JP3296016B2 - 半導体歪センサーの製造方法 - Google Patents
半導体歪センサーの製造方法Info
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- JP3296016B2 JP3296016B2 JP10768793A JP10768793A JP3296016B2 JP 3296016 B2 JP3296016 B2 JP 3296016B2 JP 10768793 A JP10768793 A JP 10768793A JP 10768793 A JP10768793 A JP 10768793A JP 3296016 B2 JP3296016 B2 JP 3296016B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はロードセルや圧力センサ
ーとして用いられる半導体歪センサーの製造方法に関す
る。
ーとして用いられる半導体歪センサーの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来よりピエゾ抵抗効果を利用した歪セ
ンサーがロードセルや圧力センサー等に利用されてい
る。この歪センサーの形成方法として、特開平3-237761
号公報や特開平4-257272号公報に見られる如く、一つの
ウエハにピエゾ抵抗層であるゲージ抵抗のブリッジ構造
をパターン形成し、さらに電極等を形成し、そして別の
ガラスウエハに溝を形成することによりロードセルの荷
重を伝えるロッドをパターン形成し、絶縁層を介してこ
の両ウエハを接合し、そしてロッド側ウエハ表面を削っ
てロッドを個々に分離して、センサーチップにダイシン
グする製造方法を取っているものがある。
ンサーがロードセルや圧力センサー等に利用されてい
る。この歪センサーの形成方法として、特開平3-237761
号公報や特開平4-257272号公報に見られる如く、一つの
ウエハにピエゾ抵抗層であるゲージ抵抗のブリッジ構造
をパターン形成し、さらに電極等を形成し、そして別の
ガラスウエハに溝を形成することによりロードセルの荷
重を伝えるロッドをパターン形成し、絶縁層を介してこ
の両ウエハを接合し、そしてロッド側ウエハ表面を削っ
てロッドを個々に分離して、センサーチップにダイシン
グする製造方法を取っているものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ロッド分離工程においては、ラッピング及びラッピング
とダイシングを施してロッドウエハの上面を注意深く切
削してロッドを分離しているため精密機械加工技術を必
要とし、量産性に欠け、高い価格になってしまうという
問題があった。
ロッド分離工程においては、ラッピング及びラッピング
とダイシングを施してロッドウエハの上面を注意深く切
削してロッドを分離しているため精密機械加工技術を必
要とし、量産性に欠け、高い価格になってしまうという
問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め本発明の第1の構成は、ピエゾ抵抗層によるゲージ抵
抗を主表面に有するゲージウエハを用いた半導体歪セン
サーの製造方法であって、被測定対象の荷重を伝達する
ロッドを形成するためのロッドウエハを前記ゲージウエ
ハの主表面側に直接接合させるウエハ接合工程と、当該
ウエハ接合工程により接合された前記ロッドウエハの一
部を除去して前記ピエゾ抵抗層上部に前記ロッドが形成
されるよう、前記ロッド部分相当領域にマスクパターン
を形成し、深さ方向に異方性エッチングを行うロッド分
離エッチング工程と、前記ピエゾ抵抗層に対する電極を
形成する電極形成工程と、上記全ての工程以後に行われ
る、ロッドの接合されたゲージウエハをチップに分離す
るダイシング工程とを有することを特徴とする。また、
本発明の第2の構成は、ピエゾ抵抗層によるゲージ抵抗
を主表面に有するゲージウエハを用いた半導体歪センサ
ーの製造方法であって、被測定対象の荷重を伝達するロ
ッドを形成するためのロッドウエハをエッチングして、
後のダイシングと併せて前記ロッドが分離形成されるよ
う、前記ロッド部分相当領域にマスクパターンを形成
し、深さ方向に異方性エッチングを行うロッド分離エッ
