JPH09329508A - 力変換素子及びその製造方法 - Google Patents

力変換素子及びその製造方法

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JPH09329508A
JPH09329508A JP14956996A JP14956996A JPH09329508A JP H09329508 A JPH09329508 A JP H09329508A JP 14956996 A JP14956996 A JP 14956996A JP 14956996 A JP14956996 A JP 14956996A JP H09329508 A JPH09329508 A JP H09329508A
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wafer
force
electrode
cutting
conversion element
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JP14956996A
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Hidemi Senda
英美 千田
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 力伝達部用ウェハの切削工数を低減して力変
換素子の生産性の向上を図る。 【解決手段】 力変換素子11を構成する基体12はN
型単結晶シリコンからなり、その基体12の上面にはそ
の中央に接合されたガラスブロック27と、一対ずつの
入出力電極29とが形成されている。電極部13〜16
は基体2の短軸方向においてガラスブロック27の相対
向する二辺の延長線間に挟まれて配置されており、その
二辺を形成しているガラスブロック27の側面と基体1
2の側面とが同一平面で切り落とされている。また、基
体12の短軸方向がガラスブロック27の垂直方向の圧
縮力に対してそのピエゾ抵抗係数が大きくなる〈1−1
0〉方位に一致している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば力センサや
圧力センサとして使用され、付加された圧縮力等の機械
エネルギーを電気エネルギーに変換してその圧縮力に応
じた電気信号を出力する力変換素子及びその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の力変換素子が、例えば特公平6
−82847号公報、特公平7−14069号公報、特
開平6−34456号公報に開示されている。力変換素
子は、ピエゾ効果を有する単結晶シリコンからなる基体
と、基体上に接合された例えばガラスブロックからなる
力伝達部と、基体上に形成された入出力端子となる電極
とを備えている。力伝達部の接合部であるゲージ部の抵
抗値は、ピエゾ効果により力伝達部に加えられた力(圧
力)に応じて変化する。2つの入力端子には一定電流が
流されており、2つの出力端子間には加えられた圧縮力
に応じて変化するゲージ抵抗値に応じた電位差が発生
し、その信号値(電圧値)からその加えられた圧縮力の
大きさが検出される。
【0003】例えば特公平7−14069号公報、特開
平6−34456号公報には、シリコンウェハ上に多数
個の力変換素子を形成しておき、各素子を個々に切り離
すことにより力変換素子の量産を図る製造方法が開示さ
れている。この製造方法によると、シリコンウェハの表
面に力変換素子複数個分の電極を形成しておき、このシ
リコンウェハの表面に力伝達部用のガラスウェハを接合
し、この接合体から素子を個々に切り離すことにより一
度に多数の力変換素子を生産する。
【0004】図13は、入力電流と出力電圧の向きを同
じとするπ13方式の力変換素子である。この力変換素子
71を構成するシリコン単結晶よりなる基体72の表面
には、略四角環状のゲージ部73と、ゲージ部73の角
部と連接する入力電極部74a,74b及び出力電極部
75a,75bと、ゲージ部73を保護するガードバン
ク部76,77と、ゲージ部73への応力分布を調整す
る力調整部78とが突出形成されている。基体72上に
は力伝達部79がゲージ部73に接合された状態で載置
されており、各電極部74a〜75bの上面には電極8
0が形成されている。力変換素子71にはゲージ部73
によりホイートストンブリッジ回路が形成されている。
〈1−10〉方位に延びるゲージ部の抵抗値は圧縮力に
よって大きく変化するが、〈001〉方位に延びるゲー
ジ部の抵抗値は圧縮力によってほとんど変化しない。
【0005】この力変換素子71を前記製造方法により
生産する場合、ガラスウェハの接合工程以降は図15,
図16に示す手順で行われていた。このとき電極形成工
程まで終えたシリコンウェハ81では、電極80がシリ
コンウェハ表面からその厚み分だけ突出している。その
ため、電極80に当たらないように、接合前のガラスウ
ェハ82の下面(接合面側)に切削加工を施していた。
すなわち、ガラスウェハ82の下面には、そのX方向に
延びる図14,図15(a)に示す逃げ部82aと、逃
げ部82aの両端部に形成されたマトリクス溝82bと
が形成されるとともに、そのY方向には図14,図16
(a)に示すマトリクス溝82cが形成されていた。縦
横に形成されたマトリクス溝82b,82cは、ガラス
ウェハ82を切断する際、ダイシングブレードが電極8
0に当たらないようにガラスウェハ82の切断ラインに
沿って形成されていた。
【0006】そして、電極等のパターンにマトリクス溝
82b,82cを位置決めするようにガラスウェハ82
をシリコンウェハ81にセットした後、例えば陽極接合
法により両ウェハ81,82を接合していた。
【0007】ガラスウェハ82が例えば結晶化ガラスで
あると白色不透明であるため、シリコンウェハ81とガ
ラスウェハ82との位置合わせが困難となる。そこで、
セラミック製の治具を用いて両ウェハ81,82を治具
の所定位置に突き当てることにより位置合わせを行い、
事前にシリコンウェハ81とガラスウェハ8に直角出し
と位置決めのためのダイシング処理が行われていた。
【0008】ガラスウェハ82を接合後、ガラスウェハ
82をマトリクス溝82b,82cに沿ってダイシング
により縦横に切断し、図15(b),図16(b)に示
すように各力伝達部79毎に切り離した状態とし、その
後、さらにシリコンウェハ81をダイシングにより基体
72毎に切断して多数個の力変換素子71が生産され
る。このとき素子間を分断するためのガラスウェハ82
の切断ラインA1,A2,B1,B2は、図14に示す
ようにX,Y両方向にそれぞれ力伝達部の外形線に沿う
ように2本ずつあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガラス
ウェハ82のダイシングによる加工及び切断工程に多く
の工数と時間を要していた。つまり、このガラスウェハ
82のダイシングは、ガラスが硬質なことと、チッピン
グ(欠け)が発生し易いことから、非常に低速で実施さ
れる。その切削速度は例えばシリコンで10mm/sec.
