JP4618479B2 - 光ファイバー被覆用樹脂組成物及びそれを用いた光ファイバーユニット - Google Patents

光ファイバー被覆用樹脂組成物及びそれを用いた光ファイバーユニット Download PDF

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Description

本発明は、紫外線等の活性エネルギー線を照射することにより硬化する光ファイバー被覆用樹脂組成物及びこれを用いた光ファーバーユニットに関する。
光ファイバーケーブルは大容量情報の伝送媒体として実用化され、現在光ファイバーケーブルによる広帯域情報通信網が建設されている。これにともない、多数の光ファイバーをできるだけコンパクトに実装する高密度光ファイバーケーブル等が、伝送情報量の増大、敷設コストの低減等の目的で実用化されている。このためには、光ファイバー心線および光ファイバーユニットが大量に低コストで提供されることが必要とされている。光ファイバー心線とは、導波ガラスに光硬化型樹脂組成物等による1次被覆層及び2次被覆層を施したものであり、光ファイバーユニットとは複数の光ファイバー心線を同心円状あるいは平面状等に並べて、硬化型樹脂で一体化して束ねたものである。このユニットという形態は、光ファイバーを高密度化する方法として有用であり、現在では一般的なものとなっている。
上記の光ファイバーユニットの製造に用いられる光硬化型樹脂組成物には、一般的に次のような性能が要求されている。
1.高速加工性
粘度が低く、高速でもユニットが成形でき、ユニットを製造した後も光ファイバーの伝送特性を劣化させないこと。
2.高速硬化性
数百m/分以上の高速加工(低光量)においても十分に硬化し、必要なヤング率の硬化物がえられること。
3.耐久性
長期にわたり種々の環境に暴露されてもユニットの伝送特性、機械特性が変化せず耐久性が良いこと。
4.温度特性
広範な使用温度でもユニットの伝送特性、機械特性が変化しない温度特性が良いこと。
5.強靱性
ヤング率、伸び、破断強度のバランスがよく、ユニットが過酷な取り扱いによっても破損しないこと。
6.耐水損失特性
特に最近では、光ファイバーケーブル敷設後の事故によりケーブルシースが破損し、ケーブル内に水が侵入しても長期に渡り光伝送が行えること。
さらに最近では、
7.表面滑性
タルク等の粉体滑剤を用いなくても製造工程の巻き取り時に表面のベタツキがなくユニット同志が接触してもくっつかず、被覆層の破損や伝送損失の増加がないこと。
加えて、光ファイバーの接続を容易にするために光ファイバーユニット端末をコネクター付けする必要性から、
8.コネクター耐久性
エポキシ樹脂等の接着剤を用いてユニットの端末をコネクターに固定する場合にも十分な曲げ耐性を有すること。すなはち接着剤との接着面がもろくなって割れないこと。
このような付加的性能が光ファイバーユニットおよび光ファイバーユニットに用いられる光ファイバー被覆用の光硬化型樹脂組成物に求められている。
上記の表面滑性を改良する目的の従来技術としては、例えば、分子量900〜100000であり、変性率が40〜95%の変性シリコーンを使用した表面滑り機能を改良した光ファイバー被覆用樹脂組成物が開示されている(特許文献1参照)。また、1分子中にウレタン結合及び(メタ)アクリロイル基を含有するポリジメチルシロキサンを使用した巻き取りや巻き戻しがスムーズにできる低ヤング率の光ファイバー被覆用として好適な樹脂組成物が(特許文献2参照)、1分子中に少なくとも2つのウレタン結合及び少なくとも1つの末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリジメチルシロキサンを使用した保存安定性及び表面滑り性を改良した光ファイバー被覆用として好適な樹脂組成物が(特許文献3及び特許文献4参照)開示されている。しかしながらこれらの従来技術においても未だ満足できるレベルの表面滑性が得られておらず、特にコネクター耐久性については何ら検討されておらず、実用上満足できるものではなかった。
特開平9−328632 特開平11−106448 特開平10−287717 特開平10−231341
したがって、本発明の目的は十分な表面滑性を有しながら、実用上十分満足しうるコネクター耐久性を兼ね備えた光ファイバー被覆用樹脂組成物及びそれを用いた光ファイバーユニットを提供することである。
本発明者らは、このような状況に鑑み、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の構造を有するラジカル重合性シリコーン化合物を配合することにより表面滑性とコネクター耐久性の両者を十分に満足する光ファイバー被覆用樹脂組成物及びそれを用いた光ファイバーユニットが得られることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、光ファイバー心線の表面層を形成するための光ファイバー被覆用樹脂組成物であって、式I
