駆
動させたり、予め検査へッド36を傾いた状態で取り付
けておけばよい。
【0037】次に、本実施形態の作用を説明する。
【0038】本実施形態の原子炉内検査装置は、ガイド
ロッド2をガイド路として検査を実施するものであり、
通常の定期検査で取り外すRPV蓋,蒸気乾燥器,およ
び気水分離器を取り外した後、RPV1に炉水を保持し
た状態で、燃料交換機3から装置本体15を吊り降ろ
し、点検箇所近傍のガイドロッド2に接近させてから仮
合せ機構20を作動させる。
【0039】すなわち、仮合せ機構20においては、通
常装置本体15の前面から一対の爪部21が突出してお
り、装置本体15は、燃料交換機3上より吊り下げら
れ、仮合せ機構20の一対の爪部21間にガイドロッド
2が入るまで遠隔操作でガイドロッド2に接近させられ
る。この状態で仮合せ機構20のエアシリンダ22を作
動させると、爪部21はカム部23に沿って閉じる動作
を行い、ガイドロッド2を捕える。その後、爪部21は
ガイドロッド2を捕えたまま、エアシリンダ22の動作
に連動して装置本体15側に引っ込むため、結果として
装置本体15がガイドロッド2に接近し、装置本体15
に形成されたU字状の溝部16にガイドロッド2が密着
することとなる。
【0040】このようにして装置本体15が仮合せした
後、固定機構25のエアシリンダ27を作動させて固定
輪26をU字状の溝部16内へ突出させることにより、
ガイドロッド2が装置本体15に確実に挟み込まれ、位
置決めされることとなる。
【0041】次いで、昇降機構30の昇降モータ31を
駆動させて駆動輪32を回転させることで、装置本体1
5はガイドロッド2に沿つて移動して上下位置検出セン
サ17がガイドロッドブラケット2aに接触するまで昇
降させる。これにより、RPV1内における装置本体1
5の基準位置が検出されるので、この基準位置検出終了
後に既知の量、装置本体15を昇降させることにより、
点検箇所近傍に高精度に接近させることができる。
【0042】このようにして装置本体15が検査対象箇
所に接近した後、旋回モータ38により各種検査治工具
類を搭載した検査ヘッド36を検査対象部側に接近さ
せ、第1,第2アーム39,41を上下動させて検査ヘ
ッド36の位置決めを行う。この時、検査ヘッド36が
検査面に相対向していない場合には、ツール旋回モータ
45を駆動させて検査ヘッド36を正確に検査面に20
が対向するように補正する。これら旋回モータ38、第
1,第2アーム39,41、ツール旋回モータ45の動
作を連動させることにより、検査へッド36を検査対象
箇所に位置決めし、スキャンさせることが可能となる。
【0043】このように本実施形態によれば、RPV1
内の棒状構造物をガイド路として使用するため、大掛か
りなガイド機構を必要とせず、広範囲な部位に対して高
精度な検査が可能となる。また、装置本体15に仮合せ
機構20を設けたことにより、燃料交換機3上より装置
本体15を吊り下げた状態で遠隔操作で接近させること
ができる。さらに、検査へッド36を検査対象箇所に押
付ける旋回モータ38を設けたことにより、安定した検
査が可能となる。
【0044】図5は本発明に係る原子炉内検査装置の第
2実施形態における検査ヘッドの移動機構を示す斜視図
である。なお、前記第1実施形態と同一または対応する
部分には同一の符号を付して説明する。以下の各実施形
態も同様である。
【0045】前記第1実施形態では、旋回モータ38、
第1,第2アーム39,41、ツール旋回モータ45の
動作を連動させることにより、検査ヘッド36を検査対
象箇所に位置決めし、スキャンさせるため、全体として
統一した制御が必要となり、制御系が複雑となる。
【0046】そのため第2実施形態では、スキャンを容
易に実施するため、図5に示すようにツール旋回モータ
45と検査へッド36との間に、検査へッド36を壁面
に沿って移動させる壁面移動機構としての移動機構46
およびガイド部47を設けたものである。
【0047】したがって、第2実施形態においては、検
査へッド36を検査対象箇所に正しく位置決めした後、
ツール旋回モータ45先端に取り付けられた移動機構4
6を作動させ、ガイド部47を伸ばしながら壁面に沿っ
