JPH09328632A - 光ファイバー被覆用樹脂組成物および光ファイバー若しくはユニット - Google Patents
光ファイバー被覆用樹脂組成物および光ファイバー若しくはユニットInfo
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- JPH09328632A JPH09328632A JP8150936A JP15093696A JPH09328632A JP H09328632 A JPH09328632 A JP H09328632A JP 8150936 A JP8150936 A JP 8150936A JP 15093696 A JP15093696 A JP 15093696A JP H09328632 A JPH09328632 A JP H09328632A
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Abstract
光ファィバーまたは光ファイバーユニットを提供する。
またそのための被覆用樹脂組成物を提供する。 【構成】 ラジカル重合性オリゴマー、モノマー、光開
始剤を含む被覆材料のうち、そのものを硬化させたフィ
ルム同志の初期滑り抵抗を選択基準とし、その値が800g
以下の樹脂組成物を採用することを特徴とする。その組
成物によって被覆、硬化された光ファイバーまたは光フ
ァイバーユニットは、ケーブル末端まで支障なく実装可
能であり、使用時の伝送損失を新たに生じることがない
ので光ファイバーケーブルの伝送特性、加工性を飛躍的
に向上させる。特に分子量900〜100,000で、変性率が40
〜95%の変性シリコーンを併存含有させて、より効果を
高め得る。
Description
ブルの伝送特性、加工性を飛躍的に向上させる優れた表
面滑り機能を有し、光ファイバー被覆用樹脂組成物およ
びこれを用いた光ファイバー、光ファーバーユニットに
関するものである。
送媒体として実用化され、現在光ファイバーケーブルに
よる広帯域情報通信網が建設されつつある。これにとも
ない、多数の光ファイバーをできるだけコンパクトに実
装する高密度光ファイバーケーブル(1991年電子情
報通信学会春季全国大会講演論文集、分册4、B−87
1)や、あらかじめプラスチック製のパイプを有するケ
ーブルを敷設しておき敷設後光ファイバーを空気で圧送
して実装する光ファイバー送り込みケーブル(1995
年電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集2、B
−623)等、伝送情報量の増大、敷設コストの低減等
の目的で新しい構造の光ファイバーケーブルが必要とさ
れている。
樹脂等の硬化型樹脂による一次被覆層および2次被覆層
を有した心線と呼ばれる形態がある。また、複数の光フ
ァイバーを同心円状あるいは平面状等に複数本並べて、
硬化型樹脂で一体化したユニットという形態も有用であ
る。
心線あるいはユニットを、プラスチック素材からなるパ
イプ、あるいは棒状のプラスチック素材の表面に螺旋状
の溝を刻んだスロットロッドといった支持体に実装した
ものである。この支持体には高密度ポリエチレン、低密
度ポリエチレン、ポロプロピレン、ナイロン、熱可塑性
ポリエステル等が使用されている。
ドやパイプといった支持体に複数の心線やユニットを実
装する際、心線やユニット同志が接触すると、強い滑り
抵抗が生じ、心線またはユニットが整列しなかったり、
相互の接触した点で応力集中が生じ、被覆が破損したり
伝送損失が増大する問題があった。また、光ファイバー
送り込みケーブルでは、同様の接触による滑り抵抗で、
心線やユニットが絡まり、ケーブルの末端まで心線やユ
ニットを実装できないという問題点があった。これに対
し、特公平7−113104等にユニット用の組成物の
開示があるが、前記問題点を解決するものではない。ま
た、特開昭62−89915にはユニット外層にテフロ
ン等低摩擦係数材料層を設ける手法や、特開昭62−9
8314ではユニット外表面とスロットロッド間に微少
粉末を入れる手法の開示があるが、汚染や別工程が必要
となるという問題がある。
要とせず十分な表面滑り機能を有する光ファイバー被覆
用樹脂組成物および光ファイバー、光ファイバーユニッ
トを提供することにある。
に鑑み上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ラジカ
ル重合性オリゴマーとラジカル重合性モノマーおよび光
開始剤を含有し、硬化フィルム同志の初期滑り抵抗が8
00g以下であることを特徴とする光ファイバー被覆用
樹脂組成物および最外層が該組成物に基づく硬化物によ
る被覆を有することを特徴とする光ファイバーまたは光
ファイバーユニットを用いることで前記課題を解決する
ことを見出し、本発明の完成に至った。すなわち、本発
明は 次の(A)、(B)および(C) (A)ラジカル重合性オリゴマー (B)ラジカル重合性モノマー (C)光開始剤 を含有し、硬化フィルム同志の初期滑り抵抗が800g
以下であることを特徴とする光ファイバー被覆用樹脂組
成物、並びに最外層が前記の組成物に基づく硬化物によ
る被覆を有することを特徴とする光ファイバーまたは光
ファイバーユニット、並びに前記組成物が分子量900
〜100000、および変性率40〜95%の変性シリ