チング工程と、前記エッチングされたロッドウエハを前
記ゲージウエハの主表面側に直接接合させるウエハ接合
工程と、前記ピエゾ抵抗層に対する電極を形成する電極
形成工程と、上記全ての工程以後に行われる、ロッドウ
エハの接合されたゲージウエハをチップに分離して、ロ
ッドをも各チップごとに分離するするダイシング工程と
を有することを特徴とする。
め本発明の第1の構成は、ピエゾ抵抗層によるゲージ抵
抗を主表面に有するゲージウエハを用いた半導体歪セン
サーの製造方法であって、被測定対象の荷重を伝達する
ロッドを形成するためのロッドウエハを前記ゲージウエ
ハの主表面側に直接接合させるウエハ接合工程と、当該
ウエハ接合工程により接合された前記ロッドウエハの一
部を除去して前記ピエゾ抵抗層上部に前記ロッドが形成
されるよう、前記ロッド部分相当領域にマスクパターン
を形成し、深さ方向に異方性エッチングを行うロッド分
離エッチング工程と、前記ピエゾ抵抗層に対する電極を
形成する電極形成工程と、上記全ての工程以後に行われ
る、ロッドの接合されたゲージウエハをチップに分離す
るダイシング工程とを有することを特徴とする。また、
本発明の第2の構成は、ピエゾ抵抗層によるゲージ抵抗
を主表面に有するゲージウエハを用いた半導体歪センサ
ーの製造方法であって、被測定対象の荷重を伝達するロ
ッドを形成するためのロッドウエハをエッチングして、
後のダイシングと併せて前記ロッドが分離形成されるよ
う、前記ロッド部分相当領域にマスクパターンを形成
し、深さ方向に異方性エッチングを行うロッド分離エッ
チング工程と、前記エッチングされたロッドウエハを前
記ゲージウエハの主表面側に直接接合させるウエハ接合
工程と、前記ピエゾ抵抗層に対する電極を形成する電極
形成工程と、上記全ての工程以後に行われる、ロッドウ
エハの接合されたゲージウエハをチップに分離して、ロ
ッドをも各チップごとに分離するするダイシング工程と
を有することを特徴とする。
【0005】また関連発明の構成は、前記ロッドウエハ
の結晶軸が<110>または<100>であって、前記
マスクパターン形成が、前記結晶軸が<110>の場合
は、前記ロッドウエハ面内の直交する<111>軸と<
211>軸方向、前記結晶軸が<100>の場合は、直
交する<110>軸と<110>軸方向に、前記ロッド
となる突起矩形領域の辺の方向を一致させてパターン形
成することであり、前記ゲージウエハの結晶軸が<11
0>であり、前記ゲージパターン形成が、ゲージの一辺
を前記ゲージウエハ面内の<110>軸方向とし、他の
直交する辺は<100>軸方向となるように前記ピエゾ
抵抗層を形成し、前記ピエゾ抵抗層の上面の絶縁層を形
成すること、前記ウエハ接合工程における接合が、前記
ロッドウエハの結晶軸が<110>の場合は、該ロッド
ウエハ面内の<111>軸と前記ゲージウエハ面内の<
110>軸とが平行になる接合、もしくは該ロッドウエ
ハの結晶軸が<100>の場合は、該ロッドウエハ面内
の<110>軸と、前記ゲージウエハ面内の<110>
軸とが平行になる接合であることを特徴とする。
の結晶軸が<110>または<100>であって、前記
マスクパターン形成が、前記結晶軸が<110>の場合
は、前記ロッドウエハ面内の直交する<111>軸と<
211>軸方向、前記結晶軸が<100>の場合は、直
交する<110>軸と<110>軸方向に、前記ロッド
となる突起矩形領域の辺の方向を一致させてパターン形
成することであり、前記ゲージウエハの結晶軸が<11
0>であり、前記ゲージパターン形成が、ゲージの一辺
を前記ゲージウエハ面内の<110>軸方向とし、他の
直交する辺は<100>軸方向となるように前記ピエゾ
抵抗層を形成し、前記ピエゾ抵抗層の上面の絶縁層を形
成すること、前記ウエハ接合工程における接合が、前記
ロッドウエハの結晶軸が<110>の場合は、該ロッド
ウエハ面内の<111>軸と前記ゲージウエハ面内の<
110>軸とが平行になる接合、もしくは該ロッドウエ
ハの結晶軸が<100>の場合は、該ロッドウエハ面内
の<110>軸と、前記ゲージウエハ面内の<110>
軸とが平行になる接合であることを特徴とする。
【0006】第二関連発明の構成は、前記直接接合が陽
極接合法による接合であり、前記陽極接合法を実施する