て検査ヘッド36を移動させる。
【0048】このように第2実施形態によれば、ツール
旋回モータ45と検査へッド36との間に、検査へッド
36を移動させる移動機構46およびガイド部47を設
けたことにより、複雑な制御を必要とせず、一定範囲に
おける連続した検査を容易に実施することができる。
【0049】図6は本発明に係る原子炉内検査装置の第
3実施形態における検査ヘッドを示す斜視図である。
【0050】ところで、外観検査を初めとする検査にお
いては、しばしば検査対象箇所との距離や押付力を一定
に保持することが必要となる。前記第1実施形態の旋回
モータ38による押し付けでは、これらを高精度に制御
することは極めて困難である。したがって、第3実施形
態では、旋回モータ38による制御に依存せず、これら
を簡便に制御しようとするものである。
【0051】すなわち、第3実施形態では、ツール固定
部44に検査ヘッド36と検査対象箇所との距離を一定
に保持するためのストッパー48が突出して設けられて
いる。したがって、検査ヘッド36は、旋回モータ38
により検査対象箇所に接近させられ、ストッパー48が
検査対象箇所に当接するため、常に旋回モータ38であ
る程度の押付力を検査へッド36に加えておけば、検査
ヘッド36と検査対象箇所の距離は一定に保持される。
【0052】また、検査ヘッド36に検査用のセンサを
搭載し、このセンサが検査対象箇所と接触している場合
は、ストッパー48により拘束されているので、センサ
に必要以上の押付力が加わることが制限される。
【0053】このように第3実施形態によれば、ツール
固定部44に検査ヘッド36と検査対象箇所との距離を
一定に保持するためのストッパー48を突出して設けた
ので、ストッパー48を先に検査対象箇所に当接させる
ことにより、簡便に検査対象箇所との距離や押付力を一
定に保持することが可能となる。
【0054】図7(A),(B)は本発明に係る原子炉
内検査装置の第4実施形態における検査ヘッドを示す正
面図,側面図である。
【0055】前記第3実施形態では、旋回モータ38の
押付力の反力は常に装置本体15を固定している構造物
に加わり、好ましい状態ではない。したがって、第4実
施形態では、旋回モータ38の押付力を利用せず、検査
ヘッド36を検査対象箇所に位置決めさせておくため、
検査ヘッド36の上下両側に吸着機構49を配設したも
のである。
【0056】すなわち、第4実施形態では、検査へッド
36が旋回モータ38、第1,第2アーム39,41、
ツール旋回モータ45などにより検査対象箇所に接近し
た後、吸着機構49を作動させることで、その吸着パッ
ド50が検査対象箇所に吸い付き固定される。
【0057】なお、吸着機構49に用いている吸着パッ
ド50は、比較的硬質な材料により製作されるため、吸
着パッド50が検査対象箇所に密着することはない。よ
って、吸着パッド50が検査対象箇所から剥離する方向
には負圧がかかって抵抗となるものの、検査対象箇所表
面に沿ってスライドする方向には特に負荷が発生せず、
検査ヘッド36を検査対象箇所表面と一定の距離を保っ
たままスキャンすることが可能となる。
【0058】このように第4実施形態によれば、検査ヘ
ッド36の上下両側に吸着機構49を配設したことによ
り、検査ヘッド36に大きな反力が発生する場合におい
てもカイドロッド2に負荷をかけずに、検査へッド36
が正確且つ強固に位置決めされ、安定した検査が可能と
なる。
【0059】図8(A),(B)は本発明に係る原子炉
内検査装置の第5実施形態における検査ヘッドの固定用
ベースを示す平面図,正面図である。
【0060】前記各実施形態の原子炉内検査装置におい
ては、目的とする検査方法毎に検査ヘッド36を設計
し、目的に応じて必要なだけ検査ヘッド36を準備する
必要があるため、コスト的にも段取り時間的にも無駄が
多かった。
【0061】そのため第5実施形態では、図8(A),
(B)に示すように検査へッド36の基盤を固定用ベー
ス51とし、この固定用ベース51に必要に応じて水中
TVカメラ,体積検査用のUTセンサ,表層部検査用の
ECTセンサなどの検査用センサ類の少なくとも一つが
取り付けられるようにしたものである。