Figure 0004618479
(式中、Aは式II
Figure 0004618479
(式中、Rは、(i)炭素数1〜18の2価の脂肪族炭化水素基、(ii)炭素数2〜18の複数の脂肪族炭化水素基がエーテル結合により連結された構造を有する2価の基、(iii)炭素数1〜18の2価の脂肪族炭化水素基、2価の芳香族炭化水素基、炭素数2〜8の複数の脂肪族炭化水素基がエーテル結合により連結された2価の基及び式III
Figure 0004618479
(式中、R及びRは各々独立的に炭素数2〜8のアルキレン基、Rは-CH2-、-C(CH3)2-又は-SO2-、r及びsは各々独立的に1〜10の整数を表す。)で表される2価の基から選択される2種以上の基がエステル結合により連結された構造を有する2価の基、又は(iv)前記(i)、(ii)及び(iii)から選択される2種以上の基を連結させた2価の基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表す。)で表されるn個の構造単位及び式IV
Figure 0004618479
で表されるm個の構造単位がランダム状又はブロック状に連なった構造の基を表す。但し、nは1〜10の整数であり、n/mは1/5〜1/20である。)で表されるラジカル重合性シリコーン化合物を含有することを特徴とする光ファイバー被覆用樹脂組成物を提供するものである。
また、本発明は上記の光ファイバー被覆用樹脂組成物の硬化皮膜であって、動摩擦係数が0.05〜0.15であることを特徴とする光ファイバー被覆用硬化皮膜を提供するものである。
また、本発明は上記の光ファイバー被覆用樹脂組成物の硬化皮膜で被覆されたことを特徴とする光ファイバーユニットを提供するものである。
本発明の光ファイバー被覆用樹脂組成物の硬化皮膜により被覆された光ファイバー心線及び光ファイバーユニットは、表面滑性及びコネクター耐久性に優れる。したがって、該組成物の硬化皮膜により被覆された光ファイバー心線及び光ファイバーユニットは、製造時に容易に巻き取ることができ、且つエポキシ樹脂等の接着剤によりコネクター付けをした場合にも十分な曲げ耐性を有し、該硬化皮膜の接着面がもろくなって割れたりすることがない。
以下に本発明について詳しく説明する。なお、本明細書では、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸またはメタクリル酸のことであり、アクリル酸またはメタクリル酸の誘導体についても同様である。本発明の光ファイバー被覆用樹脂組成物で用いるラジカル重合性シリコーン化合物は前記式Iで表されるものである。本発明で使用するラジカル重合性シリコーン化合物としては、実質的にウレタン結合、尿素結合等の窒素を含む構造を有しない方が表面滑性、コネクター耐久性に優れるので好ましい。
前記式I中のAは、前記式IIで表されるn個の構造単位と前記式IVで表されるm個の構造単位とがランダム状又はブロック状に連なった構造の基である。ランダム状とは、式IIで表される構造単位と式IVで表される構造単位とが順不同に、不規則な順で結合した構造を意味し、ブロック状とは、式IIで表される構造単位が連続して結合した部分と式IVで表される構造単位が連続して結合した部分とが交互に現れる構造を意味している。なお、前記nは1〜10の整数であり、1〜6の整数であることが好ましい。また、nに対するmの比(n/m)は1/5〜1/20であり、1/5〜1/10であることが好ましい。上記範囲であると表面滑性、コネクター耐久性に優れる。
また、本発明では、前記式IIで表される構造単位を1個有する前記式Iで表されるラジカル重合性シリコーン化合物と該構造単位を2〜6個有する前記式Iで表されるラジカル重合性シリコーン化合物を併せて含有することが好ましい。そうすることにより本発明の光ファイバー被覆用樹脂組成物の硬化皮膜は、コネクター耐久性に特に優れるので好ましい。
前記式I中のAは、前記式II及び前記式IVで表される構造に加えて、更に、下記式Vで表される1〜20個の構造単位がランダム又はブロック状に連なった構造の基であってもよい。式Vで表される構造単位の数が上記の範囲であると表面滑性、コネクター耐久性に優れるので好ましい。
Figure 0004618479
(式中、Xは、ベンジル基、芳香環を有していても良い炭素数2〜18の炭化水素基、炭素数1〜18のアルコキシ基、炭素数2〜18の複数の脂肪族炭化水素基がエーテル結合により連結された構造を有する基又は-OCOR6(式中、Rは炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を表す。)を表す。)
前記式II中のRは、下記(i)、(ii)又は(iii)に記載した基のいずれか、或いは(iv)下記(i)、(ii)及び(iii)に記載した基の中から選択される2種以上の基が連結した構造の基である。
(i)炭素数1〜18の2価の脂肪族炭化水素基