前に、予め請求項1記載のロッドウエハの接合する表面
に、陽極接合に適するガラス膜を100μm以下の厚さ
で、スパッタリング法もしくは溶融ガラスのラミネート
法により形成することを特徴とする。
極接合法による接合であり、前記陽極接合法を実施する
前に、予め請求項1記載のロッドウエハの接合する表面
に、陽極接合に適するガラス膜を100μm以下の厚さ
で、スパッタリング法もしくは溶融ガラスのラミネート
法により形成することを特徴とする。
【0007】第三関連発明の構成は、前記電極形成工程
が前記接合工程の前に行われることを特徴とし、第四関
連発明の構成は、前記ロッド分離エッチング工程が、ウ
エハ接合工程の前に行われ、ウエハ面内の結晶軸<11
0>に沿って平行に並んだ短冊状にロッドウエハがエッ
チングで開口されて、ロッドが平行格子形状とされるこ
とを特徴とする。
が前記接合工程の前に行われることを特徴とし、第四関
連発明の構成は、前記ロッド分離エッチング工程が、ウ
エハ接合工程の前に行われ、ウエハ面内の結晶軸<11
0>に沿って平行に並んだ短冊状にロッドウエハがエッ
チングで開口されて、ロッドが平行格子形状とされるこ
とを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明では、ロッドを分離するのに機械的な方
法によらず、削除すべき領域をエッチング法で取り除
く。その際、予め保護すべきロッド部分にマスクパター
ンを形成し、必要な領域をエッチングしてしまうことの
ない様に異方性エッチングで所定領域のみをエッチング
する。または予めロッドの長手方向は連続的に接続させ
た状態で、ロッドの短い辺の方向はロッドとロッドの間
をエッチング等で貫通させた状態のウエハを貼合せる。
第一関連発明では、エッチングの際に望む形状のロッド
が得られるように、ウエハの結晶軸と接合方向を限定す
る。また、別の第二関連発明では、ウエハ接合工程に陽
極接合法を適用し、接合のための前処理として、ウエハ
の接合面の表面にガラスの膜を100μm以下で形成す
る。第三関連発明では、陽極接合の際に、先に電極を形
成しておく。第四関連発明では予めウエハの一部のロッ
ド分離を施しておいてから接合し、他の部分の分離はダ
イシング工程でチップ切離しと兼ねて行う。
法によらず、削除すべき領域をエッチング法で取り除
く。その際、予め保護すべきロッド部分にマスクパター
ンを形成し、必要な領域をエッチングしてしまうことの
ない様に異方性エッチングで所定領域のみをエッチング
する。または予めロッドの長手方向は連続的に接続させ
た状態で、ロッドの短い辺の方向はロッドとロッドの間
をエッチング等で貫通させた状態のウエハを貼合せる。
第一関連発明では、エッチングの際に望む形状のロッド
が得られるように、ウエハの結晶軸と接合方向を限定す
る。また、別の第二関連発明では、ウエハ接合工程に陽
極接合法を適用し、接合のための前処理として、ウエハ
の接合面の表面にガラスの膜を100μm以下で形成す
る。第三関連発明では、陽極接合の際に、先に電極を形
成しておく。第四関連発明では予めウエハの一部のロッ
ド分離を施しておいてから接合し、他の部分の分離はダ
イシング工程でチップ切離しと兼ねて行う。
【0009】
【発明の効果】本発明の半導体センサー製造方法は、ロ
ッド分離工程にエッチング法を採用したので、機械加工
に比べ欠けやダレなどの発生がなく、削り粉、摩耗傷の
発生もなく、歩留りが向上する。また時間的にも早く形
成できる。また、ウエハの結晶軸を規定して接合してお
くことでロッドのエッチング形状が望む矩形等の形状に
できる。ウエハ接合に陽極接合を用いればより簡便に接
合でき、また陽極接合では形成温度が低く、予め電極を
形成しておくことができるため製造上の自由度がある。
この半導体歪みセンサーのロッドはゲージと同一材料の
場合、熱膨張係数によるノイズが入らず、高温環境での
使用に向く。
ッド分離工程にエッチング法を採用したので、機械加工
に比べ欠けやダレなどの発生がなく、削り粉、摩耗傷の
発生もなく、歩留りが向上する。また時間的にも早く形
成できる。また、ウエハの結晶軸を規定して接合してお
くことでロッドのエッチング形状が望む矩形等の形状に
できる。ウエハ接合に陽極接合を用いればより簡便に接
