JP2014118319A - 光ファイバー被覆用樹脂組成物、光ファイバー素線および光ファイバー素線の製造方法 - Google Patents

光ファイバー被覆用樹脂組成物、光ファイバー素線および光ファイバー素線の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014118319A
JP2014118319A JP2012273736A JP2012273736A JP2014118319A JP 2014118319 A JP2014118319 A JP 2014118319A JP 2012273736 A JP2012273736 A JP 2012273736A JP 2012273736 A JP2012273736 A JP 2012273736A JP 2014118319 A JP2014118319 A JP 2014118319A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fiber
acrylate
meth
resin composition
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012273736A
Other languages
English (en)
Inventor
Masuhiro Iida
益大 飯田
Tomoyuki Hattori
知之 服部
Takashi Fujii
隆志 藤井
Takashi Takada
崇志 高田
Kumiko Tachibana
久美子 橘
Noriaki Iwaguchi
矩章 岩口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2012273736A priority Critical patent/JP2014118319A/ja
Publication of JP2014118319A publication Critical patent/JP2014118319A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、良好な硬化性を有し、さらに硬化後の樹脂のヤング率を低減することができる光ファイバー被覆用樹脂組成物、およびヤング率が低減された被覆層を備える光ファイバー素線および光ファイバー素線の製造方法を提供する。
【解決手段】光ファイバー被覆用樹脂組成物は、実質官能基数が1.85以上2.0以下かつ重量平均分子量が1,000以上5,000以下のジオール型ポリプロピレングリコールを用いて作製されたウレタンアクリレートオリゴマーを含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、光ファイバー被覆用樹脂組成物、光ファイバー素線および光ファイバー素線の製造方法に関する。
光ファイバーは、大容量情報の伝達媒体として実用化されており、光ファイバーケーブルによる広帯域情報網が建設されつつある。
現在、多くの光ファイバー素線では、光ファイバー表面に、保護強化を目的として被覆層が形成されている。被覆層は光ファイバー表面に形成される第1層(プライマリ)およびその外側の第2層(セカンダリ)の2層構造を有している。第1層および第2層とも硬化型樹脂からなり、通常、第1層にはヤング率が低く柔軟な樹脂を、第2層にはより剛性の高い樹脂を用いている。
光ファイバーケーブルの高密度化に伴い、側圧特性に優れた光ファイバー素線が求められている。側圧特性の向上には、第1層のヤング率を低減することが必要である。一般的に、第1層のヤング率を低減するために、樹脂原料として分子量の大きなポリオールを使用して作製された高分子量のオリゴマーを用いる方法が採用されている。しかしながら、オリゴマーを高分子量化すると、オリゴマー単位分子量当たりの反応性基の数が減少することになり、オリゴマーを含む樹脂組成物の硬化性が低下してしまうという問題が生じる。したがって、第1層のヤング率の低減と、第1層に用いる樹脂組成物の良好な硬化性とを両立することは困難であった。
本発明は、良好な硬化性を有し、さらに硬化後の樹脂のヤング率を低減することができる光ファイバー被覆用樹脂組成物、およびヤング率が低減された被覆層を備える光ファイバー素線および光ファイバー素線の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、実質官能基数が1.85以上2.0以下かつ重量平均分子量が1,000以上5,000以下のジオール型ポリプロピレングリコールを用いて作製されたウレタンアクリレートオリゴマーを含む、光ファイバー被覆用樹脂組成物である。
実質官能基数が1.85以上2.0以下かつ重量平均分子量が1,000以上5,000以下のジオール型ポリプロピレングリコールは、両末端に水酸基を有しない不純物(モノオール)の含有量が非常に少ない。したがって、該ジオール型ポリプロピレングリコールを用いて作製されたウレタンアクリレートオリゴマー中の不純物の含有量も非常に少なくなる。不純物の少ないウレタンアクリレートオリゴマーを含む光ファイバー被覆用樹脂組成物は硬化性が良好である。さらに、該樹脂組成物を硬化して得られた樹脂は、架橋欠陥が非常に少なく、ボイドが発生しにくい、耐油性、耐水性に優れるという長所を有する。不純物の少ないウレタンアクリレートオリゴマーを使うことによりこれら長所が得られるので、ウレタンアクリレートオリゴマーを多量に配合することが可能になり、ヤング率を低減すること可能となる。
本発明の光ファイバー被覆用樹脂組成物において好ましくは、ジオール型ポリプロピレングリコール中の不純物の分子量が1500以下である。
不純物の分子量が1500以下であると、不純物が該樹脂組成物の硬化に与える影響が少ない。したがって、該樹脂組成物は良好な硬化性を有することができる。さらに、該樹脂組成物を硬化して得られた樹脂は、架橋欠陥が非常に少なく、ボイドが発生しにくい、耐油性、耐水性に優れるという長所を有する。
本発明の光ファイバー被覆用樹脂組成物において好ましくは、さらにラジカル重合性モノマーを含む。
本発明は、光ファイバーと、本発明の光ファイバー被覆用樹脂組成物を硬化して得られる被覆層とを備える光ファイバー素線である。