例えば、-CH2-、-CH2CH2CH2-、-CH2CH(CH3)-、-CH2(CH2)4CH2-、-CH2CH(CH2CH3)CH2CH2CH2CH2-、-CH2(CH2)10CH2-、-CH2(CH2)16CH2-、及び鎖中に不飽和二重結合を有するアルケニレン基等がある。
(ii)炭素数2〜18の複数の脂肪族炭化水素基がエーテル結合により連結された構造を有する2価の基
(ii)の基を式で表すと、-(OR)-(式中、Rは分岐鎖を有していても良い炭素数2〜18のアルキレン基を表し、pは1以上の整数である。)となる。例えば、-(OCH2CH2)-、-(OC3H6)-、-(OCH2CH2CH2CH2)-、-(OCH2(CH2)10CH2)-等がある。また、分子鎖が異なる長さの-OR-がランダムに連なった構造を有する基、例えば、-OCH2CH2-と-OCH2CH(CH3)-がランダムに結合した基であっても良い。なお、Rとして(ii)で表される基を用いる場合は、複数のエーテル結合を有するポリエーテル構造の基を用いるのが好ましい。(ii)で表される基はエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等のアルキレンオキシド、テトラヒドロフラン、アルキル置換テトラヒドロフラン等の環状エーテルの重合体またはこれらの2種以上の共重合体から得ることができる。
(iii)に記載した基は下記の(1)、(2)、(3)及び(4)の基から選択される2種以上の基がエステル結合により連結された構造を有する2価の基である。
(1)炭素数1〜18の2価の脂肪族炭化水素基
例えば上記(i)で記載した基がある。
(2)2価の芳香族炭化水素基
例えば、1,2−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、ナフチレン、トリレン等がある。
(3)炭素数2〜8の複数の脂肪族炭化水素基がエーテル結合により連結された2価の基
例えば、-(CH2CH2O)2-、-(CH2CH2O)-、-(CH2CH2O)q-(式中、qは4以上の整数)、-(C3H6O)2-、-(CH2(CH2)4CH2O)2-等がある。
(4)式IIIで表される基
Figure 0004618479
(式中、R及びRは各々独立的に炭素数2〜8のアルキレン基、Rは-CH2-、-C(CH3)2-又は-SO2-、r及びsは各々独立的に1〜10の整数を表す。)
(iii)に記載した基は多塩基酸と多価アルコールを重縮合して得られるポリエステル、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステル、ヒドロキシカルボン酸を反応させて得られるポリエステルから得ることができる。
上記の中でも、Rとしては、炭素数1〜6のアルキレン基、-(OR7)t-(式中、Rはエチレン基又はプロピレン基を表し、tは2〜20の整数を表す。)で表される2価の基及びエチレンオキシドとプロピレンオキシドをランダムに開環付加重合した2価の基から選択される1種の基、又はこれらから選択される2種以上の基が連結した基であることが好ましい。そうすることにより、表面滑性、コネクター耐久性、樹脂組成物を硬化させたときのレベリング性に優れるので好ましい。特に、それらの中でも、-CH2CH2CH2-、-CH2CH2CH2(OCH2CH2)-(式中、pは2以上の整数)、-CH2CH2CH2Y-(式中、Yは-OC2H4-と-OC3H6-がランダムに結合した基)であることが好ましい。(ii)及び(iii)に記載した基とSi間の結合は、エーテル結合又はエステル結合等を介していても構わないが、このようにアルキレン基を介して結合した構造であることが好ましい。また、前記式II中のRは水素原子又はメチル基を表すが、水素原子であることが好ましい。
前記式V中のXは、-R1(C2H4O)a(C3H6O)bR2(式中、R及びRは各々独立的に、炭素数1〜8のアルキル基を表し、a及びbは各々独立的に、1以上の整数を表す。)、分岐鎖を有していても良い炭素数2〜8の脂肪族炭化水素基、フェニル基で置換された炭素数2〜8の脂肪族炭化水素基、分岐鎖を有していても良い炭素数2〜8のアルコキシ基、であることが好ましい。フェニル基で置換された炭素数2〜8の脂肪族炭化水素基の例としては、下記式VIで表される基がある。
Figure 0004618479
本発明で使用する式Iで表されるラジカル重合性シリコーン化合物の変性率は5%以上であることが好ましく、8%〜90%であることがより好ましい。中でも、10%〜60%であることが特に好ましい。
式Iで表されるラジカル重合性シリコーン化合物は、例えば、珪素−水素結合を所定量含有するポリジメチルシロキサンと末端に(メタ)アクリロイル基を有し、他方の末端にアリル基を有するRで表される基とを公知の方法で反応させることで製造する。また、式Iで表される、構造、分子量および変性率は1H−NMR、29Si−NMR分析により求めることができる。
なお、変性率は以下の計算方法により求める。
変性率=(P/Q)×100(%)