合でき、また陽極接合では形成温度が低く、予め電極を
形成しておくことができるため製造上の自由度がある。
この半導体歪みセンサーのロッドはゲージと同一材料の
場合、熱膨張係数によるノイズが入らず、高温環境での
使用に向く。
【0010】
(第一実施例)以下、本発明を具体的な実施例に基づい
て説明する。図1は、本発明によって作成される、図4
の正面図と断面図に示すようなSi(シリコン)半導体ロ
ードセルの製造工程を模式断面図で示す。図1の各断面
図は、図4(a) の正面図A-A'部分をカットした断面図4
(b) に相当する。以下、図1に従って説明する。
て説明する。図1は、本発明によって作成される、図4
の正面図と断面図に示すようなSi(シリコン)半導体ロ
ードセルの製造工程を模式断面図で示す。図1の各断面
図は、図4(a) の正面図A-A'部分をカットした断面図4
(b) に相当する。以下、図1に従って説明する。
【0011】図1(a) で、まず結晶軸が<110>のn-
導電型のSiウエハ(ゲージウエハ1)の表面にピエゾ抵
抗層となる領域4のマスクパターン3を形成する。マス
クパターン3は後述するように方向を規定する。次に図
1(b) でピエゾ抵抗層となる領域4にイオン注入し、拡
散・活性化してゲージ抵抗4のホイートストン・ブリッ
ジ回路を形成する。そしてゲージ抵抗を形成した後、図
1(c) でウエハ表面にSiO2膜からなる保護膜9を形成す
る。通常0.5〜1.5μmの熱酸化膜を1000℃前
後の酸化性雰囲気中で形成する。またはCVDSiO2膜、
あるいは Si3N4膜でもよい。なお、ゲージは外部より印
加された荷重により回路のオフセット電圧を変化させる
ことにより荷重を信号として取り出すが、この回路の駆
動方法として定電流による場合、ゲージ拡散層の表面濃
度を1×1018cm-3または2×1020cm-3近傍とすると
荷重−電圧変換率(感度)の温度特性誤差を零に近づけ
得ることがわかっているので、所定のp型濃度が得られ
るようイオン注入を行う。
導電型のSiウエハ(ゲージウエハ1)の表面にピエゾ抵
抗層となる領域4のマスクパターン3を形成する。マス
クパターン3は後述するように方向を規定する。次に図
1(b) でピエゾ抵抗層となる領域4にイオン注入し、拡
散・活性化してゲージ抵抗4のホイートストン・ブリッ
ジ回路を形成する。そしてゲージ抵抗を形成した後、図
1(c) でウエハ表面にSiO2膜からなる保護膜9を形成す
る。通常0.5〜1.5μmの熱酸化膜を1000℃前
後の酸化性雰囲気中で形成する。またはCVDSiO2膜、
あるいは Si3N4膜でもよい。なお、ゲージは外部より印
加された荷重により回路のオフセット電圧を変化させる
ことにより荷重を信号として取り出すが、この回路の駆
動方法として定電流による場合、ゲージ拡散層の表面濃
度を1×1018cm-3または2×1020cm-3近傍とすると
荷重−電圧変換率(感度)の温度特性誤差を零に近づけ
得ることがわかっているので、所定のp型濃度が得られ
るようイオン注入を行う。
【0012】次にロッドとして結晶軸に<110>をも
つ別のウエハ(ロッドウエハ2)を用意し、両ウエハ
1、2を清浄雰囲気で公知のウエハ直接接合する(図1
(e))。貼合せる時にも後述のように方向を規定する。接
合法は代わりに、やはり公知の陽極接合法によって接合
しても良い。陽極接合で貼合せる場合は、接合面の表面
に陽極接合に適したパイレックスガラス#7740また
は結晶化ガラス等の周知の接合膜を100μm以下で形
成しておく(図6の例の11)。接合後はロッドウエハ
2の上面にロッド形状のマスクパターン7を施して個々
のロッド部分を切り離すエッチングを行う。この時ロッ
ド6が浸食されないように深さ方向のみエッチングする
異方性エッチングを施す(図1(f))。異方性エッチング
としては KOH(水酸化カリウム)溶液等を用いた周知の
方法でよい。
つ別のウエハ(ロッドウエハ2)を用意し、両ウエハ
1、2を清浄雰囲気で公知のウエハ直接接合する(図1
(e))。貼合せる時にも後述のように方向を規定する。接
合法は代わりに、やはり公知の陽極接合法によって接合
しても良い。陽極接合で貼合せる場合は、接合面の表面
に陽極接合に適したパイレックスガラス#7740また