【0062】すなわち、第5実施形態における検査へッ
ド36は、各検査用センサを取り付けるため規則的に配
置した固定用ボルト孔51aを配置した板状の固定用ベ
ース51となっており、固定用ボルト孔51aに検査目
的に応じてモジュール化された検査用センサが必要なだ
け取り付けられる。そして、固定用ベース51の背面に
は押付けスプリング52が取り付けられている。
【0063】このように第5実施形態によれば、目的に
応じて必要なだけ検査へッド36を準備することがなく
なり、ほとんどの装置部分が共用できるとともに、段取
り替えも迅速に行える上、その回数も減らすことが可能
となる。
【0064】図9は本発明に係る原子炉内検査装置の第
6実施形態の水中TVカメラを示す正面図である。
【0065】前述のように原子炉内構造物に対する検査
は、通常水中TVカメラを用いた間接目視検査(VT)
で実施されるが、この検査において万一欠陥と思われる
映像が確認された場合、数々の手段を用いてこれの確認
を行うこととなる。しかし、この確認を実施する前に他
の検査手段を用いて極力VTにより詳細確認を行い、欠
陥か否かの一次判断を十分実施しておくことが望まれ
る。そのため、第6実施形態は、VT時において詳細に
欠陥か否かの確認を行うようにしたものである。
【0066】すなわち、第6実施形態では、図9に示す
ように水中TVカメラ53の周囲に複数個の水中照明器
具54が取り付けられており、各々の水中照明器具54
が独立して点灯または照度調整できるように構成されて
いる。
【0067】したがって、通常点検を実施している時に
は、これらの水中照明器具54の全部を適正照度に調整
して点灯させ、欠陥の有無の確認を行う。万一欠陥と思
われる映像が確認された場合には、これらの水中照明器
具54を個々に点灯するとともに、照度調整を照度不足
状態から過多状態まで行って、検査対象箇所に確認され
た欠陥と思われる映像部への光の当たる方向や強さを変
化させる。
【0068】これにより、映像が模様ではなく形状の不
連続に起因しているものであれば、光の方向に応じて陰
影が変化するため、この変化を確認することにより、単
なるクラッド上の模様であるか、欠陥の可能性の高い映
像であるかの判断が容易に可能となる。
【0069】図10は本発明に係る原子炉内検査装置の
第7実施形態の水中TVカメラを示す正面図である。こ
の第7実施形態では、検査と同時にクラッド除去を実施
するものである。
【0070】ところで、原子炉内における構造物表面は
運転期間を重ねるに従って多くのクラッドが付着堆積し
てくる。場合によっては、このクラッドが微細欠陥を覆
い隠して検出を困難としたり、ECTセンサなどの検査
における検出性能に影響を与えたりすることがある。
【0071】したがって、必要に応じて検査対象箇所表
面を研磨して、このクラッドを除去しなくてはならなく
なる。このクラッドの除去の必要性有無は、水中TVカ
メラ53などでクラッド付着状況を確認して判断する
が、クラッド除去必要と判断してから除去装置に段取り
替えし、再度位置合せすることは,かなりの作業時間の
ロスとなる。
【0072】そのため、第7実施形態では、図10に示
すようにVTを実施する水中TVカメラ53の近傍にブ
ラシ55,水ジェットノズル56,吸引ノズル57など
のクラッド除去ツールが配備されている。VTにおいて
クラッドの除去が必要と判断された時には、直ちにこれ
らのクラッド除去ツールを作動させることで、水中TV
カメラ53でクラッドの除去状況を確認しながら、検査
の妨害となるクラッドを確実に除去することができる。
この結果、クラッドの影響がなく、直接検査対象箇所の
材料表面にアクセスすることが可能となる。
【0073】図11は本発明に係る原子炉内検査装置の
第8実施形態の水中TVカメラを示す正面図である。
【0074】前記第7実施形態のようにクラッド除去を
実施したり、またクラッド除去を行わなくとも検査ヘッ
ド36が検査対象箇所を擦りながら移動したりすると、
材料表面に付着しているソフトクラッドが水中に浮遊す
ることとなり、これが水中TVカメラ53のレンズ部や
ミラー部に付着し、確認する映像を不鮮明にすることが