コーン(D1)を含むことを特徴とする組成物、並びに
該変性シリコーン(D1)と、分子量500〜1000
000、および変性率0〜40%のシリコーン(D2)
を含むことを特徴とする組成物、並びに、変性シリコー
ン(D1)を含む組成物または変性シリコーン(D1)
とシリコーン(D2)を含む組成物に基づく硬化物で最
外層が被覆されたことを特徴とする光ファイバーまたは
光ファイバーユニットを提供するものである。
および最良の状態は、後記に示される実施例に具体的に
示されるが、本発明を実施する上で選択可能な各種構成
要件等について、以下に詳しく説明する。
(A)とは、末端にビニル基、アクリル基、メタクリル
基等重合性不飽和基を有する分子量500以上の化合物
である。これらのラジカル重合性オリゴマーとしては、
ポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)と末
端に重合性不飽和基と水酸基とを含有する化合物(a
3)から合成されるウレタンアクリレート、グリシジル
エーテル化合物と(メタ)アクリル酸等の重合性不飽和
基を有するカルボン酸類の反応生成物であるエポキシア
クリレート、およびビニルエーテルが好ましい。
酸と多価アルコールを重縮合して得られるポリエステル
ポリオール、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン
等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステルポ
リオール、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブ
チレンオキシド等のアルキレンオキシド、テトラヒドロ
フラン、アルキル置換テトラヒドロフラン等の環状エー
テルの重合体またはこれらの2種以上の共重合体である
ポリエーテルポリオール等が挙げられる。これらのなか
では、分子量が400から5000のポリオールを用い
たウレタンアクリレートが好ましく、中でも分子量が6
00から3000のポリオールを用いたウレタンアクリ
レートが剛性率が高く、粘度の低い光ファイバー被覆用
樹脂組成物が得られるので特に好ましい。
は、トリレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニル
メタンジイソシアネート、水添4,4´−ジフェニルメ
タンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、
水添キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5−
ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネー
ト、p−フェニレンジイソシアネート、トランスシクロ
ヘキサン1,4 −ジイソシアネート、リジンジイソシア
ネート、テトレメチルキシレンジイソシアネート、リジ
ンエステルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカ
ントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4
−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメ
チレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソ
シアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト等のポリイソシアネートが使用される。
リイソシアネートが高い剛性が得られるので特に好まし
い。さらに、本発明で用いられるポリイソシアネート類
(a2)としては上記以外に、上記のジイソシアネート
の3量体も用いられる。このジイソシアネートの3量体
とは、ジイソシアネートを3量化して得られるイソシア
ヌル酸骨格と3つのイソシアネート基を有する化合物
で、単量体として用いられる3つのジイソシアネートは
それぞれ異なる種類のものであっても、同一のものであ
っても構わない。
構造を有するジイソシアネートを少なくとも一つの単量
体とするジイソシアネートの3量体がガラス転移温度を
高くする上で、特に好ましい。
有する化合物(a3)としては、例えば2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキ
シプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリ
ロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、3−
アクリロイルオキシグリセリンモノ(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシ−1−(メタ)アクリロキシ−3−(メタ)
アクリロキシプロパン、グリセリンジ(メタ)アクリレ
ート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、ポリε−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレー
ト、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ε−
カプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。
和基と水酸基とを有するイソシアヌル酸誘導体も有用で
ある。前記イソシアヌル酸誘導体としては、例えば、イ
ソシアヌル酸にγ−ブチロラクトン、γ−バレロラクト
ン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、D−グ
ルコノ−1,4−ラクトン、1,10−フェナントレンカ
ルボラクトン、4−ペンテン−5−オリド、12−ドデ
カノリド等のラクトン類、あるいはエチレンオキシド、
プロピレンオキシド等のアルキレンオキシドやテトラヒ
ドロフラン等の環状エーテルを付加させ、生じた水酸基
を1モル以上残す当量比で(メタ)アクリル酸、(メ
タ)アクリル酸エステル等の重合性不飽和基を有するカ
ルボキシル化合物を脱水縮合あるいはエステル交換反応
により反応させたものが通常用いられる。
フェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールF等
のビスフェノール類およびフェノール樹脂等の芳香環を
含むポリオールのグリシジルエーテルと(メタ)アクリ
ル酸の反応生成物が、ガラス転移温度が高いので特に好
ましい。
としては、エポキシアクリレートをポリオールとするウ
レタンアクリレート(A1)、またはポリイソシアネー
ト(a2)と末端に重合性不飽和基と水酸基とを有する
化合物(a3)を直接反応した化合物(A2)も有用で
ある。
は、上記ラジカル重合性オリゴマーを単独で用いても、
複数を混合して用いても良い。なかでも、芳香環、イソ
シアヌル環、トリシクロ環等の環状構造を有するポリオ
ールを用いたラジカル重合性オリゴマーと、環状構造を
有しないポリエステル、ポリエーテル等のポリオールを
用いたラジカル重合性オリゴマーの混合系は、高い剛性
と強靭性が得られ、特に好ましい。
好適なものは、水酸基を含む化合物に(メタ)アクリル
酸がエステル化反応で結合した構造の化合物等が挙げら
れ、例えばメトキシエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アク
リレート、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイ
ドロゲンフタレート、β−(メタ)アクリロイルオキシ
エチルハイドロゲンサクシネート、ノニルフェノキシエ
チル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル
(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリ
コール(メタ)アクリレート、β−(メタ)アクリロイ
ルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、β−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンサクシネ
ート、ブトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、アルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート、
ート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエ
チル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、3−アクリロイ
ルオキシグリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−ヒ
ドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
−1−(メタ)アクリロキシ−3−(メタ)アクリロキ
シプロパン、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、ポリε−カプロラクトンモノ(メタ)アクリ
レート、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、グリシジル(メタ)アクリレート、
チル]アッシドホスフェート、トリフロロエチル(メ
タ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフロロプロ
ピル(メタ)アクリレート、2,2,3,4,4,4−
ヘキサフロロブチル(メタ)アクリレート、パーフロロ
オクチルエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテ
ニルオキシアルキル(メタ)アクリレート、ジシクロペ
ンテニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル
(メタ)アクリレート、トリシクロデカニルオキシエチ
ル(メタ)アクリレート、イソボルニルオキシエチル
(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビ
ニルピリジン、モルホリン(メタ)アクリレート、N−
ビニルカプロラクタム等の単官能重合性希釈剤、
ドロキシプロピル−2,2−ジメチル−3−ヒドロキシ