は結晶化ガラス等の周知の接合膜を100μm以下で形
成しておく(図6の例の11)。接合後はロッドウエハ
2の上面にロッド形状のマスクパターン7を施して個々
のロッド部分を切り離すエッチングを行う。この時ロッ
ド6が浸食されないように深さ方向のみエッチングする
異方性エッチングを施す(図1(f))。異方性エッチング
としては KOH(水酸化カリウム)溶液等を用いた周知の
方法でよい。
【0013】その後、図4にも示すような電極8を、集
積回路形成のプロセスと同じ様にウエハの状態で、コン
タクトホールを介してアルミ等で形成し(図1(h))、最
後にダイシングしてチップとする。そして通常、このチ
ップは気密封止端子等の電気信号取り出しリードピン付
きの容器に収納、固定され、ワイヤーボンディングされ
ることが多い。そしてロッドに外部の荷重を直接受ける
構造とすればロードセルとしての歪センサーができ、荷
重をダイヤフラムを通じて受ける構造とすれば圧力セン
サーとして製品化される。
積回路形成のプロセスと同じ様にウエハの状態で、コン
タクトホールを介してアルミ等で形成し(図1(h))、最
後にダイシングしてチップとする。そして通常、このチ
ップは気密封止端子等の電気信号取り出しリードピン付
きの容器に収納、固定され、ワイヤーボンディングされ
ることが多い。そしてロッドに外部の荷重を直接受ける
構造とすればロードセルとしての歪センサーができ、荷
重をダイヤフラムを通じて受ける構造とすれば圧力セン
サーとして製品化される。
【0014】ウエハの方向性については、ゲージウエハ
は結晶軸が<110>軸なので、ウエハ面内はもう一つ
の<110>軸と<100>軸が直交する形で存在す
る。ここで一例としてゲージ抵抗の方向をこの<110
>軸に沿って形成して、少なくともゲージ抵抗合計4個
でホイートストーンブリッジ回路を組む様に形成すると
<100>軸方向にはゲージの感度がほとんど出ないの
で、その様に構成することで特性の良い歪ゲージが形成
できる。ブリッジの一つの辺の抵抗の個数は目的に応じ
て複数個で構成されてもよい。また、抵抗を単体でホイ
ートストーンブリッジを組む場合はゲージ抵抗の平面配
置は正方形または長方形がほとんどであるが、正方形の
場合、ゲージの一辺は<110>軸方向とし、他辺は<
100>軸方向とする。また長方形の場合は長手の辺を
<110>軸方向とし、他辺は<100>軸方向とす
る。
は結晶軸が<110>軸なので、ウエハ面内はもう一つ
の<110>軸と<100>軸が直交する形で存在す
る。ここで一例としてゲージ抵抗の方向をこの<110
>軸に沿って形成して、少なくともゲージ抵抗合計4個
でホイートストーンブリッジ回路を組む様に形成すると
<100>軸方向にはゲージの感度がほとんど出ないの
で、その様に構成することで特性の良い歪ゲージが形成
できる。ブリッジの一つの辺の抵抗の個数は目的に応じ
て複数個で構成されてもよい。また、抵抗を単体でホイ
ートストーンブリッジを組む場合はゲージ抵抗の平面配
置は正方形または長方形がほとんどであるが、正方形の
場合、ゲージの一辺は<110>軸方向とし、他辺は<
100>軸方向とする。また長方形の場合は長手の辺を
<110>軸方向とし、他辺は<100>軸方向とす
る。
【0015】一方ロッドウエハの結晶軸を<110>軸
とすると、ウエハ面内には<111>軸が存在する。こ
の軸をロッドの側面と一致させることで、ロッド分離エ
ッチングの際にほぼ完全に異方性エッチングができて、
図4に示すような直方体のロッドが形成できる。この場
合のウエハ接合の結晶軸の関係は図2(a) の配置関係で
示される。つまりゲージウエハ面の<110>軸方向と
ロッドウエハ面の<111>軸方向とが平行になるよう
に貼合せる。
とすると、ウエハ面内には<111>軸が存在する。こ
の軸をロッドの側面と一致させることで、ロッド分離エ
ッチングの際にほぼ完全に異方性エッチングができて、
図4に示すような直方体のロッドが形成できる。この場
合のウエハ接合の結晶軸の関係は図2(a) の配置関係で
示される。つまりゲージウエハ面の<110>軸方向と
ロッドウエハ面の<111>軸方向とが平行になるよう
に貼合せる。
【0016】ロッドウエハの結晶軸が<100>軸の場
合は、ウエハ面内に<110>軸があり、この面をロッ