であるのに対し、ガラスは2mm/sec.程度と5分の1
以下の速度であった。例えば3インチのガラスウェハ8
2のダイシングによる加工作業だけでも半日程度の時間
を要していた。そのため、ガラスウェハ82の切削工数
を少しでも減らすことが、力変換素子の生産性向上のう
えで求められていた。
【0010】また、セラミック製の治具に突き当てて2
枚のウェハ81,82を位置決めする位置決め方法によ
ると、治具に突き当てるときのばらつきなどのため、比
較的大きな位置合わせ誤差(例えば50μm程度)が生
じていた。
【0011】さらに、ガラスウェハ82をダイシングに
より切断する際、切断された不要部分(ガラス小破片)
が電極80に当たって傷つけることがあった。電極80
の傷はワイヤボンド不良を招く恐れがあり、力変換素子
の歩留りの低下の原因となっていた。
【0012】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その第1の目的は、力伝達部用ウェ
ハの切削工数を低減して生産性の向上を図ることができ
る力変換素子及びその製造方法を提供することにある。
また、第2の目的は、検出感度の向上を伴って前記第1
の目的の達成することができる力変換素子及びその製造
方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め請求項1に記載の発明では、力変換素子複数個分の電
極を形成した半導体ウェハと、力伝達部用ウェハとを接
合させた後、各素子を個々に切り離す力変換素子の製造
方法において、前記力伝達部用ウェハを素子毎に切り取
ってできる力伝達部の1組の相対向する二辺の延長線間
に素子単位毎の電極を挟むような配置パターンで半導体
ウェハの表面に電極を形成する電極形成工程と、前記電
極形成後の半導体ウェハに対し力伝達部用ウェハを電極
形成面側にて接合するウェハ接合工程と、前記ウェハ接
合工程後、前記力伝達部の相対向する前記二辺に沿っ
て、前記力伝達部用ウェハと前記半導体ウェハとを同一
切断線で切断することにより、そのウェハ接合体を素子
毎に切り離すウェハ切断工程とを備えたことをその要旨
とする。
【0014】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の力変換素子の製造方法において、前記電極形成工程
において、前記力伝達部の1組の相対向する二辺の延長
線間に素子単位毎の電極を挟み込んだ所定方向は、前記
半導体ウェハが素子毎に切り離されてできる基体におい
て、前記力伝達部と該基体との接合面に垂直な応力に対
するピエゾ抵抗係数が大きくなる結晶方位方向であり、
前記ウェハ切断工程では該結晶方位方向が該基体の短手
方向となるように前記半導体ウェハを切り離すようにし
た。
【0015】請求項3に記載の発明では、ピエゾ効果を
有する半導体からなる基体の上面に、力伝達部と検出用
電極とが設けられた力変換素子であって、前記電極が前
記力伝達部の水平面における1組の相対向する二辺の延
長線間に挟まれて配置され、しかも該二辺における前記
力伝達部の側面に対しほぼ同一平面で前記基体の側面が
切り落とされていることをその要旨とする。
【0016】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の力変換素子において、前記基体の水平断面は、前記
力伝達部の前記二辺の延長線に挟まれた方向が短軸とな
る偏平形状を有しており、その短軸方向が該基体のピエ
ゾ抵抗係数が大きくなる結晶方位方向に一致している。
【0017】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
電極形成工程において、半導体ウェハの表面に所定配置
パターンで電極が形成される。電極は素子単位毎で力伝
達部の1組の相対向する二辺の延長線間に挟まれるよう
に配置される。ウェハ接合工程では、その電極形成後の
半導体ウェハに対し力伝達部用ウェハがその電極形成面
側にて接合される。そして、ウェハ切断工程において、
両ウェハ接合後のウェハ接合体から各素子が切り離され
る。このとき、素子単位毎の電極を挟み込んだ力伝達部
の1組の相対向する二辺と平行な方向については、その
二辺に沿って力伝達部用ウェハと半導体ウェハとが同一
切断面で切断される。従って、素子毎に分断するときの
力伝達部用ウェハの切断ラインが、その切断方向につい
ては1ラインで済む。また、電極が半導体ウェハの表面
に凸設されている場合でも、電極が切断ラインにかから
ない方向については、少なくとも切断ブレードが電極に
当たることを回避するための溝加工を、力伝達部用ウェ
ハの接合面側に施す必要がなくなる。
【0018】請求項2に記載の発明によれば、電極形成
工程において、力伝達部の1組の相対向する二辺の延長
線間に素子単位毎の電極を挟み込んだ所定方向は、半導