しばしばある。この場合、ある程度まで映像が不鮮明に
なった時点で水中TVカメラ53を引き上げ、付着した
クラッドを掃除する必要があった。
【0075】そのため第8実施形態では、水ジェットノ
ズル56から水中TVカメラ53のレンズ部58やミラ
ー部59に向けて水を吹き付け、クラッドを吹き飛ばす
ものである。
【0076】すなわち、水中TVカメラ53の近傍に
は、水ジェットノズル56が配備されており、たえず水
中TVカメラ53のレンズ部58やミラー部59に向け
て水を吹き付けている。これにより、ほとんどの浮遊し
たクラッドは水流に流され吹き飛ばされる。一部のクラ
ッドは水流に乗ってレンズ部58やミラー部59に衝突
し、一旦は付着することとなるが、即座に水ジェットの
水流で洗われ流されるため、映像に影響を与えることは
なくない。
【0077】このように第8実施形態によれば、水中T
Vカメラ53を引き上げ、付着したクラッドを掃除する
必要がなくなり、常に鮮明な映像でVTを実施すること
が可能となる。
【0078】図12は本発明に係る原子炉内検査装置の
第9実施形態の水中TVカメラを示す正面図である。
【0079】前記各実施形態による装置を用いた検査
は、主に過大応力が付加されていることが懸念される部
分や、溶接部近傍などの欠陥が発生する可能性の高い部
分に適用される。
【0080】ところで、溶接部の熱影響部は、特にSC
C(応力腐食割れ)の発生しやすい部分であるので、詳
細に検査することが望まれるが、構造物の製造時にこの
溶接部表面を平滑に加工していることが多く見受けら
れ、このため検査実施時にこの溶接位置を的確に判別す
ることが困難なことがある。
【0081】一般に溶接部には、γフェライトが析出し
ており、このため母材部に比べて溶接部の方がフェライ
ト量が多くなっている。
【0082】そのため第9実施形態では、検査ヘッド3
6の側部にγフェライト量を検出する磁気センサ60ま
たはγフェライト量で影響される渦電流を検出するEC
Tセンサ61が取り付けられている。これにより、検査
実施前に検査対象箇所近傍を走査してフェライト量の変
化する位置を測定することにより、正確な溶接部位置の
判別が可能となる。
【0083】図13は本発明に係る原子炉内検査装置の
第10実施形態の全体構成を示す斜視図である。この第
10実施形態は、原子炉の炉心5や炉底部などの狭隘な
部分を検査するものである。
【0084】前記各実施形態における装置本体15を炉
心に設置されている燃料集合体6や、炉底部に設置され
ているインコア案内管12などの棒状構造物に取り付け
るためには、装置本体15を上部格子板7および炉心支
持板8を通過させて設置しなければならないため、昇降
機構30、アーム機構35などを著しく小型に設計する
必要があり、制約条件が多かった。
【0085】そのため、第10実施形態では、装置本体
15を2分割して装置半体15a,15bとし、装置半
体15aには図示しない昇降機構を設置するとともに、
その隅角部にクランプ機構62が取り付けられている。
一方、装置半体15bには、電動モータなど用いたアー
ム機構35が設置されるとともに、その隅角部にクラン
プ機構62が着脱される係止用段部63が形成されてい
る。
【0086】また、装置半体15aと装置半体15bと
の接合面において、装置半体15bには磁力などを利用
した仮合せ機構64が、装置半体15aには仮合せ機構
64が嵌合する嵌合用凹部65がそれぞれ設けられてい
る。
【0087】次に、第10実施形態の作用を説明する。
【0088】燃料交換機3から装置半体15a,15b
のそれぞれを炉心5や炉底部に吊り下ろした後、インコ
ア案内管12(または燃料集合体4などの棒状構造物)
に挟むようにして取り付けられる。
【0089】次いで、2分割された装置半体15a,1
5bは、仮合せ機構64が嵌合用凹部65に嵌合するこ
とにより、棒状構造物であるインコア案内管12を挟む
ように仮合せされた後、クランプ機構62が作動して係
止用段部63に固定される。この時点で装置半体15a
内に組込まれている昇降機構がインコア案内管12に密
着し、昇降の駆動力が伝達される。
【0090】このように第10実施形態によれば、装置