プロピオネートのジ(メタ)アクリレート、エチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メ
タ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのジ(メ
タ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキシ
ド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA
のプロピレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレー
ト、2,2′−ジ(ヒドロキシプロポキシフェニル)プ
ロパンのジ(メタ)アクリレート、2,2′−ジ(ヒド
ロキシエトキシフェニル)プロパンのジ(メタ)アクリ
レート、トリシクロデカンジメチロールのジ(メタ)ア
クリレート、2,2′−ジ(グリシジルオキシフェニ
ル)プロパンの(メタ)アクリル酸付加物等の2官能重
合性希釈剤、同様に、例えばトリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ
(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチ
ル)イソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレート、ト
リス(ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートのトリ
(メタ)アクリレート、トリメリット酸のトリ(メタ)
アクリレートと、トリアリルトリメリット酸、トリアリ
ルイソシアヌレート等の多官能重合性希釈剤がある。
(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)ア
クリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボル
ニル(メタ)アクリレート、N−ビニル−2−ピロリド
ン、N−ビニルピリジン、モルホリン(メタ)アクリレ
ート、N−ビニルカプロラクタム、ビニルカルバゾール
等の単独重合体のガラス転移点が50℃以上の単官能ビ
ニル系単量体が、粘度が低く、ガラス転移温度、強靱性
を低下させないので特に好ましい。
被覆用樹脂組成物を硬化させる場合には、上記の成分以
外に光重合開始剤等の光開始剤(C)を更に加えること
を要する。
チルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エス
テル、アルコキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケ
タール、ベンゾフェノンおよびベンゾフェノン誘導体、
ベンゾイル安息香酸アルキル、ビス(4−ジアルキルア
ミノフェニル)ケトン、ベンジルおよびベンジル誘導
体、ベンゾインおよびベンゾイン誘導体、ベンゾインア
ルキルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオ
フェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン、チオキサントンおよびチオキサントン誘導体、2,
4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィン
オキシド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェ
ニル]−2−モルホリノプロパン−1、2−ベンジル−
2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)
−ブタノン−1、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイ
ル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキ
シド等が挙げられる。
ヘキシルフェニルケトン、チオキサントンおよびチオキ
サントン誘導体、2,4,6−トリメチルベンゾイルジ
フェニルフォスフィンオキシド、2−メチル−1−[4
−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン
−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−
モルホリノフェニル)−ブタノン−1、ビス(2,6−
ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペン
チルホスフィンオキシドの群から選ばれる2種類以上の
混合系が硬化性が高いので特に好ましい。
は、上記ラジカル重合性オリゴマー(A)は、ラジカル
重合性オリゴマー(A)、ラジカル重合性モノマー
(B)、光開始剤(C)の合計100重量%中、20〜
90重量%含有して成るものであり、なかでも粘度が低
く、成形性に優れ、硬化物が強靱となる点で、ラジカル
重合性オリゴマー(A)を20〜80重量%含有するも
のが好ましい。
発明の光ファイバー被覆用樹脂組成物の粘度を下げる目
的で添加されるもので、ラジカル重合性オリゴマー
(A)、ラジカル重合性モノマー(B)、光開始剤