光ファイバー被覆用樹脂組成物に放射線を照射して得られる被覆層は、不純物の少ないウレタンアクリレートオリゴマーを使うことにより、良好な硬化性が確保できるので、ウレタンアクリレートオリゴマーを多量に配合することが可能になり、ヤング率を低減することが可能となる。したがって、該被覆層を備える光ファイバー素線は、側圧特性が優れている。
本発明は、実質官能基数が1.85以上2.0以下かつ重量平均分子量が1,000以上5,000以下のジオール型ポリプロピレングリコールを用いてウレタンアクリレートオリゴマーを作製する工程と、ウレタンアクリレートオリゴマーを含む光ファイバー被覆用樹脂組成物を光ファイバーに塗布する工程と、光ファイバー被覆用樹脂組成物に放射線を照射する工程とを含む、光ファイバー素線の製造方法である。
該製造方法によれば、ヤング率が低減されている被覆層を備えた光ファイバー素線を得ることができる。
本発明によれば、良好な硬化性を有し、さらに硬化後の樹脂のヤング率を低減することができる光ファイバー被覆用樹脂組成物、およびヤング率が低減された被覆層を備える光ファイバー素線を得ることができる。
<光ファイバー被覆用樹脂組成物>
本発明の一実施の形態において、光ファイバー被覆用樹脂組成物は、実質官能基数が1.85以上2.0以下かつ重量平均分子量が1,000以上5,000以下のジオール型ポリプロピレングリコールを用いて作製されたウレタンアクリレートオリゴマーを含む。
(ウレタンアクリレートオリゴマー)
ウレタンアクリレートオリゴマーは、ポリオールと、ポリイソシアネートと、末端にラジカル重合性不飽和基と水酸基とを含有する化合物から合成される。
ウレタンアクリレートオリゴマーは、たとえば下記式(1)に示すように、ポリオールとしてジオール型ポリプロピレングリコール、ポリイソシアネートとして2,4−トリレンジイソシアネート、末端にラジカル重合性不飽和基と水酸基とを含有する化合物として2−ヒドロキシエチルアクリレートを用いたものが挙げられる。
Figure 2014118319
(式(1)中、mは1以上10以下の整数、nは10以上100以下の整数を示す。)
本発明の一実施の形態において、ポリオールとして、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなどのアルキレンオキシド、テトラヒドロフラン、アルキル置換テトラヒドロフランなどから選択される2種以上の共重合体であるジオール型ポリプロピレングリコールを用いる。
ジオール型ポリプロピレングリコールの実質官能基数は1.85以上2.0以下である。実質官能基数が1.85以上2.0以下のジオール型ポリプロピレングリコールは、両末端に水酸基を有しない不純物(モノオール)の含有量が非常に少ない。したがって、該ジオール型ポリプロピレングリコールを用いて作製されたウレタンアクリレートオリゴマー中の不純物の含有量も非常に少なくなる。不純物の少ないウレタンアクリレートオリゴマーを含む光ファイバー被覆用樹脂組成物は硬化性が良好である。さらに、該樹脂組成物を硬化して得られた被覆層は、ヤング率が低減されている。ジオール型ポリプロピレングリコールの実質官能基数は、さらに1.90以上2.0以下が好ましい。
ジオール型ポリプロピレングリコールの重量平均分子量は1,000以上5,000以下である。重量平均分子量が1,000以上5,000以下のポリプロピレングリコールを用いたウレタンアクリレートオリゴマーを含む樹脂組成物は、硬化後の樹脂のヤング率が低減されている。
ジオール型ポリプロピレングリコールの重量平均分子量は、2,000以上3,500以下が好ましい。プロピレングリコールからポリプロピレングリコールを生成する際に、副生物としてモノオールが生じる。一般的に、生成するポリプロピレングリコールの重量平均分子量が小さい程、副生成物であるモノオールの生成量が減少する傾向がある。すなわち、重量平均分子量の小さいポリプロピレングリコールは、ポリプロピレングリコール中の副生成物(不純物)の含有量が少ない。したがって、平均分子量の小さいポリプロピレングリコールを用いて作製されたウレタンアクリレートオリゴマーは、不純物の含有量が少なくなり、硬化性が良好である。また、所望の実質官能基数を有するポリプロピレングリコールを製造する場合、ポリプロピレングリコールの重量平均分子量が小さい程、より低い製造コストで製造できる傾向がある。したがって、重量平均分子量の小さいポリプロピレングリコールを用いると、コスト面で有利になると考えられる。一方、重量平均分子量が小さいポリプロピレングリコールを使用して、オリゴマー分子量を大きくするためには、式(1)中のmを大きくしなければならなくなる。mが大きくなると、式(1)中の2,4−トリレンジイソシアネートが多くなり、コストや粘度が上昇する恐れがある。したがって、これらのバランスを最適化する必要があり、この観点から、ジオール型ポリプロピレングリコールの重量平均分子量は2,000以上3,000以下が好ましく、2000がより好ましい。
ジオール型ポリプロピレングリコールが不純物(モノオール)を含む場合、該不純物の最大分子量は1500以下であることが好ましい。不純物の最大分子量が1500を超えると、該不純物を含むジオール型ポリプロピレングリコールを用いてウレタンアクリレートオリゴマーを作製する際に、架橋欠陥が生じやすくなる。さらに、不純物はウレタンアクリレートオリゴマー中にも残存するため、不純物を含むウレタンアクリレートオリゴマーを含む樹脂組成物は、硬化性が低下する。
不純物の最大分子量は、1500以下が好ましく、1000以下がさらに好ましい。
本発明の一実施の形態において、光ファイバー被覆用樹脂組成物は、前記ジオール型ポリプロピレングリコール以外のポリオールを用いて作製されたウレタンアクリレートオリゴマーを含むことができる。この場合、ポリオールとしては、多塩基酸と多価アルコールを重縮合して得られるポリエステルポリオール、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトンなどのラクトン類を開環重合して得られるポリエステルポリオール、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなどのアルキレンオキシド、テトラヒドロフラン、アルキル置換テトラヒドロフランなどの環状エーテルの重合体またはこれらの2種以上の共重合体であるポリブタジエンポリオール、水添ポリブタジエンポリオールなどが挙げられる。
ポリイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、水添4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、テトレメチルキシレンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネートなどのポリイソシアネートが使用される。これらのなかでは、分子量500未満のポリイソシアネートを用いたウレタンアクリレートを含む樹脂組成物は、粘度が低くなり、塗工性がよく、特に好ましい。
末端にラジカル重合性不飽和基と水酸基とを有する化合物としては、たとえば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、3−アクリロイルオキシグリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1−(メタ)アクリロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロパン、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリε−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレートなどが挙げられる。
また、末端にラジカル重合性不飽和基と水酸基とを有するイソシアヌル酸誘導体も有用である。前記イソシアヌル酸誘導体としては、たとえば、イソシアヌル酸にγ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、D−グルコノ−1,4−ラクトン、1,10−フェナントレンカルボラクトン、4−ペンテン−5−オリド、12−ドデカノリドなどのラクトン類、あるいはエチレンオキシド、プロピレンオキシドなどのアルキレンオキシドやテトラヒドロフランなどの環状エーテルを付加させ、生じた水酸基を(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルなどの重合性不飽和基を有するカルボキシル化合物を脱水縮合あるいはエステル交換反応により反応させたものが通常用いられる。この場合、イソシアヌル酸誘導体と環状エーテルの付加物が有する水酸基を1モル以上残す割合で(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルなどと反応させるのが好ましい。
光ファイバー被覆用樹脂組成物は、実質官能基数が1.85以上2.0以下のジオール型ポリプロピレングリコールを用いて作製されたウレタンアクリレートオリゴマー以外のウレタンアクリレートオリゴマーを含んでいても良い。
ウレタンアクリレートオリゴマーは、光ファイバー被覆用樹脂組成物中のオリゴマー成分とモノマー成分との合計100質量%中、30質量%以上95質量%以下含まれていることが好ましく、なかでも55質量%以上80質量%以下含まれていると硬化性が良好となるため特に好ましい。
(ラジカル重合性モノマー)
光ファイバー被覆用樹脂組成物は、ラジカル重合性モノマーを含むことができる。ラジカル重合性モノマーは、光ファイバー被覆用樹脂組成物を特定粘度に調整し、ファイバーのガラス心材への塗工適性を最適にすることができる。
ラジカル重合性モノマーとしては、従来公知のものが使用可能であるが、たとえば、単官能モノマーとして、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンサクシネート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、β−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、β−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンサクシネート、ブトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、3−アクリロイルオキシグリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1−(メタ)アクリロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロパン、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリε−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、モノ[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル]アッシドホスフェート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフロロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシアルキル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニルオキシエチル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピリジン、モルホリン(メタ)アクリレート、N−ビニルカプロラクタム、ラウリルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソステアリルアクリレート、ラウリルアルコールエトキシアクリレート、エポキシステアリルアクリレート、2−(1−メチル−4−ジメチル)ブチル−5−メチル−7−ジメチルオクチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエトキシエチルアクリレート、フェノールポリアルコキシアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート、ノニルフェノールポリプロピレンオキサイド変性アクリレート、ブトキシポリプロピレングリコールアクリレート、テトラヒドロフルフリルアルコールラクトン変性アクリレート、ラクトン変性2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルピリジン、モルホリン(メタ)アクリレート、N−ビニルカプロラクタム、ビニルカルバゾール、ビニルホルムアミド、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、アクリル酸ダイマー、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシアルキルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリシクロデカニルオキシエチルアクリレート、イソボルニルオキシエチルアクリレートなどのアクリレート類、アクリロイルモルホリン、ダイアセトンアクリルアミドなどのアクリルアミド類、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタムなどのN−ビニルアミド類、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテルなどのビニルエーテル類、クロルフェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、ラウリルマレイミドなどのマレイミド類などがある。
2官能モノマーとして、たとえば2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル−2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピオネートのジ(メタ) アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート、2,2’−ジ(ヒドロキシプロポキシフェニル)プロパンのジ(メタ)アクリレート、2,2’−ジ(ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンのジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールのジ(メタ)アクリレート、2,2’−ジ(グリシジルオキシフェニル)プロパンの(メタ)アクリル酸付加物などがある。
多官能モノマーとして、たとえばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレート、トリス(ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレート、トリメリット酸のトリ(メタ)アクリレートと、トリアリルトリメリット酸、トリアリルイソシアヌレートなどがある。
ラジカル重合性モノマーは、光ファイバー被覆用樹脂組成物中のオリゴマー成分とモノマー成分との合計100質量%中、5質量%以上50質量%以下含まれていることが好ましく、なかでも10質量%以上45質量%以下含まれていると硬化性が良好となるため特に好ましい。
(光重合開始剤)
光ファイバー被覆用樹脂組成物は、光重合開始剤を含むことができる。光重合開始剤としては、従来公知のものが使用可能である。たとえば、ジフェニル(2,4,6−トリメトキシベンゾイル)ホスフィンオキシド、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エステル、アルコキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンゾフェノンおよびベンゾフェノン誘導体、ベンゾイル安息香酸アルキル、ビス(4−ジアルキルアミノフェニル)ケトン、ベンジルおよびベンジル誘導体、ベンゾインおよびベンゾイン誘導体、ベンゾインアルキルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チオキサントンおよびチオキサントン誘導体、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、などが挙げられる。
光重合開始剤は、光ファイバー被覆用樹脂組成物中のオリゴマー成分とモノマー成分との合計100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下含まれていることが好ましく、なかでも0.2質量部以上3.0質量部以下含まれていると硬化性が良好となるため特に好ましい。
(シランカップリング剤)
光ファイバー被覆用樹脂組成物は、公知のシランカップリング剤を含むことができる。シランカップリング剤としては、たとえば、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどのエポキシ基含有シランカップリング剤、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシランなどのメルカプト基含有シランカップリング剤が挙げられる。
更に、イソシアネート基を持つオリゴマーまたはポリマーに、アミノ基含有シランカップリング剤を反応させた化合物、水酸基を持つオリゴマーまたはポリマーに、イソシアネート基含有シランカップリング剤を反応させた化合物、エポキシ基を持つオリゴマーまたはポリマーに、アミノ基含有シランカップリング剤を反応させた化合物、カルボン酸基を持つオリゴマーまたはポリマーに、アミノ基含有シランカップリング剤またはエポキシ基含有シランカップリング剤を反応させた化合物、ラジカル重合性モノマーとメタクリロキシ基またはアクリロキシ基含有シランカップリング剤のラジカル共重合体などがある。
シランカップリング剤は、光ファイバー被覆用樹脂組成物中のオリゴマー成分とモノマー成分との合計100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下含まれていることが好ましく、なかでも0.2質量部以上3.0質量部以下含まれていることがガラスとプライマリ樹脂層の密着性を確保できるため特に好ましい。
(光安定剤)