体ウェハが素子毎に切り離されてできる基体において、
力伝達部と基体との接合面に垂直な応力に対するピエゾ
抵抗係数が大きくなる結晶方位方向に一致する。そし
て、基体はその結晶方位方向を短手方向とするようにウ
ェハ切断工程において切断される。つまり、基体はピエ
ゾ抵抗係数が大きくなる結晶方位方向に短くされ、その
側面が力伝達部の側面と面一状態とされて素子を分断す
るための切断ラインがいずれか一方向において1ライン
で済むような偏平形状(例えば長方形)とされる。力変
換素子の検出感度は、基体の辺長が短くなるほど良好と
なる傾向を示し、特に検出感度を大きく支配するピエゾ
抵抗係数が大きくなる結晶方位方向に基体が短くされる
ので、この製造方法により力変換素子の検出感度も良好
となる。
【0019】請求項3に記載の発明によれば、力変換素
子は、電極が力伝達部の水平面における1組の相対向す
る二辺の延長線間に挟まれて配置され、しかも該二辺に
おける力伝達部の側面に対しほぼ同一平面で基体の側面
が切り落とされている。そのため、その製造時にウェハ
接合体を素子毎に分断するときの力伝達部用ウェハの切
断ラインを、所定方向(基体と力伝達部の両側面が同一
平面で切り落とされる方向)には1ラインとすることが
可能となる。また、その方向の切断については、力伝達
部と基体とを同じ切断ブレードで一度に切断することも
可能となる。
【0020】請求項4に記載の発明によれば、力伝達部
の側面とほぼ同一平面で切り落とされたその二側面に挟
まれた基体の短軸方向が、大きなピエゾ抵抗係数を有す
る結晶方位方向に一致する。従って、切断ラインの低減
から生産効率の向上を図って基体を短軸方向に短く設計
したことが、力変換素子の検出感度の向上にも寄与す
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図1〜図12に基づいて説明する。図1はメサ構
造型の力変換素子11の一部破断平面図である。力変換
素子11を構成する基体12には、電極を構成する一対
ずつの入力電極部13,14及び出力電極部15,16
と、4つのゲージ部17〜20と、ガードバンク部21
〜24,25と、応力調整部26とがそれぞれ凸状に形
成されている。基体12の表面中央には、力伝達部とし
てのガラスブロック27が各部17〜26に支持された
状態で接合されている。
【0022】基体12はN型の〈110〉面方位の単結
晶シリコンからなり、図1における上方向がシリコンの
結晶軸〈1−10〉方向に相当し、右方向が同じく〈0
01〉方向に相当している。図1において斜線(但し、
ガラスブロック27に覆われた部分は省略)を施した各
部13〜26の上層部には、ボロン(B)がインプラン
トされたP型拡散層28(図2に図示)が形成されてい
る。
【0023】図1に示すように、基体12の表面から略
四角環状に凸設されたゲージ部17〜20は、この略四
角環状の4つの角部にて各電極部13〜16と連接され
ている。各電極部13〜16上には電極を構成するアル
ミニウムからなる電極29が形成されており、各電極2
9と各ゲージ部17〜20とはP型拡散層28を介した
接続状態にある。
【0024】また、各ガードバンク部21〜25および
応力調整部26は、ゲージ部17〜20および各電極部
13〜16に対して分断されて凸設されており、上部に
形成されたP型拡散層28も、ゲージ部17〜20およ
び各電極29に対して分断されている。基体12の表面
は電極29を除いて絶縁酸化膜30で覆われている。
【0025】力変換素子11は、各ゲージ部17〜20
のゲージ抵抗により図4に示すようなホイートストンブ
リッジ回路を形成している。各ゲージ部17〜20に加
えられた圧縮力に応じたそのゲージ抵抗の変化率は、各
ゲージ部17〜20のP型拡散層28におけるピエゾ抵
抗係数により決まる。ピエゾ抵抗係数は結晶方位による
異方性を有し、〈001〉方位に延設されたゲージ部1
7,19のピエゾ抵抗係数πa ,πc が共に等しく、
〈1−10〉方位に延設されたゲージ部18,20のピ
エゾ抵抗係数πb ,πd が共に等しい(πa =πc ≠π
b =πd )。
【0026】図5は、〈110〉方位の応力(圧縮力)
に対する〈110〉方位と直交する方位についてのピエ
ゾ抵抗係数の変化を示す。同図の係数変化曲線Pから分
かるように、〈110〉方位の圧縮力を受けたとき〈0
01〉方位のピエゾ抵抗係数πa ,πc がほとんど変化
しないのに対し、〈1−10〉方位のピエゾ抵抗係数π
b ,πd の変化が著しい。このため、ホイートストンブ
リッジ回路を形成するゲージ部17〜20を〈001〉
方位と〈1−10〉方位に延設させている。
【0027】入力電極部13,14間に一定電流Iが通
電された状態において、ガラスブロック27を介して各
ゲージ部17〜20に圧縮力が作用すると、その圧縮力
に応じて〈001〉方位のゲージ部17,19のゲージ