(C)の合計100重量%中、通常5〜60重量%を含
有させる。なかでも粘度が低く、成形性に優れ、硬化物
が強靱となる点で、12〜45重量%がより好ましい。
バー被覆用樹脂組成物を紫外線で硬化させるために添加
するもので、ラジカル重合性オリゴマー(A)、ラジカ
ル重合性モノマー(B)、光開始剤(C)の合計100
重量%に対し、通常0.2〜10重量%含有させる。な
かでも硬化性が大きくなる点で、0.5〜5重量%が好
ましい。
成物には、上記の成分以外に、ヒドロキノン、メトキノ
ン等の重合禁止剤、ヒンダードフェノール系の酸化防止
剤、ヒンダードアミン系の黄変防止剤、亜燐酸エステル
系の脱色剤、シリコーンオイル等の消泡剤、離型剤、レ
ベリング剤等を添加しても構わない。
使用される変性シリコーン(D1)とは、ジメチルポリ
シロキサン(シリコーン)の末端および/または側鎖に
メチル基以外の有機基を導入したもので、導入される有
機基としては、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、
(メタ)アクリル基、グリシジル基、メルカプト基およ
びアミノ基、水酸基、カルボキシル基、(メタ)アクリ
ル基、グリシジル基、メルカプト基、ポリエーテル基、
フェニル基、アルキル基、高級脂肪酸エステル基、アル
コキシ基、フッ素置換アルキル基、フッ素置換アルコキ
シ基、およびアミノ基、水酸基、カルボキシル基、(メ
タ)アクリル基、グリシジル基、メルカプト基で置換さ
れたアルキル基、等がある。
基、高級脂肪酸エステル基、アルコキシ基、フッ素置換
アルキル基、フッ素置換アルコキシ基が良好な相溶性を
もたらし、優れた表面滑り性が得られるので好ましい。
また、導入される有機基は前記ラジカル重合性オリゴマ
ー(A)の構造と類似であること、すなわち、グリシジ
ル基、(メタ)アクリル基、水酸基等を含む変性シリコ
ーン、あるいはラジカル重合性オリゴマー(A)がポリ
エーテルポリオールを用いるウレタンアクリレートの場
合にはポリエーテル変成の変成シリコーンを用いること
が好ましい。また、ラジカル重合性オリゴマー(A)が
ポリエステルポリオールを用いるウレタンアクリレート
の場合には、ポリエステル変成または、高級脂肪酸変成
の変成シリコーンを用いること、が好ましい。
量としては、分子量900未満では十分な表面滑り性能
得られず、分子量100000以上では相溶性が悪いの
で、900〜100000の範囲が好ましい。また、変
性シリコーン(D1)の変性率は、40%未満では相溶
性に乏しく、95%以上では十分な表面滑り性能が得ら
れないので、40〜95の範囲が好ましい。
性シリコーン(D1)中のジメチルポリシロキサン骨格
以外の部分の分子量の変性シリコーン(D1)全体の分
子量に対する割合を示すもので、下式で表される。
ン骨格以外の部分の分子量 Y:変性シリコーン(D1)全体の分子量 さらに、導入される有機基としては、たとえばエチレン
オキシドとプロピレンオキシドの共重合体のような2種
以上の構造の共重合体が、含有量がすくなくても十分低
い初期滑り抵抗が得られるので好ましい。エチレンオキ
シドとプロピレンオキシドの共重合体の場合、エチレン
オキシド/プロピレンオキシドのモル比が10/90〜
80/20の範囲が好ましい。
性オリゴマー(A)、ラジカル重合性モノマー(B)、
光開始剤(C)、変成シリコーン(D1)の合計100
重量%中、0.1〜20重量%含有するものが好まし
い。変成シリコーン(D1)が0.1重量%以下では優
れた表面滑り性が得られず、20重量%以上ではヤング
率、硬化性が低下する。
いても良く、更に異なる種類のものを併用しても構わな
い。さらに、上記変成シリコーン(D1)とシリコーン
(D2)を併用すると、長尺の巻き取りが可能になるな
ど、光ファイバーユニットあるいは光ファイバーケーブ
ルの製造適性を向上させるので特に好ましい。
500〜1000000で、変性率が0〜40%のシリ
コーンである。従ってシリコーン(D2)は、変性率が
0%、即ち未変性のジメチルポリシロキサンと変性した
シリコーンとを意味する。この変性したシリコーンは、
前記変性シリコーン(D1)と同様の変性をしたもので
あるが、変性シリコーン(D1)の範囲から外れたもの
を意味する。シリコーン(D2)は、変性率が40%を
越えると、光ファイバーユニットあるいは光ファイバー
ケーブルの製造適性を向上させる効果がなくなるので、
変性率は0〜40%の範囲が好ましく、上記効果を高め
るには変性率が0〜10%の範囲がさらに好ましい。
1)100重量部に対し1〜200重量部の比率で使用
するのが好ましい。1重量部以下では光ファイバーユニ
ットあるいは光ファイバーケーブルの製造適性を向上さ
せる効果が少なく、200重量部を越えると相溶性が悪
くなるが、10〜100重量部の範囲がさらに好まし
い。また、ラジカル重合性オリゴマー(A)、ラジカル
重合性モノマー(B)、光開始剤(C)、変成シリコー
ン(D1)、シリコーン(D2)の合計100重量%
中、変成シリコーン(D1)とシリコーン(D2)とを
合わせた重量%は0.1〜20重量%が好ましい。0.
1重量%以下では優れた表面滑り性が得られず、20重
量%以上では、ヤング率、硬化性が低下する。
面滑り抵抗を指標とする点にあるから、上記各シリコー
ンは必須ではないことに留意されるべきであり、また変
成シリコーン(D1)の代わりに未変性シリコーンを利