光ファイバー被覆用樹脂組成物は、ヒンダードアミン系光安定剤を含むことができる。ヒンダードアミン系光安定剤としては、従来公知のものが使用可能であるが、たとえば、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゼル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシルエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ〔16−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン2,4−ジイル〕、〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕〕、1−〔2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル〕−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、(ミックスド1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ミックスド〔1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/β,β,β’−テトラメチル−3,9−〔2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカシ〕ジエチル〕ジエチル1−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートなどが挙げられる。
ヒンダードアミン系光安定剤は、光ファイバー被覆用樹脂組成物中のオリゴマー成分とモノマー成分との合計100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下含まれていることが好ましく、なかでも0.2質量部以上3.0質量部以下含まれていることが樹脂液の保存安定性および耐光劣化性を確保できるため特に好ましい。
(その他の添加剤)
光ファイバー被覆用樹脂組成物は、上記の成分以外に、ヒドロキノン、メトキノンなどの重合禁止剤、ヒンダードフェノール系などの酸化防止剤、亜燐酸エステル系の脱色剤、シリコーンオイルなどの消泡剤、離型剤、レベリング剤、顔料などを含むことができる。特に、酸化防止剤を添加すると光ファイバーの耐久性を高めるので好ましい。
酸化防止剤としては、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル残基または3−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル残基を有する化合物であれば何れでも良いが、たとえばペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどのヒンダードフェノール酸化防止剤、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ビス[2−メチル−4−{3−n−アルキル(C12またはC14)チオプロピオニルオキシ}−5−t−ブチルフェニル]スルフィドなどの硫黄系酸化防止剤などがある。
酸化防止剤は、光ファイバー被覆用樹脂組成物中のオリゴマー成分とモノマー成分との合計100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下含まれていることが好ましく、なかでも0.2質量部以上3.0質量部以下含まれていることが樹脂液の保存安定性および耐酸化劣化性を確保できるため特に好ましい。
<光ファイバー素線>
本発明の一実施の形態において、光ファイバー素線は本発明の光ファイバー被覆用樹脂組成物を硬化して得られる被覆層を備える。
通常、光ファイバーは、保護補強を目的として、光ファイバー表面が被覆層で被覆されている。被覆層は、光ファイバー表面に形成され、ヤング率が低く柔軟な第1層と、第1層の表面に形成され、より剛性の高い第2層との2層構造を有している。
本発明の光ファイバー被覆用樹脂組成物を硬化して得られる被覆層はヤング率が十分に低減されているため、光ファイバー素線の第1層に用いると、光ファイバー素線の側圧特性を向上することができる。
硬化は熱や放射線を照射することによって行うことができる。ここで放射線とは、赤外線、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線などをいう。
硬化のための照射光源としては低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、電子線などを用いることができる。
<光ファイバー素線の製造方法>
本発明の一実施の形態において、光ファイバー素線の製造方法は、実質官能基数が1.85以上2.0以下かつ重量平均分子量が1,000以上5,000以下のジオール型ポリプロピレングリコールを用いてウレタンアクリレートオリゴマーを作製する工程(以下、ウレタンアクリレートオリゴマー作製工程ともいう)と、ウレタンアクリレートオリゴマーを含む光ファイバー被覆用樹脂組成物を光ファイバーに塗布する工程(以下、塗布工程ともいう)と、光ファイバー被覆用樹脂組成物を硬化する工程(以下、硬化工程ともいう)とを含む。
(ウレタンアクリレートオリゴマー作製工程)
初めに、実質官能基数が1.85以上2.0以下かつ重量平均分子量が1,000以上5,000以下のジオール型ポリプロピレングリコールを用いてウレタンアクリレートオリゴマーを作製する。
ウレタンアクリレートオリゴマーの作製方法は、公知の製造方法を使用することができる。たとえば、必要に応じ、イソシアネート基に不活性な溶媒やアクリルモノマーを用い、更に必要があれば、ウレタン化触媒を用いて10〜100℃好ましくは20〜90℃の温度範囲で反応を行う。
(塗布工程)
次に、得られたウレタンアクリレートオリゴマーと他の配合成分とを公知の方法により混合して、光ファイバー被覆用樹脂組成物を作製する。次に、該光ファイバー被覆用樹脂組成物を光ファイバーに通常の方法により塗布する。なお、塗布後に、さらにセカンダリ樹脂を塗布しても良い。
(硬化工程)
次に、塗布した光ファイバー被覆用樹脂組成物を硬化して、被覆層を作製する。硬化は熱や放射線を照射することによって行うことができる。硬化のための照射光源としては低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、電子線などを用いることができる。
以上の工程により、光ファイバーが被覆層で被覆された光ファイバー素線を製造することができる。
次に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