本体15を2分割して装置半体15a,15bとし、こ
れらを一体化してインコア案内管12に挟み込むように
構成したことにより、炉心5や炉底部などの狭隘な部分
に装置本体15を容易にアクセスさせることができ、取
付けの簡素化および全体の小型化を図ることができる。
【0091】図14は本発明における第10実施形態の
変形例の全体構成を示す斜視図である。この変形例の原
子炉内検査装置は、RPV1とシュラウド4との間のア
ニュラス部内に設置された棒状構造物66をガイド路に
適用したものである。
【0092】したがって、この変形例ではアニュラス部
内におけるジェットポンプ7などの障害物が多いため、
アーム機構35aが多関節構造に構成されている。その
他の構成および作用は前記第10実施形態と同様である
のでその説明を省略する。
【0093】図15は本発明に係る原子炉内検査装置の
第11実施形態の全体構成を示す斜視図である。この第
11実施形態は、棒状構造物として炉心スプレイライン
11をガイド路に適用したものである。このように原子
炉内において、円周方向に配置された炉心スプレイライ
ン11などの構造物をガイド路として適用することも可
能である。
【0094】図16は本発明に係る原子炉内検査装置の
第12実施形態の全体構成を示す斜視図である。
【0095】ところで、前記各実施形態は、棒状構造物
に対して摩擦力で固定し、移動するため、滑りや回転に
より検査位置に誤差を生じる要因が多い。
【0096】そのため第12実施形態では、装置本体1
5のガイド路となる棒状構造物としてのガイドロッド2
の軸方向に、本来の目的である機能を阻害しない範囲で
ラック67が取り付けられている。この場合、昇降機構
30においては、駆動輪32に代えてラック67と噛合
するピニオンギヤが使用される。
【0097】また、ガイドロッド2の軸方向には、回り
止め機構としてのガイド用溝68(またはサブロッド)
が形成される一方、装置本体15にガイド用溝68と係
合する凸部が形成されている。したがって、ガイドロッ
ド2にガイド用溝68を、装置本体15に凸部をそれぞ
れ形成したことにより、装置本体15の周方向の回転が
防止される。
【0098】このように第12実施形態によれば、捧状
構造物であるガイドロッド2のラック67に昇降機構3
0のピニオンギヤが噛合することにより、装置本体15
は滑ることなく、昇降可能となるとともに、ガイド溝6
8(またはサブロッド)により棒状構造物に対して回転
する方向にも拘束されるため、検査対象箇所に対する検
査ヘッド36の位置決め精度を一段と向上させることが
できる。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
によれば、棒状構造物を装置本体のガイド路に用いて炉
内構造物を検査する原子炉内検査装置であって、棒状構
造物に装置本体を遠隔にて位置決め可能に保持する固定
機構と、装置本体を棒状構造物に沿って移動させる移動
機構と、装置本体に設置され各種検査治工具類が搭載さ
れた検査ヘッドを任意の位置および角度に位置決めする
アーム機構とを備えたことにより、従来検査のための正
確な位置決めが困難であった原子炉内各部の構造物に対
して高精度な検査が容易に可能となる。
【0100】請求項2によれば、請求項1記載の原子炉
内検査装置において、装置本体に棒状構造物が嵌合する
ガイド溝を形成したことにより、装置本体を棒状構造物
に遠隔にて位置決めが可能となる。
【0101】請求項3によれば、請求項1記載の原子炉
内検査装置において、固定機構の作動前、棒状構造物に
装置本体の概略的な位置決めを行う仮合せ機構を装置本
体に設けたことにより、装置本体を吊り下げた状態で遠
隔操作で接近させることができる。
【0102】請求項4によれば、請求項1記載の原子炉
内検査装置において、装置本体に、棒状構造物に対する
装置本体の移動量を検出するセンサを設けたことによ
り、検査位置の確認が可能となり、検査対象物近傍に高
精度に接近させることができる。
【0103】請求項5によれば、請求項1記載の原子炉
内検査装置において、検査へッドを壁面に沿って移動さ
せる壁面移動機構を備えたことにより、複雑な制御を必
要とせず、一定範囲における連続した検査を容易に実施