P:ラジカル重合性シリコーン化合物中のポリジメチルシロキサン骨格以外の部分の分子量
Q:ラジカル重合性シリコーン化合物全体の分子量
上記P及びQは、以下の方法により求める。
本発明で使用するラジカル重合性シリコーン化合物は式Iで表される化合物であり、式I中のAは、式II、式IV及び式Vで表される構造単位が連結した構造である。式I中でポリジメチルシロキサン骨格とは、-SiO-の主鎖とSiに結合するメチル基を含む部分である。したがって、Pはそれ以外の部分の分子量であり、式II中の側鎖(-R1OCOCR2=CH2)及び式V中のXの分子量に式I中に含まれるそれぞれの基のモル数を掛け合わせて合計した値である。
一方、式Iを構成する式II、式IV及び式Vのモル数は、1H−NMRおよび29Si−NMRにより下記式VII、式IVび式VIIIのモル数を定量することにより求めることができる。下記式VII、式IV及び式VIIIのモル数から式I中のポリジメチルシロキサン骨格の分子量(Q−P)を求めることができる。また、1H−NMRにより式II中の側鎖の部分(-R1OCOCR2=CH2)及び式V中のXの分子量を算出することができ、Pを求めることができる。このPとポリジメチルシロキサン骨格の分子量からQを求めることができる。
Figure 0004618479
Figure 0004618479
Figure 0004618479
ラジカル重合性シリコーン化合物は光ファイバー被覆用樹脂組成物全体中に0.01から5質量%の範囲、さらに好ましくは0.1〜3.0質量%、特に好ましくは0.5〜2.5質量%の範囲で含有することが表面滑性、コネクター耐久性に優れるので好ましい。
さらに、上記ラジカル重合性シリコーン化合物に加え、ポリエーテル変性シリコーン等の公知の非ラジカル重合性シリコーン化合物を0.01〜1質量%、好ましくは0.05〜1質量%の範囲で併用することは、コネクター耐久性がよりすぐれるので好ましい。
本発明の光ファイバー被覆用樹脂組成物で使用する式Iで表されるラジカル重合性シリコーン化合物以外のラジカル重合性化合物としては、以下のラジカル重合性オリゴマー、及びラジカル重合性モノマーを使用することができる。
ラジカル重合性オリゴマーとしては、例えば、末端にビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基等の重合性不飽和基を有する分子量300から30000の化合物で、通常ウレタンアクリレート又はエポキシアクリレートが用いられる。
ウレタンアクリレートは、従来から一般的に用いられる方法により製造することができる。つまり、ポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)と末端に重合性不飽和基と水酸基とを有する化合物(a3)から合成する方法、あるいはポリイソシアネート(a2)と末端に重合性不飽和基と水酸基とを含有する化合物(a3)から合成する方法等である。
上記ポリオール(a1)としては、例えば多塩基酸と多価アルコールを重縮合して得られるポリエステルポリオール、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステルポリオール、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等のアルキレンオキシド、テトラヒドロフラン、アルキル置換テトラヒドロフラン等の環状エーテルの重合体またはこれらの2種以上の共重合体であるポリエーテルポリオール等が挙げられる。
またポリイソシアネート化合物(a2)としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、水添4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン1,4 −ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロペンタジエンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等が挙げられる。
末端に重合性不飽和基と水酸基とを有する化合物(a3)としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、3−アクリロイルオキシグリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1−(メタ)アクリロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロパン、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリε−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、各種エポキシアクリレート等が挙げられる。