(ウレタンアクリレートオリゴマー(A)の作製)
撹拌機を備えた反応容器に、市販のジオール型ポリプロピレングリコール(1)(表1中、PPG(1)600g(0.3モル)(旭硝子(株)社製のPPGエクセノール、実質官能基数1.90、重量平均分子量2000、不純物の最大分子量1000)、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)69.6g(0.4モル)、ジブチル錫ジラウレート0.1gを仕込み、攪拌しながら昇温し85℃に保った。85℃になって5時間後、メトキノン0.2g、2,6−ジターシャリブチル−4−メチルフェノール0.02g、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)23.2g(0.2モル)を加え、さらに85℃で4時間反応させ、ウレタンアクリレートオリゴマー(A)を得た。
(ウレタンアクリレートオリゴマー(B)の作製)
ジオール型ポリプロピレングリコール(1)に代えてジオール型ポリプロピレングリコール(2)(表1中、PPG(2))600g(0.3モル)(旭硝子(株)社製のPPGプレミノール、実質官能基数1.95、重量平均分子量2000、不純物の最大分子量1000)を用いたほかは、ウレタンアクリレートオリゴマー(A)と同様の方法でウレタンアクリレートオリゴマー(B)を得た。
(ウレタンアクリレートオリゴマー(C)の作製)
撹拌機を備えた反応容器に、市販のジオール型ポリプロピレングリコール(4)(表1中、PPG(4))640g(0.2モル)(旭硝子(株)社製のPPGプレミノール、実質官能基数1.90、重量平均分子量3200、不純物の最大分子量1500)、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)52.2g(0.3モル)、ジブチル錫ジラウレート0.1gを仕込み、攪拌しながら昇温し85℃に保った。85℃になって5時間後、メトキノン0.2g、2,6−ジターシャリブチル−4−メチルフェノール0.02g、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)23.2g(0.2モル)を加え、さらに85℃で4時間反応させ、ウレタンアクリレートオリゴマー(C)を得た。
(ウレタンアクリレートオリゴマー(D)の作製)
ジオール型ポリプロピレングリコール(4)に代えてジオール型ポリプロピレングリコール(3)(表1中、PPG(3))640g(0.2モル)(旭硝子(株)社製のPPGエクセノール、実質官能基数1.80、重量平均分子量3200、不純物の最大分子量1500)を用いたほかは、ウレタンアクリレートオリゴマー(C)と同様の方法でウレタンアクリレートオリゴマー(D)を得た。
Figure 2014118319
(注1)TDI:2,4−トリレンジイソシアネート
(注2)HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
(樹脂組成物の作製)
得られたウレタンアクリレートオリゴマーと、ノニルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレートと、光重合開始剤(ルシリンTPO、ジフェニル(2,4,6−トリメトキシベンゾイル)ホスフィンオキシド)と、シランカップリング剤(γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)とを、表2に示す配合に従って混合し、樹脂組成物を得た。
(光ファイバー素線の作製)
得られた樹脂組成物を外径125μmのガラス素線に塗布し、さらに、第2層(セカンダリ)用の市販ポリウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂を塗布した後、紫外線を照射して、プライマリ層およびセカンダリ層を有する外径250μmの光ファイバ素線を作製した。
<性能評価>
得られた樹脂組成物および光ファイバ素線を用いて、以下の評価を行った。
(ヤング率)
光ファイバ素線のプライマリ層のヤング率をPOM法により測定した。
(硬化性)
初めに、樹脂組成物を250ミクロン厚用のアプリケーターを用いてガラス板上に塗布した。これに、窒素気流下で10mJ/cmまたは1000mJ/cmエネルギーの紫外線を照射して試験片を得た。
得られた試験片をメチルエチルケトンを用いてソックスレー抽出した後、真空乾燥し、残存する紫外線硬化樹脂の重量(ゲル含有率)を測定した。照射量10mJ/cmで硬化した試験片のゲル含有率と、1000mJ/cmで硬化した試験片のゲル含有率との比率を求め、これが0.95以上のものをA、0.95未満のものをBと表示した。
(コスト)
原料のコストについて従来法の原料コストと比較して同等以下の場合をA、従来よりも上昇した場合をBと表示した。
結果を表2に示す。
Figure 2014118319
(注3)EO−NPA:ノニルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート
(注4)光重合開始剤:ルシリンTPO(BASF社製のアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤、ジフェニル(2,4,6−トリメトキシベンゾイル)ホスフィンオキシド)
(注5)シランカップリング剤:γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン
<評価結果>
実施例1〜3は、光ファイバ素線のプライマリ層のヤング率が十分に低減されており、硬化性も良好であった。
比較例1は、原料のジオール型ポリプロピレングリコールの実質官能基数が1.80であった。得られた光ファイバ素線のプライマリ層のヤング率は低減されていたが、硬化性が劣っていた。

Claims (5)

  1. 実質官能基数が1.85以上2.0以下かつ重量平均分子量が1,000以上5,000以下のジオール型ポリプロピレングリコールを用いて作製されたウレタンアクリレートオリゴマーを含む、光ファイバー被覆用樹脂組成物。
  2. 前記ジオール型ポリプロピレングリコール中の不純物の分子量が1500以下である、請求項1に記載の光ファイバー被覆用樹脂組成物。