抵抗値(R)と、〈1−10〉方位のゲージ部18,2
0のゲージ抵抗値(R+Δr)とが、それぞれのピエゾ
抵抗係数に応じた異なる値を採る。そのため、出力電極
部15,16間にその圧縮力に応じた電位差が生じるこ
とになり、この電位差を測定することにより圧縮力の大
きさが検出される。
【0028】図1に示すように、基体12は〈1−1
0〉方位が短軸方向、〈001〉方位が長軸方向となっ
た長方形の板状に形成されている。図1,図3に示すよ
うに、各電極部13〜16は、基体12の短軸方向にお
いて、ガラスブロック27の相対向する二辺の延長線間
に挟まれて配置されている。そして、ガラスブロック2
7の相対向するその二辺を形成している側面に対し、基
体12の長手方向側面がほぼ同一面で切り落とされてい
る。そのため、基体12は、従来技術で述べた力変換素
子の基体に比較してその短軸方向がさらに短くなりその
水平断面形状が一層偏平化している。そして、基体12
は、垂直方向の圧縮力に対してピエゾ抵抗係数が大きく
なる〈1−10〉方位にその短軸方向を一致させてい
る。
【0029】ここで、力変換素子の検出感度と基体12
のサイズ(辺長)との間には図6に示す関係が得られ
た。同図の特性曲線Lから分かるように、基体12のサ
イズ(辺長)約2.5mm以下では、そのサイズ(辺
長)が小さくなるほど力変換素子の検出感度が著しく向
上する感度特性を有している。
【0030】本実施形態の力変換素子11では、〈1−
10〉方位のゲージ抵抗値の感度にその検出感度が大き
く支配されるため、特に〈1−10〉方位の辺長を短く
取ることにより検出感度の向上が図れる。そして、この
検出感度を主に支配する〈1−10〉方位の辺長(短軸
方向長さ)をガラスブロック27の幅に合わせて短くす
ることにより、基体12とガラスブロック27の側面を
同一切断面とするとともに、その検出感度の向上が図ら
れている。なお、メサ段差構造の力変換素子11では入
力電流と出力電圧の方向はゲージ部17〜20の延設方
向により決まるため、電極29の位置の設計変更は検出
感度に影響しない。
【0031】また、ガラスブロック27は1辺が約1m
mの正方形状で約1mm程度の厚みを有する。基体12
は、短軸方向幅が約1mm、長軸方向幅が約2mm、厚
みが約0.6mmとなっている。さらにP型拡散層28
の膜厚は約1μm、絶縁酸化膜30の膜厚が約100n
m、電極29の厚みが約1μmとなっている。
【0032】次に、この力変換素子11の製造方法を図
7〜図12に基づいて説明する。なお、図7,図8に示
す半導体ウェハとしてのシリコンウェハ31の断面は図
2の力変換素子11の断面に相当し、図10は電極部1
3〜16を通らないように切断した同じ断面である。ま
た、図11,図12は基体12の短軸方向側面を通るよ
うに切断した断面である。
【0033】図7(a)に示すシリコンウェハ31は、
N型の〈110〉面方位の単結晶シリコンからなる例え
ば5インチウェハであり、約600μm程度の厚みを有
する。
【0034】まず図7(b)に示すように、シリコンウ
ェハ31を熱酸化処理してその表面に熱酸化膜(SiO
2 膜)32を形成する(前処理)。この前処理後、イン
プラント処理を実施してボロン(B)イオンをシリコン
ウェハ31の表面に打ち込み、さらに拡散のため熱処理
を施してボロンを電気的に活性化させる。こうしてP型
拡散層28が形成される。
【0035】次に、熱酸化膜32を一旦除去した後、図
7(c)に示すようにシリコンウェハ31の表面にCV
Dにより新たなシリコン酸化膜(SiO2 )33を形成
する。そして、レジスト34を塗布(スピンコート)し
た後、ゲージ部17〜20,ガードバンク部21〜2
5,応力調整部26及び入出力電極部13〜16を形成
するためのパターニングを施す。
【0036】そして、図7(d)に示すようにシリコン
ウェハ31の表面をドライエッチングにより掘り込む。
まずレジスト34のパターニング形状にSiO2 膜33
をドライエッチングし、一旦アッシングによりレジスト
34を除去した後、残ったSiO2 膜33をマスクとし
てシリコンウェハ31を所定深さ(例えば約3μm)ま
でエッチングする。このドライエッチングにより、ゲー
ジ部17〜20,ガードバンク部21〜25及び応力調
整部26となる凸部31aと、入出力電極部13〜16
となる凸部31bとがシリコンウェハ31上に形成され
る。2段階でドライエッチングを行ったのは、レジスト
34ではシリコン約3μm程度のドライエッチングに耐
え切れないためである。
【0037】次に、SiO2 膜33を一旦除去し、図8
(a)に示すようにシリコンウェハ31の表面全体にC
VDにより新たな絶縁酸化膜(SiO2 膜)35を形成
する。そして、凸部31b上の絶縁酸化膜35の一部を
ウェットエッチングにより除去し、電極29とのコンタ
クトを取るためのコンタクト部36を形成する。コンタ
クト部36形成後、ウェットエッチングに使用したレジ
ストをアッシングにより除去する。
【0038】続いて図8(b)に示すように、コンタク
ト部36を形成した後の凸部31bの上面にアルミニウ
ムからなる電極29を形成する。まずシリコンウェハ3
1の表面にスパッタ法もしくは真空蒸着法によりアルミ
ニウム膜(Al)37を形成し、次にレジスト(図示せ
ず)を塗布して電極29を形成するためのパターニング
を行う。その後、シリコンウェハ31をウェットエッチ
ングにより不要なアルミニウム膜37を除去し電極29
を形成する。そして、レジストをアッシングにより除去
した後、電極29とシリコンウェハ31とのコンタクト
を確実に取るためシンタリング処理を実施する。
【0039】電極29の形成工程までを終え、シリコン
ウェハ31の加工工程が完了すると、次に力伝達部用ウ
ェハとしてのガラスウェハ40の接合工程に移る。ガラ
スウェハ40はシリコンウェハ31に熱膨張係数を合わ
せた結晶化ガラスからなる3インチウェハである。シリ
コンウェハ31の表面には電極29がその厚み分(約1
μm)だけ突出しており、ガラスウェハ40には接合時
にその下面が電極29に当たることを回避するなどのた
め所定の切削加工が施される。
【0040】図9に示すように、ガラスウェハ40の下
面(接合面側)には、接合時にその下面を当てないよう
に電極29を回避するための逃げ部40aをダイシング
により基体12の短軸方向と平行なX方向に延びるよう
に切削加工する。本実施形態では、X方向の逃げ部40
aが形成されるだけである。なお、図9ではシリコンウ
ェハとの対応位置関係が分かるように、ゲージ部を構成
する凸部31aと電極29とを破線で示した。
【0041】この加工を施した後、ガラスウェハ40を
シリコンウェハ31の表面に接合する。まず図10
(a)に示すように、5インチのシリコンウェハ31の
表面に3インチのガラスウェハ40を、逃げ部40aを
電極29のパターンに位置合わせするように治具を用い
て載置状態にセットする。治具による位置合わせは多少
の誤差(約50μm程度)を伴う。
【0042】そして、シリコンウェハ31とガラスウェ
ハ40とを陽極接合法により接合する。この陽極接合時
には両ウェハ31,40間に高電圧が印加されるが、逃
げ部40aによりガラスウェハ40と電極29との間に
適当な間隔(例えば約3μm程度)が確保されるため、
電極29を介したリーク電流が発生することはない。そ
のため、ガラスウェハ40は凸部31aの上面で絶縁酸
化膜37を介して確実に必要強度で接合される。
【0043】次に図10(b)に示すように、ガラスウ
ェハ40の表面(上面)にガラスブロック27のX方向
側面に合わせた図9に示す切削ラインB1,B2に沿っ
てダイシングによりハーフカットを入れ、X方向(基体
12の短軸方向)に延びる複数本のマトリクス溝40b
を形成する。マトリクス溝40bを形成するときのダイ
シングブレードの位置合わせは、3インチのガラスウェ
ハ40からはみ出して見えるシリコンウェハ31のパタ
ーンを実際に見ながら、そのパターンに合わせて行われ
る。そのため、マトリクス溝40bはシリコンウェハ3
1側のパターンに対して位置精度良く形成される。
【0044】次に、ガラスウェハ40の上面に粘着力の
比較的弱いテープを貼り付けた後、貼着したテープ上を
ローラで押圧してマトリクス溝40bに沿って破断す
る。そして、テープを剥がすことによりガラスブロック
27とならないガラスウェハ40の不要部分を除去する
(図10(c))。除去した不要部分はテープに付着さ
れるので、そのガラス破片が電極29に当たってそれを
傷つけることはない。また、ガラスウェハ40の不要部
分は位置精度良く形成されたマトリクス溝40bに沿っ
て破断除去されるので、ガラスブロック27はシリコン
ウェハ31側のパターンに対して誤差少なく所定位置に
正しく配置される。なお、粘着除去用のテープとして、
比較的粘着力の弱い再剥離型ダイシングテープや、紫外
線照射により粘着力が低下(約10〜100分の1程
度)するUV硬化型ダイシングテープを使用すると、ガ
ラスウェハ40の接合面に無理な応力がかかることがな
い。そして、図10(d)に示すようにシリコンウェハ
31をダイシングによりX方向に素子を分断するように
切断する。
【0045】一方、Y方向の切断は図11に示すように
行われる。ガラスウェハ40はシリコンウェハ31に対
して同図(a)に示す状態で接合されている。ガラスブ
ロック27と基体12のY方向側面は同一平面で切り落
とされるため、Y方向に各素子を分断するためにはガラ
スブロック27のY方向側面に沿って延びる図9に示す
1本の切断ラインC1だけで済む。
【0046】そして、前述したガラスウェハ40の不要
部分の除去後、切断ラインC1に沿ってガラス用ダイシ