用することも可能である。
明する。初期表面滑り抵抗とは、光ファイバー被覆用樹
脂組成物の硬化フィルム2枚を表面同志を上下に接触さ
せ、上側に一定重量の金属球を置き、一定の速度でずら
し、このときの抵抗の最大値をg単位であらわしたもの
である。具体的には、下記の方法による。
覆用樹脂組成物を夫々上記硬化物シート作成方法で約2
00μmの熱さのフィルムに調製する。このフィルム2
枚のおのおのガラス板と接していない面同志を重ね合わ
せ、重さ543g のステンレス製球を乗せ、下側フィル
ムを平坦な板上に固定し、ステンレス球と接している上
側のフィルムを引張速度50mm/minで横方向に約30mm
ずらし、このとき上側フィルムにかかる荷重の最大値を
測定し、g単位で表し初期滑り抵抗とする。測定回数は
5回以上とし、その平均値で表す。
ファイバーユニットの長尺巻き取りができなかったり、
スロットロッドやパイプといった支持体に複数の心線や
ユニットを実装する際、心線やユニット同志が接触する
と、強い滑り抵抗が生じ、心線またはユニットが整列し
なかったり、相互の接触した点で応力集中が生じ、被覆
が破損したり伝送損失が増大する問題がある。この点で
初期表面滑り抵抗は800g以下が好ましく、600g
以下が効果が大きいのでさらに好ましい。
法としては、ASTM−D 1894やJIS K 7
125があるが、これらの方法では光ファイバーの伝送
特性や加工性の向上に寄与する光ファイバー被覆用樹脂
組成物の硬化膜の表面性状を明確にできなかった。本発
明はこの初期表面滑り抵抗により光ファイバーケーブル
に好適な光ファイバー被覆用樹脂組成物をみいだしたも
のである。
明をより具体的に説明するが、もとより本発明はこれに
より何等限定されるものではない。尚、例中の部および
%はすべて重量基準である。
を備えたフラスコに、イソホロンジイソシアネートを
222部仕込み、攪拌しながら70℃まで昇温し、ε−
カプロラクトンをヒドロキシエチルアクリレートで開環
せしめた水酸基含有アクリレート化合物(水酸基価16
7mg−KOH/g)336部を、1時間かけて滴下反
応させ、中間体化合物I−1を得た。
フラスコに、ビスフェノールA型のエポキシ樹脂(エポ
キシ当量188g/eq)376部にアクリル酸144
部を添加して100℃にて8時間反応させた。これに中
間体化合物I−1を558部を添加して80℃にて5時
間反応し、ラジカル硬化性化合物(P−1)を得た。
を備えたフラスコに、イソホロンジイソシアネート44
4部を仕込み、70℃に昇温してポリテトラメチレング
リコール(水酸基価112mg−KOH/g)を100
0部添加した。70℃で5時間反応させたのちヒドロキ
シエチルアクリレートの232部を添加して、更に5時
間反応を行いラジカル硬化性化合物(P−2)を得た。
を備えたフラスコに、トルイレンジイソシアネート35
2部を仕込み、70℃に昇温してテトラヒドロフランと
プロピレンオキシドを共重合して得られたポリエーテル
ポリオール(水酸基価56mg−KOH/g)を200
0部添加した。70℃で5時間反応させたのちヒドロキ
シエチルアクリレートの232部を添加して、更に5時
間反応を行いラジカル硬化性化合物(P−3)を得た。
ェノールAを反応させて得られるエポキシ樹脂(エポキ
シ当量188g/eq)376部にアクリル酸144部
を添加して、100℃にて8時間反応させ、ラジカル硬
化性化合物(P−4)を得た。
ンジイソシアネート674g、ジブチル錫ジラウレート
5g、および2,6−ジtーブチル−4−メチルフェノ
ール1gを仕込んだ。これに数平均分子量2000のテ
トラメチレングリコール3876gを3時間かけて、液
温度60〜70℃で添加した。ついで60℃〜70℃で
撹拌を続けた後、ヒドロキシルエチルアクリレート45
0gを液温を60〜70℃にして撹拌しながら1時間で
添加した。添加後液温度を60〜70℃にして3時間保
持し、反応を終了し、PU−1を得た。
ルの代わりに数平均分子量2000のポリプロピレング
リコールを用いた以外は製造例2と同様にしてPU−3
を得た。
クリレート1155g、2、4−トリレンジイソシアネ
ート1648g、ジブチル錫ジラウレート4g、および
2,6−ジtーブチル−4−メチルフェノール1gを仕
込んだ。これにヒドロキシルエチルアクリレート219
7gを液温を50℃以下にして撹拌しながら1時間で添
加した。添加後液温度を60〜70℃にして3時間撹拌
し、反応を終了し、UM−1を得た。
例1〜7で合成したラジカル硬化性化合物(P−1)〜
(P−4)、(PU−1)、(PU−3)、(UM−
1)(以上ラジカル重合性オリゴマー(A)に相当)と
ラジカル重合性モノマー(D−1)〜(D−6)(以上
ラジカル重合性モノマー(B)に相当)、光開始剤剤
(E−1)〜(E−2)(以上光開始剤(C)に相
当)、シリコーン系添加剤(S−1)〜(S−5)(以
上変成シリコーン(D1)またはシリコーン(D2)に
相当)さらに老化防止剤(A−1)、(A−2)を表に
示す割合で配合し、均一に混合した後、10μmのカー
トリッジフィルターで濾過し、本発明および比較用の光
ファイバー被覆用樹脂組成物を得た。
イバー被覆用樹脂組成物の硬化物の剛性率、初期滑
り抵抗光ファイバーユニット製造適性を評価し、表1
に示した。
被覆用樹脂組成物をそれぞれ清浄で平滑なガラス板上に