することができる。
【0104】請求項6によれば、請求項1記載の原子炉
内検査装置において、装置本体に、検査へッドを検査対
象箇所に押付ける押付け機構を設けたことにより、安定
した検査が可能となる。
【0105】請求項7によれば、請求項1または6記載
の原子炉内検査装置において、検査ヘッドと検査対象箇
所との距離を一定に保持するストッパーを備えたことに
より、ストッパーを先に検査対象箇所に当接させること
で、簡便に検査対象箇所との距離や押付力を一定に保持
することが可能となる。
【0106】請求項8によれば、請求項7記載の原子炉
内検査装置において、検査ヘッドに、これを壁面に吸着
させる吸着機構を設けたことにより、検査ヘッドに大き
な反力が発生する場合においても棒状構造物に負荷をか
けずに、検査へッドが正確且つ強固に位置決めされ、安
定した検査が可能となる。
【0107】請求項9によれば、請求項1記載の原子炉
内検査装置において、検査ヘッドの基盤を固定用ベース
とし、この固定用ベースに外観検査用の水中TVカメ
ラ,体積検査用の超音波探傷センサ,表層部検査用の渦
流探傷センサの少なくとも一つを取付可能としたことに
より、目的に応じて必要なだけ検査へッドを準備するこ
とがなくなり、ほとんどの装置部分が共用できるととも
に、段取り替えも迅速に行える上、その回数も減らすこ
とが可能となる。
【0108】請求項10によれば、請求項1記載の原子
炉内検査装置において、検査ヘッドが外観検査用の水中
TVカメラであって、この水中TVカメラの周囲に各々
照度調整可能に複数個の照明器具を取り付けたことによ
り、万一欠陥と思われる映像が確認された場合、これら
の照明器具を個々に点灯するとともに、照度調整を照度
不足状態から過多状態まで行って、検査対象箇所に確認
された欠陥と思われる映像部への光の当たる方向や強さ
を変化させる。これにより、映像が模様ではなく形状の
不連続に起因しているものであれば、光の方向に応じて
陰影が変化するため、この変化を確認することにより、
単なるクラッド上の模様であるか、欠陥の可能性の高い
映像であるかの判断が容易に可能となる。
【0109】請求項11によれば、請求項10記載の原
子炉内検査装置において、水中TVカメラの近傍に、ブ
ラシ,水ジェットノズルおよび吸引ノズルを配備したこ
とにより、水中TVカメラでクラッドの除去状況を確認
しながら、検査の妨害となるクラッドを確実に除去する
ことができる。この結果、クラッドの影響がなく、直接
検査対象箇所の材料表面にアクセスすることが可能とな
る。
【0110】請求項12によれば、請求項10記載の原
子炉内検査装置において、水中TVカメラの近傍に、水
中TVカメラのレンズ部やミラー部に向けて水を吹き付
ける水ジェットノズルを配備したことにより、水中TV
カメラを引き上げ、付着したクラッドを掃除する必要が
なくなり、常に鮮明な映像で間接目視検査を実施するこ
とが可能となる。
【0111】請求項13によれば、請求項1記載の原子
炉内検査装置において、検査ヘッドに、γフェライト量
を検出する磁気センサおよびγフェライト量で影響され
る渦電流を検出する渦電流センサのいずれか一方を取り
付けたことにより、検査実施前に検査対象箇所近傍を走
査してフェライト量の変化する位置を測定することで、
正確な溶接部位置の判別が可能となる。
【0112】請求項14によれば、請求項1記載の原子
炉内検査装置において、装置本体が2分割可能に構成さ
れ、この分割された装置半体が捧状構造物を挟み込むよ
うに取り付けられることにより、炉心や炉底部などの狭
隘な部分に装置本体を容易にアクセスさせることがで
き、取付けの簡素化および全体の小型化を図ることがで
きる。
【0113】請求項15によれば、請求項1記載の原子
炉内検査装置において、棒状構造物の軸方向にラックを
取り付け、このラックに噛合するギヤを移動機構に設け
るとともに、棒状構造物に装置本体の回り止め機構を設
けたことにより、装置本体が滑ることなく、昇降可能と
なるとともに、検査対象箇所に対する検査ヘッドの位置
決め精度を一段と向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原子炉内検査装置の第1実施形態