ングブレード(例えばレジンブレード)を用いてガラス
ウェハ40とシリコンウェハ31とを一度の切断工程で
切断する。このときのダイシングブレードの位置合わせ
は、シリコンウェハ31のパターンを実際に見ながらそ
のパターンに合わせて行われるため、ガラスブロック2
7はシリコンウェハ31側のパターンに対して位置精度
良く形成される。こうして図11(b)に示すように多
数の力変換素子11に切り離される。
【0047】また、シリコンウェハ31をガラス用ダイ
シングブレードを用いて切断するときに起きるチッピン
グを回避するため、図12(a)に示すようにシリコン
ウェハ31の表面にシリコン用ダイシングブレード(例
えばダイヤモンドブレード)を用いて予めプリカット
(溝)31cを形成しておくとよい。プリカット31c
により、比較的刃厚の厚いガラス用ダイシングブレード
を用いても、図12(b)に示すようにシリコンウェハ
31の切断時のチッピングの発生を極力回避して切断で
き、チッピングによるシリコンウェハ31の表層部の剥
がれが極力抑えられる。
【0048】こうして製造された力変換素子11は、圧
縮力に対してピエゾ抵抗係数が大きくなる〈1−10〉
方位に基体12を短くし、ガラスブロック27の側面と
基体12の側面とを同一切断面としている。そして、従
来の力変換素子の基体に比較して〈1−10〉方位が短
くなるように基体12が一層偏平化しているため、図6
のグラフに示す検出感度の基体サイズ依存性の関係よ
り、その検出感度が従来構造のものに比較して一層向上
する。
【0049】以上詳述したように本実施形態によれば、
以下に列記する効果が得られる。 (a)基体12の短軸方向においてガラスブロック27
の相対向する二辺の延長線間に挟むような配置パターン
で各電極部13〜16を基体12の表面に配置した。そ
のため、接合後のウェハ31,40を個々の素子に切断
するときの基体12の長手方向と平行な方向(Y方向)
における切断を1ラインで済ませることができる。つま
り、従来はY方向に素子を分断するためのガラスウェハ
の切断に2ライン必要があったが、ガラスウェハ40の
Y方向の切断工数を半減させることができる。また、ガ
ラスウェハ40のY方向の切断ライン上に電極29が位
置しなくなるため、従来ガラスウェハをY方向に切断す
る際にダイシングブレードが電極に当たらないようにガ
ラスウェハの接合面側に施していたY方向のマトリクス
溝を施す必要がなくなる。従って、ガラスウェハ40の
ダイシング切削工数を低減でき、力変換素子11の生産
性の向上を図ることができる。
【0050】(b)電極部13〜16をガラスブロック
27の相対向する1組の二辺の延長線間に挟まれるよう
に配置することにより、ガラスブロック27の側面とほ
ぼ同一切断面で切り落として幅狭く設計した基体12の
短軸方向を、圧縮力に対するピエゾ抵抗係数が大きくな
る〈1−10〉方位に一致させた。つまり、検出感度を
主に支配する〈1−10〉方位のゲージ抵抗値の感度を
向上させるべく、検出感度の基体辺長依存性に基づき基
体12を〈1−10〉方位に短く設計した。そのため、
検出感度の基体辺長依存性に基づき、検出感度の一層高
い力変換素子11を提供することができる。
【0051】(c)基体12が従来構造に比較して短軸
方向(〈1−10〉方位方向)に短くなった分だけ、同
一サイズの1枚のシリコンウェハ31からより多数個の
素子を取ることができる。
【0052】(d)シリコンウェハ31の表面にプリカ
ット31cを施すことにより、ガラス用ダイシングブレ
ードによりガラスウェハ40とシリコンウェハ31とを
一度に切断しても基体12の表面層(特にP型拡散層2
8)にチッピング不良が発生し難くなり、力変換素子1
1の歩留りを向上させることができる。
【0053】(e)ウェハ31,40の接合後の電極2
9の上方に位置するガラスウェハ40の不要部分を、ガ
ラスウェハ40の表面にマトリクス溝40bを形成した
後にテープを貼り付け、ローラを押圧後、そのテープを
剥がし取ることによりテープに粘着除去するようにし
た。従って、ガラスウェハ40の不要部分が飛散などし
て電極29を傷つける心配がなくなり、力変換素子11
の歩留り向上に寄与する。また、ワイヤボンド不良の低
減にも寄与する。
【0054】(f)従来技術ではガラスウェハの下面に
予めマトリクス溝を形成した関係から、両ウェハを接合
時に位置決めする比較的精度の低い(約50μm)治具
の位置精度がそのままガラスブロックの位置精度を決め
ていた。これに対し、本実施形態では、ガラスウェハ4
0を接合後に切削するダイシングブレードの高い位置精
度で、しかもシリコンウェハ31上のパターンを実際に
見ながら位置合わせできるので、基体12に対するガラ
スブロック27の位置精度を高く(例えば誤差を約5〜
10分の1)することができる。
【0055】(g)ガラスブロック27の位置精度がウ