ドの一辺とすると、他の直交する軸も<110>軸とな
る。そのため異方性エッチングにおいてロッドの形状は
この方向性により図5に示すような台形型となる。ただ
し図5の場合、ロッドウエハのパターンは井桁状のマス
クで形成している。このウエハ接合の結晶軸の関係は図
2(b) の配置関係で示され、ゲージウエハ面の<110
>軸方向とロッドウエハ面の<110>軸方向とが平行
になるように貼合せる。なおウエハの結晶軸の直交関係
は図3に示す如くである。
合は、ウエハ面内に<110>軸があり、この面をロッ
ドの一辺とすると、他の直交する軸も<110>軸とな
る。そのため異方性エッチングにおいてロッドの形状は
この方向性により図5に示すような台形型となる。ただ
し図5の場合、ロッドウエハのパターンは井桁状のマス
クで形成している。このウエハ接合の結晶軸の関係は図
2(b) の配置関係で示され、ゲージウエハ面の<110
>軸方向とロッドウエハ面の<110>軸方向とが平行
になるように貼合せる。なおウエハの結晶軸の直交関係
は図3に示す如くである。
【0017】(第二実施例)図1のロッドウエハは、ウ
エハ接合後のロッド分離工程で全てのロッドをエッチン
グ形成したが、図7に示す方法によってロッドの形成
を、予め溝を形成してロッドのパターンを形成したもの
を用いエッチングで行ってもよい。結晶軸に<110>
をもつ別のウエハ(ロッドウエハ2)にロードセルのロ
ッド6となるブロックを、図7(d) に示すようにゲージ
ウエハ1のゲージ・パターンに合わせて、ウエハに溝5
を設けて形成する。このパターンも前述したように方向
性を持たせる。
エハ接合後のロッド分離工程で全てのロッドをエッチン
グ形成したが、図7に示す方法によってロッドの形成
を、予め溝を形成してロッドのパターンを形成したもの
を用いエッチングで行ってもよい。結晶軸に<110>
をもつ別のウエハ(ロッドウエハ2)にロードセルのロ
ッド6となるブロックを、図7(d) に示すようにゲージ
ウエハ1のゲージ・パターンに合わせて、ウエハに溝5
を設けて形成する。このパターンも前述したように方向
性を持たせる。
【0018】(第三実施例)または予めロッドウエハを
図8(a) に示すウエハの正面図のように、ロッドの長手
方向は連続的に接合させたままで、ロッドの短い辺の方
向はウエハをエッチング等で短冊状に貫通させておき
(図8(b) 参照)、そのウエハを貼合せることでロッド
を形成してもよい(図9の工程図)。この場合、ロッド
長手方向の分離はダイシング工程でチップに分離する時
と同時に行われる。図8、図9の示すウエハで形成され
るチップは図6に示す陽極接合によるものを示してい
る。図9(d) の工程はロッドウエハにマスクパターン7
を設けてエッチングで開口し、図9(e) で陽極接合用の
ガラス膜10を形成する。そして図9(f) で陽極接合を
行う工程を示している。
図8(a) に示すウエハの正面図のように、ロッドの長手
方向は連続的に接合させたままで、ロッドの短い辺の方
向はウエハをエッチング等で短冊状に貫通させておき
(図8(b) 参照)、そのウエハを貼合せることでロッド
を形成してもよい(図9の工程図)。この場合、ロッド
長手方向の分離はダイシング工程でチップに分離する時
と同時に行われる。図8、図9の示すウエハで形成され
るチップは図6に示す陽極接合によるものを示してい
る。図9(d) の工程はロッドウエハにマスクパターン7
を設けてエッチングで開口し、図9(e) で陽極接合用の
ガラス膜10を形成する。そして図9(f) で陽極接合を
行う工程を示している。
【0019】(第四実施例)また、ゲージウエハはSi基
板でなく、サファイヤガラス基板であってもよい(図1
0)。その場合はゲージウエハのゲージ抵抗4の形成が
少し異なり、サファイヤガラス基板11上にp導電型半
導体の単結晶層を形成してバルク型のゲージ抵抗層4と
する。この層の上に絶縁層9を形成してロッドウエハ2
を接合し、後は図1と同様、ロッド分離工程以下を行っ
て形成していく。
板でなく、サファイヤガラス基板であってもよい(図1
0)。その場合はゲージウエハのゲージ抵抗4の形成が
少し異なり、サファイヤガラス基板11上にp導電型半
導体の単結晶層を形成してバルク型のゲージ抵抗層4と