の全体構成を示す斜視図。
【図2】図1の仮合せ機構を示す平面図。
【図3】(A),(B)は固定機構および昇降機構の取
付状態を示す平面図。
【図4】図1のアーム機構を示す斜視図。
【図5】本発明に係る原子炉内検査装置の第2実施形態
における検査ヘッドの移動機構を示す斜視図。
【図6】本発明に係る原子炉内検査装置の第3実施形態
における検査ヘッドを示す斜視図。
【図7】(A),(B)は本発明に係る原子炉内検査装
置の第4実施形態における検査ヘッドを示す正面図,側
面図。
【図8】(A),(B)は本発明に係る原子炉内検査装
置の第5実施形態における検査ヘッドの固定用ベースを
示す平面図,正面図。
【図9】本発明に係る原子炉内検査装置の第6実施形態
の水中TVカメラを示す正面図。
【図10】本発明に係る原子炉内検査装置の第7実施形
態の水中TVカメラを示す正面図。
【図11】本発明に係る原子炉内検査装置の第8実施形
態の水中TVカメラを示す正面図。
【図12】本発明に係る原子炉内検査装置の第9実施形
態の水中TVカメラを示す正面図。
【図13】本発明に係る原子炉内検査装置の第10実施
形態の全体構成を示す斜視図。
【図14】本発明における第10実施形態の変形例の全
体構成を示す斜視図。
【図15】本発明に係る原子炉内検査装置の第11実施
形態の全体構成を示す斜視図。
【図16】本発明に係る原子炉内検査装置の第12実施
形態の全体構成を示す斜視図。
【図17】沸騰水型原子炉の定期検査中の状態を示す断
面図。
【符号の説明】
1 原子炉圧力容器 2 ガイドロッド(棒状構造物) 3 燃料交換機 4 シュラウド 5 炉心 6 燃料集合体 7 上部格子板 8 炉心支持板 9 ジェットポンプ 10 給水スパージャ 11 炉心スプレイライン 12 インコア案内管 15 装置本体 16 溝部(ガイド溝) 17 凹部 18 上下位置検出センサ 20 仮合せ機構 21 爪部 22 エアシリンダ 23 カム部 25 固定機構 26 固定輪 27 エアシリンダ 30 昇降機構(移動機構) 31 昇降モータ 32 駆動輪 33 ガイド輪 34 昇降量検出器 35 アーム機構 36 検査ヘッド 37 軸筒部 38 旋回モータ(押付け機構) 39 第1アーム 40 駆動モータ 41 第2アーム 42 駆動モータ 43 首振り機構 44 ツール固定部 45 ツール旋回モータ 46 移動機構(壁面移動機構) 47 ガイド部 48 ストッパー 49 吸着機構 50 吸着パッド 51 固定用ベース 52 押付けスプリング 53 水中TVカメラ 54 水中照明器具 55 ブラシ 56 水ジェットノズル 57 吸引ノズル 58 レンズ部 59 ミラー部 60 磁気センサ 61 ECTセンサ 62 クランプ機構 63 係止用段部 64 仮合せ機構 65 嵌合用凹部 66 棒状構造物 67 ラック 68 ガイド用溝(回り止め機構)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G21C 17/003 GDB G21C 17/08 GDB 17/08 GDB 17/00 GDBE GDBF

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉圧力容器内に設置された棒状構造
    物を装置本体のガイド路に用いて炉内構造物を検査する
    原子炉内検査装置であって、前記棒状構造物に前記装置
    本体を遠隔にて位置決め可能に保持する固定機構と、前
    記装置本体を前記棒状構造物に沿って移動させる移動機
    構と、前記装置本体に設置され各種検査治工具類が搭載
    された検査ヘッドを任意の位置および角度に位置決めす
    るアーム機構とを備えたことを特徴とする原子炉内検査
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の原子炉内検査装置におい
    て、装置本体に棒状構造物が嵌合するガイド溝を形成し
    たことを特徴とする原子炉内検査装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の原子炉内検査装置におい