  3. さらにラジカル重合性モノマーを含む、請求項1に記載の光ファイバー被覆用樹脂組成物。
  4. 光ファイバーと、請求項1に記載の光ファイバー被覆用樹脂組成物を硬化して得られる被覆層とを備える光ファイバー素線。
  5. 実質官能基数が1.85以上2.0以下かつ重量平均分子量が1,000以上5,000以下のジオール型ポリプロピレングリコールを用いてウレタンアクリレートオリゴマーを作製する工程と、
    前記ウレタンアクリレートオリゴマーを含む光ファイバー被覆用樹脂組成物を光ファイバーに塗布する工程と、
    前記光ファイバー被覆用樹脂組成物を硬化する工程とを含む、
    光ファイバー素線の製造方法。
JP2012273736A 2012-12-14 2012-12-14 光ファイバー被覆用樹脂組成物、光ファイバー素線および光ファイバー素線の製造方法 Pending JP2014118319A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012273736A JP2014118319A (ja) 2012-12-14 2012-12-14 光ファイバー被覆用樹脂組成物、光ファイバー素線および光ファイバー素線の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012273736A JP2014118319A (ja) 2012-12-14 2012-12-14 光ファイバー被覆用樹脂組成物、光ファイバー素線および光ファイバー素線の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014118319A true JP2014118319A (ja) 2014-06-30

Family

ID=51173487

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012273736A Pending JP2014118319A (ja) 2012-12-14 2012-12-14 光ファイバー被覆用樹脂組成物、光ファイバー素線および光ファイバー素線の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014118319A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016210651A (ja) * 2015-05-08 2016-12-15 住友電気工業株式会社 光ファイバ心線
JP2017141125A (ja) * 2016-02-09 2017-08-17 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. 放射線硬化性樹脂組成物
JPWO2017082200A1 (ja) * 2015-11-09 2018-08-30 住友電気工業株式会社 光ファイバ心線
WO2020255829A1 (ja) * 2019-06-19 2020-12-24 住友電気工業株式会社 樹脂組成物、光ファイバのセカンダリ被覆材料、光ファイバ及び光ファイバの製造方法
US11028214B2 (en) 2018-01-22 2021-06-08 Corning Incorporated Synthesis of oligomer for optical fiber coating
JP7513028B2 (ja) 2019-06-19 2024-07-09 住友電気工業株式会社 樹脂組成物、光ファイバのセカンダリ被覆材料、光ファイバ及び光ファイバの製造方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09296017A (ja) * 1996-04-30 1997-11-18 Takeda Chem Ind Ltd 光ファイバ被覆用光硬化型樹脂組成物
JPH09328632A (ja) * 1996-06-12 1997-12-22 Dainippon Ink & Chem Inc 光ファイバー被覆用樹脂組成物および光ファイバー若しくはユニット
JP2000351827A (ja) * 1999-06-10 2000-12-19 Asahi Glass Co Ltd ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、その製造方法および光硬化性組成物
JP2001131243A (ja) * 1999-11-04 2001-05-15 Shin Etsu Chem Co Ltd 液状放射線硬化型樹脂組成物、光ファイバ用被覆材及び光ファイバ
JP2001226150A (ja) * 1999-12-09 2001-08-21 Dainippon Ink & Chem Inc 光ファイバー被覆用樹脂組成物及び光ファイバー若しくはユニット
WO2011049607A1 (en) * 2009-10-09 2011-04-28 Dsm Ip Assets B.V. Radiation curable coating for optical fiber

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09296017A (ja) * 1996-04-30 1997-11-18 Takeda Chem Ind Ltd 光ファイバ被覆用光硬化型樹脂組成物
JPH09328632A (ja) * 1996-06-12 1997-12-22 Dainippon Ink & Chem Inc 光ファイバー被覆用樹脂組成物および光ファイバー若しくはユニット
JP2000351827A (ja) * 1999-06-10 2000-12-19 Asahi Glass Co Ltd ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、その製造方法および光硬化性組成物
JP2001131243A (ja) * 1999-11-04 2001-05-15 Shin Etsu Chem Co Ltd 液状放射線硬化型樹脂組成物、光ファイバ用被覆材及び光ファイバ
JP2001226150A (ja) * 1999-12-09 2001-08-21 Dainippon Ink & Chem Inc 光ファイバー被覆用樹脂組成物及び光ファイバー若しくはユニット