ェハ31,40の接合後に行われるガラスウェハ40の
ダイシング精度により決まるので、ガラスウェハ40を
シリコンウェハ31に接合するときの位置合わせを簡単
に済ませることができる。
【0056】尚、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば次の
ように構成することもできる。 (1)力伝達部の側面とほぼ同一平面で切断した基体の
側面に挟まれた方向が、基体の短軸方向であることに限
定されない。つまり、力伝達部の側面と基体の側面とが
同一切断面となるように基体が設計されていればよい。
例えば、基体の長軸方向において相対向する二側面が力
伝達部の側面と同一切断面となる構成としてもよい。ま
た、基体が偏平でない正方形状であってもよい。この構
成によっても、素子を分断するためのガラスウェハのY
方向の切断ラインが1ラインで済むうえ、従来接合前に
施していたY方向のマトリクス溝を無くすことができ
る。よって、ダイシング工数を低減でき、力変換素子の
生産性向上に寄与する。
【0057】(2)力伝達部用ウェハ(ガラスウェハ)
の所定方向の切断ラインを1ラインで済ませるべく、基
体の側面と力伝達部の側面を同一平面上に設定する方法
は、基体の幅を短くする方法に限定されない。例えば、
力伝達部(ガラスブロック)の幅を広く設定してその側
面を基体の側面に対し同一平面上となるようにした設計
方法を採用することもできる。この構成によっても、力
変換素子の生産性を向上させることができる。
【0058】(3)基体の短軸方向は〈1−10〉方位
に限定されない。例えば基体の短軸方向が〈001〉方
位であってもよい。この構成では、検出感度の向上を期
待し難いものの、力変換素子の生産性の向上は図ること
ができる。
【0059】(4)ガラスウェハ40の不要部分の除去
をテープ等の粘着手段を用いず、従来通りのダイシング
ブレードによる切断に依ってもよい。この方法によって
も、基体の長手方向(Y方向)に沿って各素子を分離す
るためのガラスウェハの切断ラインが1ラインで済むう
え、基体の長手方向に従来接合前に予め施さなければな
らなかったY方向のマトリクス溝を無くすことができ
る。
【0060】(5)ガラスウェハ40とシリコンウェハ
31の同一切断ラインでの切断を、その材質に合わせて
それぞれ専用のダイシングブレードを用いて行ってもよ
い。この構成によれば、シリコンウェハ31の切断に専
用ダイシングブレード(例えばシリコン用ダイヤモンド
ブレード)を用いれば、プリカットを施さなくてもチッ
ピングを低減することができる。
【0061】(6)マトリクス溝が形成されたガラスウ
ェハからその不要部分を除去する方法は、テープによる
粘着除去に限定されない。例えば吸引除去しても構わな
い。吸引除去しても、ガラス破片が電極を傷つける心配
はない。また、粘着除去方法もテープを用いた方法に限
定されず、ガラス破片を粘着除去できればテープに限定
されない。
【0062】(7)力変換素子の基体12を形成するた
めのウェハは、シリコンウェハに限定されず、他の半導
体ウェハを用いることもできる。また、力伝達部用ウェ
ハもガラスウェハに限定されず、圧縮強度の高いその他
の材料を使用することができる。例えば結晶化されてい
ないガラスウェハや、Al2 O3 等のセラミックウェハ
としてもよい。
【0063】(8)前記実施形態では入力電流と出力電
圧の向きが同一方向で使用されるπ13方式の力変換素子
に本発明を適用したが、その設計上可能であれば本発明
を入力電流と出力電圧の向きを直交させて使用するπ63
方式の力変換素子に適用し、その生産性の向上を図って
もよい。
【0064】前記実施の形態から把握され、特許請求の
範囲に記載されていない技術思想(発明)を、その効果
とともに以下に記載する。 (イ)請求項1又は請求項2の発明において、半導体ウ
ェハと力伝達部用ウェハを同一の切断ブレードを用いた
一工程で切断するようにした。この方法によれば、力変
換素子製造時の切断作業の工数を一層低減することがで
きる。
【0065】(ロ)請求項1又は請求項2の発明におい
て、前記ウェハ切断工程では、前記力伝達部用ウェハの
力伝達部として使用されない不要部分を、切り込みを施
した後、粘着手段により粘着除去するようにした。この
方法によれば、電極の上方の位置する力伝達部用ウェハ
の不要部分が粘着手段により粘着除去されるため、その
不要部分が電極を傷つけることを回避でき、歩留りの向
上に寄与する。
【0066】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1及び請求項
3に記載の発明によれば、力伝達部の1組の相対向する
二辺の延長線間に素子単位毎の電極が挟まれるように電
極を配置し、力伝達部用ウェハの切断を力伝達部の相対
向する前記二辺に沿う切断線だけで済むようにしたた