    て、固定機構の作動前、棒状構造物に装置本体の概略的
    な位置決めを行う仮合せ機構を装置本体に設けたことを
    特徴とする原子炉内検査装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の原子炉内検査装置におい
    て、装置本体に、棒状構造物に対する装置本体の移動量
    を検出するセンサを設けたことを特徴とする原子炉内検
    査装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の原子炉内検査装置におい
    て、検査へッドを壁面に沿って移動させる壁面移動機構
    を備えたことを特徴とする原子炉内検査装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の原子炉内検査装置におい
    て、装置本体に、検査へッドを検査対象箇所に押付ける
    押付け機構を設けたことを特徴とする原子炉内検査装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1または6記載の原子炉内検査装
    置において、検査ヘッドと検査対象箇所との距離を一定
    に保持するストッパーを備えたことを特徴とする原子炉
    内検査装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の原子炉内検査装置におい
    て、検査ヘッドに、これを壁面に吸着させる吸着機構を
    設けたことを特徴とする原子炉内検査装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の原子炉内検査装置におい
    て、検査ヘッドの基盤を固定用ベースとし、この固定用
    ベースに外観検査用の水中TVカメラ,体積検査用の超
    音波探傷センサ,表層部検査用の渦流探傷センサの少な
    くとも一つを取付可能としたことを特徴とする原子炉内
    検査装置。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の原子炉内検査装置にお
    いて、検査ヘッドが外観検査用の水中TVカメラであっ
    て、この水中TVカメラの周囲に各々照度調整可能に複
    数個の照明器具を取り付けたことを特徴とする原子炉内
    検査装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の原子炉内検査装置に
    おいて、水中TVカメラの近傍に、ブラシ,水ジェット
    ノズルおよび吸引ノズルを配備したことを特徴とする原
    子炉内検査装置。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の原子炉内検査装置に
    おいて、水中TVカメラの近傍に、水中TVカメラのレ
    ンズ部やミラー部に向けて水を吹き付ける水ジェットノ
    ズルを配備したことを特徴とする原子炉内検査装置。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の原子炉内検査装置にお
    いて、検査ヘッドに、γフェライト量を検出する磁気セ
    ンサおよびγフェライト量で影響される渦電流を検出す
    る渦電流センサのいずれか一方を取り付けたことを特徴
    とする原子炉内検査装置。
  14. 【請求項14】 請求項1記載の原子炉内検査装置にお
    いて、装置本体が2分割可能に構成され、この分割され
    た装置半体が捧状構造物を挟み込むように取り付けられ
    ることを特徴とする原子炉内検査装置。
  15. 【請求項15】 請求項1記載の原子炉内検査装置にお
    いて、棒状構造物の軸方向にラックを取り付け、このラ
    ックに噛合するギヤを移動機構に設けるとともに、前記
    棒状構造物に装置本体の回り止め機構を設けたことを特
    徴とする原子炉内検査装置。
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