する。この層の上に絶縁層9を形成してロッドウエハ2
を接合し、後は図1と同様、ロッド分離工程以下を行っ
て形成していく。
【0020】本発明によって形成される歪センサーチッ
プは通常、気密封止端子等の電気信号取り出しリードピ
ンを有する基台に収納載置され、ボンディングワイヤに
よりセンサー各端子の電極と接続をとって封止され、い
わゆる歪センサー単体として提供される。この歪センサ
ーはゲージ抵抗とロッドとの熱膨張係数が同じなので高
温・高圧の条件下でも機能を発揮し、エンジン燃焼圧検
出とか樹脂射出成形機の吐出圧力検出等の用途がある。
プは通常、気密封止端子等の電気信号取り出しリードピ
ンを有する基台に収納載置され、ボンディングワイヤに
よりセンサー各端子の電極と接続をとって封止され、い
わゆる歪センサー単体として提供される。この歪センサ
ーはゲージ抵抗とロッドとの熱膨張係数が同じなので高
温・高圧の条件下でも機能を発揮し、エンジン燃焼圧検
出とか樹脂射出成形機の吐出圧力検出等の用途がある。
【図1】本発明の半導体歪センサーの製造工程図。
【図2】ウエハ接合の方向の位置関係図。
【図3】ウエハの結晶軸とウエハ面内の直交関係図。
【図4】本発明の製造方法によって、第一の接合方向性
で接合して形成した半導体ロードセルの一例の構造図。
で接合して形成した半導体ロードセルの一例の構造図。
【図5】本発明の製造方法によって、第二の接合方向性
で接合した別例の半導体ロードセルの構造図。
で接合した別例の半導体ロードセルの構造図。
【図6】陽極接合で形成した半導体ロードセルの構造
図。
図。
【図7】本発明の第二実施例の製造工程図。
【図8】本発明の第三実施例のロッドウエハの構造図。
【図9】第三実施例の製造工程図。
【図10】第四実施例のガラス基板で形成した半導体ロ
ードセルの構造図。
ードセルの構造図。
1 ゲージウエハ 2 ロッドウエハ 3 ゲージ用パターンマスク 4 ゲージ抵抗 5 溝 6 ロッド 7 ロッド用パターンマスク( Si3N4膜) 8 アルミ電極 9 絶縁層または保護膜(酸化膜または Si3N4膜) 10 パイレックスガラス層 11 ガラス基台
Claims (6)
- 【請求項1】ピエゾ抵抗層によるゲージ抵抗を主表面に
有するゲージウエハを用いた半導体歪センサーの製造方
法であって、 被測定対象の荷重を伝達するロッドを形成するための ロ
ッドウエハを前記ゲージウエハの主表面側に直接接合さ
せるウエハ接合工程と、当該ウエハ接合工程により接合された 前記ロッドウエハ
の一部を除去して前記ピエゾ抵抗層上部の前記ロッドが
形成されるよう、前記ロッド部分相当領域にマスクパタ
ーンを形成し、深さ方向に異方性エッチングを行うロッ
ド分離エッチング工程と、 前記ピエゾ抵抗層に対する電極を形成する電極形成工程
と、上記全ての工程以後に行われる、ロッドの接合されたゲ
ージウエハを チップに分離するダイシング工程と を有することを特徴とする半導体歪センサーの製造方
法。 - 【請求項2】ピエゾ抵抗層によるゲージ抵抗を主表面に
有するゲージウエハを用いた半導体歪センサーの製造方
法であって、 被測定対象の荷重を伝達するロッドを形成するためのロ
ッドウエハをエッチングして、後のダイシングと併せて
前記ロッドが分離形成されるよう、前記ロッド部分相当
領域にマスクパターンを形成し、深さ方向に異方性エッ
チングを行うロッド分離エッチング工程と、 前記エッチングされたロッドウエハを前記ゲージウエハ
の主表面側に直接接合させるウエハ接合工程と、 前記ピエゾ抵抗層に対する電極を形成する電極形成工程
と、 上記全ての工程以後に行われる、ロッドウエハの接合さ
れたゲージウエハをチップに分離して、ロッドをも各チ
ップごとに分離するするダイシング工程とを有すること
を特徴とする半導体歪センサーの製造方法。 - 【請求項3】前記ロッドウエハの結晶軸が<110>ま
たは<100>であって、前記マスクパターン形成が、
前記結晶軸が<110>の場合は、前記ロッドウエハ面
内の直交する<111>軸と<211>軸方向、前記結
晶軸が<100>の場合は、直交する<110>軸と<
110>軸方向に、前記ロッドとなる突起矩形領域の辺
の方向を一致させてパターン形成することであり、 前記ゲージウエハの結晶軸が<110>であり、前記ゲ