アプリケーターを用いて塗布し、メタルハライド灯のコ
ンベア式紫外線照射装置を用い、窒素雰囲気下で500
mJ/cm2 の紫外線を照射してして硬化物のシートを
作成した。
(株)ダンベル社製スーパーダンベル(JIS K71
13−2号ダンベル)を用いて打ち抜き、測定シートと
し、剛性率の測定を行った。ただし、測定時、チャック
での測定シートの滑りを防止する目的で、標線間(25
mm)の外側の左右上下4箇所を厚さ0.3mm、縦横
20mmの鉄板および接着剤(東亜合成化学社製アロン
アルファ)を用いて固定し、掴み部とした。
株式会社製 RTM−100引張試験機を用い、引張試
験機のエアチャックの間隔を25mmにし、測定シート
の掴み部をチャック間隔に合わせてセットし、1mm/
minの速度で測定試料を引っ張り、2.5%伸びた時
点での応力を測定し、下式によって剛性率を算出した。
た。
用樹脂組成物をそれぞれ上記硬化物シートの作成方法で
約200μmの厚さのフィルムに調製する。このフィル
ム2枚のおのおのガラス板と接していない面同志を重ね
合わせ、重さ543gのステンレス製球を乗せ、下側フ
ィルムを平坦な板上に固定し、ステンレス球と接してい
る上側のフィルムを引張速度50mm/minで横方向
に約30mmずらし、このときの上側フィルムにかかる
荷重の最大値を測定し、初期滑り抵抗とした。測定回数
は5回以上とし、その平均値を示した。
50μmの光ファイバー(心線)を実施例1〜6および
比較例1の組成物で4本並列させた厚さ0.32mm、
幅1.1mmの光ファイバーユニット(4心テープ)を
製造し、約2kmまでボビンに巻き取り、巻き崩れ等が
無く巻き取りれたものを○、2km巻き取り以前に巻き
崩れ等が生じて製造ができなかったものを×として表し
た。
合性希釈剤(D)並びに光開始剤(E)を以下に記載す
る。 D−1:イソボルニルアクリレート D−2:N−ビニル−2−ピロリドン D−3:N−ビニル−ホルムアミド D−4:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート D−5:トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレ
ートのトリアクリレート D−6:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート
ェニルケトン E−2:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル
フォスフィンオキシド
有する光ファイバー被覆用樹脂組成物および該樹脂組成
物を用いた光ファイバー、光ファイバーユニットが得ら
れるので、加工時や使用時の伝送損失の増加のない光フ
ァイバーケーブルの製造を可能とする。
Claims (4)
- 【請求項1】 次の(A)、(B)および(C) (A)ラジカル重合性オリゴマー (B)ラジカル重合性モノマー (C)光開始剤 を含有し、硬化フィルム同志の初期滑り抵抗が800g
以下であることを特徴とする光ファイバー被覆用樹脂組
成物。 - 【請求項2】 分子量900〜100000、および変
性率40〜95%の変性シリコーン(D1)を含むこと
を特徴とする請求項1記載の組成物。 - 【請求項3】 変性シリコーン(D1)と、分子量50
0〜1000000、および変性率0〜40%の変性シ
リコーン(D2)を含むことを特徴とする請求項1また
は2記載の組成物。 - 【請求項4】 最外層が請求項1、2または3記載の組
成物に基づく硬化物による被覆を有することを特徴とす
る光ファイバーまたは光ファイバーユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8150936A JPH09328632A (ja) | 1996-06-12 | 1996-06-12 | 光ファイバー被覆用樹脂組成物および光ファイバー若しくはユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8150936A JPH09328632A (ja) | 1996-06-12 | 1996-06-12 | 光ファイバー被覆用樹脂組成物および光ファイバー若しくはユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09328632A true JPH09328632A (ja) | 1997-12-22 |
Family
ID=15507659
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8150936A Pending JPH09328632A (ja) | 1996-06-12 | 1996-06-12 | 光ファイバー被覆用樹脂組成物および光ファイバー若しくはユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09328632A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1996
- 1996-06-12 JP JP8150936A patent/JPH09328632A/ja active Pending
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