本発明で使用することができるラジカル重合性モノマーとしては、例えば、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンサクシネート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、β−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、β−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンサクシネート、ブトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、3−アクリロイルオキシグリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1−(メタ)アクリロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロパン、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリε−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、モノ[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル]アッシドホスフェート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフロロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシアルキル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニルオキシエチル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、2−ビニルピリジン、モルホリン(メタ)アクリレート、N−ビニルカプロラクタム等の単官能重合性モノマー等が挙げられる。
また、例えば、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル−2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピオネートのジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート、2,2′−ジ(ヒドロキシプロポキシフェニル)プロパンのジ(メタ)アクリレート、2,2′−ジ(ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFのエチレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFのプロピレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンのジアクリレート、5−エチル−2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−(ヒドロキシメチル)−1,3ジオキサンのジアクリレート等の2官能重合性モノマーが挙げられる。
更に、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレート、トリス(ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレート、トリメリット酸のトリ(メタ)アクリレート、トリアリルトリメリット酸、トリアリルイソシアヌレート等の多官能重合性モノマーがある。
中でも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物のテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物のヘキサ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物のトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物のテトラ(メタ)アクリレート等の2官能を越える多官能重合性モノマーは、強靱性を高めるので好ましい。また、N−ビニルピロリドン、2−ビニルピリジン、モルホリン(メタ)アクリレート、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルカルバゾール等の窒素を含有する単官能重合性モノマー強靭性を高めるので好ましい。更に、窒素を含有する単官能重合性モノマーと2官能を越える多官能重合性モノマーとを併用することにより、強靭性がより高くなるので特に好ましい。