め、力伝達部用ウェハの切削時間及び切削工数を低減
し、力変換素子の生産性を向上させることができる。
【0067】請求項2及び請求項4に記載の発明では、
力伝達部の側面とほぼ同一平面で側面が切り落とされた
基体の短軸方向を、基体のピエゾ抵抗係数の大きな結晶
方位方向に一致させたため、力変換素子の検出感度を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の力変換素子の一部破断平面図。
【図2】図1のII−II線断面図。
【図3】力変換素子の正面図。
【図4】力変換素子の電気回路図。
【図5】ピエゾ抵抗係数の方位変化特性を示す分布曲線
のグラフ。
【図6】基体サイズに対する検出感度特性を示すグラ
フ。
【図7】力変換素子の製造工程を示す模式断面図。
【図8】同じく模式断面図。
【図9】ガラスウェハの部分平面図。
【図10】力変換素子の製造工程を示す〈001〉方位
の模式断面図。
【図11】同じく〈1−10〉方位の模式断面図。
【図12】同じく拡大模式断面図。
【図13】従来技術における力変換素子の一部破断平面
図。
【図14】同じくガラスウェハの部分平面図。
【図15】同じく力変換素子の製造工程を示す模式断面
図。
【図16】同じく模式断面図。
【符号の説明】
11…力変換素子、12…基体、13,14…電極とし
ての入力電極部、15,16…電極としての出力電極
部、17〜20…ゲージ部、27…力伝達部としてのガ
ラスブロック、29…電極、31…半導体ウェハとして
のシリコンウェハ、40…力伝達部用ウェハとしてのガ
ラスウェハ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 力変換素子複数個分の電極を形成した半
    導体ウェハと、力伝達部用ウェハとを接合させた後、各
    素子を個々に切り離す力変換素子の製造方法において、 前記力伝達部用ウェハを素子毎に切り取ってできる力伝
    達部の1組の相対向する二辺の延長線間に素子単位毎の
    電極を挟むような配置パターンで半導体ウェハの表面に
    電極を形成する電極形成工程と、 前記電極形成後の半導体ウェハに対し力伝達部用ウェハ
    を電極形成面側にて接合するウェハ接合工程と、 前記ウェハ接合工程後、前記力伝達部の相対向する前記
    二辺に沿って、前記力伝達部用ウェハと前記半導体ウェ
    ハとを同一切断線で切断することにより、そのウェハ接
    合体を素子毎に切り離すウェハ切断工程とを備えたこと
    を特徴とする力変換素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記電極形成工程において、前記力伝達
    部の1組の相対向する二辺の延長線間に素子単位毎の電
    極を挟み込んだ所定方向は、前記半導体ウェハが素子毎
    に切り離されてできる基体において、前記力伝達部と該
    基体との接合面に垂直な応力に対するピエゾ抵抗係数が
    大きくなる結晶方位方向であり、前記ウェハ切断工程で
    は該結晶方位方向が該基体の短手方向となるように前記
    半導体ウェハを切り離すことを特徴とする請求項1に記
    載の力変換素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 ピエゾ効果を有する半導体からなる基体
    の上面に、力伝達部と検出用電極とが設けられた力変換
    素子であって、 前記電極が前記力伝達部の水平面における1組の相対向
    する二辺の延長線間に挟まれて配置され、しかも該二辺
    における前記力伝達部の側面に対しほぼ同一平面で前記
    基体の側面が切り落とされていることを特徴とする力変
    換素子。
  4. 【請求項4】 前記基体の水平断面は、前記力伝達部の
    前記二辺の延長線に挟まれた方向が短軸となる偏平形状
    を有しており、その短軸方向が該基体のピエゾ抵抗係数
    が大きくなる結晶方位方向に一致していることを特徴と
    する請求項3に記載の力変換素子。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001304997A (ja) * 2000-04-27 2001-10-31 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 半導体圧力センサ
JP2007248371A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 力検知素子
JP2015001495A (ja) * 2013-06-18 2015-01-05 株式会社豊田中央研究所 力検知素子

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