WO2011049607A1 (en) * 2009-10-09 2011-04-28 Dsm Ip Assets B.V. Radiation curable coating for optical fiber

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6016032432; 和田浩志: '超高純度・高分子量ポリエーテルポリオールの開発と応用展開' 日本接着学会誌 Vol.40 No.6, 2004, p.270-274 *

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016210651A (ja) * 2015-05-08 2016-12-15 住友電気工業株式会社 光ファイバ心線
JPWO2017082200A1 (ja) * 2015-11-09 2018-08-30 住友電気工業株式会社 光ファイバ心線
JP2017141125A (ja) * 2016-02-09 2017-08-17 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. 放射線硬化性樹脂組成物
US11028214B2 (en) 2018-01-22 2021-06-08 Corning Incorporated Synthesis of oligomer for optical fiber coating
WO2020255829A1 (ja) * 2019-06-19 2020-12-24 住友電気工業株式会社 樹脂組成物、光ファイバのセカンダリ被覆材料、光ファイバ及び光ファイバの製造方法
US11919804B2 (en) 2019-06-19 2024-03-05 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Resin composition, secondary coating material for optical fiber, optical fiber, and method for manufacturing optical fiber
JP7513028B2 (ja) 2019-06-19 2024-07-09 住友電気工業株式会社 樹脂組成物、光ファイバのセカンダリ被覆材料、光ファイバ及び光ファイバの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101021577B1 (ko) 광경화형 코팅 조성물
CN112812265B (zh) 聚氨酯丙烯酸酯低聚物及其制备方法、涂料组合物及其应用
JPWO2012096111A1 (ja) ラジカル硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物、及び光学用成形体
US20110150410A1 (en) Curable liquid composition, cured layer and coated optical fiber
JP2014118319A (ja) 光ファイバー被覆用樹脂組成物、光ファイバー素線および光ファイバー素線の製造方法
JP5106730B2 (ja) 光硬化型樹脂組成物及び該組成物を用いた光ファイバ素線及び光ファイバテープ心線
JP2005513237A (ja) 光ファイバーコーティング材料のための放射線硬化可能な組成物
JP6044318B2 (ja) 光ファイバー素線
JP2002243995A (ja) 光ファイバ心線
EP4227278A1 (en) Resin composition, optical fiber, and method for producing optical fiber
JP4869548B2 (ja) 光ファイバー被覆用樹脂組成物及びこれを用いた光ファイバー素線及び光ファイバーユニット
JPH09328632A (ja) 光ファイバー被覆用樹脂組成物および光ファイバー若しくはユニット
JP2006274005A (ja) 光ファイバー被覆用樹脂組成物及びそれを用いた光ファイバー素線
JP3900279B2 (ja) 液状放射線硬化型樹脂組成物、光ファイバ用被覆組成物及び光ファイバ
TW202231672A (zh) 樹脂組合物、光纖及光纖之製造方法
JP2004070129A (ja) 光ファイバー被覆用樹脂組成物及びそれを用いた光ファイバー素線
JP4038713B2 (ja) 光ファイバー被覆用樹脂組成物
JPH05271619A (ja) 光ファイバー被覆用樹脂組成物
EP4227333A1 (en) Resin composition, optical fiber, and method for manufacturing optical fiber
JP4483189B2 (ja) 光ファイバー被覆用樹脂組成物及びそれを用いた素線、ユニット
JP2003212609A (ja) 光ファイバー被覆用樹脂組成物及びそれを用いた光ファイバー
JP3796655B2 (ja) 光ファイバ用被覆材
EP4015477A1 (en) Resin composition, method for manufacturing resin composition, optical fiber, and method for manufacturing optical fiber
JP2005139017A (ja) 光ファイバー被覆用樹脂組成物及びそれを用いた素線、ユニット
TW202212507A (zh) 樹脂組合物、光纖及光纖之製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160517

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160519

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160830

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161027

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20161129