本発明の光硬化型樹脂組成物には必要に応じて紫外線あるいは可視光線で硬化させる目的で光重合開始剤を添加してもよい。光重合開始剤としては、例えば4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エステル、アルコキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン及びベンゾフェノン誘導体、ベンゾイル安息香酸アルキル、ビス(4−ジアルキルアミノフェニル)ケトン、ベンジル及びベンジル誘導体、ベンゾイン及びベンゾイン誘導体、ベンゾインアルキルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チオキサントン及びチオキサントン誘導体、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、ビス(2、6ージメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−n−オクチルカルバゾール等が挙げられる。
これらのなかでは、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チオキサントン及びチオキサントン誘導体、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、ビス(2、6ージメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−n−オクチルカルバゾール、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−n−オクチルカルバゾールの群から選ばれる2種類以上の光重合開始剤(C)を混合して用いると高速硬化性が得られ、より好ましい。
更に、本発明の光硬化型樹脂組成物には、上記の成分以外に、ヒドロキノン、メトキノン等の重合禁止剤、ヒンダードフェノール系、イオウ系の酸化防止剤、ヒンダードアミン系の黄変防止剤、亜燐酸エステル系の脱色剤、シリコーンオイル等の消泡剤、離型剤、レベリング剤、顔料等を添加しても構わない。
上記の光重合開始剤は、本発明の光硬化型樹脂組成物を紫外線で硬化させるために添加するもので、ラジカル重合性オリゴマー、ラジカル重合性シリコーン化合物、光開重合始剤の合計100重量%に対し、通常0.01〜10重量%含有させる。なかでも高速硬化性が大きくなる点で、0.05〜5重量%が特に好ましい。
さらに、本発明の光硬化型樹脂組成物は次の物性を有することが好ましい。
粘度:25℃のB型粘度計での粘度は0.8〜10Pa・Sの範囲が好ましい。粘度が0.8Pa・S未満あるいは10Pa.Sを越えると高速でのユニット成形時に外径変動や樹脂切れが生じ高速加工性が悪い。
ヤング率:硬化物の23℃でのヤング率は300〜1800MPaの範囲が、ユニットとして良好な伝送特性が得られるので好ましい。
動摩擦係数:硬化物の表面同志間の摩擦係数は0.05〜0.15の範囲が表面滑性に優れ好ましい。
次に実施例により本発明を具体的に説明するが、もとより本発明はこれにより何等限定されるものではない。なお、例中の部はすべて重量部を意味する。
(合成例1)
ラジカル重合性オリゴマー(A−1)の合成
攪拌翼のついたフラスコに、TDI(2,4−トリレンジイソシアネート)348部(2モル)を仕込み、攪拌を行いながらポリプロピレングリコール(数平均分子量2000)2000部(1モル)を仕込んで発熱に注意しながら70℃まで昇温した。この温度で反応を7時間行い、NCO%を測定したところ3.58%であった。ついでHEA(2−ヒドロキシエチルアクリレート)232部(2モル)を仕込んで、この温度でさらに7時間反応を行った。赤外吸収スペクトルでNCOの吸収が消失したことを確認して取り出し、ラジカル重合性オリゴマー(A)としてラジカル重合性オリゴマー(A−1);数平均分子量:2580を得た。
(合成例2)
ラジカル重合性オリゴマー(A−2)の合成
攪拌翼のついたフラスコに、TDI(2,4−トリレンジイソシアネート)348部(2モル)を仕込み、攪拌を行いながらポリプロピレングリコール1000部(1モル、OH価=112KOH−mg/g)を仕込んで発熱に注意しながら70℃まで昇温した。この温度で反応を7時間行い、NCO%を測定したところ3.57%であった。ついでHEA(2−ヒドロキシエチルアクリレート)232部(2モル)を仕込んで、この温度でさらに7時間反応を行った。赤外吸収スペクトルでNCOの吸収が消失したことを確認して取り出し、ラジカル重合性オリゴマー(A)としてラジカル重合性オリゴマー(A−2);数平均分子量:1584を得た。
(合成例3)
ラジカル重合性オリゴマー(AH−1)の合成)
攪拌翼のついたフラスコに、2−ヒドロキシプロピルアクリレート(分子量130)260部(2モル)を仕込み、攪拌を行いながらTDI(2,4−トリレンジイソシアネート)174部(1モル)を発熱に注意しながら滴下し70℃まで昇温し、この温度で反応を7時間行い、赤外吸収スペクトルでNCOの吸収が消失したことを確認して取り出し、ラジカル重合性オリゴマー(A)としてラジカル重合性オリゴマー(AH−1);数平均分子量:434を得た。