ージパターン形成が、ゲージの一辺を前記ゲージウエハ
面内の<110>軸方向とし、他の直交する辺は<10
0>軸方向となるように前記ピエゾ抵抗層を形成し、前
記ピエゾ抵抗層の上面の絶縁層を形成すること、 前記ウエハ接合工程における接合が、前記ロッドウエハ
の結晶軸が<110>の場合は、該ロッドウエハ面内の
<111>軸と前記ゲージウエハ面内の<110>軸と
が平行になる接合、もしくは該ロッドウエハの結晶軸が
<100>の場合は、該ロッドウエハ面内の<110>
軸と、前記ゲージウエハ面内の<110>軸とが平行に
なる接合である ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体
歪センサーの製造方法。 - 【請求項4】前記直接接合が陽極接合法による接合であ
り、 前記陽極接合法を実施する前に、予め請求項1記載のロ
ッドウエハの接合する表面に、陽極接合に適するガラス
膜を100μm以下の厚さで、スパッタリング法もしく
は溶融ガラスのラミネート法により形成する ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体
歪センサーの製造方法。 - 【請求項5】前記電極形成工程が前記接合工程の前に行
われる ことを特徴とする請求項4記載の半導体歪センサーの製
造方法。 - 【請求項6】前記ロッド分離エッチング工程において、
ウエハ面内の結晶軸<110>に沿って平行に並んだ短
冊状にロッドウエハがエッチングで開口されて、ロッド
が平行格子形状とされる ことを特徴とする請求項2記載の半導体歪センサーの製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10768793A JP3296016B2 (ja) | 1993-04-09 | 1993-04-09 | 半導体歪センサーの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10768793A JP3296016B2 (ja) | 1993-04-09 | 1993-04-09 | 半導体歪センサーの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06302836A JPH06302836A (ja) | 1994-10-28 |
JP3296016B2 true JP3296016B2 (ja) | 2002-06-24 |
Family
ID=14465428
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10768793A Expired - Fee Related JP3296016B2 (ja) | 1993-04-09 | 1993-04-09 | 半導体歪センサーの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3296016B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006220574A (ja) * | 2005-02-14 | 2006-08-24 | Hitachi Ltd | 回転体力学量測定装置および回転体力学量計測システム |
JP4899048B2 (ja) * | 2006-03-23 | 2012-03-21 | 国立大学法人 名古屋工業大学 | 鍼治療訓練システム |
JP7077139B2 (ja) * | 2018-05-23 | 2022-05-30 | 株式会社豊田中央研究所 | 歪ゲージの製造方法および歪ゲージ |
JP7320402B2 (ja) * | 2019-08-08 | 2023-08-03 | ローム株式会社 | Memsセンサ |
-
1993
- 1993-04-09 JP JP10768793A patent/JP3296016B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06302836A (ja) | 1994-10-28 |
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