(合成例4)
ラジカル重合性オリゴマー(AH−2)の合成
攪拌翼のついたフラスコに、TDI(2,4−トリレンジイソシアネート)348部(2モル)を仕込み、攪拌を行いながらトリプロピレングリコール192部(1モル、分子量192)を仕込んで発熱に注意しながら70℃まで昇温した。この温度で反応を7時間行い、ついで2−ヒドロキシプロピルアクリレート260部(2モル)を仕込んで、この温度でさらに7時間反応を行った。赤外吸収スペクトルでNCOの吸収が消失したことを確認し、イソボルニルアクリレートを20重量%加えて希釈して取り出し、ラジカル重合性オリゴマー(A)としてウレタンアクリレート(AH−2);数平均分子量:800を得た。
(合成例5)
ラジカル重合性オリゴマー(AH−3)の合成)
攪拌翼、温度計、還流冷却管のついたフラスコに、イソホロンジイソシアネート222部仕込み、攪拌しながら70℃まで昇温し、ヒドロキシエチルアクリレート116部を約1時間かけて滴下反応させ、中間体−1を得た。次いで攪拌翼、温度計、還流冷却管のついたフラスコにビスフェノールA型のエポキシ樹脂(エポキシ当量188g/eq)376部にアクリル酸144部を添加して100℃で8時間反応させた。これに中間体−1を338部を展開して80℃にて5時間反応し、ラジカル重合性オリゴマー(AH−3)を得た。
(光硬化型樹脂組成物の調製)
上記合成例で合成した化合物と下記の化合物を用いて、表2に従い樹脂組成物を調製した。
<ラジカル重合性モノマー>
M−1:イソボルニルアクリレート
M−2:N−ビニル−2−ピロリドン
M−3:N−ビニル−カプロラクタム
M−4:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート
M−5:トリプロピレングリコールジアクリレート
<酸化防止剤>
R−1:3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン
<光重合開始剤>
I−1:2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキシド
I−2:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
I−3:2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン
<変性シリコーン>
Y−1:数平均分子量4000のポリジメチルシロキサンの側鎖に平均分子量6000のエチレンオキシドとプロピレンオキシドの1/1モルランダム共重合体を全体の平均分子量に対して60質量%の比率で導入した変性シリコーン
<ラジカル重合性シリコーン化合物>
Figure 0004618479
表1における詳細は以下の通りである。
n;式IIの基の数
n/m;式IIの基の数/式IVの基の数
の構造(なお、下の式中におけるDはRと結合するアクリロイル基を表す。)
(A)
-CH2CH2CH2-D
(B)
-CH2CH2CH2(OCH2CH2)11-D
(C)
-CH2CH2CH2Y-D(式中、Yは平均14個の-OC2H4-と平均3.5個の-OC3H6-がランダムに結合した基)
なお、表中のS−1〜S−4は市販されているラジカル重合性シリコーン化合物である。
S−1;TEGO CHEMIE社製 TEGO Rad 2700
S−2;TEGO CHEMIE社製 TEGO Rad 2500
S−3;TEGO CHEMIE社製 TEGO Rad 2300
S−4;TEGO CHEMIE社製 TEGO Rad 2200N
Figure 0004618479
(比較例2)
表2中の実施例1におけるラジカル重合性シリコーンS−3に換えて、分子量10000のジメチルポリシロキサンの片末端にメタクロイルオキシプロピル基を導入した変性シリコーン(他末端はメチル基、粘度:200センチストークス(25℃)、変性率1.3%)を用いた以外は実施例1と同様に比較例2の光ファイバー被覆用樹脂組成物を製造した。製造した樹脂組成物は、分離し実用に供し得ないものであった。
(コネクター耐久性)
表2に従って調製した樹脂組成物を厚さ1.2mmのアクリル板にスピンナーにより塗布し、300mJ/cmの紫外線(波長365nm)を照射して膜厚約100μmの硬化塗膜を得た。エポテック353ND(Epoxy Technology.inc.社製)の主剤と硬化剤を10/1の比率で混合したものを0.1g硬化塗膜に滴下する。1サンプルにつき4箇所滴下する。この試験片を100℃10分の条件で加熱硬化させる。硬化後、室温に戻した後、硬化塗膜を曲げながら接着剤を剥がす。この時4点とも剥離し硬化膜が割れないものを(4/0)と表記して良:○、4点とも剥離せず硬化塗膜が割れた場合を(0/4)と表記して不良:×とした。割れの数が1,2,3のものを△とした(表2中、4点とも剥離し硬化膜が2点割れたものを(4/2)と表記した)。
(表面滑性)
厚さ1.2mmのガラス板にスピンナーにより表2の樹脂組成物を塗布し、1%酸素、99%窒素の混合ガス中で300mJ/cmの紫外線(波長365nm)を照射して膜厚約100μmの硬化塗膜を得た。この硬化塗膜を15mm幅に切り、直径25mm、重さ68gのマンドレル上に巻き付け、同様に作成した平板な硬化塗膜(12cmX12cm)上に置き、150mm/min速度で水平にスライドさせ、この時の滑り抵抗(g)が安定してからの平均値を引張試験機(島津製作所製、オートグラフAGS−100G)で測定した。4回の測定を行い、滑り抵抗(g)の平均値をマンドレルの重量で割ったものを動摩擦係数とした。ただし測定は23℃X50%RHの雰囲気で行った。
(評価結果)
評価結果は、表2に示す。
(ユニットの製造)
実施例4の組成物を用い、外径250ミクロンの光ファイバー着色素線を4本、テープユニット製造機で400m/minの線速で製造した。製造の際、ボビン巻き取り時の巻きムラはなく、テープユニットはエポキシ樹脂で固定して曲げても破損しないものであった。

Claims (8)

  1. 光ファイバー心線の表面層を形成するための光ファイバー被覆用樹脂組成物であって、式I
    Figure 0004618479
    (式中、Aは式II
    Figure 0004618479
    (式中、Rは、(i)炭素数1〜18の2価の脂肪族炭化水素基、(ii)炭素数2〜18の複数の脂肪族炭化水素基がエーテル結合により連結された構造を有する2価の基、(iii)炭素数1〜18の2価の脂肪族炭化水素基、2価の芳香族炭化水素基、炭素数2〜8の複数の脂肪族炭化水素基がエーテル結合により連結された2価の基及び式III
    Figure 0004618479
    (式中、R及びRは各々独立的に炭素数2〜8のアルキレン基、Rは−CH−、−C(CH−又は−SO−、r及びsは各々独立的に1〜10の整数を表す。)で表される2価の基から選択される2種以上の基がエステル結合により連結された構造を有する2価の基、又は(iv)前記(i)、(ii)及び(iii)から選択される2種以上の基を連結させた2価の基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表す。)で表されるn個の構造単位及び式IV
    Figure 0004618479
    で表されるm個の構造単位がランダム状又はブロック状に連なった構造の基を表す。但し、nは1〜10の整数であり、n/mは1/5〜1/20である。)で表されるラジカル重合性シリコーン化合物と、非ラジカル重合性シリコーン化合物とを含有することを特徴とする光ファイバー被覆用樹脂組成物。
  2. 前記非ラジカル重合性シリコーン化合物がポリエーテル変性シリコーンである請求項1に記載の光ファイバー被覆用樹脂組成物。
  3. 前記式Iで表される式中のAが、前記式II及び前記式IVで表される構造に加えて、更に、式V
    Figure 0004618479
    (式中、Xは、ベンジル基、芳香環を有していても良い炭素数2〜18の炭化水素基、炭素数1〜18のアルコキシ基、炭素数2〜18の複数の脂肪族炭化水素基がエーテル結合により連結された構造を有する基又は−OCOR(式中、Rは炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を表す。)を表す。)で表される1〜20個の構造単位がランダム又はブロック状に連なった構造の基である請求項1又は2に記載の光ファイバー被覆用樹脂組成物。
  4. 前記式IIで表される構造単位におけるRが、炭素数1〜6のアルキレン基、−(OR−(式中、Rはエチレン基又はプロピレン基を表し、tは2〜20の整数を表す。)で表される2価の基及びエチレンオキシドとプロピレンオキシドをランダムに開環付加重合した2価の基から選択される1種以上の基からなる請求項1〜3のいずれかに記載の光ファイバー被覆用樹脂組成物。
  5. 前記式IIで表される構造単位を1個有する前記式Iで表されるラジカル重合性シリコーン化合物と該構造単位を2〜6個有する前記式Iで表されるラジカル重合性シリコーン化合物を併せて含有する請求項1〜4のいずれかに記載の光ファイバー被覆用樹脂組成物。
  6. 前記式Iで表されるラジカル重合性シリコーン化合物の変性率が5%以上である請求項1〜5のいずれかに記載の光ファイバー被覆用樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の光ファイバー被覆用樹脂組成物の硬化皮膜であって、動摩擦係数が0.05〜0.15であることを特徴とする光ファイバー被覆用硬化皮膜。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の光ファイバー被覆用樹脂組成物の硬化皮膜で被覆されたことを特徴とする光ファイバーユニット
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